JPH10148970A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

静電潜像現像用トナー

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JPH10148970A
JPH10148970A JP31025896A JP31025896A JPH10148970A JP H10148970 A JPH10148970 A JP H10148970A JP 31025896 A JP31025896 A JP 31025896A JP 31025896 A JP31025896 A JP 31025896A JP H10148970 A JPH10148970 A JP H10148970A
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JP
Japan
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toner
weight
parts
manufactured
charge
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JP31025896A
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English (en)
Inventor
Hideaki Ueda
秀昭 植田
Keiichi Furukawa
慶一 古川
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重金属を含有しない新規な負荷電制御剤であ
るアスコルビン酸のエステル化合物を用いた静電潜像現
像用トナーを提供すること。帯電の立ち上がり、荷電安
定性、耐スペント性、耐環境性に優れたトナーを提供す
ること。色再現性、透光性にも優れたトナーを提供する
こと。 【解決手段】 下記一般式[I]; 【化1】 [式中、R1は水素原子、または−COR3基を表す。R
3はそれぞれ置換基を有してもよいアルキル基、アラル
キル基、アリール基を表す。R2はそれぞれ置換基を有
してもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、ア
ルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基を表す。n
は1または2の数字を表す。]で表わされるアスコルビ
ン酸のエステル化合物を含有することを特徴とする静電
潜像現像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録お
よび静電印刷等における静電潜像を現像するための新規
なトナーに関し、より詳しくは特定のアスコルビン酸の
エステル化合物を含有するトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真、静電記録、および
静電印刷等において、種々の方式で感光体等の像担持体
上に形成された正または負の電荷を有する静電潜像は、
負または正に摩擦帯電されたトナーを静電的に吸着させ
ることにより現像される。一般的に、現像によって得ら
れたトナー像は転写紙上に転写され、次いで定着される
ことにより現像画像となる。
【0003】静電潜像を現像するために使用されるトナ
ーには、カブリ等のない鮮明な現像画像を得るために適
正な帯電量を有することがまず要求される。更に、帯電
量に経時変化がなく、環境変化、例えば湿度変化によ
り、著しい帯電量の減衰や固化等の変化を生じないこと
も要求される。これは帯電量が最初に設定された値から
減衰して小さくなると、トナー飛散が多くなり、地肌カ
ブリが発生したり、現像装置周辺にトナー汚れが生ずる
等の問題が発生するからである。
【0004】上記要求に応えるため、通常はトナー製造
の際に荷電制御剤が添加されている。このような荷電制
御剤として、近年現像画像のカラー化が進んでいること
に鑑みて、色再現性に優れた白色あるいは淡黄色のもの
が要求されている。
【0005】現在のところ、負の電荷を付与する負荷電
制御剤として無色、白色、薄い黄色のものが市販されて
いる。しかしながら、これらのほとんどが重金属を含有
する含金の化合物、例えばクロムを含む錯体または塩で
あり、特に安全性の観点から重金属を含有しないメタル
フリーの負荷電制御剤が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであって、重金属を含有しない負荷電制
御剤を用いた静電潜像現像用トナーを提供することを目
的とする。
【0007】本発明の他の目的は、荷電の立ち上がりが
速く、荷電安定性、耐スペント性、および耐環境性に優
れた静電潜像現像用トナーを提供することにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、色再現性に優
れ、透光性にも優れた静電潜像現像用トナーを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の静電潜像現像用トナーは、下記一般式
[I];
【0010】
【化1】
【0011】[式中、R1は水素原子、または−COR3
基を表す。R3はそれぞれ置換基を有してもよいアルキ
ル基、アラルキル基、アリール基を表す。R2はそれぞ
れ置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基、ア
リール基、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン
基を表す。nは1または2の数字を表す。] で表されるアスコルビン酸のエステル化合物を含有する
ことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0013】本発明の静電潜像現像用トナーは、少なく
とも、上記一般式[I]で表されるアスコルビン酸のエ
ステル化合物を含有してなる。かかるアスコルビン酸の
エステル化合物は、トナーの荷電制御剤として有用であ
り、特に負荷電制御剤として用いられる。
【0014】上記一般式[I]において、R1、R2が長
鎖アルキル基の場合に、帯電性の向上や帯電の安定性に
対して良好な性能を発揮する。
【0015】上記一般式[I]で表わされるアスコルビ
ン酸のエステル化合物としては、例えば以下のようなも
の挙げられる。
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】上記アスコルビン酸のエステル化合物とし
て、上に例示した化合物を単独で使用してもよいし、混
合して使用してもよい。また、他の荷電制御剤、例え
ば、サリチル酸金属錯体やベンジル酸金属錯体等と組み
合わせて使用してもよい。
【0022】上記アスコルビン酸のエステル化合物は、
例えば対応するアスコルビン酸と酸塩化物を原料とし、
さらにピリジン等の塩基触媒を使用した場合に特に高収
率で合成される。
【0023】一般式[I]で表わされるアスコルビン酸
のエステル化合物は公知のトナーに使用することができ
る。例えば、バインダー樹脂、着色剤および必要に応じ
てその他の成分を加熱溶融し、冷却後、粉砕、分級する
ことにより得られる粉砕法トナー、少なくとも単量体1
種以上および水に難溶で単量体に易溶の重合開始剤を水
中に分散して重合を行うことにより得られる懸濁重合ト
ナー、定着用樹脂および着色剤からなる芯物質を外殻層
で被覆したカプセルトナー、有機溶剤にバインダー樹脂
を溶解させた樹脂溶液を分散媒中で分散させて造粒した
懸濁造粒トナー、少なくとも単量体1種以上および分散
媒に難溶で単量体に易溶の重合開始剤を有機溶剤または
水/有機溶剤混合物からなる分散媒中に分散し重合を行
うことにより得られる非水分散重合トナー、熱可塑性樹
脂のマトリックスとこのマトリックス中に分散してマト
リックスとは相分離している熱可塑性樹脂の分散相とを
有し、この分散相中に着色剤の実質全量が充填されてな
るトナー、懸濁重合により得られた少なくとも樹脂およ
び着色剤からなる粒子を加熱し凝集させた後、解砕する
ことにより得られるトナー、スプレードライ法により得
られるトナー、粉砕法トナーに熱処理を施して得られる
球状トナー、球状トナーと不定形トナーとが混在したト
ナー等に適用できる。上記アスコルビン酸のエステル化
合物は、トナーの内部に含ませてもよいし、トナー表面
に付着固定してもよい。
【0024】上記アスコルビン酸のエステル化合物をト
ナー内部に含ませる場合は、樹脂成分等のトナーの原材
料および着色剤等の添加剤に加えて、荷電制御剤として
の上記アスコルビン酸のエステル化合物を添加した上
で、従来通りの方法により、粉砕法トナー、懸濁重合ト
ナー、カプセルトナー等を調製すればよい。カプセルト
ナーの場合は、外殻層に上記荷電制御剤を含むように調
製することが望ましい。
【0025】また、荷電制御剤を外殻層の表面部に付着
させる態様においては、ファンデルワールス力および静
電気力等の作用により荷電制御剤をトナー粒子表面に付
着させた後、機械的衝撃力などにより固定化させればよ
い。この処理は湿式法または乾式法により行うことがで
きる。
【0026】このような荷電制御剤の固定化方法に好適
に用いられ得る乾式法の装置としては、高速気流中衝撃
法を応用したハイブリダイゼーションシステム(奈良機
械製作所社製)、オングミル(ホソカワミクロン社
製)、メカノミル(岡田精工社製)などが挙げられる
が、これらに限定されるものではなく種々の装置を使用
することが可能である。
【0027】一般式[I]で表わされるアスコルビン酸
