JPH10147689A - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物の製造方法Info
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- JPH10147689A JPH10147689A JP32119396A JP32119396A JPH10147689A JP H10147689 A JPH10147689 A JP H10147689A JP 32119396 A JP32119396 A JP 32119396A JP 32119396 A JP32119396 A JP 32119396A JP H10147689 A JPH10147689 A JP H10147689A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形品表面外観、材料強度、線膨張率に優れ
た熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供すること。 【解決手段】 (A)スチレン系樹脂20〜97重量
%、および(B)セルロース系物質80〜3重量%〔た
だし、(A)+(B)=100重量%〕を、剪断速度1
00〜1,500(s-1)の混練り条件で溶融混練りす
る。
た熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供すること。 【解決手段】 (A)スチレン系樹脂20〜97重量
%、および(B)セルロース系物質80〜3重量%〔た
だし、(A)+(B)=100重量%〕を、剪断速度1
00〜1,500(s-1)の混練り条件で溶融混練りす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形品表面外観、
材料強度、線膨張率に優れた熱可塑性樹脂組成物の製造
方法に関する。
材料強度、線膨張率に優れた熱可塑性樹脂組成物の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂、HIPS、AS樹脂、ポリ
スチレンなどのスチレン系樹脂は、機械的性質、物理的
性質、電気的性質、成形加工性、成形品表面外観などに
優れることから、建材分野、OA家電分野、自動車分
野、サニタリー分野などの幅広い分野に使用されてい
る。しかしながら、スチレン系樹脂は、一般的に線膨張
率が劣ることから、使用用途によっては、制約を受ける
場合がある。スチレン系樹脂の線膨張率を下げる方法と
して、木粉、モミガラ、セルロース繊維などのセルロー
ス系物質を配合することが考えられるが、高い剪断速度
で溶融混練りした場合、得られる組成物の性能が劣る、
物性のバラツキが大きい、色調の変化が大きい、などの
問題があり、実用に供しえないものである。
スチレンなどのスチレン系樹脂は、機械的性質、物理的
性質、電気的性質、成形加工性、成形品表面外観などに
優れることから、建材分野、OA家電分野、自動車分
野、サニタリー分野などの幅広い分野に使用されてい
る。しかしながら、スチレン系樹脂は、一般的に線膨張
率が劣ることから、使用用途によっては、制約を受ける
場合がある。スチレン系樹脂の線膨張率を下げる方法と
して、木粉、モミガラ、セルロース繊維などのセルロー
ス系物質を配合することが考えられるが、高い剪断速度
で溶融混練りした場合、得られる組成物の性能が劣る、
物性のバラツキが大きい、色調の変化が大きい、などの
問題があり、実用に供しえないものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、成形品表面外観、材
料強度、線膨張率に優れた熱可塑性樹脂組成物の製造方
法を提供することを目的とする。
術の課題を背景になされたもので、成形品表面外観、材
料強度、線膨張率に優れた熱可塑性樹脂組成物の製造方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)スチレ
ン系樹脂20〜97重量%、および(B)セルロース系
物質80〜3重量%〔ただし、(A)+(B)=100
重量%〕を、剪断速度100〜1,500(s-1)の混
練り条件で溶融混練りすることを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物の製造方法を提供するものである。
ン系樹脂20〜97重量%、および(B)セルロース系
物質80〜3重量%〔ただし、(A)+(B)=100
重量%〕を、剪断速度100〜1,500(s-1)の混
練り条件で溶融混練りすることを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の(A)スチレン系樹脂と
は、 ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物、また
は芳香族ビニル化合物および芳香族ビニル化合物と共重
合可能な他のビニル系単量体からなる単量体成分を重合
して得られるゴム強化スチレン系重合体、 芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物およ
び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル系単量
体からなる単量体成分を重合して得られるスチレン系重
合体、あるいは 上記ゴム強化スチレン系重合体とスチレン系重合
体との混合物、などが挙げられ、これらは他の重合体と
併用することもできる。
は、 ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物、また
は芳香族ビニル化合物および芳香族ビニル化合物と共重
合可能な他のビニル系単量体からなる単量体成分を重合
して得られるゴム強化スチレン系重合体、 芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物およ
び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル系単量
体からなる単量体成分を重合して得られるスチレン系重
合体、あるいは 上記ゴム強化スチレン系重合体とスチレン系重合
体との混合物、などが挙げられ、これらは他の重合体と
併用することもできる。
【0006】ここで使用されるゴム質重合体としては、
例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、
スチレン−ブタジエン共重合体(スチレン含有量5〜6
0重量%が好ましい)、スチレン−イソプレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン
−α−オレフィン系共重合体、エチレン−α−オレフィ
ン−ポリエン共重合体、シリコーンゴム、アクリルゴ
ム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
−イソプレンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体、水素化ブタジエン系重合体、
エチレン系アイオノマーなどが挙げられる。
例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、
スチレン−ブタジエン共重合体(スチレン含有量5〜6
0重量%が好ましい)、スチレン−イソプレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン
−α−オレフィン系共重合体、エチレン−α−オレフィ
ン−ポリエン共重合体、シリコーンゴム、アクリルゴ
ム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
−イソプレンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体、水素化ブタジエン系重合体、
エチレン系アイオノマーなどが挙げられる。
【0007】なお、上記スチレン−ブタジエンブロック
共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体に
は、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブロ
ック型の構造を有するものなどが含まれる。また、上記
水素化ブタジエン系重合体には、上記ブロック共重合体
の水素化物のほかに、スチレンブロックとスチレン−ブ
タジエンランダム共重合体のブロック体の水素化物、ポ
リブタジエン中の1,2−ビニル結合含量が20重量%
以下のブロックと1,2−ビニル結合含量が20重量%
を超えるポリブタジエンブロックからなる重合体の水素
化物などが挙げられる。これらのゴム質重合体は、1種
単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用
いることもできる。
共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体に
は、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブロ
ック型の構造を有するものなどが含まれる。また、上記
水素化ブタジエン系重合体には、上記ブロック共重合体
の水素化物のほかに、スチレンブロックとスチレン−ブ
タジエンランダム共重合体のブロック体の水素化物、ポ
リブタジエン中の1,2−ビニル結合含量が20重量%
