JPH10150678A - 電子交換機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トーン信号送出時における中央処理装置にか
かる負担が多くなって、その中央処理装置における処理
能力が大幅に低下してしまう。 【解決手段】 本体制御装置４０がトランク２０を介し
て収容回線１０にトーン信号を送出する場合、トランク
２０は、中央処理装置４２から回線へ送出するトーン信
号のトーン種別と信号送出時間とからなるトーンデータ
を信号受信分配装置４３から受信すると、このトーンデ
ータに基づいてトーンハイウェイのタイムスロットを選
択すると共に、トーン信号の信号送出時間をカウントす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、収容回線に対し
て、例えばＰＢ信号等のトーン信号を送出する電子交換
機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、このような電子交換機から収容回
線に送出されるトーン信号、殊にＰＢ信号においては、
信号送出時間やポーズ時間等が規格で定められている。

【０００３】故に、このようなＰＢ信号を送出する電子
交換機においては、その規格内の時間に合致するように
リアルタイムでＰＢ信号の信号送出時間をカウントしな
ければならない。

【０００４】そこで、従来の電子交換機においては、収
容回線に対してＰＢ信号等のトーン信号を送出する場
合、電子交換機の本体制御装置が制御する交換機全体の
時分割スイッチと回線チャンネル毎に時分割された音声
ハイウェイとを接続しながら、前記本体制御装置の中央
処理装置が、トーン信号のトーン種別に基づいてトーン
ハイウェイ中のタイムスロットを選択すると共に、この
選択されたタイムスロットを介して送出されるトーン信
号の信号送出時間をリアルタイムでカウントしていた。

【０００５】つまり、従来の電子交換機においては、収
容回線に対するトーン信号の送出に係わるタイムスロッ
トの選択及び信号送出時間のカウントを電子交換機の中
央処理装置側で全て行うようにしていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電子交換機によれば、収容回線に対するトーン信号
の送出に係わるタイムスロットの選択及び信号送出時間
のカウントを、全回線について電子交換機の中央処理装
置側で行わなければならないので、この回線数が増加す
ると電子交換機自体の中央処理装置にかかる負担が多く
なって全体の交換処理能力が低下してしまうといった問
題点があった。

【０００７】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、トーン信号送出時に
おける、中央処理装置にかかる負担を大幅に低減するこ
とができる電子交換機を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の電子交換機は、収容回線と接続するトランク
と、このトランクを接続制御すると共に、トーンハイウ
ェイ内にて時分割された複数のタイムスロットから一つ
のタイムスロットを介して、トーン信号をトランクに送
出する本体制御装置とを有し、前記トランクは、前記タ
イムスロットを介して得られるトーン信号を収容回線に
送出する電子交換機であって、前記本体制御装置は、各
トーン信号に対応した、トーン種別及びその信号送出時
間からなるトーンデータを記憶した記憶手段と、所定信
号に応じて、トーン信号に対応したトーンデータを記憶
手段から読み出し、このトーンデータをトランクに送出
する制御手段とを有し、前記トランクは、前記制御手段
から得られるトーンデータからトーン種別を抽出し、こ
のトーン種別に基づいて前記トーンハイウェイ中のタイ
ムスロットを選択するスロット選択手段と、前記制御手
段から得られるトーンデータから信号送出時間を抽出
し、この信号送出時間に基づいて、前記スロット選択手
段にて選択されたタイムスロットに送出されるトーン信
号の信号送出時間をカウントする送出時間カウント手段
とを有することを特徴とする。

【０００９】従って、本発明の電子交換機によれば、タ
イムスロットの選択及び信号送出時間のカウント動作と
いったトーン信号送出に係わる主な処理動作をトランク
側で行い、この主な処理動作に係わる指示のみ、つまり
トーンデータの送出動作のみを本体制御装置側で行うよ
うにしたので、トーン信号送出時における本体制御装置
にかかる負担を大幅に低減することができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の電
子交換機における実施の形態について説明する。図１は
本実施の形態に示す電子交換機を収容回線に接続した場
合のシステム構成図である。

