JP2004008903A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】無機系泥質変換凝集浄化処理剤
【特許請求の範囲】
【請求項1】アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項2】土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項3】前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物は、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項4】前記土壌菌は、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類である請求項2又は3記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項5】アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項6】土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項7】前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物は、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種である請求項5又は6記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項8】前記土壌菌は、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類である請求項6又は7記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項9】前記アルカリ金属炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭駿マグネシウム、ドロマイトの群から選ぼれる少なくとも1種である請求項5又は6記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【発明の詳細な説明】
【発明に属する技術分野】
本発明は、無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤に関し、詳しくは、汚濁排水中に溶存している金属類(重金属類を含む)による汚濁物質と浮遊懸濁物質(SS)とを同時に吸着、或いは収着し、凝集分離するとともに、凝集汚泥の性状を変換し金属類(重金属類を含む)も再溶出することのない極めて安定した固形物として分離することができる無機系泥質変換凝集浄化処理剤に関するものである。
【従来の技術】
従来、汚濁排水(無機系・有機系を問わず)の処理は、当該汚濁排水に無機系又は有機系の凝集剤を添加し、汚濁排水中の浮遊懸濁物質(SS)を凝集分離し、所定の水質基準を満たすよう処理水を調整(例えば、水素イオン濃度pH調整とか色度調整など)して放流され、分離汚泥は脱水し固形化し、更には必要に応じて重金属類などは不溶出化処理をして廃棄されている。
当該汚滞排永処理に使用されている無機系又は有機系凝集剤のいずれにおいても、排水中の浮遊懸濁物質(SS)を有効に凝集させることが主目的となっている。従って、当該汚濁排水中に溶存している金属類(重金属類を含む)などの一部は、当該汚濁排水中の浮遊懸濁物質(SS)に取り込まれた状態で分離されるとはいえ、従来の凝集剤自体には金属類(重金属類を含む)の固定する機能は備えていないので廃棄された場合溶出は免れない。すなわち、金属類(重金属類を含む)の不溶出化処理には別の方法が必要となる。
更に、当該汚濁排水処理に使用されている無機系又は有機系凝集剤による凝集分離汚泥は含水率も高く、そのままでは処分できないので脱水し廃棄処理されているが、この脱水汚泥は一般に水に再溶解しやすく、また土壌になじまず、場合によっては土壌を汚染する大きな要因となり、新たな環境汚染を引き起こしているのが現状である。
【発明が解決しようとする課題】
汚濁排水処理に使用されている無機系又は有機系凝集剤で、当該排水中の汚濁物質を凝集分離し、更に、分離汚泥は脱水され脱水汚泥となるが、この脱水汚泥の減量化のために焼却処分をしている。この焼却処分の際に発生する排気ガス中の極めて有害とされるダイオキシン類と焼却灰及び飛灰中に残留する不安定な重金属類が、新たに環境汚染の要因として注目され、早急の対策法が求められている。
本発明は、従来の汚濁排水(無機系・有機系を問わず)処理における上記したような種々の問題に鑑みて開発されたものであり、かかる種々の問題を解決することのできる無機系・有機系を問わ汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項1又は2記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物が、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項4記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項2又は3記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記土壌菌が、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類であることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項6記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項7記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項5又は6記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物が、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項8記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項6又は7記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記土壌菌が、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類であることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項5又は6記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭駿マグネシウム、ドロマイトの群から選ぼれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
