JPH10148632A - 石炭の軟化溶融特性の評価方法及び装置 - Google Patents

石炭の軟化溶融特性の評価方法及び装置

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JPH10148632A
JPH10148632A JP32097896A JP32097896A JPH10148632A JP H10148632 A JPH10148632 A JP H10148632A JP 32097896 A JP32097896 A JP 32097896A JP 32097896 A JP32097896 A JP 32097896A JP H10148632 A JPH10148632 A JP H10148632A
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temperature
coal
softening
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coal sample
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Izumi Shimoyama
泉 下山
Shozo Itagaki
省三 板垣
Kiyoshi Fukada
喜代志 深田
Hidenori Sumiya
秀紀 角谷
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な量の石炭試料を例えば50℃/分以上
の昇温速度で昇温し、軟化溶融特性を測定する。 【解決手段】 所定量の上の石炭試料を測定セル1に採
り、金属浴4に浸漬して昇温させ、所定の温度に達した
とき金属浴4を更に高温の金属浴5に交換し、50℃/
分以上の昇温速度で昇温しながら、回転制御器2で攪拌
棒の回転を制御して、検出器3で攪拌棒の回転速度又は
トルクを検出して流動度を測定する。 【効果】 低速昇温では劣った特性を示す石炭でも高速
昇温では優れた特性を示すものあり、従来の測定では不
能であった石炭の性状測定が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は冶金用コークスの
原料となる石炭の品質、特に石炭の軟化溶融特性を測定
する技術に関する。
【0002】
【従来技術】石炭には、その種類、産地等により、加熱
・乾留により軟化溶融するものとしないものとがあり、
軟化溶融するものでもその程度には著しい差がある。特
に、冶金用コークスを製造する場合、石炭単味の軟化溶
融特性がそれぞれ異なるため、数種類の石炭が配合され
る。このため、石炭の軟化溶融特性を正しく評価するこ
とが、好ましいコークスを製造する上で重要な技術とな
る。
【0003】近年、低い昇温速度では軟化溶融しない品
質に劣る石炭の中にも、急速昇温すると溶融するものが
あり、又、低速昇温で軟化溶融するものの中に急速昇温
によって流動性が特に著しく増すものがあること等が判
ってきた。そのため、従来冶金用コークスとして顧みら
れなかった軟化溶融特性に劣る石炭を、急速昇温乾留に
より利用することが行われ始めている。今後、急速昇温
を適用した石炭の転換技術は益々発展すると考えられ、
このようなプロセスでは、急速昇温下での石炭の軟化溶
融特性を正確に定量的に把握することが重要になってく
る。
【0004】従来から、石炭の軟化溶融特性の評価法と
して、JIS M 8801(以下、JIS法と称す)
に規定されるギーセラープラストメータ法を用いること
が広く行われている。この方法は、石炭充填層内に挿入
した突起付きの回転棒に一定のトルクをかけ、昇温に伴
って石炭が軟化溶融する時の回転数を測定するものであ
る。
【0005】このギーセラープラストメータ法に用いら
れる測定セルの概要を図4に示す。測定セルは、坩堝1
2の中央に回転棒11が備えられ、回転棒11には攪拌
子13が設けられている。回転棒11は坩堝12の蓋1
4及びバレル15を通って回転制御器(図示せず)に取
り付けられ、その回転が制御される。バレル15には、
加熱により発生する石炭からの揮発分を逃がすガス排出
口16が設けられている。なお、坩堝12は電気炉内に
配設される金属浴に浸漬される。そして、電気炉の通電
量を制御して金属浴を昇温する。