のエステル化合物の含有量は、トナーの種類、トナー添
加剤、結着樹脂の種類等により、またトナーの現像方式
(二成分現像方式あるいは一成分現像方式)等により適
宜選択すべきものであるが、粉砕法や懸濁法等でトナー
内部に含有させる場合は、トナー構成樹脂100重量部
に対し0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部
さらに好ましくは1〜5重量部とすることが望ましい。
0.1重量部より少ないと所望の帯電量が得られないお
それがある。20重量部より多いと帯電量が不安定にな
ったり、定着性が低下したりするおそれがある。
【0028】アスコルビン酸のエステル化合物をトナー
表面に付着固定させて使用する場合は、トナー粒子10
0重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは
0.05〜2重量部、さらに好ましくは0.1〜1重量
部用いることが望ましい。0.001重量部より少ない
とトナー粒子表面部に存在する荷電制御剤の量が少ない
ため帯電量が不足するおそれがあり、10重量部より多
い場合、トナー表面への荷電制御剤の付着が不十分とな
り、使用時にトナー表面からの荷電制御剤の剥離が問題
となるおそれがある。トナー表面に荷電制御剤を付着固
定する場合は、上記のように非常に少ない量の使用で安
定した帯電量を付与することができ、かつ上記アスコル
ビン酸のエステル化合物が白色であることとも相まっ
て、帯電性能に優れかつ鮮明なカラー画像を形成可能な
カラートナーを提供することが可能である。
【0029】一般式[I]で表わされるアスコルビン酸
のエステル化合物はそれをトナー内部に含有させる場合
は5μm以下、好ましくは3μm以下、さらに好ましくは
1μm以下の粒径で使用することが望ましい。5μmより
大きい粒径で使用すると、分散状態が不均一となり、帯
電量の諸特性が不均一となるおそれがある。アスコルビ
ン酸のエステル化合物をトナー表面に付着させる場合は
1μm以下、さらには好ましくし0.5μm以下の粒径で
使用する。1μmより大きい粒径で使用するとトナー表
面へ均一に付着固定するという面で不利となる。
【0030】上記アスコルビン酸のエステル化合物は、
他の負荷電制御剤と併用してもよい。また、帯電性の安
定化を図るため、正荷電制御剤をごく少量添加してもよ
い。このように上記アスコルビン酸のエステル化合物を
他の荷電制御剤と併用する場合は、その合計量が前述し
た使用量範囲となるようにすることが望ましい。
【0031】上記アスコルビン酸のエステル化合物とと
もに用いる負荷電制御剤としては、例えば、オイルブラ
ック(Color Index 26150)、オイル
ブラックBY(オリエント化学工業社製)、サリチル酸
金属錯体E−81(オリエント化学工業社製)、チオイ
ンジゴ系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミン誘
導体、スピロンブラックTRH(保土谷化学工業社
製)、ボントロンS−34(オリエント化学工業社
製)、ニグロシンSO(オリエント化学工業社製)、セ
レスシュバルツ(R)G(ファルベン・ファブリケン・
バイヤ社製)、クロモーゲンシュバルツETOO(C.
I.No.14645)、アゾオイルブラック(R)
(ナショナル・アニリン社製)、各種ホウ素、カルシウ
ム化合物などが挙げられる。
【0032】また、上記アスコルビン酸のエステル化合
物とともに用いる正荷電制御剤としては、例えば、ニグ
ロシンベースEX(オリエント化学工業社製)、第4級
アンモニウム塩P−51(オリエント化学工業社製)、
ニグロシン、ボントロンN−01(オリエント化学工業
社製)、スーダンチーフシュバルツBB(ソルベントブ
ラック3;Color Index 26150)、フ
ェットシュバルツHBN(C.I.No.2615
0)、ブリリアントスピリッツシュバルツTN(ファン
ベン、ファブリッケン・バイヤ社製)、ザボンシュバル
ツX(ファルベルケ・ヘキスト社製)、さらにアルコキ
シ化アミン、アルキルアミド、モリブデン酸キレート顔
料、イミダゾール系化合物などが挙げられる。これらの
正荷電制御剤を用いた正荷電性トナーに対して、帯電性
の安定化を図るため上記アスコルビン酸のエステル化合
物を少量添加するようにしてもよい。
【0033】トナーを構成するバインダ樹脂としては、
通常トナーにおいて結着剤として汎用されているもので
あれば、特に限定されるものではなく、例えば、スチレ
ン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹
脂、アミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、
ポリスルフォン、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂など
のような熱可塑性樹脂、あるいは尿素樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂などのような熱硬化性樹脂並びにこれ
らの共重合体およびポリマーブレンドなどが用いられ
る。なお、本発明の静電潜像現像用トナーにおいて用い
られる合成樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂における
ように完全なポリマーの状態にあるもののみならず、熱
硬化性樹脂におけるようにオリゴマーないしはプレポリ
マーの状態のもの、さらにポリマーに一部プレポリマ
ー、架橋剤などを含んだものなども使用可能である。
【0034】トナーのバインダ樹脂を構成するモノマー
としては、具体的には以下のようなものが挙げられる。
すなわち、ビニル系モノマーとしては、例えば、スチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブ
チルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オ
クチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デ
シルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキ
シスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン等のスチレンおよびその
誘導体が挙げられ、その中でもスチレンが最も好まし
い。
【0035】他のビニル系モノマーとしては、例えばエ
チレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエ
チレン系不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化
ビニル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ
酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル
酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロル
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα
−メチレン脂肪酸モノカルボン酸エステル類、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどの
ような(メタ)アクリル酸誘導体、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル
などのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニル
ヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビ
ニルケトン類、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバ
ゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン
などのN−ビニル化合物、ビニルナフタリン類を挙げる
ことができる。
【0036】またアミド樹脂を得るモノマーとして、カ
プロラクタム、さらに二塩基性酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、アジピン酸、マレイン酸、コハク
酸、セバチン酸、チオグリコール酸などを挙げることが
でき、ジアミン類としては、エチレンジアミン、ジアミ
ノエチルエーテル、1,4−ジアミノベンゼン、1,4
−ジアミノブタンなどを挙げることができる。
【0037】ウレタン樹脂を得るモノマーとして、ジイ
ソシアネート類としては、p−フェニレンジイソシアネ
ート、p−キシレンジイソシアネート、1,4−テトラ
メチレンジイソシアネートなどを挙げることができ、グ
リコール類としては、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コールなどを挙げることができる。
【0038】尿素樹脂を得るモノマーとして、ジイソシ
アネート類としては、p−フェニレンジイソシアネー
ト、p−キシレンジイソシアネート、1,4−テトラメ
チレンジイソシアネートなどを挙げることができ、ジア
ミン類としては、エチレンジアミン、ジアミノエチルエ
ーテル、1,4−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノ
ブタンなどを挙げることができる。
【0039】またエポキシ樹脂を得るモノマーとして、
アミン類としては、エチルアミン、ブチルアミン、エチ
レンジアミン、1,4−ジアミノベンゼン、1,4−ジ
アミノブタン、モノエタノールアミンなどを挙げること
ができ、ジエポキシ類としては、ジグリシジルエーテ
ル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグ
リシジルエーテルなどを挙げることができる。
【0040】また、ポリエステル系樹脂を得るモノマー
として、ポリオール成分としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジ
オール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール、2−エチル−1,3−ペンタンジオール、2,
2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,
4−ビス(2−ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プ
ロパン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール
A、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA等が挙げら
れ、また多塩基酸成分としてはマレイン酸、フマル酸、
メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン
酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5
−ベンゼントリカルボン酸などの不飽和カルボン酸類、
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、ア
ジピン酸、マロン酸、セバシン酸、1,2,4−シクロ
ヘキサントリカルボン酸、1,2,5−シクロヘキサン
トリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、
1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチルカルボ
キシプロパン、テトラ(メチルカルボキシ)メタンなど
の飽和カルボン酸類等が挙げられ、あるいはこれらの酸
無水物や低級アルコールとのエステルなども用いられ
得、具体的には、例えば、無水マレイン酸、無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テト
ラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、ジ
メチルテレフタレートなどを挙げることができる。
【0041】なお、本発明に用いられるポリエステル系
樹脂は、上記したようなポリオール成分と他塩基酸成分
とをそれぞれ1種づつ組み合わせて重合したものに限ら
れず、それぞれ複数種づつ用いて重合したものであって
もよく、特に多塩基酸成分としては不飽和カルボン酸と
飽和カルボン酸、あるいはポリカルボン酸とポリカルボ
ン酸無水物を組み合わせることが多く行われる。
【0042】熱可塑性樹脂にはさらに低分子量ポリオレ
フィン系ワックスを添加することが望ましく、その量は
熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜10重量部、好
ましくは2〜6重量部である。これら組成物に対して本
発明一般式[I]で表わされる化合物は、良好な負荷電
性制御能を示し、実用上十分な帯電性を付与することが
できる。
【0043】またトナー構成樹脂としては、耐塩ビ性、
透光性カラートナーとしての透光性、OHPシートとの
接着性の観点からポリエステル樹脂が注目されている。
これらのポリエステル樹脂は、透光性トナーに用いられ
る場合にはガラス転移温度が55〜70℃、軟化点が8
0〜150℃の線状ポリエステルを用いることが望まし
い。また、オイルレス定着用トナーとして用いる場合に
はガラス転移温度55〜80℃、軟化点80〜150
℃、5〜20wt%のゲル化成分が含有されているもの
が望ましい。
【0044】低温定着トナーとして使用する場合には、
トナー構成樹脂としてフローテスターの流出開始温度が
100℃以下で、かつ軟化点が110℃以下のものを使
用することが望ましい。
【0045】本発明のアスコルビン酸のエステル化合物
は、少なくとも脂肪族不飽和二塩基酸と多価アルコール
からなる不飽和ポリエステル成分に、ビニル系モノマー
とアミノ基含有ビニルモノマーを含有するビニルモノマ
ー成分をグラフト重合および/またはブロック重合させ
て得られるビニル変性ポリエステル樹脂で構成されるト
ナーにも使用することができる。
【0046】本発明の静電潜像現像用トナーに含有され
る着色剤としては、以下に示すような、有機ないし無機
の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
【0047】すなわち、黒色顔料としては、カーボンブ
ラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、
活性炭などがある。
【0048】黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミ
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロ
ー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナ
フトールイエローS、バンザーイエローG、バンザーイ
エロー10G、ベンジジンエローG、ベンジジンエロー
GR、キノリンエローレーキ、パーマネントイエローN
CG、タートラジンレーキなどがある。
【0049】橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGKなどがある。
【0050】赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレ
ッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッ
チングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリ
アントカーミン6B、エオキシレーキ、ローダミンレー
キB、アリザリンレーキ、ブリリアントアントカーミン
3Bなどがある。
【0051】紫色顔料としては、マンガン紫、ファスト
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。
【0052】青色顔料としては、紺青、コバルトブル
ー、アルカルブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、
フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファストスカイブ
ルー、インダスレンブルーBCなどがある。
【0053】緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化
クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレ
ーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
【0054】白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、
アンチモン白、硫化亜鉛などがある。
【0055】体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリ
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイトなどがある。
【0056】また塩基性、酸性、分散、直接染料などの
各種染料としては、ニグロシン、メチレンブルー、ロー
ズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー
などがある。
【0057】これらの着色剤は、単独であるいは複数組
み合わせて用いることができるが、トナーを構成する樹
脂100重量部に対して、1〜20重量部、より好まし
くは2〜10重量部使用することが望ましい。すなわ
ち、20重量部より多いとトナーの定着性が低下するお
それがある。また、1重量部より少ないと所望の画像濃
度が得られないおそれがある。
【0058】また透光性カラートナーとして用いる場合
は、着色剤としては、以下に示すような、各種、各色の
顔料、染料が使用可能である。
【0059】黄色顔料としては、C.I.10316
(ナフトールイエローS)、C.I.11710(ハン
ザイエロー10G)、C.I.11660(ハンザイエ
ロー5G)、C.I.11670(ハンザイエロー3
G)、C.I.11680(ハンザイエローG)、C.
I.11730(ハンザイエローGR)、C.I.11
735(ハンザイエローA)、C.I.11740(ハ
ンザイエローRN)、C.I.12710(ハンザイエ
ローR)、C.I.12720(ピグメントエロー
L)、C.I.21090(ベンジジンイエロー)、
C.I.21095(ベンジジンイエローG)、C.
I.21100(ベンジジンイエローGR)、C.I.
20040(パーマネントイエローNCG)、C.I.
21220(バルカンファストイエロー5)、C.I.