上述した請求項5乃至9記載の発明の無機系泥質変換凝集浄化処理剤によれば、土壌菌を含浸させた又は土壌菌を含浸させないアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄と有機系凝集剤を配合した主成分と、前記各必須成分とを配合した構成により、この無機系泥質変換凝集浄化処理剤の添加によって、汚濁排水(無機系・有機系を問わず)が酸性又はアルカリ性(水素イオン濃度pH4〜10の範囲)であっても、極めて迅速に汚濁物質(溶存物質も含む)を物理的・化学的に凝集分離して、清浄な中性の処理水が得られ、しかも、凝集分離した汚泥、脱水汚泥は極めて安定な難溶性の物質に変換され、脱水性と適度の保水性のある性状となり、更に、金属類(重金属類を含む)も生物的・化学的に安定固化・固定される。
すなわち、汚濁排水を優れた水質に浄化するとともに汚濁物質を極めて安定した疎水性に富んだ凝集汚泥として分離することができ、更に、脱水汚泥は再び水に溶解し崩壊することがなく、経時的に自然土壌に近似した泥質に変換する機能を兼ね備えた汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤を提供できる。
請求項1乃至4記載の発明の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤のようにアルカリ金属炭酸塩を含まない構成とすることも可能である。この場合には、汚濁排水中の遊離酸性物質の中和と凝集反応の点でやや性能が低下するものの上述した場合とほぼ同等の作用を発揮させることができる。
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、予め土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に、酸化鉄と有機系凝集剤を配合したものが主要成分となり、これに、必須成分として、チオ硫験ナトリウムと硫酸カルシウムと硫酸アルミニウムとアルカリ金属炭酸塩とが配合されて構成されている。本発明の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、土壌菌を含浸させずに、単なるアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に酸化鉄と有機系凝集剤を配合した主要成分に、必須成分として、チオ硫験ナトリウムと硫酸カルシウムと硫酸アルミニウムとアルカリ金属炭酸塩とを配合して構成しても良い。
前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物としては、例えば、モンモリロナイト(montmorillonite)、パイロフィライト(pyrophyllite)、カオリナイト(kaolinite)、ハロイサイト(hy1osite)、ダイアスポア(diaspoa)、セリサイト(celisite)などを含む粘土鉱物が挙げられる。これら天然鉱物はそれぞれの特性を有しているので、その特性を生かし単独又は2種以上を混合して使用する。
このアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物の汚濁排水に対する作用、効果については以下の通りである。
すなわち、天然鉱物に含まれるアルミナ・けい酸塩は、当該汚濁排水に混合し撹拌すると懸濁しその一部が経時的に溶解する。アルミナ・けい酸塩は両性化合物であるので当該汚濁排水が酸性領域の場合は陽イオンとして、アルカリ領域の場合は陰イオンとしてそれぞれイオン交換能を発揮し、当該汚濁排水中の溶存物質を吸着、収着、凝集、固定・固化などの反応により分離し浄化する。
また、これらの天然鉱物には、多種多様の鉱物性微量元素(ミネラル成分)が含有されているので、当該汚濁排水中に経時的に溶出し、排水中の溶存酸素や解離酸イオンと相乗的に作用して、汚濁物質中の有機物(溶存物質も含む)を還元又は酸化・分解などの反応により水に難溶性の凝固体として分離し浄化する機能がある。
なお、これらの天然鉱物の上記作用、効果は、当該汚濁排水のイオン濃度pH4〜10の範囲内(酸性領域、中性領域、アルカリ領域)で有効に発揮する。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の主成分を構成する酸化鉄と有機系凝集剤については特に限定はなく、従来から市販されているものから選定している。この無機系泥質変換凝集浄化処理剤に配合される酸化鉄と有機系凝集剤の占める量は極めて少ない。酸化鉄(具体的にはベンガラ)は、汚濁物質の凝集・固定・変換などのそれぞれの反応における触媒として相乗効果を挙げる目的がある。
有機系凝集剤については、汚濁排水中の浮遊懸濁物質(SS)の1.2wt%が通常の使用量(基準)とされているが、本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤では、実質の有機系凝集剤の量は有機系凝集剤単独使用の約10分の1で同等の効果が挙げられる。これにより、有機系凝集剤の減量が図れる優位差が生じる。
また、有機系凝集剤は粉末のままでは使用することはできないので0.05〜0.1wt%の溶液にして使用するが、本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、粉末のままで使用し、前段の反応、すなわち、汚濁物質の分解と泥質変換反応を優先し、後段の反応、すなわち、凝集剤反応は時間差を設定している。配合されている有機系凝集剤はこの間に徐々に溶解し変換汚泥を凝集分離する。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の主成分を構成するもう一つの土壌菌は、枯草菌類(バチルスBacillus bacteria)と、シュウドモナス菌類(Pseudomonas bacteria)と、これらの変成菌類を選択している。
