JPH10151957A - 自動変速機の変速操作入力装置 - Google Patents

自動変速機の変速操作入力装置

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JPH10151957A
JPH10151957A JP20983597A JP20983597A JPH10151957A JP H10151957 A JPH10151957 A JP H10151957A JP 20983597 A JP20983597 A JP 20983597A JP 20983597 A JP20983597 A JP 20983597A JP H10151957 A JPH10151957 A JP H10151957A
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shift
range
shift lever
pin
lever
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Keisuke Miyoshi
啓介 三好
Hirokazu Nishizumi
博和 西角
Koji Yanai
康志 柳井
Fumihiko Hiasa
文彦 日浅
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Delta Kogyo Co Ltd
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Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速段を手動操作で切り換えるマニュアルレ
ンジの選択位置がシフトレバーによる各レンジの選択位
置の列上の一端においてオートレンジに選択位置に隣接
して設けられ、かつマニュアルレンジ内での手動変速操
作が上記列の方向に沿って行われる自動変速機におい
て、上記マニュアルレンジ内での手動変速操作中にシフ
トレバーが不用意にオートレンジに切り換わることを防
止する。 【解決手段】 手動変速はマニュアルレンジ内において
シフトレバーに設けられたシフトピン18の押下げ操作
をしない状態で上記シフトレバーを前後に揺動すること
により該シフトピン18、前後のカム46,47を介し
てシフトアップ、シフトダウンスイッチ71,72をO
N操作し、シフトレバーをマニュアルレンジからオート
レンジ側に戻すときはシフトピン18の押下げ操作をし
て該シフトピン18がガイドプレート41のストッパ部
54を乗り越えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機、特
に、変速段を予め設定されている変速特性に基づいて自
動的に切り換えるオートレンジ等の他に、シフトレバー
を所定方向に揺動させることにより変速段を切り換える
マニュアルレンジを有する自動変速機の変速操作入力装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用の自動変速機として、変速
段を予め設定されている変速特性に基づいて自動的に切
り換えるオートレンジ(「Dレンジ」又は「第1揺動位
置」ともいう。)等の他に、シフトレバーを所定方向に
揺動させることにより変速段を切り換えるマニュアルレ
ンジ(「Mレンジ」又は「第2揺動位置」ともいう。)
を備えたものが実用化されつつあり、このような自動変
速機として、例えば特開平4−244655号公報に開
示されたものがある。
【0003】この自動変速機においては、車体前後方向
の第1のシフトゲート内でシフトレバーの揺動操作によ
って、P(駐車)、R(後退)、N(中立)、D(ドラ
イブ)、3(3速)、2(2速)、1(1速)のレンジ
が選択可能とされていると共に、上記Dレンジから横方
向に延びるゲートを介してMレンジ用として第1のシフ
トゲートに平行な第2のシフトゲートが設けられる。そ
して、この第2のシフトゲート内においてシフトレバー
は中立位置に付勢されると共に、この中立位置から前方
へ操作すると変速段が1段シフトアップし、後方へ操作
すると変速段が1段シフトダウンするように構成され
る。
【0004】ところで、上記のように、通常のレンジ選
択用の第1のシフトゲートの横にMレンジ用の第2のシ
フトゲートを並列させた場合、シフトゲートの全体形状
ないしシフトレバーの動作領域の幅が広くなると共に、
これに伴って変速操作装置の全体としても横方向に寸法
が大きくなる。そのため、このような並列タイプでは、
車体への取り付けに支障を来したり、周辺機器との間の
レイアウトを困難にしたりすることになる。
【0005】これに対しては、車体前後方向に並ぶ各レ
ンジの列の一端にMレンジを配置し、シフトレバーをこ
の列の当該端部まで操作したときにMレンジが選択され
ると共に、このMレンジ内におけるシフトレバーの前後
方向の操作により変速段がシフトアップもしくはシフト
ダウンされるように直列構成とすることが考えられる。
これによれば、シフトレバーは前後方向に直線状に移動
するだけとなって、該シフトレバーの動作領域の幅が狭
くなり、これに伴って変速操作装置の横方向寸法も抑制
されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような直列構成とした場合には、次のような新たな解決
すべき問題が発生する。
【0007】すなわち、このような直列タイプの場合、
例えば従来からの各レンジの列の一端にDレンジに隣接
させてMレンジを設けたものとすると、PレンジやRレ
ンジ、あるいはNレンジ等を含むこれらの複数のレンジ
間のシフトレバーの切り換え操作方向と、Mレンジ内で
の手動変速操作方向とが一直線上に並ぶため、このMレ
ンジ内での手動変速操作時に、シフトレバーが誤ってD
レンジ方向に戻されてしまうことが起こり得る。
【0008】これに対しては、シフトレバーがDレンジ
とMレンジとの間を自由には移動できず、運転者が、例
えばシフトレバーに設けたシフトピンを押下げ操作した
ときに、シフトレバーが上記両レンジ間を移動できるよ
うに構成することが考えられるが、その場合には、運転
者に、ピン部材の押下げ操作と、シフトレバーのレンジ
間移動操作との二つの異なる操作を要求することにな
り、あらゆる場合に、かかる二つの操作を求めるのは、
操作性を徒に煩雑なものとすることになって好ましくな
い。
【0009】本発明に係る変速操作入力装置は、Mレン
ジを有する自動変速機における上記のような実情に対処
するものであり、Mレンジを含む全レンジが車体前後方
向に一列に配置される構成において、シフトレバーの操
作性を損なわず、且つ、シフトレバーが不用意にMレン
ジからDレンジ方向に切り換えられないようにすること
を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では次のような手段を用いる。
【0011】まず、本願の特許請求の範囲の請求項1に
記載した発明(以下「第1発明」という。)は、変速段
を予め設定されている変速特性に基づいて自動的に切り
換える第1の揺動位置と、シフトレバーを所定の方向に
揺動させることにより変速段を切り換える第2の揺動位
置とを含むシフトレバーの複数の揺動位置が一列に配置
されていると共に、上記第2揺動位置がこの列の一端に
おいて第1揺動位置に隣接して設けられ、且つ、第2揺
動位置内での上記シフトレバーの揺動操作が上記列の方
向に沿って行われるように構成された自動変速機の変速
操作入力装置であって、シフトレバーの第1揺動位置側
から第2揺動位置側への移動を許容すると共に、第2揺
動位置側から第1揺動位置側への移動を禁止する禁止手
段と、この禁止手段によるシフトレバーの移動禁止を運
転者の所定の操作に応じて解除する解除手段とが備えら
れていることを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載した発明(以下「第
2発明」という。)は、上記第1発明において、シフト
レバーに、運転者によって押下げ操作されるピン部材が
設けられ、且つ、車体側部材には、該ピン部材と協働し
てシフトレバーの操作を規制するガイドプレートが備え
られて、禁止手段は、これらのピン部材とガイドプレー
トとの当接によってシフトレバーの移動を禁止するもの
であると共に、解除手段は、上記ピン部材の押下げ操作
により該ピン部材とガイドプレートとの当接を解除する
ことによってシフトレバーの移動禁止を解除するもので
あることを特徴とする。
【0013】さらに、請求項3に記載した発明(以下
「第3発明」という。)は、上記第2発明において、シ
フトレバーが第2揺動位置に移動され、且つピン部材の
押下げ操作が解除されたときに、該ピン部材で押圧され
てシフトレバーが第2揺動位置内にあることを検出する
第2揺動位置検出手段が設けられ、この第2揺動位置検
出手段の非検出時には、シフトレバーが第2揺動位置内
で手動変速操作されても変速段の切換えが実行されない
ように構成されていると共に、少なくとも上記ピン部材
の押下げ操作によって該ピン部材とガイドプレートとの
当接が解除されたときには、上記第2揺動位置検出手段
がピン部材で押圧されないように構成されていることを
特徴とする。
【0014】一方、請求項4に記載した発明(以下「第
4発明」という。)は、変速段を予め設定されている変
速特性に基づいて自動的に切り換える第1の揺動位置
と、シフトレバーを所定の方向に揺動させることにより
変速段を切り換える第2の揺動位置とを含むシフトレバ
ーの複数の揺動位置が一列に配置されていると共に、上
記第2揺動位置がこの列の一端において第1揺動位置に
隣接して設けられ、且つ、第2揺動位置内での上記シフ
トレバーの揺動操作が上記列の方向に沿って行われるよ
うに構成された自動変速機の変速操作入力装置であっ
て、シフトレバーに、運転者によって押下げ操作される
第1のピン部材と、この第1ピン部材と連動して上下動
