JPH10153284A - 防食メカニカル管継手及び防食メカニカル管接続構造 - Google Patents

防食メカニカル管継手及び防食メカニカル管接続構造

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JPH10153284A
JPH10153284A JP8311624A JP31162496A JPH10153284A JP H10153284 A JPH10153284 A JP H10153284A JP 8311624 A JP8311624 A JP 8311624A JP 31162496 A JP31162496 A JP 31162496A JP H10153284 A JPH10153284 A JP H10153284A
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JP
Japan
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pipe
mechanical
joint
corrosion
anticorrosion
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Application number
JP8311624A
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English (en)
Inventor
Kazumi Kato
一三 加藤
Takuo Nagai
卓夫 長井
Mannish Matsuru
マニッシュ マツル
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コア内蔵型の管抜け止め式防食メカニカル管
継手において、管の挿入及び接続作業が容易にできると
共に管端部の防食シールが十分になされるようにした防
食メカニカル管継手および防食メカニカル管接続構造を
提供すること。 【解決手段】 金属製継手本体1の端部18にメカニカル
接続部3を備え、該継手本体1の端部を除く内周面に内
面樹脂被覆層12を成形すると共に端部側に向って延出し
た筒状コア部13を設けたもので、前記内面樹脂被覆層12
と筒状コア部13との間に管端差込部14があり、前記筒状
コア部13の外面130と接続しようとする樹脂ライニング
鋼管Pの内面P6との間に隙間を形成した上で、前記管
端差込部14内に水膨張ゴム4を内装した管端シール用パ
ッキン21を、また前記内面樹脂被覆層12と前記ライニン
グ鋼管Pの端部外面P7との間に管径方向に伸縮可能な
管外面シール用パッキン22をそれぞれ装着した防食メカ
ニカル管継手である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも内面に
樹脂ライニング層を有する樹脂ライニング鋼管(以下、
ライニング鋼管あるいは単に管ということがある。)の
管端面を防食すると共に管端にねじを切ることなく接続
することができる防食メカニカル管継手に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、水道及び温水配管等における赤水
対策として管端防食管継手が多く使用されている。その
多くは図7に示すように継手本体90にめねじ91を設け、
他方のライニング鋼管側(図示せず)にもねじを切って
両者をねじ込み接続する、いわゆるねじ込み式のもので
あった。従って、ライニング鋼管には現場でおねじを切
る必要がある。しかもこのとき管の長さとねじの太さの
ばらつきにより、シール性能と防食性能に影響を与える
ので、この作業は熟練を要し大変面倒なものであった。
【0003】従来の管端防食構造として、図7のように
継手本体90のめねじ91との間に管端差込部94を形成する
ように、内面樹脂被覆層92と筒状のコア部93とを予め継
手本体内に一体成形、通常射出成形したコア内蔵型と
か、ねじ込み作業の前に管端部を覆う樹脂製のおねじ付
きコア体を管端に装着するコア装着型などがあった。し
かし、いずれにしてもコア部分にはねじ込み時の回転力
と/又は推力が加わる構造であるため内面樹脂被覆層と
継手本体あるいはコア体と管との界面が剥離したりコア
体が移動して残る一方の接続が出来ない恐れがあるとい
うものであった。
【0004】そこで、ライニング鋼管にねじを切らない
で接続するようにしたメカニカル式の管端防食管継手
