JPH10277307A - 吸着凝集剤と水処理方法 - Google Patents
吸着凝集剤と水処理方法Info
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- JPH10277307A JPH10277307A JP12462597A JP12462597A JPH10277307A JP H10277307 A JPH10277307 A JP H10277307A JP 12462597 A JP12462597 A JP 12462597A JP 12462597 A JP12462597 A JP 12462597A JP H10277307 A JPH10277307 A JP H10277307A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】池・湖沼及び産業廃水、生活廃水中に有機成分
・無機成分として混在する、懸濁成分・コロイド成分・
溶解成分を吸着凝集させ、固液分離後の処理水は、清澄
性が良くpH調整を必要としない処理水とし、固形物は
圧縮性が良好で還元性の高い固形物とする吸着凝集剤及
び、池・湖沼において吸着凝集剤処理による凝集沈降沈
殿物をリアクターとして活用する水質浄化方法に関す
る。 【解決手段】組成成分が重量百分率として空気流通下で
300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩50〜8
0、活性炭4〜8、硫酸アルミニウム5〜10、硫酸カ
ルシウム8〜15を吸着凝集剤として、水酸化カルシウ
ム3〜6をpH調整剤、凝集フロックの沈降促進剤とし
てポルトランドセメント1〜5が配合された吸着凝集沈
降主材に対して、陽イオン性界面活性剤1〜5と汚染物
質分解酵素を2〜6配合し組成とする吸着凝集剤であ
る。
・無機成分として混在する、懸濁成分・コロイド成分・
溶解成分を吸着凝集させ、固液分離後の処理水は、清澄
性が良くpH調整を必要としない処理水とし、固形物は
圧縮性が良好で還元性の高い固形物とする吸着凝集剤及
び、池・湖沼において吸着凝集剤処理による凝集沈降沈
殿物をリアクターとして活用する水質浄化方法に関す
る。 【解決手段】組成成分が重量百分率として空気流通下で
300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩50〜8
0、活性炭4〜8、硫酸アルミニウム5〜10、硫酸カ
ルシウム8〜15を吸着凝集剤として、水酸化カルシウ
ム3〜6をpH調整剤、凝集フロックの沈降促進剤とし
てポルトランドセメント1〜5が配合された吸着凝集沈
降主材に対して、陽イオン性界面活性剤1〜5と汚染物
質分解酵素を2〜6配合し組成とする吸着凝集剤であ
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、池・湖沼及び産業
廃水、生活廃水中に有機成分・無機成分として混在す
る、懸濁成分・コロイド成分・溶解成分を吸着凝集さ
せ、固液分離後の処理水は、清澄性が良くpH調整を必
要としない処理水とし、固形物は圧縮性が良好で還元性
の高い固形物とする吸着凝集剤及び、池・湖沼において
吸着凝集剤処理による凝集沈降沈殿物をリアクターとし
て活用する水質浄化方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来において、池・湖沼の水質浄化及び
産業廃水、生活廃水中に有機成分・無機成分として混在
する不純物で凝集分離処理が可能なのは、懸濁成分の巨
大懸濁質(10−3以上)、砂粒子等(10−4〜10
−3)、シルト粒子等(10−5〜10−4)、藻類等
(10−6〜10−5)、粘土類等コロイド成分(10
−6〜10−9)が限界とされている。 【0003】しかし、産業と生活様式の多様化に伴い、
水中の汚染物質も多様化し凝集分離処理では取り除くこ
とのできない、フルボ酸類のような非常に小さな分子量
の汚染物質の混入が多くなってきた。これらを、吸着除
去するには上下水道及び産業廃水では、主に凝集分離後
に吸着槽において活性炭等で吸着除去をしている。池・
湖沼においては自然浄化に任せるか、または、小規模の
範囲では紫外線・オゾン処理をしているが、設備と処理
量と自然環境に対する問題を残している。 【0004】従来技術の凝集可能範囲について詳しく述
べると、アルミ系凝集方法の場合、凝集が最も有効に用
いられてきたのは、粘土質を主とした濁度である。粘土
粒子の1μmくらいの寸法に対して、凝集作用に働くア
ルミニウム水酸化物の大きさは相対的に非常に小さく、
粘土粒子の重量に比して少ない重量のアルミニウムや中
和剤の添加で、粘土粒子相互の電荷の中和や架橋が生
じ、よいフロックの形成が得られた。ところが、色コロ
イドのうち大きめの寸法をもっているフミン酸類やその
他のコロイド性有機物などは、分子の大きさが凝集剤の
粒子の寸法と同じようなオーダーであるために、どちら
がどちらにくっつくというのではなく、お互いにつなが
り合って集塊となる。ただ、同じような大きさのアルミ
ニウム水酸化物と色コロイドの集塊では、フロックの強
度が十分でなく、一般では、もう少し大きな不溶性のア
ルミニウム種が、それらの核となる場合が多いようであ
る。弱酸性(pH6くらい)のところでは、色コロイド
や有機物の電荷を中和するのに必要な高い荷電中和能力
をもった電荷のアルミニウム粒子が、電荷的には中性に
近いある量の、架橋作用や色コロイドなどの集塊の核の
働きをする、水酸化アルミニウムと共存しており、この
ような条件が働いて色コロイドやコロイド性有機物の凝
集除去をしている。 【0005】しかし、フルボ酸類にような分子量が非常
に小さい成分(数百)は、高い電荷中和能力をもった分
子量が1000くらいのアルミニウムや、中性に近い状
態の水酸化アルミニウムに比べて、はるかに小さな寸法
しかもっていない。そこで、このような分子量の非常に
小さな、フルボ酸類などを含む水を凝集させようとして
も、アルミニウムの周囲に色コロイドや有機物が吸着す
る形の集塊が生じ、分子量の小さな色粒子などはその表
面への吸着にとどまるので、極端に大量の凝集剤を必要
とするようになる。これでは、不経済であるとともにフ
ロックの量が膨大となり、後処理も様々な問題が発生す
る。 【0006】また、池・湖沼全体を処理槽と想定して、
水域を浄化するために凝集剤を直接投与した場合。無機
性凝集剤のpH値の低下が、池・湖沼に棲息する生物の
生命に危険を及ぼし、また、有機系高分子凝集剤の場
合、毒性が池・湖沼に棲息する生物に対し悪影響を及ぼ
すおそれがあった。 【0007】産業廃水、下水汚泥、浚渫汚泥の処理に対
して、無機系凝集剤は物質の電気的電荷中和能力を利用
したもので、分離性は良いが凝集力は比較的弱く、pH
値を低下させる場合が多いので中和工程を必要とする。
そして、アルミニウム系を比較的多量に配合した場合
は、凝集スラッジにアルミニウムの残存が還元性に問題
を残す。また、硫酸鉄系の場合は、酸化鉄系の鉄錆色が
残る場合が多い。また、有機系高分子凝集剤の場合は、
凝集効果は良いが、処理水および処理スラッジが粘性を
持ち、固液分離、脱水処理の操作性に難点がある。ま
た、処理水中に残存する有機成分による酵素分解能力の
阻害や微生物に対する影響などが、自然環境と自然の生