以下のブロックと1,2−ビニル結合含量が20重量%
を超えるポリブタジエンブロックからなる重合体の水素
化物などが挙げられる。これらのゴム質重合体は、1種
単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用
いることもできる。
【0008】なお、(A)スチレン系樹脂としては、耐
衝撃性の面から、上記ゴム質重合体の存在下に得られる
ゴム強化スチレン系重合体、またはゴム質重合体の存在
下に得られるゴム強化スチレン系重合体とゴム質重合体
の非存在下に芳香族ビニル化合物(および共重合可能な
他のビニル系単量体)を(共)重合して得られるスチレ
ン系重合体との混合物を使用することが好ましい。
衝撃性の面から、上記ゴム質重合体の存在下に得られる
ゴム強化スチレン系重合体、またはゴム質重合体の存在
下に得られるゴム強化スチレン系重合体とゴム質重合体
の非存在下に芳香族ビニル化合物(および共重合可能な
他のビニル系単量体)を(共)重合して得られるスチレ
ン系重合体との混合物を使用することが好ましい。
【0009】ここで、(A)スチレン系樹脂中のゴム質
重合体の割合は、ゴム質重合体および単量体成分の合計
量に対し、好ましくは5〜80重量%、さらに好ましく
は20〜60重量%であり、5重量%未満では、衝撃強
度が低下し好ましくなく、一方80重量%を超えると、
成形加工性、弾性率、熱変形温度が低下し好ましくな
い。また、本発明の組成物中のゴム質重合体の含有量
は、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは5〜
15重量%である。
重合体の割合は、ゴム質重合体および単量体成分の合計
量に対し、好ましくは5〜80重量%、さらに好ましく
は20〜60重量%であり、5重量%未満では、衝撃強
度が低下し好ましくなく、一方80重量%を超えると、
成形加工性、弾性率、熱変形温度が低下し好ましくな
い。また、本発明の組成物中のゴム質重合体の含有量
は、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは5〜
15重量%である。
【0010】なお、本発明の上記(A)スチレン系樹脂
は、ゴム強化スチレン系重合体の場合、上記ゴム質重合
体のラテックス中で単量体成分を乳化重合することによ
って製造することが好ましい。この場合、ゴム質重合体
のラテックスは、ゴム粒子の平均粒子径が好ましくは
0.05〜30μm、さらに好ましくは0.1〜10μ
mの範囲のものが用いられる。この範囲の平均粒子径を
有するラテックスを使用した場合、高い物性バランスを
実現することが可能となる。
は、ゴム強化スチレン系重合体の場合、上記ゴム質重合
体のラテックス中で単量体成分を乳化重合することによ
って製造することが好ましい。この場合、ゴム質重合体
のラテックスは、ゴム粒子の平均粒子径が好ましくは
0.05〜30μm、さらに好ましくは0.1〜10μ
mの範囲のものが用いられる。この範囲の平均粒子径を
有するラテックスを使用した場合、高い物性バランスを
実現することが可能となる。
【0011】一方、(A)スチレン系樹脂に用いられる
単量体成分を構成する芳香族ビニル化合物としては、ス
チレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェ
ニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルス
チレン、N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレ
ン、ビニルピリジン、ビニルキシレン、モノクロロスチ
レン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロ
モスチレン、フルオロスチレン、エチルスチレン、ビニ
ルナフタレンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチ
ルスチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物
は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混
合して用いることもできる。芳香族ビニル化合物の使用
量は、単量体成分中に、好ましくは20〜100重量
%、さらに好ましくは30〜90重量%、特に好ましく
は40〜80重量%である。20重量%未満では、充分
な成形加工性が得られない。
単量体成分を構成する芳香族ビニル化合物としては、ス
チレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェ
ニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルス
チレン、N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレ
ン、ビニルピリジン、ビニルキシレン、モノクロロスチ
レン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロ
モスチレン、フルオロスチレン、エチルスチレン、ビニ
ルナフタレンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチ
ルスチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物
は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混
合して用いることもできる。芳香族ビニル化合物の使用
量は、単量体成分中に、好ましくは20〜100重量
%、さらに好ましくは30〜90重量%、特に好ましく
は40〜80重量%である。20重量%未満では、充分
な成形加工性が得られない。
【0012】また、他のビニル系単量体としては、アク
リロニトリル、メタアクリロニトリルなどのシアン化ビ
ニル化合物;メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミ
ノアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデ
シルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルア
クリレートなどのアクリル酸エステル;メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、アミノメタクリレート、ヘ
キシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタ
クリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタク
リレートなどのメタクリル酸エステル;無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和酸
無水物;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸などの
不飽和酸;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エ
チルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチル
マレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミ
ドなどのα,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物;
グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル
などのエポキシ基含有不飽和化合物;アクリルアミド、
メタクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミド;アク
リルアミン、メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸
アミノエーテル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノ
スチレンなどのアミノ基含有不飽和化合物;3−ヒドロ
キシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シ
ス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒド
ロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1
−プロペン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシスチレン
などの水酸基含有不飽和化合物;ビニルオキサゾリンな
どのオキサゾリン基含有不飽和化合物などが挙げられ
る。これらの他のビニル系単量体は、1種単独で使用す
ることも、あるいは2種以上を混合して用いることもで
きる。
リロニトリル、メタアクリロニトリルなどのシアン化ビ
ニル化合物;メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミ
ノアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデ
シルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルア
クリレートなどのアクリル酸エステル;メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、アミノメタクリレート、ヘ
キシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタ
クリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタク
リレートなどのメタクリル酸エステル;無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和酸
無水物;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸などの
不飽和酸;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エ
チルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチル
マレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミ
ドなどのα,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物;
グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル
などのエポキシ基含有不飽和化合物;アクリルアミド、
メタクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミド;アク
リルアミン、メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸
アミノエーテル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノ
スチレンなどのアミノ基含有不飽和化合物;3−ヒドロ
キシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シ
ス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒド
ロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1
−プロペン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシスチレン
などの水酸基含有不飽和化合物;ビニルオキサゾリンな
どのオキサゾリン基含有不飽和化合物などが挙げられ
る。これらの他のビニル系単量体は、1種単独で使用す
ることも、あるいは2種以上を混合して用いることもで
きる。
【0013】なお、芳香族ビニル化合物とα,β−不飽
和ジカルボン酸のイミド化合物との(グラフト)重合体
において、上記芳香族ビニル化合物と上記不飽和酸無水
物との共重合体を、後イミド化(完全または部分)した
ものも、本発明の(ゴム強化)スチレン系樹脂に含まれ
る。これらの他のビニル系単量体の使用量は、単量体成
分中に、好ましくは80〜0重量%、さらに好ましくは
70〜10重量%、特に好ましくは60〜20重量%で
ある。
和ジカルボン酸のイミド化合物との(グラフト)重合体
において、上記芳香族ビニル化合物と上記不飽和酸無水
物との共重合体を、後イミド化(完全または部分)した
ものも、本発明の(ゴム強化)スチレン系樹脂に含まれ
る。これらの他のビニル系単量体の使用量は、単量体成
分中に、好ましくは80〜0重量%、さらに好ましくは
70〜10重量%、特に好ましくは60〜20重量%で
ある。
【0014】本発明の目的を達成するうえで、強度をさ
らに改善するため、(A)スチレン系樹脂として、ゴム
強化官能基含有スチレン系重合体などの官能基含有重合
体の少なくとも1種を混合したものが好ましい。ここ
で、官能基含有重合体とは、官能基含有不飽和化合物を
共重合させたゴム強化スチレン系重合体である。上記官
能基含有不飽和化合物としては、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、不飽和酸無水物、不飽和酸、
α,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物、エポキシ
基含有不飽和化合物、不飽和カルボン酸アミド、アミノ
基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、オキサ
ゾリン基含有不飽和化合物などが挙げられ、好ましくは
(メタ)アクリル酸エステル、不飽和酸無水物、不飽和
酸、エポキシ基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化
合物、さらに好ましくは不飽和酸無水物、不飽和酸、水
酸基含有不飽和化合物であり、特に好ましくは水酸基含
有不飽和化合物である。上記官能基含有不飽和化合物の
使用量は、本発明の(A)スチレン系樹脂中に、0.0
1〜20重量%の範囲が好ましい。
らに改善するため、(A)スチレン系樹脂として、ゴム
強化官能基含有スチレン系重合体などの官能基含有重合
体の少なくとも1種を混合したものが好ましい。ここ
で、官能基含有重合体とは、官能基含有不飽和化合物を
共重合させたゴム強化スチレン系重合体である。上記官
能基含有不飽和化合物としては、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、不飽和酸無水物、不飽和酸、
α,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物、エポキシ
基含有不飽和化合物、不飽和カルボン酸アミド、アミノ
基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、オキサ
ゾリン基含有不飽和化合物などが挙げられ、好ましくは
(メタ)アクリル酸エステル、不飽和酸無水物、不飽和
酸、エポキシ基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化
合物、さらに好ましくは不飽和酸無水物、不飽和酸、水
酸基含有不飽和化合物であり、特に好ましくは水酸基含
有不飽和化合物である。上記官能基含有不飽和化合物の
使用量は、本発明の(A)スチレン系樹脂中に、0.0
1〜20重量%の範囲が好ましい。
【0015】本発明の(A)スチレン系樹脂は、ゴム質
重合体の存在下または非存在下に、上記単量体成分を、
通常の乳化重合、溶液重合、バルク重合、あるいは懸濁
重合などにより製造することができる。好ましくは、乳
化重合である。ここで、乳化重合には、常法に従い、重
合開始剤、連鎖移動剤(分子量調節剤)、乳化剤、水な
どが用いられる。なお、以上の単量体成分は、反応系に
一括または連続的に添加することができる。なお、
(A)スチレン系樹脂は、(ゴム質重合体)および単量
体成分100重量部に対し、重合水80〜150重量
部、好ましくは80〜130重量部を用い、重合温度1
0〜120℃、好ましくは30〜110℃の条件下で乳
化重合することが望ましい。
重合体の存在下または非存在下に、上記単量体成分を、
通常の乳化重合、溶液重合、バルク重合、あるいは懸濁
重合などにより製造することができる。好ましくは、乳
化重合である。ここで、乳化重合には、常法に従い、重
合開始剤、連鎖移動剤(分子量調節剤)、乳化剤、水な
どが用いられる。なお、以上の単量体成分は、反応系に
一括または連続的に添加することができる。なお、
(A)スチレン系樹脂は、(ゴム質重合体)および単量
体成分100重量部に対し、重合水80〜150重量
部、好ましくは80〜130重量部を用い、重合温度1
0〜120℃、好ましくは30〜110℃の条件下で乳
化重合することが望ましい。
【0016】(A)スチレン系樹脂のグラフト率は、好
ましくは5〜300重量%、さらに好ましくは10〜1
50重量%である。グラフト率が5重量%未満では、ゴ
ム成分の添加効果が充分発揮されず、充分な衝撃強さが
得られない。一方、300重量%を超えると、成形加工
性が低下する。ここで、グラフト率(重量%)は、スチ
レン系樹脂1g中のゴム成分重量をx、メチルエチルケ
トン不溶分重量をyとすると、次式により求められた値
である。 グラフト率(重量%)=〔(y−x)/x〕×100
ましくは5〜300重量%、さらに好ましくは10〜1
50重量%である。グラフト率が5重量%未満では、ゴ
ム成分の添加効果が充分発揮されず、充分な衝撃強さが
得られない。一方、300重量%を超えると、成形加工
性が低下する。ここで、グラフト率(重量%)は、スチ
レン系樹脂1g中のゴム成分重量をx、メチルエチルケ
トン不溶分重量をyとすると、次式により求められた値
である。 グラフト率(重量%)=〔(y−x)/x〕×100
【0017】また、(A)スチレン系樹脂の極限粘度
〔η〕(メチルエチルケトン可溶分、30℃で測定)
は、好ましくは0.15〜2.0dl/g、さらに好ま
しくは0.3〜1.0dl/gである。この極限粘度
〔η〕が0.15dl/g未満であると、剛性と耐衝撃
性との高い物性のバランスが得られず、一方2.0dl
/gを超えると、成形加工性が低下する。
〔η〕(メチルエチルケトン可溶分、30℃で測定)
は、好ましくは0.15〜2.0dl/g、さらに好ま
しくは0.3〜1.0dl/gである。この極限粘度
〔η〕が0.15dl/g未満であると、剛性と耐衝撃
性との高い物性のバランスが得られず、一方2.0dl