(以下、防食メカニカル管継手という。)も提案されて
いる。例えば、実開平6−14675号公報に開示され
た差し込み式の防食メカニカル管継手がある。このもの
は図5に示すように、継手本体70の内面を被覆する樹脂
被覆層72と端部に向って延出した筒状コア部73との間で
管端差込部74を形成したコア内蔵型の防食構造を用いて
おり、上記内面樹脂被覆層72に隣接して管外面との間を
シールするゴムリング75を、また継手本体70の端部内周
部に管外面に喰い込み係止する係止リング76をそれぞれ
設けたものである。従って、ライニング鋼管Pを管端差
込部74内に差し込むだけで、先ず管の内周面と筒状コア
部の外周面とが圧接され、同時に管の外周面はゴムリン
グ75と圧接して水密シールがなされる。その後、管を引
き抜き方向に引張ることにより係止リング76が管外面に
喰込み接続されるというものであった。
【0005】また、実開平6−6869号公報に開示さ
れた袋ナット式の防食メカニカル管継手がある。このも
のは図6に示すように、上記した例と同様コア内蔵型の
防食構造を用いているが、袋ナット81との間にライニン
グ鋼管Pの外周面をシールするゴムリング85とリテーナ
86及び抜け止めをはかる抜止リング87をそれぞれ設けた
ものである。従って、ライニング鋼管Pを管端差込部84
内に嵌入し、袋ナット81を継手本体80にねじ込むことに
よってゴムリング85が管端部の外周面に圧接して水密シ
ールがなされる。同時に抜止リング87が管外周面に喰込
んで接続されるというものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術のう
ち前者のものでは、ライニング鋼管Pの端面を直接防食
する手段は特にないので、管端差込部74内の筒状コア部
外面と管内面との嵌着をきつく保ち、まずコア側でシー
ル部を形成する必要がある。ところが、筒状コア部73の
外径及び管側のライニング層の内径は必ずしも真円に成
形できるものではないし、寸法公差上の余裕も必要とす
る。従って、ここで水密シールするにはしまりばめ状態
になるように筒状コア部をテーパ外周面に成形するなど
の工夫が必要であった。さらに、この場合管の挿入作業
は手によって差し込むので、継手の奥部でなお且つきつ
い嵌合作業を行うことが難しく、よって管の挿入がしず
らいという問題がある。また、同時に差込み式の場合、
管をどこまで差し込めば管端差込部内に正常に管が挿入
できたのか、またゴムリングがシールできているのか、
という作業完了の確認ができない。特に接続作業後、配
管作業を監督する第三者が目視で確認することが出来な
いという問題があった。
【0007】次に後者のものでは、ライニング鋼管Pの
端面には防食シール部材88が充填されてはいるが、ライ
ニング鋼管Pの差し込み位置によってはこのシール部材
と管端面が必ず圧接シールされるという保障はないか
ら、管端面のシール性が不安定であるという問題があ
る。
【0008】従って、本発明は管抜け止め式でコア内蔵
型の防食メカニカル管継手であっても、管端差込部内へ
のライニング鋼管の挿入作業が容易にできると共に管端
面の防食シールが十分になされるようにした防食メカニ
カル管継手および管接続構造を、また、管の差し込み量
が定量的に把握できると共に作業完了を指示するインジ
ケータ機能を持った防食メカニカル管継手および管接続
構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属製継手本
体の端部に管抜け止め式メカニカル接続部を備え、該継
手本体の端部を除く内周面に内面樹脂被覆層を成形する
と共に端部側に向って延出した筒状コア部を設け、前記
内面樹脂被覆層と筒状コア部との間に管端差込部を形成
したコア内蔵型の防食メカニカル管継手において、前記
筒状コア部の外面と接続しようとする樹脂ライニング鋼
管の内面との間に隙間を形成し、かつ前記管端差込部内
に水膨張ゴムを内装した管端シール用パッキンを装着し
た防食メカニカル管継手である。ここで管端シール用パ
ッキンとしては、管内流体が水膨張ゴムまで到達し易
く、かつ管端面に面圧が生じ易いような形状が好まし
く、例えばC字、U字、V字、M字、H字、S字、W字
(以上は横にした形も含むものとする。)等の形が考え
られる。
【0010】また、上記した管端シール用パッキンとは
別に、管径方向に伸縮可能な管外面シール用パッキンを
内面樹脂被覆層とライニング鋼管の端部外面との間に装
着するようにしても良い。このとき管外面シール用パッ
