JPH10147733A - 遮光膜用塗料と遮光膜付きランプおよびその製造方法 - Google Patents

遮光膜用塗料と遮光膜付きランプおよびその製造方法

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JPH10147733A
JPH10147733A JP30540696A JP30540696A JPH10147733A JP H10147733 A JPH10147733 A JP H10147733A JP 30540696 A JP30540696 A JP 30540696A JP 30540696 A JP30540696 A JP 30540696A JP H10147733 A JPH10147733 A JP H10147733A
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JP
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shielding film
light
oxide
compound
lamp
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JP30540696A
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Tatsuo Mifune
達雄 三舩
Tsumoru Ohata
積 大畠
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車用の高輝度放電型ランプの場合、点灯
時にはランプのガラス表面が約700℃まで上昇するた
めに、ガラス表面の遮光膜も700℃の温度下にさらさ
れり、700℃の温度下で剥離が起こらない遮光膜材料
が望まれている。 【解決手段】 酸化マンガン、酸化アルミ、酸化コバル
ト、酸化銅、マンガンを5モル%から30モル%含有す
る酸化鉄、マンガンと亜鉛を含有する酸化鉄のうち少な
くとも1種類の化合物を含み、かつシリカ、酸化亜鉛、
酸化ホウ素、酸化アルミのうち少なくとも1種類の化合
物を含有する粉末ガラスを含み、かつ0℃から700℃
の温度領域で熱膨張係数が負である酸化アルミと酸化チ
タンの化合物を含む塗料を作製し、かつ前記塗料をラン
プ表面に塗布し、1500℃以下の温度で焼成して遮光
膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用の高輝度放
電型ランプ用の遮光用塗料と遮光膜付きランプおよびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の前照灯用の高輝度放電型ランプ
は図1に示すように構成されている。2本のタングステ
ン電極1a,1bの先端が石英ガラス管2で封止されて
いる。タングステン電極1a,1bの基端は口金3に電
気接続されており、タングステン電極1a,1bの先端
の間で放電して発光する。
【0003】光の投射領域の明暗コントラストを得るた
めに、石英ガラス管2の表面には色が黒色で形状が任意
の遮光膜4が形成されている。従来の遮光膜4は酸化第
二鉄や酸化銅を顔料として用い、ケイ酸ナトリウムや燐
酸アルミニウムを結合剤として用いて、顔料と結合剤を
混合して塗料を作製し、この塗料をランプの石英ガラス
管の表面に塗布して100℃〜250℃の温度下で焼成
して遮光膜を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ランプを点灯すると石
英ガラス管2の表面の温度が上昇するため、遮光膜4の
温度も上昇する。特に、自動車用の高輝度放電型ランプ
の場合、点灯時には石英ガラス管2の表面が約700℃
まで上昇するために、遮光膜4も700℃の温度下にさ
らされることになる。
【0005】前記したように従来の技術で形成された遮
光膜は、酸化第二鉄や酸化銅を顔料として用い、珪酸ナ
トリウムや燐酸アルミニウムを結合剤として用いてい
た。一般的な石英ガラスの熱膨張係数は室温から700
℃の温度領域で約5×10 -7である。これに対して顔料
の酸化第二鉄は約1×10-5であり、結合剤の珪酸ナト
リウムや燐酸も約1×10-5であるため、石英ガラスと
およそ20倍熱膨張が大きい。このため、ランプの点灯
と消灯の繰り返しによる温度の上昇と低下のサイクルに
より、遮光膜にヒビ割れが発生したり剥離が生じて、遮
光性が低下するという問題があった。
【0006】シリカ、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化アル