/gを超えると、成形加工性が低下する。
【0018】本発明の(A)スチレン系樹脂には、上記
したように、他の重合体を、好ましくは80重量%以
下、さらに好ましくは50重量%以下、特に好ましくは
30重量%以下の割合で配合したものも、本発明の
(A)成分に含まれる。この他の重合体としては、(ゴ
ム強化)スチレン系重合体以外の公知の重合体であり、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体
などのポリオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン12、ナイロン46などのポリアミド樹
脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、PPS樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリレー
ト、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスルホン、ポリフェニ
レンエーテル、POM、ポリウレタンなどの熱可塑性樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ポリウ
レタンアルキド樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げら
れ、これらは、1種単独で使用することも、あるいは2
種以上を混合して用いることもできる。
したように、他の重合体を、好ましくは80重量%以
下、さらに好ましくは50重量%以下、特に好ましくは
30重量%以下の割合で配合したものも、本発明の
(A)成分に含まれる。この他の重合体としては、(ゴ
ム強化)スチレン系重合体以外の公知の重合体であり、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体
などのポリオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン12、ナイロン46などのポリアミド樹
脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、PPS樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリレー
ト、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスルホン、ポリフェニ
レンエーテル、POM、ポリウレタンなどの熱可塑性樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ポリウ
レタンアルキド樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げら
れ、これらは、1種単独で使用することも、あるいは2
種以上を混合して用いることもできる。
【0019】本発明の組成物中の(A)スチレン系樹脂
の使用量は、20〜97重量%、好ましくは30〜90
重量%、さらに好ましくは40〜80重量%である。2
0重量%未満では、成形品表面外観、材料強度が劣り、
一方97重量%を超えると、線膨張率が劣る。
の使用量は、20〜97重量%、好ましくは30〜90
重量%、さらに好ましくは40〜80重量%である。2
0重量%未満では、成形品表面外観、材料強度が劣り、
一方97重量%を超えると、線膨張率が劣る。
【0020】次に、(B)セルロース系物質としては、
木粉、紙、パルプ、モミガラ、バガスなどの植物性物
質、またはこれらの粉砕品が挙げられる。(B)セルロ
ース系物質の形状としては、粉末や繊維状など、すべて
の形状が含まれる。このうち、木粉としては、種々の種
類が限定せずに使用でき、例えばエゾマツ、トドマツ、
カラマツなどのマツ類、ツガ、サクラ、スギ、ナラ、ヒ
ノキ、シナノキ、ブナ、ラワン、モミなどが挙げられ
る。これらの原木を裁断し、製材する際に発生するノコ
くずやオガクズおよび木材の細片などを破砕したものが
使用される。また、例えば竹草などの粉砕物、粉末およ
び紙、パルプ、もみがらなどのバガス、セルロース繊維
も含まれる。さらに、これらセルロース系物質の脱リグ
ニン品も使用することができる。(B)セルロース系物
質は、粉砕品で使用することが好ましく、より好ましく
は10メッシュパス以下、さらに好ましくは60メッシ
ュパス分以下の粉末にしたものである。本発明の組成物
中の(B)セルロース系物質の使用量は、80〜3重量
%、好ましくは70〜10重量%、さらに好ましくは6
0〜20重量%である。その使用量が80重量%を超え
ると、成形品表面外観、材料強度が劣り、一方3重量%
未満では、線膨張率が劣る。
木粉、紙、パルプ、モミガラ、バガスなどの植物性物
質、またはこれらの粉砕品が挙げられる。(B)セルロ
ース系物質の形状としては、粉末や繊維状など、すべて
の形状が含まれる。このうち、木粉としては、種々の種
類が限定せずに使用でき、例えばエゾマツ、トドマツ、
カラマツなどのマツ類、ツガ、サクラ、スギ、ナラ、ヒ
ノキ、シナノキ、ブナ、ラワン、モミなどが挙げられ
る。これらの原木を裁断し、製材する際に発生するノコ
くずやオガクズおよび木材の細片などを破砕したものが
使用される。また、例えば竹草などの粉砕物、粉末およ
び紙、パルプ、もみがらなどのバガス、セルロース繊維
も含まれる。さらに、これらセルロース系物質の脱リグ
ニン品も使用することができる。(B)セルロース系物
質は、粉砕品で使用することが好ましく、より好ましく
は10メッシュパス以下、さらに好ましくは60メッシ
ュパス分以下の粉末にしたものである。本発明の組成物
中の(B)セルロース系物質の使用量は、80〜3重量
%、好ましくは70〜10重量%、さらに好ましくは6
0〜20重量%である。その使用量が80重量%を超え
ると、成形品表面外観、材料強度が劣り、一方3重量%
未満では、線膨張率が劣る。
【0021】本発明の組成物は、各種押し出し機を用い
て、溶融混練りして得られる。ここで、本発明に用いら
れる押し出し機としては、ロール、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、コニーダー、異方向二軸コニカル押し出
し機、異方向二軸押し出し機などが挙げられ、コニーダ
ー、異方向二軸コニカル押し出し機、異方向二軸押し出
し機が好ましい。ここで、溶融混練りの剪断速度は、1
00〜1,500(s-1)、好ましくは200〜1,0
00(s-1)、さらに好ましくは300〜800
(s-1)、特に好ましくは400〜700(s-1)であ
る。この剪断速度が100(s-1)未満では、材料強度
が劣り、一方1,500(s-1)を超えると、材料強
度、成形品表面外観が劣る。なお、本発明の熱可塑性樹
脂組成物の混練り温度は、好ましくは140〜240
℃、さらに好ましくは160〜230℃、特に好ましく
は160〜220℃である。混練り温度がこの範囲外で
あると、成形品表面外観、材料強度、線膨張率が劣る。
また、本発明の(A)成分、(B)成分および必要に応
じて加える他の成分は、一括添加して混練りしても、あ
るいはそれぞれ任意に分割して混練りしてもよい。
て、溶融混練りして得られる。ここで、本発明に用いら
れる押し出し機としては、ロール、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、コニーダー、異方向二軸コニカル押し出
し機、異方向二軸押し出し機などが挙げられ、コニーダ
ー、異方向二軸コニカル押し出し機、異方向二軸押し出
し機が好ましい。ここで、溶融混練りの剪断速度は、1
00〜1,500(s-1)、好ましくは200〜1,0
00(s-1)、さらに好ましくは300〜800
(s-1)、特に好ましくは400〜700(s-1)であ
る。この剪断速度が100(s-1)未満では、材料強度
が劣り、一方1,500(s-1)を超えると、材料強
度、成形品表面外観が劣る。なお、本発明の熱可塑性樹
脂組成物の混練り温度は、好ましくは140〜240
℃、さらに好ましくは160〜230℃、特に好ましく
は160〜220℃である。混練り温度がこの範囲外で
あると、成形品表面外観、材料強度、線膨張率が劣る。
また、本発明の(A)成分、(B)成分および必要に応
じて加える他の成分は、一括添加して混練りしても、あ
るいはそれぞれ任意に分割して混練りしてもよい。
【0022】本発明には、公知の加工助剤として、下記
に示す(メタ)アクリル酸エステル系重合体、AS系重
合体、ポリテトラフルオロエチレン系重合体、滑剤、可
塑剤などを、本発明の組成物100重量部に対し、好ま
しくは0.5〜30重量部の範囲で配合することができ
る。
に示す(メタ)アクリル酸エステル系重合体、AS系重
合体、ポリテトラフルオロエチレン系重合体、滑剤、可
塑剤などを、本発明の組成物100重量部に対し、好ま
しくは0.5〜30重量部の範囲で配合することができ
る。
【0023】このうち、(メタ)アクリル酸エステル系
重合体としては、例えば上述したアクリル酸エステル、
メタクリル酸エステルを主たる単量体成分とし、必要に
応じて共重合成分として、上述したシアン化ビニル化合
物、芳香族ビニル化合物などの共重合可能なビニル系単
量体を共重合した(共)重合体である。この(メタ)ア
クリル酸エステル系重合体を構成する単量体成分は、好
ましくはメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチ
レンが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステル系
重合体中の(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、好
ましくは10〜100重量%、さらに好ましくは20〜
100重量%、特に好ましくは30〜99重量%であ
る。(メタ)アクリル酸エステルが10重量%未満で
は、木粉との親和性が低下し、成形品表面外観が劣り好
ましくない。
重合体としては、例えば上述したアクリル酸エステル、
メタクリル酸エステルを主たる単量体成分とし、必要に
応じて共重合成分として、上述したシアン化ビニル化合
物、芳香族ビニル化合物などの共重合可能なビニル系単
量体を共重合した(共)重合体である。この(メタ)ア
クリル酸エステル系重合体を構成する単量体成分は、好
ましくはメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチ
レンが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステル系
重合体中の(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、好
ましくは10〜100重量%、さらに好ましくは20〜
100重量%、特に好ましくは30〜99重量%であ
る。(メタ)アクリル酸エステルが10重量%未満で
は、木粉との親和性が低下し、成形品表面外観が劣り好
ましくない。
【0024】(メタ)アクリル酸エステル系重合体のポ
リスチレン換算の重量平均分子量は、5×105 〜1×
108 であり、好ましくは7×105 〜8×106 、さ
らに好ましくは1×106 〜6×106 である。重量平
均分子量が5×105 未満では、成形品表面外観、材料
強度および線膨張率が劣り、一方1×108 を超える
と、流動性が低下する。なお、上記(メタ)アクリル酸
系重合体は、公知の重合法である乳化重合、懸濁重合、
塊状重合、溶液重合などで得ることができる。特に好ま
しくは、乳化重合、溶液重合で得られたものである。
リスチレン換算の重量平均分子量は、5×105 〜1×
108 であり、好ましくは7×105 〜8×106 、さ
らに好ましくは1×106 〜6×106 である。重量平
均分子量が5×105 未満では、成形品表面外観、材料
強度および線膨張率が劣り、一方1×108 を超える
と、流動性が低下する。なお、上記(メタ)アクリル酸
系重合体は、公知の重合法である乳化重合、懸濁重合、
塊状重合、溶液重合などで得ることができる。特に好ま
しくは、乳化重合、溶液重合で得られたものである。
【0025】また、本発明に用いることのできる上記A
S系重合体は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1
00万以上の重合体である。上記AS系重合体には、本
発明の(A)成分で使用されるものを用いることができ
る。
S系重合体は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1
00万以上の重合体である。上記AS系重合体には、本
発明の(A)成分で使用されるものを用いることができ
る。
【0026】さらに、本発明に用いることのできるポリ
テトラフルオロエチレン系重合体は、テトラフルオロエ
チレン単独重合体のほか、フッ化ビニリデン、ヘキサフ
ルオロプロピレンなどを共重合したものであってもよ
い。好ましくは、テトラフルオロエチレン単独重合体で
ある。ポリテトラフルオロエチレンの数平均分子量(A
STM D1457−56Tで測定)は、50万以上で
あり、好ましくは100万〜1億である。数平均分子量
が50万未満では、成形外観および材料強度が劣る。な
お、数平均分子量が1億を超えると、成形性が劣る場合
がある。
テトラフルオロエチレン系重合体は、テトラフルオロエ
チレン単独重合体のほか、フッ化ビニリデン、ヘキサフ
ルオロプロピレンなどを共重合したものであってもよ
い。好ましくは、テトラフルオロエチレン単独重合体で
ある。ポリテトラフルオロエチレンの数平均分子量(A
STM D1457−56Tで測定)は、50万以上で
あり、好ましくは100万〜1億である。数平均分子量
が50万未満では、成形外観および材料強度が劣る。な
お、数平均分子量が1億を超えると、成形性が劣る場合
がある。
【0027】さらに、本発明に用いることのできる滑剤
は、少なくとも1種の官能基を有する分子量300〜1
0,000の化合物もしくは重合体である。上記官能基
としては、カルボキシル基もしくはその金属塩、ヒドロ
キシル基、オキサゾリン基、酸無水物基、エステル基、
アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、ウレタン
基、ユリア基などが挙げられる。これらの滑剤として
は、例えば長鎖のアルキル基と上記官能基とを含有する
化合物;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィンと
上記官能基含有不飽和化合物との共重合体;エチレン共
重合体、プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン共
重合体、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン含有
重合体などの重合体に、上記官能基含有不飽和化合物を
付加した付加物;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体などを酸化し、カルボキシル
基などを付加した付加物などが挙げられる。ここで、カ
ルボキシル基の塩としては、ナトリウム、カリウム、リ
チウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜
鉛、バリウム、カドミウム、マンガン、コバルト、鉛、
スズなどの金属塩が挙げられる。これら滑剤中の官能基
数は、1分子中または1モル中に、0.01〜30の範
囲が好ましい。
は、少なくとも1種の官能基を有する分子量300〜1
0,000の化合物もしくは重合体である。上記官能基
としては、カルボキシル基もしくはその金属塩、ヒドロ
キシル基、オキサゾリン基、酸無水物基、エステル基、
アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、ウレタン
基、ユリア基などが挙げられる。これらの滑剤として
は、例えば長鎖のアルキル基と上記官能基とを含有する
化合物;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィンと
上記官能基含有不飽和化合物との共重合体;エチレン共
重合体、プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン共
重合体、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン含有
重合体などの重合体に、上記官能基含有不飽和化合物を
付加した付加物;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体などを酸化し、カルボキシル
基などを付加した付加物などが挙げられる。ここで、カ
ルボキシル基の塩としては、ナトリウム、カリウム、リ
チウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜
鉛、バリウム、カドミウム、マンガン、コバルト、鉛、
スズなどの金属塩が挙げられる。これら滑剤中の官能基
数は、1分子中または1モル中に、0.01〜30の範
囲が好ましい。
【0028】これら滑剤として好ましいものは、カルボ
キシル基もしくはその2価の金属塩、ヒドロキシル基、
エステル基、エポキシ基およびアミド基の群から選ばれ
た少なくとも1種の官能基を1分子中に1個または2個
以上有するものであり、さらに好ましくはカルボキシル
基もしくはその2価の金属塩、ヒドロキシル基、アミド
基を有するものであり、特に好ましくはヒドロキシル
基、カルボキシル基、アミド基を有するものである。滑
剤の重量平均分子量は、好ましくは300〜10,00
0、さらに好ましくは400〜8,000、特に好まし
くは500〜5,000である。
キシル基もしくはその2価の金属塩、ヒドロキシル基、
エステル基、エポキシ基およびアミド基の群から選ばれ
た少なくとも1種の官能基を1分子中に1個または2個
以上有するものであり、さらに好ましくはカルボキシル
基もしくはその2価の金属塩、ヒドロキシル基、アミド
基を有するものであり、特に好ましくはヒドロキシル
基、カルボキシル基、アミド基を有するものである。滑
剤の重量平均分子量は、好ましくは300〜10,00
0、さらに好ましくは400〜8,000、特に好まし
くは500〜5,000である。
【0029】さらに、本発明に用いることのできる可塑
剤は、エステル系、アルコール系およびエーテル系の群
から選ばれた少なくとも1種の可塑剤である。このう
ち、エステル系の可塑剤は、分子中にエステル基を持
ち、配合する樹脂のガラス転移温度を下げる効果のある
化合物がすべて含まれる。上記エステル系の可塑剤は、
カルボン酸系化合物とアルコールとのエステル化反応に
よって合成されるもの、ジカルボン酸化合物とグリコー
ルを重縮合し、カルボン酸または1価のアルコールなど
の封鎖剤で末端を封止して得られるものなどが挙げられ
る。
