JPH10151188A - 骨形成用移植体 - Google Patents

骨形成用移植体

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JPH10151188A
JPH10151188A JP8310986A JP31098696A JPH10151188A JP H10151188 A JPH10151188 A JP H10151188A JP 8310986 A JP8310986 A JP 8310986A JP 31098696 A JP31098696 A JP 31098696A JP H10151188 A JPH10151188 A JP H10151188A
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JP
Japan
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cement
bone
implant
calcium phosphate
tcp
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JP8310986A
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Inventor
Koichiro Oura
好一郎 大浦
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形性並びに手術時の操作性に優れ、更に生体
内での形状維持も良好で、且つ新生骨形成能に優れた骨
形成用移植体。 【解決手段】生体吸収性リン酸カルシウムセメント、殊
にβ−トリカルシウムフォスフェート(β−TCP)及
びモノカルシウムフォスフェートモノハイドレート(M
CPM)を含むリン酸カルシウムセメントと骨誘導因子
を含むことを特徴とする骨形成用移植体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体吸収性リン酸
カルシウムセメントと骨誘導因子を含むことを特徴とす
る骨形成用移植体に関する。
【0002】
【従来の技術】骨誘導因子(bone morphog
enetic protein:BMP)は、皮下組織
又は筋組織内の未分化間葉系細胞に作用して、これを軟
骨芽細胞又は骨芽細胞に分化させ、軟骨又は骨を形成さ
せる活性タンパク質である。BMPは、ウシ脱灰骨基質
中に存在する異所性骨誘導活性を示す物質として発見さ
れたが、純粋に単離されず、具体的な構造は未解明のま
まであった。しかし、遺伝子工学の技術により、ヒトB
MPをコードする遺伝子がクローニングされ、アミノ酸
配列が明らかになった。また、ヒトBMPは、アミノ酸
配列が相同性を有する複数の近縁タンパク質からなる一
群のファミリーを構成することも判明し、多数の種類の
組換えヒト骨誘導因子(rhBMP)が創製されてきた
〔Science Vol.242,pp.1528−
1534(1988);Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA Vol.87,pp.2220−
2224(1990);Progress in Gr
owth Factor Research,Vol.
1,pp.267−280(1989);特表平2−5
00241号、特表平3−503649号、特表平3−
505098号、WO91/18098、WO92/0
5199、WO93/09229の各公報〕。また、形
質転換体による生産も行われている。
【0003】前記のBMPを利用して、骨又は軟骨の損
傷、欠損あるいは形成不全等の治療を行う方法は、その
BMPの構造が未解明であった頃から種々提案されてお
り、組換えヒトBMPの生産に伴って更に盛んになって
いる。BMPを利用する際には、BMPを単独で局所に
埋植して骨形成を誘導させることが極めて困難であるの
で、一般的には、BMPを担体に担持させた形で局所に
埋植する。このように、BMP用担体はBMPと共に生
体内に埋植されるので、BMP活性を損なわずに、低毒
性、低発癌性及び低抗原性等の特性を有することが要求
される。
【0004】既に提案されている技術としては、例え
ば、アテロコラーゲンからなる担体にBMPを担持させ
た移植体(特開昭62−89629号公報)や、rhB
MPと多孔性生体分解性ポリマーと自家血とからなる組
成物(米国特許第5,171,579号明細書)等が知
られている。しかし、BMPとコラーゲン担体のみから
なる移植体や多孔性生体分解性ポリマーと自家血とから
なる組成物は強度がなく形状維持も不十分であった。
【0005】また、セラミックス材料支持体にBMPと
コラーゲン担体とを含浸させた移植体(特開昭60−2
53455号公報)、BMPとヒドロキシアパタイト及
びβ−トリカルシウムフォスフェートからなる二相性リ
ン酸カルシウム(BCP)とを含む骨形成用移植体(特
開平7−246235号公報)等が知られている。セラ
ミック材料等の非分解性あるいは分解の遅い物質を支持
体として用いた場合はこれらの物質が生体に吸収されず
に長時間生体内に残留し、均一な骨組織の形成が遅くな
る。更に、ブロック状のこれらの移植体は、比較的大き
な骨欠損部位には適するが、比較的小さな欠損あるいは
形状の複雑な欠損においては当該欠損部に適合した形状
に成形することが容易ではない。更に顆粒状の場合は移
植後の形状維持の点で更に改善が望まれている。
【0006】従って、骨欠損部の形状に容易に適合する
成形性を有し手術時の操作性に優れ、更に生体内での形
状維持も良好で、且つ、新生骨形成能に優れたBMPを
適用した骨形成用移植体が切望されていた。一方、W.