キンとしては、管の挿入に障害とならずにしかも反揆の
シール面圧が高く保持できる形状が好ましく、例えば略
C字、U字、V字、S字(以上は横にした形も含む)等
の形が考えられる。また、上記した管端シール用パッキ
ンと管外面シール用パッキンを予め一体に成形した2連
一体パッキンとして用いることもできる。この場合継手
本体内への装着組付けが容易であることと、製造面及び
部品管理の面で合理化できるという利点がある。
【0011】本発明は、金属製継手本体の端部に管抜け
止め式メカニカル接続部を備え、該継手本体の端部を除
く内周面に内面樹脂被覆層を成形すると共に端部側に向
って延出した筒状コア部を設け、前記内面樹脂被覆層と
筒状コア部との間に管端差込部を形成したコア内蔵型の
防食メカニカル管接続構造において、前記メカニカル接
続部は、前記内面樹脂層側から端部側に向ってリテーナ
部材、先端に刃部を有するロックリング部材、ロックリ
ング止め部材を順に内装したもので、外面に環状凹溝を
形成した樹脂ライニング鋼管を正常に差し込んだとき、
前記環状凹溝内に前記ロックリングの刃部が嵌入すると
共に、該継手本体の端部に位置して指示器(インジケー
タ)の働きをなす指示部を前記樹脂ライニング鋼管の外
面に設けた防食メカニカル管接続構造である。ここで、
指示部としてはライニング鋼管が継手本体内に正常に差
し込まれたとき、この継手本体の端部に位置してインジ
ケータの働きをなす第2の環状凹溝を形成しておくか、
または管外周部にケガキ線、塗装線などの指示部とする
ことが望ましい。
【0012】以上のように本発明の防食メカニカル管継
手及び防食メカニカル管接続構造は、管の抜け止めを行
なうと共にコア内蔵型ではあるが筒状コア部の外面とラ
イニング鋼管の内面との間に隙間ができるような管端差
込部となし、さらにこの管端差込部内で水膨張ゴムを内
装した管端面シール用のパッキンを装着したものであ
る。これによって管内径差込部の嵌合状態が緩いからコ
ア側及び管側に多少の寸法誤差や変形があっても容易に
差込み作業をすることができる。よって確実に管端面シ
ール用のパッキンに管端面を当接させることができ、そ
して、使用時においては上記隙間を通って管内流体が水
膨張ゴムまで侵入するからこのゴムは水に反応し膨張す
る。その結果、C字パッキンは外側に向かって押し広げ
られ、シール面圧が増強し管端部を水密シールすること
ができる。また水膨張ゴムがC形パッキンで包み込まれ
ているために、水膨張ゴムの劣化時の管内面への流出を
防止することができる。
【0013】さらに本発明の防食メカニカル管継手のメ
カニカル接続部は、ライニング鋼管を差し込む途中でロ
ックリングが凹溝内に弾性的に嵌入するので手の感触と
してロックがかかったことを知ることができる。またイ
ンジケータ用の凹溝或いはケガキ線や塗色線を設けるこ
とによって、配管作業後でも第三者が接続が完了してい
ることを目視で確認することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。図1は本発明の一実施例を示す防食メ
カニカル管継手F1の断面図で、図の右側は管接続前
を、左側は管接続後を示している。ここで管は鋼管部分
P1の内面にポリエチレン粉体樹脂P2をライニングし
たポリ粉体ライニング鋼管あるいは内面に前記ポリ粉体
樹脂より厚い塩化ビニル樹脂P2をライニングした塩ビ
ライニング鋼管が相当するが、ここでは総称してライニ
ング鋼管Pとする。
【0015】図1において、1は金属製(例えば可鍛鋳
鉄製)の管継手本体を示し、内面は図のように段部に形
成している。本例ではソケットであるが、エルボやチー
あるいは片側にメカニカル接続部を、もう一方にはねじ
接続部を備えた管継手であっても良い。3は継手本体の
両端部にそれぞれ設けた管抜け止め式メカニカル接続部
で詳細は後述するがリテーナ31とロックリング32及び止
めリング33とからなっている。12は継手本体の端部18、
即ちメカニカル接続部3がある部分を除く内面に成形固
着した耐水性樹脂製(例えば硬質塩化ビニル,ポリブテ
ン,架橋ポリエチレン等)の内面樹脂被覆層であり、端
部側に向って延出する筒状のコア部13と共に射出成形に
より一体成形している。これによって内面樹脂被覆層12
と筒状コア部13との間でライニング鋼管Pの端部を収容
する管端差込部14を形成している。この管端差込部14の
筒状コア部13の長さは、最少限下記する管端シール用パ
ッキンを自由状態で収容できる程度でも良いが、筒状コ
ア部13の外径面130はライニング鋼管Pの内面P6との