剤は、エステル系、アルコール系およびエーテル系の群
から選ばれた少なくとも1種の可塑剤である。このう
ち、エステル系の可塑剤は、分子中にエステル基を持
ち、配合する樹脂のガラス転移温度を下げる効果のある
化合物がすべて含まれる。上記エステル系の可塑剤は、
カルボン酸系化合物とアルコールとのエステル化反応に
よって合成されるもの、ジカルボン酸化合物とグリコー
ルを重縮合し、カルボン酸または1価のアルコールなど
の封鎖剤で末端を封止して得られるものなどが挙げられ
る。
【0030】ここで使用されるカルボン酸系化合物とし
ては、無水フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタ
ル酸、無水トリメリット酸、トリメシン酸、無水ピロメ
リット酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、クエン
酸、オレイン酸、リシノール酸、ステアリン酸、スルホ
ン酸、リン酸などが挙げられ、特に無水フタル酸、無水
トリメリット酸、マレイン酸、リン酸が好ましい。これ
らのカルボン酸系化合物は、1種単独で使用すること
も、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
上記エステル系可塑剤で使用されるアルコールとして
は、メタノール、エタノール、n−ブタノール、i−ブ
タノール、2−エチルヘキサノール、イソデカノール、
フェノール、o,m,p−クレゾールなどが挙げられ、
特にn−ブタノール、2−エチルヘキサノール、フェノ
ールが好ましい。
ては、無水フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタ
ル酸、無水トリメリット酸、トリメシン酸、無水ピロメ
リット酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、クエン
酸、オレイン酸、リシノール酸、ステアリン酸、スルホ
ン酸、リン酸などが挙げられ、特に無水フタル酸、無水
トリメリット酸、マレイン酸、リン酸が好ましい。これ
らのカルボン酸系化合物は、1種単独で使用すること
も、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
上記エステル系可塑剤で使用されるアルコールとして
は、メタノール、エタノール、n−ブタノール、i−ブ
タノール、2−エチルヘキサノール、イソデカノール、
フェノール、o,m,p−クレゾールなどが挙げられ、
特にn−ブタノール、2−エチルヘキサノール、フェノ
ールが好ましい。
【0031】カルボン酸系化合物とアルコールとのエス
テル化反応によって合成されるエステル系可塑剤の具体
例としては、ジエチルフタレート、ジ−(2−エチルヘ
キシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチ
ル・フタリル・ブチルグリコレート、ジ−(2−エチル
ヘキシル)アジペート、ジ−n−ブチル−マレート、ト
リ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、n−ブチル
−ステアレート、トリフェニルホスタフェートなどが挙
げられる。特に、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレー
ト、トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ
フェニルホスフェートが好ましい。
テル化反応によって合成されるエステル系可塑剤の具体
例としては、ジエチルフタレート、ジ−(2−エチルヘ
キシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチ
ル・フタリル・ブチルグリコレート、ジ−(2−エチル
ヘキシル)アジペート、ジ−n−ブチル−マレート、ト
リ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、n−ブチル
−ステアレート、トリフェニルホスタフェートなどが挙
げられる。特に、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレー
ト、トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ
フェニルホスフェートが好ましい。
【0032】ジカルボン酸化合物としては、フタル酸、
セバシン酸、アジピン酸などが挙げられ、特にアジピン
酸が好ましい。上記グリコールとしては、1,2−プロ
ピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサジオ
ールなどが挙げられ、特に1,2−プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオールが好ましい。封鎖剤として
の、カルボン酸としてはラウリン酸、ペラルゴン酸、カ
プロン酸、カプリル酸、オレイン酸などが、また1価の
アルコールとしてはブタノール、2−エチルヘキサノー
ル、ラウリルアルコールなどがそれぞれ好ましい。ジカ
ルボン酸化合物とグリコールとの重縮合によって得られ
る可塑剤は、分子量10,000以下のものが好まし
く、分子量が10,000を超えると、樹脂との相溶性
が悪くなり好ましくない。上記エステル系可塑剤は、1
種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して
用いることもできる。
セバシン酸、アジピン酸などが挙げられ、特にアジピン
酸が好ましい。上記グリコールとしては、1,2−プロ
ピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサジオ
ールなどが挙げられ、特に1,2−プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオールが好ましい。封鎖剤として
の、カルボン酸としてはラウリン酸、ペラルゴン酸、カ
プロン酸、カプリル酸、オレイン酸などが、また1価の
アルコールとしてはブタノール、2−エチルヘキサノー
ル、ラウリルアルコールなどがそれぞれ好ましい。ジカ
ルボン酸化合物とグリコールとの重縮合によって得られ
る可塑剤は、分子量10,000以下のものが好まし
く、分子量が10,000を超えると、樹脂との相溶性
が悪くなり好ましくない。上記エステル系可塑剤は、1
種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して
用いることもできる。
【0033】上記アルコール系の可塑剤としては、分子
中に1つ以上の水酸基を持ち、配合する樹脂のガラス転
移温度を下げる効果のある化合物がすべて含まれ、例え
ばステアリルアルコール、ココナットアルコール、セチ
ルアルコール、メリシルアルコールなどの高級アルコー
ルが挙げられ、これらは、少なくとも1種以上で使用さ
れ、特にステアリルアルコールが好ましい。
中に1つ以上の水酸基を持ち、配合する樹脂のガラス転
移温度を下げる効果のある化合物がすべて含まれ、例え
ばステアリルアルコール、ココナットアルコール、セチ
ルアルコール、メリシルアルコールなどの高級アルコー
ルが挙げられ、これらは、少なくとも1種以上で使用さ
れ、特にステアリルアルコールが好ましい。
【0034】上記エーテル系の可塑剤としては、分子中
に1つ以上のエーテル基を持ち、配合する樹脂のガラス
転移温度を下げる効果のある化合物がすべて含まれ、ア
ルコール、アルキルフェノール、脂肪酸、アミンにエチ
レンオキシドを付加したものなども含まれる 具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンビスフェノールAラ
ウリン酸エステルなどのポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル類、ポリエチレングリコールモノラウレ
ート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエ
チレングリコールモノステアレートなどのポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンドデシルア
ミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミンなどのポ
リオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられ、特に
ポリオキシエチレンフェニルエーテルが好ましい。上記
エーテル系可塑剤は、1種単独で使用することも、ある
いは2種以上を混合して用いることもできる。以上の可
塑剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上
を混合して用いることもできる。なお、ウエルド強度か
らエーテル系可塑剤が好ましく、組成物の色調からアル
コール系が好ましい。
に1つ以上のエーテル基を持ち、配合する樹脂のガラス
転移温度を下げる効果のある化合物がすべて含まれ、ア
ルコール、アルキルフェノール、脂肪酸、アミンにエチ
レンオキシドを付加したものなども含まれる 具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンビスフェノールAラ
ウリン酸エステルなどのポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル類、ポリエチレングリコールモノラウレ
