JPH10152662A - 感圧性接着剤および接着シ―ト類とこれらの製造法 - Google Patents

感圧性接着剤および接着シ―ト類とこれらの製造法

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JPH10152662A
JPH10152662A JP31161896A JP31161896A JPH10152662A JP H10152662 A JPH10152662 A JP H10152662A JP 31161896 A JP31161896 A JP 31161896A JP 31161896 A JP31161896 A JP 31161896A JP H10152662 A JPH10152662 A JP H10152662A
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pressure
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monomer
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JP31161896A
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Kazuyuki Yakura
和幸 矢倉
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル系感圧性接着剤としてのすぐれた耐
候性、耐熱性、透明性などの特性を保持しつつ、低温耐
衝撃性や低温接着性などの低温特性が大きく改善された
感圧性接着剤を提供する。 【解決手段】 一般式;CH2 =C(R1 )COOR2
(式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数
4〜14のアルキル基である)で表されるアクリル系単
量体55〜98.99重量%と、これ以外のモノエチレ
ン性不飽和単量体40〜1重量%と、多官能のエチレン
性不飽和単量体5〜0.01重量%とからなる単量体混
合物の共重合体を連続相、上記の共重合体100重量部
に対して1〜60重量部となる割合のエラストマ―微粒
子を分散相とした相分離構造を有することを特徴とする
感圧性接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系感圧性
接着剤およびそのシ―ト状、テ―プ状などの接着シ―ト
類と、これらの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感圧性接着剤としては、アクリル系単量
体を主成分する重合体を用いたアクリル系感圧性接着剤
と、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロツ
ク共重合体などのゴム系重合体を用いたゴム系感圧性接
着剤とが知られている。前者のアクリル系感圧性接着剤
は、一般に、耐候性、耐熱性、透明性などにすぐれてい
るが、被着体選択性が狭い、低温接着性に劣るなどの問
題がある。一方、後者のゴム系感圧性接着剤は、被着体
選択性が広く、低温接着性にすぐれているが、耐候性、
耐熱性、耐薬品性に劣るなどの問題がある。
【0003】そこで、アクリル系感圧性接着剤のすぐれ
た特性を生かしつつ、低温接着力、低温耐衝撃性などの
低温特性を改善するために、アクリル系重合体とともに
ゴム系重合体を併用することが、種々検討されてきた。
そのひとつとして、たとえば、特開平2−45580号
公報および特開平2−47182号公報には、アクリル
系単量体を主成分とする単量体混合物に特定の性質を持
つた炭化水素エラストマ―を溶解させ、これに紫外線を
照射して重合させることにより、上記の炭化水素エラス
トマ―を連続層、重合により生成するアクリル系重合体
を分散層とした相分離構造を形成し、これによつて低温
耐衝撃性や低温接着性などを改善した感圧性接着剤を得
ることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、これら提案
の感圧性接着剤では、連続相を構成する炭化水素エラス
トマ―によつて室温領域での特性が支配されるため、低
温耐衝撃性や低温接着性などの改善効果を得ることがで
きても、アクリル系感圧性接着剤本来の特性を十分に発
揮させにくいという難点があつた。本発明は、このよう
な事情に照らし、アクリル系感圧性接着剤としてのすぐ
れた耐候性、耐熱性、透明性などの特性を保持しつつ、
低温耐衝撃性や低温接着性などの低温特性が大きく改善
された感圧性接着剤とその接着シ―ト類を得ることを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゴム系重
合体の併用に際し、前記提案の感圧性接着剤とは異な
り、アクリル系重合体が連続相となるような相分離構