Brown等はテトラカルシウムフォスフェートとジカ
ルシウムフォスフェート等を水とともに混合させること
により、わずかな時間で硬化しセメント状のヒドロキシ
アパタイトとなることを見出し、これらが歯科用の骨セ
メントとしてあるいは骨欠損部用のインプラントとして
有用であることを開示している(アメリカ特許RE33
161号特許明細書、WO94/20064号公報)。
【0007】その後、生体吸収性を有するリン酸カルシ
ウムセメントも報告され、歯若しくは骨の欠損部に適用
する移植体として注目されている。例えば、モノカルシ
ウムフォスフェートモノハイドレート(MCPM)、α
−トリカルシウムフォスフェート(α−TCP)、カル
シウムカーボネート(CC)の混合物からなるMCPM
−α−TCP−CCセメント(B.R.Constan
tz等、Science、267、1796−99(1
995))、β−トリカルシウムフォスフェート(β−
TCP)及び-モノカルシウムフォスフェートモノハイ
ドレート(MCPM)の混合物からなるβ−TCP−M
CPMセメント(J.Mirtchi、J.Lemai
tra等、 Biomaterials 10、475
−480(1989))及びβ−トリカルシウムフォス
フェート(β−TCP)-モノカルシウムフォスフェー
トモノハイドレート(MCPM)−カルシウムサルフェ
ート(CSH)の混合物からなるβ−TCP−MCPM
−CSHセメント(K.Ohura、J.Lemait
ra等、J.Biomedical Material
s Res.30、193−200(1996))等が
挙げられる。これらのセメントは水と混合したペースト
状で骨欠損部に注入することも可能であり、生体内で固
化する。更に生体吸収性を有することより、新生骨と置
換しうることが開示されている。しかしながらこれらの
セメントのみの移植では新生骨の形成は遅く、更に早期
に新生骨に置換する移植体が切望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、移植が
容易で手術時の操作性に優れ、しかも生体内で良好にそ
の形状を維持し、且つ、新生骨形成能に優れ、移植体自
体は新生骨に置換容易な性質を併せ持つ、骨形成用移植
体の創製を目的として、鋭意研究した結果、生体吸収性
リン酸カルシウムセメント、殊にβ−トリカルシウムフ
ォスフェート(β−TCP)及びモノカルシウムフォス
フェートモノハイドレート(MCPM)を含むリン酸カ
ルシウムセメントと骨誘導因子を含むことを特徴とする
骨形成用移植体が、前記目的を達成することを見出し本
発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、生体吸収
性リン酸カルシウムセメント、殊にβ−TCP及びMC
PMを含むリン酸カルシウムセメントと骨誘導因子を含
むことを特徴とする骨形成用移植体に関する。好ましく
は、リン酸カルシウムセメントが、更にカルシウムサル
フェートヘミハイドレートを含むβ−TCP−MCPM
−CSHセメントである骨形成用移植体である。また、
リン酸カルシウムセメントが固化したブロック状のセメ
ントである骨形成用移植体、及び、リン酸カルシウムセ
メントが固化する前のペースト状若しくは粘土状のセメ
ントである骨形成用移植体が好ましい。
【0010】本発明の生体吸収性リン酸カルシウムセメ
ントは後記するように適量の水を加えるとペースト状と
なり、短時間で殆ど発熱することなく固化し多孔質のブ
ロック状のセメントを形成する。従って、本発明の骨形
成用移植体は、固化したブロック状のリン酸カルシウム
セメントに骨誘導因子を担持した骨形成移植体であって
もよいし、移植後移植部位で固化するように水を添加さ
れた固化する前のペースト状若しくは粘土状のリン酸カ
ルシウムセメントに骨誘導因子を担持した骨形成用移植
体であってもよい。
