JPH10152302A - 化学反応装置および主成ガスの回収方法 - Google Patents
化学反応装置および主成ガスの回収方法Info
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Abstract
させることにより生成される主成ガスと二酸化炭素の副
生ガスのうち、前記二酸化炭素を反応場から効率よく除
去して主成ガスの生成速度を高める化学化学反応装置を
提供する。 【解決手段】 原料ガスを化学反応させて主成ガスと二
酸化炭素の副生ガスを生成する反応器;および前記反応
器内に設置され、前記二酸化炭素と反応して炭酸塩を生
成する化合物;を具備したことを特徴とする。
Description
び主成ガスの回収方法に関し、特に原料ガスを化学反応
させて生成された主成ガスと副生ガスとしての二酸化炭
素のうち、二酸化炭素を系外に取り除くことにより主成
ガスの反応効率を高める化学反応装置および主成ガスの
回収方法に係わる。
化学平衡の制約から反応効率が数10%に留まる場合が
少なくない。例えば、400℃以上の温度で一酸化炭素
と水との反応させて水素と二酸化炭素を生成して主に水
素を回収する化学プロセスでは、二酸化炭素を反応場か
ら除去することによって、前記化学平衡が水素生成側に
シフトする。その結果、水素の反応効率が高められる。
選択的に分離除去することが検討されている。例えば、
酢酸セルロースのような高分子膜やアルミナのようなセ
ラミツク膜を用いて反応系に生成された二酸化炭素を分
離することが考えられている。
スの上限温度が200℃程度に限られる。このため、4
00℃以上の温度で反応して水素を生成する反応場に適
用することが実質的に困難である。また、セラミック膜
は二酸化炭素の分離速度が低いために前記水素および二
酸化炭素を生成する際に前記化学平衡を水素生成側に効
果的に移行させることが困難である。
ガスを高温(例えば400℃以上)で反応させることに
より生成される主成ガスと二酸化炭素の副生ガスのう
ち、前記二酸化炭素を反応系外に効率よく除去して主成
ガスの生成速度を高めることが可能な化学反応装置を提
供しようとするものである。
えば400℃以上)で反応させることにより主成ガスと
二酸化炭素の副生ガスを生成し、これらのガスのうち、
前記二酸化炭素を反応系外に効率よく除去して主成ガス
の生成速度を高めことが可能な主成ガスの回収方法を提
供しようとするものである。
装置は、原料ガスを化学反応させて主成ガスと二酸化炭
素の副生ガスを生成する反応器;および前記反応器内に
設置され、前記二酸化炭素と反応して炭酸塩を生成する
化合物;を具備したことを特徴とするものである。
料ガスを反応させて主成ガス及び副生ガスとしての二酸
化炭素を生成する工程;および前記二酸化炭素とリチウ
ム化ジルコニアを反応させて前記二酸化炭素を炭酸塩と
して反応場から除去する工程;を具備したことを特徴と
するものである。
置を図1を参照してを詳細に説明する。反応器1は、原
料ガスが導入される内管2と、この内管2を包囲する外
管3とからなる。前記内管2は、例えば多孔質アルミナ
のような多孔質セラミックから作られ、二酸化炭素透過
性を有する。原料ガスを前記反応器1に導入するための
導入管4は、前記内管2の一端に連結されている。
れている。二酸化炭素と反応して炭酸塩を生成する化合
物の粒状物6は、前記内管2と外管3の間に充填されて
いる。冷却手段である冷却水循環パイプ7は、前記外管
3の外周面に捲回されている。排気管8は、前記内管2
の他端に連結されている。
と水(水蒸気)、またはメタンと水(水蒸気)等を用い
ることができる。前記一酸化炭素と水(水蒸気)からな
る原料ガスは、下記の反応式(1)により主成ガスであ
る水素と副生ガスである二酸化炭素を生成する。この反
応は、400℃以上の温度で進行し、かつ発熱を伴う。
触媒としては、例えば反応が450〜550℃で活発に
なされる酸化鉄、鉄−クロム複合酸化物のような鉄系酸
化物が好ましい。この反応触媒は、前記内管2のみなら
ず、内管2近傍の導入管4部分にも充填してもよい。