21135(バルカンファストイエローR)などがあ
る。
【0060】赤色系顔料としては、C.I.12055
(スターリンI)、C.I.12075(パーマネント
オレンジ)、C.I.12175(リソールファストオ
レンジ3GL)、C.I.12305(パーマネントオ
レンジGTR)、C.I.11725(ハンザエロー3
R)、C.I.21165(バルカンファストオレンジ
GG)、C.I.21110(ベンジジンオレンジ
G)、C.I.12120(パーマネントレッド4
R)、C.I.1270(パラレッド)、C.I.12
085(ファイヤーレッド)、C.I.12315(ブ
リリアントファストスカーレット)、C.I.1231
0(パーマネントレッドFR2)、C.I.12335
(パーマネントレッドF4R)、C.I.12440
(パーマネントレッドFRL)、C.I.12460
(パーマネントレッドFRLL)、C.I.12420
(パーマネントケF4RH)、C.I.12450(ラ
イトファストレッドトーナーB)、C.I.12490
(パーマネントカーミンFB)、C.I.15850
(ブリリアントカーミン6B)などがある。
【0061】また青色顔料としては、C.I.7410
0(無金属フタロシアニンブルー)、C.I.7416
0(フタロシアニンブルー)、C.I.74180(フ
ァーストスカイブルー)などがある。
【0062】これらの着色剤は、単独であるいは複数組
み合わせて用いることができるが、トナー粒子中に含ま
れる樹脂100重量部に対して、1〜10重量部、より
好ましくは2〜5重量部使用することが望ましい。すな
わち、10重量部より多いとトナーの定着性および透光
性が低下するおそれがある。1重量部より少ないと所望
の画像濃度が得られない虞れがあるためである。
【0063】着色剤としてカーボンブラックを使用する
場合は、pHが7以下のカーボンブラックを用いること
が望ましい。pH7以下のカーボンブラックはその表面
に存在する極性基の影響で結着樹脂に対する分散性が良
好であり、特に平均粒径2〜9μmの小粒径トナーに適
用した場合に顕著な効果が得られる。
【0064】また、負荷電性トナーに対しては、負荷電
性の向上等のトナー荷電性の向上にも寄与する。
【0065】定着性向上のためにトナーオフセット防止
剤を添加してもよい。オフセット防止剤としては各種ワ
ックス、特に低分子量ポリプロピレン、ポリエチレン、
あるいは酸化型のポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン系ワックス、カルナウバワックス、ライス
ワックス、モンタン系ワックス等の天然ワックスが好適
に用いられる。オフセット防止剤の添加量は、結着樹脂
100重量部に対して1〜10重量部、好ましくは2〜
6重量部である。さらにこれらワックスとしては数平均
分子量(Mn)が1000〜20000、軟化点(T
m)が80〜150℃のものが好ましい。数平均分子量
Mnが1000以下、あるいは軟化点Tmが80℃以下
であると、合成樹脂被覆層における合成樹脂成分との均
一な分散ができずに、トナー表面にワックスのみが溶出
して、トナーの貯蔵あるいは現像時に好ましくない結果
をもたらす恐れがあるばかりでなく、フィルミング等の
感光体汚染を引き起こす恐れがある。また、数平均分子
量が20000を越える、あるいはTmが150℃を越
えると樹脂との相溶性が悪くなるばかりでなく、耐高温
オフセット性等のワックスを含有させる効果が得られな
いおそれがある。また、相溶性の面から極性基を有する
合成樹脂とともに用いる場合には極性基を有するワック
スが望ましい。
【0066】流動性向上のために、トナーに流動化剤を
添加混合してもよい。流動化剤としてはシリカ、酸化ア
ルミニウム、酸化チタン、シリカ・酸化アルミニウム混
合物、シリカ・酸化チタン混合物等各種金属酸化物ある
いはフッ化マグネシウム等を用いることができる。これ
らの物質を内添してもよい。
【0067】またクリーニング助剤を用いてもよく、ク
リーニング助剤としては、流動化剤として上述した無機
微粒子、ステアリン酸塩等の金属石鹸、フッ素系、シリ
コン系、スチレン−(メタ)アクリル系、ベンゾグアナ
ミン、メラミン、エポキシ等の各種合成樹脂微粒子等が
用いられる。合成樹脂粒子としては、乳化重合法、ソー
プフリー乳化重合法、非水分散重合法等の湿式重合法、
気相法等により造粒したスチレン系、(メタ)アクリル
系、オレフィン系、含フッ素系、含窒素(メタ)アクリ
ル系、シリコン、ベンゾグアナミン、メラミン等の各種
有機微粒子が使用可能である。これらの合成樹脂微粒子
としては、トナーの平均粒径よりも小さい0.01〜3
μm、好ましくは0.05〜2μmの平均粒径を有する実
質球状の粒子を、トナーに対して0.01〜10重量
%、好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは
0.1〜2重量%添加することが望ましい。
【0068】また、上記トナーを磁性トナーとして使用
してもよく、この場合は、バインダー樹脂中に公知の磁
性体微粒子を分散すればよい。磁性体としては、例え
ば、コバルト、鉄、ニッケル等の強磁性を示す金属、コ
バルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、鉛、マグネシウ
ム、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミ
ウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タング
ステン、バナジウム等の金属の合金、およびこれらの金
属の混合物並びに酸化物、焼成体(フェライト)等の公
知の磁性体が使用可能である。これらの磁性体はトナー
のバインダー樹脂100重量部に対して1〜80重量
部、好ましくは5〜60重量部添加することが望まし
い。
【0069】さらに上記トナーは二成分系現像剤、一成
分系現像剤(磁性および非磁性)いずれにも適用でき
る。二成分現像剤として用いる場合には、キャリア粉、
例えばフェライトキャリア、コーティングキャリア、鉄
粉キャリア、バインダー型キャリア、複合荷電面を有す
るキャリア等公知のものを使用することができる。
【0070】また、上記トナーは、ブレード、ローラ等
からなるトナー規制部材とトナー担持体との間隙を通過
させることによりトナーを摩擦帯電せしめて、トナー担
持体表面にトナー薄層を形成する手段を有する現像方法
にも好適に用いられる。上記トナー担持体として、現像
ローラを用いてもよいし、また、現像ローラに対するト
ナー補給ローラを用いてもよい。
【0071】上記アスコルビン酸のエステル化合物は光
導電性トナーに用いてもよい。
【0072】上記の方法により作製されたトナーは、従
来公知の手段で電子写真、静電記録および静電印刷等に
おける静電潜像を顕像化するための現像用には全て使用
できる。
【0073】
【実験例】以下、具体的な実験例を挙げて本発明をより
詳しく説明する。
【0074】<実施例1> 成分 重量部 ・スチレン−n−ブチルメタクリレート 100 (軟化点:132℃、ガラス転移点:60℃) ・カーボンブラック(三菱化成社製;MA#8、pH:3) 8 上記材料をボールミルで充分混合した後、140℃に加
熱した3本ロール上で混練した。混練物を放置冷却後、
フェザーミルを用いて粗粉砕した。