いずれも代表的存在の土壌菌であり、油類、油脂類の分解能のほか長期に亙って汚濁物質(有機化合物、無機化合物なども含む)の分解と土壌化、更には無害化の能力を本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤に付加することを目的としている。土壌菌は培養して前記のアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に予め散布し含浸させる。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の必須成分の構成とその配合比は以下のように定めている。
すなわち、土壌菌を含浸させた又は土壌菌を含浸させないアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して、酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されている。
チオ硫酸ナトリウムは、重金属類と積極的に反応して不溶性のチオ硫酸金属化合物Na3〔Me(S2O3)2〕を形成する機能がある。汚濁物質中の重金属類の数値に応じてチオ硫酸ナトリウムの量を調整することができる。
硫酸カルシウム(具体的には石膏である)は、当該汚濁排水中で懸濁しその一部が溶解し、後述の硫酸アルミニウムの解離により生成する酸の中和剤としての機能を発揮すると同時に、凝集・固化反応の助剤としても寄与する。
硫酸アルミニウム(具体的には硫酸バンドである)は、当該汚濁排水に容易に溶解、加水分解反応により酸化アルミニウムAl2O3と硫酸H2SO4に解離する。酸化アルミニウムAl2O3は、更にコロイド状の水酸化アルミニウムAl(OH)3と、イオン化した水酸化アルミニウム〔Alm(OH)n +〕からなる重縮合水酸化アルミニウムに転化する。
この重縮合水酸化アルミニウムは、当該汚濁排水中の浮遊懸濁物の粒子間の電位を低下させる。そのために、浮遊懸濁物質(SS)の粒子間のバランスは崩壊し微粒子化されるが、新らたに微粒子化は整理されて凝集することになる。
また、有機金属類の無機化の機能と金属類(重金属類も含む)イオンの収着・固定・分離及び酸化触媒機能があり、これらの機能によって反応は更に促進される。
アルカリ金属炭酸塩も、当該汚濁排水に容易に溶解して当該汚濁排水中の遊離酸性物質の中和と凝集反応の促進に寄与する。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどが挙げられる。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、上述したように、微生物(土壌菌類)を含浸させた又は含浸させない天然鉱物(粉末)と、無機系化合物(いずれも粉末)と、少量の有機系凝集剤(粉末)とが所定の割合で混合されて構成されている。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤により、汚濁排水を浄化する場合、この無機系泥質変換凝集浄化処理剤の使用上の条件としては、(1)粉末のまま所定量を添加する。(2)汚濁排水との混合撹拌は、設計された反応(分解、泥質変換、固定、凝集、分離など)をより効果的にするために強い撹拌が望ましい。(3)標準添加量は、当該汚濁排水の浮遊懸濁物質(SS)の5%が目安となる。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の凝集反応は、極めて早く、凝集汚泥は撹拌により更に固く高密度化して分離する。凝集分離汚泥は疎水性の極めて安定した汚泥であり、崩壊や再溶解することがない。
また、凝集分離汚泥の脱水性は高く、脱水汚泥の臭気も緩和され、自然土壌に近似した汚泥に変換され、金属類(重金属類を含む)の溶出もなく、汚泥中の有機物の腐敗なども土壌菌により抑制され経時的に自然に腐植化される。
上述したような本実施の形態に係る汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、必須成分中のアルカリ金属炭酸塩を含まない構成とすることも可能である。この場合には、汚濁排水中の遊離酸性物質の中和と凝集反応の点でやや性能が低下するものの上述した無機系泥質変換凝集浄化処理剤の場合とほぼ同等の作用を発揮させることができる。
(実施例)
以下に具体的な実施例を説明する。
無機系泥質変換凝集処理剤の調整
主成分の主体となるアルミナ・けい酸塩の調整は、モンモリロナイトとパイロフイライトとセリサイトとカオリナイトの4種類を選び、重量比で各同量を配合して、これに土壌菌の培養液を散水し含浸させて乾燥する。土壌菌の配合比はアルミナ・けい酸塩の2重量%とし、これを20倍量の注水(40℃前後)で2時間程度放置したものを培養液とする。更に、土壌菌を含浸させた又は土壌菌を含浸させないアルミナ・けい酸塩に対して、酸化鉄(ベンガラ)を3重量%、有機系凝集剤(アクリルアマイド系)を1.5重量%とを均一に配合し主成分を構成した。
次に、主成分に対して、必須成分としてチオ硫酸ナトリウムを40重量%、硫酸カルシウムを50重量%、硫酸アルミニウムを30重量%、炭酸カルシウムを25重量%をそれぞれ均一に配合し、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤を調整した。比較対象としては、現状の無機系・有機系凝集剤で汚濁排水を処理している実数値を採用した。
1.下水処理場における一次処理水及び二次処理水の浄化試験の結果を表1に、凝集汚泥の脱水試験の結果を表2に示す。
【表1】
【表2】
表1に示すように、pH、BOD、COD、NH−N、T−P、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、透明度は一次処理水及び二次処理水いずれも本実施例の方が比較例よりも高いことが判明した。
また、表2に示すように、凝集汚泥、脱水汚泥に関しては本実施例の方が形状的に固くなり、含水率が低減していることが判明した。
2.上水場の汚濁排水と汚泥:給水槽の沈澱汚泥処理では、脱水液(又は脱水濾過液)とケーキ中の重金属類の流出問題がある。Mn,Fe,Alからなる重金属類の溶解性についての比較試験結果を表3に示す
【表3】