造、つまり、前記提案の連続相と分散相とが逆転したよ
うな相分離構造を形成できれば、室温領域ではアクリル
系重合体の特性が支配的となつて、アクリル系本来の特
性を維持でき、しかもゴム系重合体の低温特性も発現で
きるのではないかと考えた。
【0006】本発明者らは、上記の考えに基づき、さら
に検討を加えた結果、特定のアクリル系単量体混合物に
これに不溶性である特定のエラストマ―微粒子を分散さ
せた重合性組成物を調製し、これを紫外線の照射により
重合させると、アクリル系重合体が連続相、上記エラス
トマ―微粒子が分散相となる相分離構造を有する感圧性
接着剤が得られ、この感圧性接着剤によれば、アクリル
系本来のすぐれた特性を保持しつつ、低温耐衝撃性や低
温接着性などの低温特性を大きく改善できるものである
ことを知り、本発明を完成するに至つた。
【0007】すなわち、本発明は、一般式;CH2 =C
(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素原子またはメチ
ル基、R2 は炭素数4〜14のアルキル基である)で表
されるアクリル系単量体55〜98.99重量%と、こ
れ以外のモノエチレン性不飽和単量体40〜1重量%
と、多官能のエチレン性不飽和単量体5〜0.01重量
%とからなる単量体混合物の共重合体を連続相、上記の
共重合体100重量部に対して1〜60重量部となる割
合のエラストマ―微粒子を分散相とした相分離構造を有
することを特徴とする感圧性接着剤(請求項1)、なら
びに基材(または剥離性基材)上に上記構成の感圧性接
着剤の層を有することを特徴とするシ―ト状、テ―プ状
などの接着シ―ト類(請求項2)に係るものである。
【0008】また、本発明は、上記の感圧性接着剤およ
び接着シ―ト類の製造法として、一般式;CH2 =C
(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素原子またはメチ
ル基、R2 は炭素数4〜14のアルキル基である)で表
されるアクリル系単量体55〜98.99重量%と、こ
れ以外のモノエチレン性不飽和単量体40〜1重量%
と、多官能のエチレン性不飽和単量体5〜0.01重量
%とからなる単量体混合物に、この単量体混合物100
重量部に対して、0.01〜5重量部となる割合の光重
合開始剤と、1〜60重量部となる割合のエラストマ―
微粒子とを混合して、上記のエラストマ―微粒子が上記
の単量体混合物および光重合開始剤に均一に分散された
重合性組成物を調製し、これに紫外線を照射して重合さ
せることを特徴とする感圧性接着剤の製造法(請求項
3)、および基材(または剥離性基材)上に上記の重合
性組成物を塗布したのち、紫外線を照射して重合させる
ことを特徴とする接着シ―ト類の製造法(請求項4)に
係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いるアクリル系
単量体は、一般式;CH2 =C(R1 )COOR2 (式
中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数4〜
14のアルキル基である)で表されるアクリル酸または
メタクリル酸のアルキルエステルで、たとえば、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオク
チル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸
イソノニルなどが挙げられ、これらの中から、その1種
または2種以上が用いられる。
【0010】本発明において用いる上記のアクリル系単
量体以外のモノエチレン性不飽和単量体としては、たと
えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸などのカルボキシル基含有単量体、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸などのスルホン酸
基含有単量体、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホス
フエ―ト、2−ヒドロキシプロピルアクリロイルホスフ
エ―トなどのリン酸基含有単量体、(メタ)アクリルア
ミドなどのアミド系単量体、マレイミド系化合物、酢酸
ビニル、スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル系
単量体、(メタ)アクリル酸グリシジル、フツ素含有
(メタ)アクリレ―トなどの(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体などが挙げられる。
【0011】本発明において用いる多官能のエチレン性
不飽和単量体としては、たとえば、ヘキサンジオ―ルジ
(メタ)アクリレ―ト、(ポリ)エチレングリコ―ルジ
(メタ)アクリレ―ト、ペンタエリスリト―ルジ(メ
