JPH10152521A - メタセシス重合触媒液、モノマー液および架橋重合体組成物 - Google Patents

メタセシス重合触媒液、モノマー液および架橋重合体組成物

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JPH10152521A
JPH10152521A JP1769997A JP1769997A JPH10152521A JP H10152521 A JPH10152521 A JP H10152521A JP 1769997 A JP1769997 A JP 1769997A JP 1769997 A JP1769997 A JP 1769997A JP H10152521 A JPH10152521 A JP H10152521A
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JP
Japan
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solution
metathesis
polymerization catalyst
metathesis polymerization
liquid
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JP1769997A
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English (en)
Inventor
Zenichiro Endo
善一郎 遠藤
Kenko Yamada
建孔 山田
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Teijin Metton KK
Original Assignee
Teijin Metton KK
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Publication date
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形物の異臭、成形時の発煙を減少させ、耐
熱性等の物性を改良する安定なメタセシス重合触媒液を
提供する。 【解決手段】 金型内において重合および架橋反応せし
めることによって成形された架橋重合体組成物を得る方
法に使用するメタセシス重合触媒液であって、WC
6、MoCl5、WOCl4および/またはMoOCl3
にエーテル化合物を作用させ、かつ、フェノール類を作
用させないもの。さらに、メタセシス重合活性化剤成分
についてもエーテル化合物を速度調節剤として使用する
組み合わせも含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なメタセシス
重合触媒液、その触媒液を使用して得られるメタセシス
重合性の反応性溶液の組み合わせおよびその触媒液を使
用して得られる架橋重合体組成物に関するものである。
さらに詳しくは、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
ー液(以下反応性溶液ともいう)A(溶液A)とメタセ
シス重合触媒系の活性化剤成分を含有するメタセシス重
合性環状オレフィンからなるモノマー液(以下反応性溶
液ともいう)B(溶液B)とを混合し、その混合液を金
型内に注入し、その金型内において重合および架橋反応
せしめることによって成形された架橋重合体組成物を得
る方法に使用するメタセシス重合触媒液であって、該メ
タセシス重合触媒液を作製するにあたり、WCl6、M
oCl5、WOCl4および/またはMoOCl3にエー
テル化合物を作用させ、かつ、フェノール類を作用させ
ないことを特徴とするメタセシス重合触媒液、その触媒
液を使用して得られるメタセシス重合性のモノマー液の
組み合わせおよびそのメタセシス重合触媒液を使用して
得られる架橋重合体組成物に関するものである。これに
より物理的な性質または機能が効果的に改良されたバル
クの架橋重合体組成物を反応射出成形法等により得るこ
とができる。
【0002】
【従来の技術】従来、メタセシス重合触媒系(複分解触
媒系ともいう)の触媒成分を含有するメタセシス重合性
環状オレフィンからなるモノマー液と、活性化剤成分を
含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノ
マー液とを混合し、金型内へ注入し、金型内で重合・架
橋させて架橋重合体組成物を製造する方法は知られてい
る(例えば特開平3−28451号公報参照)。
【0003】この反応射出成形法は、入手容易な原料モ
ノマーを使用しうること、モノマーの粘度が低く射出成
形の圧力が低いこと、重合・架橋反応が速く成形サイク
ルが短いこと、大型の成形物等の組成物を比較的容易に
得ることができることおよび組成物は剛性と耐衝撃性の
バランスがよいことなどの優れた利点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この架
橋重合体組成物は次のような弱点を有していた。すなわ
ち、メタセシス重合性環状オレフィンとしてジシクロペ
ンタジエン(以下DCPDともいう)を用い、特開平3
−28451号公報記載の触媒を使用してメタセシス重
合した場合には、その耐熱性は100℃前後と低いため
使用できる用途に限界があること、また、その耐熱性改
善のためシクロペンタジエン3量体等の嵩高いメタセシ
ス重合性環状オレフィン化合物をメタセシス重合させ耐
熱性を改善した場合(例えば特公平5−62613号公
報参照)には、耐衝撃性の大幅低下により使用できる用
途に限界が生じること、さらに、架橋重合体組成物が独
特の異臭を有するため、その用途は屋外で使用されるも
のが多く、屋内で使用し異臭が問題とされるような場合
には、架橋重合体組成物を塗料で覆い異臭が外部に出る
のを妨げる方法を取らなければならない場合があること
などである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
架橋重合体組成物の弱点の克服について鋭意検討した結
果、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有するメタセ
シス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶液
A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含有する
メタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液B
(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に注入し、
その金型内において重合および架橋反応せしめることに
よって成形された架橋重合体組成物を得る方法に使用す
るメタセシス重合触媒液であって、WCl6、MoC
5、WOCl4および/またはMoOCl3にエーテル
化合物を作用させ、かつ、フェノール類を作用させない
ことを特徴とするメタセシス重合触媒液を使用した場合
に異臭の少ないメタセシス架橋重合体組成物が得られる
こと、該メタセシス重合触媒液を作製するにあたり、W
OCl4および/またはMoOCl3にエーテル化合物を
作用させ、かつ、フェノール類を作用させないようにす
ると、オレフィンモノマーとWOCl4および/または
MoOCl3との反応で起こるカチオン重合を抑制する
ことができ、耐熱性等の物性を向上でき、フェノール類
に起因すると思われる臭いを減少できること、メタセシ
ス重合触媒液の調製にエーテル化合物の共存下オレフィ
ンモノマーのみを溶媒にして使用することも可能となる
ため、耐熱性等の物性を向上でき、成形時の発煙量減
少、更なる臭いの減少が図れること、さらにまた、フェ
ノール類に代えてアルコール類を作用させた場合には、
重合反応速度や、触媒活性を制御する効果を付与でき、
かつ異臭の原因とならない等の特徴を有していることを
見出した結果本発明に到達したものである。
【0006】すなわち、本発明は、 1. メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有するメタ
セシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶
液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に注入
し、その金型内において重合および架橋反応せしめるこ
とによって成形された架橋重合体組成物を得る方法に使
用するメタセシス重合触媒液であって、該メタセシス重
合触媒液を作製するにあたり、WCl6、MoCl5、W
OCl4および/またはMoOCl3にエーテル化合物を
作用させ、かつ、フェノール類を作用させないことを特
徴とするメタセシス重合触媒液、 2. WCl6、MoCl5、WOCl4および/または
MoOCl3に作用させるエーテル化合物が鎖状エーテ
ル化合物であることを特徴とする上記1記載のメタセシ
ス重合触媒液、 3. メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有するメタ
セシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶
液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に注入
し、その金型内において重合および架橋反応せしめるこ
とによって成形された架橋重合体組成物を得る方法に使
用するメタセシス重合触媒液であって、WOCl(4-x)
(OR)xs、MoOCl(3-x)(OR)xs(xは0
以上3.0以下であり、ORはアルコキシ基を示し、R
はアルキル鎖を表す。このアルキル鎖は炭素数が1〜2
0の範囲の鎖状または脂環式の飽和、不飽和炭化水素の
少なくとも一つで置換されたもののいずれであってもよ
い。Lは鎖状エーテル化合物であり、sは1〜3の実数
である。)の一般式で表される化合物の少なくとも一つ
を含み、かつ、フェノール類を作用させないことを特徴
とするメタセシス重合触媒液、 4. メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有するメタ
セシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶
液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に注入
し、その金型内において重合および架橋反応せしめるこ
とによって成形された架橋重合体組成物を得る方法に使
用するメタセシス重合触媒液であり、かつ、該メタセシ
ス重合触媒液を作製するにあたり、WOCl4および/
またはMoOCl3の1当量に対しアルコールを0〜
3.0当量の範囲で反応させる方法により脱塩化水素し
て得られた化合物に鎖状エーテル化合物を作用させ、か
つ、フェノール類を作用させないことを特徴とするメタ
セシス重合触媒液、 5. 上記3記載のメタセシス重合触媒液であってその
構造式において0≦x<1.0であることを特徴とする
メタセシス重合触媒液、 6. 上記3記載のメタセシス重合触媒液であって、鎖
状エーテル化合物Lが、下記の式(1)(ここでR1
炭素数2〜6のアルキレン鎖、R2、R3は炭素数1〜8
のアルキル基を示す。なお、水素原子がハロゲン原子で
置換されたものも含む。また、R2、R3は同じであって
も、異なっていてもよい。nは0〜40の自然数で繰り
返し単位を示す。)の一般式で表されるメタセシス重合
触媒液、
【0007】
【化2】
【0008】7. メタセシス重合触媒液がメタセシス
重合性環状オレフィンを含むことを特徴とする上記3、
4、5または6記載のメタセシス重合触媒液、 8. 実質上化学的に変化しない溶媒成分を含まないこ
とを特徴とする上記7記載のメタセシス重合触媒液、 9. メタセシス重合触媒液に含まれるメタセシス重合
性環状オレフィンがジシクロペンタジエン、エチリデン
ノルボルネン、シクロペンタジエン3量体のうちから少
なくとも一つ選ばれることを特徴とする上記7または8
記載のメタセシス重合触媒液、 10. 上記1、2、3、4、5、6、7、8または9
記載のメタセシス重合触媒液を含有するメタセシス重合
性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶液A)とメ
タセシス重合系の活性化剤成分を含むメタセシス重合性
環状オレフィンからなるモノマー液B(溶液B)との組
み合わせ、 11. 上記10記載のメタセシス重合触媒液を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
A(溶液A)とメタセシス重合系の活性化剤成分を含有
するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
液B(溶液B)とを用いてバルク重合されたオレフィン
メタセシス架橋重合体組成物、 12. メタセシス重合触媒系の触媒液を含有するメタ
セシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶
液A)とメタセシス重合触媒活性化剤液(メタセシス重
合触媒系の活性化剤液ともいう)を含有するメタセシス
重合性環状オレフィンからなるモノマー液B(溶液B)
とを混合し、その混合液を金型内に注入し、その金型内
において重合および架橋反応せしめることによって成形
された架橋重合体組成物を得る方法に使用するメタセシ
ス重合触媒液とメタセシス重合触媒活性化剤液との組み
合わせであって、当該メタセシス重合触媒液は上記1、
2、3、4、5、6、7、8または9記載の重合触媒液
であり、メタセシス重合触媒活性化剤液が有機アルミニ
ウム化合物と鎖状エーテル化合物を含有することを特徴
とする、メタセシス重合触媒液とメタセシス重合触媒活
性化剤液との組み合わせ、 13. 上記12記載のメタセシス重合触媒液を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
A(溶液A)とメタセシス重合触媒活性化剤液を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
B(溶液B)との組み合わせ、および 14. 上記13記載のメタセシス重合性環状オレフィ
ンからなるモノマー液A(溶液A)とメタセシス重合性
環状オレフィンからなるモノマー液B(溶液B)とを用
いてバルク重合されたオレフィンメタセシス架橋重合体
組成物、である。
【0009】ここで、本発明におけるメタセシス重合触
媒液を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからな
るモノマー液A(溶液A)とは、メタセシス重合触媒系
の触媒成分を含有するメタセシス重合性環状オレフィン
からなるモノマー液A(溶液A)が、メタセシス重合触
媒系の触媒成分が一旦メタセシス重合触媒液として調製
された後にメタセシス重合性環状オレフィンに添加され
て成るものであることを意味し、メタセシス重合触媒活
性化剤液を含有するメタセシス重合性環状オレフィンか
らなるモノマー液B(溶液B)とは、メタセシス重合触
媒系の活性化剤成分を含有するメタセシス重合性環状オ
レフィンからなるモノマー液B(溶液B)が、メタセシ
ス重合触媒系の活性化剤成分が一旦メタセシス重合触媒
活性化剤液として調製された後にメタセシス重合性環状
オレフィンに添加されて成るものであることを意味す
る。
【0010】また、本願に係る重合触媒液の作製におい
てWCl6、MoCl5、WOCl4および/またはMo
OCl3にエーテル化合物を作用させるとは、本願に係
る重合触媒液を作製(以下、調製ともいう)するに当た
って、その作製のいずれかの段階にWCl6、MoC
5、WOCl4および/またはMoOCl3を含む混合
物中にエーテル化合物を加えることを意味する。なお、
WOCl4および/またはMoOCl3にエーテル化合物
を作用させる場合には、エーテル化合物の作用により、
メタセシス重合性環状オレフィンを溶媒として使用する
ことが可能となる。この場合の具体的例としては、エー
テル化合物とメタセシス重合性環状オレフィンの混合物
にWOCl4および/またはMoOCl3を加えるか、ま
たは、先にエーテル化合物にWOCl4および/または
MoOCl3を加えた後にメタセシス重合性環状オレフ
ィンを加えメタセシス重合触媒液を調製することが可能
であるが、WOCl4および/またはMoOCl3にエー
テル化合物を作用させる前にWOCl4および/または
MoOCl3とメタセシス重合性環状オレフィンとを接
触させ、カチオン重合を引き起こさない限り、どのよう
な添加方法を採用しても良い。この添加によりエーテル
化合物はWOCl4および/またはMoOCl3あるいは
これらの物質が化学変化したタングステン化合物および
/またはモリブデン化合物に配位するものと考えられて
いる。このWOCl4および/またはMoOCl3あるい
はこれらの物質が化学変化したタングステン化合物およ
び/またはモリブデン化合物とエーテル化合物との錯体
を形成した物質はそれ自身メタセシス重合性環状オレフ
ィンモノマーに対する溶解性は良好である。
【0011】本発明でメタセシス重合触媒作製に使用さ
れるエーテル化合物は、環式エーテルと鎖状エーテルと
に分類される。環式エーテルには、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等を挙げることが
できる。また、鎖状エーテルは、アニソール、フェネト
ール、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、フェニル
ベンジルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、デ
カクロロジフェニルエーテル等のアリール、アラルキル
基を有するエーテルやビニルエーテル、アリルエーテ
ル、メチルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、エ
チルビニルエーテル、エチルアリルエーテルのビニル
基、アリル基を有するエーテルの他、構造式が下記の式
(1)(ここでR1は炭素数2〜6のアルキレン鎖、
2、R3は炭素数1〜8のアルキル基を示す。なお、水
素原子がハロゲン原子で置換されたものも含む。また、
2、R3は同じであっても、異なっていてもよい。nは
0〜40の自然数で繰り返し単位を示す。)の一般式で
表されるエーテルが含まれる。
【0012】
【化3】
【0013】式(1)の一般式で表される化合物は、n
=0の場合は分子内に1個のエーテル結合を有するモノ