ミ等から構成される粉末ガラスの熱膨張係数は約5×1
-6であるため,これを結合剤として用いることにより
上記の遮光膜のヒビ割れや剥離は抑制できるが、この粉
末ガラスでも熱膨張係数が10倍大きいため、充分では
なかった。
【0007】本発明は石英ガラス管に対する付着強度が
高く、剥離や色の変色が起こらない遮光膜付きランプと
その製造方法、およびこれに適した塗料を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の遮光膜用塗料
は、マンガンと亜鉛の少なくともどちらか1種類の元素
を含有する酸化鉄、酸化マンガン、酸化アルミ、酸化コ
バルト、酸化銅のうち少なくとも1種類の化合物と、シ
リカ系粉末ガラスまたは酸化亜鉛系粉末ガラスと、熱膨
張係数が負である化合物とを含むことを特徴とする。
【0009】または、マンガンと亜鉛の少なくともどち
らか1種類の元素を含有する酸化鉄、酸化マンガン、酸
化アルミ、酸化コバルト、酸化銅のうち少なくとも1種
類の化合物と、珪酸カリウム、珪酸リチウムのうち少な
くとも1種類の化合物を含有する溶液ガラスと、熱膨張
係数が負である化合物とを含むことを特徴とする。
【0010】遮光膜付きランプの製造方法は、このよう
な遮光膜用塗料をランプ表面に塗布し、これを1500
℃以下の温度下で焼成して遮光膜を形成することを特徴
とする。
【0011】この本発明によると、石英ガラス管に対す
る付着強度が高く、剥離や色の変色が起こらない良好な
遮光膜が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1記載の遮光膜用塗料は、
マンガンと亜鉛の少なくともどちらか1種類の元素を含
有する酸化鉄、酸化マンガン、酸化アルミ、酸化コバル
ト、酸化銅のうち少なくとも1種類の化合物と、シリカ
系粉末ガラスまたは酸化亜鉛系粉末ガラスと、熱膨張係
数が負である化合物とを含むことを特徴とする。
【0013】具体的には、酸化マンガン、酸化コバル
ト、酸化銅、マンガンを5モル%から30モル%含有す
る酸化鉄、マンガンと亜鉛を含有する酸化鉄のうちの少
なくとも1種類以上の化合物の粉末を乾式混合して顔料
とするものである。上記化合物はすべて黒色の粉末であ
る。好ましくは酸化マンガンとマンガンを5モル%から
30モル%含有する酸化鉄を組み合わせて用い、700
℃以上の温度下にて焼成することにより退色の少ない安
定な黒色顔料が得られるものである。
【0014】また、好ましくは酸化銅と酸化コバルトを
組み合わせて用い、700℃以上の温度下にて焼成する
ことにより退色の少ない安定な黒色顔料が得られるもの
である。
【0015】また、熱膨張係数が負である化合物を顔料
と一緒に乾式混合する。この熱膨張係数が負である化合
物は、顔料や結合剤と石英ガラスの熱膨張係数の差を緩
和して遮光膜のヒビ割れや剥離を抑制するために機能す
る。
【0016】この顔料と熱膨張係数が負の化合物の混合
物を水中に分散させ、さらに結合剤として用いる粉末ガ
ラスを分散させる。請求項2記載の遮光膜用塗料は、マ
ンガンと亜鉛の少なくともどちらか1種類の元素を含有
する酸化鉄、酸化マンガン、酸化アルミ、酸化コバル
ト、酸化銅のうち少なくとも1種類の化合物と、珪酸カ
リウム、珪酸リチウムのうち少なくとも1種類の化合物
を含有する溶液ガラスと、熱膨張係数が負である化合物
とを含むことを特徴とし、珪酸カリウムや珪酸リチウム
の溶液ガラスを結合剤に用いることにより、この溶液ガ
ラス中に顔料と熱膨張係数が負の化合物の混合物を分散
させるものである。熱膨張係数が負の化合物の顔料中や
粉末ガラス中への分散性を向上することにより、遮光膜
の剥離抑制効果が高くなる。
【0017】粉末ガラスを結合剤に用いる場合には常温
乾燥後の結合用にメチルセルロースもしくはビニルアル
コールもしくはアクリル樹脂を添加するものである。ま
たメチルセルロースには塗料の顔料粉体の沈降や凝集や
分離を抑制する機能を有するために、粉体量100部に
対して0.2部〜2部添加することにより塗料を安定化
することができるものである。塗料中の固形分率を40
重量%以上にすることにより、塗料の塗布後の乾燥収縮
や塗布後の液ダレを抑制することができ、高精度の遮光
膜パターンを形成することが可能になるものである。
【0018】また、好ましくは1次粒子径が100nm
以下であるシリカもしくはシリカを含む粘土鉱物を粉体
量100部に対して0.2部〜2部添加することにより
塗料にチクソ性を付与することができ、塗工装置による