スは、下記の二段階反応式(2),(3)により主成ガ
スである水素と副生ガスである二酸化炭素を生成する。
一段目の反応は、700〜800℃以上で進行し、吸熱
を伴う。二段目の反応は、450℃以上の温度で進行
し、かつ発熱を伴う。
合にはメタン1モル当たり4モルの水素を生成すること
ができる。
に使用する反応触媒としては、反応が700〜800℃
で活発になされる金属ニッケルのようなニッケル系触媒
が好ましい。一酸化炭素と水(水蒸気)の二段目の反応
に用いる反応触媒としては、前述した酸化鉄、鉄−クロ
ム複合酸化物のような鉄系酸化物が好ましい。このよう
な反応触媒を前記化学反応装置に充填する場合には、前
記内管2近傍の導入管4部分からなる第1ゾーン、前記
導入管4近傍の内管2部分からなる第2ゾーンおよびこ
の第2ゾーンより後段の内管2からなる第3ゾーンに分
け、前記第1から第3のゾーンにそれぞれ前記一段目の
反応触媒、一段目と二段目の反応触媒の混合物、二段目
の反応触媒を充填することが好ましい。
物としては、例えばリチウム化ジルコニアが用いられ
る。このリチウム化ジルコニアは、下記反応式(4)に
示すように二酸化炭素と450〜650℃の温度で反応
してリチウム炭酸塩とジルコニアを生成する。つまり、
リチウム化ジルコニアは前記反応式(1)における一酸
化炭素と水の反応温度に近似した温度で二酸化炭素と反
応してリチウム炭酸塩を生成する。
80℃以上、0.6気圧以下で700℃以上、の温度に
て下記反応式( 5) に示すように二酸化炭素を放出して
リチウム化ジルコニアを再生する。
応させるために粒状で比表面積が大きいことが好まし
い。例えば、平均粒径が2.0μm以下であることが好
ましい。ただし、前記リチウム化ジルコニアはシート状
にして用いてもよい。このようなシート状のリチウム化
ジルコニアは、例えば次のような方法により作製され
る。まず、リチウム化ジルコニアをポリビニルブチラー
ルのような結合剤とメチルエチルケトン、フタル酸ジブ
チルのような溶媒とともに湿式混合してスラリーを調製
する。つづいて、このスラリーをフィルム上に展開して
厚さ0.5〜2mmのシート素材を作製する。この後、
前記シート素材を電気炉で大気中、500〜700℃で
加熱脱脂することによりシート状のリチウム化ジルコニ
アを作製する。
触媒粉末5と外管3側に充填される化合物(リチウム化
ジルコニア)の粒状物6とを分離する役目をなす。この
ような内管2は、気孔率が50〜80%の多孔質アルミ
ナ管のような多孔質セラミック管により形成することが
好ましい。ただし、前記内管は耐熱性金属からなる網体
で形成してもよい。このように反応器1を内管2と外管
3を有する二重管構造にすることによって、反応触媒粉
末およびリチウム化ジルコニアのような化合物の粒状物
の交換が容易になり、メンテナンスが簡便になる。
する観点から、原料ガスの流れ方向に長い管状にするこ
とが好ましい。前記外管3、導入管4および排気管8
は、例えば緻密質アルミナのような緻密質セラミック、
ニッケル、鉄等から作られる。
物の粒状物6と反応により生成された副生ガスである二
酸化炭素との反応性を高める観点から、原料ガスの流れ
方向に長い管状にすることが好ましい。
充填される化合物の粒状物6と反応により生成された副
生ガスである二酸化炭素とが十分に反応させるに必要な
容積を有することが好ましい。
は、前述した一酸化炭素と水の反応および前記リチウム
化ジルコニアと二酸化炭素との反応が発熱反応であるた
め、それらの反応に適した温度以上の高い温度になるの
を抑制する。ただし、冷却手段は、前記循環パイプに限
らない。例えば、複数枚の円盤状のフィンを貫通して取
付けた螺旋状の冷却水循環チューブからなるフィンチュ
ーブを前記内管2内に配置してもよい。
を前述した図1を参照して説明する。ここでは、原料ガ
スとして一酸化炭素と水蒸気を用いた場合を例にして説
明する。
反応触媒である酸化鉄系触媒の粉末5を充填する。ま
た、前記内管2,外管3の間に二酸化炭素と反応して炭
酸塩を生成する化合物(リチウム化ジルコニア)の粒状
物6を充填する。
50〜550℃に加熱された一酸化炭素および水蒸気を
