JPH10151443A - 有機物含有水の処理方法 - Google Patents
有機物含有水の処理方法Info
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- JPH10151443A JPH10151443A JP33027096A JP33027096A JPH10151443A JP H10151443 A JPH10151443 A JP H10151443A JP 33027096 A JP33027096 A JP 33027096A JP 33027096 A JP33027096 A JP 33027096A JP H10151443 A JPH10151443 A JP H10151443A
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Abstract
行う。有機物を含む水の固化・脱臭を効率的に行なう。 【解決手段】 有機物を含む水に、セメント系固化材/
生石灰を、また活性炭、ゼオライト、流動床ボイラー灰
の少なくとも1種を添加する。活性炭等の添加量は、有
機物を含む水の臭いの強さによる。セメント系固化材等
の添加後、活性炭のみを添加する場合、例えば、固化し
た有機物に対し10〜0.2重量%添加する。ゼオライ
トのみではこの水に対し10〜0.2重量%添加する。
流動床ボイラー灰単体の場合は50〜1重量%添加す
る。
Description
理方法、詳しくは有機物を含む水にセメント系固化材や
活性炭などを添加することで、その処理を容易にした有
機物含有水の処理方法に関する。
来、生物処理を主体とした活性汚泥法が知られている。
活性汚泥法の概略を以下に示す。また、図1に典型的な
活性汚泥法のフロー図を示す。この図1に示すように、
有機物を含む汚水は、まずスクリーンを通過することで
塵などの大きな異物が除去される。次いで、沈砂池で細
かい砂などが除かれ、第1沈殿池1へと流れ込む。第1
沈殿池1では汚水に通気を行う。これにより、微生物が
繁殖しだし、フロックが浮遊してくる。これを活性汚泥
といい、細菌や原生動物を主体とする。
ここで有機物含有水に混合され、空気eを通すことで、
有機物含有水中の有機物が微生物により酸化される。酸
化された有機物の一部は微生物に取り込まれ、フロック
に吸収されて濃度が小さくなる。次に、曝気槽2から排
出された活性汚泥混合液は第2沈殿池3へ送られ、上澄
み水と汚泥とに分離される。上澄み水は処理水となり、
汚泥は返送汚泥aとして曝気槽1へ戻される。この操作
を連続的に行うことで、汚水中の有機物が浄化される。
うな従来の有機物含有水の処理方法にあっては、有機物
が活性汚泥中の微生物に取り込まれ、また微生物が増加
するのに伴って、余剰汚泥bが生じる。そこで、この余
剰汚泥bの汚泥処理が必要となり、以下の問題点があっ
た。すなわち、有機物含有水は、汚泥処理場4において
固液分離→濃縮→脱水→乾燥→焼却→セメント固化など
の工程を経て投棄されるが、その際に悪臭が生じ、汚泥
処理場4の内部やその周辺で、臭気問題が起きていた。
これにより、発明者は、有機物含有水の処理方法につい
て検討した。その結果、有機物を含む水に「セメント系
固化材/生石灰」(「」内の“/”は、“および/また
は”の略号。以下同じ)と「活性炭/ゼオライト/流動
床ボイラー灰」とを、それぞれ直接添加すれば、水の脱
臭と同時に、有機物が沈殿・固化し、しかも沈殿物の臭
いもほとんど無いことを知見し、この発明を完成した。
臭および有機物の沈殿・固化を、低コストで行う方法を
提供することにある。また、この発明の別の目的は、有
機物を含む水の脱臭および有機物の沈殿・固化を低コス
ト、かつ効率的に行う方法を得ることである。
は、有機物を含む水に、セメント系固化材および/また
は生石灰を添加するとともに、さらに、この有機物を含
む水に、活性炭、ゼオライト、流動床ボイラー灰の内の
少なくとも1種を添加する有機物含有水の処理方法であ
る。
材および/または生石灰と、活性炭、ゼオライト、流動
床ボイラー灰の内の少なくとも1種とを混合した消臭固
化材を、有機物を含む水に添加する有機物含有水の処理
方法である。ここで、消臭固化材における「セメント系
固化材/生石灰」(以下、固化材側という場合がある)
と、「活性炭/ゼオライト/流動床ボイラー灰」(以
下、吸着材側という場合がある)との混合割合を説明す
る。例えば「活性炭/ゼオライト」を使用する場合で
は、ほぼ5:1の混合割合を基準とし、「流動床ボイラ
ー灰」だけの場合は、ほぼ1:1を基準とするのが好ま
しい。何れの場合でも、固化材側に対する吸着材側の混
合割合が少なければ、沈殿物の固化強度が高くなり、吸
着材側の混合割合が多ければ、脱臭及び有機物の吸着効
果が大きくなる。
床ボイラー灰」を混合して使用する場合は、吸着材側内
での材料の混合割合に応じて、10:1〜1:10の範
囲で変動する。ただし、有機物が多くて固化し難い場合
には、固化材側の割合を増やしてもよい。また、脱臭及
び有機物の吸着効果をより高めたい場合は、吸着材側の
割合を増やしてもよい。以上のことは、このように予め