間に隙間ができるような寸法とする。この隙間の大きさ
はポリ粉体ライニング鋼管の場合0.7mm程度、塩ビ
ライニング鋼管の場合0.2mm程度である。
【0016】2は耐水性ゴム(例えばEPDM,SBR
等)からなる径軸2方向伸縮一体パッキン(以下、2連
一体パッキンという)で管差込部14の奥部に予め装着さ
れている。この2連一体パッキンは図2に示すとおり、
管軸方向に伸縮可能になした管端シール用パッキン21と
管径方向に伸縮可能になした管外面シール用パッキン22
とを一体成形したものである。これはむろん別体で成形
したものであってもよい。ここで管端シール用パッキン
21は、略C字状をしており中央部に水膨張ゴム4を内装
する収納部211を有し、またその内径は図面右方より流
体を導入しやすいように筒状コア部13の外面130とは少
し隙間のある状態となっている。尚、他の形状としては
V、M、H、S、W等が考えられる。他方、管外面シー
ル用パッキン22は、Uを横にしたU字状(C字,V字等
でも良い)をしており、これは図面右側より管が差込ま
れてきたとき障害となって引掛からないような寸法とす
ると共に、図面上下方向(管径方向)に圧縮力がかかっ
たときは逆方向に伸張する反揆力が生じるようにリップ
部222、223を有している。従って、使用開始時、管端シ
ール用パッキン21の奥部を通過した流水圧によってリッ
プ部222、223は管径方向に拡張されシール面圧が付加さ
れ、継手外部に対する漏れがシールされる。
【0017】水膨張ゴム4は、エチレンプロピレンゴム
やクロロプレンゴム等に、ポリビニルアルコールなどの
吸水性ポリマーをブレンドしたもので、水と接すること
によりゴム中の吸水性ポリマーが水分を吸収し体積膨張
するものを用いている。尚、膨張率は吸水性ポリマーの
種類及びブレンド比率を変えることで容易にコントロー
ルできるものである。
【0018】上記防食メカニカル継手F1とライニング
鋼管Pの接続作業においては、ライニング鋼管Pに予め
定められた管端面からの所定位置、即ち管が管差込部14
内に正常に挿入され管端シール用パッキン21に当接した
状態でロックリング32が管端側凹溝段部に当接するよう
な位置に、グルービング工具により浅い環状凹溝P3を
加工する。あとはこの管Pを継手本体1内に差込むだけ
でよく、ロックリング32は図4に示すように内周部、外
周部のいずれかが部分的に切り欠いてあるか又は円周上
の1箇所が切り離してある形状などをしているため管P
の外周により傾倒拡径して、管Pが摺動進入し、そして
管外面シール用パッキン22に当接し、これを径方向に圧
縮しながら進む。また、管Pは筒状コア部13と嵌合する
が筒状コア部13の外面130と管Pの内面P6との間には
隙間(図示せず)が生じる程度のゆるい嵌合としている
から挿入が容易である。さらに管Pを差込むと管端面P
5は管端シール用パッキン21に当接し、これを軸方向に
多少圧縮する。このときロックリング32が管端側の環状
凹溝P3内に嵌入し、管端シール用パッキン21の反揆力
により環状凹溝P3の管端側段部にロックリング32の刃
部321が当接状態となり管の抜け止めが行なわれる。し
かも流体圧力等で管が抜けようとしても管はほとんど移
動することなく抜け止めされることになる。
【0019】この状態で管外面シール用パッキン22は管
Pの端部外面P7に、また管端シール用パッキン21は管
端面P5にそれぞれ圧接されシール面圧が発生してい
る。さらに配管内に水が流れ水圧が生じると、この水は
筒状コア部13の外面130とライニング鋼管の内面P6と
の間の隙間を通じて管端シール用パッキンの収納部211
まで侵入し、更に管外面シール用パッキン22めで侵入す
る。この水圧によりリップ部222、223は管径方向に拡張
され継手外部に対するシール面圧が付加され有効に漏れ
止めが行なわれる。また水膨張ゴム4は水と反応し膨張
を始め管端シール用パッキン21は押し拡げられ面圧が増
強されて管端面P5は一層水密シールされる。
【0020】本発明の他の実施例を図3に示す。図3は
防食メカニカル管継手F2の断面図で、右側は管接続
後、左側は管接続前を示している。本実施例が上記実施
例と異なる所は、管端シール用パッキン23と管外面シー
ル用パッキン24を別体として管差込部14の奥と、管外径
側にそれぞれ装着したところである。管端シール用パッ
キン23は上記実施例と同様C字形で中央部に水膨張ゴム
4を内装しており、上述と同様に流体をこの部分に導入
して膨張させ面圧を増加させる働きを有している。また