タ)アクリレ―ト、ペンタエリスリト―ルトリ(メタ)
アクリレ―ト、トリメチロ―ルプロパンジ(メタ)アク
リレ―ト、ジペンタエリスリト―ルヘキサ(メタ)アク
リレ―ト、その他エポキシ(メタ)アクリレ―ト、ポリ
エステル(メタ)アクリレ―ト、ウレタン(メタ)アク
リレ―ト、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
【0012】本発明における単量体混合物は、上記のア
クリル系単量体、これ以外のモノエチレン性不飽和単量
体および多官能のエチレン性不飽和単量体を混合してな
るものであり、これら三成分の混合割合は、アクリル系
単量体が55〜98.99重量%、好ましくは72〜9
4.95重量%、これ以外のモノエチレン性不飽和単量
体が40〜1重量%、好ましくは25〜5重量%、多官
能のエチレン性不飽和単量体が5〜0.01重量%、好
ましくは3〜0.05重量%である。上記の範囲外とな
ると、アクリル系本来の特性を発現させにくくなつた
り、接着力および凝集力のバランス特性を損なつたり、
また紫外線照射後の相分離構造などの特性面でも好結果
が得られにくいなどの不都合をきたしやすい。
【0013】本発明の感圧性接着剤は、上記単量体混合
物の共重合体からなるアクリル系重合体を連続相とし、
このアクリル系重合体100重量部に対し1〜60重量
部、好ましくは5〜20重量部となる割合のエラストマ
―微粒子を分散相とした、相分離構造を有するものであ
る。上記エラストマ―微粒子の割合が、1重量部未満と
なると、低温接着性や低温耐衝撃性などの低温特性に改
善効果が認められず、60重量部を超えてしまうと、低
温特性のそれ以上の改善効果が認められず、逆に室温お
よび高温でのアクリル系本来の特性が損なわれる。
【0014】エラストマ―微粒子は、前記の単量体混合
物に対して不溶性であればよく、それ自体が架橋構造化
されたエラストマ―が好ましい。粒子径は、100μm
以下、好ましくは10μm以下であるのがよい。粒子径
が大きすぎると、前記の相分離構造を形成しにくく、エ
ラストマ―微粒子による前記効果が得られにくい。エラ
ストマ―の種類としては、ブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体、シリコ―ンゴム、PP(ポリプロピレン)
−EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンタ―ポリマ
―)混合物などの熱可塑性エラストマ―が挙げられる。
【0015】このように構成される本発明の感圧性接着
剤には、必要により、天然または合成の樹脂類、油脂
類、界面活性剤、ガラス繊維、ガラスビ―ズ、金属粉、
無機粉末などの各種充填剤、顔料、染料などの種々の添
加剤を含ませてもよい。これら種々の添加剤は、アクリ
ル系重合体およびエラストマ―微粒子の合計量100重
量部に対して、通常200重量部以下とするのがよい。
【0016】本発明の接着シ―ト類は、プラスチツクフ
イルム、紙、織布、不織布、発泡体、金属箔、これらの
積層体などを基材とし、この上に上記の感圧性接着剤の
層を厚さが通常5〜2,000μmとなるように設け
て、シ―ト状やテ―プ状などの形態としたものである。
感圧性接着剤の層は、基材の片面または両面に設けても
よい。片面に設ける場合、基材背面側をシリコ―ン系樹
脂、フツ素系樹脂、長鎖アルキル系などの離型剤で表面
処理し、ロ―ル状に巻回してもよい。また、感圧性接着
剤の層の露出面を上記同様の離型剤で表面処理したセパ
レ―タで被覆してもよい。さらに、基材として、上記同
様の離型剤で表面処理した剥離性基材を用い、この上に
感圧性接着剤の層を剥離可能に設けてもよい。
【0017】本発明の上記構成の感圧性接着剤とその接
着シ―ト類は、以下の方法により、製造できる。まず、
前記の単量体混合物に、この単量体混合物100重量部
に対して、0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜
3重量部となる割合の光重合開始剤と、1〜60重量
部、好ましくは5〜20重量部となる割合の前記のエラ
ストマ―微粒子とを混合して、上記エラストマ―微粒子
が上記単量体混合物および光重合開始剤に均一に分散さ
れた重合性組成物を調製する。
【0018】光重合開始剤としては、たとえば、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フエニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトンメトキシアセトフエノン、α−
ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフエノン、2,
2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノンなどのア
セトフエノン系開始剤、ベンゾインエチルエ―テル、ベ