エーテルであり、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエ
ーテル、アミルエーテル、イソアミルエーテル、メチル
エチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルブチ
ルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルアミル
エーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピル
エーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチルエ
ーテル、エチルアミルエーテル、エチルイソアミルエー
テル等を挙げることができる。
【0014】n=1〜40の場合には、分子内に複数個
のエーテル結合を有するポリエーテルに分類できる。
【0015】ポリエーテルの具体例としては、アルキレ
ングリコールまたは/およびポリアルキレングリコール
のジアルキルエーテルが挙げられる。
【0016】アルキレングリコールの具体例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−
ヘキサンジオール、2−クロロ−1,3−プロパンジオ
ールなどが例示され、なかでも炭素数2〜6のアルキレ
ン基を有するものが好ましく、ポリアルキレングリコー
ルの具体例としては、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプ
ロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリブチ
レングリコールのごとき低重合度のもののほか、繰り返
し単位が4〜40程度の分子量が2,000程度までの
高重合度のポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールの両末端がアルキル化されたものがあり、その
ジアルキルエーテル化合物の末端を形成するアルキル基
の炭素数は1〜8が好ましい。そのようなアルキレング
リコールおよび/またはポリアルキレングリコール化合
物のジアルキルエーテル化合物の具体例としては、エチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリ
コールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジメ
チルエーテル、ポリエチレングリコールジオクチルエー
テルなどを挙げることができる。これらのエーテル化合
物は混合物を使用することもできる。
【0017】また、本発明者は架橋重合体組成物の異臭
の原因について鋭意検討した結果、メタセシス重合触媒
系の触媒成分の溶解性や触媒活性の制御のために使用さ
れているフェノール類が異臭の一つの原因となっている
ことを見出し、WCl6、MoCl5、WOCl4および
/またはMoOCl3にエーテル化合物を作用させるこ
とによって、触媒の溶解性を向上させるために従来必要
であったフェノール類を使用しなくても、触媒の溶解性
の問題、保存安定性の問題を引き起こすことなく、しか
も架橋重合体組成物の異臭の問題を解決できるメタセシ
ス重合触媒液が得られることを見出した。なお、メタセ
シス重合触媒液調製時に使用したフェノール類による異
臭はフェノール本来の臭いとは異質のものと感じられ、
メタセシス重合の結果生じる物質によるものか、また
は、フェノール類と他の異臭成分とが混合しているもの
と推察されているが詳細は明らかではない。
【0018】また、エーテル化合物と錯体を形成したタ
ングステンおよび/またはモリブデン系化合物はそれ自
身メタセシス重合性環状オレフィンモノマーに対する溶
解性が改善されているため、触媒を可溶化させるために
アルコール系化合物を使用しないかあるいは少量使用す
ればよい。従来のタングステン化合物対アルコール系化
合物またはフェノール系化合物のモル比としては、約1
対1から約1対3のように多量のアルコール系化合物ま
たはフェノール系化合物の添加を要する(例えば、特公
平4−9821号公報参照)が、本願発明に係る遷移金
属化合物対アルコール化合物のモル比は、1対0〜1対
3でよい。
【0019】一般にアルコール化合物の添加量が多いほ
どメタセシス重合反応速度は遅くなる傾向を示し、アル
コール化合物の添加量により重合完了までの時間は数秒
から数時間まで制御可能である。従って本願発明に係る
アルコール化合物の添加量はその要求される反応速度に
より決定されるが、遷移金属化合物との量的関係は、ア
ルコール化合物のモル数が遷移金属化合物のモル数に対
し、0〜3当量が必要であり、好ましくは、0から1.
0未満の範囲である。3当量を越えるとメタセシス重合
触媒成分としての活性を失ってしまう。
【0020】本発明に使用されるアルコール化合物ある
いは本発明におけるアルコキシル基を形成するためのア
ルコール化合物はアルキル鎖が炭素数が1〜20の範囲
にあれば、鎖状または脂環式の飽和、不飽和いずれの炭
化水素であっても構わない。具体的例としては、メタノ
ール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノー
ル、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタ
ノール、3−メチルブタノール、2,2−ジメチルプロ
パノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−
ヘキサノール、3,3−ジメチルブタノール、メチルペ
ンタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2
−エチル−1−ヘキサノール、2−メチル−2−ペンタ
ノール、デカノール、ドデカノール、ペンタデカノー
ル、エイコサノール、ブテノール、ペンテノール、ヘキ
セノール、オクテノール、シクロペンタノール、シクロ
プロピルエタノール、メチルシクロペンタノール、シク
ロオクタノール、ジメチルシクロペンタノール、エチル
シクロペンタノール等を挙げることができる。またこれ
らの混合物も使用できる。
【0021】アルコール化合物は、タングステンヘキサ
クロライド、モリブデンペンタクロライド、タングステ
ンオキシクロライドまたは、モリブデンオキシクロライ
ドと混合し反応させた場合に、塩化水素が発生すること
からアルコキシル基がタングステンまたはモリブデンに
導入されたものと判断される。アルコール化合物の代わ
りにフェノール化合物を使用した場合にも、タングステ
ンヘキサクロライド、モリブデンペンタクロライド、タ
ングステンオキシクロライドまたは、モリブデンオキシ
クロライドと混合し反応させた場合に、塩化水素が発生
することからフェノキシ基がタングステンまたはモリブ
デンに導入されたものと判断されるが、この場合には成
形物の異臭がある。
【0022】WOCl4および/またはMoOCl3につ
いては、エーテル化合物を作用させることで、従来オレ
フィンモノマーと遷移金属化合物との反応で起こってい
たカチオン重合をエーテル化合物の作用により抑制する
ことができ、これによって架橋重合体を得るための新し
いメタセシス重合触媒液を得ることができると共に、従
来に較べ優れた耐熱性を有するオレフィンメタセシス架
橋重合体組成物が得られるようになった。また、メタセ
シス重合触媒の調製にエーテル化合物、特に鎖状エーテ
ル化合物の共存下オレフィンモノマーを溶媒として使用
することが可能となったため、架橋重合体組成物を得る
ためのメタセシス重合反応において実質上化学的に変化
しない他の溶媒を使用する必要が無くなり、従って最終
製品たるオレフィンメタセシス架橋重合体組成物中に反
応しない溶媒は実質上含まれなくなり、このため残存溶
媒が含まれる従来の架橋重合体に較べ、耐熱性、曲げや
引張りなどの機械物性への悪影響が無くなり、優れた機
械特性を有する重合体を得ることが可能となった。な
お、ここで架橋重合体組成物を得るためのメタセシス重
合反応において化学的に変化しない溶媒にはトルエン、
キシレン、ヘキサン等化合物があるが、メタセシス重合
性オレフィンについては生成した架橋合体組成物中に残
存するものがあっても、これはメタセシス重合反応にお
いて化学的に変化しない溶媒を意味するものではない。
【0023】本発明で、メタセシス重合触媒液に溶媒と
して使用されるオレフィンモノマーはメタセシス重合可
能なものであって、特にポリマーを生成する環状のオレ
フィン化合物が好ましい。また、かかるオレフィンモノ
マーは、常温で固体であっても、他のオレフィンモノマ
ーと混合して使用するかまたはエーテル化合物を添加す
ることにより液体となる場合には溶媒として使用するこ
とができる。
【0024】メタセシス重合触媒液に溶媒として使用さ
れるメタセシス重合性環状オレフィンの具体例として
は、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、
シクロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共二量
体、5−エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネ
ン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−シクロヘキ
セニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,
4,4a、5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,6,7,
8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−
1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデ
ン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a、5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4,
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8
a−オクタヒドロナフタレン、エチレンビス(5−ノル
ボルネン)などを挙げることができこれらの混合物も使
用することができる。特にジシクロペンタジエンまたは
それを50モル%以上、好ましくは70モル%以上含む
混合物が好適に用いられ、また、ジシクロペンタジエ
ン、エチリデンノルボルネン、シクロペンタジエン3量
体のうちから少なくとも一つ選ばれるメタセシス重合性
環状オレフィンが好適に用いられる。
【0025】本発明でメタセシス重合触媒液の作製に使
用されるエーテル化合物とWOCl4および/またはM
oOCl3との量的関係は、エーテル化合物のモル数が
WOCl4および/またはMoOCl3の1モルに対し、
1モルから3モルの間で適宜使用できる。また、その時
に使用されるオレフィン化合物の量はWOCl4および
/またはMoOCl3を均一に溶解または分散できる量
であれば良く特に限定されるものではないが、一般的に
は、WOCl4および/またはMoOCl3の濃度であら
わした場合に0.1〜5.0モル/リットルの範囲で適
宜用いられる。
【0026】メタセシス重合体を得るには、本発明で調
製されたオレフィンモノマーを溶媒としたメタセシス重
合触媒液を含むメタセシス重合性環状オレフィンからな
るモノマー液A(溶液A)とメタセシス重合系の活性化
剤を含むメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノ
マー液B(溶液B)を用いてバルク重合することができ
る。この溶液Bに使用される活性化剤成分は、有機アル
ミニウム化合物、具体的にはアルキルアルミニウム化合
物、アルキルアルミニウムハライド化合物がよく、さら
に具体的には塩化ジエチルアルミニウム、ジ塩化エチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオク
チルアルミニウム、ジオクチルアルミニウムアイオダイ
ドを挙げることができ、またこれらの混合物を使用する
こともできる。
【0027】メタセシス重合触媒液および活性化剤の使
用量は、例えば触媒成分としてWOCl4を用いる場合
は、後述のメタセシス重合のポリマーの原料となるメタ
セシス重合性環状オレフィンモノマー対WOCl4の比
率は、モル基準で1,000対1〜40,000対1、
好ましくは、1,500対1〜20,000対1であ
り、また、活性化剤成分は後述のメタセシス重合のポリ
マーの原料となるメタセシス重合性環状オレフィンモノ
マー対アルミニウム化合物の比率として、モル基準で1
00対1〜20,000対1、好ましくは200対1〜
10,000対1である。
【0028】基本的には前記溶液Aおよび溶液Bを混合
し、金型内に注入することによって、架橋重合体組成物
を得ることができるが、上記組成のままでは重合反応が
非常に早く開始され、成形金型に十分流れこまない間に
硬化が起こるような場合活性調節剤が用いられる。
【0029】メタセシス重合触媒系の触媒液を含有する
メタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A
(溶液A)とメタセシス重合触媒活性化剤液を含有する
メタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液B
(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に注入し、
その金型内において重合および架橋反応せしめることに
よって成形された架橋重合体組成物を得る方法に使用す
るメタセシス重合触媒液とメタセシス重合触媒活性化剤
液との組み合わせであって、当該メタセシス重合触媒液
が本願請求項に係る触媒液であり、メタセシス重合触媒
活性化剤液が鎖状エーテル化合物を含むことを特徴とす
る、メタセシス重合触媒液とメタセシス重合触媒活性化
剤液との組み合わせにおいて、メタセシス重合触媒活性
化剤液に含まれる鎖状エーテル化合物は上記の活性調節
剤として使用するものであり、構造式が下記の式(2)
(ここでR4は炭素数2〜6のアルキレン鎖、R5、R6
は炭素数1〜8のアルキル基を示す。pは0〜40の自
然数で繰り返し単位を示す。)の一般式で表される化合
物である。
【0030】
【化4】
【0031】式(2)の一般式で表される化合物は、p
=0の場合は分子内に1個のエーテル結合を有するモノ
エーテルであり、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエ
ーテル、アミルエーテル、イソアミルエーテル、メチル
エチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルブチ
ルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルアミル
エーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピル
エーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチルエ
ーテル、エチルアミルエーテル、エチルイソアミルエー
テル等を挙げることができる。
【0032】p=1〜40の場合には、分子内に複数個
のエーテル結合を有するポリエーテルに分類できる。
【0033】ポリエーテルの具体例としては、アルキレ
ングリコールまたは/およびポリアルキレングリコール
のジアルキルエーテルが挙げられる。
【0034】アルキレングリコールの具体例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−
ヘキサンジオールなどが例示され、なかでも炭素数2〜
6のアルキレン基を有するものが好ましく、ポリアルキ
レングリコールの具体例としては、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、テトラプロピレングリコール、ジブチレングリコー
ル、トリブチレングリコールのごとき低重合度のものの
ほか、繰り返し単位が4〜40程度の分子量が2,00
0程度までの高重合度のポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコールの両末端がアルキル化されたもの
であり、そのジアルキルエーテル化合物の末端を形成す
るアルキル基の炭素数は1〜8が好ましい。そのような
アルキレングリコールおよび/またはポリアルキレング
リコール化合物のジアルキルエーテル化合物の具体例と
しては、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリ
エチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレング
リコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジ
オクチルエーテルなどを挙げることができる。またこれ
らのエーテル化合物は混合物を使用することもできる。
【0035】メタセシス重合性の反応性溶液には、メタ
セシス重合性環状オレフィンモノマー、ゴム成分、特定
の目的のために添加される各種添加剤を含めることがで
きる。
【0036】メタセシス重合のポリマーの原料となるメ
タセシス重合性環状オレフィンモノマーの具体例として
は、ジシクロペンタジエン、シクロペンタジエン3量
体、シクロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共
2量体、5−エチリデンノルボルネン、ビニルノルボル
ネン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−シクロヘ
キセニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−
1,4,4a、5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデ
ン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチ
リデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a、
5,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4,
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8
a−オクタヒドロナフタレン、エチレンビス(5−ノル
ボルネン)などを挙げることができこれらの混合物も使