態系に問題を残している。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】池・湖沼全体を処理槽
と想定して、 【請求項1】の配合で水域の水質浄化をする。この場合
フルボ酸類等の小さな分子の吸着凝集除去を可能にする
事と、一定規模を越えた水域の水底に凝集沈降後、凝集
沈殿物を除去することは、多大の労力を要するので、 【請求項1】に配合された 【請求項4】の汚染物質分解酵素の働きにより、この凝
集沈殿物を除去せずリアクターとして活用し、水質の浄
化作用に役立てる事。 【0009】産業廃水等に使用した場合、原水中の凝集
困難な小さな分子量の汚染物質を効率良く活性炭に吸
着、他の有機物・無機物と共に凝集させ、その凝集力が
高く沈降速度が速い事。そして凝集物はは疏水性がよ
く、安全であり、還元性のある事 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、空気流通下で300〜400℃の熱処理を
した千枚岩および、活性炭、酵素の特性と働きを特徴と
する吸着凝集剤である。そして、吸着凝集剤の本来の目
的とその効果は、水中・水域における無機質、有機質で
ある、巨大懸濁成分、コロイド成分、溶解成分を効率良
く吸着凝集沈降させ、固液分離性、脱水性が良く、還元
性のある吸着凝集剤と水処理方法の提供に関する。 【0011】 【発明の実施の形態】課題を解決するための手段の詳細
を述べる。 【0012】空気流通下で300〜400℃の加熱処理
をした粉体の千枚岩を重量百分率として50〜80配合
する。 【0013】配合される千枚岩(Phyllite)
は、泥質〜凝灰質の細粒な岩石が変成したもで、変成度
は粘板岩と緑色片岩の中間に位置付けられる。色は、灰
色〜鉛灰色、ときに緑色を帯びる。片理(広域変成岩に
みられる構造、板状、柱状、針状の鉱物が一定方向に配
列するために岩石が平行に割れやすくなった構造)が明
瞭で明瞭ではがれやすい。緑泥石、白雲母などの板状鉱
物が片理面平行に配列するため、剥離面は絹糸のような
光沢を示す。千枚岩の化学分析(X線マイクロアナライ
ザー分析)による成分は含有量百分率平均値は、SiO
2(67.9)、Al2O3(14.5)、Fe2O3
(1.29)、FeO(3.93)、CaO(1.6
4)、MgO(1.18)Na2O(2.25)K2O
(2.87)1g・hoss(3.07)である。 【0014】空気流通下で300〜400℃で熱処理し
た千枚岩の働きは、千枚岩粉体自体がフロックの核を形
成し、フロックの成長促進と結合の強化とスラッヂの疏
水性を高め、固液分離工程における脱水効果を良好にす
る。さらに、含有されるFeOとFe2O3との比率が
約3:1となっており、これによる活発なイオン交換作
用の結果千枚岩に含まれる有益なミネラルを溶出し水質
の改質に役立つ。また、凝集反応に伴う硫酸イオンやカ
ルシウムイオンの増加を抑制又は減少させ白濁を抑え
る。また、天然素材であり還元性が良い。 【0015】活性炭は粉体として重量百分率として4〜
8配合する。 【0016】活性炭における吸着性は、表面積と細孔容
積の2因子が吸着現象に重要な役割を演じている。活性
炭の内部は、直径100Å以下といった非常に小さな径
の無数のトンネルによって構成されていて、その内表面
積は極めて大きく(表面積700〜 1400m2/
g)吸着に有効に作用する。したがつて、分子量が10
00〜1500以上の成分は、直径100Å以下という
小さな細孔には入って行けず、分子量が数100以下の
小さな成分の吸着に有効に働くことは良く知られてい
る。そして、活性炭の吸着特性としての水中における不
純物除去速度は接触初期には非常に速く、次第に遅くな
り、ついに平衡状態に達する。一方、被吸着物質は分子
小さいほど移動の速度が速く、好んで細孔を選び移動す
るという性質がある。このような事から、被吸着物質で
ある、色分子のフルボ酸類や、悪臭の除去、有機塩素化
合物の除去などに対して効果がある。 【0017】配合された活性炭は他の、凝集剤及び凝集
助剤と共に急速攪拌されながら、始めに小さな被吸着物
質を急速に吸着する。やがて、凝集反応が進行すると、
小さな被吸着物質を吸着しながら、他の成分と共に凝集
される。凝集された活性炭は、平衡状態に達するか、他
の成分に覆われてその機能が果せなくなるまで吸着をす
る。 【0018】また、池・湖沼における水域の水質浄化の
場合の活性炭の働きは、本発明の吸着凝集剤には活性炭
と共に酵素が配合されており、その一部の活性炭が酵素
の固定担体となる。これが、凝集沈降後に水底で凝集沈
殿物として、一定の層を形成しリアクターの役割を果
す。 【0019】重量百分率として酵素を3〜6配合する。
酵素は重量百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵
素)1〜50、セルラーゼ系(セルロース分解酵素)1
〜50、ホスターゼ系(有機リン分解酵素)1〜50、
ウレアーゼ系(尿素分解酵素)1〜50、プロテアーゼ
系(蛋白質分解酵素)1〜50、グルコース・イソメラ
ーゼ系(ブドウ糖分解酵素)1〜50が配合されている
ものを使用する。 【0020】底泥や水中では、微生物の働きによって有
機物が分解され水域が浄化されている。この分解には微
生物の産生する酵素が働いている。池・湖沼の底泥の酵
素の活性を調べると、水域環境の自浄作用の強さがわか
るとされている。酵素の活用は、酵素による有機物直接
分解効果は勿論であるが、直接分解効果がもたらす波及
効果が大きい。これは、酵素を投入することでその分解
によって微生物が必要とする酵素が生成される。する
と、微生物の活性化が始まり、微生物は酵素を自生す
る。自生する酵素の量と種類は投入量の幾倍にもなる。
従って一定の有効な酵素の投入は、有機物の直接分解〜
微生物の活性化〜微生物の酵素の自生〜それらの酵素に
よる分解効果〜微生物の活性化という分解循環が活性化
して、土壌呼吸量の増加にともない水底のヘドロの分解
と、水域の自浄作用の促進がなされる。この場合、凝集
沈殿物が水底に一定の層を形成する事でリアクターの役
割を果す。 【0021】ただし、池・湖沼の水域の水質浄化の場
合、陽イオン界面活性剤は酵素の活性を阻害するのおそ
れがあるので配合量は、配合しないかまたは必要最小限
を配合するものとする。また、水域に一定の流れを作
り、酵素を随時投入する事で効果の増大がはかれる事が
ある。この場合の方法は、当該吸着凝集剤で水域の水質
浄化を実施後に投入するが、粉体に拘らず 【請求項4】を塩素を含まない水で溶解させて、汚染物
質分解液として点滴投入する事も可能である。 【0022】重量百分率として、硫酸アルミニウム5〜
10、硫酸カルシウム8〜15を凝集剤として、炭酸ナ
トリウム3〜6をpH調整剤として配合する。 【0023】凝集剤は、凝集させようとする水中の不純
物・コロイドの荷電を中和する能力とコロイド粒子を相
互に結合させる架橋能力をもった物質である。前者は、
被凝集コロイドと反対荷電をもったイオンであり、後者
は高分子物質であることが必要な条件となる。したがつ
て、この両条件をもった硫酸アルミニウム、硫酸カルシ
ウムは容易に加水分解して、正電荷の水酸化物のポリマ
ーになる金属塩である。これらの金属塩は弱酸性で水に
加えることによって処理すべき水のpHがさがる。ある
フロック形成時間のなかで、すみやかに良好なフロック
を生成させようとするときに、懸濁質の粒子の界面電位