【0075】粗粉砕物をジェットミルで微粉砕した。微
粉砕物を風力分級し、平均粒径8μmの微粉末iを得
た。
【0076】さらに、ここで得られた微粉末iの100
重量部に対し、荷電制御剤としてアスコルビン酸のエス
テル化合物5を1重量部ヘンシェルミキサーに入れ、1
500rpmの回転数で2分間混合撹拌し、着色剤含有
樹脂粒子表面に化合物5をファンデルワールス力及び静
電的に付着させた。
【0077】次に奈良機械ハイブリダイゼーションシス
テムNHS−1型を用い、6000rpmで3分間処理
を行い、微粒子i表面に化合物5を固着させた。最後に
後処理剤として疎水性シリカR−974(日本アエロジ
ル社製;平均粒径17mμ) 0.1重量%を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池
化工機社製)にて1000rpmで1分間処理すること
によりトナー1−1を得た。
【0078】<実施例2〜4>実施例1において荷電制
御剤としてアスコルビン酸のエステル化合物5のかわり
にアスコルビン酸のエステル化合物6、7および8を使
用すること以外は実施例1と全く同様にしてトナー1−
2、トナー1−3およびトナー1−4を得た。
【0079】<実施例5> 成分 重量部 ・ポリエステル樹脂(タフトンNE1110;花王社製) 100 ・カーボンブラック(モーガルL;キャボット社製) 8 ・アスコルビン酸のエステル化合物11 3 ・脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(融点85℃、酸価0.5) 1.5 上記材料をヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)
により充分混合した後、二軸混練装置(池貝鉄工社製)
を用い混練した。混練物を放置冷却後、フェザーミルを
用い粗粉砕し、さらに、ジェットミルで微粉砕した。微
粉砕物を風力分級し、平均粒径8μmの微粉末を得た。
【0080】得られた微粉末100重量部に対し、疎水
性シリカH−2000(ワッカ社製;平均粒径17m
μ)0.2重量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井
三池化工機社製)にて1000rpmで1分間処理する
ことにより、トナー2−1を得た。
【0081】<実施例6〜8>実施例5において荷電制
御剤としてアスコルビン酸のエステル化合物11のかわ
りにアスコルビン酸のエステル化合物13、14および
9を使用すること以外は実施例1と全く同様にしてトナ
ー2−2、トナー2−3およびトナー2−4を得た。
【0082】<比較例1>実施例1においてアスコルビ
ン酸のエステル化合物5を添加しないこと以外は、実施
例1と同様に、平均粒径8μmのトナー1−Aを得た。
【0083】<比較例2>実施例1においてアスコルビ
ン酸のエステル化合物5に代えて下記構造式のジ−te
rt−ブチルヒドロキシトルエンを添加する以外は実施
例1と同様の方法により平均粒径8μmのトナー1−B
を得た。
【0084】
【化7】
【0085】<比較例3>実施例3においてアスコルビ
ン酸のエステル化合物5に代えてクロム錯塩型染料(S
−34;オリエント化学工業社製)を3重量部添加する
以外は、実施例3と同様の方法により平均粒径8μmの
トナー1−Cを得た。
【0086】<実施例9> 成分 重量部 ・スチレン−n−ブチルメタクリレート 100 (軟化点:132℃、ガラス転移点:60℃) ・カーボンブラック(三菱化成社製;MA#8、pH;3) 8 ・低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社製;ビスコール550P) 5 ・アスコルビン酸のエステル化合物21 5 上記材料をボールミルで充分混合した後、140℃に加
熱した3本ロール上で混練した。混練物を放置冷却後、
フェザーミルを用い粗粉砕し、さらに、ジェットミルで
微粉砕した。微粉砕物を風力分級し、平均粒径8μmの
微粉末を得た。
【0087】得られた微粉末10重量部に対し、疎水性
シリカR−974(日本アエロジル社製;平均粒径17
mμ)0.1重量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三
井三池化工機社製)にて1000rpmで1分間処理す
ることにより、トナー3を得た。
【0088】<実施例10> 成分 重量部 ・ポリエステル樹脂(タフトンNE382;花王社製) 100 ・ブリリアントカーミン6B(CI15850) 3 ・アスコルビン酸のエステル化合物15 4 上記材料をヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)
により充分混合した後、二軸混練装置(池貝鉄工社製)
を用い混練した。混練物を放置冷却後、フェザーミルを
用いて粗粉砕し、さらに、ジェットミルで微粉砕した。
微粉砕物を風力分級し、平均粒径8μmの微粉末を得
た。
【0089】得られた微粉末100重量部に対し、疎水
性シリカH−2000(ワッカ社製;平均粒径17m
μ)0.2重量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井
三池化工機社製)にて1000rpmで1分間処理する
ことにより、トナー4を得た。
【0090】<実施例11>ポリオキシエチレン(2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6
8重量部、イソフタル酸16重量部、テレフタル酸16
重量部、無水マレイン酸0.3重量部、ジブチル錫オキ
シド0.1重量部をフラスコに仕込み、窒素雰囲気下で
230℃で24時間反応した。反応物を取り出し、不飽
和ポリエステルを含有するポリエステル樹脂を得た。得
られたポリエステル樹脂の重量平均分子量は9800で
あった。
【0091】得られたポリエステル樹脂50重量部、キ
シレン50重量部をフラスコに仕込み溶解した。キシレ
ンが還流するまで温度を上げた。キシレン還流下にスチ
レン13重量部、メタクリル酸メチル2重量部にアゾビ
スイソブチロニトリル0.6重量部を溶解したものを窒
素雰囲気下約30分で滴下した。滴下後3時間保温し
た。キシレンを減圧蒸留し、樹脂を取り出した。重量平
均分子量が11700、Mw/Mnが2.8、100℃
における溶融粘度が5×104ポイズ、ガラス転移温度
が60℃のスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を
得た。
【0092】但し、溶融粘度は島津製作所製フローテス
ターCFT−500を用い、ノズル径1mm、ノズル長
さ1mm、荷重30kg、昇温速度3℃/分の条件で測
定した値である。
【0093】 ・上記で得られたスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂 100重量部 ・有機顔料 Lionol Yellow FG−1310 2.5重量部 ・アスコルビン酸のエステル化合物22 2重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで充分混合し、二軸押出
機で混練後、冷却した。この混練物をフェザーミルで粗
粉砕し、さらにジェット粉砕機で微粉砕した。微粉砕物
を風力分級し平均粒径8μmの粒子を得た。
【0094】得られた8μm粒子100重量部に対し疎