し得る第2のピン部材とが設けられ、且つ、車体側部材
には、上記第1、第2のピン部材とそれぞれ協働してシ
フトレバーの操作を規制する第1ゲート及び第2ゲート
が備えられて、これらの第1ゲート及び第2ゲートに、
シフトレバーの第1揺動位置側から第2揺動位置側への
移動時は、運転者の押下げ操作が行なわれなくとも、そ
れぞれ第1ピン部材及び第2ピン部材と当接せずに上記
レバーの移動を許容する一方、シフトレバーの第2揺動
位置側から第1揺動位置側への移動時には、運転者の押
下げ操作が行なわれなければ、それぞれ第1ピン部材及
び第2ピン部材と当接して上記レバーの移動を禁止する
第1レバー移動禁止部及び第2レバー移動禁止部が設け
られていると共に、シフトレバーが第2揺動位置にあ
り、且つ運転者の押下げ操作が行なわれていないとき
に、上記レバーの該第2揺動位置内における揺動によっ
て、第2ピン部材が第2ゲート内で第1揺動位置方向又
は反第1揺動位置方向に揺動され、この第2ピン部材の
揺動を介して変速段が切り換えられるように構成され
て、上記第2ゲートに、上記第1揺動位置方向又は反第
1揺動位置方向に揺動された第2ピン部材と当接して運
転者の押下げ操作を禁止する押下げ操作禁止部が設けら
れていることを特徴とする。
【0015】上記の手段を用いることにより、本願各発
明はそれぞれ次のように作用する。
【0016】まず、第1発明によれば、禁止手段によっ
て、シフトレバーのMレンジ側からDレンジ側への移動
が禁止され、解除手段によって、この移動禁止が運転者
の所定の操作に応じて解除されるので、Mレンジ内での
シフトレバーの手動変速操作時に、該レバーが誤って不
用意にDレンジ方向に戻されてしまうことが回避され
る。
【0017】また、この禁止手段が、シフトレバーのD
レンジ側からMレンジ側への移動を許容するので、シフ
トレバーをDレンジ側からMレンジ側へ移動させるとき
には、単に該レバーのレンジ間移動操作を行なうだけで
よく、操作性が徒に煩雑となることが回避される。
【0018】その場合に、特に、第2発明によれば、シ
フトレバーに設けられたピン部材と車体側部材に備えら
れたガイドプレートとの当接によって、シフトレバーの
Mレンジ側からDレンジ側への移動が禁止されると共
に、上記ピン部材の押下げ操作によって、該ピン部材と
ガイドプレートとの当接が解除されてシフトレバーのM
レンジ側からDレンジ側への移動禁止が解除されること
になる。
【0019】また、この第2発明によれば、次のような
特徴的な作用が得られる。すなわち、シフトレバーをM
レンジ内で手動変速操作する場合には、該レバーの変速
操作と連動してシフトアップ用又はシフトダウン用の変
速段切換装置を作動させるスイッチ部材を配置すること
が考えられる。その場合に、シフトレバーのMレンジ側
からDレンジ側への移動禁止を、ピン部材と上記スイッ
チ部材との当接によって行なおうとすると、該スイッチ
部材には、運転者によるシフトレバーの移動運動を受け
止めて阻止するだけの強度が要求され、そのために、こ
のスイッチ部材を高剛性の金属素材等で成形する必要が
生じ、コスト高となると共に、当該装置の重量も増大す
る。
【0020】これに対し、この第2発明では、シフトレ
バーのMレンジ側からDレンジ側への移動禁止を、ピン
部材とガイドプレートとの当接によって行なうようにし
たので、上記スイッチ部材としては、安価で軽量な樹脂
成形品とすることが可能となる。また、ガイドプレート
自体は、ピン部材と協働してシフトレバーの操作を規制
するために車体側部材に備えられるものであり、シフト
レバーのMレンジ側からDレンジ側への移動禁止をする
ために新たに備えられるものではないから、該ガイドプ
レートを有効活用することができる。
【0021】そして、特に、第3発明によれば、シフト
レバーをMレンジからDレンジ方向に戻そうとするとき
に、該レバーの移動操作によって、誤って手動変速が起
こることが防止される。すなわち、この第3発明によれ
ば、シフトレバーがMレンジに移動された状態で、ピン
部材の押下げ操作が解除されているときは、シフトレバ
ーのMレンジ側からDレンジ側への移動が禁止されると
同時に、該シフトレバーがMレンジ内にあることが検出
され、一方、ピン部材が押し下げ操作されているときに
は、シフトレバーのMレンジ側からDレンジ側への移動
禁止が解除されると同時に、該シフトレバーがMレンジ
内にあることが検出されなくなる。そして、シフトレバ
ーがMレンジ内にあることが検出されていないときに
は、換言すれば、シフトレバーがMレンジ側からDレン
ジ側へ移動できる状態のときには、シフトレバーがMレ
ンジ内で手動変速操作されても変速段の切換えが実行さ
れないように構成されているので、ピン部材を押し下げ
操作してシフトレバーをDレンジ方向に戻そうとすると
きには、該レバーの移動操作によっては、手動変速が起
きないのである。
【0022】一方、第4発明によれば、特に、ピン部材
が二つ設けられ、そのうちの第1ピン部材は運転者によ
って押下げ操作され、第2ピン部材は該第1ピン部材と
連動して上下動され得るようになっている。また、これ
らの第1、第2のピン部材と対応してそれぞれ協働して
レバー操作を規制するゲートも二つ備えられて、これら
の第1、第2の各ゲートにそれぞれ設けられた第1レバ
ー移動禁止部、第2レバー移動禁止部によって、シフト
レバーのMレンジ側からDレンジ側への移動について
は、運転者の押下げ操作がされないと許容されず、シフ
トレバーのDレンジ側からMレンジ側への移動について
は、運転者の押下げ操作がされなくても許容されるの
で、上記第1発明ないし第3発明と同様、Mレンジ内で
のシフトレバーの手動変速操作時に、該レバーがDレン
ジ方向に戻されてしまうというような誤作動が回避され
ると共に、逆にシフトレバーをDレンジ側からMレンジ
側へ移動させるときには、単に該レバーのレンジ間移動
操作を行なうだけでよく、操作性が徒に煩雑となること
が回避される。
【0023】また、シフトレバーがMレンジ内で揺動さ
れたときには、該レバーに設けられた上記第1、第2の
二つのピン部材もまた揺動されることになるが、特に、
これら二つのピン部材のうちの第2のピン部材の揺動を
介して手動変速が行なわれ、このときの該第2ピン部材
の第2ゲート内における揺動方向は、シフトレバーの揺
動方向が複数のレンジの列方向とされていることから、
このMレンジに隣接するDレンジ方向及び反Dレンジ方
向となる。
【0024】そして、上記第2ゲートに押下げ操作禁止
部が設けられ、この禁止部と、Dレンジ方向又は反Dレ
ンジ方向に揺動された状態の第2ピン部材とが当接し
て、運転者の押下げ操作が禁止されるので、結局、シフ
トレバーのMレンジ側からDレンジ側への移動について
は運転者の押下げ操作がされないと許容されないのであ
るが、その押下げ操作も手動変速操作中には許容され
ず、したがってシフトレバーをMレンジ内で中立位置に
戻したときにのみ初めて運転者の押下げ操作が可能とな
ってシフトレバーのMレンジ側からDレンジ側への移動
が可能な状態となる。これにより、Mレンジ内でのシフ
トレバーの手動変速操作時に不用意に押下げ操作が行な
われて、該レバーが誤ってDレンジ方向に戻されてしま
うというようなことが回避され、結果的に、シフトレバ
ーのMレンジ側からDレンジ側への誤操作が二段階にガ
ードされることになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0026】図1は、この実施の形態に係る変速操作入
力装置1の外観を示すもので、当該自動車の運転席側方
の車体部材Aにはカバー2が取り付けられ、該カバー2
に設けられた前後方向に細長い開口部2aからシフトレ
バー3の上部が突出されている。
【0027】このシフトレバー3は、上記カバー2の開
口部2aに沿って前後方向に操作されて、その操作位置
により、前方からPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレ
ンジ及びMレンジが選択されるようになっている。ま
た、Mレンジの操作位置には、中立位置を中心として前
後にシフトアップ位置及びシフトダウン位置がそれぞれ
設けられている。そして、これらの操作位置を示す表示
板4が上記カバー2における開口部2aの側方に設けら
れていると共に、該開口部2aは、シフトレバー3に係
合されて該レバー3の操作に従って前後にスライドする
スライドプレート5によって閉鎖されている。
【0028】なお、このシフトレバー3は、パイプ部材
3aによって本体が構成されていると共に、その中間部
より上方の部分は被覆部材3bで覆われており、また上
端の操作部には、シフト操作に対する規制を解除するた
めの押しボタン3cが設けられている。
【0029】そして、シフトレバー3をDレンジに操作
したときは、変速段が予め設定された変速特性に基づい
て切り換えられ、一方、シフトレバー3をMレンジに操
作したときには、該シフトレバー3をそのMレンジ内に
おいて中立位置を中心として前後のシフトアップ位置又
はシフトダウン位置に揺動操作することにより、変速段
が切り換えられるようになっている。ここでは、上記D
レンジにおける変速制御や、Pレンジ、Rレンジ、Nレ
ンジにおける変速機の制御等については周知の技術に属
するので、これ以上の詳しい説明は省略する。
【0030】次に、変速操作入力装置1の上記カバー2
より下方に配置された部分の構造を説明すると、図2な
いし図4に示すように、この装置1は、合成樹脂で成形
されて、前後4か所のボルト穴11……11に挿通され
るボルト(図示せず)により車体に取り付けられるベー
ス部材10を有する。このベース部材10の中央部には
下方へ突出する中空箱状の突出部12が設けられ、この
突出部12の左右両側面に孔12a,12aが設けられ
ていると共に、上記シフトレバー3の下端部には、逆T
字状をなすように横方向に延びる支軸3dが固着されて
おり、この支軸3dの左右両端部が上記突出部12の孔