ンゾインイソプロピルエ―テルなどのベンゾインエ―テ
ル系開始剤、その他ケタ―ル系開始剤やハロゲン化ケト
ン、アシルホスフイノキシド、アシルホスホナ―トなど
が挙げられる。また、3,3´,4,4´−テトラ(t
−ブチルパ−オキシカルボニル)ベンゾフエノンのよう
な多官能の光重合開始剤を用いてもよい。この場合、多
官能のエチレン性不飽和単量体の添加量は、光重合開始
剤の添加量に応じて、適宜調整するのがよい。また、光
重合開始助剤として、トリエタノ―ルアミンのような3
級アミン類を併用することもできる。
【0019】このように調製された重合性組成物を、こ
れに紫外線を照射して重合させることにより、単量体混
合物の共重合体からなるアクリル系重合体を連続相、エ
ラストマ―微粒子を分散相とした相分離構造を有する感
圧性接着剤が得られる。また、上記の紫外線照射による
重合を、基材(または剥離性基材)上に重合性組成物を
塗布したのちに行うことにより、基材(または剥離性基
材)上に上記の相分離構造を有する感圧性接着剤が設け
られた接着シ―ト類が得られる。
【0020】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定
されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範
囲で種々の変形が可能である。以下、部とあるのは重量
部を意味する。
【0021】実施例1 アクリル酸イソノニル90部、アクリル酸10部および
トリメチロ―ルプロパントリアクリレ―ト0.2部から
なる単量体混合物に、光重合開始剤として、ベンジルジ
メチルケタ―ル〔チバガイギ―(株)製の商品名「イル
ガキユア―651」〕0.1部を撹拌混合した。つい
で、これに、上記の単量体混合物に不溶性であるエラス
トマ―微粒子として、ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体微粒子〔日本合成ゴム(株)製の商品名「XER
−91」〕8部を添加し、ホモジナイザ―(回転数8,
000rpm)により5分間撹拌混合して、光重合性組
成物を調製した。
【0022】この光重合性組成物を、デシケ―タ中に入
れて脱泡したのち、離型剤で表面処理したポリエステル
フイルム上に、アプリケ―タを用いて、厚さが50μm
となるように塗布した。さらに、その塗布面を離型剤で
表面処理したポリエステルフイルムでカバ―したのち、
水銀ランプにより、紫外線を照射(1,800mJ/cm
2 )して重合させることにより、感圧性接着剤を得た。
この感圧性接着剤について、電子顕微鏡写真により、そ
の粒子構造を調べたところ、前記の単量体混合物の共重
合体からなるアクリル系重合体を連続相、エラストマ―
微粒子を分散相とする相分離構造を有することが確認さ
れた。
【0023】実施例2,3 エラストマ―微粒子としてのブタジエン−アクリロニト
リル共重合体微粒子の量を15部(実施例2)および2
5部(実施例3)に変更した以外は、実施例1と同様に
して、2種の感圧性接着剤を得た。これらの感圧性接着
剤も、電子顕微鏡写真により、実施例1と同様の相分離
構造を有することが確認された。
【0024】実施例4〜6 エラストマ―微粒子として、単量体混合物に不溶性であ
るブタジエン−アクリロニトリル共重合体微粒子に代え
て、同じく単量体混合物に不溶性であるシリコ―ンゴム
微粒子を用い、このシリコ―ンゴム微粒子を8部(実施
例4)、15部(実施例5)および25部(実施例6)
添加するようにした以外は、実施例1と同様にして、3
種の感圧性接着剤を得た。これらの感圧性接着剤も、電
子顕微鏡写真により、実施例1と同様の相分離構造を有
することが確認された。
【0025】比較例1 アクリル酸イソノニル90部、アクリル酸10部および
トリメチロ―ルプロパントリアクリレ―ト0.2部から
なる単量体混合物に、光重合開始剤(実施例1と同じも
の)0.1部を撹拌混合して、光重合性組成物を調製し
た。この光重合性組成物を、離型剤で表面処理したポリ
エステルフイルム上に、アプリケ―タにより、厚さが5
0μmとなるように塗布した。さらに、その塗布面を離
型剤で表面処理したポリエステルフイルムでカバ―した
のち、水銀ランプにより、紫外線を照射して重合させ、
エラストマ―微粒子を含まない感圧性接着剤を得た。
【0026】比較例2 単量体混合物を、アクリル酸イソノニル95部およびア
クリル酸5部に変更した以外は、比較例1と同様にし
て、光重合性組成物を調製し、またこれを用いて、エラ
ストマ―微粒子を含まない感圧性接着剤を得た。
【0027】比較例3 アクリル酸ブチル100部、アクリル酸5部およびアク
リル酸2−ヒドロキシエチル0.2部からなる単量体混
合物と、アゾビスイソブチロニトリル0.2部を、酢酸
エチル200部に溶解し、70℃で24時間重合した。
得られたアクリル系重合体100部に、ロジンエステル
50部およびトルイレンジイソシアネ―トの付加物0.