用することができる。特にジシクロペンタジエンまたは
それを50モル%以上、好ましくは70モル%以上含む
混合物が好適に用いられる。
【0037】上記に示したメタセシス重合のポリマーの
原料となるメタセシス重合性環状オレフィンモノマーの
組成は、触媒調製時に溶媒として使用するメタセシス重
合性環状オレフィンモノマーの組成と同じであっても、
異なっていても良い。
【0038】また、メタセシス重合のポリマーの原料と
なるメタセシス重合性環状オレフィンモノマーとして
は、必要に応じて、酸素、窒素、ハロゲン元素などの異
種元素を含有する極性基を有するメタセシス重合性環状
オレフィンを共重合モノマーとして用いることができ
る。かかる共重合モノマーも、ノルボルネン構造単位を
有するものが好ましく且つ極性基としてはエステル基、
エーテル基、シアノ基、N−置換イミド基、ハロゲン基
などが好ましい。かかる共重合モノマーの具体例として
は、5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−(2−
エチルヘキシロキシ)カルボニル−5−メチルノルボル
ネン、5−フェニロキシメチルノルボルネン、5−シア
ノノルボルネン、6−シアノ−1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,4,4a、5,6,7,8,8a−オクタヒド
ロナフタレン、N−ブチルナデック酸イミド、5−クロ
ルノルボルネンなどを挙げることができる。これらルイ
ス塩基を有するモノマーを使用する場合にはそれに調節
剤の役目を兼ねさせることもできる。なお、本発明は異
臭解消効果を有しない物質、異臭解消効果に無関係な物
質あるいは別個の異臭解消効果を有する物質の使用を排
除するものではなく、酸化防止剤、消臭剤やその他の一
般的物質も併用可能であり、これらの使用可能量は、最
終製品たる環状オレフィンの架橋重合体組成物における
異臭減少の必要度等に応じて成形実験等により当業者が
容易に決定することができる。
【0039】また、本発明の架橋重合体組成物は、酸化
防止剤を添加しておくことが好ましく、そのためヒンダ
ードフェノール系または、アミン系の酸化防止剤を予め
溶液中に加えておくことが好ましい。これら酸化防止剤
の具体例としては、2、6−ジ−t−ブチルフェノー
ル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、
2、6−ジ−t−ブチルクレゾール、2、6−ジ−t−
ブチルエチルフェノール、n−オクタデシル−β−(4
‘−ヒドロキシ−3‘,5‘−ジ−t−ブチルフェニ
ル)プロピオネート、スチレン化フェノール、2−t−
ブチル−6−(3‘−t−ブチル−5‘−メチル−2
‘−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリ
レート、4、4‘−メチレンビス(2、6−ジ−t−ブ
チルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン(3,5,
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート)]メ
タン等のヒンダードフェノール化合物のほか、アミン系
の酸化防止剤として、N,N’−ジフェニル−p−フェ
ニレンジアミン、ジフェニルアミン等のほか、リン系、
硫黄系の酸化防止剤も使用することができる。なお、こ
の場合のヒンダードフェノール類は、原料であるメタセ
シス重合性オレフィンの酸化防止剤として、メタセシス
重合触媒液調製あるいは溶液A、Bの調製前に予めメタ
セシス重合性環状オレフィンを含む液中に、または溶液
A、Bの調製時に添加されるもので、メタセシス重合触
媒液調製においてWCl6、MoCl5、WOCl4およ
び/またはMoOCl3に作用させないフェノール類に
は該当しない。
【0040】また、本発明による架橋重合体組成物は、
他の重合体を単量体溶液状態の時に添加しておくことが
できる。かかる重合体添加剤としては、エラストマーの
添加が架橋重合体組成物の耐衝撃性を強めることおよび
溶液の粘度を調節するうえで効果がある。かかる目的に
用いられるエラストマーとしては、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロックゴム、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロックゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンターポリマ
ー、ニトリルゴムなどの広範なエラストマーを挙げるこ
とができる。
【0041】他の添加剤としては、反応率を高めるため
のハロゲン化炭化水素、ハロゲン化合物があり、ヘキサ
クロロキシレン、α,α,α−トリクロロトルエン、4
塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、アリルクロ
ライド、ベンジルクロライドなどを挙げることができ
る。また、ケイ素、硼素、イオウ、リン元素を含むハロ
ゲン化合物なども反応効率向上の効果がある。
【0042】添加剤としての補強材または充填剤は曲げ
モジュラスを向上するのに効果がある。かかるものとし
ては、ガラス繊維、雲母、カーボンブラック、ウォラス
トナイト等をあげることができる。これらをいわゆるシ
ランカップラーなどにより表面処理したものも好適に使
用できる。
【0043】本発明の架橋重合体組成物は前記した如
く、重合と成形を同時に行うことによって製造される。
かかる成形方法としては前記の如く、触媒系と溶液を前
もって混合したプレミックスを金型内に流入せしめるレ
ジンインジェクション方式、触媒系を二つに分けた溶液
Aと溶液Bをミキシングヘッド部分で衝突混合せしめて
そのまま流し込むRIM方式を取ることができる。いず
れの場合も金型への注入圧力は比較的低圧であることが
でき、従って安価な金型を使用することが可能である。
また、金型内の重合反応が開始されると反応熱によって
金型内の温度は急速に上昇し、短時間に重合反応が終了
する。ポリウレタンRIMの場合と異なり、金型からの
離脱は容易であり、特別の離型剤を使用しない場合が多
い。
【0044】架橋重合体組成物は、表面に酸化層ができ
ることによってエポキシやウレタン等の一般に使用され
る塗料への付着性は良好である。
【0045】以下、実施例を挙げて、本発明を説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
以下においてはメタセシス重合触媒液(あるいはメタセ
シス重合系の触媒液とも言う)を単に触媒液とも記載し
てある。
【0046】
【実施例】
[実施例1]1リットルのフラスコに300mlのトル
エンを入れ、これに窒素を吹き込むことによって溶媒で
あるトルエン中の酸素を窒素で置換した。この系に9
9.1g(0.25モル)のWCl6の結晶を徐々に添
加し、攪拌混合することにより均一に分散させた。次い
で、この系に、室温で4.4g(0.06モル)のt−
ブタノールを滴下し、さらに、窒素を吹き込むことによ
って酸素を窒素で置換した26.0g(0.20モル)
の1−オクタノールを滴下して反応を行った。反応熱に
よる最高到達温度は30℃であり、滴下には約1時間を
要した。その後、窒素を吹き込むことによって酸素を窒
素で置換した48.0g(0.5モル)のエチレングリ
コールジメチルエーテルを滴下した。反応熱による温度
上昇は2〜3℃であり、滴下には約30分を要した。最
後に窒素を吹き込むことによって酸素を窒素で置換した
トルエンを加え全体の容量を500mlとして、タング
ステン濃度が0.5モル/リットルの触媒液(1)を調
製した。なお、上記の操作はすべて窒素雰囲気下で行っ
た。
【0047】[実施例2]1リットルのフラスコに30
0mlのトルエンを入れ、これに窒素を吹き込むことに
よって溶媒であるトルエン中の酸素を窒素で置換した。
この系に85.5g(0.25モル)のWOCl4の結
晶を徐々に添加し、攪拌混合することにより均一に分散
させた。次いで、窒素を吹き込むことによって酸素を窒
素で置換した67.0g(0.5モル)のジエチレング
リコールジメチルエーテルを滴下した。反応熱による温
度上昇は2〜3℃であり、滴下には約30分を要した。
最後に窒素を吹き込むことによって酸素を窒素で置換し
たトルエンを加え全体の容量を500mlとして、タン
グステン濃度が0.5モル/リットルの触媒液(2)を
調製した。なお、上記の操作はすべて窒素雰囲気下で行
った。この触媒液は、その後室温下1か月以上窒素雰囲
気下に保存しておいても安定であり、カチオン重合など
の反応は起こらなかった。
【0048】[実施例3]1リットルのフラスコに30
0mlのトルエンを入れ、これに窒素を吹き込むことに
よって溶媒であるトルエン中の酸素を窒素で置換した。
この系に85.5g(0.25mol)のWOCl4
結晶を徐々に添加し、攪拌混合することにより均一に溶
解させた。次いで、室温下、窒素を吹き込むことによっ
て酸素を窒素で置換した16.25g(0.125mo
l)の2−エチル−1−ヘキサノールを滴下し反応を行
った。反応熱による最高到達温度は30℃であり、滴下
には約1時間を要した。さらにまた、窒素を吹き込むこ
とによって酸素を窒素で置換した67.0g(0.5モ
ル)のジエチレングリコールジメチルエーテルを滴下し
た。反応熱による温度上昇は2〜3℃であり、滴下には