水性シリカH−2000/4(ワッカ社製)0.3重量
部と疎水性酸化チタンT−805(デグサ社製)0.5
重量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機
社製)にて1500rpmで1分間処理することにより
トナー5を得た。
【0095】<実施例12>シード重合法により得られ
た単分散球状のスチレンおよびn−ブチルメタクリレー
トの共重合ポリマー(平均粒径6μm:ガラス転移温度
54℃:軟化点128℃、ゲル化成分(トルエン不溶成
分)15%含有)100重量部とカーボンブラック(三
菱化学社製:MA#8)8重量部を容量10リットルの
ヘンシェルミキサーに入れ1000rpmの回転速度で
2分間混合撹拌し、ポリマー粒子の表面にカーボンブラ
ックを付着させた。次に奈良機械ハイブリダイゼーショ
ンシステムNHS−1型を用い6000rpmで3分間
処理を行い、カーボンブラックをポリマー粒子表面に固
定化した。
【0096】さらに上記カーボンブラックを処理したポ
リマー粒子100重量部とMMA/iBMA(1:9)
粒子MP−4951(綜研化学社製:平均粒径0.2μ
m;ガラス転移温度85℃)10重量部をハイブリダイ
ゼーションシステムの処理条件として回転数8000r
pmで5分間とすること以外は上記と同様の処理により
樹脂コート層を設けた。
【0097】さらに、ここで得られたポリマー粒子10
0重量部に対し、アスコルビン酸ノエステル化合物23
を2重量部をカーボンブラック層を形成した上記と同様
の処理を行うことにより、上記化合物23をトナー粒子
表面に固着させ、平均粒径6.5μmの微粒子を得た。
【0098】得られた6.5μm粒子100重量部に対
し疎水性シリカH−2000(ワッカ社製)0.5重量
部を添加し、ヘンシェルミキサーにて1500rpmで
1分間処理することによりトナー6を得た。
【0099】<実施例13>2、2’−ビス[P−(2
−ヒドロキシ)−フェニル]プロパン60重量部、イソ
フタル酸20重量部、ジブチル錫オキシド0.1重量部
をフラスコに仕込み、窒素雰囲気下230℃で24時間
反応させた。そして、反応物を取り出し重量平均分子量
7000のポリエステル樹脂を得た。
【0100】得られたポリエステル樹脂50重量部、キ
シレン50重量部をフラスコに仕込み溶解した後、キシ
レンが還流するまで温度を上げた。キシレン還流下にス
チレン13重量部、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
0.3重量部にアゾビスイソブチロニトリル0.4重量
部を溶解したものを窒素雰囲気下約30分で滴下した。
滴下後3時間保温し、キシレンを減圧蒸留した後、樹脂
を取り出した。
【0101】得られたアミノ変性ポリエステル樹脂は、
重量平均分子量(Mw)が11000、Mw/Mnが3.
0、100℃における溶融粘度が5×104ポイズ、T
gが61℃であった。
【0102】 成分 重量部 ・アミノ変性ポリエステル樹脂 100 ・有機顔料 Lionol Red 6B FG−4213 2.5 (東洋インキ社製) ・アスコルビン酸のエステル化合物24 2.0 上記材料をヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)
にて混合分散を行ったあと2軸押出機で混練した。混練
物をフェザーミルを用いて粗粉砕した後、ジェットミル
を用いて微粉砕した。次いで微粉砕物を風力分級装置に
より分級して平均粒径8μmの粒子を得た。
【0103】得られた8μm粒子100重量部に対し疎
水性シリカH−2000(ワッカー社製)0.5重量部
を添加し、ヘンシェルミキサーにて1500rpmで1
分間処理することによりトナー7を得た。
【0104】<実施例14>スチレン160g、ブチル
メタクリレート90g、イソブチルアクリレート30
g、α−メチルスチレンダイマー(ノフマーMSD;日
本油脂社製)3g、シランカップリング剤(TSL83
11;東芝社製)2g、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)6gをホモジェッター(特殊
機化工業社製)を用いて、均一に混合分散した。
【0105】次に、分散安定剤としてメチルセルロース
(メトセルK35LV;ダウケミカル社製)4%溶液6
0g、ジオクチルスルホサクシネートソーダ(ニッコー
ルOTP−75;日光ケミカル社製)1%溶液5g、ヘ
キサメタリン酸ソーダ(和光純薬社製)0.3gをイオ
ン交換水650gに溶解した水溶液中に、ホモジェッタ
ーを用い、上記の均一分散液を水中に懸濁せしめた。
【0106】懸濁液を四つ口フラスコに移し窒素置換し
た。そして温度50℃、攪拌速度100rpmで24時
間重合せしめた後、濾過洗浄を繰り返し、さらに乾燥し
て懸濁重合樹脂粒子を得た。
【0107】 ・上記懸濁重合粒子 100重量部 ・カーボンブラック(MA#8;三菱化成工業社製、pH:3) 8重量部 ・低分子量ポリプロピレン(660P;三洋化成工業社製) 4重量部 ・アスコルビン酸のエステル化合物26 2重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで充分混合し、二軸押出
機で混練後、冷却した。この混練物をフェザーミルで粗
粉砕し、その後ジェット粉砕機で微粉砕した。微粉砕物
を、風力分級を行い平均粒径8μmの粒子を得た。
【0108】得られた8μm粒子100重量部に対し
て、疎水性シリカ(T−500;東京材料社製)0.5
重量部を添加し、ヘンシェルミキサーにて1500rp
mで1分間処理することによりトナー8を得た。ガラス
転移点(Tg):56℃、軟化点(Tm):87℃、高
化式フローテスターによる昇温時の流出開始温度:78
℃であった。なお、軟化点(Tm)はパーフェクトオー
ブンを用いて測定した。
【0109】<実施例15> 成分 重量部 ・グリシジルメタクリレート 10 ・スチレン 60 ・ブチルメタクリレート 30 ・ベンゾイルパーオキサイド 5 上記材料を、攪拌機、不活性ガス導入管、還流冷却管お
よび温度計を備えた反応容器中に、ポリビニルアルコー
ル0.1重量%を含有した脱イオン水とともに投入し、
充分混合分散した。そして、分散物を高速で攪拌して均
一な懸濁液とした。
【0110】次いで窒素ガスを吹き込みながら80℃に
加熱し、この温度で5時間攪拌を続けて重合反応を行っ
た。その後、水を除去し、反応性基としてエポキシ基を
有する重合体を得た。
【0111】得られた重合体100重量部、カーボンブ
ラックMA−100R(pH:3.5;三菱化成工業社
製)40重量部、低分子量ポリプロピレン(ビスコール
605P;三洋化成工業社製)5重量部を混合した後、
加圧ニーダーを用いて160℃の条件下で混練して反応
させた。そして、反応物を冷却しかつ粉砕して着色剤と
してのワックス含有カーボンブラックグラフトポリマー
を得た。
【0112】次に上記と同じ反応容器にアニオン性界面
活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5wt%含有の脱イオン水にあらかじめ調整してお
いたスチレン80重量部、アクリル酸n−ブチル20重
量部からなる重合性単量体成分に上記カーボンブラック
グラフトポリマー50重量部、アゾビスイソブチロニト