【0011】本発明の骨形成用移植体は、所望の形状の
型により固化することも可能であるので、複雑な形状に
も成形が容易である。また、固化する前のペーストある
いは粘土状での埋め込み、更には注入等によっても移植
可能であり、手術時の操作性に優れる。しかも生体内で
は固化して一定の強度を有し、良好に形状を維持可能で
あり、且つ、新生骨形成能に優れ、移植体自体は生体吸
収性で徐々に新生骨に置換される。このような優れた性
質を併せ持つ骨形成用移植体は全く新規なものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用することができる生体吸収性リン酸カルシ
ウムセメントは公知のもの、例えば、MCPM−α−T
CP−CCセメント(B.R.Constantz等、
Science、267、1796−99(199
5))、β−TCP−MCPMセメント(J.Mirt
chi、J.Lemaitra等、 Biomater
ials 10、475−480(1989))、β−
TCP−MCPM−CSHセメント(K.Ohura、
J.Lemaitra等、J.Biomedical
Materials Res.30、193−200
(1996))等が挙げられ、これらは文献に開示され
た方法並びに当業者に容易なそれらの変法で容易に製造
しうるものである。
【0013】本発明の生体吸収性リン酸カルシウムセメ
ントの生体吸収性は、その種類、大きさや移植部位によ
っても異なるが、新生骨との置換性の点から、少なくと
も1〜2年以内、好ましくは数週〜数ヶ月程度で生体内
で完全に吸収されるものであることが望ましい。従っ
て、本発明のリン酸カルシウムセメントとしては、生体
吸収性が良好であるセメント、具体的には、β−TCP
−MCPMセメント、特にβ−TCP−MCPM−CS
Hセメントが好ましい。
【0014】以下、本発明に使用しうるβ−TCP−M
CPMセメントに関して詳細に説明する。これらに使用
されるβ−TCPとしては、α−TCPの含有量が30
%以下、好ましくは15%以下のβ−TCPであり、そ
の平均粒子径は500μm以下、好ましくは350μm
以下である。β−TCP−MCPMセメントにおける、
β−TCP(平均粒子径500μm以下)に対するMC
PMの混合量は水を添加して固化する量であればいずれ
でもよいが、好ましくは重量比で0.05〜2倍量、よ
り好ましくは0.1〜0.8倍量である。更に好ましく
は0.2〜0.4倍量である。更に、CSHを含む場合
は、そのβ−TCPとMCPMの混合物に対する比率は
水を添加して固化する量であればいずれでもよいが、好
ましくは重量比で、0.6倍量以下、より好ましくは、
0.05〜0.5倍量である。更に好ましくは0.1〜
0.3倍量である。
【0015】強度の改善と溶解促進のため粒子径の大き
な、即ち500μm〜5mm程度の粒子径を有するβ−
TCP粒子を更に加えてもよい。特に500−1000
μmのβ−TCP粒子を更に加えることが好ましい。当
該粒子径の大きなβ−TCP粒子は固化反応には殆ど寄
与しないが、これらの添加により固化したセメントの強
度の改善と粒径比の変更による吸収速度の促進を図るこ
とが可能である。当該大きなβ−TCP粒子の混合比
は、用いるβ−TCP粒子の粒子径によって適当な比率
に調整される。更に必要とする強度及び/又は生体内に
移植したときの生体吸収速度を考慮して、混合比は調整
される。好ましくは他のセメント成分に対して重量比
で、2倍量以下、好ましくは1倍量以下、特に好ましく
は0.1〜0.8倍量である。セメントを固化するのに
使用される水は、当該分野で使用される精製水、注射用
精製水等が使用される。BMPを含む緩衝液、その他の
添加成分を混合した水溶液、或いはセメント固化遅延作
用を有するピロリン酸カルシウム添加溶液であってもよ
い。水の添加量はセメントを固化しうる範囲の量であれ