【0006】そして、JIS法では、複数の測定結果が
直接比較できるように、坩堝12、回転棒11、攪拌子
13、蓋14、バレル15の形状及び寸法を規定してい
る。更に、測定試料は5g、昇温速度は金属浴の加熱を
制御し3℃/分とする等の試験条件が規定されている。
測定されるのは、金属浴温度および回転速度であり、こ
れらの値は測定セルに付随する検出器によって測定され
る。
【0007】金属浴温度及び回転速度の測定結果から、
回転速度が上昇し始めた時の温度即ち軟化開始温度、最
高回転速度と最高回転速度に達した時の温度即ち最高流
動度温度、及び回転速度が再び低下したときの温度即ち
固化温度を得る。そして、最高回転速度や最高流動度が
流動性の指標とされる。
【0008】JIS法では、一定のトルク下で回転速度
を測定するが、これに対して、一定回転速度下でトルク
を測定する方法も提案されている。例えば特開平6−3
47392号公報には、JIS法と同程度の4.5gの
試料を3℃/分の昇温速度で加熱しながら、一定の回転
速度で攪拌し回転棒のトルク値から各温度における試料
の粘性を測定する方法が記載されている。この場合もJ
IS法に従い発熱体を電気加熱し、昇温速度を調節して
いる。
【0009】一方、JIS法より大きい昇温速度を用い
て流動性を評価する方法も開示されており、例えば、コ
ール(Coal),p693(1993)には、ギーセ
ラープラストメータにより、昇温速度0.7℃/分〜
7.2℃/分で石炭の流動性を評価し、昇温速度が大き
い方が流動性が優れることが記載されている。又、ヒュ
ーエル(Fuel)70,p447,(1991)に
は、昇温速度20℃/分で特に流動性に優れた石炭に関
するデータが報告されており、加熱炉をコントロールし
て、12.5gの石炭試料を最大40℃/分の昇温速度
で昇温する装置が記載されている。
【0010】更に大きい昇温速度下での流動性評価で
は、試料量を少なくして測定した例がある。例えば、レ
ビュー・オブ・サイエンチフィック・インスツルメント
(Rev.Sci.Instrum.)56,p58
6,(1985)には、直流電流による電熱板を用い、
0.2gの石炭試料で最大48000℃/分の昇温速度
で評価をしたことが報告されている(以下、超高速法と
称す)。この場合、石炭試料を0.27mLのセルに充填
し円盤を回転させて測定するが、円盤の上下の石炭層は
0.13mmの厚さとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の通り軟化溶融特
性の劣る石炭を急速昇温乾留して冶金用コークスの原料
として利用するためには50℃/分以上の昇温速度で加
熱する必要があるが、JIS法では金属浴自体の熱容量
が大きいため50℃/分以上の昇温速度をうることがで
きない。特開平6−347392の加熱方法も同様な問
題がある。
【0012】また、JIS法より大きな昇温速度を適用
する超高速法では、石炭の試料が0.2gと少ないこ
と、および、試料を0.13mmに粉砕するため表面積が
増加し、試料が酸化されて流動性が低下すること等か
ら、信頼性のある測定値が得られにくいという問題があ
る。
【0013】このように、従来の軟化溶融特性評価方法
では、急速昇温下の乾留プロセスにおける石炭の軟化溶
融特性を適切に評価することができなかった。この発明
は、上記の問題を解決するためになされたもので、信頼
できる充分な量の試料を用いて大きな昇温速度で測定
し、急速昇温下での軟化溶融特性を正確に定量的に測定
する技術の提供を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段は、下記の発明である。第1の発明は、石炭試料
の所定量を攪拌棒が備えられた測定セルに充填し、前記
石炭試料を非酸化性雰囲気で加熱昇温しながら前記攪拌
棒を一定のトルク又は一定の回転速度で回転させて前記
石炭試料を攪拌し、前記攪拌棒の一定トルク下における
回転速度又は一定の回転速度下におけるトルクを測定
し、得られた測定値と温度との関係から前記石炭試料の
軟化溶融特性を求める方法であって、該測定セルを各々
異なる所定の温度に維持された複数の金属浴に浸漬して
昇温させながら、前記回転速度又はトルクを測定するこ
とを特徴とする石炭の軟化溶融特性の評価方法である。
【0015】石炭は、加熱されその温度が上昇すると、