表3に示すように、SSは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、Mn,Fe,Alに関しても、本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。
3.し尿処理場:脱離液の浄化処理は、ばっき槽の負荷を目的とし、ばっき槽出口液の浄化処理は、窒素、りんの三次処理を目的としている。この場合の比較試験の結果を表4に示す。
【表4】
表4に示すように、脱離液、ばっき槽出口液、いずれについても、BOD、COD、T−N、T−P、n−Hxはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、脱離液については本実施例の方が色調が良好となり、分離汚泥に関しては本実施例の方が固化の程度が良好であることが判明した。
4.浄化槽:浄化槽汚泥の発生量が増大し、その減量と処理に苦慮しているのが実情である。引き抜き汚泥の凝集分離と分離水の比較試験結果を下記表5に示す。
【表5】
表5に示すように、BOD、COD、T−N、T−P、n−Hx、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、汚泥の分離速度に関しては、本実施例の方が比較例よりも速いことが判明した。
5.畜産排水:畜産排水については、法規制が厳しくなっている。ここでは豚のし尿について汚泥の凝集分離と分離水の比較試験を実施し、その結果を表6に示す。
【表6】
表6に示すように、BOD、COD、T−N、T−P、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、凝集汚泥に関しては本実施例の方が固化の程度が良好であること、含水率が低いことが判明した。
6.工場排水:工場排水の浄化については、製紙工場、洗濯工場、洗車工場、皮革工場のそれぞれの排水について比較試験を実施し、その結果を、表7、表8、表9に各々示す。
【表7】
【表8】
【表9】
表7、表8、表9に示すように、製紙工場、洗濯工場、洗車工場、皮革工場のいずれにおいても、BOD、COD、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、洗濯工場のn−Hxは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。更に、洗車工場、皮革工場のT−N、T−Pは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、洗車工場のフェノールは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。皮革工場のCrは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。
更に、洗車工場、皮革工場の分離汚泥に関しては、本実施例の方が改質の程度が良好であることが判明した。
7.河川水、土木工事濁水:土木関係では、湖沼の汚水とトンネル工事の排水について比較試験を実施し、その結果を表10に示す。
【表10】
表10に示すように、湖沼の汚水、トンネル工事の排水いずれの場合もBOD、COD、SS、n−Hxはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、湖沼の汚水のT−N、T−Pは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明し、更に、トンネル工事の排水のPbは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。更に、透視度については、湖沼の汚水、トンネル工事の排水いずれの場合も本実施例の方が比較例よりも大幅に高いことが判明した。
8.鉱山廃水:鋼精錬工場の廃水についての比較試験を実施し、その結果を表11に示す。
【表11】
表11に示すように、Cd、Pb、Cu、Znに関して、廃水及び凝集汚泥のいずれについても本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。
以上、種々の汚濁水について浄化と凝集、分離汚泥に関する比較試験を実施した場合の試験結果が示すように、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤は、汚濁水中の浮遊懸濁物質(SS)と溶存汚濁物質(BOD、COD、油脂分、金属類など)を同時に吸着、収着、凝集反応により分離除去することができ、更に、分離汚泥の泥質変換は随時その反応も進行し、極めて安定化するために再崩壊することもなく、また、重金属類などの溶出も抑制されている。従来の凝集剤にはみられない効果が証明されている。
また、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤は、原則として粉末のまま汚濁排水(又は汚濁廃水)に添加し、通常の撹拌で容易に汚濁物質は疎水化されて凝集し分離する。従って、分離汚泥の脱水性は大幅に改善される。
従来の凝集剤の場合は溶液にして添加するために溶解設備が必要となり、その設備費用と設備の管理面が大きな負担になる。また、分離汚泥の脱水性は極めて悪く含水率80%以下にはならない物理的な宿命をもっている。
これに対して、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤は、あらゆる汚濁排水の浄化と凝集分離汚泥の泥質変換による安定した汚泥が得られこと、粉末のまま添加するためにその設備も簡素化することが可能であること、疎水化された分離汚泥は脱水性も改善されること、臭気なども構造的な分解と土壌菌による分解(特に有機質の汚泥などの土壌化)により緩和されること、などの諸機能を備えた極めて優れた無機系泥質変換凝集処理剤を提供できる。
【発明の効果】
