JPH1015594A - 汚泥または浚渫ヘドロの脱臭固化材 - Google Patents

汚泥または浚渫ヘドロの脱臭固化材

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JPH1015594A
JPH1015594A JP8197094A JP19709496A JPH1015594A JP H1015594 A JPH1015594 A JP H1015594A JP 8197094 A JP8197094 A JP 8197094A JP 19709496 A JP19709496 A JP 19709496A JP H1015594 A JPH1015594 A JP H1015594A
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JP
Japan
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sludge
added
deodorizing
cement
solidifying material
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JP8197094A
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English (en)
Inventor
Masayasu Yamazaki
正康 山崎
Kaname Miyake
要 三宅
Koichi Hashimoto
光一 橋本
Kazuhiro Tamura
一宏 田村
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥・浚渫ヘドロの固化・脱臭を、低コスト
で行う脱臭固化材を得る。汚泥・浚渫ヘドロの固化・脱
臭を効率的に行う脱臭固化材を得る。汚泥・浚渫ヘドロ
の脱臭固化・ハンドリングを容易にする。 【解決手段】 浚渫ヘドロ等に対して脱臭固化材を添加
し、固化、脱臭する。浚渫ヘドロ等のハンドリングも容
易となる。脱臭固化材は、セメント系固化材・生石灰
に、活性炭、ゼオライト、フライアッシュの少なくとも
1種を添加する。脱臭固化材の組成中、活性炭等の添加
量は、浚渫ヘドロ等の臭いの強さに応じて選定する。セ
メント系固化材等に活性炭のみを混合する場合、ヘドロ
に対し10〜0.2重量%混合する。ゼオライトはヘド
ロに対し10〜0.2重量%添加する。活性炭とゼオラ
イトをともに添加する場合、これらを各7〜0.1重量
%、合計は10〜0.2重量%とする。フライアッシュ
は添加後のヘドロ含水率が100〜40%程度となるよ
う添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、汚泥または浚渫
ヘドロの脱臭固化材に関する。
【0002】
【従来の技術】浚渫工事では浚渫ヘドロが大量に発生す
る。発生した浚渫ヘドロは、廃棄するか埋め戻す。ここ
に、ヘドロとは、河川、湖沼、海底等の水域に堆積し、
未圧密の状態で存在している柔らかな汚泥を言う。この
ヘドロの強度は、多くは測定が不可能なほど柔らかく、
例えば0.01kgf/cm2以下である。よって、こ
の場合のヘドロ(浚渫ヘドロ)は容易にハンドリングで
きる程度に固化する必要がある。また、浚渫ヘドロは悪
臭物質を内包しており、防臭または脱臭(以下、脱臭と
いう)の必要がある。
【0003】浚渫ヘドロの固化には、従来、セメント系
固化材や生石灰が使用されていた。ここに、セメント系
固化材とは、在来のセメントでは固化しにくい高含水比
粘性土や高有機質土、あるいは、有害産業廃棄物を処理
するために、セメントを母材に各種の有効成分を改良目
的に応じて添加したものを言う。そして、その水分調整
により、ある程度の脱臭も可能とされている。
【0004】しかしながら、悪臭物質はその種類により
臭気閾値が異なっており、微量でも悪臭として感知され
ることがある。特に、セメント系固化材や生石灰を使用
した浚渫ヘドロの固化処理においては、アンモニアやア
ミン類については、その脱臭が困難である。
【0005】なぜなら、セメント系固化材や生石灰を浚
渫ヘドロに添加すると、pHが上昇し、下記の平衡反応
が右に傾き、悪臭物質が大気中に放出され易い状態とな
るからである。
【0006】また、浚渫ヘドロにセメント系固化材や生
