JPH10150926A - 冷凍釣り餌の製造方法 - Google Patents

冷凍釣り餌の製造方法

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JPH10150926A
JPH10150926A JP8312060A JP31206096A JPH10150926A JP H10150926 A JPH10150926 A JP H10150926A JP 8312060 A JP8312060 A JP 8312060A JP 31206096 A JP31206096 A JP 31206096A JP H10150926 A JPH10150926 A JP H10150926A
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JP
Japan
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krill
frozen
alcohol
bait
fishing bait
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JP8312060A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Miyazaki
力 宮崎
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 冷凍されたブロック状のオキアミを解凍
し、酸化防止剤を溶かした水溶液に漬け込んだ後、さら
に変色防止剤としてのソルビン酸を添加したアルコール
溶液に漬け込む。オキアミの足と腹の部分が白っぽくな
った時点でオキアミをすくい上げ、容器に詰めて蓋を
し、マイナス20℃以下に冷凍する。 【効果】 冷凍保存後も良好な外観を維持したうえで、
付け餌としての使い勝手が従来の釣り餌に比して格段に
優れた冷凍釣り餌を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍釣り餌の製造方
法、より詳しくは、付け餌として使用される南極オキア
ミや大粒サシアミなどのオキアミ類を冷凍する、冷凍釣
り餌の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の冷凍技術の進歩によって、新鮮な
魚介類や野菜などに前処理を施し急速冷凍した冷凍食品
が普及している。この冷凍食品は、大正9年に我が国で
初めて生産が開始されて以来70数年が経過しており、
この間にさまざまな技術革新を繰り返しながら、現在で
は日本人の食生活に欠くことができない存在にまで成長
している。
【0003】このような食品冷凍技術を応用したものと
して、従来より、釣り餌となるオキアミ類を冷凍し、長
期保存を可能にすることが行われている。オキアミ類は
甲殻網オキアミ目の節足動物で、図1(a)に示すよう
な、外観はエビに似ているが、鰓が露出していることな
どが異なる。体長1〜5cmで南極オキアミなどがあ
り、プランクトンとして世界の海洋に広く分布し、魚類
やひげ鯨の餌となる他、近年人間の食用源としても見直
されているものである。
【0004】釣り餌としてのオキアミ類の製品化は、南
極などの遠洋で採取され急速凍結されたブロック状のも
のを、一旦、水やお湯によって解凍し、これを酸化防止
剤を溶かした溶液中に漬け込み、さらに必要に応じてパ
ッケージ毎に小分けし、再度急速凍結することによって
行われている。使用者は、凍結したままの状態で販売店
から購入し、自然状態で解凍して使用する。
【0005】ところが、従来の冷凍釣り餌製品は、プラ
スチック製容器などのパッケージに小分けされた前処理
済みのオキアミ類を、マイナス18℃程度で急速冷凍す
るため、パッケージ内のオキアミ類が一つのブロック状
となって凍結しており、冬場の解凍に時間がかかるのみ
ならず、特に付け餌として一匹ずつ分離するのが困難で
ある。
【0006】この対策として、小分けされたパッケージ
内にプロピレングリコールやエチレングリコールなどの
不凍液を入れ、この状態で全体を凍結することが行われ
ている。これによって、上記したように全体が一つのブ
ロック状に凍結することもなく、いわゆる半凍結の状態
となって、上記したような冬場における問題点を解消す
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パッケ
ージに不凍液を入れた状態、あるいは不凍液に浸漬した
状態で凍結すると、オキアミ類の身が全体的に肌色に濁
り、新鮮なオキアミ類のもっている透明感や色合いが失
われるだけでなく、表面にヌメリが生じて、手で扱うと
きに不快感がある、という問題がある。
【0008】そこで本発明において解決すべき課題は、
冷凍保存後の良好な外観を維持しながら、かつ付け餌と
しての使い勝手の良い冷凍釣り餌の製造方法を見いだす
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために、プロピレングリコールなどの従来の不凍
液に代わるものを探し求めた結果、従来より有機溶剤抽
出溶液や薬剤原料、また飲料、化粧品、消毒液、殺菌剤
などとして使用されているアルコールを使用することを
思いつき本発明を完成するに至ったものである。
【0010】すなわち本発明は、冷凍されたブロック状
のオキアミ類を小分けして再度冷凍する冷凍釣り餌の製
造方法であって、解凍し酸化防止処理を施したオキアミ
類をアルコール処理し、その後マイナス20℃以下に冷
凍することによって上記課題を解決したものである。
【0011】アルコールとしては、エチルアルコール及
びメチルアルコールのいずれも使用可能であるが、生物
への安全性の点からはエチルアルコールが望ましい。ま
たアルコール処理方法としては、オキアミ類へのアルコ
ール溶液の散布、またはアルコール溶液内へオキアミ類
を浸漬することがあげられるが、大量にしかも均一に処
理するためには浸漬法が望ましい。
【0012】このように、解凍されたオキアミ類にアル
コール処理を施すことによって、保湿性の極めて高い皮
膜が得られ、これによって、マイナス25℃程度の温度
で冷凍保存しても、新鮮なオキアミ類のもっている透明
感や色合を維持することができるものと推察される。ま
た、このような見栄えが良くなるという効果の他に、ア
ルコールによってオキアミ類のたんぱく質が強固に結合
されて身が締まり、解凍後においても身崩れしにくい冷