ばよく、セメントの各成分の混合比並びに含まれる大き
な粒子径のβ−TCP粒子の量によっても異なるが、好
ましくは、セメント成分(水以外の構成成分)に対して
重量比で0.3〜1.5倍量である。より好ましくは
0.3〜1倍量である。β−TCP−MCPMセメント
は、水を加えることにより反応し殆ど発熱を伴わず短時
間(数分〜数時間、好ましくはおよそ5〜10分)でブ
ロック状に固化する。これは、水の添加によりβ−TC
P及びMCPMは水と反応しジカルシウムフォスフェー
ト ジハイドレート(DCPD)を生成し、この結晶が
残存するβ−TCPの粒子を結合し多孔質の固体を形成
することによって起こることが報告されている。更に、
添加されたCSHはセメントの固化を遅延させるととも
に、微粒子による微細構造の発達を促し固化したセメン
トの強度の増加に寄与する。また、、β−TCP−MC
PM−CSHセメントの強度は25〜35Mpa程度と
報告されている(J.Biomedical Mate
rials Res.30、193−200(199
6))。
【0016】本発明で使用することのできる骨誘導因子
(BMP)は、未分化の間葉系細胞に作用して、これを
軟骨細胞や骨芽細胞へ分化させ、軟骨又は骨を形成させ
る活性を有するタンパク質であれば特に限定されず、そ
の調製方法も限定されない。しかし、免疫性等の臨床上
の安全性及び品質の安定した材料を大量に入手すること
ができる点で遺伝子組換え技術により製造されたヒトB
MPが好ましい。すなわち、ヒト骨誘導因子をコードす
る塩基配列を含む組換えDNAを含有する形質転換体
(細胞又は微生物)を培養し、それら形質転換体によっ
て産生された組換えヒト骨誘導因子を単離、精製して調
製した組換えヒト骨誘導因子(rhBMP)である。こ
れらのヒト骨誘導因子(rhBMP)としては、例え
ば、rhBMP−2、rhBMP−3、rhBMP−4
(rhBMP−2Bともいう)、rhBMP−5、rh
BMP−6、rhBMP−7、rhBMP−8、rhB
MP−9,rhBMPのヘテロダイマー又はこれらの改
変体や一部欠損体を挙げることができる。これらのタン
パク質を単独で又は2種以上の混合物として用いること
ができる。好ましくはrhBMP−2である。
【0017】これらのrhBMPは、哺乳動物細胞(例
えば、CHO細胞)、微生物(例えば、大腸菌)又は酵
母細胞等で発現したものであることができる。既に大量
生産法及び精製法が確立しているrhBMPとしてはr
hBMP−2があるが、その他のrhBMPを同様に製
造し、精製して用いることができる〔Progress
in Growth Factor Researc
h,Vol.1,pp.267−280(198
9)〕。既に知られている精製rhBMP−2は、分子
量約30,000の二量体タンパク質である。それぞれ
の単量体は、Asn56残基にハイ・マンノース型の糖
鎖を有している〔Abstract Sixth In
terraction Symposium of t
he Protein Society,San Di
ego,CA(1992)〕。
【0018】本発明による骨形成用移植体において、移
植体1ml当りのBMP添加量は、骨誘導作用を発現す
る濃度であればいずれでもよいが、rhBMP−2を用
いる場合は、通常は20μg以上、好ましくは50〜2
0,000μg、より好ましくは100〜1,000μ
gである。本発明のリン酸カルシウムセメントは、BM
Pを担持させる前に、必要に応じて滅菌処理を施しても
良い。滅菌方法は医療上許容される方法であればいずれ
でもよく、例えば、放射線滅菌、エチレンオキサイドガ
ス滅菌や乾熱滅菌が挙げられる。本発明のリン酸カルシ
ウムセメントに骨誘導因子を担持させる方法としては、
リン酸カルシウムセメントに水を添加する前、若しくは
添加後にBMP溶液を加えて混合する事によって行うこ