12a,12aにそれぞれ嵌合されて、シフトレバー3
が該突出部12ないしベース部材10に前後に揺動可能
に支持されている。
【0031】そして、このベース部材10上には、シフ
トレバー3の位置決め機構、該シフトレバー3の各レン
ジ間での操作を規制する操作規制機構、該シフトレバー
3がMレンジに操作されたことを検出するMレンジスイ
ッチ35の操作機構、及びMレンジ内におけるシフトレ
バー3のシフトアップ、シフトダウン操作を検出するシ
フトアップスイッチ71及びシフトダウンスイッチ72
の操作機構等が配設されている。
【0032】上記位置決め機構は、ベース部材10に設
けられた位置決め部13と、シフトレバー3に取り付け
られた位置決め用板バネ部材14とで構成されている。
このうち、位置決め部13は、ベース部材10の上面中
央部におけるシフトレバー3の突出部の前方に該ベース
部材10に一体的に立設された前後方向の壁によって構
成されていると共に、その上縁は上記シフトレバー3の
揺動中心を中心とするほぼ円弧面とされ、この円弧面に
前方からPレンジ用、Rレンジ用、Nレンジ用、Dレン
ジ用及びMレンジ用の位置決め凹部13p,13r,1
3n,13d,13mが設けられている。
【0033】また、上記板バネ部材14は、シフトレバ
ー3の本体を構成するパイプ部材3aにおける上記カバ
ー2のやや下方位置に固着されたブラケット15(図4
では図示省略)に、ボルト15a及び回り止めピン15
bを用いて後端部が固着されて前方へ延びていると共
に、その前端部は係合部14aとされて、上記ベース部
材10の位置決め部13における各凹部13p,13
r,13n,13d,13mのうちのシフトレバー操作
位置に対応する凹部に係合されるようになっており、こ
れにより、該シフトレバー3が各操作位置において位置
決めされるようになっている。その場合に、位置決め部
13におけるMレンジ用凹部13mは、Mレンジ内でシ
フトレバー3をシフトアップ及びシフトダウン操作可能
なように前後にやや広い凹部とされている。
【0034】なお、上記ブラケット15には、ケーブル
16の後端部が連結されている。このケーブル16は、
ベース部材10の前端部に取り付けられたケーブルガイ
ド17を通って前方に延びて、インヒビタスイッチ(図
示せず)や、コントロールバルブユニットにおけるマニ
ュアルバルブ(図示せず)等に導かれ、これらにシフト
レバー3の操作を伝達するようになっている。
【0035】一方、シフトレバー3には、前述のレンジ
間の操作規制機構、Mレンジスイッチ35の操作機構、
及びシフトアップスイッチ71、又はシフトダウンスイ
ッチ72の操作機構等を構成するシフトピン18が設け
られている。
【0036】つまり、シフトレバー3の本体を構成する
パイプ部材3aにおける上記ブラケット15の固着位置
の直下方には、左右両側面に上下に長い長穴19,19
がそれぞれ設けられていると共に、これらの長穴19,
19にはシフトピン18が挿通されて、その両端部がパ
イプ部材3aの左右両側に突出されている。このシフト
ピン18は、パイプ部材3a内に配置されて該パイプ部
材3a内を上下に移動可能とされた支持部材20に中央
部を支持されて、上記長穴19,19の範囲内で、該支
持部材20と共に上下移動可能とされていると共に、パ
イプ部材3a内における支持部材20の下方には、該支
持部材20及びシフトピン18を上方に付勢するリター
ンスプリング21が配設されており、また、該支持部材
20の上方には、コイルを密に巻いてなるスプリング2
2がパイプ部材3a内に挿通されて、シフトレバー3の
上端部に設けられた前述の押しボタン3cの押圧操作に
より、該スプリング22を介して、上記支持部材20及
びシフトピン18が上記リターンスプリング21に抗し
て下方へ押し下げられるようになっている。
【0037】そして、また、上記ベース部材10におけ
るシフトレバー3の操作経路の前方に向かって左側の側
方には、上記シフトピン18によって操作されるMレン
ジスイッチ35の操作機構が備えられている。
【0038】このMレンジスイッチ操作機構は、図5に
拡大して示すように、シフトレバー3の上記側方におけ
るMレンジ位置の近傍においてベース部材10に立設さ
れた支持プレート31と、該支持プレート31のシフト
レバー3側の面の上部にピン32を介して中央部が揺動
自在に支持された操作レバー33と、上記ピン32に巻
き付けられて両端が支持プレート31と操作レバー33
とにそれぞれ係止されていることにより、該操作レバー
33を図5に示す矢印A方向に付勢するツルマキバネ3
4とを有すると共に、上記支持プレート31における上
記操作レバー33の後端部下方の位置にMレンジスイッ
チ35が取り付けられている。
【0039】そして、図5に実線で示すように、シフト
レバー3がMレンジ位置に操作されて、押しボタン3c
の押圧操作の解除によりシフトピン18が長穴19,1
9に沿って上方へ移動したときに、上記操作レバー33
の前端部が上記ツルマキバネ34の付勢力に抗して反A
方向に揺動されて、その後端部が上記Mレンジスイッチ
35の接片35aを押し上げ、これにより、Mレンジス
イッチ35がON操作されるようになっている。
【0040】また、ベース部材10におけるシフトレバ
ー3の操作経路の前方に向って右側の側方には、その操
作経路に沿って、図6に拡大して示すように、ガイドプ
レート41が該ベース部材10に一体的に立設され、こ
のガイドプレート41と、シフトレバー3に備えられた
シフトピン18とにより、前述のシフト操作規制機構が
構成されている。
【0041】上記ガイドプレート41のシフトレバー3
側の面の前部及び後部にはそれぞれ厚肉部42,43が
形成され、これらのうち前側の厚肉部42には、上記シ
フトピン18の矩形状とされた右側の端部と係合するこ
とによりシフトレバー3のPレンジ位置からRレンジ位
置側への操作を規制する第1規制面42aと、Rレンジ
位置からPレンジ位置側への移動を規制する第2規制面
42bと、Nレンジ位置側からRレンジ位置への移動を
規制する第3規制面42cとが設けられて、シフトレバ
ー3のこれらのレンジ位置間での操作を規制するように
なっている。そして、上記押しボタン3cの押圧操作に
より、スプリング22及び支持部材20を介してシフト
ピン18が下方に押し下げられたときに、この規制が解
除されて、シフトレバー3の上記レンジ間操作が許容さ
れるようになっている。
【0042】さらに、このガイドプレート41の背面側
には、Mレンジ内でのシフトアップ操作又はシフトダウ
ン操作を行なう操作機構が配備された取付プレート45
が立設されている。
【0043】このシフトアップ又はシフトダウンの操作
機構は、前後一対のカム部材46,47によって構成さ
れており、これらのカム部材46,47によってMレン
ジ位置に操作されたシフトレバー3を中立位置に保持す
ると共に、該レバー3が中立位置から前後のシフトアッ
プ位置またはシフトダウン位置に操作されたときには、
いずれかのカム部材46,47を介してシフトアップス
イッチ71もしくはシフトダウンスイッチ72を操作す
るようになっている。
【0044】上記一対のカム部材46,47のうち、後
方に配置されたシフトダウン用カム部材47の上端部に
は取付プレート45側に突出するピン部48が一体的に
設けられており、また、前方に配置されたシフトアップ
用のカム部材46の上端部には穴が設けられて、上記後
側カム部材47のピン部48が前側カム部材46の穴に
挿通された上で、取付プレート45に設けられた穴に嵌
合されて抜け止めされており、これにより、両カム部材
46,47が上端部における共通の支点(ピン部48)
を中心として、下部がそれぞれ前後に揺動可能に支持さ
れている。また、後側カム部材47の上記ピン部48に
は、ツルマキバネ49が巻き付けられ、その両端部が両
カム部材46,47に設けられた係合穴46a,47a
に係合されて、これらのカム部材46,47が互いに接
近する方向に付勢されている。
【0045】その場合に、シフトダウン用カム部材47
の下端部、及びガイドプレート41の後側厚肉部43の
上面には、相互に当接し合うように段差部51,52が
それぞれ形成され、これにより、上記ツルマキバネ49
の付勢力によるこのシフトダウン用カム部材47の前方
向Bへの揺動が規制されて、このシフトダウン用カム部
材47は、常に図6に示した初期位置に付勢されてい
る。一方、シフトアップ用カム部材46の下端部は、そ
の揺動面において前後に二股構造とされ、また、ガイド
プレート41の前側厚肉部42の上面には、上記シフト
アップ用カム部材46の前側の分岐部46bと相互に当
接し合うように段差部53が形成され、これにより、上
記ツルマキバネ49の付勢力によるこのシフトアップ用
カム部材46の後方向Cへの揺動が規制されて、このシ
フトアップ用カム部材46も、常に図6に示した初期位
置に付勢されている。
【0046】また、シフトアップ用カム部材46の後側
の分岐部46cの下面は、ガイドプレート41の前側厚
肉部42の下面と略面一とされて、シフトレバー3のD
レンジ位置からMレンジ位置側への操作時には、押しボ
タン3c操作をしなくても、シフトピン18が前側厚肉
部42の下面及び後側分岐部46cの下面に沿って滑ら
かに移動し、これにより、シフトレバー3のMレンジ位
置側への操作が常に許容されるようになっている。
【0047】そして、この状態でシフトレバー3がMレ
ンジ位置まで移動されると、シフトピン18がリターン
スプリング22の付勢力によって上方に移動され、この
とき該シフトピン18はそれぞれ初期位置に位置する前
側及び後側のカム部材46,47の間の間隙内に進入
し、シフトピン18がこの間隙内に位置する状態が、シ
フトレバー3のMレンジ内における中立位置とされてい
る。
【0048】そして、シフトレバー3がこの中立位置か
ら前方に操作されると、シフトピン18を介して前側カ
ム部材46がツルマキバネ49に抗して前方へ揺動され