消臭固化材を造って有機物含有水に添加する場合に限ら
ず、固化材側と吸着材側を同時に添加したり、何れかを
先にして添加した場合にも、基本的に該当するものであ
る。
含有水の処理方法にあっては、有機物を含む水に対し
て、セメント系固化材および/または生石灰を添加し、
さらに活性炭、ゼオライト、流動床ボイラー灰の内の少
なくとも1種を添加する。または、これらを混合した消
臭固化材を添加する。なお、消臭固化材は、セメント系
固化材および/または生石灰に、活性炭、ゼオライトま
たは流動床ボイラー灰の内の少なくとも1種を添加する
ことで造られる。
添加する場合、セメント系固化材などの固化材側の添加
量は、処理される有機物含有量に応じて適宜決定でき
る。ただし、有機物を含む水に対して、例えばセメント
系固化材単体の場合には50重量%以下、特に32〜4
重量%添加するのが好ましく、また生石灰単体の場合は
50重量%以下、特に32〜4重量%添加するのが好ま
しい。この配合にすることにより、上澄みを流しても沈
殿物が流れない程度に沈殿物を固化できる。
に添加する場合には、有機物含有水に対して、セメント
系固化材を40重量%以下、特に20〜2重量%、生石
灰を40重量%以下、特に20〜2重量%とし、しかも
セメント系固化材と生石灰からなる消臭材側全体として
の添加量は、有機物含有水に対して50重量%以下、特
に32〜4重量%とするのが好ましい。この配合にすれ
ば、上記単体のものに比べて有機物が比較的多い場合で
も、適度に固化できる。何れの場合であっても、有機物
含有水に対する固化材側の各材料の添加量が少なけれ
ば、十分な沈殿物の固化はできない。反対に、この添加
量が多ければ不経済となる。
処理される有機物含有水の臭いの強さ及び有機物含有量
に応じて適宜決定できる。ただし、有機物を含む水に対
して、活性炭単体の場合は15重量%以下、特に10〜
0.2重量%添加するのが好ましく、またゼオライト単
体の場合は15重量%、特に10〜0.2重量%添加す
るのが好ましい。さらに、流動床ボイラー灰単体の場合
は75重量%以下、特に50〜1重量%添加するのが好
ましい。
る場合には、活性炭を13重量%以下、特に7〜0.1
重量%とする一方、ゼオライトは13重量%以下、特に
7〜0.1重量%とし、しかも活性炭とゼオライトから
なる吸着材側全体としての添加量は、有機物含有水に対
して15重量%以下、特に10〜0.2重量%とするの
が好ましい。
と、流動床ボイラー灰とをともに添加する場合には、活
性炭とゼオライトを合わせた添加量が10重量%以下、
特に5〜0.1重量%とする一方、流動床ボイラー灰を
55重量%以下、特に40〜1重量%とし、しかも活性
炭、ゼオライト、流動床ボイラー灰からなる吸着材側全
体の添加量は、有機物含有水に対して、45重量%以
下、特に50〜1重量%とするのが好ましい。この配合
により、十分な脱臭及び有機物を沈殿させることが可能
である。何れの場合であっても、有機物含有水に対する
吸着材側の各材料の添加量が少なければ、有機物含有水
の消臭及び有機物の沈殿が不十分である。反対に、この
添加量が多ければ不経済となる。
比表面積が大きいため、悪臭物質および有機物の吸着に
よる、有機物含有水の消臭および有機物の除去に有効で
ある。また、流動床ボイラー灰は、未燃カーボンを多く
含むため、悪臭物質および有機物の吸着による、有機物
含有水の消臭および有機物の除去に有効である。なお、
流動床ボイラー灰は、産業廃棄物として発生するので、
安価に入手することができる。流動床ボイラー灰の一般
的な組成を、次の表1に示す。
および/または生石灰(固化材側)と、活性炭、ゼオラ
イトおよび/または流動床ボイラー灰(吸着材側)との
添加順序には特に制限はない。例えば、同時添加であっ
ても、いずれかを先に添加しても良い。各添加材の添加
割合は、前述したように、上記範囲において、有機物の
含有量や臭いの強さの程度などに応じ、適宜決定するの
が好ましい。この発明方法によれば、これらの添加材を
有機物含有水に添加するだけで、悪臭物質と有機物とを
吸着して自然に沈殿・固化するので、効率的な有機物含
有水の処理ができる。
より具体的に説明する。なお、以下において、用いた流
動床ボイラー灰の組成は表2に示す通りである。
工場で発生する汚水(有機物含有水)に、表3に示す割
合で各添加材を添加混合し、上澄 みおよび沈殿物の臭
いの強さおよび沈殿物の一軸圧縮強度を測定し、結果を
同表に示した。一軸圧縮強度の測定は、以下のようにし
て実施した。すなわち、試料有機物含有水に所定量の添
加材を加えて均一になるまでミキサーで混合した。これ
を内径5cm、高さ1mの塩化ビニルパイプに入れ(底
は塩化ビニルの板で蓋をした)、温度20±3℃の室内
に3日間静置(養生)した。沈殿物は、次のようにして
脱型した。
ルパイプごと切断し、パイプから抜きながら沈殿物を削
り、高さ10cmになった時点で完全に脱型した。そし
て、「JISS A 1216(土の一軸圧縮試験方
法)」に準じ、一軸圧縮試験を行った。また、沈殿物の
臭気官能試験は、以下の方法により行った。すなわち、