導入管4を通して前記内管2内に導入する。この時、前
記反応触媒粉末5の反応促進作用により、前述した反応
式(1)のように主に内管2内で主成ガスである水素と
副生ガスである二酸化炭素とが生成される。生成された
副生ガスである二酸化炭素は、多孔質セラミックからな
る前記内管2から内管2,外管3の空隙に導入され、こ
こに充填されたリチウム化シルコニアの粒状物6と接触
して前述した反応式(4)に従ってリチウム炭酸塩とし
て反応場から除去される。ここで、前記反応式(1),
(4)はほぼ近似した450〜550℃の温度でなされ
るため、水素および二酸化炭素の生成の場で、二酸化炭
素が分離除去される。なお、前記反応式(1),(4)
は、いずれも発熱を伴うため、外管3の外周面に配置し
た冷却水循環パイプ7に冷却水を供給して前記各反応場
をそれらの反応に適した450〜550℃の温度に制御
する。
生成する化合物であるリチウム化ジルコニアを用いるこ
とによって、反応場からの二酸化炭素の除去を水素と二
酸化炭素とを生成する450〜550℃という高温で行
うことができる。その結果、反応場で水素および二酸化
炭素の生成と、二酸化炭素の分離、除去とを行うことが
できるため、前述した反応式(1)の化学平衡が右辺に
シフトし、水素の生成速度を高めることができる。すな
わち、反応式(1)において右辺の水素および二酸化炭
素の生成を促進するには、その生成ガスのいずれかを反
応場から除くことによって、その化学平衡が右辺側にシ
フトして水素の生成速度が促進される。本発明のように
前記生成ガスの一つである二酸化炭素をリチウム化ジル
コニアの粒状物6と反応させて分離、除去することによ
り水素の生成速度(生成効率)を高めることができる。
同時に、純度の高い水素を得ることが可能になる。
ガスは、排気管8を通して回収される。前述した内管
2,外管3の間に充填したリチウム化ジルコニアの粒状
物6により原料ガスの反応で生成した二酸化炭素をリチ
ウム炭酸塩として反応場から除去する過程で、前記反応
式(4)に示すようにリチウム化ジルコニアが全てジル
コニアに変化すると、反応場での二酸化炭素濃度の低減
化が困難になる。ただし、リチウム化ジルコニアと二酸
化炭素の反応は、前記反応式(4),(5)に示すよう
に可逆反応である。このため、ジルコニアとリチウム炭
酸塩とを前記反応式(4)の反応温度より高い温度(例
えば常圧で780℃以上)で加熱することにより反応式
(5)に示すように二酸化炭素を放出してリチウム化ジ
ルコニアを再生することが可能になる。
利用して反応器を複数配列して、いずれか一方の反応器
で水素および二酸化炭素の生成とリチウム化ジルコニア
による二酸化炭素の分離、除去し、他方の反応器でリチ
ウム化ジルコニアを再生する操作を交互に行うことによ
つて、ほぼ連続的な高純度水素の回収を行うことが可能
になる。これを2つの反応器を用いた図2に示す化学反
応装置を参照して以下に説明する。
いに平行して配列されている。これらの反応器11a,
11bは、前述した図1の反応器1と同様な構造を有す
る。原料ガス供給源12は、第1、第2の導入管13
a,13bを通して前記各反応器11a,11bの一端
ににそれぞれ連結されている。第1,第2の原料ガス用
バルブ14a,14bは、前記第1,第2の導入管13
a,13bにそれぞれ介装されている。
管16a,16bを通して前記第1,第2の導入管13
a,13bにそれぞれ連結されている。なお、前記第1
導入管13a側の前記第1供給管16aの端部は前記反
応器11aと前記原料ガス用バルブ14aの間の前記第
1導入管13a部分に連結されている。前記第2導入管
13b側の前記第2供給管16bの端部は、前記反応器
11bと前記原料ガス用バルブ14bの間の前記第2導
入管13b部分に連結されている。第1,第2の再生ガ
ス用バルブ17a,17bは、前記第1,第2の供給管
16a,16bにそれぞれ介装されている。第1,第2
の排気管18a,18bは、前記各反応器11a,11
bの他端にそれぞれ連結されている。
主成ガスの回収方法を説明する。ここでは、原料ガスと
して一酸化炭素と水蒸気を用いた場合を例にして説明す