が電気的に中性で、粒子相互間に電気的反発力が働かな
い状態であるゼーター電位を0mV付近にとどめ、フロ
ックの量を大幅に増すくふうが必要である。そのために
は、電気的に中性に近い弱正荷電の水酸アルミニウムを
生成させる必要がある。そこで、アルミニウムをpH7
付近で加水分解させ続けるためにアルカリ剤を必要とす
る。以上の事に基づき、千枚岩との調和において凝集効
果が最も有効に働く範囲として配合されている。 【0024】重量百分率として、ポルトランドセメント
1〜5を配合する。ポルトランドセメントには、凝集フ
ロックの強化と沈降促進剤のためとして働きがある。 【0025】陽イオン性界面活性剤1〜5を配合する。
陽イオン性界面活性剤には粒子の表面荷電を中和させる
とともに粒子を疏水性にして凝集を起こさせる作用があ
る。 【0026】 【実施例1】 【請求項1】による、組成成分は重量百分率として空気
流通下で300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩
67、活性炭5、硫酸アルミニウム6、硫酸カルシウム
10を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4をpH調
整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルトランドセ
メント2が配合された吸着凝集沈降主材に対して、陽イ
オン性界面活性剤2と汚染物質分解酵素を4配合し組成
とする吸着凝集剤とした。 【0027】 【請求項4】による、汚染物質分解酵素の配合は、重量
百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵素)20、セ
ルラーゼ系(セルロース分解酵素)14、ホスターゼ系
(有機リン分解酵素)26、ウレアーゼ系(尿素分解酵
素)10、プロテアーゼ系(蛋白質分解酵素)14、グ
ルコース・イソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)16が
配合されている水域浄化用汚染物質分解酵素とした。 【0028】 【試験例1】特別養護老人ホームにある、約50m3の
池全体の水を浄化処理試験をした。池・湖沼全体を処理
槽と想定して、水域の水質浄化をする場合フルボ酸類等
の小さな分子の吸着凝集除去を可能にする事。一定規模
を越えた水域の浄化処理後、水底に凝集沈降した凝集沈
殿物を除去せず水質の浄化作用に役立てるための試験を
おこなった。当該池の試験前の水質状況は、水深の平均
がわずか50cm程であるが、アオコの大量発生と泥な
どが風により舞い込んで濁り、相当数の鯉や金魚が棲息
しているにもかかわらず、その姿はほとんど確認できな
かった。池の条件は、滝口用の循環ポンプが1台有り、
池水は1日3〜4回転程してる。水質浄化設備は無し。
流入水は、減水時に水道水を補給するためのフロートに
よる給水と、降雨時による自然流入。なお、原水と試験
結果は、 【表1】の通りである。 【0029】 【試験方法】は、池内・水中に水流発生/攪拌装置(流
量・3.0m3/min、流速1.8m/sen)を設
置し、池全体に水流をつくる。水流発生/攪拌装置は水
流をつくると共に吸着凝集剤と原水とが効率良く反応す
るように工夫された構造を有している。池全体に水流が
できたら、水流発生/撹拌装置の吸着凝集剤投入口より
徐々に吸着凝集剤を投入し、池全体にゆきわたるように
する。吸着凝集剤の投入量は、20kg(約2500分
の1・400ppm)で、反応を観察しながら約80分
間で投入した。反応は60分後位から現われ始め、90
分後には水底まで目視できる状態になった。しかし、全
体の雰囲気としては、水域が白濁し浮遊物が舞ってい
た。180分後、素晴らしい透明状態の水域となり、試
験前には見る事が困難であった鯉や金魚の泳ぐ姿が良く
観察できた。数100匹いると思われる魚は、一匹も死
ぬことなく元気に泳いでいた。なお、試験結果は 【表1】の通りである。 【0030】各 【表】の分析方法は以下の通りとする。 透視度−JIS K 0102 9. COD−JIS K 0102 17. pH−JIS K 0102 12.1 BOD−JIS K 0102 21 . SS−JIS K 0102 14.1 色度−JIS K 0102 11. 全窒素−JIS K 0102 45.2 色相−官能法 全リン−JIS K 0102 46.3・1 臭気−官能法 【0031】 【表1】 【0032】 【試験例1・中間報告】8月の猛暑の中で水温が高く多
少のアオコが発生が確認された。池の水質悪化の条件と
して、水温が高い事。流入水が殆ど無く、水の動き
が無い事。水深が約50cmと浅い事。池に棲息す
る魚が多く、また、魚に与える餌の食べ残しが有る等が
水域の富栄養化を促進する。しかし、劣悪な条件下では
あるが、水底は目視でき魚が死んだという報告は無かっ
た(例年は8月のこの時期には水質の悪化で相当数の魚
が死んだ)。これは、千枚岩と酵素の働きが水域におけ
る自浄作用を促進しているからである。本来であれば、
この状況で多少の処置をする時期ではあるが、目的が試
験なのであと1ヵ月程このまま観察することにした。な
お、この時期の水質調査結果は 【表2】の通りである。 【0033】 【表2】 【0034】 【実施例2】 【請求項1】による、組成成分は重量百分率として空気
流通下で300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩
67、活性炭5、硫酸アルミニウム6、硫酸カルシウム
10を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4をpH調
整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルトランドセ
メント2が配合された吸着凝集沈降主材に対して、陽イ
オン性界面活性剤1と汚染物質分解酵素を5配合し組成
とする吸着凝集剤とした。 【0035】 【請求項4】による、汚染物質分解酵素の配合は、重量
百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵素)16、セ
ルラーゼ系(セルロース分解酵素)10、ホスターゼ系
(有機リン分解酵素)35、ウレアーゼ系(尿素分解酵
素)12、プロテアーゼ系(蛋白質分解酵素)10、グ
ルコース・イソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)17が
配合されている水域浄化用汚染物質分解酵素とした。 【0036】 【試験例2】9月(73日後)、8月末に台風の襲来が
有り、その際周囲より大量の水が流入した。流入した水
には周囲の植込に散布してある肥料が土砂と共に混入し
ていた。さらに、台風以降、猛暑が続くという劣悪な条
件下、アオコの発生が目立ちはじめ水質が悪化の方向へ
むかったので、 【試験例2】を実施した。試験の工程は、基本的には 【試験例1】と同じである。ただし、吸着凝集剤の配合
と酵素の配合は上記の通りとし、投入量は前回の50%
である10kg(約5000分の1、200ppm)と
した。また、水流発生装置は今回より常設とし継続運転
をする事とした。 【0037】試験工程は、反応を観察しながら約50分
間で投入した。反応は40分後位から現われはじめ、7
0分後には水底まで目視できる状態になった。約120