リル3重量部ならびに2−2’アゾビス−(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)3重量部を配合した混合物を仕
込みT.K.ホモミクサー(特殊機化工業社製)により
混合攪拌し均一な懸濁液とした。
【0113】次いで窒素ガスを吹き込みながら65℃に
加温しこの温度で5時間攪拌を続けて懸濁重合反応を行
い、さらに75℃に加温し重合反応を終えた。
【0114】これとは別に疎水性シリカH−2000
(ワッカー社製)2重量部、シランカップリング剤(T
SL8311;東芝シリコーン社製)2重量部をメチル
アルコールに分散した溶液を上記懸濁液に添加混合した
後、1時間80℃で加熱を行い、粒子同士が融着してな
るブロック状物を得た。このブロック状物の濾過/水洗
を繰り返した。水洗物を熱風乾燥機を用いて60℃、8
0RH%の条件下で5時間放置した後さらに50℃、5
0RH%の条件下で5時間乾燥した。
【0115】得られた懸濁重合凝集物100重量部に対
し、1.0重量部のアスコルビン酸のエステル化合物2
8、疎水性シリカH−2000(ワッカー社製)0.3
重量部、および、酸化スズ微粒子T−1(三菱マテリア
ル社製)0.5重量部をヘンシェルミキサー(三井三池
化工機)を用いて3000rpmで混合攪拌した後、こ
れを入口の導入空気温度0℃の設定でクリプトロンシス
テム(川崎重工業社製KTM−XL型)を用いて180
00rpmで解砕処理を行い平均粒径6.0μmの解砕
粒子を得た。なおこの時の排出空気温度は28℃であっ
た。
【0116】得られた解砕粒子100重量部に対して疎
水性シリカH−2000(ワッカー社製)0.2重量部
を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)
にて1500rpmで1分間処理することよりトナー9
を得た。
【0117】<実施例16> ・スチレン 60g ・n−ブチルメタクリレート 35g ・メタクリル酸 5g ・2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.5g ・低分子量ポリプロピレン(ビスコール605P;三洋化成工業社製) 3g 上記の材料をサンドスターラにより混合して重合組成物
を調製した。
【0118】重合組成物を濃度3%のアラビアゴム水溶
液中で攪拌機TKオートホモミクサー(特殊機化工業社
製)を用いて回転数4000rpmで攪拌しながら、温
度60℃で6時間重合反応させ、平均粒径6μmの球状
粒子を得た。
【0119】別に黒色分散染料(カヤロン・プリエステ
ルブラックS−CONC;日本化薬社製)10gを純水
100mlに分散させ、この分散液を上記懸濁重合粒子
の水分散液に加えた。この混合分散液を超音波振動子を
併用し、激しく攪拌しながら、2℃/分の速度にて媒体
を75℃まで加温し、この状態で1時間保持した。
【0120】この後、系を冷却し、濾過/水洗を繰り返
し行った後、スラリー乾燥装置(ディスパーコート;日
清エンジニアリング社製)により粒子の乾燥を行いさら
に風力分級を行い平均粒径7μmの着色粒子を得た。
【0121】得られた着色粒子100重量部に対し、ア
スコルビン酸のエステル化合物29の1.0重量部並び
に疎水性アルミナ(RFY−C;日本アエロジル社製)
0.5重量部を調合し充分混合攪拌した後、ハイブリダ
イゼーションシステム(奈良機械製作所社製;NHS−
O型)を用いて、周速60m/secで固定化処理を行
った。
【0122】この処理物100重量部に対して、疎水性
シリカR−974(日本アエロジル社製;平均粒径17
μm)0.1重量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三
井三池化工機社製)を用いて1000rpmで1分間処
理することによりトナー10を得た。
【0123】<実施例17>ポリエステル樹脂(NE−
382;花王社製)100gを塩化メチレン/トルエン
(8/2)の混合溶剤400gに溶解し、フタロシアニ
ン顔料5gをボールミルに入れ3時間混合し均一に分散
させた。
【0124】次に、分散安定剤としてメチルセルロース
(メトセルK35LV;ダウケミカル社製)4%溶液6
0g、ジオクチルスルホサクシネートソーダ(ニッコー
ルOTP75;日光ケミカル社製)1%溶液5g、ヘキ
サメタリン酸ソーダ(和光純薬社製)0.5gをイオン
交換水1000gに溶解した水溶液中にTKオートホモ
ミクサー(特殊機化工業社製)を用い上記均一分散液を
平均3〜10μmとなるように回転数を調整し、水中に
懸濁せしめた。
【0125】この後、濾過/水洗を繰り返し行なった
後、スラリー乾燥装置(ディスパーコート;日清エンジ
ニアリング社製)により粒子の乾燥を行い、乾燥粒子を
さらに風力分級にかけ平均粒径6μmの着色粒子を得
た。
【0126】得られた着色粒子100重量部にアスコル
ビン酸のエステル化合物33の0.5重量部及び疎水性
シリカ(H−2000/4:ワッカー社製)0.3重量
部を添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで
2分間混合処理した後、ハイブリダイゼーションシステ
ム(奈良機械製作所社製;NHS−O型)を用い、周速
60m/secで固定化処理を行った。
【0127】得られた着色粒子100重量部に対して、
疎水性シリカ0.3重量部(H−2000;ワッカー社
製)と疎水性酸化チタン(T−805:日本アエロジル
社製)0.5重量部とを添加し、ヘンシェルミキサー
(三井三池化工機社製)を用いて1500rpmで1分
間処理することによりトナー11を得た。
【0128】<キャリアの製造>上記実施例および比較
例で得られた静電潜像現像用トナーと混合させるキャリ
アとしては、以下に示すようにして製造した4種類のキ
ャリアA〜Dを用いるようにした。
【0129】(1)キャリアA ポリエステル樹脂(花王社製;NE−1110)100
重量部、無機磁性粉(TDK社製;MFP−2)600
重量部、および、カーボンブラック(三菱化成社製;M
A#8)2重量部をヘンシェルミキサーを用いて充分に
混合して粉砕した。
【0130】次いで粉砕物をシリンダ部180℃、シリ
ンダヘッド部170℃に設定した押出し混練機を用いて
溶融混練した。
【0131】得られた混練物を冷却して粗粉砕した後、
ジェットミルで微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分
級し、平均粒径が55μmのバインダー型キャリアAを
得た。
【0132】(2)キャリアB フェライトキャリアコア(パウダーテック社製;F−3
00)の表面を転動流動槽(岡田精工社製;スピラコー
タ)を用いて熱硬化性シリコン樹脂でコートし、平均粒
径が50μmであるキャリアBを得た。
【0133】(3)キャリアC フェライトキャリアコア(パウダーテック社製;F−3
00)の表面を表面重合被覆法によりポリエチレンコー
トして平均粒径が51μmのキャリアCを得た。
【0134】(4)キャリアD キャリアBと同様のコア材を用い、熱硬化性アクリル変
性シリコーン樹脂を用い浸漬法によりコーティングを行
い平均粒径50μmのキャリアDを得た。
【0135】<評価> (1)粒径測定 トナーおよびキャリアの粒径測定は以下の手順で行っ
た。
【0136】(a)トナー粒径 トナー平均粒径の測定はコールターカウンタTA−II
型(コールターカウンタ社製)を用いて、100μmの