ート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエ
チレングリコールモノステアレートなどのポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンドデシルア
ミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミンなどのポ
リオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられ、特に
ポリオキシエチレンフェニルエーテルが好ましい。上記
エーテル系可塑剤は、1種単独で使用することも、ある
いは2種以上を混合して用いることもできる。以上の可
塑剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上
を混合して用いることもできる。なお、ウエルド強度か
らエーテル系可塑剤が好ましく、組成物の色調からアル
コール系が好ましい。
【0035】なお、本発明の組成物には、ガラス繊維、
ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラス繊維のミルドフ
ァイバー、中空ガラス、炭素繊維、炭素繊維のミルドフ
ァイバー、タルク、マイカ、金属繊維、ワラストナイ
ト、カオリン、硫酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブデ
ン、酸化亜鉛ウィスカー、酸化マグネシウム、チタン酸
カリウムウィスカー、ロックフィラー、ガラスバルー
ン、セラミックバルーン、炭酸カルシウム、セラミック
ス、酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエローな
どの顔料、金属光沢を有する金属粒子・金属粉などの充
填材を、1種単独で使用することも、あるいは2種以上
を混合して用いることもできる。これらの充填材のう
ち、ガラス繊維、炭素繊維の形状としては、6〜60μ
mの繊維径と30μm以上の繊維長を有するものが好ま
しい。これらの充填材は、本発明の組成物100重量部
に対し、通常、1〜200重量部の範囲で用いられる。
ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラス繊維のミルドフ
ァイバー、中空ガラス、炭素繊維、炭素繊維のミルドフ
ァイバー、タルク、マイカ、金属繊維、ワラストナイ
ト、カオリン、硫酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブデ
ン、酸化亜鉛ウィスカー、酸化マグネシウム、チタン酸
カリウムウィスカー、ロックフィラー、ガラスバルー
ン、セラミックバルーン、炭酸カルシウム、セラミック
ス、酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエローな
どの顔料、金属光沢を有する金属粒子・金属粉などの充
填材を、1種単独で使用することも、あるいは2種以上
を混合して用いることもできる。これらの充填材のう
ち、ガラス繊維、炭素繊維の形状としては、6〜60μ
mの繊維径と30μm以上の繊維長を有するものが好ま
しい。これらの充填材は、本発明の組成物100重量部
に対し、通常、1〜200重量部の範囲で用いられる。
【0036】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
公知のカップリング剤、、抗菌剤、防カビ剤、難燃剤、
難燃助剤、酸化防止剤、耐候(耐光)剤、シリコーンオ
イル、ミネラルオイル、および他の各種伸展油、着色剤
(顔料、染料など)、金属粉、帯電防止剤などの添加剤
を配合することができる。
公知のカップリング剤、、抗菌剤、防カビ剤、難燃剤、
難燃助剤、酸化防止剤、耐候(耐光)剤、シリコーンオ
イル、ミネラルオイル、および他の各種伸展油、着色剤
(顔料、染料など)、金属粉、帯電防止剤などの添加剤
を配合することができる。
【0037】本発明の組成物は、射出成形、シート押し
出し成形、真空成形、異形成形、発泡成形、インジェク
ションプレス、ガスアシスト成形、プレス成形、ブロー
成形などの成形法によって成形することができる。特
に、本発明の組成物は、発泡成形に優れる。ここで使用
される発泡剤および発泡方法については、公知の方法で
行うことができる。発泡剤としては、物理発泡剤または
化学発泡剤が使用できる。物理発泡剤としては、空気、
炭酸ガス、チッ素ガスなどの無機系、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、フロンなどの有機系が使用できる。ま
た、化学発泡剤としては、重炭酸ナトリウム+酸、重炭
酸塩、炭酸塩などの無機系があり、また有機系として
は、イソシアネート化合物、アゾ化合物、ヒドラジン誘
導体、セミカルバジド化合物、アジド化合物、ニトロソ
化合物、トリアゾール化合物などが挙げられる。特に好
ましい発泡剤は、アゾジカルボンアミドである。
出し成形、真空成形、異形成形、発泡成形、インジェク
ションプレス、ガスアシスト成形、プレス成形、ブロー
成形などの成形法によって成形することができる。特
に、本発明の組成物は、発泡成形に優れる。ここで使用
される発泡剤および発泡方法については、公知の方法で
行うことができる。発泡剤としては、物理発泡剤または
化学発泡剤が使用できる。物理発泡剤としては、空気、
炭酸ガス、チッ素ガスなどの無機系、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、フロンなどの有機系が使用できる。ま
た、化学発泡剤としては、重炭酸ナトリウム+酸、重炭
酸塩、炭酸塩などの無機系があり、また有機系として
は、イソシアネート化合物、アゾ化合物、ヒドラジン誘
導体、セミカルバジド化合物、アジド化合物、ニトロソ
化合物、トリアゾール化合物などが挙げられる。特に好
ましい発泡剤は、アゾジカルボンアミドである。
【0038】上記本発明の組成物を用いて得られる本発
明の各種成形体は、その優れた性質を利用して、雨樋、
玄関化粧カバー、床下換気口などの住宅外装部品、イン
テリアドアユニット、クロゼット折戸ユニット、幅木、
畳寄せ、回り縁、造作材、敷居、窓額縁、階段手すり、
手すり、床材、壁板、天井板、窓やドアなどの枠材、ア
ルミサッシの化粧枠、化粧用フィルム、扉取っ手、障子
の桟、欄間、柱などの住宅内装材、化粧シート、化粧
板、落とし込み、引き出し、机、流し台回りの前面扉、
棚板、側板、ベットバンパー、ベットサイドキャビネッ
ト、家具、テーブル、椅子、各種ケース、仏壇、照明器
具パーツ、額縁などの家具用部材として、各種ハウジン
グ、オーディオ関連のヘッドホン、スピーカー部材など
のOA・家電分野、ドアトリム、ボディーサイドトリ
ム、フロアコンソール、インストルメンタルパネルなど
の内装部材、外装部材などの車両・船舶分野、浴室のタ
オルバー、ハンドバー、洗面台の前面扉、側板、洗濯機
防水板、トイレ内の手すり、便座などのサニタリー分
野、パチンコ台の台枠、外枠、台枠ベース、パチンコ内
装の島部材などの玩具・スポーツ用品分野、鉛筆、ボー
ルペン、定規、筆箱などの文具分野、ピアノ、オルガ
ン、タンバリンなどの楽器分野、そのほか碗皿類、箸、
スプーン、盆、トレー、重箱、まな板、ボタン、スイッ
チ、各種板材の雑貨などの幅広い分野に使用することが
できる。
明の各種成形体は、その優れた性質を利用して、雨樋、
玄関化粧カバー、床下換気口などの住宅外装部品、イン
テリアドアユニット、クロゼット折戸ユニット、幅木、
畳寄せ、回り縁、造作材、敷居、窓額縁、階段手すり、
手すり、床材、壁板、天井板、窓やドアなどの枠材、ア
ルミサッシの化粧枠、化粧用フィルム、扉取っ手、障子
の桟、欄間、柱などの住宅内装材、化粧シート、化粧
板、落とし込み、引き出し、机、流し台回りの前面扉、
棚板、側板、ベットバンパー、ベットサイドキャビネッ
ト、家具、テーブル、椅子、各種ケース、仏壇、照明器
具パーツ、額縁などの家具用部材として、各種ハウジン
グ、オーディオ関連のヘッドホン、スピーカー部材など
のOA・家電分野、ドアトリム、ボディーサイドトリ
ム、フロアコンソール、インストルメンタルパネルなど
の内装部材、外装部材などの車両・船舶分野、浴室のタ
オルバー、ハンドバー、洗面台の前面扉、側板、洗濯機
防水板、トイレ内の手すり、便座などのサニタリー分
野、パチンコ台の台枠、外枠、台枠ベース、パチンコ内
装の島部材などの玩具・スポーツ用品分野、鉛筆、ボー
ルペン、定規、筆箱などの文具分野、ピアノ、オルガ
ン、タンバリンなどの楽器分野、そのほか碗皿類、箸、
スプーン、盆、トレー、重箱、まな板、ボタン、スイッ
チ、各種板材の雑貨などの幅広い分野に使用することが
できる。
【0039】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例中、部および
%は特に断らない限り重量基準である。また、実施例中
の各種評価は、次のようにして測定した値である。
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例中、部および
%は特に断らない限り重量基準である。また、実施例中
の各種評価は、次のようにして測定した値である。
【0040】重量平均分子量 試料を、メチルエチルケトンを溶媒として、メチルエチ
ルケトン可溶部を分離後、乾燥し、これをテトラヒドロ