約30分を要した。最後に窒素を吹き込むことによって
酸素を窒素で置換したトルエンを加え全体の容量を50
0mlとして、タングステン濃度が0.5モル/リット
ルの触媒液(3)を調製した。なお、上記の操作はすべ
て窒素雰囲気下で行った。この触媒液は、その後室温下
1か月以上窒素雰囲気下に保存しておいても安定であ
り、カチオン重合などの反応は起こらなかった。
【0049】[実施例4]1リットルのフラスコに30
0mlのトルエンを入れ、これに窒素を吹き込むことに
よって溶媒であるトルエン中の酸素を窒素で置換した。
この系に85.5g(0.25mol)のWOCl4
結晶を徐々に添加し、攪拌混合することにより均一に溶
解させた。次いで、窒素を吹き込むことによって酸素を
窒素で置換した32.0g(0.25mol)の1−オ
クテン−3−オールを滴下して、室温下反応を行った。
反応熱による最高到達温度は30℃であり、滴下には約
1時間を要した。さらにまた、窒素を吹き込むことによ
って酸素を窒素で置換した48.0g(0.5モル)の
エチレングリコールジメチルエーテルを滴下した。反応
熱による温度上昇は2〜3℃であり、滴下には約30分
を要した。最後に窒素を吹き込むことによって酸素を窒
素で置換したトルエンを加え全体の容量を500mlと
して、タングステン濃度が0.5モル/リットルの触媒
液(4)を調製した。なお、上記の操作はすべて窒素雰
囲気下で行った。この触媒液は、その後室温下1か月以
上窒素雰囲気下に保存しておいても安定であり、カチオ
ン重合などの反応は起こらなかった。
【0050】[実施例5] (溶液Aの調製)次いで、DCPD95重量部、エチリ
デンノルボルネン5重量部よりなるモノマー混合物にエ
チレン含有量70モル%のエチレンプロピレン−エチリ
デンノルボルネン重合ゴム3重量部、酸化防止剤として
2重量部のエタノックス702を加えた溶液に、上記4
種類(触媒液(1)、(2)、(3)、(4))の触媒
液を、タングステン含量が0.01モル/リットルにな
るように加え各々4種類(A(1)、A(2)、A
(3)、A(4))の溶液Aをそれぞれ密栓した1リッ
トルのガラス瓶で調製した。これらの溶液Aの粘度は、
30℃で300cpsであった。なお上記の操作はすべ
て窒素雰囲気下で行った。
【0051】[参考例1] (溶液Bの調製)トリオクチルアルミニウム85、ジオ
クチルアルミニウム15、ジグライム50のモル比で混
合調製した重合用活性化剤混合溶液(メタセシス重合触
媒活性化剤液)を、DCPD95重量部、エチリデンノ
ルボルネン5重量部よりなるモノマー混合物にエチレン
含有量70モル%のエチレンプロピレン−エチリデンノ
ルボルネン重合ゴム3重量部を加えた溶液に加え、アル
ミニウムの含量が0.015モル/リットルの活性化剤
成分を含有する溶液B(B(1))と0.03モル/リ
ットルの活性化剤成分を含有する溶液B(B(2))と
を調製した。これら溶液B(1)と溶液B(2)との粘
度はいずれも30℃で300cpsであった。なお、上
記の操作はすべて窒素雰囲気下で行った。
【0052】[実施例6] (板サンプルの作成)上記溶液A(1)、A(2)、A
(3)、A(4)と溶液B(1)との組み合わせにより
成形を実施した。これら液の組み合わせはメタセシス重
合反応活性を最大にする条件(すなわち反応率が最大に
なる条件)を設定し実施したものである。この条件は溶
液Aと溶液Bとの量比率を種々変更してガラス容器中に
投入し、攪拌混合して反応させた場合に、所定の溶液A
と溶液Bとの組み合わせについて混合開始から反応によ
る発熱で混合物の温度が一定値に達するまでの時間とし
て最も短い値を与える量比率として把握することができ
る。
【0053】成形は、上記溶液Aと溶液Bとの両方の液
がノズルより吹き出し衝突混合し小型の金型内に流れ込
むようにした小型机上RIM装置によって成形板(縦2
00mm、横200mm、厚さ3mm)を作成すること
によった。いずれの場合もトルエンを使用したため、ト
ルエンを使用しない場合に較べ成形時の発煙は多かった
が、フェノールを使用しなかったため、成形現場および
成形物の臭いは少なかった。
【0054】[比較例1]1リットルのフラスコに30
0mlのトルエンを入れ、これに窒素を吹き込むことに
よって溶媒であるトルエン中の酸素を窒素で置換した。
この系に85.5g(0.25mol)のWOCl4
結晶を徐々に添加し、攪拌混合することにより均一に溶
解させた。次いで、窒素を吹き込むことによって酸素を
窒素で置換した55.0g(0.25mol)のノニル
フェノールを滴下して、室温下反応を行った。反応熱に
よる最高到達温度は30℃であり、滴下には約1時間を
要した。さらに、窒素を吹き込むことによって酸素を窒
素で置換した48.0g(0.5モル)のエチレングリ
コールジメチルエーテルを滴下して、室温下触媒の安定
化を行った。最後に窒素を吹き込むことによって酸素を
窒素で置換したトルエンを加え全体の容量を500ml
として、タングステン濃度が0.5モル/リットルの触
媒液(5)を調製した。なお、上記の操作はすべて窒素
雰囲気下に行った。
【0055】[比較例2]1リットルのフラスコに30
0mlのトルエンを入れ、これに窒素を吹き込むことに
よって溶媒であるトルエン中の酸素を窒素で置換した。
この系に85.5g(0.25mol)のWOCl4
結晶を徐々に添加し、攪拌混合することにより均一に溶
解させた。次いで、窒素を吹き込むことによって酸素を
窒素で置換した32.5g(0.25mol)の1−オ
クタノールを滴下して、室温下反応を行った。反応熱に
よる最高到達温度は30℃であり、滴下には約1時間を
要した。最後に窒素を吹き込むことによって酸素を窒素
で置換したトルエンを加え全体の容量を500mlとし
て、タングステン濃度が0.5モル/リットルの触媒液
(6)を調製した。なお、上記の操作はすべて窒素雰囲
気下に行った。
【0056】[比較例3]1リットルのフラスコに30
0mlのトルエンを入れ、これに窒素を吹き込むことに
よって溶媒であるトルエン中の酸素を窒素で置換した。
この系に85.5g(0.25mol)のWOCl4
結晶を徐々に添加し、攪拌混合することにより均一に溶
解させた。次いで、窒素を吹き込むことによって酸素を
窒素で置換した55.0g(0.25mol)のノニル
フェノールを滴下して、室温下反応を行った。さらに、
窒素を吹き込むことによって酸素を窒素で置換した5
0.0g(0.5モル)のアセチルアセトンを滴下し
て、室温下触媒の安定化を行った。反応熱による最高到
達温度は30℃であり、滴下には約1時間を要した。最
後に窒素を吹き込むことによって酸素を窒素で置換した
トルエンを加え全体の容量を500mlとして、タング
ステン濃度が0.5モル/リットルの触媒液(7)を調
製した。なお、上記の操作はすべて窒素雰囲気下に行っ
た。
【0057】[比較例4] (溶液Aの調製)次いで、DCPD95重量部、エチリ
デンノルボルネン5重量部よりなるモノマー混合物にエ
チレン含有量70モル%のエチレンプロピレン−エチリ
デンノルボルネン重合ゴムを3重量部、酸化防止剤とし
てエタノックス702を2重量部加えた溶液に上記3種
類(触媒液(5)、(6)、(7))の触媒液を、タン
グステン含量が0.01モル/リットルになるように加
え各々3種類(A(5)、A(6)、A(7))の溶液
Aをそれぞれ密栓した1リットルのガラス瓶で調製し
た。A(5)、A(7)の粘度は、30℃で300cp
sであったがA(6)に使用した触媒液(6)は触媒の
安定化がはかられていないためA(6)の粘度が上昇し
比較例5に示すような成形で板サンプルを作製すること
ができなかった。
【0058】[比較例5] (板サンプルの作成)溶液A(5)は参考例1の溶液B
(1)との組み合わせ、溶液A(7)は参考例1の溶液
B(2)との組み合わせにより使用した。これら液の組
み合わせはメタセシス重合反応活性を最大にする条件
(すなわち反応率が最大になる条件)を設定し実施した
ものである。この条件は溶液Aと溶液Bとの量比率を種
々変更してガラス容器中に投入し、攪拌混合して反応さ
せた場合に、所定の溶液Aと溶液Bとの組み合わせにつ
いて混合開始から反応による発熱で混合物の温度が一定
値に達するまでの時間として最も短い値を与える量比率
として把握することができる。
【0059】成形は、実施例6と同様の方法で成形板
(縦200mm、横200mm、厚さ3mm)を作成す
ることによりおこなった。成形時の発煙は実施例6の場
合と差がなかったが、成形現場および成形物の異臭につ
いて、5人の男性と5人の女性を使用して官能検査を実
施したところ、全ての場合について、当該比較例5の成
形現場および成形物の異臭が、実施例6の場合より明ら
かに悪化したと答えたのが9人であり、他の一人(男
性)は差がよく分からなかったと答えた。
【0060】[実施例7] (触媒液調製)2リットルのフラスコに、600gのD
CPDと33.5g(0.25モル)のジグライム(ジ
エチレングリコールジメチルエーテルとも言う、以下D
Gと記述)とを添加し均一化して触媒液調製用の溶媒を
調製した。この溶媒中の酸素とフラスコ内部の酸素はフ
ラスコ中に窒素を吹き込むことによって窒素置換した。
この系に85.5g(0.25モル)のWOCl4の結
晶を徐々に添加し、攪拌混合することによりDCPDと
DGの混合溶媒に均一に溶解させることができた。WO
Cl4を添加した時には、溶媒の温度上昇、および粘度
の上昇は見られなかった。なお、実施例7の全操作は窒