本発明によれば、汚濁排水の浄化と凝集分離汚泥の泥質変換による安定した汚泥が得られ、粉末のまま添加するためにその設備も簡素化することが可能となり、疎水化された分離汚泥は脱水性も改善され、臭気なども構造的な分解と土壌菌による分解により緩和できるなどの優れた諸機能を有する無機系泥質変換凝集処理剤を提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項2】土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項3】前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物は、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項4】前記土壌菌は、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類である請求項2又は3記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項5】アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項6】土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とする無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項7】前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物は、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種である請求項5又は6記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項8】前記土壌菌は、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類である請求項6又は7記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【請求項9】前記アルカリ金属炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭駿マグネシウム、ドロマイトの群から選ぼれる少なくとも1種である請求項5又は6記載の無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤。
【発明の詳細な説明】
【発明に属する技術分野】
本発明は、無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤に関し、詳しくは、汚濁排水中に溶存している金属類(重金属類を含む)による汚濁物質と浮遊懸濁物質(SS)とを同時に吸着、或いは収着し、凝集分離するとともに、凝集汚泥の性状を変換し金属類(重金属類を含む)も再溶出することのない極めて安定した固形物として分離することができる無機系泥質変換凝集浄化処理剤に関するものである。
【従来の技術】
従来、汚濁排水(無機系・有機系を問わず)の処理は、当該汚濁排水に無機系又は有機系の凝集剤を添加し、汚濁排水中の浮遊懸濁物質(SS)を凝集分離し、所定の水質基準を満たすよう処理水を調整(例えば、水素イオン濃度pH調整とか色度調整など)して放流され、分離汚泥は脱水し固形化し、更には必要に応じて重金属類などは不溶出化処理をして廃棄されている。
当該汚滞排永処理に使用されている無機系又は有機系凝集剤のいずれにおいても、排水中の浮遊懸濁物質(SS)を有効に凝集させることが主目的となっている。従って、当該汚濁排水中に溶存している金属類(重金属類を含む)などの一部は、当該汚濁排水中の浮遊懸濁物質(SS)に取り込まれた状態で分離されるとはいえ、従来の凝集剤自体には金属類(重金属類を含む)の固定する機能は備えていないので廃棄された場合溶出は免れない。すなわち、金属類(重金属類を含む)の不溶出化処理には別の方法が必要となる。
更に、当該汚濁排水処理に使用されている無機系又は有機系凝集剤による凝集分離汚泥は含水率も高く、そのままでは処分できないので脱水し廃棄処理されているが、この脱水汚泥は一般に水に再溶解しやすく、また土壌になじまず、場合によっては土壌を汚染する大きな要因となり、新たな環境汚染を引き起こしているのが現状である。
【発明が解決しようとする課題】
汚濁排水処理に使用されている無機系又は有機系凝集剤で、当該排水中の汚濁物質を凝集分離し、更に、分離汚泥は脱水され脱水汚泥となるが、この脱水汚泥の減量化のために焼却処分をしている。この焼却処分の際に発生する排気ガス中の極めて有害とされるダイオキシン類と焼却灰及び飛灰中に残留する不安定な重金属類が、新たに環境汚染の要因として注目され、早急の対策法が求められている。
本発明は、従来の汚濁排水(無機系・有機系を問わず)処理における上記したような種々の問題に鑑みて開発されたものであり、かかる種々の問題を解決することのできる無機系・有機系を問わ汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄及び有機系凝集剤を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項1又は2記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物が、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項4記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項2又は3記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記土壌菌が、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類であることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項6記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されていることを特徴とするものである。