とができる。あるいは水を添加する際に同時に添加して
もよい。この場合、セメントが固化する際に若干の発熱
があるがBMPの活性を失わせることは無い。固化した
リン酸カルシウムセメントにBMP溶液を含浸してその
まま移植体としてもよく、その含浸体を凍結乾燥等で乾
燥して用いてもよい。乾燥移植体を用いる場合は、使用
時(移植時)に注射用水や生理食塩水で湿潤して使用す
るか、又は乾燥体のまま移植しても速やかに血液で湿潤
するのでさしつかえない。
【0019】また、BMPを担持させたリン酸カルシウ
ムセメントの周囲に更にリン酸カルシウムセメントを添
加してもよい。この方法は少ないBMPでより多くの新
生骨を得られる点で有利である。本発明の移植体は、使
用時にBMPを担持させ調製されてもよく、あるいはB
MPを担時させた後使用時まで適切な条件下で保存され
てもよい。本発明の移植体は、前記以外の成分を含有す
ることができる。これらの所望成分としては、具体的に
は、安定化剤、保存剤、可溶化剤、pH調整剤、増粘剤
等を挙げることができる。また、骨または軟骨形成に有
用な追加成分、例えばフィブロネクチン、オステオネク
チン、又は非抗原性の不溶性骨マトリックス等を含むこ
ともできる。これらの所望成分は、本発明移植体を製造
する好適な段階で適宜好適な方法により添加することが
できる。
【0020】本発明の移植体は、各種の骨又は軟骨の欠
損を修復するために、所望の形状に固化成形し固体とし
て埋め込むほか、ペーストあるいは粘土状で移植部位に
埋め込むこともできる。更には注入等によっても移植可
能である。移植は、当該分野に知られた方法で行われ
る。すなわち、従来知られている移植体と同様に、生体
に適用することができ、その目的、用途、適応部位、患
者の状態等に応じて、当業者の常法に従って適宜適用す
ることができる。本発明の移植体は、移植された部位に
おいて、セメントから溶出するカルシウムイオン、リン
イオンとBMPが作用して、移植体を中心としてその周
囲を囲むように新生骨が形成される。仮に生じた骨の形
状が大きめであっても、再置換を経て望ましい形状に戻
るので差し支えない。また、本発明の移植体は、生体内
で吸収されるので、新生骨と置換され、移植手術後の取
り出し手術の必要がない。
【0021】本発明による各種の骨形成用移植体は、そ
れらを単独で用いるだけでなく、複数個あるいは複数種
を任意に組み合わせて用いてもよい。また、本発明移植
体と別の公知移植体とを組み合わせて用いてもよい。本
発明移植体の局所への固定、形状の維持、移植体からの
BMP拡散の抑制を目的として、あるいは強度が十分で
ない場合には、他の公知の補強材を併用することもでき
る。補強材は、例えば、移植体を固定するための生体適
合性の膜、例えばコラーゲン膜やGTR法に用いるゴア
テックス膜又はポリ乳酸膜等、あるいは本発明移植体と
生体内組織(特に骨)との固定具、例えば金属プレー
ト、骨結合用ピン又は固定釘等であり、これらの補強材
は、必要があれば、骨形成後に、外科的に取り除くこと
もできる。また、他の公知の移植体と併用して用いても
よい。
【0022】以下の本発明の骨形成用移植体の優れた効
果を証明するための試験及び結果を示す。
【0023】移植試験例 1 (1)試験方法 48匹の雄性Sprague−Dawleyラット(9
週齢:体重330〜360g)にNembutalを腹
腔内に投与し麻酔した。右肢の大腿骨部側面を切開し、
高密度ポリエチレンプレート(4×4×23mm)を直
径1.2mmのKirshnerワイヤーで大腿骨の前
方の皮質骨に沿って固定後、デンタルバーを用いて大腿
骨の骨幹部に長さ5mmの全骨欠損を作製した。これら
のラットを等しく3群に分け、各群について、移植体を
この欠損部に挿入し、切開部を閉鎖した。各群の移植体
としては、A群:実施例1で得たrhBMP−2を6.