ると共に、該カム部材46が前方へ所定量揺動した位置
で、シフトピン18が、ガイドプレート41の前側厚肉
部42の後面から後方に突設されたストッパ部54に当
接し、この位置でシフトレバー3のMレンジ位置内での
前方への操作が規制されるようになっている。
【0049】また、シフトレバー3が中立位置から後方
に操作されると、シフトピン18を介して後側カム部材
47が同じくツルマキバネ49に抗して後方へ揺動され
ると共に、該カム部材47が後方へ所定量揺動した位置
で、シフトピン18が、ガイドプレート41の後側厚肉
部43の前面に設けられた段差面55に当接し、この位
置でシフトレバー3のMレンジ位置内での後方への操作
が規制されるようになっている。そして、このシフトレ
バー3の前後の操作規制位置が、Mレンジ内でのシフト
アップ位置及びシフトダウン位置とされている。
【0050】さらに、シフトアップ用カム部材46の前
側分岐部46bの下端部、及びシフトダウン用カム部材
47の後方下端部には、その取付プレート45側の面に
おいて棒状のスイッチ操作部61,62がそれぞれ突設
され、その先端部が取付プレート45に設けられた長穴
63,64を貫通して該プレート45の背面側に突出し
ている。そして、この取付プレート45の背面には、シ
フトレバー3のシフトアップ位置及びシフトダウン位置
への操作を検出するシフトアップスイッチ71及びシフ
トダウンスイッチ72が前後に取り付けられており、シ
フトレバー3のシフトアップ位置への操作により前側カ
ム部材46が前方へ揺動されたときには、該カム部材4
6のスイッチ操作部61の先端がシフトアップスイッチ
71の接片71aを押圧して該スイッチ71をONと
し、シフトレバー3のシフトダウン位置への操作により
後側カム部材47が後方へ揺動されたときには、該カム
部材47のスイッチ操作部62の先端がシフトダウンス
イッチ72の接片72aを押圧して、該スイッチ72を
ONとするようになっている。その場合に、この前後の
シフトアップスイッチ71及びシフトダウンスイッチ7
2のON信号は、前述のMレンジスイッチ35もONと
なっているときに有効とされて、それぞれ変速段が一段
シフトアップ又はシフトダウンされるが、Mレンジスイ
ッチ35がOFFとなっている間は、いくらこれらのシ
フトスイッチ71,72がON操作されても変速段の切
換えは起こらないようになっている。
【0051】次に、この入力操作装置の作用を説明す
る。
【0052】シフトレバー3の上端の握部に備えられた
押しボタン3cを押圧操作していないときは、該シフト
レバー3の下部に設けられたシフトピン18は長穴1
9,19の上方に付勢されている。この状態では、図6
に示すように、Dレンジ位置とNレンジ位置との間では
シフトピン18の移動が規制されないので、シフトレバ
ー3を自由に操作することができるが、NレンジからR
レンジへは、シフトピン18がガイドプレート41にお
ける前側厚肉部42の第3規制面42cに当接すること
によりシフトレバー3の操作が規制される。また、シフ
トレバー3がPレンジ位置にあるときも、シフトピン1
8が上記ガイドプレート41の前側厚肉部42における
第1規制面42aに当接してRレンジないしDレンジ方
向への操作が規制される。
【0053】また、上記ボタン3cを半ば押し込んだ状
態では、シフトピン18が中間位置まで押し下げられ、
Nレンジ位置からRレンジ側への操作が可能となるが、
この状態ではシフトピン18が第2規制面42bに当接
するのでRレンジ位置からPレンジ位置への操作は規制
される。そして、押しボタン3cをさらに押し込んでシ
フトピン18を長穴19,19の最下部まで移動させれ
ば、上記Rレンジ位置からPレンジ位置への操作及びP
レンジ位置からRレンジ側への操作も可能となる。
【0054】一方、Dレンジ側からMレンジ側へのシフ
トレバー3の操作は、押しボタン3cの押圧操作をして
いなくても許容されるが、逆にMレンジ側からDレンジ
側へのシフトレバー3の操作は、押しボタン3cの押圧
操作をしていないと、シフトピン18が前側厚肉部42
に設けられたストッパ部54に当接するため、上記ボタ
ン3c操作をする必要がある。これにより、Mレンジ内
で手動変速操作を行なっているとき、特に、シフトレバ
ー3を前方に揺動操作するシフトアップ操作時に、該シ
フトレバー3がMレンジからその前方に位置するDレン
ジ側へ誤って戻されてしまうという問題が防止されるこ
とになる。
【0055】そして、Mレンジにおいて押しボタン3c
を押圧操作してシフトピン18を押し下げると、該シフ
トピン18と上記ストッパ部54との当接が回避される
ので、シフトレバー3のDレンジ方向への前動操作が可
能となる。
【0056】また、Dレンジ側からMレンジ側へのシフ
トレバー3の操作はボタン3c操作なしで自由にできる
ので、操作性が徒に煩雑とならず、例えば走行中に運転
者が自動変速から手動変速に切り換える等の場合には、
シフトレバー3操作だけで済み、該手動変速への切換操
作が容易なものとなる。
【0057】また、このMレンジ位置で上記ボタン3c
の押圧操作を解除すれば、ツルマキバネ49によって互
いに接近する方向に付勢されている前側及び後側の一対
のカム部材46,47の間の間隙にシフトピン18が進
入して、この位置で該シフトピン18が両カム部材4
6,47間に保持されることにより、シフトレバー3が
Mレンジの中立位置に保持されることになる。
【0058】そして、このときシフトピン18の上方へ
の移動により、該ピン18の左側の円柱状とされた端部
がMレンジスイッチ35操作機構における操作レバー3
3の前端部を押し上げることにより、該レバー33が反
A方向に揺動して、その後端部がMレンジスイッチ35
をON操作することになり、このスイッチ35からのO
N信号により、当該自動変速機のコントロールユニット
(図示せず)が、Mレンジが選択されたことを検知す
る。
【0059】つまり、シフトレバー3のMレンジ位置へ
の操作後、押しボタン3cの押圧操作を解除することに
より、Mレンジ内でのシフトレバー3の操作による変速
が可能な状態となり、したがって、シフトレバー3のM
レンジ位置への操作のみで変速が可能となる場合のよう
な、運転者の意図しない変速が行われるといった不都合
が防止され、当該変速操作入力装置1の信頼性が確保さ
れる。
【0060】さらに、このMレンジ位置でシフトレバー
3を上記の中立位置から前方のシフトアップ位置に操作
すれば、前側カム部材46が前方へ揺動して、該カム部
材46の操作部61が取付プレート45の背面の前側に
配置されたシフトアップスイッチ71をON操作し、逆
に後方のシフトダウン位置に操作すれば、同じく取付プ
レート45の背面の後側に配置されたシフトダウンスイ
ッチ72がON操作される。そして、Mレンジスイッチ
35がONの状態で、これらのスイッチ71,72から
の信号が上記コントロールユニットに入力されることに
より、該コントロールユニットは変速段を1段シフトア
ップまたはシフトダウンするように変速指令を出力す
る。
【0061】ところで、先に説明したように、この変速
操作入力装置1によれば、Mレンジ内における手動変速
操作時にシフトレバー3が誤ってMレンジからDレンジ
側にまで操作されることが防止されるが、その場合に、
この誤操作の防止は、シフトピン18と、ガイドプレー
ト41の前側厚肉部42のストッパ部54との当接によ
って実現される。そして、このとき、この変速操作入力
装置1においては、上記ストッパ部54の突出長さが、
前側カム部材46の前後方向の長さよりも長く設定され
ている。したがって、上記のシフトピン18とストッパ
部54との当接時においては、この前側カム部材46に
は、該シフトピン18の前動の衝撃が加わらないことに
なる。これにより、前側カム部材46としては、安価で
軽量な樹脂成形品等を用いることができ、該カム部材4
6をシフトピン18の当接時の衝撃に耐えられるように
高剛性の金属材料等で成形する場合等に比べてコストを
抑制でき、また軽量化を図ることが可能となる。
【0062】また、Dレンジ側への操作力は最終的には
十分な強度を有するガイドプレート41に受け止められ
るので、長期の使用にあっても、上記のような誤操作が
確実に防止されると共に、この誤操作防止用にガイドプ
レート41ないしストッパ部54を用いるだけであるか
ら、誤操作防止用の専用の部材を備えたりする必要がな
く、構造が簡素化されることになる。
【0063】さらに、一対のカム部材46,47により
シフトレバー3を中立位置に付勢する際に、所定のレン
ジ間での操作を規制するためのシフトピン18を利用し
付勢するようにしたから、上記カム部材46,47によ
る中立位置への付勢力をシフトレバー3に伝達する部材
と、該シフトレバー3の操作を規制する部材とが兼用さ
れることになる。また、シフトレバー3を中立位置に付
勢する上記の一対のカム部材46,47により、第1、
第2シフトスイッチ71,72をそれぞれ操作するよう
にしたので、Mレンジ内でのシフトレバー3の手動変速
操作に連動して上記スイッチ71,72を操作するため
の部材を別途設ける必要がなく、しかも、一対のカム部
材46,47は1本のツルマキバネ49によりシフトレ
バー3を中立位置に保持するように付勢され、これらの
点でも部品点数が削減されて、当該変速操作入力装置1
がきわめて簡素に構成されることになる。
【0064】そして、上記の中立付勢用のカム部材4
6,47で一対のシフトスイッチ71,72を操作する
に際し、該カム部材46,47をガイドプレート41な
いし取付プレート45のシフトレバー3側の面に配置す
る一方、シフトスイッチ71,72は取付プレート45
の背面側に配置し、カム部材46,47に設けた操作部
61,62を上記取付プレート45を貫通させて背面側
に突出させるように構成したから、シフトスイッチ7
1,72がシフトレバー3の操作面外に配置されて、該
スイッチ71,72がシフトレバー3の操作の邪魔にな