分後には素晴らしい透明状態の水域となった。 【0038】約2ヵ月前に試験浄化処理を実施していた
事が、前回の原水と比較して状態が良かった事と、千枚
岩と酵素による水域環境が改善されていた事が吸着凝集
剤の投入量と反応速度の速さによって証明された。な
お、試験結果は 【表3】の通りである。 【0039】 【表3】【0040】 【実施例3】 【請求項5】による、汚染物質分解酵素の配合は、重量
百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵素)16、セ
ルラーゼ系(セルロース分解酵素)10、ホスターゼ系
(有機リン分解酵素)35、ウレアーゼ系(尿素分解酵
素)12、プロテアーゼ系(蛋白質分解酵素)10、グ
ルコース・イソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)17が
配合されている汚染物質分解酵素1に対して、塩素の含
まれていない水29で溶解した汚染物質分解酵素水溶液
とした。 【0041】 【試験例3】10月(106日後)、 【試験例1・中間報告】における8月の水質状況と比較
すると目視的にはかなり良い。これは、水流発生装置に
よる水流により、千枚岩と酵素の効果が池全体に行き渡
った事を意味する。しかし、より良い結果を追求し実現
させるために、汚染物質分解酵素水溶液の点滴投入を試
験した。点滴投入方法は、陸上に定量ポンプを設置し、
そこから水流発生/攪拌装置の後方へ投入口を配管し、
汚染物質分解酵素水溶液を4時間で池の水量約50m3
に対して20ppm点滴投入した。なお、当時の水質状
況は 【表4】の通りである。 【0042】 【表4】 【0043】 【試験結果】11月水域は安定し、 【表5】で示す通り良好な結果が得られた。この事は、
水流と、千枚岩、活性炭、酵素の効果による池の水域に
おける自然の浄化作用が整った事を意味する。なお、1
1月水質分析結果は 【表5】通りである。 【0044】 【表5】【0045】 【実施例4】 【請求項2】として、組成成分は重量百分率として空気
流通下で300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩
70、活性炭5、硫酸アルミニウム6、硫酸カルシウム
10を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4をpH調
整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルトランドセ
メント2が配合された吸着凝集沈降主材に対して、陽イ
オン性界面活性剤3を配合し組成とする吸着凝集剤とし
た。 【0046】 【試験例4】特別養護老人ホームにある、約50m3の
池の底部に設置された、底泥集積舛の底泥水、含水率約
500%による試験を行なった。試験は2000cc用
のビーカーに底泥水を採取し、上記吸着凝集剤を0.8
g(400ppm)投入し45秒間攪拌後静止して観察
した。ビーカー内の攪拌水流が沈静するに従い凝集分離
し沈降した。凝集によって生成したフロックは2〜3m
mで良く引き締まっていた、上澄み水の清澄度は極めて
良好であり浮遊微細粒子は目視できなかった。処理水の
分析は上澄み水1200ccを採取し、その結果は 【表6】の通りである。 【0047】 【表6】 【0048】 【実施例5】 【請求項3】による、組成成分は重量百分率として粉体
に加工した製紙スラッジ・PS{三井造船株式会社のP
PRプラントにより、末燃カーボンが重量百分率0.2
%以下のものとする。[MES測定による組成成分は重
量百分率として、未燃−C(0.17)、SiO2(3
8.9)、Al2O3(28.5)、Fe2O3(0.
85)、CaO(23.3)、MgO(6.09)、N
a2O(0.16)、K2O(0.08)、SO
3(0.26)、TiO(1.05)、MnO(<0.
01)、P2O5(<0.01)、Cl(0.06)、
ZnO(0.05)、CuO(0.03)}の粉末5
5、シリカ8、活性炭5、硫酸アルミニウム8、硫酸カ
ルシウム13を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4
をpH調整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルト
ランドセメント3が配合された吸着凝集沈降主材に対し
て、陽イオン性界面活性剤4を配合し組成とする吸着凝
集剤とした。 【0049】 【試験例5】群馬県の染色工場より流出する下水による
凝集沈降試験を行なった。この試験では主材は千枚岩を
使用せずに製紙スラッジ・PSを使用した。 【請求項3】に示すような組成成分で、その特性として
1000℃以上で燃焼させ、未燃カーボンが重量百分率
として0.2%以下の安定した製紙スラッジ・PSが得
られた事にある。また、大量に発生する産業廃棄物であ
る製紙スラッジ・PSの再利用を計るためである。ただ
し、陽イオン性界面活性剤を多めに配合するため、池・
湖沼の浄化処理には問題を残すが、用途に応じては産業
廃棄物の有効利用と、経済性観点から有意義である。 【0050】凝集沈降試験方法は、試験原水を群馬県の
染色工場より流入する下水より採取したものを試験対称
水とし試験を行なった。また、試験方法は同量比較法に
よりA−1剤(200ppm)、A−2剤(100pp
m)と、B剤(通常使用量を基準として、高分子凝集剤
10g:PAC330g)を、同体積の原水1m3に対
して同条件で添加をして試験した。なお、試験作業は
1.3m3水槽の上部に縦型の攪拌機を設置し、350
RTMで5分間3種同条件で攪拌をした。結果は 【表7】の通りである。 【0051】 【表7】 残存色度分析は、JIS K 0102 9.とする。 【0052】 【発明の効果】本発明の吸着凝集剤と水処理方法は、空
気流通下300〜400℃で熱処理をした千枚岩の特性
と、活性炭の吸着効果を活用する事で今までの凝集剤だ
けでは除去が困難であった、フルボ酸類等の分子の小さ
な成分を1剤・1工程で除去する事を可能にした。さら
に、水中の有機成分、無機成分いずれにも有効に働き、
その凝集沈降分離効果が高く脱水性が良いことである。
また、処理水は清澄が良く、pH調整を必要とせずに放
流できることである。そして、主材が天然素材である千
枚岩を使用しており、硫酸アルミニウムや陽性イオン系
界面活性剤の使用割合が少なく還元性に優れている。ま
た、池・湖沼等の水域における水質浄化に用いる場合
も、酵素、千枚岩、活性炭の組み合わせにより、水域に
おける自然の自浄作用を促進し水質の浄化に役立ち、自
然の生態系に与える影響が少なく安心してつかえる。
廃水、生活廃水中に有機成分・無機成分として混在す
る、懸濁成分・コロイド成分・溶解成分を吸着凝集さ
せ、固液分離後の処理水は、清澄性が良くpH調整を必
要としない処理水とし、固形物は圧縮性が良好で還元性
の高い固形物とする吸着凝集剤及び、池・湖沼において
吸着凝集剤処理による凝集沈降沈殿物をリアクターとし
て活用する水質浄化方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来において、池・湖沼の水質浄化及び
産業廃水、生活廃水中に有機成分・無機成分として混在
する不純物で凝集分離処理が可能なのは、懸濁成分の巨
大懸濁質(10−3以上)、砂粒子等(10−4〜10