請求項7記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項5又は6記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物が、モンモリロナイト、パイロフィライト、カオリナイトの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項8記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項6又は7記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記土壌菌が、枯草菌類・バチルスバクテリアとシュウドモナス菌類とこれらの変成菌類であることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明に係る無機系・有機系を問わない汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、請求項5又は6記載の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、前記アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭駿マグネシウム、ドロマイトの群から選ぼれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
上述した請求項5乃至9記載の発明の無機系泥質変換凝集浄化処理剤によれば、土壌菌を含浸させた又は土壌菌を含浸させないアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して酸化鉄と有機系凝集剤を配合した主成分と、前記各必須成分とを配合した構成により、この無機系泥質変換凝集浄化処理剤の添加によって、汚濁排水(無機系・有機系を問わず)が酸性又はアルカリ性(水素イオン濃度pH4〜10の範囲)であっても、極めて迅速に汚濁物質(溶存物質も含む)を物理的・化学的に凝集分離して、清浄な中性の処理水が得られ、しかも、凝集分離した汚泥、脱水汚泥は極めて安定な難溶性の物質に変換され、脱水性と適度の保水性のある性状となり、更に、金属類(重金属類を含む)も生物的・化学的に安定固化・固定される。
すなわち、汚濁排水を優れた水質に浄化するとともに汚濁物質を極めて安定した疎水性に富んだ凝集汚泥として分離することができ、更に、脱水汚泥は再び水に溶解し崩壊することがなく、経時的に自然土壌に近似した泥質に変換する機能を兼ね備えた汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤を提供できる。
請求項1乃至4記載の発明の汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤のようにアルカリ金属炭酸塩を含まない構成とすることも可能である。この場合には、汚濁排水中の遊離酸性物質の中和と凝集反応の点でやや性能が低下するものの上述した場合とほぼ同等の作用を発揮させることができる。
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、予め土壌菌を含浸させたアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に、酸化鉄と有機系凝集剤を配合したものが主要成分となり、これに、必須成分として、チオ硫験ナトリウムと硫酸カルシウムと硫酸アルミニウムとアルカリ金属炭酸塩とが配合されて構成されている。本発明の無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、土壌菌を含浸させずに、単なるアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に酸化鉄と有機系凝集剤を配合した主要成分に、必須成分として、チオ硫験ナトリウムと硫酸カルシウムと硫酸アルミニウムとアルカリ金属炭酸塩とを配合して構成しても良い。
前記アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物としては、例えば、モンモリロナイト(montmorillonite)、パイロフィライト(pyrophyllite)、カオリナイト(kaolinite)、ハロイサイト(hy1osite)、ダイアスポア(diaspoa)、セリサイト(celisite)などを含む粘土鉱物が挙げられる。これら天然鉱物はそれぞれの特性を有しているので、その特性を生かし単独又は2種以上を混合して使用する。
このアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物の汚濁排水に対する作用、効果については以下の通りである。
すなわち、天然鉱物に含まれるアルミナ・けい酸塩は、当該汚濁排水に混合し撹拌すると懸濁しその一部が経時的に溶解する。アルミナ・けい酸塩は両性化合物であるので当該汚濁排水が酸性領域の場合は陽イオンとして、アルカリ領域の場合は陰イオンとしてそれぞれイオン交換能を発揮し、当該汚濁排水中の溶存物質を吸着、収着、凝集、固定・固化などの反応により分離し浄化する。
また、これらの天然鉱物には、多種多様の鉱物性微量元素(ミネラル成分)が含有されているので、当該汚濁排水中に経時的に溶出し、排水中の溶存酸素や解離酸イオンと相乗的に作用して、汚濁物質中の有機物(溶存物質も含む)を還元又は酸化・分解などの反応により水に難溶性の凝固体として分離し浄化する機能がある。
なお、これらの天然鉱物の上記作用、効果は、当該汚濁排水のイオン濃度pH4〜10の範囲内(酸性領域、中性領域、アルカリ領域)で有効に発揮する。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の主成分を構成する酸化鉄と有機系凝集剤については特に限定はなく、従来から市販されているものから選定している。この無機系泥質変換凝集浄化処理剤に配合される酸化鉄と有機系凝集剤の占める量は極めて少ない。酸化鉄(具体的にはベンガラ)は、汚濁物質の凝集・固定・変換などのそれぞれの反応における触媒として相乗効果を挙げる目的がある。
有機系凝集剤については、汚濁排水中の浮遊懸濁物質(SS)の1.2wt%が通常の使用量(基準)とされているが、本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤では、実質の有機系凝集剤の量は有機系凝集剤単独使用の約10分の1で同等の効果が挙げられる。これにより、有機系凝集剤の減量が図れる優位差が生じる。
また、有機系凝集剤は粉末のままでは使用することはできないので0.05〜0.1wt%の溶液にして使用するが、本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、粉末のままで使用し、前段の反応、すなわち、汚濁物質の分解と泥質変換反応を優先し、後段の反応、すなわち、凝集剤反応は時間差を設定している。配合されている有機系凝集剤はこの間に徐々に溶解し変換汚泥を凝集分離する。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の主成分を構成するもう一つの土壌菌は、枯草菌類(バチルスBacillus bacteria)と、シュウドモナス菌類(Pseudomonas bacteria)と、これらの変成菌類を選択している。