素雰囲気下に行った。このDCPDとDGの混合溶媒に
均一に溶解させたWOCl4溶液(触媒液)は、その
後、室温下1か月以上窒素雰囲気下に保存しておいても
安定であり、カチオン重合などの反応は起こらなかっ
た。
【0061】[比較例6] (触媒液調製)実施例7と同様の操作をDGを添加しな
いで実施したところ、WOCl4の添加と同時にカチオ
ン重合のためと考えられる発熱反応とそれに伴う粘度の
上昇が観察された。これは、オレフィンモノマー単体と
WOCl4との接触が重合反応を伴う不安定な系である
ことを示している。
【0062】[実施例8] (溶液Aの調製)DCPD95重量部、エチリデンノル
ボルネン5重量部よりなるモノマー混合物に対しエチレ
ン含有量70モル%のエチレンプロピレン−エチリデン
ノルボルネン重合ゴム3重量部、酸化防止剤としてエチ
ル社製エタノックス702を2重量部加えた溶液に、実
施例7の重合用触媒液を、タングステン含量が0.01
モル/リットルになるように加え溶液Aを調製した。こ
の溶液Aの粘度は、30℃で300cpsであった。な
お、実施例8の全操作は窒素雰囲気下に行った。
【0063】[実施例9] (溶液Bの調製)DCPD95重量部エチリデンノルボ
ルネン5重量部よりなるモノマー混合物に対して、エチ
レン含有量70モル%のエチレンプロピレン−エチリデ
ンノルボルネン重合ゴムを3重量部になるように加えた
モノマー混合物に、トリオクチルアルミニウム85、ジ
オクチルアルミニウムアイオダイド15、DG100の
モル比で混合調製した重合用活性化剤混合溶液(メタセ
シス重合触媒活性化剤液)を、アルミニウムの含量が
0.03モル/リットルになるように混合し、活性化剤
成分を含有する溶液Bを調製した。なお、実施例9の全
操作は窒素雰囲気下に行った。この溶液Bの粘度は、3
0℃で300cpsであった。
【0064】[実施例10] (反応性評価)30℃に制御された実施例8の溶液Aと
実施例9の溶液Bの両方の液を各10mlずつ注射器に
て計量し、攪拌装置付きの窒素置換された100mlの
ガラス容器中に押し出し、重合を開始させ、液の重合に
よる発熱により温度が30℃から100℃に達するまで
の時間を測定したところ42秒であり、最高到達温度は
194℃であった。
【0065】[実施例11] (反応性評価)上記実施例10の溶液A、溶液Bについ
て溶液作製後1ヶ月経過したものを使用した以外は上記
実施例10と同様にして反応性の評価を行い、液の重合
による発熱により温度が30℃から100℃に達するま
での時間を測定したところ43秒であり、最高到達温度
は192℃であった。
【0066】[実施例12] (成形)上記実施例8の溶液Aと実施例9の溶液Bとを
用いて、溶液A、溶液Bの両方の液がノズルより吹き出
し衝突混合し小型の金型内に流れ込むようにした小型机
上RIM装置によって、金型温度の上面が60℃、下面
が90℃の板状成形体を与える金型内部に押し出し、成
形板(200×200×3mm)を作製した。成形にお
いて金型を開いたときの蒸気は、非重合成分が反応系に
存在しないために非常に少ないものであり成形場所の匂
いも少なかった。耐熱性の測定は、JISK7207に
従い実施した。結果を表1に示す。
【0067】[実施例13] (触媒液調製、溶液調製、成形)WOCl4の代わりに
MoOCl3を用いた以外は実施例7および実施例8、
9、12の触媒液調製、溶液Aの調製、溶液Bの調製、
成形と同様の操作を行い成形板を得た。成形において
は、実施例6の場合に較べて、金型を開いた時の蒸気は
少なく、成形場所における匂いも大幅に改善された。
【0068】[実施例14] (触媒液調製、溶液調製)1リットルのフラスコに、3
00gのDCPDと67.0g(0.5モル)のジグラ
イム(ジエチレングリコールジメチルエーテルとも言
う)とを添加し均一化して触媒液調製用の溶媒を調製し
た。この溶媒中の酸素とフラスコ内部の酸素はフラスコ
中に窒素を吹き込むことによって窒素置換した。この系
に85.5g(0.25モル)のWOCl4の結晶を徐
々に添加し、攪拌混合することによりDCPDとDGの
混合溶媒に均一に溶解させることができた。WOCl4
を添加した時には、溶媒の温度上昇、および粘度の上昇
は見られなかった。さらに、窒素を吹き込むことによっ
て酸素を窒素で置換した32.5g(0.25モル)の
1−オクタノールを滴下して反応を行った。反応熱によ
る最高到達温度は30℃であり、滴下には約1時間を要
した。最後に窒素を吹き込むことによって酸素を窒素で
置換したDCPDを加え全体の容量を0.5リットルと
して、タングステン濃度が0.5モル/リットルの触媒
液(8)を調製した。溶液Aは、実施例7の触媒液の代
わりに触媒液(8)を使用する以外は実施例8と同様に
して調製した。なお、上記の操作はすべて窒素雰囲気下
で行った。
【0069】このDCPDとDGの混合溶媒に均一に溶
解させたWOCl4溶液(触媒液)は、その後、室温下
1か月以上窒素雰囲気下に保存しておいても安定であ
り、カチオン重合などの反応は起こらなかった。
【0070】[実施例15] (反応性評価)30℃に制御された実施例14の溶液A
と実施例9の溶液Bとの両方の液を各10mlずつ注射
器にて計量し、攪拌装置付きの窒素置換された100m
lのガラス容器中に押し出し、重合を開始させ、液の重
合による発熱により温度が30℃から100℃に達する
までの時間を測定したところ87秒であり、最高到達温
度は195℃であった。
【0071】[実施例16] (成形)上記実施例14の溶液Aと実施例9の溶液Bと
を用いて、溶液A、溶液Bの両方の液がノズルより吹き
出し衝突混合し小型の金型内に流れ込むようにした小型
机上RIM装置によって、金型温度の上面が60℃、下
面が90℃の板状成形体を与える金型内部に押し出し、
成形板(200×200×3mm)を作製した。成形に
おいて金型を開いたときの蒸気は、非重合成分が反応系
に存在しないために非常に少ないものであり成形場所の
匂いも少なかった。耐熱性の測定は、JIS K720
7に従い実施したところ119℃であった。実施例6の
トルエンを溶媒として使用した場合に比して、成形現場
の発煙が減少し、さらに、成形板の異臭も殆ど感じられ
ない程度にまで減少していた。
【0072】[比較例7] (触媒液調製)2リットルのフラスコに、650mlの
トルエンを入れ、これに窒素を吹き込むことによって溶
媒中の酸素とフラスコ内部の酸素を窒素置換した。この
系に85.5g(0.25モル)のWOCl4の結晶を
徐々に添加し、攪拌混合することにより均一に溶解させ
ることができた。WOCl4を添加した時には、溶媒の
温度上昇、および粘度の上昇は見られなかった。この系
に、68.75g(0.3125モル)のノニルフェノ
ールを60mlのトルエンに溶解しノニルフェノールの
粘度を低下させた溶液を、フラスコ上部より滴下した。
滴下終了後、17時間室温下で攪拌した。その後、アセ
チルアセトン50g(0.50モル)をフラスコ上部よ
り滴下し、さらに15時間攪拌した。最終的にタングス
テンの濃度が0.5モル/リットルになるようにトルエ
ンを追加し重合用触媒液とした。なお、比較例7の全操
作は窒素雰囲気下に行った。この触媒液は、その後室温
下1か月以上窒素雰囲気下に保存しておいても安定であ
り、カチオン重合などの反応は起こらなかった。
【0073】[比較例8] (溶液Aの調製)比較例7の重合用触媒液を使用して、
実施例8の溶液Aの調製の場合と同様の方法で溶液Aを
調製した。この溶液Aの粘度は、30℃で300cps
であった。
【0074】[比較例9] (反応性評価)30℃に制御された上記比較例8の溶液
Aと実施例9の溶液Bの両方の液を各10mlずつ注射
器にて計量し、攪拌装置付きの窒素置換された100m
lのガラス容器中に押し出し、重合を開始させ、液の重
合による発熱により温度が30℃から100℃に達する
までの時間を測定したところ43秒であり、最高到達温
度は183℃であった。この結果と実施例10および1
1との比較により、実施例8の溶液Aの活性(従って実
施例7の触媒液の活性)は、比較例8の重合用触媒の活
性と同程度であることが確認された。なお、比較例9の
最高到達温度が実施例10、11の最高温度より低いの
は、トルエンの気化による熱量の低下のためと思われ
る。
【0075】[比較例10] (成形)上記比較例8の溶液Aと実施例9の溶液Bを用
いて、溶液A、溶液Bの両方の液がノズルより吹き出し
衝突混合し小型の金型内に流れ込むようにした小型机上
RIM装置によって金型温度の上面が60℃、下面が9
0℃の板状成形体を与える金型内部に押し出し、成形板
(200×200×3mm)を作製した。成形において
金型を開いたときの蒸気は、トルエンのものと思われる
蒸気が発生し白い煙として観察された。また、耐熱性の
測定は実施例12の場合と同様に実施した。結果を表1
に示す。結果は表1に示すように、DCPDとDGの混
合溶媒を使用した場合(実施例12)に較べ6℃低くな
った。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有
するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分
を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモ
ノマー液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内