る。まず、反応器11a,11bの内管(図示せず)に
前記原料ガスの反応触媒である酸化鉄系触媒の粉末をそ
れぞれ充填する。また、前記内管,外管(図示せず)の
間に二酸化炭素と反応して炭酸塩を生成する化合物(例
えばリチウム化ジルコニア)の粒状物をそれぞれ充填す
る。
2原料用バルブ14bを閉とし、第1反応器11aを原
料ガスの反応場として選択する。つづいて、原料ガス供
給源12から予め400℃以上、好ましくは450〜5
50℃に加熱された一酸化炭素および水蒸気を第1導入
管13aを通して前記第1反応器11aの内管内に導入
する。この時、前記内管内に充填された反応触媒粉末の
反応促進作用により、前述した反応式(1)のように主
に内管内で主成ガスである水素と副生ガスである二酸化
炭素とが生成される。生成された副生ガスである二酸化
炭素は、多孔質セラミックからなる前記内管から内管お
よび外管の空隙に導入され、ここに充填されたリチウム
化シルコニアの粒状物と接触して前述した反応式(4)
に従って炭酸リチウムとして反応場から除去される。こ
こで、前記反応式(1),(4)はほぼ近似した450
〜550℃の温度でなされるため、水素および二酸化炭
素の生成の場で、二酸化炭素が分離除去される。その結
果、水素の生成速度(生成効率)を高めることができる
と同時に、純度の高い水素を第1排気管18aを通して
回収することが可能になる。なお、前記反応式(1),
(4)は、いずれも発熱を伴うため、前記反応器11a
の外管の外周面に配置した冷却水循環パイプ(図示せ
ず)に冷却水を供給して前記各反応場をそれらの反応に
適した450〜550℃の温度に制御する。
酸化炭素をリチウム炭酸塩として分離、除去する過程
で、前記反応式(4)に示すようにリチウム化ジルコニ
アが全てジルコニアに変化する。このような変化が生じ
たときには、第1原料用バルブ14aを閉、第2原料用
バルブ14bを開とし、第1反応器11aから第2反応
器11bに原料ガスの反応場を切り替える。
えは、例えば前記第1反応器11aに連結された第1排
気管18aから排出されるガス中の二酸化炭素の濃度を
図示しないセンサで検出し、検出された二酸化炭素の濃
度が基準値(例えば前記反応式(1)に基づく原料ガス
の反応で生成された二酸化炭素の濃度)付近になった時
点で行う。
0℃以上、好ましくは450〜550℃に加熱された一
酸化炭素および水蒸気を第2導入管13bを通して前記
第2反応器11bの内管に導入して前記第1反応器11
aと同様に純度の高い水素を第2排気管18bを通して
回収する。
回収している間に、前記第1供給管16aに介装された
前記第1再生ガス用バルブ17aを開,前記第2供給管
16bに介装された前記第2再生ガス用バルブ17bを
閉とする。つづいて、再生ガス供給源15から前記二酸
化炭素の反応温度より高い再生ガスを第1供給管16a
および第1導入管13aを通して前記第1反応器11a
の内管内に導入する。この工程において、前記第1反応
器11a中のジルコニアおよび炭酸リチウムは燃焼ガス
のような加熱ガスの手段または加熱装置により加熱され
てもよい。前記加熱再生ガスの供給により、加熱再生ガ
スは多孔質セラミックからなる内管から内管と外管の空
隙に導入され、その空隙に前記反応式(4)に従って生
成されたジルコニアと炭酸リチウムが加熱される。その
結果、前述した反応式(5)に従って、二酸化炭素を発
生すると共にリチウム化ジルコニアが再生される。な
お、発生した二酸化炭素は第1排気管18aを通して放
出される。
二酸化炭素を排気管を通して排出するためのキャリアガ
スであり、二酸化炭素以外のガスであれば特にその種類
は限定されない。リチウム化ジルコニアの再生におい
て、再生ガスの供給は不可欠ではない。ただし、前記反
応器内の二酸化炭素の濃度が高くなると、前記反応式
(5)の反応が遅くなり、反応温度を例えば780℃以
上の高温に設定する必要が生じる。このため、低温での
前記リチウム化ジルコニアの再生を行うには前述したよ
うに再生ガスを前記反応器内に供給することが好まし
い。具体的には、前記反応器の二酸化炭素の分圧が0.