凍釣り餌を得ることができる。
【0013】ここで特に問題となるのは、どの程度まで
アルコール処理を施すかである。本発明者は、アルコー
ル処理(浸漬法による)の時間と製品の鮮度の関係につ
いて種々の実験を行った結果、処理時間はオキアミ類の
大きさや温度によってばらつきがあるものの、体長1〜
5cmのものでは、おおむね1分30秒から3分程度浸
漬することによって、新鮮なオキアミ類の有する透明感
やピンクの色合いを維持することができることを確認し
た。
【0014】アルコール処理の時間が短かすぎると、ア
ルコールが浸透した部分と浸透しない部分とで、前記の
アルコール処理による効果に差が生じて、外観や鮮度に
アンバランスが生じる。一方、アルコール処理の時間が
長すぎると、全体的に身がふやけて乳白色状態となり、
透明感や色合いが劣るものとなる。
【0015】このような知見に基づいて更に観察を重ね
た結果、オキアミ類の大きさにかかわりなく、オキアミ
類の特定部分の変色を指標とすることによって、的確な
アルコール処理時間のコントロールが可能であることを
見いだした。
【0016】すなわち、オキアミ類の大きさ、温度、ア
ルコールの濃度に関係なく、オキアミ類の腹側部分、す
なわち図1(b)に一点鎖線で囲んだ範囲Aの足と腹の
部分が白くなった時点でアルコール溶液から引き上げる
ことで、身の全体が白くなることがなく、新鮮なオキア
ミ類の有する透明感やピンクの色合いを維持することが
できる最適なアルコール処理が可能となる。
【0017】また、状況によってはオキアミ類が黄色く
変色する場合があるため、必要に応じて変色防止用とし
てアルコールの0.5〜3%のソルビン酸を、アルコー
ル溶液に添加することが望ましい。ソルビン酸は、クロ
トンアルデヒドとマロン酸のビリジン中での縮合、また
はアセトアルデヒドを三量化し生成したヘキサジエナー
ルを触媒存在下に空気酸化して得られるものである。ほ
とんど無味無臭の白色針状晶で、アルコールに溶け、カ
ビ、酵母、好気性菌に対し、発育阻止作用があり、保存
料、防腐剤として食品に添加されている。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明にかかる冷凍釣り餌は、以
下の手順で製造される。 冷凍品であるオキアミまたは大粒サシアミ(以下、オ
キアミという)の固まりを水またはお湯で溶かし、酸化
防止剤を溶かした水溶液に漬け込んだ後、オキアミをざ
るですくい上げる。 ざるですくい上げたオキアミを、アルコール溶液(エ
タノールまたはメタノール溶液)に漬け込む。アルコー
ル溶液には、変色防止剤として、ソルビン酸をアルコー
ルの1%程度添加する。 アルコール溶液に漬け込む時間の目安は、オキアミの
足と腹の部分が白っぽくなった時点までとし、この時点
でオキアミをざるですくい上げる。 ざるですくい上げたオキアミをプラスチック製容器そ
の他の容器に詰めて蓋をし、マイナス20〜25℃程度
に冷凍して冷凍釣り餌製品とする。
【0019】このようにして製造された冷凍釣り餌製品
は、以下のような特徴を有する。 アルコールを含んでいるので凍結温度が低くなり、通
常の冷凍庫に保管した状態では完全には凍らないため、
付け餌として使うとき、オキアミを一匹ずつ容易に分離
することができる。 アルコールの作用により、オキアミの身が締まって硬
くなっているので、釣り針にかけやすく、また、釣り針
から外れにくいので、遠投しても餌が外れにくく、さら
に、小魚から餌を喰われる餌取りが少なくなる。 アルコールの作用により、オキアミの保湿性が高くな
って冷凍やけがなくなり、また、足と腹の部分は白くな
るが他の部分は透明感やピンクの色合いを維持し、商品
としての見栄えが良くなる。
【0020】
【実施例】前記の製造手順において、オキアミのアルコ
ール溶液への浸漬時間を種々変えて、オキアミの外観及
び身の崩れやすさを調査した実験結果を表1に示す。実
験に用いたオキアミは体長約3cmで、解凍し酸化防止
処理を施したオキアミであり、アルコール溶液はエタノ
ール濃度が約70%のものである。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、アルコール溶液
への浸漬は、オキアミの足と腹部の全体が白くなった時
点で引き上げたときに、外観、使い勝手ともに良い釣り
餌が得られる。
【0023】表2は、変色防止剤としてのソルビン酸を
アルコール溶液に添加した場合と添加しない場合との、
冷凍保存中におけるオキアミの変色の状態を調査した結
果である。
【0024】
【表2】
【0025】表2に示すように、ソルビン酸を添加しな
かった場合は、保存開始後1か月程度で変色が始まり、
半年程度で全体が黄色に変色して見栄えが悪くなり、商
品価値が低下する。
【0026】オキアミを本発明の方法にしたがって処理
した本発明品と、不凍液処理した従来品A、及び不凍液
処理なしの従来品Bについて、2か月間冷凍保存した後
の状態及び解凍後付け餌としての使い勝手の比較を表3
に示す。
【0027】
【表3】
【0028】表3から明らかなように、本発明法による
釣り餌は、冷凍保存後も良好な外観を維持したうえで、
付け餌としての使い勝手が従来の釣り餌に比して格段に
優れている。
【0029】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0030】(1)解凍し酸化防止処理を施したオキア
ミ類をアルコール処理し、その後マイナス20℃以下に
冷凍することによって、新鮮なオキアミ類のもっている
透明感や色合を維持することができる。
【0031】(2)オキアミ類の腹側部分が白くなる時
点までアルコール溶液に浸漬させておくことにより、新
鮮なオキアミ類の有する透明感やピンクの色合いを維持
することができる最適なアルコール処理が可能となる。
【0032】(3)アルコール溶液にソルビン酸を添加
することによって、冷凍保存時のオキアミ類の変色を抑
えることができる。
【0033】(4)アルコール処理を行うことによっ
て、冷凍温度でオキアミ類が半凍結状態に維持され、付
け餌として使うときに一匹ずつ分離しやすくなり、ま
た、身が締まって崩れにくくなり、使い勝手が良くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はオキアミの外観図、(b)はアルコー
ル処理の指標となる腹側部分が変色する範囲を示す図で
ある。
【符号の説明】
A 腹側部分の範囲