−3)、シルト粒子等(10−5〜10−4)、藻類等
(10−6〜10−5)、粘土類等コロイド成分(10
−6〜10−9)が限界とされている。 【0003】しかし、産業と生活様式の多様化に伴い、
水中の汚染物質も多様化し凝集分離処理では取り除くこ
とのできない、フルボ酸類のような非常に小さな分子量
の汚染物質の混入が多くなってきた。これらを、吸着除
去するには上下水道及び産業廃水では、主に凝集分離後
に吸着槽において活性炭等で吸着除去をしている。池・
湖沼においては自然浄化に任せるか、または、小規模の
範囲では紫外線・オゾン処理をしているが、設備と処理
量と自然環境に対する問題を残している。 【0004】従来技術の凝集可能範囲について詳しく述
べると、アルミ系凝集方法の場合、凝集が最も有効に用
いられてきたのは、粘土質を主とした濁度である。粘土
粒子の1μmくらいの寸法に対して、凝集作用に働くア
ルミニウム水酸化物の大きさは相対的に非常に小さく、
粘土粒子の重量に比して少ない重量のアルミニウムや中
和剤の添加で、粘土粒子相互の電荷の中和や架橋が生
じ、よいフロックの形成が得られた。ところが、色コロ
イドのうち大きめの寸法をもっているフミン酸類やその
他のコロイド性有機物などは、分子の大きさが凝集剤の
粒子の寸法と同じようなオーダーであるために、どちら
がどちらにくっつくというのではなく、お互いにつなが
り合って集塊となる。ただ、同じような大きさのアルミ
ニウム水酸化物と色コロイドの集塊では、フロックの強
度が十分でなく、一般では、もう少し大きな不溶性のア
ルミニウム種が、それらの核となる場合が多いようであ
る。弱酸性(pH6くらい)のところでは、色コロイド
や有機物の電荷を中和するのに必要な高い荷電中和能力
をもった電荷のアルミニウム粒子が、電荷的には中性に
近いある量の、架橋作用や色コロイドなどの集塊の核の
働きをする、水酸化アルミニウムと共存しており、この
ような条件が働いて色コロイドやコロイド性有機物の凝
集除去をしている。 【0005】しかし、フルボ酸類にような分子量が非常
に小さい成分(数百)は、高い電荷中和能力をもった分
子量が1000くらいのアルミニウムや、中性に近い状
態の水酸化アルミニウムに比べて、はるかに小さな寸法
しかもっていない。そこで、このような分子量の非常に
小さな、フルボ酸類などを含む水を凝集させようとして
も、アルミニウムの周囲に色コロイドや有機物が吸着す
る形の集塊が生じ、分子量の小さな色粒子などはその表
面への吸着にとどまるので、極端に大量の凝集剤を必要
とするようになる。これでは、不経済であるとともにフ
ロックの量が膨大となり、後処理も様々な問題が発生す
る。 【0006】また、池・湖沼全体を処理槽と想定して、
水域を浄化するために凝集剤を直接投与した場合。無機
性凝集剤のpH値の低下が、池・湖沼に棲息する生物の
生命に危険を及ぼし、また、有機系高分子凝集剤の場
合、毒性が池・湖沼に棲息する生物に対し悪影響を及ぼ
すおそれがあった。 【0007】産業廃水、下水汚泥、浚渫汚泥の処理に対
して、無機系凝集剤は物質の電気的電荷中和能力を利用
したもので、分離性は良いが凝集力は比較的弱く、pH
値を低下させる場合が多いので中和工程を必要とする。
そして、アルミニウム系を比較的多量に配合した場合
は、凝集スラッジにアルミニウムの残存が還元性に問題
を残す。また、硫酸鉄系の場合は、酸化鉄系の鉄錆色が
残る場合が多い。また、有機系高分子凝集剤の場合は、
凝集効果は良いが、処理水および処理スラッジが粘性を
持ち、固液分離、脱水処理の操作性に難点がある。ま
た、処理水中に残存する有機成分による酵素分解能力の
阻害や微生物に対する影響などが、自然環境と自然の生
態系に問題を残している。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】池・湖沼全体を処理槽
と想定して、 【請求項1】の配合で水域の水質浄化をする。この場合
フルボ酸類等の小さな分子の吸着凝集除去を可能にする
事と、一定規模を越えた水域の水底に凝集沈降後、凝集
沈殿物を除去することは、多大の労力を要するので、 【請求項1】に配合された 【請求項4】の汚染物質分解酵素の働きにより、この凝
集沈殿物を除去せずリアクターとして活用し、水質の浄
化作用に役立てる事。 【0009】産業廃水等に使用した場合、原水中の凝集
困難な小さな分子量の汚染物質を効率良く活性炭に吸
着、他の有機物・無機物と共に凝集させ、その凝集力が
高く沈降速度が速い事。そして凝集物はは疏水性がよ
く、安全であり、還元性のある事 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、空気流通下で300〜400℃の熱処理を
した千枚岩および、活性炭、酵素の特性と働きを特徴と
する吸着凝集剤である。そして、吸着凝集剤の本来の目
的とその効果は、水中・水域における無機質、有機質で
ある、巨大懸濁成分、コロイド成分、溶解成分を効率良
く吸着凝集沈降させ、固液分離性、脱水性が良く、還元
性のある吸着凝集剤と水処理方法の提供に関する。 【0011】 【発明の実施の形態】課題を解決するための手段の詳細
を述べる。 【0012】空気流通下で300〜400℃の加熱処理
をした粉体の千枚岩を重量百分率として50〜80配合
する。 【0013】配合される千枚岩(Phyllite)
は、泥質〜凝灰質の細粒な岩石が変成したもで、変成度
は粘板岩と緑色片岩の中間に位置付けられる。色は、灰
色〜鉛灰色、ときに緑色を帯びる。片理(広域変成岩に
みられる構造、板状、柱状、針状の鉱物が一定方向に配
列するために岩石が平行に割れやすくなった構造)が明
瞭で明瞭ではがれやすい。緑泥石、白雲母などの板状鉱
物が片理面平行に配列するため、剥離面は絹糸のような
光沢を示す。千枚岩の化学分析(X線マイクロアナライ
ザー分析)による成分は含有量百分率平均値は、SiO
2(67.9)、Al2O3(14.5)、Fe2O3
(1.29)、FeO(3.93)、CaO(1.6
4)、MgO(1.18)Na2O(2.25)K2O
(2.87)1g・hoss(3.07)である。 【0014】空気流通下で300〜400℃で熱処理し
た千枚岩の働きは、千枚岩粉体自体がフロックの核を形
成し、フロックの成長促進と結合の強化とスラッヂの疏
水性を高め、固液分離工程における脱水効果を良好にす
る。さらに、含有されるFeOとFe2O3との比率が
約3:1となっており、これによる活発なイオン交換作
用の結果千枚岩に含まれる有益なミネラルを溶出し水質
の改質に役立つ。また、凝集反応に伴う硫酸イオンやカ
ルシウムイオンの増加を抑制又は減少させ白濁を抑え
る。また、天然素材であり還元性が良い。 【0015】活性炭は粉体として重量百分率として4〜
8配合する。 【0016】活性炭における吸着性は、表面積と細孔容
積の2因子が吸着現象に重要な役割を演じている。活性
炭の内部は、直径100Å以下といった非常に小さな径
の無数のトンネルによって構成されていて、その内表面
積は極めて大きく(表面積700〜 1400m2/
g)吸着に有効に作用する。したがつて、分子量が10
00〜1500以上の成分は、直径100Å以下という
小さな細孔には入って行けず、分子量が数100以下の
小さな成分の吸着に有効に働くことは良く知られてい
る。そして、活性炭の吸着特性としての水中における不
純物除去速度は接触初期には非常に速く、次第に遅くな