いずれも代表的存在の土壌菌であり、油類、油脂類の分解能のほか長期に亙って汚濁物質(有機化合物、無機化合物なども含む)の分解と土壌化、更には無害化の能力を本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤に付加することを目的としている。土壌菌は培養して前記のアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に予め散布し含浸させる。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の必須成分の構成とその配合比は以下のように定めている。
すなわち、土壌菌を含浸させた又は土壌菌を含浸させないアルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物に対して、酸化鉄1〜5重量部と有機系凝集剤15重量部を配合したものから成る主成分100重量部に対し、必須成分としてチオ硫酸ナトリウム35〜65重量部と、硫酸カルシウム40〜60重量部と、硫酸アルミニウム25〜45重量部と、アルカリ金属炭酸塩15〜35重量部とが配合されている。
チオ硫酸ナトリウムは、重金属類と積極的に反応して不溶性のチオ硫酸金属化合物Na3〔Me(S2O3)2〕を形成する機能がある。汚濁物質中の重金属類の数値に応じてチオ硫酸ナトリウムの量を調整することができる。
硫酸カルシウム(具体的には石膏である)は、当該汚濁排水中で懸濁しその一部が溶解し、後述の硫酸アルミニウムの解離により生成する酸の中和剤としての機能を発揮すると同時に、凝集・固化反応の助剤としても寄与する。
硫酸アルミニウム(具体的には硫酸バンドである)は、当該汚濁排水に容易に溶解、加水分解反応により酸化アルミニウムAl2O3と硫酸H2SO4に解離する。酸化アルミニウムAl2O3は、更にコロイド状の水酸化アルミニウムAl(OH)3と、イオン化した水酸化アルミニウム〔Alm(OH)n +〕からなる重縮合水酸化アルミニウムに転化する。
この重縮合水酸化アルミニウムは、当該汚濁排水中の浮遊懸濁物の粒子間の電位を低下させる。そのために、浮遊懸濁物質(SS)の粒子間のバランスは崩壊し微粒子化されるが、新らたに微粒子化は整理されて凝集することになる。
また、有機金属類の無機化の機能と金属類(重金属類も含む)イオンの収着・固定・分離及び酸化触媒機能があり、これらの機能によって反応は更に促進される。
アルカリ金属炭酸塩も、当該汚濁排水に容易に溶解して当該汚濁排水中の遊離酸性物質の中和と凝集反応の促進に寄与する。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどが挙げられる。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤は、上述したように、微生物(土壌菌類)を含浸させた又は含浸させない天然鉱物(粉末)と、無機系化合物(いずれも粉末)と、少量の有機系凝集剤(粉末)とが所定の割合で混合されて構成されている。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤により、汚濁排水を浄化する場合、この無機系泥質変換凝集浄化処理剤の使用上の条件としては、(1)粉末のまま所定量を添加する。(2)汚濁排水との混合撹拌は、設計された反応(分解、泥質変換、固定、凝集、分離など)をより効果的にするために強い撹拌が望ましい。(3)標準添加量は、当該汚濁排水の浮遊懸濁物質(SS)の5%が目安となる。
本実施の形態に係る無機系泥質変換凝集浄化処理剤の凝集反応は、極めて早く、凝集汚泥は撹拌により更に固く高密度化して分離する。凝集分離汚泥は疎水性の極めて安定した汚泥であり、崩壊や再溶解することがない。
また、凝集分離汚泥の脱水性は高く、脱水汚泥の臭気も緩和され、自然土壌に近似した汚泥に変換され、金属類(重金属類を含む)の溶出もなく、汚泥中の有機物の腐敗なども土壌菌により抑制され経時的に自然に腐植化される。
上述したような本実施の形態に係る汚濁排水の無機系泥質変換凝集浄化処理剤において、必須成分中のアルカリ金属炭酸塩を含まない構成とすることも可能である。この場合には、汚濁排水中の遊離酸性物質の中和と凝集反応の点でやや性能が低下するものの上述した無機系泥質変換凝集浄化処理剤の場合とほぼ同等の作用を発揮させることができる。
(実施例)
以下に具体的な実施例を説明する。
無機系泥質変換凝集処理剤の調整
主成分の主体となるアルミナ・けい酸塩の調整は、モンモリロナイトとパイロフイライトとセリサイトとカオリナイトの4種類を選び、重量比で各同量を配合して、これに土壌菌の培養液を散水し含浸させて乾燥する。土壌菌の配合比はアルミナ・けい酸塩の2重量%とし、これを20倍量の注水(40℃前後)で2時間程度放置したものを培養液とする。更に、土壌菌を含浸させた又は土壌菌を含浸させないアルミナ・けい酸塩に対して、酸化鉄(ベンガラ)を3重量%、有機系凝集剤(アクリルアマイド系)を1.5重量%とを均一に配合し主成分を構成した。
次に、主成分に対して、必須成分としてチオ硫酸ナトリウムを40重量%、硫酸カルシウムを50重量%、硫酸アルミニウムを30重量%、炭酸カルシウムを25重量%をそれぞれ均一に配合し、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤を調整した。比較対象としては、現状の無機系・有機系凝集剤で汚濁排水を処理している実数値を採用した。
1.下水処理場における一次処理水及び二次処理水の浄化試験の結果を表1に、凝集汚泥の脱水試験の結果を表2に示す。
【表1】
【表2】
表1に示すように、pH、BOD、COD、NH−N、T−P、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、透明度は一次処理水及び二次処理水いずれも本実施例の方が比較例よりも高いことが判明した。
また、表2に示すように、凝集汚泥、脱水汚泥に関しては本実施例の方が形状的に固くなり、含水率が低減していることが判明した。