やがて軟化点に達して軟化し始め更に温度が高くなるに
したがい流動性が増し最大流動度点に達する。その後更
に温度が上昇すると石炭は固化してコークスとなる。加
熱に際して、石炭試料の酸化を防ぐため、非酸化性雰囲
気を用いる。大きい昇温速度を得るためには、石炭試料
が充填された測定セルを低温の金属浴から高温の金属浴
に移動して浸漬する。金属浴は、測定セルの浸漬と同時
にその外側表面に密接し測定セル表面全面から伝熱が行
われ、且つ浴の熱容量が大きいので、急速加熱が可能で
ある。
【0016】昇温速度を大きくするためには、低温に維
持された金属浴と高温に維持された金属浴との温度差を
大きくすればよい。又、異なる所定の温度の金属浴を選
ぶことによって、一定の昇温速度で昇温することの他
に、全昇温過程の任意の時期だけ昇温速度を大きくする
こともできる。
【0017】第2の発明は、前記石炭試料の昇熱に際
し、50℃/分以上で昇温することを特徴とする石炭の
軟化溶融特性の評価方法である。前述の通り軟化溶融特
性の劣る石炭を急速昇温乾留して冶金用コークスを原料
として利用するためには50℃/分以上の昇温速度で加
熱する必要があるので、50℃/分以上の昇温速度で加
熱することにより、かかる場合における石炭の軟化溶融
特性を定量的測定することができる。
【0018】第3の発明は、下記に記載する部材を備え
たことを特徴とする石炭の軟化溶融特性の測定装置であ
る。 (a)攪拌棒が備えられ、石炭試料が充填される測定セ
ルと、(b)前記測定セルに付随する前記攪拌棒の回転
を制御する回転制御器及び回転速度又はトルクを検出す
る検出器と、(c)前記測定セルを昇温するための各々
異なる所定の温度に維持された複数の金属浴と、(d)
前記金属浴を交換するために前記測定セル又は前記金属
浴を移動させる移動装置。金属浴は、測定セルに充填さ
れた石炭試料の温度を上昇させるための高温体である。
各々温度の異なる金属浴を複数備えることによって、任
意の時点で昇温速度を任意に変えることが可能となる。
温度の高い金属浴に交換することによって、急速昇温過
程に移行させることができ、又反対に温度の低い金属浴
に交換することによって、低速昇温過程に移行させるこ
とができる。金属浴の交換は、測定セル又は金属浴を移
動させる移動装置によって行われる。
【0019】第4の発明は、前記回転制御器及び検出器
が、JIS 8801(1993)に規定するギーセラ
ープラストメータ法に用いる装置に準拠することを特徴
とする石炭の軟化溶融特性の測定装置である。
【0020】JISでは、石炭の軟化溶融特性の測定値
が互いに定量的に直接比較できるように、試料量、測定
セル、回転制御器、検知器等の諸元が定められている。
この規定に準拠する前記回転制御器及び検出器を用いる
ことによって、試料量や測定精度等が従来のJIS法と
一致し、得られるデータをJIS法で得られたデータと
定量的に比較することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1に本発明の装置の概要を示
す。攪拌棒が備えられた測定セル1に石炭試料を充填
し、回転制御器2で攪拌棒の回転を制御する。この制御
は回転数を一定にするか又は一定のトルクで回転させ
る。検出器3では、攪拌棒の回転数を検出する。攪拌棒
が回転数一定に制御されるときはトルクが検出され、ト
ルク一定に制御されるときは回転数が検出される。
【0022】測定セル1は、当初は金属浴4に浸漬され
上記の制御と検出が行われるが、石炭試料の昇温速度を
変える時点で、測定セル1は移動装置6によって引き上
げられる。次いで移動装置6はレ−ル7を金属浴5の上
方まで搬送し、ここで測定セル1を降下し温度の異なる
金属浴5に浸漬する。昇温速度を大きくしたいときは金
属浴5と金属浴4の温度差を大きくし、昇温速度を小さ
くしたいときは金属浴5と金属浴4の温度差を小さくす
る。
【0023】金属浴4及び5は発熱体8によって加熱さ
れており、その温度は熱電対9により検出され発熱体8
の出力が制御される。昇温速度は金属浴の温度とこの発
熱体の出力によってコントロールされ、維持される。図
1では、測定セルを移動する装置について説明したが、
反対に測定セルを動かさず金属浴を移動してもよい。
【0024】又、金属浴として半田浴を用いた場合は、