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍されたブロック状のオキアミ類を小
    分けして再度冷凍する冷凍釣り餌の製造方法であって、
    解凍し酸化防止処理を施したオキアミ類をアルコール処
    理し、その後マイナス20℃以下に冷凍することを特徴
    とする冷凍釣り餌の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記アルコール処理が、前記オキアミ類
    へのアルコール溶液の散布、またはアルコール溶液内へ
    のオキアミ類の浸漬のいずれかであることを特徴とする
    請求項1記載の冷凍釣り餌の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アルコール処理を、前記オキアミ類
    の腹側部分が白くなる時点まで行うことを特徴とする請
    求項1,2記載の冷凍釣り餌の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アルコール溶液に、変色防止用とし
    てアルコールの0.5〜3%のソルビン酸を添加するこ
    とを特徴とする請求項1〜3記載の冷凍釣り餌の製造方
    法。
JP8312060A 1996-11-22 1996-11-22 冷凍釣り餌の製造方法 Pending JPH10150926A (ja)

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JP8312060A JPH10150926A (ja) 1996-11-22 1996-11-22 冷凍釣り餌の製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001008639A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Masayoshi Shigeta 釣餌の製造方法
JP2005535339A (ja) * 2002-08-14 2005-11-24 ズーライフ インターナショナル リミテッド 食餌の栄養強化用組成物
JP2007189959A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Kitakyu Reito:Kk 釣り用の撒き餌及びその製造方法

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JP2001008639A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Masayoshi Shigeta 釣餌の製造方法
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