り、ついに平衡状態に達する。一方、被吸着物質は分子
小さいほど移動の速度が速く、好んで細孔を選び移動す
るという性質がある。このような事から、被吸着物質で
ある、色分子のフルボ酸類や、悪臭の除去、有機塩素化
合物の除去などに対して効果がある。 【0017】配合された活性炭は他の、凝集剤及び凝集
助剤と共に急速攪拌されながら、始めに小さな被吸着物
質を急速に吸着する。やがて、凝集反応が進行すると、
小さな被吸着物質を吸着しながら、他の成分と共に凝集
される。凝集された活性炭は、平衡状態に達するか、他
の成分に覆われてその機能が果せなくなるまで吸着をす
る。 【0018】また、池・湖沼における水域の水質浄化の
場合の活性炭の働きは、本発明の吸着凝集剤には活性炭
と共に酵素が配合されており、その一部の活性炭が酵素
の固定担体となる。これが、凝集沈降後に水底で凝集沈
殿物として、一定の層を形成しリアクターの役割を果
す。 【0019】重量百分率として酵素を3〜6配合する。
酵素は重量百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵
素)1〜50、セルラーゼ系(セルロース分解酵素)1
〜50、ホスターゼ系(有機リン分解酵素)1〜50、
ウレアーゼ系(尿素分解酵素)1〜50、プロテアーゼ
系(蛋白質分解酵素)1〜50、グルコース・イソメラ
ーゼ系(ブドウ糖分解酵素)1〜50が配合されている
ものを使用する。 【0020】底泥や水中では、微生物の働きによって有
機物が分解され水域が浄化されている。この分解には微
生物の産生する酵素が働いている。池・湖沼の底泥の酵
素の活性を調べると、水域環境の自浄作用の強さがわか
るとされている。酵素の活用は、酵素による有機物直接
分解効果は勿論であるが、直接分解効果がもたらす波及
効果が大きい。これは、酵素を投入することでその分解
によって微生物が必要とする酵素が生成される。する
と、微生物の活性化が始まり、微生物は酵素を自生す
る。自生する酵素の量と種類は投入量の幾倍にもなる。
従って一定の有効な酵素の投入は、有機物の直接分解〜
微生物の活性化〜微生物の酵素の自生〜それらの酵素に
よる分解効果〜微生物の活性化という分解循環が活性化
して、土壌呼吸量の増加にともない水底のヘドロの分解
と、水域の自浄作用の促進がなされる。この場合、凝集
沈殿物が水底に一定の層を形成する事でリアクターの役
割を果す。 【0021】ただし、池・湖沼の水域の水質浄化の場
合、陽イオン界面活性剤は酵素の活性を阻害するのおそ
れがあるので配合量は、配合しないかまたは必要最小限
を配合するものとする。また、水域に一定の流れを作
り、酵素を随時投入する事で効果の増大がはかれる事が
ある。この場合の方法は、当該吸着凝集剤で水域の水質
浄化を実施後に投入するが、粉体に拘らず 【請求項4】を塩素を含まない水で溶解させて、汚染物
質分解液として点滴投入する事も可能である。 【0022】重量百分率として、硫酸アルミニウム5〜
10、硫酸カルシウム8〜15を凝集剤として、炭酸ナ
トリウム3〜6をpH調整剤として配合する。 【0023】凝集剤は、凝集させようとする水中の不純
物・コロイドの荷電を中和する能力とコロイド粒子を相
互に結合させる架橋能力をもった物質である。前者は、
被凝集コロイドと反対荷電をもったイオンであり、後者
は高分子物質であることが必要な条件となる。したがつ
て、この両条件をもった硫酸アルミニウム、硫酸カルシ
ウムは容易に加水分解して、正電荷の水酸化物のポリマ
ーになる金属塩である。これらの金属塩は弱酸性で水に
加えることによって処理すべき水のpHがさがる。ある
フロック形成時間のなかで、すみやかに良好なフロック
を生成させようとするときに、懸濁質の粒子の界面電位
が電気的に中性で、粒子相互間に電気的反発力が働かな
い状態であるゼーター電位を0mV付近にとどめ、フロ
ックの量を大幅に増すくふうが必要である。そのために
は、電気的に中性に近い弱正荷電の水酸アルミニウムを
生成させる必要がある。そこで、アルミニウムをpH7
付近で加水分解させ続けるためにアルカリ剤を必要とす
る。以上の事に基づき、千枚岩との調和において凝集効
果が最も有効に働く範囲として配合されている。 【0024】重量百分率として、ポルトランドセメント
1〜5を配合する。ポルトランドセメントには、凝集フ
ロックの強化と沈降促進剤のためとして働きがある。 【0025】陽イオン性界面活性剤1〜5を配合する。
陽イオン性界面活性剤には粒子の表面荷電を中和させる
とともに粒子を疏水性にして凝集を起こさせる作用があ
る。 【0026】 【実施例1】 【請求項1】による、組成成分は重量百分率として空気
流通下で300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩
67、活性炭5、硫酸アルミニウム6、硫酸カルシウム
10を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4をpH調
整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルトランドセ
メント2が配合された吸着凝集沈降主材に対して、陽イ
オン性界面活性剤2と汚染物質分解酵素を4配合し組成
とする吸着凝集剤とした。 【0027】 【請求項4】による、汚染物質分解酵素の配合は、重量
百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵素)20、セ
ルラーゼ系(セルロース分解酵素)14、ホスターゼ系
(有機リン分解酵素)26、ウレアーゼ系(尿素分解酵
素)10、プロテアーゼ系(蛋白質分解酵素)14、グ
ルコース・イソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)16が
配合されている水域浄化用汚染物質分解酵素とした。 【0028】 【試験例1】特別養護老人ホームにある、約50m3の
池全体の水を浄化処理試験をした。池・湖沼全体を処理
槽と想定して、水域の水質浄化をする場合フルボ酸類等
の小さな分子の吸着凝集除去を可能にする事。一定規模
を越えた水域の浄化処理後、水底に凝集沈降した凝集沈
殿物を除去せず水質の浄化作用に役立てるための試験を
おこなった。当該池の試験前の水質状況は、水深の平均
がわずか50cm程であるが、アオコの大量発生と泥な
どが風により舞い込んで濁り、相当数の鯉や金魚が棲息
しているにもかかわらず、その姿はほとんど確認できな
かった。池の条件は、滝口用の循環ポンプが1台有り、
池水は1日3〜4回転程してる。水質浄化設備は無し。
流入水は、減水時に水道水を補給するためのフロートに
よる給水と、降雨時による自然流入。なお、原水と試験
結果は、 【表1】の通りである。 【0029】 【試験方法】は、池内・水中に水流発生/攪拌装置(流
量・3.0m3/min、流速1.8m/sen)を設
置し、池全体に水流をつくる。水流発生/攪拌装置は水
流をつくると共に吸着凝集剤と原水とが効率良く反応す
るように工夫された構造を有している。池全体に水流が
できたら、水流発生/撹拌装置の吸着凝集剤投入口より
徐々に吸着凝集剤を投入し、池全体にゆきわたるように
する。吸着凝集剤の投入量は、20kg(約2500分
の1・400ppm)で、反応を観察しながら約80分
間で投入した。反応は60分後位から現われ始め、90
分後には水底まで目視できる状態になった。しかし、全