ることがなく、しかも、上記のようにカム部材46,4
7によりシフトレバー3の操作に連動して確実に操作さ
れることになる。
【0065】また、上記シフトピン18はシフトレバー
3の左右両側に突出し、Mレンジにおいては、一方の端
部でMレンジスイッチ35をON操作すると共に、他方
の端部で中立付勢部材(カム部材)46,47を介して
一対のシフトスイッチ71,72を操作するようになっ
ているから、該シフトピン18には両端部に荷重が作用
することになる。これにより、一端側にのみ荷重が作用
する場合の該シフトピン18のこじれ等が防止され、該
シフトピン18の耐久性が向上して、良好な操作性が長
期にわたって維持されることになる。
【0066】そして、この変速操作入力装置1において
は、上記のMレンジスイッチ35のON−OFF操作が
次のように設定されている。
【0067】すなわち、先に説明したように、このMレ
ンジスイッチ35は、シフトレバー3がMレンジ位置に
操作され、且つ、押しボタン3cの押圧操作が解除され
たときに、上方へ移動するシフトピン18によって操作
レバー33の前端部が押し上げられることにより、その
接片35aが該操作レバー33の後端部で押し下げられ
てONとなる。
【0068】したがって、この状態から、逆に、押しボ
タン3cが押圧操作されて、シフトピン18が下方へ移
動されたときには、ツルマキバネ34の付勢力によって
操作レバー33の前端部が押し下げられ、また、後端部
が押し上げられるので、接片35aの押圧が解除されて
OFFとなるのであるが、その場合に、このMレンジス
イッチ35は、少なくともガイドピン18がストッパ部
54と当接しない位置まで下方へ移動されたとき、換言
すれば、シフトレバー3のMレンジからDレンジへの操
作が可能となったときには、接片35aの押圧が解除さ
れてOFFとなるように設定されている。
【0069】したがって、図5又は図6に符号Xで示す
ように、ガイドピン18がストッパ部54の下面を通過
できる位置まで押し下げられたときには、Mレンジスイ
ッチ35は必ずOFFとなっており、ここで、シフトレ
バー3がDレンジ方向に前動操作された場合に、何らか
の理由で前側カム部材46が一緒に前方に揺動されたと
しても、手動変速が起こらないのである。これにより、
シフトレバー3をMレンジからDレンジ方向に戻そうと
するときに、手動変速、特にアップシフト変速の誤作動
が防止されることになる。
【0070】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、この第2実施形態に係る変速操作入力
装置においては、上記図1に示したようなそのカバーよ
り上方の外観は上記第1の実施の形態に係る変速操作入
力装置とほぼ同様であり、また該カバーより下方に配置
された部分の構造のうち、ベース部材上に設けられた位
置決め部とシフトレバーに取り付けられた板バネ部材と
で構成されるシフトレバーの位置決め機構が上記第1の
実施の形態に係る変速操作入力装置のものとほぼ同様で
あるので、これらについての説明は省略し、シフトレバ
ーのレンジ間操作を規制するシフト操作規制機構、並び
にMレンジスイッチ、シフトアップスイッチ及びシフト
ダウンスイッチの各操作機構等について説述する。
【0071】まず、図7に基づいて、この第2実施形態
におけるシフトレバーの特徴的な構造を説明する。な
お、図7はシフトレバーを左側面から見たものであっ
て、図面上、左方向が車体前方方向である。図示したよ
うに、当該レバー101の本体を構成するパイプ部材1
01aの内部には、上記第1実施形態と同様、円柱状の
支持部材102が上下動自在に収容されており、この支
持部材102が、下方に配置されたリターンスプリング
103によって上方に付勢されていると共に、上方に配
置されたコイルを密に巻いてなるスプリング104を介
して、上記第1実施形態と同様に当該シフトレバー10
1の上端部に設けられた図示しない押しボタンの押圧操
作により下方に押し下げられる。
【0072】この支持部材102の下部には、上記第1
実施形態におけるシフトピン18に相当する角形の第1
シフトピン105が一体に取り付けられており、該ピン
105の両端部が上記パイプ部材101aの左右両側面
に形成された長穴106,106を介して左右に突出し
ていると共に、支持部材102の上部から中間部に渡っ
ては、該支持部材102を前後方向に貫通する貫通孔1
07が上下方向に所定の長さで形成されている。
【0073】一方、パイプ部材101aの背面には、底
面を有する平断面コ字状のブラケット108が接合され
ており、該ブラケット108内に、上記第1シフトピン
105を支持する支持部材102と同様、円柱状の第2
の支持部材109が上下動自在に収容されている。この
第2支持部材109は、上記底面で支持されて下方に配
置されたリターンスプリング110によって上方に付勢
されていると共に、その下部には、上記ブラケット10
8の左右両側面に形成された第2の長穴111,111
を介して両端部が上記第1シフトピン105よりも長く
左右に突出する丸形の第2のシフトピン112が一体に
取り付けられている。
【0074】そして、第2支持部材109の前面上部に
は、スプリングピン113が前方へ突出するように取り
付けられて、該ピン113の先端部が、第1支持部材1
02を収容するパイプ部材101aの背面に上下方向に
所定の長さで形成された連通孔101bを経て、上記第
1支持部材102の貫通孔107の内部に突入してい
る。
【0075】したがって、当該シフトレバー101の上
端部に設けられた図示しない押しボタンが押圧操作され
ると第1支持部材102がリターンスプリング103の
付勢力に抗して下方に押し下げられ、また逆に上記押し
ボタンの押圧操作が解除されると第1支持部材102が
リターンスプリング103の付勢力によって上方に押し
上げられて、これにより、第1シフトピン105が第1
の長穴106,106の範囲内で当該シフトレバー10
1の軸方向に沿って上下に移動することになるが、その
際に、この第1支持部材102の貫通孔107に第2支
持部材109のスプリングピン113が突入して係合関
係にあることから、これらのスプリングピン113と貫
通孔107の上縁部又は下縁部とが当接状態にあるとき
には、第2支持部材109及び第2シフトピン112が
第1支持部材102及び第1シフトピン105と連動し
て同じくシフトレバー101の軸方向に沿って上下動す
ることが可能となる一方、上記貫通孔107が上下方向
に所定の長さを有するためにこれらのスプリングピン1
13と貫通孔107とが当接状態にないときには、第2
支持部材109及び第2シフトピン112が第1支持部
材102及び第1シフトピン105と連動せずに相互に
相対移動することが可能となる。
【0076】なお、図7においては、シフトレバー10
1がPレンジにあり、且つ第1支持部材102ないし第
1シフトピン105の押下げ操作が行なわれていない状
態を実線で示し、シフトレバー101がMレンジにあ
り、且つ第1支持部材102ないし第1シフトピン10
5の押下げ操作が行なわれていない状態を鎖線で示す
が、これについてはさらに後述する。
【0077】次に、このシフトレバー101のレンジ間
操作を規制するシフト操作規制機構について説明する。
図8及び図9に示すように、シフトレバー101の操作
経路の前方に向って右側の側方には、上記第1実施形態
におけるガイドプレート41と同様、上記操作経路に沿
ってベース部材122に一体的に立設されたガイドプレ
ート121が配置されている。
【0078】この第2の実施形態におけるガイドプレー
ト121のシフトレバー101側の面には、前方から第
1規制面123a、第2規制面123b、第3規制面1
23c及び第4規制面123dを有する前側厚肉部12
3と、第5規制面124aを有する後側厚肉部124
と、これらの前後の厚肉部123,124間に介在する
薄肉部125と、前後の厚肉部123,124と相互に
上方で連続する上側厚肉部126とが設けられていると
共に、これらの厚肉部123,124,126及び薄肉
部125の上縁部で囲まれて、ガイドプレート121を
厚み方向に貫通する貫通溝127が形成されている。
【0079】この貫通溝127は、前後に長く延びる第
1円弧溝127aと、該第1円弧溝127aの後端部か
ら上方に延びる縦溝127bと、該縦溝127bの上端
部から前後に短く延びる第2円弧溝127cとからな
る。そして、この貫通溝127に、シフトレバー101
に備えられた丸形の第2シフトピン112の右側端部が
挿通され、同じくシフトレバー101に備えられた角形
の第1シフトピン105の右側端部が常に該レバー10
1の軸方向において上記第2シフトピン112よりも下
方に位置して、上記の前後の厚肉部123,124に設
けられた第1〜第5規制面123a,123b,123
c,123d,124aが、この第1シフトピン105
の右側端部と当接してシフトレバー101のレンジ間操
作を一方で規制する第1のゲートを構成し、この第1ゲ
ートよりも上方の上記貫通溝127が、第2シフトピン
112の右側端部と当接してシフトレバー101のレン
ジ間操作(具体的には、後述するようにMレンジからD
レンジ側への操作)をもう一方で規制する第2のゲート
を構成している。
【0080】その場合に、シフトレバー101がMレン
ジに操作され、且つ押しボタンの押圧操作が解除された
ときは、第2シフトピン112がリターンスプリング1
10の付勢力によって上記第2ゲートにおける第2円弧
溝127c内に上方移動し、このMレンジ内でシフトレ
バー101が前後に揺動されたときに、第2シフトピン
112が第2円弧溝127c内を前後に移動するように
なっているが、この動作についてはさらに後述する。
【0081】次に、Mレンジスイッチ、シフトアップス
イッチ及びシフトダウンスイッチの各スイッチ操作機構
について説明する。図8及び図10に示すように、シフ