6気圧以下となるように再生ガスの流量を設定すること
により700℃前後の温度でリチウム化ジルコニアを再
生することが可能になる。
11a,11bを配列し、いずれか一方の反応器で水素
および二酸化炭素の生成とリチウム化ジルコニアによる
二酸化炭素の分離、除去し、他方の反応器でリチウム化
ジルコニアを再生する操作を交互に行うことによりほぼ
連続的な高純度水素の回収を行うことが可能になる。
図1の反応器1において、内管2は気孔率が約60%の
多孔質アルミナ管から形成した。この内管2は、外径が
3.5cm,内径が3cm,長さが160cmである。
外管3は、緻密質アルミナ管から形成した。この外管3
は、外径が7cm,内径が5cm,長さが160cmで
ある。前記反応器1の内管2内に酸化鉄(Fe3 O4 )
を約10重量%担持した平均粒径10μmのアルミナ粒
子1400gを充填して気孔率70%の触媒層を形成し
た。また、前記内管2と外管3との間に平均粒径1μm
のリチウム化ジルコニア粒子2700gを充填して気孔
率50%のリチウム化ジルコニア粒状層を形成した。
H2 O/CO=2の比率で混合し、この原料ガスを予め
450℃に加温し、導入管4を通して前記反応器1の内
管2内に1L/分の割合で導入した。この時、前記外管
3の外周面に配置した冷却水循環パイプ7に冷却水を供
給して前記触媒層とリチウム化ジルコニア粒状層の各反
応場をそれらの反応に適した450℃の温度に制御し
た。
程で、排気管8から排出されるガス中のCO濃度を測定
し、前記反応器1での原料ガスの反応によるCOの消費
率(原料ガスの反応効率)を求めた。この結果を下記表
1に示す。
温した以外、実施例1と同様な方法により導入管4を通
して前記反応器1の内管2内に1L/分の割合で導入し
た。
程で、排気管8から排出されるガス中のCO濃度を測定
し、前記反応器1での原料ガスの反応によるCOの消費
率を求めた。この結果を下記表1に示す。
O=3の比率で混合した原料ガスを使用した以外、実施
例1と同様な方法により原料ガスを導入管4を通して前
記反応器1の内管2内に1L/分の割合で導入した。
程で、排気管8から排出されるガス中のCO濃度を測定
し、前記反応器1での原料ガスの反応によるCOの消費
率を求めた。この結果を下記表1に示す。
ム化ジルコニア粒子を充填しない反応器を用いた以外、
実施例1と同様な方法により原料ガスを前記反応器1の
内管2内に1L/分の割合で導入した。
程で、排気管8から排出されるガス中のCO濃度を測定
し、前記反応器1での原料ガスの反応によるCOの消費
率を求めた。この結果を下記表1に示す。
離膜として機能する厚さ20μmのSiO2 膜を成膜し
た反応器を用いた以外、実施例1と同様な方法により原
料ガスを前記反応器の内管内に1L/分の割合で導入し
た。
で、排気管から排出されるガス中のCO濃度を測定し、
前記反応器での原料ガスの反応によるCOの消費率を求
めた。この結果を下記表1に示す。
は、比較例1,2に比べてCOの消費率、つまり前述し
た反応式(1)による水素の生成効率が極めて高いこと
がわかる。これは、図1に示す化学反応装置を用いる実
施例1−3では原料ガスの反応場で生成した二酸化炭素
がリチウム化ジルコニアと反応して反応場から除去され
るため、前述した反応式(1)の化学平衡が右辺側にシ
フトしたことによるものである。
応、生成二酸化炭素のリチウム化ジルコニアによる除去
を行った後に再生ガスとしての700℃に加温した窒素
ガスを導入管4を通して反応器1に1L/分の流量で2
時間それぞれ供給した。再生ガスの供給終了後、内管2
と外管3の間に充填された物質を同定した。その結果、
その物質は大部分がリチウム化ジルコニアであることが
確認された。
管2は気孔率が約60%の多孔質アルミナ管から形成し
た。この内管2は、外径が3.5cm,内径が3cm,
長さが240cmである。外管3は、緻密質アルミナ管
から形成した。この外管3は、外径が7cm,内径が5
cm,長さが240cmである。
に亘る導入管(外径;3.5cm、内径;3cm)4部
分に金属ニッケルを約20重量%担持した平均粒径10