体の雰囲気としては、水域が白濁し浮遊物が舞ってい
た。180分後、素晴らしい透明状態の水域となり、試
験前には見る事が困難であった鯉や金魚の泳ぐ姿が良く
観察できた。数100匹いると思われる魚は、一匹も死
ぬことなく元気に泳いでいた。なお、試験結果は 【表1】の通りである。 【0030】各 【表】の分析方法は以下の通りとする。 透視度−JIS K 0102 9. COD−JIS K 0102 17. pH−JIS K 0102 12.1 BOD−JIS K 0102 21 . SS−JIS K 0102 14.1 色度−JIS K 0102 11. 全窒素−JIS K 0102 45.2 色相−官能法 全リン−JIS K 0102 46.3・1 臭気−官能法 【0031】 【表1】 【0032】 【試験例1・中間報告】8月の猛暑の中で水温が高く多
少のアオコが発生が確認された。池の水質悪化の条件と
して、水温が高い事。流入水が殆ど無く、水の動き
が無い事。水深が約50cmと浅い事。池に棲息す
る魚が多く、また、魚に与える餌の食べ残しが有る等が
水域の富栄養化を促進する。しかし、劣悪な条件下では
あるが、水底は目視でき魚が死んだという報告は無かっ
た(例年は8月のこの時期には水質の悪化で相当数の魚
が死んだ)。これは、千枚岩と酵素の働きが水域におけ
る自浄作用を促進しているからである。本来であれば、
この状況で多少の処置をする時期ではあるが、目的が試
験なのであと1ヵ月程このまま観察することにした。な
お、この時期の水質調査結果は 【表2】の通りである。 【0033】 【表2】 【0034】 【実施例2】 【請求項1】による、組成成分は重量百分率として空気
流通下で300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩
67、活性炭5、硫酸アルミニウム6、硫酸カルシウム
10を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4をpH調
整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルトランドセ
メント2が配合された吸着凝集沈降主材に対して、陽イ
オン性界面活性剤1と汚染物質分解酵素を5配合し組成
とする吸着凝集剤とした。 【0035】 【請求項4】による、汚染物質分解酵素の配合は、重量
百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵素)16、セ
ルラーゼ系(セルロース分解酵素)10、ホスターゼ系
(有機リン分解酵素)35、ウレアーゼ系(尿素分解酵
素)12、プロテアーゼ系(蛋白質分解酵素)10、グ
ルコース・イソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)17が
配合されている水域浄化用汚染物質分解酵素とした。 【0036】 【試験例2】9月(73日後)、8月末に台風の襲来が
有り、その際周囲より大量の水が流入した。流入した水
には周囲の植込に散布してある肥料が土砂と共に混入し
ていた。さらに、台風以降、猛暑が続くという劣悪な条
件下、アオコの発生が目立ちはじめ水質が悪化の方向へ
むかったので、 【試験例2】を実施した。試験の工程は、基本的には 【試験例1】と同じである。ただし、吸着凝集剤の配合
と酵素の配合は上記の通りとし、投入量は前回の50%
である10kg(約5000分の1、200ppm)と
した。また、水流発生装置は今回より常設とし継続運転
をする事とした。 【0037】試験工程は、反応を観察しながら約50分
間で投入した。反応は40分後位から現われはじめ、7
0分後には水底まで目視できる状態になった。約120
分後には素晴らしい透明状態の水域となった。 【0038】約2ヵ月前に試験浄化処理を実施していた
事が、前回の原水と比較して状態が良かった事と、千枚
岩と酵素による水域環境が改善されていた事が吸着凝集
剤の投入量と反応速度の速さによって証明された。な
お、試験結果は 【表3】の通りである。 【0039】 【表3】【0040】 【実施例3】 【請求項5】による、汚染物質分解酵素の配合は、重量
百分率として、アミラーゼ系(澱粉分解酵素)16、セ
ルラーゼ系(セルロース分解酵素)10、ホスターゼ系
(有機リン分解酵素)35、ウレアーゼ系(尿素分解酵
素)12、プロテアーゼ系(蛋白質分解酵素)10、グ
ルコース・イソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)17が
配合されている汚染物質分解酵素1に対して、塩素の含
まれていない水29で溶解した汚染物質分解酵素水溶液
とした。 【0041】 【試験例3】10月(106日後)、 【試験例1・中間報告】における8月の水質状況と比較
すると目視的にはかなり良い。これは、水流発生装置に
よる水流により、千枚岩と酵素の効果が池全体に行き渡
った事を意味する。しかし、より良い結果を追求し実現
させるために、汚染物質分解酵素水溶液の点滴投入を試
験した。点滴投入方法は、陸上に定量ポンプを設置し、
そこから水流発生/攪拌装置の後方へ投入口を配管し、
汚染物質分解酵素水溶液を4時間で池の水量約50m3
に対して20ppm点滴投入した。なお、当時の水質状
況は 【表4】の通りである。 【0042】 【表4】 【0043】 【試験結果】11月水域は安定し、 【表5】で示す通り良好な結果が得られた。この事は、
水流と、千枚岩、活性炭、酵素の効果による池の水域に
おける自然の浄化作用が整った事を意味する。なお、1
1月水質分析結果は 【表5】通りである。 【0044】 【表5】【0045】 【実施例4】 【請求項2】として、組成成分は重量百分率として空気
流通下で300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩
70、活性炭5、硫酸アルミニウム6、硫酸カルシウム
10を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4をpH調
整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルトランドセ
メント2が配合された吸着凝集沈降主材に対して、陽イ
オン性界面活性剤3を配合し組成とする吸着凝集剤とし
た。 【0046】 【試験例4】特別養護老人ホームにある、約50m3の
池の底部に設置された、底泥集積舛の底泥水、含水率約
500%による試験を行なった。試験は2000cc用
のビーカーに底泥水を採取し、上記吸着凝集剤を0.8
g(400ppm)投入し45秒間攪拌後静止して観察
した。ビーカー内の攪拌水流が沈静するに従い凝集分離
し沈降した。凝集によって生成したフロックは2〜3m
mで良く引き締まっていた、上澄み水の清澄度は極めて
良好であり浮遊微細粒子は目視できなかった。処理水の
分析は上澄み水1200ccを採取し、その結果は 【表6】の通りである。 【0047】 【表6】 【0048】 【実施例5】 【請求項3】による、組成成分は重量百分率として粉体
に加工した製紙スラッジ・PS{三井造船株式会社のP
PRプラントにより、末燃カーボンが重量百分率0.2
%以下のものとする。[MES測定による組成成分は重
量百分率として、未燃−C(0.17)、SiO2(3
8.9)、Al2O3(28.5)、Fe2O3(0.