2.上水場の汚濁排水と汚泥:給水槽の沈澱汚泥処理では、脱水液(又は脱水濾過液)とケーキ中の重金属類の流出問題がある。Mn,Fe,Alからなる重金属類の溶解性についての比較試験結果を表3に示す
【表3】
表3に示すように、SSは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、Mn,Fe,Alに関しても、本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。
3.し尿処理場:脱離液の浄化処理は、ばっき槽の負荷を目的とし、ばっき槽出口液の浄化処理は、窒素、りんの三次処理を目的としている。この場合の比較試験の結果を表4に示す。
【表4】
表4に示すように、脱離液、ばっき槽出口液、いずれについても、BOD、COD、T−N、T−P、n−Hxはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、脱離液については本実施例の方が色調が良好となり、分離汚泥に関しては本実施例の方が固化の程度が良好であることが判明した。
4.浄化槽:浄化槽汚泥の発生量が増大し、その減量と処理に苦慮しているのが実情である。引き抜き汚泥の凝集分離と分離水の比較試験結果を下記表5に示す。
【表5】
表5に示すように、BOD、COD、T−N、T−P、n−Hx、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、汚泥の分離速度に関しては、本実施例の方が比較例よりも速いことが判明した。
5.畜産排水:畜産排水については、法規制が厳しくなっている。ここでは豚のし尿について汚泥の凝集分離と分離水の比較試験を実施し、その結果を表6に示す。
【表6】
表6に示すように、BOD、COD、T−N、T−P、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、凝集汚泥に関しては本実施例の方が固化の程度が良好であること、含水率が低いことが判明した。
6.工場排水:工場排水の浄化については、製紙工場、洗濯工場、洗車工場、皮革工場のそれぞれの排水について比較試験を実施し、その結果を、表7、表8、表9に各々示す。
【表7】
【表8】
【表9】
表7、表8、表9に示すように、製紙工場、洗濯工場、洗車工場、皮革工場のいずれにおいても、BOD、COD、SSはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、洗濯工場のn−Hxは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。更に、洗車工場、皮革工場のT−N、T−Pは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、洗車工場のフェノールは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。皮革工場のCrは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。
更に、洗車工場、皮革工場の分離汚泥に関しては、本実施例の方が改質の程度が良好であることが判明した。
7.河川水、土木工事濁水:土木関係では、湖沼の汚水とトンネル工事の排水について比較試験を実施し、その結果を表10に示す。
【表10】
表10に示すように、湖沼の汚水、トンネル工事の排水いずれの場合もBOD、COD、SS、n−Hxはいずれも本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。また、湖沼の汚水のT−N、T−Pは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明し、更に、トンネル工事の排水のPbは本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。更に、透視度については、湖沼の汚水、トンネル工事の排水いずれの場合も本実施例の方が比較例よりも大幅に高いことが判明した。
8.鉱山廃水:鋼精錬工場の廃水についての比較試験を実施し、その結果を表11に示す。
【表11】
表11に示すように、Cd、Pb、Cu、Znに関して、廃水及び凝集汚泥のいずれについても本実施例の方が比較例よりも大幅に低減していることが判明した。
以上、種々の汚濁水について浄化と凝集、分離汚泥に関する比較試験を実施した場合の試験結果が示すように、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤は、汚濁水中の浮遊懸濁物質(SS)と溶存汚濁物質(BOD、COD、油脂分、金属類など)を同時に吸着、収着、凝集反応により分離除去することができ、更に、分離汚泥の泥質変換は随時その反応も進行し、極めて安定化するために再崩壊することもなく、また、重金属類などの溶出も抑制されている。従来の凝集剤にはみられない効果が証明されている。
また、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤は、原則として粉末のまま汚濁排水(又は汚濁廃水)に添加し、通常の撹拌で容易に汚濁物質は疎水化されて凝集し分離する。従って、分離汚泥の脱水性は大幅に改善される。
従来の凝集剤の場合は溶液にして添加するために溶解設備が必要となり、その設備費用と設備の管理面が大きな負担になる。また、分離汚泥の脱水性は極めて悪く含水率80%以下にはならない物理的な宿命をもっている。
これに対して、本実施例の無機系泥質変換凝集処理剤は、あらゆる汚濁排水の浄化と凝集分離汚泥の泥質変換による安定した汚泥が得られこと、粉末のまま添加するためにその設備も簡素化することが可能であること、疎水化された分離汚泥は脱水性も改善されること、臭気なども構造的な分解と土壌菌による分解(特に有機質の汚泥などの土壌化)により緩和されること、などの諸機能を備えた極めて優れた無機系泥質変換凝集処理剤を提供できる。
【発明の効果】
本発明によれば、汚濁排水の浄化と凝集分離汚泥の泥質変換による安定した汚泥が得られ、粉末のまま添加するためにその設備も簡素化することが可能となり、疎水化された分離汚泥は脱水性も改善され、臭気なども構造的な分解と土壌菌による分解により緩和できるなどの優れた諸機能を有する無機系泥質変換凝集処理剤を提供することができる。
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