同様に筒状コア部13の外面130とライニング鋼管Pの内
面P6との間には隙間が形成されるようになっている。
この例によれば、ライニング鋼管Pはロックリング32に
より抜け止めされ、管端シール用パッキン23の反揆力と
水膨張ゴムの膨張作用により管端P5はシールされ、ま
た管外面シール用パッキン24により外部に対してシール
を行なうものである。他の継手本体1とメカニカル接続
部3及びライニング鋼管Pは上記実施例と同様であるの
で同一符号を付してその説明は省略する。
【0021】次に本発明のメカニカル管接続構造につい
て説明する。この管継手のメカニカル接続部3は、上述
してきた実施例で概略説明したようにリテーナ31とロッ
クリング32及び止めリング33とからなっている。リテー
ナ31は鋼製あるいはプラスチック製の略平板状で内面樹
脂被覆層15との境界付近で管外面シール用パッキンを受
け止めている。ロックリング32の外周部は内面樹脂被覆
層12の端部と止めリング33により軸方向に動かないよう
に位置決めされている。ロックリング32は、図4
(A)、(B)のどちらでも良いが図に示すように皿バ
ネ状で先端に刃部321を有している。刃部の先端径は下
記する凹溝P3と略同径に形成しているが、図の(A)
のように円環の一部を切離してあるか又は(B)のよう
に内周部、外周部のいずれかが部分的に切り欠いて、管
Pの差し込みにより傾倒拡径して凹溝部内ではほぼ復元
して嵌着し、凹溝P3の管端側段部にロックリング32の
刃部321が当接し管の抜け止めができるようにしてい
る。従って、管はほとんど抜け出すことなく抜け止めさ
れることになる。止めリング33は、例えばJISのスナ
ップリング(C形止め輪)を用いているが、パイプ外径
が大きくなると管を差し込む力が大となるのでロックリ
ング止め部材としてスナップリングに代えてねじ式ナッ
トを用いても良い。
【0022】一方、ライニング鋼管Pには上記したよう
に環状凹溝P3が加工されており、さらにP3よりも外
側には同様の環状凹溝P4が形成されている。この凹溝
P4は、管が正常に差込まれたか否かを第三者が目視で
確認するための指示、インジケータの働きをなすもので
ある。従って、これは管が正常に差し込まれたとき継手
本体の端面19にちょうど位置するように、管端面P5か
ら予め定められた(サイズ毎に)所定距離だけ離れた位
置に設けられている。尚、ここに識別用の着色等をすれ
ばさらに確認がしやすい。また、環状凹溝P4の代わり
に管外周にケガキ線や塗色線とした指示部としてもよ
い。従って、管Pを管差込部14内の正常位置まで差込む
とロックリング32が凹溝P3の管端側段部に当接係止
し、このとき作業者は手の感触でロックされたことを知
ることができる。そして同時に凹溝P4が継手本体の端
面19に位置するので配管後でも接続が正常に行なわれて
いることを第三者(配管工事監督者)が確認することが
できる。
【0023】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、コア内蔵型
の防食メカニカル管継手であってもライニング鋼管がほ
とんど抜け出さずに抜け止めを行なうと共に、管端差込
部の奥部まで容易に差込むことができる。このとき管端
面の防食は管軸方向に伸縮できる管端シール用パッキン
で面圧を保持することができ、さらに流体が侵入すると
水膨張ゴムが膨張して面圧を増強できるので管端面の防
食を十分に行なう。また水膨張ゴムが管端シール用パッ
キンで包まれているために、長年月使用後の水膨張ゴム
劣化時の管内面への流出を防止することが出来る。また
これと共に径方向に伸縮できる管外面シール用パッキン
により継手外部に対してシールを行なうことが出来る。
また、本発明の場合、ロック機構と共にライニング鋼管
の差込み量を確認する手段を設けたので、配管後におい
ても管の正常な差し込みが行なわれているかを目視で確
認することが出来る。またメカニカル接続部の構造は簡
素で管を差し込むだけ、または管の差し込みとナットの
ねじ込みだけで係止し、接続できるので作業が簡単であ
る。以上によって、管の挿入及び接続作業が容易である
と共に防食性能が高い防食メカニカル管継手及び防食メ
カニカル管接続構造となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防食メカニカル管継手及び管接続構
造の一実施例を示す断面図(右側は接続前、左側は接続
後)である。
【図2】 実施例で用いた2連一体パッキンを示す断面