【００１１】図１において電子交換機は、収容回線１０
と接続するトランク（ＴＲＫ）２０と、このトランク２
０を接続制御する本体制御装置４０とを有している。

【００１２】この本体制御装置４０は、通話路の切換設
定を行う時分割スイッチ（ＴＳＷ）４１と、この本体制
御装置４０全体を制御する中央処理装置（ＣＰＥ）４２
と、この中央処理装置４２とトランク２０との間におけ
る制御データの送受信を行う信号受信分配装置（ＳＲ
Ｄ）４３とを有している。

【００１３】前記トランク２０と信号受信分配装置４３
との間には、制御データの送受信を行うデータライン５
０と、本体制御装置４０からのＰＢ信号等の各種トーン
信号を送信するためのトーンハイウェイ（ＴＨＷ）６０
とを有している。尚、トーンハイウェイ６０は、時分割
多重されており、複数のタイムスロットを有している。

【００１４】また、前記時分割スイッチ４１とトランク
２０との間には、音声信号の送受信を行う音声ハイウェ
イ（ＶＨＷ）７０を有している。尚、この音声ハイウェ
イ７０は、時分割多重されており、複数のタイムスロッ
トを有している。

【００１５】図２はトランク２０の内部構成を示すブロ
ック図である。

【００１６】図２においてトランク２０は、トランク２
０全体を制御するＭＰＵ２１と、このＭＰＵ２１と信号
受信分配装置４３との間に係わる制御データを記憶する
ＲＡＭ２２と、前記ＭＰＵ２１の制御プログラムを記憶
するＲＯＭ２３と、信号受信分配装置４３との間で制御
データを送受信するデータインターフェース（ＤＡＴＡ
ＩＮＦ）２４と、後述するトーン時分割スイッチ部
（ＴＯＮＥ ＴＳＷ）２５と、収容回線１０とのインタ
ーフェースを有するＬＩＮインターフェース（ＬＩＮ
ＩＮＦ）２６とを有している。

【００１７】前記トーン時分割スイッチ部２５は、トー
ンハイウェイ６０のタイムスロット交換データ（以下、
単に交換データと称する）を一時保持する保持メモリ２
７と、この保持メモリ２７に保持中の交換データを時間
的に順に読み出すリードカウンタ２８と、トーンハイウ
ェイ６０の交換データを保持メモリ２７に時間的に順に
書き込むライトカウンタ２９と、前記保持メモリ２７内
の交換データに基づいてトーンハイウェイ６０のタイム
スロットの交換を行う時間メモリ３０と、このタイムス
ロット交換後のトーンハイウェイ６０と音声ハイウェイ
７０との出力を切換えるセレクタ（ＳＥＬ）３１とを有
している。

【００１８】尚、請求項１に記載の記憶手段及び制御手
段は、前記中央処理装置４２及び信号受信分配装置４３
に相当するものである。請求項１に記載のスロット選択
手段及び送出時間カウント手段は、前記トーン時分割ス
イッチ部２５に相当するものである。

【００１９】では、次に電子交換機におけるトーン信号
の送出動作について説明する。

【００２０】通常、収容回線１０との通話時において
は、トランク２０のセレクタ３１は音声ハイウェイ７０
側に切換設定してあり、前記ＬＩＮインターフェース２
６を介して収容回線１０に対して音声出力されるもので
ある。

【００２１】これに対して、この収容回線１０にトーン
信号、例えばＰＢ信号を送出する場合、信号受信分配装
置は４３、このＰＢ信号のトーン種別及び、このＰＢ信
号の信号送出時間とからなるトーンデータをデータライ
ン５０を介してトランク２０のデータインターフェース
２４に送信する。尚、前記トーンデータは、中央処理装
置４２内部のメモリに記憶してあるものとする。

【００２２】前記データインターフェース２４は、トー
ンデータを受信すると、このトーンデータをＲＡＭ２２
に記憶する。

【００２３】前記ＭＰＵ２１は、このＲＡＭ２２に記憶
されたトーンデータを読み出し、このトーンデータから
トーン種別を抽出する。そして、ＭＰＵ２１は、このト
ーン種別に対応したトーンハイウェイ６０のタイムスロ
ットから、このＰＢ信号を送出する収容回線１０に対応
した音声ハイウェイ７０のタイムスロットへ交換する交
換データを保持メモリ２７に書き込む。尚、この保持メ
モリ２７に保持中の交換データは、リードカウンタ２８
により時間的に順に読み出される。