アパチャーチューブで粒径別相対重量分布を測定するこ
とにより求めた。
【0137】(b)キャリア粒径 キャリア粒径は、SALD1100(島津製作所社製)
を用いて測定を行い、平均粒径を算出することによって
求めた。
【0138】(2)帯電量並びに低荷電性トナー量の測
定 まず測定に先立って、後述する表1に記載するトナーと
キャリアとの組み合わせで、トナー濃度5重量%となる
ように両者を混合して現像剤を調製した。そして、この
現像剤の帯電量および低荷電性トナー量を、図1に示し
た構成の装置を用いて行った。測定は以下の条件で行っ
た。
【0139】(a)帯電量の測定 まず、30分荷台攪拌した後の現像剤サンプルを1g精
密天秤で計量し、導電性スリーブ2表面全体に均一にな
るよう乗せた。そして、マグネットロール3の回転数を
1000rpmにセットした。
【0140】次に、バイアス電源4により、バイアス電
圧をトナーの帯電電位と同極性に3kV印加し、30秒
間マグネットロール3を回転させ、マグネットロール3
停止させた時点でのコンデンサ電位Vmを読み取る。そ
して、円筒電極1に付着した分離トナー7の重量(M
i)を精密天秤で計量して、各現像剤の平均トナー帯電
量を求める。
【0141】また、現像剤を周囲温度23℃、相対湿度
55%の環境下で24時間曝した後、回転架台において
30分間混合攪拌し同様の測定を行った。
【0142】(b)低荷電性トナー量の測定 上述した帯電量の測定において、導電性スリーブ2にバ
イアス電圧を印加せず、グランドに落として同様の測定
を行い、スリーブ上の全トナー量の内どれだけ円筒電極
1にトナーが飛ばされたかを測定することにより、低荷
電性トナー量を求めた。現像剤中のトナー全量に対して
以下のようにランク付した。○および△を合格とした。
【0143】 〇:低荷電性トナー量が1wt%以下 △:低荷電性トナー量が2wt%以下 ×:低荷電性トナー量が2wt%を超える (3)帯電量(Q/M)の環境安定性 まず、下記表1に示すトナーとキャリアとの組み合わせ
で、トナー濃度5重量%となるように両者を混合して現
像剤を調製した。ただし、実施例14のものはキャリア
を用いることなくトナー粉末を非磁性一成分現像剤とし
て用いた。
【0144】
【表1】
【0145】こうして調製した現像剤を周囲温度5℃、
相対湿度15%の環境(L/L環境)下に24時間曝し
た後の帯電量(QL/L)、周囲温度35℃、相対湿度8
5%の環境(H/H環境)下に24時間曝した後の帯電
量(QH/H)、さらに、周囲温度23℃、相対湿度55
%の環境(N/N環境)下に24時間曝した後の帯電量
(QN/N)を前述したのと同様にして測定した。そし
て、下記式に従いAとBを計算し、以下のごとくランク
付した。○および△を合格とした。
【0146】
【数1】
【0147】
【数2】
【0148】 ○:A、Bが共に15%以下 △:A、Bのどちらかが15%以上 ×:A、Bが共に15%以上 (4)画質評価 前述したのと同様に調製した現像剤を市販の画像形成装
置にセットし、B/W比6%のチャートを用いて画像を
出力し、出力画像の白地部分のかぶりの有無を目視によ
り画質を評価した。この評価は、初期画像および1万枚
耐刷試験を行った後の画像の両方について行った。評価
の基準は下記の通りである。
【0149】 ○:かぶりがない △:若干のかぶりが認められるが実用上問題ない ×:かぶりが発生しており実用に適さない なお、実施例1〜9、実施例16、および比較例1〜3
は複写機EP−570Z(ミノルタ社製)を、実施例1
0〜13および実施例17はデジタルフルカラー複写機
CF−80(ミノルタ社製)を、実施例14はプリンタ
SP−101(ミノルタ社製)を、実施例15はプリン
タSP−500(ミノルタ社製)を用いた。複写機CF
−80は定着ローラ表面に離型性オイルを塗布するタイ
プのものである。また、プリンタSP−101は定着温
度が130℃のものである。
【0150】以上の結果を表2に示す。
【0151】
【表2】
【0152】
【発明の効果】本発明は、重金属を含有しない新規な荷
電制御剤アスコルビン酸のエステル化合物を用いた負荷
電性の静電潜像現像用トナーを提供した。本発明のトナ
ーは、帯電の立ち上がりが速く、荷電安定性、耐スペン
ト性、耐環境性に優れている。また、本発明のトナー
は、色再現性、透光性にも優れたトナーである。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電量ならびに低荷電性トナー量測定装置であ
る。
【符号の説明】
1:円筒電極 2:導電性スリーブ 3:マグネットロール 4:バイアス電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I]; 【化1】 [式中、R1は水素原子、または−COR3基を表す。R
    3はそれぞれ置換基を有してもよいアルキル基、アラル
    キル基、アリール基を表す。R2はそれぞれ置換基を有
    してもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、ア
    ルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基を表す。n
    は1または2の数字を表す。] で表されるアスコルビン酸のエステル化合物を含有する
    ことを特徴とする静電潜像現像用トナー。
JP31025896A 1996-11-21 1996-11-21 静電潜像現像用トナー Pending JPH10148970A (ja)

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JP31025896A JPH10148970A (ja) 1996-11-21 1996-11-21 静電潜像現像用トナー
US08/968,581 US6132916A (en) 1996-11-21 1997-11-13 Toner for developing electrostatic latent images

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JP31025896A JPH10148970A (ja) 1996-11-21 1996-11-21 静電潜像現像用トナー

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JP31025896A Pending JPH10148970A (ja) 1996-11-21 1996-11-21 静電潜像現像用トナー

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JP (1) JPH10148970A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1527777A1 (de) * 2003-10-31 2005-05-04 MERCK PATENT GmbH Zubereitung mit antioxidanten Eigenschaften, die einen Benzoesäureester der Ascorbinsäure enthält

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