28μg(担体100μl当たり10μg)含有する移
植体、B群:実施例1で得たrhBMP−2を1.26
μg(担体100μl当たり2μg)含有する移植体、
並びにコントロールとしてC群:rhBMP−2を含有
しない以外は実施例1と同様に製造したセメントを用い
た。
【0024】移植後3、6、及び9週目に、Nembu
tal麻酔下、それぞれのラットの後ろ足を開排させ
て、大腿骨のX線写真を撮影した。さらに各グループか
ら2匹を屠殺し、欠損部の組織並びに隣接した骨を組織
学的に観察した。組織をPMMA包埋した後、薄切し、
密着写真を撮影し、ギムザ液で染色した。ラットの大腿
骨を9週目に取り出し、周辺の軟組織、ポリエチレンプ
レート及びピンを除去した。移植体を移植した右大腿骨
並びに非処置の左大腿骨をねじり破壊(failure in tors
ion)試験に付した。
【0025】(2)結果 i)X線写真による観察結果 A群:3週後には移植体周囲に豊富な新生骨が形成さ
れ、欠損部の骨癒合が見られた。一部には手術時に形成
された血腫(プレートを包み込む広い範囲に形成)外壁
にも新生骨形成が認められた。6週後には移植体(セメ
ント)の吸収が進み欠損部に形成された新生骨は成熟し
た。9週後には移植体は殆ど吸収され、骨欠損部は正常
な管状骨構造に回復していた。また、周囲に形成された
骨はプレートを包む形で成熟した。 B群:3週後には移植体の両端部に豊富な新生骨の形成
が観察され、6週後には一部の例で移植体周囲に形成さ
れた骨で、欠損部の骨癒合が観察された。9週後には移
植体は殆ど吸収され欠損部は回復していた。 C群:3週後には残存する骨の断端部にわずかな新生骨
の形成が観察され、移植体は吸収が始まっていた。6週
後には移植体の吸収が進行し多少小さくなっていたが、
新生骨は両骨端部に形成されているのみであり、癒合は
見られなかった。9週後も移植体は形状を保ち、骨欠損
は残存したままで、偽関節の形成が見られた。
【0026】ii)ねじり破壊試験の結果 9週後において骨癒合した大腿部欠損部の力学的性質
(破断強度、変形(どの程度のねじりにより破壊される
か)並びに硬さ(破断強度/変形)を試験した。なお、
B群の10例中の6例とC群の10例中の10例は、強
度ひずみ曲線(thetorque-angle graphs)において、軟組
織の典型的なフラットカーブパターンを呈し、骨癒合を
認めなかったため、当該試験結果から除いた。
【0027】 表1 移植9週後の癒合した欠損部の力学的性質 _________________________________ A群 B群 非処置群 (n=10) (n=4) (n=30) _________________________________ 破断強度(Nm) 0.213±0.034 0.089±0.069 0.215±0.003 変形(degrees) 8.000±1.800 9.120±3.558 9.855±2.140 硬さ(Nm/degree) 0.072±0.013* 0.043±0.014 0.052±0.004* _________________________________ *:p<0.005
【0028】A群(rhBMP−2高用量群)では、全
例で9週後の力学的性状が非処置の大腿骨とほぼ同等に
回復し、硬さは非処理群より有意に強かった。B群(r
hBMP−2低用量群)では、変形は非処置群と同等程
度であるが、破断強度が低く、骨癒合も40%と移植体
の骨形成能にrhBMP−2の用量依存性が見られた。
【0029】(3)考察 以上の結果より、本発明移植体はラットにおける大腿骨
欠損モデルにおいて、移植から3週後には良好な新生骨
が誘導され、短期間で欠損部の癒合が確認された。本発
明移植体は生体内で徐々に吸収されて縮小し、その局所
刺激性も低いものであることも認められた。更に、高用
量投与群では9週後に移植部位に形成されていた骨組織
の力学的性状も通常の骨組織とほぼ同等程度まで回復し
ていたことより、本移植体は、優れた骨誘導能並びに新
生骨との置換性を有するものであることが確認された。
【0030】従来、上記と同様の大腿骨欠損モデルにて
rhBMP−2(1.4μgまたは11μg)を含有し
た不活性化ラット骨マトリックス(DBM)10mgの
ゼラチンカプセルの移植試験をした結果が、Yasko, A.