図である。
【図3】 本発明の防食メカニカル管継手及び管接続構
造の他の実施例を示す断面図(右側は接続前、左側は接
続後)である。
【図4】 実施例で用いたロックリングを示す断面図と
正面図である。
【図5】 従来の防食メカニカル管継手の例を示す断面
図である。
【図6】 従来の防食メカニカル管継手の他の例を示す
断面図である。
【図7】 従来のねじ込み式防食管継手の例を示す断面
図である。
【符号の説明】 1…継手本体 2…2連一体パッキン
3…メカニカル接続部 12…内面樹脂被覆層 13…筒状コア部
14…管端差込部 18…継手本体の端部 19…継手本体の端面 21、23…管端シール用パッキン 22、24…管外
面シール用パッキン 130…筒状コア部の外面 F1、F2…防食メカニカル管継手
P…ライニング鋼管 P3…係止用環状凹溝 P4…イン
ジケータ用環状凹溝 P6…ライニング鋼管の内面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製継手本体の端部に管抜け止め式メ
    カニカル接続部を備え、該継手本体の端部を除く内周面
    に内面樹脂被覆層を成形すると共に端部側に向って延出
    した筒状コア部を設け、前記内面樹脂被覆層と筒状コア
    部との間に管端差込部を形成したコア内蔵型の防食メカ
    ニカル管継手において、 前記筒状コア部の外面と接続しようとする樹脂ライニン
    グ鋼管の内面との間に隙間を形成し、かつ前記管端差込
    部内に水膨張ゴムを内装した管端シール用パッキンを装
    着したことを特徴とする防食メカニカル管継手。
  2. 【請求項2】 前記管端シール用パッキンは略C字形で
    あることを特徴とする請求項1記載の防食メカニカル管
    継手。
  3. 【請求項3】 前記内面樹脂被覆層と接続しようとする
    樹脂ライニング鋼管の端部外面との間には、管径方向に
    伸縮可能な管外面シール用パッキンを装着したことを特
    徴とする請求項1又は2記載の防食メカニカル管継手。
  4. 【請求項4】 前記管外面シール用パッキンは、略U字
    形であることを特徴とする請求項3記載の防食メカニカ
    ル管継手。
  5. 【請求項5】 前記管端シール用パッキンと前記管外面
    シール用パッキンが一体成形してなることを特徴とする
    請求項3又は4記載の防食メカニカル管継手。
  6. 【請求項6】 金属製継手本体の端部に管抜け止め式メ
    カニカル接続部を備え、該継手本体の端部を除く内周面
    に内面樹脂被覆層を成形すると共に端部側に向って延出
    した筒状コア部を設け、前記内面樹脂被覆層と筒状コア
    部との間に管端差込部を形成したコア内蔵型の防食メカ
    ニカル管接続構造において、 前記管抜け止め式メカニカル接続部は、前記内面樹脂被
    覆層側から端部側に向ってリテーナ部材、先端に刃部を
    有するロックリング部材、ロックリング止め部材を順に
    内装したもので、 外面に環状凹溝を形成した樹脂ライニング鋼管を正常に
    差し込んだとき、前記環状凹溝内に前記ロックリングの
    刃部が嵌入すると共に、該継手本体の端部に位置して指
    示器(インジケータ)の働きをなす指示部を前記樹脂ラ
    イニング鋼管の外面に設けたことを特徴とする防食メカ
    ニカル管接続構造。
  7. 【請求項7】 前記筒状コア部の外面と接続しようとす
    る樹脂ライニング鋼管の内面との間に隙間を形成し、か
    つ前記管端差込部内に水膨張ゴムを内装した略C字形の
    管端シール用パッキンを装着したことを特徴とする請求
    項6記載の防食メカニカル管接続構造。
JP8311624A 1996-11-22 1996-11-22 防食メカニカル管継手及び防食メカニカル管接続構造 Pending JPH10153284A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101290291B1 (ko) * 2012-10-10 2013-07-29 신영기술개발(주) 현장 여건에 따른 신축 이음이 조절되는 배수관 이음 구조
JP2020523526A (ja) * 2017-06-09 2020-08-06 キム,ビョンソブ パイプカバー機能を有する配管カプラ

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