上記同様にして脱型した試料をほぐし、11×14cm
のバットに広げて、四方を高さ16cmのアクリル版に
より囲ってから、その上方より臭いを嗅いだ。そして、
次の4段階の評価を行った。
行った。この際、濁りを、次の3段階により評価した。 ×:濁っている △:かすかに濁っている ◎:透明
イトおよび/または流動床ボイラー灰を添加したもの
は、沈殿物の臭いがほとんどなく、上澄みの臭いおよび
濁りもないものとなった(実施例1〜17)。これに対
して、セメント系固化材および/または生石灰だけで
は、沈殿物や上澄みが悪臭を放っており、また上澄みの
濁りもそのままであった(比較例1〜3)。反対に、セ
メント系固化材および/または生石灰を添加しないと、
沈殿物はほとんど固化せず、活性炭などの添加で消臭さ
れていても、固体として取り扱えなかった(比較例4〜
6)。
によれば、活性汚泥法のような、悪臭を放つ汚泥の発生
がなく、簡便かつ低コストで、しかも効率的に有機物含
有水の消臭および有機物を沈殿・固化することができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 有機物を含む水に、セメント系固化材お
よび/または生石灰を添加するとともに、さらに、この
有機物を含む水に、活性炭、ゼオライト、流動床ボイラ
ー灰の内の少なくとも1種を添加する有機物含有水の処
理方法。 - 【請求項2】 セメント系固化材および/または生石灰
と、活性炭、ゼオライト、流動床ボイラー灰の内の少な
くとも1種とを混合した消臭固化材を、有機物を含む水
に添加する有機物含有水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33027096A JP3262210B2 (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 有機物含有水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33027096A JP3262210B2 (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 有機物含有水の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10151443A true JPH10151443A (ja) | 1998-06-09 |
JP3262210B2 JP3262210B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=18230778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33027096A Expired - Fee Related JP3262210B2 (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 有機物含有水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3262210B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1135940A (ja) * | 1997-07-18 | 1999-02-09 | Mitsubishi Materials Corp | 有機質土用セメント系固化材 |
JP2011173100A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 水質浄化用粒状物、水質浄化方法 |
JP2017113730A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 国立大学法人山口大学 | 低カルシウム流動床石炭灰の固化方法及び固化体 |
-
1996
- 1996-11-25 JP JP33027096A patent/JP3262210B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH1135940A (ja) * | 1997-07-18 | 1999-02-09 | Mitsubishi Materials Corp | 有機質土用セメント系固化材 |
JP2011173100A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 水質浄化用粒状物、水質浄化方法 |
JP2017113730A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 国立大学法人山口大学 | 低カルシウム流動床石炭灰の固化方法及び固化体 |
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---|---|
JP3262210B2 (ja) | 2002-03-04 |
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