トレバー101の操作経路の前方に向って左側の側方に
は、上記ガイドプレート121と対向するように、上記
操作経路に沿ってベース部材122に固定された支持プ
レート131が配置されている。
【0082】この支持プレート131において、上記ガ
イドプレート121における第2ゲートの第2円弧溝1
27cと対応する位置には、該第2円弧溝127cと略
同形状に溝部131aが形成されて、シフトレバー10
1がMレンジに操作され、且つ押しボタンの押圧操作が
解除されたときに、第2シフトピン112の左側端部が
この溝部131a内に上方移動して係合し、さらにシフ
トレバー101が前後に揺動されたときに、この溝部1
31a内を前後に移動するようになっている。
【0083】そして、この溝部131aを取り囲むよう
にして、該溝部131aの上方にMレンジスイッチ13
2が支持プレート131のシフトレバー101側の面
に、該溝部131aの前方及び後方にシフトアップスイ
ッチ133及びシフトダウンスイッチ134が支持プレ
ート131の反シフトレバー101側の面に、それぞれ
その接片132a,133a,134aが上記溝部13
1a内に位置するように取り付けられており、この溝部
131a内に第2シフトピン112の左側端部が上方移
動したときには、Mレンジスイッチ132の接片132
aが該ピン112で押圧されてMレンジ信号が出力さ
れ、且つこの状態で第2シフトピン112の左側端部が
溝部131a内で前後動したときには、シフトアップス
イッチ133又はシフトダウンスイッチ134の接片1
33a,134aが該ピン112で押圧されて有効なシ
フトアップ信号又はシフトダウン信号が出力される。
【0084】さらに、この第2の実施形態に係る変速操
作入力装置においては、シフトレバー101をPレンジ
の位置から後方に揺動操作するときに所定レンジを越え
て後方には揺動させないようにし、またMレンジの位置
から前方に揺動操作するときに所定レンジを越えて前方
には揺動させないようにする第2のシフト操作規制機構
が備えられている。
【0085】この第2シフト操作規制機構は、図8及び
図10に示すように、上記支持プレート131のシフト
レバー101側の面に配置され、該支持プレート131
に後端部が係止されたリターンスプリング141によっ
て後方に付勢されたブロック体142を有する。このブ
ロック体142の下面には、下方に突出するガイド突起
143が形成されていると共に、支持プレート131と
シフトレバー101との間には、ほぼ前側厚肉部123
の形成範囲に対応する前後方向の範囲で、前方に高く後
方に低いスロープ144がベース部材122に形成され
ており、このスロープ144の上面に、上記ブロック体
142におけるガイド突起143よりもシフトレバー1
01側の下面が対接している。
【0086】また、ブロック体142における支持プレ
ート131側の面には、該プレート131側に突出する
ピン145,145が上下に設けられていると共に、支
持プレート131には、上記スロープ144と同様に、
前方に高く後方に低い長溝146,146が形成されて
おり、この長溝146,146を上記ピン145,14
5がそれぞれ貫通し、その先端部がプッシュナット14
7,147で係止されている。したがって、このブロッ
ク体142は、上記ピン145,145と長溝146,
146とにより案内されながら、上記スロープ144上
を、該スロープ144及び長溝146,146に沿って
前後に摺動することになる。その場合に、ブロック体1
42における支持プレート131側の面と、該支持プレ
ート131におけるシフトレバー101側の面とが対接
し、また、ブロック体142におけるガイド突起143
の側面と、スロープ144の側面とが対接して、これに
より、該ブロック体142の左右方向のガタツキが防止
されている。
【0087】さらに、ブロック体142には、該ブロッ
ク体142の上面ないしシフトレバー101側の面に渡
って開口し、第1のシフトピン105の左側端部と係合
し得る形状の係合溝148が形成されていると共に、支
持プレート131におけるシフトレバー101側の面に
は、上記スロープ144を前後に挟んで配置され、それ
ぞれ上記ブロック体142の前方移動又は後方移動を所
定の位置において規制する前後のストッパ部材149,
150が取り付けられている。その場合に、前側のスト
ッパ部材149は、上記ブロック体142がリターンス
プリング141の付勢力に抗してスロープ144上を前
方に摺動してきたときに、該ブロック体142の上記係
合溝148がガイドプレート121における第3規制面
123cの下方に対応する位置で停止するように、該ブ
ロック体142と当接してその前方移動を禁止し、後側
のストッパ部材150は、上記ブロック体142がリタ
ーンスプリング141の付勢力によってスロープ144
上を後方に摺動してきたときに、該ブロック体142の
上記係合溝148がガイドプレート121における第4
規制面123dと第5規制面124aとの中間位置の下
方に対応する位置で停止するように、該ブロック体14
2と当接してその後方移動を禁止する。また、ブロック
体142が後側ストッパ部材150と当接して後方位置
にあるときには、該ブロック体142の前面がガイドプ
レート121における第4規制面123dよりやや前方
位置の下方に対応する位置にある。
【0088】次に、この第2の実施の形態に係る変速操
作入力装置の作用を説明する。
【0089】まず、第1シフトピン105については、
前述の第1実施形態におけるシフトピン18と同様、シ
フトレバー101上端部の押しボタンを押圧操作してい
ないときは長穴106,106の上方に付勢されてい
る。この状態では、図9に示すように、Dレンジ位置と
Nレンジ位置との間にはガイドプレート121に規制面
がなく、したがって第1シフトピン105の移動が規制
されないので、シフトレバー101を自由に操作するこ
とができるが、NレンジからRレンジへは、第1シフト
ピン105が第3規制面123cに当接することにより
シフトレバー101の操作が規制される。また、シフト
レバー101がPレンジ位置にあるときも、第1シフト
ピン105が第1規制面123aに当接してRレンジな
いしDレンジ方向への操作が規制される。
【0090】また、押しボタンを半ば押し込んだ状態で
は、第1シフトピン105が中間位置まで押し下げら
れ、Nレンジ位置からRレンジ側への操作が可能となる
が、この状態では第1シフトピン105が第2規制面1
23bに当接するのでRレンジ位置からPレンジ位置へ
の操作は規制される。そして、押しボタンをさらに押し
込んで第1シフトピン105を長穴106,106の最
下部まで移動させれば、上記Rレンジ位置からPレンジ
位置への操作及びPレンジ位置からRレンジ側への操作
も可能となる。
【0091】次に、第2シフトピン112の動きについ
て述べる。シフトレバー101がPレンジにあり、且つ
押しボタン操作が行なわれていないときは、第1シフト
ピン105は長穴106,106の上方に付勢されてい
る。このとき、図7に示すように、第1シフトピン10
5を支持する第1支持部材102の貫通孔107と、第
2シフトピン112を支持する第2支持部材109のス
プリングピン113との位置関係は当接状態になく、ス
プリングピン113の上方及び下方に所定長さの空間が
生じている。したがって、第2シフトピン112は第1
シフトピン105に対して相対移動可能であり、図9に
示したように、リターンスプリング110の上方への付
勢力によって貫通溝127における第1円弧溝127a
の上面に当接して停止している。
【0092】これに対し、シフトレバー101をPレン
ジ位置とRレンジ位置との間で操作する際の押しボタン
操作によって第1シフトピン105が矢印アのように長
穴106,106の最下部まで移動され、したがって上
記貫通孔107もまた最下部まで下方移動されたときに
は、該貫通孔107の上縁部とスプリングピン113と
が当接し、これによって第2シフトピン112は連動し
て矢印イのように下方移動され、第1円弧溝127aの
下面と当接する。
【0093】したがって、第1シフトピン105が、こ
のP−Rレンジ間移動時の最下方位置と、図7に示す最
上方位置との間の高さ位置にあるRレンジ、Nレンジ、
Dレンジにおいては、上記貫通孔107とスプリングピ
ン113とは当接することがなく、結局、シフトレバー
101がPレンジからDレンジまでの範囲内で操作され
る間、第1シフトピン105は第1ゲートに沿ってシフ
トレバー101の軸方向に上下動するが、第2シフトピ
ン112は、上記のP,Rレンジ間移動時を除き、第2
ゲートの第1円弧溝127aに沿って該円弧溝127a
の上面と当接した状態を維持したまま前後動するだけと
なる。
【0094】次に、シフトレバー101のD−Mレンジ
間操作について述べる。
【0095】まず、シフトレバー101のDレンジ側か
らMレンジ側への操作は、上記第1、第2の両ゲートに
規制面がなく、したがって第1、第2のシフトピン10
5,112の移動が共に規制されないので、押しボタン
の押圧操作をしていなくても許容される。
【0096】そして、シフトレバー101がMレンジに
操作されたときには、ガイドプレート121の前側厚肉
部123が途切れるため、第1シフトピン105は、図
9に実線で示すように、相互に対向する前側厚肉部12
3の第4規制面123dと後側厚肉部125の第5規制
面124aとの間に形成された空間内で上方移動する。
このとき、第1シフトピン105は、Pレンジにおける
場合と同じ最上方位置に戻る。
【0097】一方、第2シフトピン112は、Dレンジ
において第1円弧溝127aの後方に位置しており、シ
フトレバー101が押しボタン操作なしでさらに後方の
Mレンジに操作されたときには、図9に実線で示すよう
に、上記第1円弧溝127aの後端部から上方に延びる
縦溝127bを介して上方の短い第2円弧溝127c内
に上方移動する。このとき、図7に鎖線で示すように、