石灰を大量に添加して水分を奪ってしまい、脱臭するこ
とも可能である。しかしながら、この方法では、処理コ
ストの高騰を招く。とともに、セメント系固化材を大量
に添加すると、その強度が高くなり過ぎ、容易にハンド
リングすることができなくなる。
【0007】このため、浚渫ヘドロの脱臭に化学消臭剤
が使用されることがある。しかしながら、この化学消臭
剤自体が高価である。また、噴霧設備に費用がかかる。
これらの結果、その処理コストの高騰を招く。また、こ
の化学消臭剤による脱臭は、表面的なものである。よっ
て、浚渫ヘドロ全体の脱臭とはならない。したがって、
この浚渫ヘドロの運搬の度に化学消臭剤を使用する必要
が生じる。その結果、脱臭の効率が悪い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようにセメント系
固化材または生石灰は、浚渫ヘドロの固化に有効であ
る。しかしながら、その浚渫ヘドロの含水率を低減させ
て脱臭するためには、これらの多量添加を必要とする。
よって、そのコストが高騰することとなる。また、特に
セメント系固化材を多量添加すると、強度が高くなり過
ぎる。その結果、浚渫ヘドロを容易にハンドリングする
ことができなくなる。
【0009】そこで、発明者は、汚泥または浚渫ヘドロ
の脱臭固化処理において、少ない添加量のセメント系固
化材および/または生石灰で、かつ、効率的に、脱臭固
化処理する方法について検討した。その結果、汚泥また
は浚渫ヘドロに、活性炭および/またはゼオライトを添
加して、悪臭物質を吸着させる。この結果、少ない添加
量のセメント系固化材および/または生石灰で脱臭固化
処理ができることを知見した。さらには、フライアッシ
ュを添加して、体積当たりの含水率を低減させることに
より、活性炭および/またはゼオライトと、セメント系
固化材および/または生石灰との各添加量の低減を図る
ことができることを見出だし、この発明を完成させた。
【0010】
【発明の目的】この発明の目的は、汚泥または浚渫ヘド
ロの固化および脱臭を、低コストで行うための脱臭固化
材を得ることである。また、この発明の別の目的は、汚
泥または浚渫ヘドロの固化および脱臭を効率的に行うた
めの脱臭固化材を得ることである。さらに、この発明の
目的は、汚泥または浚渫ヘドロの脱臭固化とともにその
ハンドリングをも容易にすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、セメント系固化材および/または生石灰と、活性
炭、ゼオライト、フライアッシュの内の少なくとも1種
と、を混合した汚泥または浚渫ヘドロの脱臭固化材であ
る。ここで、「セメント系固化材/生石灰」と「活性炭
/ゼオライト/フライアッシュ」との混合割合は、その
重量比で略1:1を基準とし、より強度を高くする場合
は前者の割合を増やし、より脱臭効果を高めたい場合は
後者の割合を増やすものとする。なお、活性炭を添加す
る場合は、フライアッシュに比較してその添加量は少な
くなる。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明にあっては、浚渫ヘドロ
または汚泥に対して脱臭固化材を添加する。すると、浚
渫ヘドロまたは汚泥は固化され、かつ、脱臭がなされ
る。よって、その汚泥または浚渫ヘドロのハンドリング
(運搬など)が容易となる。この場合、添加する脱臭固
化材にあっては、セメント系固化材および/または生石
灰に、活性炭、ゼオライト、または、フライアッシュの
少なくとも1種を添加したものを用いている。この添加
する脱臭固化材の組成中、活性炭などの添加量は、処理
する汚泥または浚渫ヘドロの臭いの強さに応じて適宜選
定するものとする。セメント系固化材および/または生
石灰に活性炭のみを混合する場合、浚渫ヘドロに対し
て、活性炭を15重量%以下、特に10〜0.2重量%
混合した脱臭固化材を用いる。また、セメント系固化材
および/または生石灰にゼオライトを添加、混合した脱
臭固化材では、浚渫ヘドロに対してゼオライトを15重
量%以下、特に10〜0.2重量%添加したものが好ま
しい。セメント系固化材および/または生石灰に活性炭
とゼオライトとをともに添加する場合には、同じく浚渫
ヘドロに対して活性炭を13重量%以下、特に7〜0.
1重量%、ゼオライトを13重量%以下、特に7〜0.