塗料の安定塗布が可能になるものである。
【0019】1500℃以下の温度下での焼成中にメチ
ルセルロース、ビニルアルコール、アクリル樹脂は熱分
解するため塗膜中に残存しなくなる。1500℃以下の
焼成中には塗料中に含まれる粉末ガラスが溶融し、結合
剤として機能するものである。より好ましくは、この粉
末ガラスには酸化亜鉛とシリカを主成分とするガラスを
用いることにより石英ガラス表面への密着強度の高い遮
光膜が得られる。
【0020】また、より好ましくは粉末ガラスの融点が
900℃以下のものを用い、焼成温度を900℃以下と
することにより、ランプ性能の劣化を抑制することが可
能になるものである。
【0021】また、より好ましくは600℃以上の温度
化で結晶化する性質を有する粉末ガラスを用いることに
より焼成後のランプの点灯による温度上昇による遮光膜
強度の劣化を抑制することができるものである。
【0022】焼成時の焼成雰囲気は、窒素雰囲気下もし
くは不活性雰囲気下、もしくは10 -2Torr以下の真
空度の真空雰囲気下にすることにより、ランプ本体の金
属電極材料を酸化させることがないため、ランプの性能
を劣化することなく遮光膜を形成することができるもの
である。
【0023】次に本発明の実施の形態を説明する。 (実施の形態1)粒径分布が1μm から20μm である
酸化マンガン粉末を100gとゲーサイトから水溶液中
で酸化鉄を合成する際にマンガンを約20重量%添加し
て850℃で焼成した、粒径分布が0.3μm から3μ
m の酸化鉄粉末100gと、融点が900℃の酸化亜鉛
系ガラス粉末100gと熱膨張係数が負の酸化アルミと
酸化チタンの化合物50gをめのう乳鉢にて1時間乾式
混合して混合物とした。
【0024】酸化アルミと酸化チタンの化合物の熱膨張
係数は0℃〜700℃の温度領域で−5×10-5であ
り、粉末ガラスの熱膨張係数は6×10-6であった。次
にメチルセルロースを粉体量100部に対して1部含有
する水300gと上記混合物をディスパーにて混合し、
さらに高速分散機にて粉体を水中に分散した。高速分散
機の周速は5m/s以上の条件で行った。塗料の固形分
率は50重量%にした。また、粒径が100nm以下の
シリカ粉末を粉体量100部に対して1部添加し、分散
させることによって塗工に良好なチクソ性を付与するこ
とができた。
【0025】このようにして作製した塗料をランプの石
英製のガラス表面に塗工機にて塗布し、100℃で仮乾
燥した後に750℃で1時間焼成した。焼成時の雰囲気
は窒素雰囲気下で、窒素は10リットル/minの流量
でフローさせて焼成した。
【0026】このようにして高輝度放電型ランプのガラ
ス表面に形成した遮光膜は、ランプに対する付着強度が
高く、かつ膜全体の色が黒色であり良好な遮光特性を示
す遮光膜が得られた。
【0027】下記の(表1)は上記で得られた遮光膜と
従来の遮光膜の点滅試験の結果を示す。
【0028】
【表1】
【0029】このように点滅試験中の遮光膜の状態を観
察すると共に、光の透過率を測定した。光の透過率の測
定は自動車用放電型ランプの遮光膜の国際基準である、
ECE REG. SheetD2R/5.6の規格に沿
って行った。この規格をクリアするには遮光膜の光の透
過率が光源光量の0.5%以下である必要がある。
【0030】従来の遮光膜は酸化第二鉄を顔料として、
燐酸アルミを結合剤として用いたものである。従来の遮
光膜が点滅試験開始後10時間で剥離して透過率が急激
に増加して遮光膜としての機能が低下し、規格の光の透
過率0.5%を大幅に上回ってしまった。
【0031】これに対し、本発明の遮光膜は2000時
間点滅しても剥離やヒビ割れが発生せず、光の透過率も
規格を充分にクリアするレベルであった。このため、本
発明の遮光膜には非常に優れた耐久性があることがわか
った。
【0032】この遮光膜はランプを2000時間の点灯
後した後、JIS規格のJIS K5400の6.14
の鉛筆引っかき試験でも、損傷が認められなかった。ま
た、JIS Z1522によるごばん目試験法でも遮光
膜の剥離は認められなかった。
【0033】上記の塗料は、酸化鉄とマンガンと酸化マ
ンガンの第1の化合物と、ガラス粉末と、熱膨張係数が
負の第2の化合物とを含んでいたが、第1の化合物とし
ては、マンガンと亜鉛の少なくともどちらか1種類の元
素を含有する酸化鉄、酸化マンガン、酸化アルミ、酸化
コバルト、酸化銅のうち少なくとも1種類の化合物であ
ればよく、この(実施の形態1)のように酸化鉄とマン
ガンと酸化マンガンの組み合わせの場合が最も良好な結
果が得られ、その次には酸化鉄とマンガンと酸化マンガ