スプリングピン113は、最上方位置に戻った貫通孔1
07内を上方に相対移動し、第2シフトピン105は第
2円弧溝127cの上面と当接して停止する。
【0098】そして、ベース部材上に設けられた位置決
め部とシフトレバーに取り付けられた板バネ部材とで構
成される該レバーの位置決め機構によって、第1シフト
ピン105は第4規制面123dと第5規制面124a
との中間に位置し、第2シフトピン105は第2円弧溝
127cの中間に位置して、これがシフトレバー101
のMレンジ内での中立位置とされ、この中立位置からシ
フトレバー101が前方に揺動されると、第1シフトピ
ン105が第4規制面123dと当接し、また第2シフ
トピン105が第2円弧溝127cの前端部と当接し
て、これによりシフトレバー101の前方への操作が規
制される一方、同じく中立位置からシフトレバー101
が後方に揺動されると、第1シフトピン105が第5規
制面124aと当接し、また第2シフトピン105が第
2円弧溝127cの後端部と当接して、これによりシフ
トレバー101の後方への操作が規制されて、これらが
シフトレバー101のMレンジ内でのシフトアップ位置
及びシフトダウン位置とされる。
【0099】また、このとき、第2シフトピン112の
左側端部が、支持プレート131に上記第2円弧溝12
7cと略同形状に形成された溝部131a内に上方移動
し、シフトアップ位置で該溝部131aの前端部と、シ
フトダウン位置で後端部と当接して、これによってもシ
フトレバー101の前後の揺動操作が規制される。した
がって、シフトレバー101の前後動の衝撃を第2シフ
トピン112の左右の両端部でガイドプレート121と
支持プレート131とにおいて受けるから、第2シフト
ピン112のこじれや、ガイドプレート121の耐久性
が向上することになる。
【0100】そして、この第2シフトピン112の左側
端部が上記支持プレート131の溝部131a内に上方
移動することによりMレンジスイッチ132がON操作
され、且つシフトアップ位置でシフトアップスイッチ1
33が、またシフトダウン位置でシフトダウンスイッチ
134がそれぞれON操作されて、手動変速が実行され
ることになる。
【0101】一方、シフトレバー101のMレンジ側か
らDレンジ側への操作は、押しボタンの押圧操作をしな
いと、第1シフトピン105が第1ゲートの第4規制面
123dに当接し、第2シフトピン112が第2ゲート
における第2円弧溝127cの前端部に当接するから、
これら第1、第2の両シフトピン105,112を共に
下方移動させてその当接を解除するように上記押しボタ
ンの押圧操作をする必要が生じる。すなわち、第2シフ
トピン112が第1シフトピン105に対して上方に相
対移動した状態のMレンジにおいて、第1シフトピン1
05を押下げ操作したときは、貫通孔107もまた下方
移動し、該貫通孔107の上縁部がスプリングピン11
3と当接して該ピン113ないし第2シフトピン112
を下方に押圧するので、上記押しボタンの押圧操作によ
り、第1、第2の両シフトピン105,112が連動し
て共に下方移動することになる。
【0102】このように、シフトレバー101のMレン
ジ側からDレンジ側への操作時は、押しボタンの押圧操
作が必要なことから、第1の実施形態と同様、Mレンジ
内で手動変速操作を行なっているとき、特に、シフトレ
バー101を前方に揺動操作するシフトアップ操作時
に、該レバー101がMレンジからその前方に位置する
Dレンジ側へ戻されてしまうという誤動作が防止される
ことになる。
【0103】そして、Mレンジにおいて押しボタンを押
圧操作して第1、第2の両シフトピン105,112を
押し下げると、該シフトピン105,112と、上記第
4規制面123d及び第2円弧溝127cの前端部との
当接が回避されるので、シフトレバー101のDレンジ
方向への前動操作が可能となる。
【0104】また、Dレンジ側からMレンジ側へのシフ
トレバー101の操作は押しボタン操作なしで自由にで
きるので、操作性が徒に煩雑とならず、例えば走行中に
運転者が自動変速から手動変速に切り換える等の場合に
は、シフトレバー101操作だけで済み、該手動変速へ
の切換操作が容易なものとなる。
【0105】さらに、この第2の実施の形態において
は、上記第2シフトピン112が手動変速時に前後動す
る第2円弧溝127cが、縦溝127bの上端部から前
後方向に延び、そのシフトアップ位置とシフトダウン位
置のそれぞれ下部に、当該第2円弧溝127cを形成す
る下面127d,127eが中立位置に向けて張り出し
ていることから、第2シフトピン112は、上記シフト
アップ位置又はシフトダウン位置にあるときに第1シフ
トピン105と連動して押し下げられても、上記下面1
27d,127eと当接して下方移動ができず、中立位
置にあるときにのみ上記縦溝127bを介して下方移動
が可能となる。
【0106】したがって、シフトレバー101のMレン
ジ側からDレンジ側への操作時には、押しボタンを押圧
操作して第1、第2の両シフトピン105,112を下
方移動させることが必要ではあるが、その下方移動ない
し押しボタンの押圧操作も第2シフトピン112が中立
位置にあるときにのみ、つまりシフトアップ操作又はシ
フトダウン操作を行なっていないときにのみ可能となる
から、手動変速操作の実行中に誤って押しボタン操作が
されてもシフトレバー101がMレンジから抜け出てし
まうということがなく、結果として、Mレンジ側からD
レンジ側への誤操作が二段階にガードされることにな
る。
【0107】ところで、シフトレバー101をMレンジ
からDレンジ側に操作するときには、第2シフトピン1
12を第2ゲートにおける第2円弧溝127cから第1
円弧溝127aまで下方移動させる必要があり、このと
き、連動する第1シフトピン105もまた同距離だけ下
方移動することになる。一方、第2シフト操作規制機構
におけるブロック体142は、リターンスプリング14
1の付勢力によりスロープ144上で後側ストッパ部材
150と当接して後方位置にあり、その係合溝148が
ガイドプレート121における第4規制面123dと第
5規制面124aとの中間位置、つまり中立位置の下方
に対応する位置で停止している。その結果、第1シフト
ピン105は、MレンジからDレンジへの押し下げ操作
によって、上記ブロック体142の係合溝148内に突
入して嵌合し、この状態で、シフトレバー101がMレ
ンジ位置から前方に移動操作される。
【0108】しかしながら、ブロック体142の前方移
動が前側ストッパ部材149により規制され、そのとき
の位置が、上記係合溝148ないし第1シフトピン10
5が第3規制面123cに対応する位置、つまりNレン
ジ位置までとされているので、シフトレバー101がM
レンジから勢いよく前方に操作されてDレンジを越えて
も、Nレンジより前方のRレンジには操作されず、その
結果、走行中における前進レンジから後退レンジへの誤
操作が回避されることになる。
【0109】さらに、上記ブロック体142が後側スト
ッパ部材150と当接して後方位置にあるときには、該
ブロック体142の前面が第4規制面123dよりやや
前方位置、つまりDレンジ位置にあることから、シフト
レバー101がPレンジから勢いよく後方に操作されて
も、Dレンジより後方のMレンジには操作されず、その
結果、発進時にはまず通常の自動変速が優先的に選択さ
れることになる。
【0110】なお、上記のように、MレンジからDレン
ジへの操作時には、第1シフトピン105はブロック体
142の係合溝148と嵌合することになるが、このと
き該第1シフトピン105は前述のP,Rレンジ間操作
時と同様に長穴106,106の最下部まで押し下げら
れ、したがって第2シフトピン112は連動して第1円
弧溝127aの下面と当接するところまで下方移動され
る。
【0111】この第2実施形態の他の構成としては、図
9に示すように、第2シフトピン112がDレンジから
後方のMレンジに移動する際に通過する縦溝127bの
後縁部127fが緩やかな曲面とされている。これによ
り、シフトレバー101が勢いよく後方操作されて第2
シフトピン112がこの縦溝127bの後縁部127f
に強い衝撃で当接しても、図中鎖線で示したように、該
後縁部127fを直線状に形成した場合に比べて、該第
2シフトピン112がこじれずに確実に第2円弧溝12
7c内に誘導されることになる。
【0112】また、同じく図9に示すように、第2シフ
トピン112がPレンジからDレンジの範囲内で通過す
る第1円弧溝127aにおいて、その上面でDレンジ位
置の直後方には下方に張り出す第1膨出部127gが、
またその下面でDレンジ位置の直前方には上方に張り出
す第2膨出部127hがそれぞれ形成されている。その
結果、シフトレバー101を前方のNレンジから押しボ
タン操作なしで後方操作するときに、当該第1円弧溝1
27aの上面に当接している第2シフトピン112と上
記第1膨出部127gとが当接して、シフトレバー10
1の後方操作にDレンジ位置でいったん負荷が作用する
効果が得られる。また、シフトレバー101を後方のM
レンジから押しボタン操作をしながら前方操作するとき
に、その押しボタン操作により当該第1円弧溝127a
の下面に当接している第2シフトピン112と上記第2
膨出部127gとが当接して、シフトレバー101の前
方操作に同じくDレンジ位置でいったん負荷が作用する
効果が得られる。
【0113】
【発明の効果】以上のように本願の第1発明によれば、
規制手段によって、シフトレバーのMレンジ側からDレ
ンジ側への移動が規制され、解除手段によって、この移
動規制が運転者の所定の操作に応じて解除されるので、
Mレンジ内でのシフトレバーの手動変速操作時に、該レ
バーが誤って不用意にDレンジ方向に戻されてしまうこ
とが回避される。
【0114】また、この規制手段が、シフトレバーのD
レンジ側からMレンジ側への移動を許容するので、シフ