85)、CaO(23.3)、MgO(6.09)、N
a2O(0.16)、K2O(0.08)、SO
3(0.26)、TiO(1.05)、MnO(<0.
01)、P2O5(<0.01)、Cl(0.06)、
ZnO(0.05)、CuO(0.03)}の粉末5
5、シリカ8、活性炭5、硫酸アルミニウム8、硫酸カ
ルシウム13を吸着凝集剤として、水酸化カルシウム4
をpH調整剤、凝集フロックの沈降促進剤としてポルト
ランドセメント3が配合された吸着凝集沈降主材に対し
て、陽イオン性界面活性剤4を配合し組成とする吸着凝
集剤とした。 【0049】 【試験例5】群馬県の染色工場より流出する下水による
凝集沈降試験を行なった。この試験では主材は千枚岩を
使用せずに製紙スラッジ・PSを使用した。 【請求項3】に示すような組成成分で、その特性として
1000℃以上で燃焼させ、未燃カーボンが重量百分率
として0.2%以下の安定した製紙スラッジ・PSが得
られた事にある。また、大量に発生する産業廃棄物であ
る製紙スラッジ・PSの再利用を計るためである。ただ
し、陽イオン性界面活性剤を多めに配合するため、池・
湖沼の浄化処理には問題を残すが、用途に応じては産業
廃棄物の有効利用と、経済性観点から有意義である。 【0050】凝集沈降試験方法は、試験原水を群馬県の
染色工場より流入する下水より採取したものを試験対称
水とし試験を行なった。また、試験方法は同量比較法に
よりA−1剤(200ppm)、A−2剤(100pp
m)と、B剤(通常使用量を基準として、高分子凝集剤
10g:PAC330g)を、同体積の原水1m3に対
して同条件で添加をして試験した。なお、試験作業は
1.3m3水槽の上部に縦型の攪拌機を設置し、350
RTMで5分間3種同条件で攪拌をした。結果は 【表7】の通りである。 【0051】 【表7】 残存色度分析は、JIS K 0102 9.とする。 【0052】 【発明の効果】本発明の吸着凝集剤と水処理方法は、空
気流通下300〜400℃で熱処理をした千枚岩の特性
と、活性炭の吸着効果を活用する事で今までの凝集剤だ
けでは除去が困難であった、フルボ酸類等の分子の小さ
な成分を1剤・1工程で除去する事を可能にした。さら
に、水中の有機成分、無機成分いずれにも有効に働き、
その凝集沈降分離効果が高く脱水性が良いことである。
また、処理水は清澄が良く、pH調整を必要とせずに放
流できることである。そして、主材が天然素材である千
枚岩を使用しており、硫酸アルミニウムや陽性イオン系
界面活性剤の使用割合が少なく還元性に優れている。ま
た、池・湖沼等の水域における水質浄化に用いる場合
も、酵素、千枚岩、活性炭の組み合わせにより、水域に
おける自然の自浄作用を促進し水質の浄化に役立ち、自
然の生態系に与える影響が少なく安心してつかえる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C02F 1/28 C02F 1/28 D
1/52 1/52 Z
1/54 1/54 Z
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】組成成分が重量百分率として空気流通下で
300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩50〜8
0、活性炭4〜8、硫酸アルミニウム5〜10、硫酸カ
ルシウム8〜15を吸着凝集剤として、水酸化カルシウ
ム3〜6をpH調整剤、凝集フロックの沈降促進剤とし
てポルトランドセメント1〜5が配合された吸着凝集沈
降主材に対して、陽イオン性界面活性剤1〜5と汚染物
質分解酵素を2〜6配合し組成とする吸着凝集剤。 【請求項2】組成成分が重量百分率として空気流通下で
300〜400℃の熱処理をした粉末の千枚岩50〜8
0、活性炭4〜8、硫酸アルミニウム5〜10、硫酸カ
ルシウム8〜15を吸着凝集剤として、水酸化カルシウ
ム3〜6をpH調整剤、凝集フロックの沈降促進剤とし
てポルトランドセメント1〜5が配合された吸着凝集沈
降主材に対して、陽イオン性界面活性剤1〜5を配合し
組成とする吸着凝集剤。 【請求項3】組成成分が重量百分率として粉体に加工し
た製紙スラッジ・PS{三井造船株式会社のPPRプラ
ントにより、未燃カーボンが重量百分率0.2%以下の
ものとする。[MES測定による組成成分は重量百分率
として、未燃−C(0.17)、SiO2(38.
9)、Al2O3(28.5)、Fe2O3(0.8
5)、CaO(23.3)、MgO(6.09)、Na
2O(0.16)、K2O(0.08)、SO3(0.
26)、TiO(1.05)、MnO(<0.01)、
P2O5(<0.01)、Cl(0.06)、ZnO
(0.05)、CuO(0.03)}の粉末50〜8
0、シリカ2〜15、活性炭4〜8、硫酸アルミニウム
5〜12、硫酸カルシウム5〜15を吸着凝集剤とし
て、水酸化カルシウム3〜7をpH調整剤、凝集フロッ
クの沈降促進剤としてポルトランドセメント1〜5が配
合された吸着凝集沈降主材に対して、陽イオン性界面活
性剤1〜5を配合し組成とする吸着凝集剤。 【請求項4】 【請求項1】記載の酵素は重量百分率として、アミラー
ゼ系(澱粉分解酵素)1〜50、セルラーゼ系(セルロ
ース分解酵素)1〜50、ホスターゼ系(有機リン分解
酵素)1〜50、ウレアーゼ系(尿素分解酵素)1〜5
0 プロテアーゼ系(蛋白質分解酵素)1〜50、グル
コース・イソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)1〜50
が配合されている汚染物質分解酵素。 【請求項5】 重量百分率として、アミラーゼ系(澱粉
分解酵素)1〜50、セルラーゼ系(セルロース分解酵
素)1〜50、ホスターゼ系(有機リン分解酵素)1〜
50、ウレアーゼ系(尿素分解酵素)1〜50 プロテ
アーゼ系(蛋白質分解酵素)1〜50、グルコース・イ
ソメラーゼ系(ブドウ糖分解酵素)1〜50が配合され
ている汚染物質分解酵素に1に対し、塩素を含まない水
25〜35で溶解した汚染物質分解酵素水溶液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12462597A JPH10277307A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 吸着凝集剤と水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12462597A JPH10277307A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 吸着凝集剤と水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10277307A true JPH10277307A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=14890055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12462597A Pending JPH10277307A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 吸着凝集剤と水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10277307A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007117069A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Green Culture:Kk | 水中動植物増殖体及びそれを利用した海洋牧場 |
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JP2017006819A (ja) * | 2015-06-17 | 2017-01-12 | 株式会社アステック | バイオマス原料由来の木酢液の凝集処理剤及びその凝集処理剤を用いた処理方法 |
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CN111018012A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-04-17 | 南京源泉环保科技股份有限公司 | 一种荧光废水高cod处理剂 |
-
1997
- 1997-04-09 JP JP12462597A patent/JPH10277307A/ja active Pending
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