250℃から650℃程度の範囲でその温度を調整する
ことができる。さらに、半田浴の温度を650℃以上に
上げる場合は、半田の酸化を防止するために半田浴全体
を不活性ガス雰囲気とすればよい。半田浴を使用して、
ギーセラープラストメータで使用される試料量の5gは
勿論、その数倍の試料量でも50℃/分から200℃/
分程度の昇温速度は容易に得られる。
【0025】昇温速度は測定中の全過程を通じて50℃
/分を必ずしも維持する必要はないが、低速昇温では見
出せない軟化溶融特性の相違を明らかにするためには、
50℃/分以上の急速昇温時期を軟化開始温度の付近の
温度帯とするのが効果的である。この温度帯には、必ず
しも軟化開始温度が含まれなくてもよい。
【0026】なお、この装置を用いて50℃に満たない
昇温速度で測定できることは勿論である。金属浴の高い
熱伝導性を利用しているので、任意の時点で金属浴を交
換することによって高速昇温から低速昇温に移行させる
こともできる。更に、3種類以上の温度が異なる金属浴
を用いれば、きめの細かい昇温速度制御を行うことがで
きる。
【0027】
【実施例】
実施例1.測定セル、回転制御器、検出器としてJIS
法のギーセラープラストメータを使用し、図1に示した
装置を用いて、昇温速度を変えて各種の石炭試料の軟化
溶融特性を調べた。用いた石炭試料の量は5gで、種類
は単味炭と配合炭とを含めA〜Iの9種類である。昇温
速度は50℃/分及び100℃/分であり、まず測定セ
ルを300℃の半田浴に浸漬して加熱し300℃まで昇
温した。
【0028】次に、300℃に昇温した測定セルを、昇
温速度が50℃/分の場合は600℃の金属浴に、ま
た、昇温速度が100℃/分の場合は900℃の金属浴
に交換浸漬し、石炭試料が固化するまで昇温しながら回
転数を測定した。高温帯で大きな昇温速度を維持するた
めには、熱損失も大きくなるので、初期の浴温に加え加
熱体の出力制御もより重要になる。加熱体には、充分な
余裕を持たせて、且つ外側は三重保温構造とし極力熱損
失を防いだ。なお、比較例として、昇温速度3℃/分の
場合についても調査を行い軟化溶融特性を比較した。
【0029】昇温速度がそれぞれ3℃/分、50℃/
分、100℃/分の条件で測定された最高流動度(MF
と略す)を図2に示す。昇温速度が大きくなると最高流
動度は大きくなり流動性が増す。しかし、試料Hのよう
に昇温速度に関係なく流動性を示さないものもある。昇
温速度3℃/分では試料Hと同じく流動性を示さない
が、昇温速度が大きくなるのに伴い試料Iのように流動
性を増すものもある。
【0030】低速昇温では予想もできなった変わり方を
するものもあり、試料Aでは、昇温速度3℃/分では非
常に流動性に乏しいが、100℃/分では非常に優れた
流動性を示している。試料B,C,D,G等もこれに類
似した傾向を示している。そして、試料D,E,Gのよ
うに、昇温速度50℃/分で非常に優れた流動性を示
し、更に昇温速度を大きくしてもその後の流動性は一定
のものもある。
【0031】このように、昇温速度を大きくした場合、
石炭試料の軟化溶融特性の変わり方は種類によって異な
り千差万別である。急速昇温の場合の軟化溶融特性を評
価するためには、小さい昇温速度での評価では不可能で
あって、少なくとも50℃/分の昇温速度が必要であ
る。この発明によれば、その評価を行うことが可能であ
る。
【0032】実施例2.軟化開始温度が408℃の石炭
試料を用い、実施例1と同様に測定セル、回転制御器及
び検出器にJIS法のギーセラープラストメータを使用
し、測定中に昇温速度を変えて軟化溶融特性を調べた。
石炭試料の量は5gであるが、この例では、最初に高温
の金属浴に測定セルを浸漬し、400℃に達するまでの
昇温速度を100℃/分、50℃/分と変え、ここで低
温の金属浴と交換し、400℃以上の温度帯では昇温速
度を3℃/分に下げた。
【0033】即ち、軟化開始温度直前までの時期に急速
昇温を行い、その後の昇温速度をJIS法に従い3℃/
分の昇温速度にしたものである。なお、比較例として、
全過程にわたって昇温速度3℃/分を維持した場合につ
いても調べた。400℃に達するまでの昇温速度が50
℃/分の場合の軟化溶融特性を図3に示す。
【0034】Tは昇温曲線で左側縦軸は温度軸であり、
Sは回転速度曲線で右側縦軸は回転速度を示す。昇温曲