トレバーをDレンジ側からMレンジ側へ移動させるとき
には、単に該レバーのレンジ間移動操作を行なうだけで
よく、操作性が徒に煩雑となることが回避される。
【0115】その場合に、第2発明によれば、シフトレ
バーに設けられたピン部材とガイドプレートとの当接に
よって、シフトレバーのMレンジ側からDレンジ側への
移動が規制されると共に、上記ピン部材の押下げ操作に
よって、該ピン部材とガイドプレートとの当接が解除さ
れてシフトレバーのMレンジ側からDレンジ側への移動
規制が解除されることになる。
【0116】また、シフトレバーのMレンジ側からDレ
ンジ側への移動規制を、ピン部材とガイドプレートとの
当接によって行なうようにしたので、上記スイッチ部材
としては、安価で軽量な樹脂成形品とすることが可能と
なる。また、ガイドプレート自体は、ピン部材と協働し
てシフトレバーの操作を規制するために車体側部材に設
けられるものであり、シフトレバーのMレンジ側からD
レンジ側への移動規制をするために新たに設けられるも
のではないから、該ガイドプレートを有効活用すること
ができる。
【0117】そして、第3発明によれば、シフトレバー
がMレンジに移動された状態で、ピン部材の押下げ操作
が解除されているときは、シフトレバーのMレンジ側か
らDレンジ側への移動が規制されると同時に、Mレンジ
スイッチがONとなり、一方、ピン部材が押し下げ操作
されているときには、シフトレバーのMレンジ側からD
レンジ側への移動規制が解除されると同時に、Mレンジ
スイッチがOFFとなり、さらに、Mレンジスイッチが
OFFとなっているときには、換言すれば、シフトレバ
ーがMレンジ側からDレンジ側へ移動できる状態のとき
には、シフトレバーがMレンジ内で手動変速操作されて
も変速段の切換えが実行されないように構成されている
ので、ピン部材を押し下げ操作してシフトレバーをDレ
ンジ方向に戻そうとするときには、該レバーの移動操作
によっては、手動変速が起きず、これにより、シフトレ
バーをMレンジからDレンジ方向に戻そうとするとき
に、該レバーの移動操作によって、誤って手動変速が起
こることが防止される。
【0118】さらに、第4発明によれば、特に、ピン部
材の押下げ操作によって連動し得る第1、第2の二つの
ピン部材が設けられ、シフトレバーのMレンジ側からD
レンジ側への移動については、運転者の押下げ操作がさ
れないと許容されず、シフトレバーのDレンジ側からM
レンジ側への移動については、運転者の押下げ操作がさ
れなくても許容されるので、上記第1発明ないし第3発
明と同様、Mレンジ内でのシフトレバーの手動変速操作
時に、該レバーがDレンジ方向に戻されてしまうという
ような誤作動が回避されると共に、逆にシフトレバーを
Dレンジ側からMレンジ側へ移動させるときには、単に
該レバーのレンジ間移動操作を行なうだけでよく、操作
性が徒に煩雑となることが回避される。
【0119】そして、上記押下げ操作も手動変速操作中
には許容されず、シフトレバーをMレンジ内で中立位置
に戻したときにのみ初めて可能となるように構成されて
いるので、結果的に、シフトレバーのMレンジ側からD
レンジ側への誤操作が二段階にガードされることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る変速操作入力装置
におけるシフトレバー及びその周辺の外観図である。
【図2】 同装置の平面図である。
【図3】 同じく側面図である。
【図4】 図3のa−a線による断面図である。
【図5】 Mレンジスイッチ操作機構の拡大側面図であ
る。
【図6】 図2のb−b線に沿ってみたガイドプレート
及びその周辺の拡大側面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態に係る変速操作入
力装置におけるシフトレバーの要部を示す拡大側面図で
ある。
【図8】 同装置におけるガイドプレート及び支持プレ
ート周辺を示す平面図である。
【図9】 図8のc−c線に沿ってみたガイドプレート
の拡大側面図である。
【図10】 支持プレート周辺を示す側面図である。
【符号の説明】
1 変速操作入力装置 3 シフトレバー 3c 押しボタン 10 ベース部材 18 シフトピン 33 操作レバー 35 Mレンジスイッチ 35a Mレンジスイッチの接片 41 ガイドプレート 45 取付プレート 46 シフトアップ用カム部材 47 シフトダウン用カム部材 54 ストッパ部 61,62 スイッチ操作部 71 シフトアップスイッチ 72 シフトダウンスイッチ 105 第1シフトピン 112 第2シフトピン 127 第2ゲート 127c 第2円弧溝 127d,127e 第2円弧溝張出下面 142 ブロック体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳井 康志 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内 (72)発明者 日浅 文彦 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速段を予め設定されている変速特性に
    基づいて自動的に切り換える第1の揺動位置と、シフト
    レバーを所定の方向に揺動させることにより変速段を切
    り換える第2の揺動位置とを含むシフトレバーの複数の
    揺動位置が一列に配置されていると共に、上記第2揺動
    位置がこの列の一端において第1揺動位置に隣接して設
    けられ、且つ、第2揺動位置内での上記シフトレバーの
    揺動操作が上記列の方向に沿って行われるように構成さ
    れた自動変速機の変速操作入力装置であって、シフトレ
    バーの第1揺動位置側から第2揺動位置側への移動を許
    容すると共に、第2揺動位置側から第1揺動位置側への
    移動を禁止する禁止手段と、この禁止手段によるシフト
    レバーの移動禁止を運転者の所定の操作に応じて解除す
    る解除手段とが備えられていることを特徴とする自動変
    速機の変速操作入力装置。
  2. 【請求項2】 シフトレバーに、運転者によって押下げ
    操作されるピン部材が設けられ、且つ、車体側部材に
    は、該ピン部材と協働してシフトレバーの操作を規制す
    るガイドプレートが備えられて、禁止手段は、これらの
    ピン部材とガイドプレートとの当接によってシフトレバ
    ーの移動を禁止するものであると共に、解除手段は、上
    記ピン部材の押下げ操作により該ピン部材とガイドプレ
    ートとの当接を解除することによってシフトレバーの移
    動禁止を解除するものであることを特徴とする請求項1
    に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  3. 【請求項3】 シフトレバーが第2揺動位置に移動さ
    れ、且つピン部材の押下げ操作が解除されたときに、該
    ピン部材で押圧されてシフトレバーが第2揺動位置内に
    あることを検出する第2揺動位置検出手段が設けられ、
    この第2揺動位置検出手段の非検出時には、シフトレバ
    ーが第2揺動位置内で手動変速操作されても変速段の切
    換えが実行されないように構成されていると共に、少な
    くとも上記ピン部材の押下げ操作によって該ピン部材と
    ガイドプレートとの当接が解除されたときには、上記第
    2揺動位置検出手段がピン部材で押圧されないように構
    成されていることを特徴とする請求項2に記載の自動変
    速機の変速操作入力装置。
  4. 【請求項4】 変速段を予め設定されている変速特性に
    基づいて自動的に切り換える第1の揺動位置と、シフト
    レバーを所定の方向に揺動させることにより変速段を切
    り換える第2の揺動位置とを含むシフトレバーの複数の
    揺動位置が一列に配置されていると共に、上記第2揺動
    位置がこの列の一端において第1揺動位置に隣接して設
    けられ、且つ、第2揺動位置内での上記シフトレバーの
    揺動操作が上記列の方向に沿って行われるように構成さ
    れた自動変速機の変速操作入力装置であって、シフトレ
    バーに、運転者によって押下げ操作される第1のピン部
    材と、この第1ピン部材と連動して上下動し得る第2の
    ピン部材とが設けられ、且つ、車体側部材には、上記第
    1、第2のピン部材とそれぞれ協働してシフトレバーの
    操作を規制する第1ゲート及び第2ゲートが備えられ
    て、これらの第1ゲート及び第2ゲートに、シフトレバ
    ーの第1揺動位置側から第2揺動位置側への移動時は、
    運転者の押下げ操作が行なわれなくとも、それぞれ第1
    ピン部材及び第2ピン部材と当接せずに上記レバーの移
    動を許容する一方、シフトレバーの第2揺動位置側から
    第1揺動位置側への移動時には、運転者の押下げ操作が
    行なわれなければ、それぞれ第1ピン部材及び第2ピン
    部材と当接して上記レバーの移動を禁止する第1レバー
    移動禁止部及び第2レバー移動禁止部が設けられている
    と共に、シフトレバーが第2揺動位置にあり、且つ運転
    者の押下げ操作が行なわれていないときに、上記レバー
    の該第2揺動位置内における揺動によって、第2ピン部
    材が第2ゲート内で第1揺動位置方向又は反第1揺動位
    置方向に揺動され、この第2ピン部材の揺動を介して変
    速段が切り換えられるように構成されて、上記第2ゲー
    トに、上記第1揺動位置方向又は反第1揺動位置方向に
    揺動された第2ピン部材と当接して運転者の押下げ操作
    を禁止する押下げ操作禁止部が設けられていることを特
    徴とする自動変速機の変速操作入力装置。
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