ンと亜鉛の組み合わせが良好な結果が得られる第1の化
合物の組み合わせであった。
【0034】また、第1の化合物の結晶構造がスピネル
構造である場合に良好な結果が得られた。なお、上記の
塗料はメチルセルロースを含有していたが、メチルセル
ロースに代わってビニルアルコール、アクリル樹脂、ま
たはメチルセルロース、ビニルアルコール、アクリル樹
脂のうち少なくとも1種類の化合物が含まれている場合
も同等の結果が得られた。その量は粉体量100部に対
して1部に限定されるものではなく、粉体量100部に
対して0. 2部〜2部含まれる場合に同等の結果が得ら
れた。
【0035】上記の塗料の固形分率を50重量%にした
が、40重量%以上であれば同等の結果が得られ、40
重量%未満では塗布後に液だれ、ヒビ割れが発生する。
また、粒径が100nm以下のシリカ粉末を添加した
が、シリカを含む粘土鉱物を添加しても同等の結果を得
られた。
【0036】塗料を塗布したランプを750℃で焼成し
たが、焼成温度は1500℃までの範囲ではランプ性能
に劣化は見られなかった。(実施の形態1)では酸化亜
鉛系ガラス粉末を使用したが、これに代わってシリカ系
ガラス粉末、または珪酸カリウム、珪酸リチウムのうち
少なくとも1種類の化合物を含有する溶液ガラスをしよ
うしても同様の結果が得られた。
【0037】(実施の形態2)平均粒径が3μm である
マンガンと亜鉛を含有する酸化鉄を400g秤量した。
このマンガンと亜鉛を含有する酸化鉄の組成はMn0.5
Zn0.5 Fe2 O4 であった。さらにシリカを主成分と
する融点が700℃の粉末ガラスを100gと酸化アル
ミと酸化チタンの化合物50gを秤量し、前記した粉体
と乾式混合した。
【0038】次にメチルセルロースを粉体量100部に
対して1部含有する水300gと上記混合物をディスパ
ーにて混合し、さらに高速分散機にて粉体を水中に分散
した。高速分散機の周速は5m/s以上の条件で行っ
た。塗料の固形分率は50重量%にした。また、シリカ
を主成分とする膨潤性粘土鉱物を粉体量100部に対し
て1部添加し、分散させることによって塗工に良好なチ
クソ性を付与することができた。
【0039】このようにして作製した塗料をランプの石
英製のガラス表面に塗工機にて塗布し、100℃で仮乾
燥した後に750℃で1時間焼成した。焼成時の雰囲気
は窒素雰囲気下で、窒素は10リットル/minの流量
でフローさせて焼成した。
【0040】このようにして高輝度放電型ランプのガラ
ス表面に形成した遮光膜は、ランプに対する付着強度が
高く、かつ膜全体の色が黒色であり、(実施の形態1)
で得られた遮光膜と同様にランプを2000時間点灯し
ても遮光膜のヒビ割れや剥離が見られず、光の透過率も
前記した遮光膜の国際規格を充分にクリアするレベルで
あった。
【0041】この遮光膜はランプを2000時間の点灯
後した後、JIS規格のJIS K5400の6.14
の鉛筆引っかき試験でも、損傷が認められなかった。ま
た、JIS Z1522によるごばん目試験法でも遮光
膜の剥離は認められなかった。
【0042】上記の塗料は、酸化鉄とマンガンと酸化マ
ンガンの第1の化合物と、ガラス粉末と、熱膨張係数が
負の第2の化合物とを含んでいたが、第1の化合物とし
ては、マンガンと亜鉛の少なくともどちらか1種類の元
素を含有する酸化鉄、酸化マンガン、酸化アルミ、酸化
コバルト、酸化銅のうち少なくとも1種類の化合物であ
ればよく、酸化鉄とマンガンと酸化マンガンの組み合わ
せの場合が最も良好な結果が得られ、その次にはこの
(実施の形態2)のように酸化鉄とマンガンと酸化マン
ガンと亜鉛の組み合わせが良好な結果が得られる第1の
化合物の組み合わせであった。
【0043】また、第1の化合物の結晶構造がスピネル
構造である場合に良好な結果が得られた。なお、上記の
塗料はメチルセルロースを含有していたが、メチルセル
ロースに代わってビニルアルコール、アクリル樹脂、ま
たはメチルセルロース、ビニルアルコール、アクリル樹
脂のうち少なくとも1種類の化合物が含まれている場合
も同等の結果が得られた。その量は粉体量100部に対
して1部に限定されるものではなく、粉体量100部に
対して0. 2部〜2部含まれる場合に同等の結果が得ら
れた。
【0044】上記の塗料の固形分率を50重量%にした
が、40重量%以上であれば同等の結果が得られ、40
重量%未満では塗布後に液だれ、ヒビ割れが発生する。
また、シリカを含む粘土鉱物を添加したが、粒径が10
0nm以下のシリカ粉末を添加しても同等の結果を得ら
れた。
【0045】塗料を塗布したランプを750℃で焼成し