に注入し、その金型内において重合および架橋反応せし
めることによって成形された架橋重合体組成物を得る方
法に使用するメタセシス重合触媒液であって、WC
6、MoCl5、WOCl4および/またはMoOCl3
にエーテル化合物を作用させ、かつ、フェノール類を作
用させないことを特徴とするメタセシス重合触媒液を使
用すると異臭の少ないメタセシス架橋重合体組成物が得
られ、該メタセシス重合触媒液を作製するにあたり、W
OCl4および/またはMoOCl3にエーテル化合物を
作用させ、かつ、フェノール類を作用させないようにす
ると、オレフィンモノマーとWOCl4および/または
MoOCl3との反応で起こるカチオン重合を抑制する
ことができ、耐熱性等の物性を向上でき、フェノール類
に起因すると思われる臭いを減少できる。また後者につ
いては、メタセシス重合触媒液の調製にエーテル化合物
の共存下オレフィンモノマーのみを溶媒にして使用する
ことも可能となるため、耐熱性等の物性を向上でき、成
形時の発煙量減少、更なる臭いの減少が図れる。さらに
また、フェノール類に代えてアルコール類を作用させた
場合には、重合反応速度や、触媒活性を制御する効果を
付与でき、かつ異臭の原因とならない。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分
    を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモ
    ノマー液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内
    に注入し、その金型内において重合および架橋反応せし
    めることによって成形された架橋重合体組成物を得る方
    法に使用するメタセシス重合触媒液であって、該メタセ
    シス重合触媒液を作製するにあたり、WCl6、MoC
    5、WOCl4および/またはMoOCl3にエーテル
    化合物を作用させ、かつ、フェノール類を作用させない
    ことを特徴とするメタセシス重合触媒液。
  2. 【請求項2】 WCl6、MoCl5、WOCl4および
    /またはMoOCl3に作用させるエーテル化合物が鎖
    状エーテル化合物であることを特徴とする請求項1記載
    のメタセシス重合触媒液。
  3. 【請求項3】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分
    を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモ
    ノマー液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内
    に注入し、その金型内において重合および架橋反応せし
    めることによって成形された架橋重合体組成物を得る方
    法に使用するメタセシス重合触媒液であって、WOCl
    (4-x)(OR)xs、MoOCl(3-x)(OR)xs(x
    は0以上3.0以下であり、ORはアルコキシ基を示
    し、Rはアルキル鎖を表す。このアルキル鎖は炭素数が
    1〜20の範囲の鎖状または脂環式の飽和、不飽和炭化
    水素の少なくとも一つで置換されたもののいずれであっ
    てもよい。Lは鎖状エーテル化合物であり、sは1〜3
    の実数である。)の一般式で表される化合物の少なくと
    も一つを含み、かつ、フェノール類を作用させないこと
    を特徴とするメタセシス重合触媒液。
  4. 【請求項4】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分
    を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモ
    ノマー液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内
    に注入し、その金型内において重合および架橋反応せし
    めることによって成形された架橋重合体組成物を得る方
    法に使用するメタセシス重合触媒液であり、かつ、該メ
    タセシス重合触媒液を作製するにあたり、WOCl4
    よび/またはMoOCl3の1当量に対しアルコールを
    0〜3.0当量の範囲で反応させる方法により脱塩化水
    素して得られた化合物に鎖状エーテル化合物を作用さ
    せ、かつ、フェノール類を作用させないことを特徴とす
    るメタセシス重合触媒液。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のメタセシス重合触媒液で
    あってその構造式において0≦x<1.0であることを
    特徴とするメタセシス重合触媒液。
  6. 【請求項6】 請求項3記載のメタセシス重合触媒液で
    あって、鎖状エーテル化合物Lが、下記の式(1)(こ
    こでR1は炭素数2〜6のアルキレン鎖、R2、R3は炭
    素数1〜8のアルキル基を示す。なお、水素原子がハロ
    ゲン原子で置換されたものも含む。また、R2、R3は同
    じであっても、異なっていてもよい。nは0〜40の自
    然数で繰り返し単位を示す。)の一般式で表されるメタ
    セシス重合触媒液。 【化1】
  7. 【請求項7】 メタセシス重合触媒液がメタセシス重合
    性環状オレフィンを含むことを特徴とする請求項3、
    4、5または6記載のメタセシス重合触媒液。
  8. 【請求項8】 実質上化学的に変化しない溶媒成分を含
    まないことを特徴とする請求項7記載のメタセシス重合
    触媒液。
  9. 【請求項9】 メタセシス重合触媒液に含まれるメタセ
    シス重合性環状オレフィンがジシクロペンタジエン、エ
    チリデンノルボルネン、シクロペンタジエン3量体のう
    ちから少なくとも一つ選ばれることを特徴とする請求項
    7または8記載のメタセシス重合触媒液。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8または9記載のメタセシス重合触媒液を含有するメタ
    セシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶
    液A)とメタセシス重合系の活性化剤成分を含むメタセ
    シス重合性環状オレフィンからなるモノマー液B(溶液
    B)との組み合わせ。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のメタセシス重合触媒
    液を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
    モノマー液A(溶液A)とメタセシス重合系の活性化剤
    成分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからな
    るモノマー液B(溶液B)とを用いてバルク重合された
    オレフィンメタセシス架橋重合体組成物。
  12. 【請求項12】 メタセシス重合触媒系の触媒液を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液A(溶液A)とメタセシス重合触媒活性化剤液を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に注入
    し、その金型内において重合および架橋反応せしめるこ
    とによって成形された架橋重合体組成物を得る方法に使
    用するメタセシス重合触媒液とメタセシス重合触媒活性
    化剤液との組み合わせであって、当該メタセシス重合触
    媒液は請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9
    記載の重合触媒液であり、メタセシス重合触媒活性化剤
    液が有機アルミニウム化合物と鎖状エーテル化合物を含
    有することを特徴とする、メタセシス重合触媒液とメタ
    セシス重合触媒活性化剤液との組み合わせ。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のメタセシス重合触媒
    液を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
    モノマー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒活性化剤
    液を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
    モノマー液B(溶液B)との組み合わせ。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のメタセシス重合性環
    状オレフィンからなるモノマー液A(溶液A)とメタセ
    シス重合性環状オレフィンからなるモノマー液B(溶液
    B)とを用いてバルク重合されたオレフィンメタセシス
    架橋重合体組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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