1重量%とし、さらに、これらの活性炭とゼオライトと
の合計の添加量は、浚渫ヘドロに対して15重量%以
下、特に10〜0.2重量%となるようにした脱臭固化
材が好ましい。
【0013】また、フライアッシュは、フライアッシュ
を添加、混合した後の浚渫ヘドロの含水率が100%以
下、特に100〜40%程度となるように添加するのが
好ましい。フライアッシュの添加量は、処理する浚渫ヘ
ドロの含水率に応じて適宜決定される。浚渫ヘドロに対
して、フライアッシュとセメント系固化材または生石灰
とを混合した脱臭固化材を添加する場合、浚渫ヘドロに
対してフライアッシュを160〜15重量%、セメント
系固化材を50重量%以下、特に32〜4重量%、また
は、生石灰を50重量%以下、特に32〜4重量%添加
した脱臭固化材が好ましい。セメント系固化材と生石灰
とを混合した脱臭固化材を添加する場合、セメント系固
化材を浚渫ヘドロに対して40重量%以下、特に20〜
2重量%、かつ、生石灰を40重量%以下、特に20〜
2重量%とし、セメント系固化材と生石灰との合計の添
加量は浚渫ヘドロに対して50重量%以下、特に32〜
4重量%となるように混合した脱臭固化材を用いること
が好ましい。
【0014】この脱臭固化材に添加するフライアッシュ
としては、微粉炭灰または流動床ボイラー灰等を用いる
ことができる。特に、流動床ボイラー灰であれば、含有
されるCaO、CaSO4により、より一層効果的に固
化処理を行うことができるとともに、その未燃カーボン
による悪臭物質の吸着により、より一層効果的に脱臭す
ることもできる。
【0015】なお、このフライアッシュは、産業廃棄物
として各所で大量に発生するものであり、安価に入手す
ることができる。また、微粉炭灰、流動床ボイラー灰の
一般的な組成は次の表1に示す通りである。
【0016】
【表1】
【0017】この発明に係る脱臭固化材を浚渫ヘドロま
たは汚泥に対して添加する場合、既に混合した脱臭固化
材を添加することもできるが、フライアッシュと活性炭
および/またはゼオライトとセメント系固化材および/
または生石灰とを順に浚渫ヘドロに対して添加すること
もできる。この場合の添加順序に特に制限はなく、同時
添加であっても、いずれかを先に添加するものであって
も良いが、浚渫ヘドロとの混合は一度に行った方が効率
が良い。
【0018】この発明に係る脱臭固化材において、浚渫
ヘドロへのフライアッシュの添加量が上記範囲(含水率
100〜40%)より少ないと、フライアッシュを添加
したことによる活性炭、ゼオライト、セメント系固化
材、生石灰の必要添加量の低減効果が十分に得られな
い。また、フライアッシュの添加量が上記範囲より多い
と所定の強度に固化することが困難な場合がある。活性
炭および/またはゼオライトの添加量が上記範囲より少
ないと、十分な脱臭効果が得られず、また多いと所定の
強度に固化することが困難な場合がある。セメント系固
化材および/または生石灰の割合が上記範囲より少ない
と十分に固化することができず、また、多いとセメント
系固化材および/または生石灰の添加コストが高くなっ
て好ましくない。
【0019】各添加材の添加割合は上記範囲において、
浚渫ヘドロの含水率や臭いの強さの程度および固化後の
処理方法(廃棄するか、埋め立て等に再利用するか)等
に応じて適宜決定するのが好ましい。
【0020】また、活性炭およびゼオライトは比表面積
が大きいため、悪臭物質の吸着による、浚渫ヘドロの脱
臭に有効である。そのため、請求項1〜3に記載の脱臭
固化材によれば、活性炭および/またはゼオライトを添
加することにより、悪臭物質を吸着することができ、通
常固化に必要なセメント系固化材および/または生石灰
の添加量を増加させることなく、浚渫ヘドロの脱臭と固
化とが行える。
【0021】また、微粉炭灰や流動床ボイラー灰等のフ
ライアッシュは比重が小さく、吸水性が高く、浚渫ヘド
ロの体積当たりの水分を有効に低減させることができ
る。特に、流動床ボイラー灰はCaOを多量に含むた
め、水分調整およびポゾラン反応による固化に有効であ
る。また、この流動床ボイラー灰は、CaSO4を含む
ため、エトリンガイトの生成による固化強度の発現に有
効である。さらに、流動床ボイラー灰は、未燃カーボン
により悪臭物質を吸着し、脱臭にも有効である。
【0022】そのため、請求項1に記載の脱臭固化材に
よれば、フライアッシュを添加することにより、浚渫ヘ
ドロの含水率が低減し、活性炭および/またはゼオライ
トとセメント系固化材および/または生石灰との必要添
加量を低減させることができる。
【0023】また、この発明に係る脱臭固化材を浚渫ヘ
ドロ全体と混合すると、浚渫ヘドロ全体を効率的に脱臭
固化処理できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げてこの発明に
係る脱臭固化材をより具体的に説明する。なお、以下に