【００２４】前記ライトカウンタ２９は、このリードカ
ウンタ２８にて読み出された交換データを時間メモリ３
０に時間的に順に書き込む。この時間メモリ３０は、こ
の交換データに基づいて、トーンハイウェイ６０上のタ
イムスロットから音声ハイウェイ７０上のタイムスロッ
トに交換する。そして、前記セレクタ３１は、収容回線
に対応した音声ハイウェイ７０上のタイムスロットで、
交換後のトーンハイウェイ６０に切換設定する。

【００２５】では、ここでトーン時分割スイッチ部２５
で行われる動作について説明する。図３はトーン時分割
スイッチ部２５で行われる動作を示す動作説明図であ
る。

【００２６】図３において、トーンハイウェイ６０と音
声ハイウェイ７０とには、１サンプリング周期内にＴＳ
０からＴＳｎまでのタイムスロットがそれぞれ配置して
あり、例えば音声ハイウェイ７０上のＴＳ２が収容回線
１０に対応したタイムスロットであり、トーンハイウェ
イ６０上のＴＳ１がＰＢ信号に対応したタイムスロット
であるとした場合、図３に示す経路でセレクタ３１にて
切換設定され、音声ハイウェイ７０上のＴＳ２がＰＢ信
号に切り替わる。ＰＢ信号を複数桁送出する場合には、
規定された信号送出時間とポーズ時間とが交互にあるの
で、ＭＰＵ２１は、この時間をカウントして、これらの
交換動作を断続的に行う。

【００２７】従って、上記実施の形態によれば、タイム
スロットの選択及び信号送出時間のカウント動作といっ
たトーン信号送出に係わる主な処理動作をトランク２０
側で行い、この主な処理動作に係わる指示のみ、つまり
トーンデータの送出動作のみを本体制御装置４０側で行
うようにしたので、トーン信号送出時における中央処理
装置４２にかかる負担を大幅に低減することができる。

【００２８】

【発明の効果】上記のように構成された本発明の電子交
換機によれば、タイムスロットの選択及び信号送出時間
のカウント動作といったトーン信号送出に係わる主な処
理動作をトランク側で行い、この主な処理動作に係わる
指示のみ、つまりトーンデータの送出動作のみを本体制
御装置側で行うようにしたので、トーン信号送出時にお
ける本体制御装置にかかる負担を大幅に低減することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における実施の形態を示す電子交換機に
収容回線を接続した状態を示すシステム構成図である。

【図２】本実施の形態に示す電子交換機におけるトラン
ク内部の概略構成を示すブロック図である。

【図３】トーン時分割スイッチ部で行われる動作を示す
動作説明図である。

【符号の説明】

１０ 収容回線 ２０ トランク（ＴＲＫ） ２５ トーン時分割スイッチ（ＴＯＮＥ ＴＳＷ；スロ
ット選択手段、送出時間カウント手段） ４０ 本体制御装置（記憶手段、制御手段） ４２ 中央処理装置（ＣＰＥ；記憶手段、制御手段） ４３ 信号受信分配装置（ＳＲＤ；記憶手段、制御手
段） ６０ トーンハイウェイ（ＴＨＷ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 収容回線と接続するトランクと、このト
   ランクを接続制御すると共に、トーンハイウェイ内にて
   時分割された複数のタイムスロットから一つのタイムス
   ロットを介して、トーン信号をトランクに送出する本体
   制御装置とを有し、前記トランクは、前記タイムスロッ
   トを介して得られるトーン信号を収容回線に送出する電
   子交換機であって、 前記本体制御装置は、 各トーン信号に対応した、トーン種別及びその信号送出
   時間からなるトーンデータを記憶した記憶手段と、 所定信号に応じて、トーン信号に対応したトーンデータ
   を記憶手段から読み出し、このトーンデータをトランク
   に送出する制御手段とを有し、 前記トランクは、 前記制御手段から得られるトーンデータからトーン種別
   を抽出し、このトーン種別に基づいて前記トーンハイウ
   ェイ中のタイムスロットを選択するスロット選択手段
   と、 前記制御手段から得られるトーンデータから信号送出時
   間を抽出し、この信号送出時間に基づいて、前記スロッ
   ト選択手段にて選択されたタイムスロットに送出される
   トーン信号の信号送出時間をカウントする送出時間カウ
   ント手段とを有することを特徴とする電子交換機。