W.等により報告されており、それによれば高用量群にお
いては10例中8例が3週間後から骨癒合したが、低用
量群では癒合がなされなかった(JBJS.1992,
74−A、659−670)。また、rhBMP−2
(9.3μl又は3.1μl)を含有したPLGAマイ
クロスフェアー(径:247μm)と血液を混ぜた担体
(38.2μl)の移植試験結果が、Lee, S. C.等によ
り報告されているが、高用量群において9例中9例で骨
癒合し、9週後の骨強度は非処理群の60%であった
(JBMR、28、1149−1156、1994)。
これらの報告と比較すると、本発明移植体はより少ない
rhBMPの含有量においても、その骨欠損の癒合の程
度に優れており、また、形成された骨組織の骨強度にも
優れていた。従って、本発明移植体は、rhBMPを含
有する移植体として実用性の高いものであることが確認
された。
【0031】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。
【0032】実施例 1 粒径350μm以下のβ−TCP 23.1重量部、粒
径500μm以上1,000μm以下のβ−TCP 2
1.4重量部、MCPM(和光純薬より購入)7.1重
量部、及びCSH(和光純薬より購入) 5.6重量部
の混合物に、水42.8重量部を加えて混合し、φ4×
5mm、内空φ1.2mmの円筒状に固化成形させた。
このシリンダーを乾熱殺菌装置で180°Cで1時間殺
菌した。その円筒の内壁に、rhBMP−2〔Gene
tics Institute製(以下の実施例でも使
用)〕〔1mg/mlまたは0.2mg/ml)溶液を
滴下して浸透させ、rhBMP−2(6.28μgまた
は1.26μg)を含有する本発明移植体を得た。
【0033】実施例 2 粒径350μm以下のβ−TCP 23.1重量部、粒
径500μm以上1,000μm以下のβ−TCP2
1.4重量部、MCPM7.1重量部、及びCSH5.
6重量部の混合物を滅菌処理し、これに、rhBMP−
2水溶液(200μg/ml)42.8重量部を加えて
混合し、ペースト状の本発明移植体を得た。実施例 3 実施例 1のrhBMP−2含有移植体を、同じ組成の
セメントペースト(rhBMP−2不含)で包み込むよ
うに、所望の形状に成形して移植体を得た。
【0034】
【発明の効果】本発明移植体は、生体内で速やかに骨形
成を誘導し、しかも移植体全体が新生骨に早期に置換
し、移植体の残存が無く、良好な骨組織を形成(回復)
することができ、しかも適応時の操作性及び成形性にも
優れている。従って、外傷、疾病又は先天性の異常等に
よって引き起こされた各種の骨又は軟骨の欠損を修復す
るために、当該分野に知られた方法で患部に適用するこ
とができる。本発明移植体は生体内に移植された際に、
起炎性が低く生体適合性に優れており、自然に近い状態
で骨又は軟骨の修復が可能になる。
【0035】本発明移植体は、各種の分野に適用するこ
とができ、例えば、骨折等の外傷、腫瘍あるいは炎症
性、変性ないし壊死性骨疾患等の疾患による骨欠損の治
療、脳外科、整形外科或いは口腔外科手術等の手術に伴
う採骨等による骨又は軟骨の欠損部位の修復、各種骨折
の治癒促進、人工関節、人工骨若しくは人工歯根等の人
工インプラント周囲での骨の形成、人工インプラント使
用時の固着促進、脊椎固定促進、脚延長等の整形外科分
野における骨の補填、軟骨の再生、関節の再建、形成外
科分野での骨又は軟骨の補填、あるいは歯科領域での
骨、軟骨又はセメント質の修復やインプラント使用のた
めの骨の増大等に好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体吸収性リン酸カルシウムセメントと骨
    誘導因子を含むことを特徴とする骨形成用移植体。
  2. 【請求項2】生体吸収性リン酸カルシウムセメントがβ
    −トリカルシウムフォスフェート(β−TCP)及びモ
    ノカルシウムフォスフェートモノハイドレート(MCP
    M)を含むリン酸カルシウムセメントである請求項1記
    載の骨形成用移植体。
  3. 【請求項3】リン酸カルシウムセメントが、更にカルシ
    ウムサルフェートヘミハイドレート(CSH)を含むβ
    −TCP−MCPM−CSHセメントである請求項2記
    載の骨形成用移植体。
  4. 【請求項4】リン酸カルシウムセメントが固化したブロ
    ック状のセメントである請求項1記載の骨形成用移植
    体。
  5. 【請求項5】リン酸カルシウムセメントがペースト状若
    しくは粘土状のセメントである請求項1記載の骨形成用
    移植体。
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