たが、焼成温度は1500℃までの範囲ではランプ性能
に劣化は見られなかった。(実施の形態2)ではシリカ
系ガラス粉末を使用したが、これに代わって酸化亜鉛系
ガラス粉末、または珪酸カリウムと珪酸リチウムのうち
少なくとも1種類の化合物を含有する溶液ガラスを使用
しても同様の結果が得られた。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高輝度放
電型ランプのガラス表面に形成した遮光膜は、ランプに
対する付着強度が高く、かつ膜全体の色が黒色であり、
ランプを2000時間点灯しても遮光膜のヒビ割れや剥
離が起こらないという有利な効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】高輝度放電型ランプの正面図
【符号の説明】
1a,1b タングステン電極 2 石英ガラス管 3 口金 4 遮光膜

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マンガンと亜鉛の少なくともどちらか1種
    類の元素を含有する酸化鉄、酸化マンガン、酸化アル
    ミ、酸化コバルト、酸化銅のうち少なくとも1種類の化
    合物と、 シリカ系粉末ガラスまたは酸化亜鉛系粉末ガラスと、 熱膨張係数が負である化合物とを含む遮光膜用塗料。
  2. 【請求項2】マンガンと亜鉛の少なくともどちらか1種
    類の元素を含有する酸化鉄、酸化マンガン、酸化アル
    ミ、酸化コバルト、酸化銅のうち少なくとも1種類の化
    合物と、 珪酸カリウム、珪酸リチウムのうち少なくとも1種類の
    化合物を含有する溶液ガラスと、 熱膨張係数が負である化合物とを含む遮光膜用塗料。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の遮光膜用
    塗料をランプ表面に塗布して焼成した遮光膜を有する遮
    光膜付きランプ。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の遮光膜用
    塗料をランプ表面に塗布し、これを1500℃以下の温
    度下で焼成して遮光膜を形成する遮光膜付きランプの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 シリカを含む粘土鉱物を含むことを特徴
    とする請求項1,請求項2記載の遮光膜用塗料。
  6. 【請求項6】 固形分率が40重量%以上であることを
    特徴とする請求項1,請求項2記載の遮光膜用塗料。
  7. 【請求項7】 ガラスの融点が1500℃以下であるこ
    とを特徴とする請求項1,請求項2記載の遮光膜用塗
    料。
  8. 【請求項8】 メチルセルロース、ビニルアルコール、
    アクリル樹脂のうち少なくとも1種類の化合物が粉体量
    100部に対して0. 2部〜2部含まれることを特徴と
    する請求項1,請求項2記載の遮光膜用塗料。
  9. 【請求項9】 溶媒が水であることを特徴とする請求項
    1,請求項2記載の遮光膜用塗料。
  10. 【請求項10】 1次粒子径が100nm以下であるシ
    リカを含むことを特徴とする請求項1,請求項2記載の
    遮光膜用塗料。
  11. 【請求項11】 結晶構造がスピネル構造である化合物
    を含むことを特徴とする請求項1,請求項2記載の遮光
    膜用塗料。
  12. 【請求項12】 熱膨張係数が負の化合物が酸化アルミ
    と酸化チタンの化合物であることを特徴とする請求項
    1,請求項2記載の遮光膜用塗料。
  13. 【請求項13】 熱膨張係数が負の化合物の熱膨張係数
    が0℃から700℃の温度下で−1×10-5より大きい
    ことを特徴とする請求項1,請求項2記載の遮光膜用塗
    料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000078879A1 (fr) * 1999-06-24 2000-12-28 Nippon Arc Co., Ltd. Article enrobe

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000078879A1 (fr) * 1999-06-24 2000-12-28 Nippon Arc Co., Ltd. Article enrobe
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