線は400℃の時点で、金属浴をより低温のものに交換
したので、50℃/分の急勾配が3℃/分の緩勾配に変
わる。Pは攪拌棒の回転が始まる点で軟化開始点であ
り、その後温度上昇に伴い流動性の増加により回転速度
は大きくなり、最大回転速度Fm ddpmに達する。なお、
回転速度の単位ddpmは、0.001回転/分である。
【0035】このように、この発明の装置を用いると急
速昇温から低速昇温に切り換えることもできる。他の昇
温速度の場合とともに、調べた結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】同一石炭種であっても400℃までの昇温
速度が異なると最高回転速度も異なり、昇温速度が大き
くなると昇温速度が3℃/分で一定の場合より最大回転
速度が大きくなる。
【0038】石炭の利用は冶金用コークスにとどまらな
い。その他の石炭転換プロセスにおいても軟化溶融特性
は重要視され、これに基づく原料の配合や加熱パターン
は石炭の効率的利用に大きく影響する。この発明では、
金属浴の交換を30秒以内で行うことが可能なので、石
炭乾留過程で数段にわたって昇温速度を変えることがで
き、複雑な加熱パターンに対応して軟化溶融特性を調べ
ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
従来よりも大きな昇温速度における石炭の軟化溶融特性
を測定できる。従って、急速昇温を利用する新しいコー
クス製造プロセスやその他の石炭乾留プロセスにおける
石炭の軟化溶融特性の評価が可能となった。また、従来
では不明であった石炭の性状の差を明確化し、冶金用コ
ークス製造のためのより効果的な石炭の選択及びより効
率的な利用を可能とすることができるのでこの発明の効
果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施例に用いた装置の概要を示す模式図
である。
【図2】石炭の昇温速度と最高流動度と関係を示すグラ
フである。
【図3】軟化開始温度直前までの昇温速度を50℃/分
とした場合の軟化溶融特性を示すグラフである。
【図4】JIS法に規定する測定セルの従断面図であ
る。
【符号の説明】
1 測定セル 2 回転制御器 3 検出器 4、5 金属浴 6 移動装置 7 レ−ル 8 発熱体8 9 熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角谷 秀紀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭試料の所定量を攪拌棒が備えられた
    測定セルに充填し、前記石炭試料を非酸化性雰囲気で加
    熱昇温しながら前記攪拌棒を一定のトルク又は一定の回
    転速度で回転させて前記石炭試料を攪拌し、前記攪拌棒
    の一定トルク下における回転速度又は一定の回転速度下
    におけるトルクを測定し、得られた測定値と温度との関
    係から前記石炭試料の軟化溶融特性を求める方法であっ
    て、該測定セルを各々異なる所定の温度に維持された複
    数の金属浴に浸漬して昇温させながら、前記回転速度又
    はトルクを測定することを特徴とする石炭の軟化溶融特
    性の評価方法。
  2. 【請求項2】 前記石炭試料の昇熱に際し、50℃/分
    以上で昇温することを特徴とする石炭の軟化溶融特性の
    評価方法。
  3. 【請求項3】 下記に記載する部材を備えたことを特徴
    とする石炭の軟化溶融特性の測定装置。 (a)攪拌棒が備えた石炭試料が充填される測定セル
    と、(b)前記測定セルに付随する前記攪拌棒の回転を
    制御する回転制御器及び回転速度又はトルクを検出する
    検出器と、(c)前記測定セルを昇温するための各々異
    なる所定の温度に維持された複数の金属浴と、(d)前
    記金属浴を交換するために前記測定セル又は前記金属浴
    を移動させる移動装置。
  4. 【請求項4】 前記回転制御器及び検出器が、JIS
    8801に規定するギーセラープラストメータ法に用い
    る装置に準拠することを特徴とする請求項3記載の石炭
    の軟化溶融特性の測定装置。
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