おいて、用いたフライアッシュの組成は表2に示す通り
である。
【0025】
【表2】
【0026】<実施例1〜9、比較例1〜4>含水率1
94%の浚渫ヘドロに、表3に示す割合で各添加材を添
加混合し、臭いの強さおよび一軸圧縮強度を測定し、結
果を表3に示した。なお、ここで使用した浚渫ヘドロは
そのままでは臭いは弱いが、セメント系固化材や生石灰
を添加することにより、アミン系の悪臭を発するように
なる。一軸圧縮強度の測定は、以下のようにして行っ
た。すなわち、試料上に所定量の添加材を加えて均一に
なるまでミキサーで混合した。これを、内径5cm、高
さ10cmのモルタル用二つ割りモールドに気泡を残さ
ぬように充填した。モールド毎に密封して、温度20±
3℃の室内に静置(養生)した。所定期間養生した後、
脱型し、「JISA 1216(土の一軸圧縮試験方
法)」に準じ、一軸圧縮試験を行ったものである。ま
た、臭気官能試験は、以下の方法によった。すなわち、
上記同様に養生した試料をほぐして11×14cmのバ
ットに広げ、四方を高さ16cmのアクリル板で囲い、
その上から臭いを嗅いだ。そして、次の4段階評価を行
った。 ××: 強く臭う ×: 明らかに臭う ○: 弱く臭う ◎: ほとんど臭わない
【0027】
【表3】
【0028】表3から明らかなように、活性炭および/
またはゼオライトを添加することにより、通常固化に必
要なセメント系固化材および/または生石灰の添加量で
脱臭と固化とを行うことができる。これに対して、活性
炭および/またはゼオライトを用いない比較例1、2で
は脱臭することができず、比較例3、4では脱臭するこ
とはできるが大量のセメント系固化材、生石灰を必要と
した。また、比較例3ではセメント系固化材においては
強度が高くなり過ぎ、容易にハンドリングができない状
態となった。
【0029】<実施例10〜27>含水率194%の浚
渫ヘドロに表4に示す割合で各添加材を添加混合し、臭
いの強さおよび一軸圧縮強度を上記方法で測定し、結果
を表4に示した。
【0030】
【表4】
【0031】表4から明らかなように、フライアッシュ
を添加することにより、少ない活性炭および/またはゼ
オライトとセメント系固化材および/または生石灰添加
量とで脱臭と固化とを行うことができる。また、このと
き流動床ボイラー灰は活性炭および/またはゼオライト
とセメント系固化材および/または生石灰との添加量の
低減に非常に有効であり、実施例25〜27では活性炭
および/またはゼオライトを使用しなくても脱臭が可能
であった。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した通り、この発明に係る脱臭
固化材によれば、セメント系固化材や生石灰を大量に使
用せずに、安価に、かつ、効率的に、汚泥または浚渫ヘ
ドロを脱臭固化処理することが可能である。すなわち、
通常の固化に必要なセメント系固化材および/または生
石灰の添加量での脱臭が可能である。また、フライアッ
シュを使用することにより、活性炭および/またはゼオ
ライトとセメント系固化材および/または生石灰との各
添加量を低減することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 光一 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番1号 三菱マテリアル株式会社セメント開発セン タ−内 (72)発明者 田村 一宏 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番1号 三菱マテリアル株式会社セメント開発セン タ−内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント系固化材および/または生石灰
    と、 活性炭、ゼオライト、フライアッシュの内の少なくとも
    1種と、を混合した汚泥または浚渫ヘドロの脱臭固化
    材。
JP8197094A 1996-07-08 1996-07-08 汚泥または浚渫ヘドロの脱臭固化材 Pending JPH1015594A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101085052B1 (ko) * 2010-02-26 2011-11-18 주식회사 씨엠디기술단 고함수 슬러지 탈수재 및 이를 이용한 고함수 슬러지의 탈수방법
CN110526327A (zh) * 2019-09-05 2019-12-03 郑州大学 一种除磷填料及其制备方法
CN113860481A (zh) * 2021-11-18 2021-12-31 陈雪文 一种黑臭河道底泥原位修复剂及制备和修复方法

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