5部を混合して、感圧性接着剤溶液を調製した。この溶
液を、離型剤で表面処理したポリエステルフイルム上
に、アプリケ―タにより、厚さが50μmとなるように
塗布し、熱風循環乾燥機により100℃で5分間乾燥し
て、エラストマ―微粒子を含まない感圧性接着剤を得
た。
【0028】比較例4 エラストマ―微粒子として、単量体混合物に不溶性であ
るブタジエン−アクリロニトリル共重合体微粒子に代え
て、単量体混合物に溶解するスチレン−ブタジエン−ス
チレンブロツク共重合体微粒子15部を用いた以外は、
実施例1と同様にして、感圧性接着剤を得た。この感圧
性接着剤は、電子顕微鏡写真により、上記微粒子が連続
相、アクリル系重合体が分散相となる、実施例1と逆の
相分離構造を有することが確認された。
【0029】以上の実施例1〜6および比較例1〜4で
得られた各感圧性接着剤について、以下の方法により、
室温(23℃)、−10℃および−20℃での接着力
と、低温耐衝撃性を調べた。これらの結果は、表1に示
されるとおりであつた。
【0030】<接着力の測定>感圧性接着剤を厚さが2
5μmのポリエステルフイルムで裏打ちし、幅20mmの
テ―プ状に切断した試験テ―プと、サンドペ―パ(#2
80)で研磨したステンレス板(SUS−304)と
を、所定温度の恒温糟に2時間放置後、恒温糟より試験
テ―プおよびステンレス板を取り出し、両者を2Kgゴム
ロ―ルを1往復させて貼り付け、直ちに恒温糟に戻して
30分間放置したのち、試験テ―プをステンレス板に対
して180度折り返し、300mm/分の速度で剥離させ
たときの剥離力を測定した(JIS−Z0237に準ず
る)。
【0031】<低温耐衝撃性の測定>片面に30mm×5
0mm寸法の重さ5gのポリ塩化ビニル板を貼り付けた感
圧性接着剤を、塗装板に貼り付け、室温で24時間放置
後、さらに測定温度(−20℃)で20時間放置したサ
ンプルを、スラム式衝撃試験機に取り付け、10度から
10度毎に角度をかえ、各角度で5回試験を行い、落下
する角度を調べた。この試験で90度で5回落下しない
サンプルを、「落下せず」と評価した(JIS−K68
30に準ずる)。
【0032】
【0033】上記の表1から明らかなように、本発明の
実施例1〜6の各感圧性接着剤は、比較例1〜4の感圧
性接着剤に比べて、すぐれた低温接着性と低温耐衝撃性
を有しており、また室温付近での接着力にもすぐれてい
ることからもわかるように、アクリル系本来の特性も十
分に保持し、別の実用テストから、耐候性、耐熱性など
の諸特性にもすぐれていることが確認された。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明は、アクリル系重
合体を連続相、エラストマ―微粒子を分散相とした相分
離構造を有する感圧性接着剤であつて、室温や高温領域
では、アクリル系重合体のすぐれた特性を示し、またア
クリル系重合体では耐えられない低温領域では、エラス
トマ―微粒子の有するすぐれた低温接着性および低温耐
衝撃性を発揮する圧性接着剤とその接着シ―ト類を提供
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 7/02 C09J 7/02 Z //(C09J 133/06 121:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式;CH2 =C(R1 )COOR2
    (式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数
    4〜14のアルキル基である)で表されるアクリル系単
    量体55〜98.99重量%と、これ以外のモノエチレ
    ン性不飽和単量体40〜1重量%と、多官能のエチレン
    性不飽和単量体5〜0.01重量%とからなる単量体混
    合物の共重合体を連続相、上記の共重合体100重量部
    に対して1〜60重量部となる割合のエラストマ―微粒
    子を分散相とした相分離構造を有することを特徴とする
    感圧性接着剤。
  2. 【請求項2】 基材(または剥離性基材)上に請求項1
    に記載の感圧性接着剤の層を有することを特徴とする接
    着シ―ト類。
  3. 【請求項3】 一般式;CH2 =C(R1 )COOR2
    (式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数
    4〜14のアルキル基である)で表されるアクリル系単
    量体55〜98.99重量%と、これ以外のモノエチレ
    ン性不飽和単量体40〜1重量%と、多官能のエチレン
    性不飽和単量体5〜0.01重量%とからなる単量体混
    合物に、この単量体混合物100重量部に対して、0.
    01〜5重量部となる割合の光重合開始剤と、1〜60
    重量部となる割合のエラストマ―微粒子とを混合して、
    上記のエラストマ―微粒子が上記の単量体混合物および
    光重合開始剤に均一に分散された重合性組成物を調製
    し、これに紫外線を照射して重合させることにより、請
    求項1に記載の相分離構造を有する感圧性接着剤を製造
    することを特徴とする感圧性接着剤の製造法。
  4. 【請求項4】 基材(または剥離性基材)上に請求項3
    に記載の重合性組成物を塗布したのち、紫外線を照射し
    て重合させることにより、請求項2に記載の接着シ―ト
    類を製造することを特徴とする接着シ―ト類の製造法。
JP31161896A 1996-11-22 1996-11-22 感圧性接着剤および接着シ―ト類とこれらの製造法 Pending JPH10152662A (ja)

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