μmのアルミナ粒子750gを充填して気孔率70%の
第1触媒層を形成した。前記導入管4近傍の長さ80c
mに亘る前記内管2内に金属ニッケルを約20重量%担
持した平均粒径10μmのアルミナ粒子と酸化鉄(Fe
3 O4 )を約10重量%担持した平均粒径10μmのア
ルミナ粒子との混合触媒(混合重量比率;20/80)
700gを充填して気孔率70%の第2触媒層を形成し
た。前記第2触媒層より後段側の前記内管2部分に酸化
鉄(Fe3 O4 )を約10重量%担持した平均粒径10
μmのアルミナ粒子1400gを充填して気孔率70%
の第3触媒層を形成した。
粒径1μmのリチウム化ジルコニア粒子2700gを充
填して気孔率50%のリチウム化ジルコニア粒状層を形
成した。
をH2 O/CH4 =4の比率で混合し、この原料ガスを
予め700℃に加温し、導入管4を通して前記反応器1
の内管2内に2L/分の割合で導入した。この時、第1
触媒層が配置されている前記導入管4部分に配置したヒ
ータ(図示せず)により前記第1触媒層を700℃に加
熱した。また、前記外管3の外周面に配置した冷却水循
環パイプ7に冷却水を供給して前記触媒層とリチウム化
ジルコニア粒状層の各反応場をそれらの反応に適した4
50℃の温度に制御した。
程で、排気管8から排出されるガス中のCH4 濃度を測
定し、前記反応器1での原料ガスの反応によるCH4 の
消費率(原料ガスの反応効率)を求めた。その結果をC
H4 の消費率は、99%であった。
ム化ジルコニア粒子を充填しない以外、実施例4と同様
な構成の反応器にH2 O/CH4 =4の比率の原料ガス
を2L/分の割合で導入した。前記反応器1での原料ガ
スの反応によるCH4 の消費率(原料ガスの反応効率)
を求めた。その結果、CH4 の消費率は90%であっ
た。
べて水素の生成効率が極めて高いことが確認された。ま
た、実施例4による原料ガスの反応、生成二酸化炭素の
リチウム化ジルコニアによる除去を行った後に再生ガス
としての700℃に加温した窒素ガスを導入管4を通し
て反応器1に1L/分の流量で2時間それぞれ供給し
た。再生ガスの供給終了後、内管2と外管3の間に充填
された物質を同定した。その結果、その物質は大部分が
リチウム化ジルコニアであることが確認された。
料ガスを400℃以上の高温で反応させることにより生
成される主成ガスと二酸化炭素の副生ガスのうち、前記
二酸化炭素を反応場から効率よく除去し、反応平衡の制
約を超えて主成ガスの生成速度を高めることが可能な化
学反応装置を提供することができる。
の高温で反応させることにより主成ガスと二酸化炭素の
副生ガスを生成し、これらのガスのうち、前記二酸化炭
素を反応場から効率よく除去し、反応平衡の制約を超え
て主成ガスの生成速度を高めことが可能な主成ガスの回
収方法を提供できる。
分切欠断面図。
概略図。
Claims (14)
- 【請求項1】 原料ガスを化学反応させて主成ガスと二
酸化炭素の副生ガスを生成する反応器;および前記反応
器内に設置され、前記二酸化炭素と反応して炭酸塩を生
成する化合物;を具備したことを特徴とする化学反応装
置。 - 【請求項2】 前記反応器は前記原料ガスが導入される
内管とこの内管を包囲する外管とを備え、前記内管は二
酸化炭素透過性を有し、かつ前記内管と外管の間には前
記化合物が充填されていることを特徴とする請求項1記
載の化学反応装置。 - 【請求項3】 前記原料ガスは、発熱を伴う反応により
主成ガスと二酸化炭素の副生ガスを生成し、前記反応器
を冷却するための冷却手段をさらに備えることを特徴と
する請求項2記載の化学反応装置。 - 【請求項4】 前記発熱を伴う反応を起こす原料ガス
は、一酸化炭素および水からなり、この原料ガスの反応
により生成した主成ガスは水素、副生ガスは二酸化炭素
であり、前記化合物は前記原料ガスの反応温度と近似し
た温度で前記二酸化炭素と反応して炭酸塩を生成するこ
とを特徴とする請求項3記載の化学反応装置。 - 【請求項5】 前記化合物は、リチウム化ジルコニアで
あることを特徴とする請求項4記載の化学反応装置。 - 【請求項6】 前記原料ガス、はメタンと水からなり、
この原料ガスの反応により生成した主成ガスは水素、副
生ガスは二酸化炭素であることを特徴とする請求項2記
載の化学反応装置。 - 【請求項7】 前記内管にはさらに反応触媒が充填され
ることを特徴とする請求項2記載の化学反応装置。 - 【請求項8】 前記反応器は、複数配列され、これらの
反応器は原料ガス供給源および再生ガス供給源のいずれ
か一方に切り替え可能に連結されていることを特徴とす
る請求項2記載の化学反応装置。 - 【請求項9】 前記再生ガス供給源は、前記化合物から
二酸化炭素を放出する温度以上に加熱されたガスを供給
することを特徴とする請求項8記載の化学反応装置。 - 【請求項10】 原料ガスを反応させて主成ガス及び副
生ガスとしての二酸化炭素を生成する工程;および前記
二酸化炭素とリチウム化ジルコニアを反応させて前記二
酸化炭素を炭酸塩として反応場から除去する工程;を具
備したことを特徴とする主成ガスの回収方法。 - 【請求項11】 前記原料ガスは、一酸化炭素および水
からなり、この原料ガスの反応により生成した主成ガス
は水素、副生ガスは二酸化炭素であることを特徴とする
請求項10記載の主成ガスの回収方法。 - 【請求項12】 前記原料ガスは、メタンおよび水から
なり、この原料ガスの反応により生成した主成ガスは水
素、副生ガスは二酸化炭素であることを特徴とする請求
項10記載の主成ガスの回収方法。 - 【請求項13】 前記リチウム化ジルコニアと前記二酸
化炭素と反応後の生成物は、加熱されて二酸化炭素を放
出することによりリチウム化ジルコニアに再生されるこ
とを特徴とする請求項10記載の主成ガスの回収方法。 - 【請求項14】 前記リチウム化ジルコニアの再生温度
は、前記原料ガスの反応温度を超える温度であることを
特徴とする請求項13記載の主成ガスの回収方法。
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JP8-254081 | 1996-09-26 | ||
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005041749A (ja) * | 2003-07-25 | 2005-02-17 | Shikoku Electric Power Co Inc | Coシフト反応の促進方法及びそれを利用した水素ガス又はco含有率の低減されたガスの製造方法 |
WO2007003954A1 (en) * | 2005-07-06 | 2007-01-11 | Statoil Asa | Carbon dioxide extraction process |
JP2008536670A (ja) * | 2005-04-18 | 2008-09-11 | エヌティーエヌユー テクノロジー トランスファー エーエス | 二酸化炭素受容体 |
US7985704B2 (en) | 2007-03-09 | 2011-07-26 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Method of regenerating absorbent |
JP2014237116A (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-18 | 宇部興産株式会社 | ガスの処理装置及びガスの処理カートリッジ |
JP2015000364A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 宇部興産株式会社 | ガスの処理装置及びガスの処理カートリッジ |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP25989497A patent/JP3664860B2/ja not_active Expired - Fee Related
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