フランに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)により、ポリスチレン換算として求め
た。成形品表面外観 押し出し成形で平板を成形し、試験片とした。得られた
試験片の表面外観を目視判定した。 ○;滑らかな表面である。 ×;凹凸が多く、荒れている。材料強度、 得られた試験片を用いて、ASTM D790に準じて
曲げ試験を行い、曲げ破壊エネルギーを測定した。単位
は、kg・mmである。剪断速度 以下の式により、算出した。 γ=(π・D・N)/60h γ;剪断速度(s-1) D;シリンダ直径(cm) N;スクリュー回転数(rpm) h;計量化部の溝深さ(cm)線膨張率 20〜40℃の範囲の線膨張係数を測定した。
ルケトン可溶部を分離後、乾燥し、これをテトラヒドロ
フランに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)により、ポリスチレン換算として求め
た。成形品表面外観 押し出し成形で平板を成形し、試験片とした。得られた
試験片の表面外観を目視判定した。 ○;滑らかな表面である。 ×;凹凸が多く、荒れている。材料強度、 得られた試験片を用いて、ASTM D790に準じて
曲げ試験を行い、曲げ破壊エネルギーを測定した。単位
は、kg・mmである。剪断速度 以下の式により、算出した。 γ=(π・D・N)/60h γ;剪断速度(s-1) D;シリンダ直径(cm) N;スクリュー回転数(rpm) h;計量化部の溝深さ(cm)線膨張率 20〜40℃の範囲の線膨張係数を測定した。
【0041】実施例および比較例に用いた各成分は、下
記のとおりである。(A)スチレン系樹脂の調製 ゴム質重合体(a)−1〜(a)−5の調製;本発明の
(A)成分である(ゴム強化)スチレン系樹脂に用いら
れるゴム質重合体として、表1のものを用いた。 熱可塑性樹脂A−1〜A−10の調製;上記ゴム質重合
体(a)−1〜(a)−5の存在下、または非存在下
に、単量体成分を重合した樹脂をそれぞれ得た。これら
の樹脂の構成を表2に示す。なお、A−1、A−2、A
−6、A−7、A−9、A−10は乳化重合で、A−
3、A−4、A−5、A−8は溶液重合で得た。
記のとおりである。(A)スチレン系樹脂の調製 ゴム質重合体(a)−1〜(a)−5の調製;本発明の
(A)成分である(ゴム強化)スチレン系樹脂に用いら
れるゴム質重合体として、表1のものを用いた。 熱可塑性樹脂A−1〜A−10の調製;上記ゴム質重合
体(a)−1〜(a)−5の存在下、または非存在下
に、単量体成分を重合した樹脂をそれぞれ得た。これら
の樹脂の構成を表2に示す。なお、A−1、A−2、A
−6、A−7、A−9、A−10は乳化重合で、A−
3、A−4、A−5、A−8は溶液重合で得た。
【0042】(B)セルロース系物質の調製 B−1(木粉);マツ/ツガ=50/50(重量比)の
割合で混合した粉砕品で、100メッシュパスしたもの
を用いた。 B−2(木粉);ツガ粉砕品で、60メッシュパスした
ものを用いた。 B−3(セルロースファイバー);PPC用紙を粉砕
し、繊維状にしたものを使用した。
割合で混合した粉砕品で、100メッシュパスしたもの
を用いた。 B−2(木粉);ツガ粉砕品で、60メッシュパスした
ものを用いた。 B−3(セルロースファイバー);PPC用紙を粉砕
し、繊維状にしたものを使用した。
【0043】その他の成分 C−1〔(メタ)アクリル酸系重合体〕;三菱レイヨン
(株)製、メタブレンP530を用いた。 C−2〔(メタ)アクリル酸系重合体〕;三菱レイヨン
(株)製、メタブレンP531を用いた。 C−3(AS系重合体);ゼネラルエレクトリック社
製、BLENDIX B869(重量平均分子量=60
0万)を用いた。 C−4(AS系重合体);アクリロニトリル/スチレン
(重量比)=75/25比で乳化重合した重合体(重量
平均分子量=300万)を使用した。
(株)製、メタブレンP530を用いた。 C−2〔(メタ)アクリル酸系重合体〕;三菱レイヨン
(株)製、メタブレンP531を用いた。 C−3(AS系重合体);ゼネラルエレクトリック社
製、BLENDIX B869(重量平均分子量=60
0万)を用いた。 C−4(AS系重合体);アクリロニトリル/スチレン
(重量比)=75/25比で乳化重合した重合体(重量
平均分子量=300万)を使用した。
【0044】C−5(ポリテトラフルオロエチレン系重
合体);数平均分子量8,000万のポリテトラフルオ
ロエチレンを用いた。 C−6(ポリテトラフルオロエチレン系重合体);数平
均分子量250万のポリテトラフルオロエチレンを用い
た。
合体);数平均分子量8,000万のポリテトラフルオ
ロエチレンを用いた。 C−6(ポリテトラフルオロエチレン系重合体);数平
均分子量250万のポリテトラフルオロエチレンを用い
た。
【0045】C−7(滑剤);モンタン酸エステルを用
いた。 C−8(滑剤);エチレンビスステアリルアミドを用い
た。 C−9(可塑剤);エーテル系の可塑剤として、花王
(株)製、エマルゲン903を用いた。 C−10(充填材);タルクを用いた。 C−11(発泡剤);アゾジカルボンアミドを用いた。
いた。 C−8(滑剤);エチレンビスステアリルアミドを用い
た。 C−9(可塑剤);エーテル系の可塑剤として、花王
(株)製、エマルゲン903を用いた。 C−10(充填材);タルクを用いた。 C−11(発泡剤);アゾジカルボンアミドを用いた。
【0046】混練り機および混練り条件 D−1;ブッス社製、ブッス・コニーダーMDK/E4
6−15Dを用い、材料を一括混練りした。 D−2;ブッス社製、ブッス・コニーダーMDK/E4
6−15Dを用い、材料を分割混練りした。 D−3;東芝機械(株)製、TEC−67(異方向二軸
コニカル押し出し機)を用い、材料を一括混練りした。 D−4;中谷(株)製、NVC−50(単軸押し出し
機)を用い、混練りした。 D−5;東芝機械(株)製、PCM−50(同方向二軸
押し出し機)を用い、混練りした。
6−15Dを用い、材料を一括混練りした。 D−2;ブッス社製、ブッス・コニーダーMDK/E4
6−15Dを用い、材料を分割混練りした。 D−3;東芝機械(株)製、TEC−67(異方向二軸
コニカル押し出し機)を用い、材料を一括混練りした。 D−4;中谷(株)製、NVC−50(単軸押し出し
機)を用い、混練りした。 D−5;東芝機械(株)製、PCM−50(同方向二軸
押し出し機)を用い、混練りした。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】*)ラテックスは、固形分換算である。 実施例1〜14、比較例1〜4 実施例の組成物の調製は、上記各成分を、水分率0.1
%以下までそれぞれ乾燥し、表3〜5の配合処方で混合
し、160〜190℃の範囲に温度設定したブッスコニ
ーダー(実施例1〜13)、および異方向二軸コニカル
押し出し機(実施例14)で溶融混練りしたのち、フィ
ールドルーダーでペレット化した。得られたペレット
を、水分量0.1%以下まで乾燥し、押し出し成形によ
り、成形品表面外観、曲げ破壊エネルギー測定用試験片
を作製し、上記評価方法で評価した。結果を表3〜5に
示す。一方、比較例の組成物の調製は、上記実施例の組
成物の調製方法、および溶融混練り機として、単軸押し
出し機および二軸押し出し機を用い、ペレットを得て、
上記方法で試験片を得た。結果を表6に示す。
%以下までそれぞれ乾燥し、表3〜5の配合処方で混合
し、160〜190℃の範囲に温度設定したブッスコニ
ーダー(実施例1〜13)、および異方向二軸コニカル
押し出し機(実施例14)で溶融混練りしたのち、フィ
ールドルーダーでペレット化した。得られたペレット
を、水分量0.1%以下まで乾燥し、押し出し成形によ
り、成形品表面外観、曲げ破壊エネルギー測定用試験片
を作製し、上記評価方法で評価した。結果を表3〜5に
示す。一方、比較例の組成物の調製は、上記実施例の組
成物の調製方法、および溶融混練り機として、単軸押し
出し機および二軸押し出し機を用い、ペレットを得て、
上記方法で試験片を得た。結果を表6に示す。
【0050】表3〜5から明らかなように、実施例1〜
14は、いずれも線膨張率、成形品表面外観、材料強度
に優れている。これに対し、表6から明らかなように、
比較例1および比較例2は、溶融混練り時の剪断速度が
本発明の範囲外であり、線膨張率、成形品表面外観、材
料強度ともに劣る。比較例3は、(B)成分の木粉が本
発明の範囲外で少ない場合であり、線膨張率が劣る。比
較例4は、(B)成分の紙が本発明の範囲外で多い場合
であり、成形品表面外観が劣り、線膨張率、材料強度が
測定できない。
14は、いずれも線膨張率、成形品表面外観、材料強度
に優れている。これに対し、表6から明らかなように、
比較例1および比較例2は、溶融混練り時の剪断速度が
本発明の範囲外であり、線膨張率、成形品表面外観、材
料強度ともに劣る。比較例3は、(B)成分の木粉が本
発明の範囲外で少ない場合であり、線膨張率が劣る。比
較例4は、(B)成分の紙が本発明の範囲外で多い場合
であり、成形品表面外観が劣り、線膨張率、材料強度が
測定できない。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【発明の効果】本発明により得られる熱可塑性樹脂組成
物は、成形品表面外観および材料強度に優れたものであ
り、広範囲の用途、例えばOA・家電機器分野、電気・
電子分野、通信機分野、サニタリー分野、車両・船舶分
野、家電・建材などの住宅関連分野、雑貨分野などのパ
ーツ、ハウジング、シャーシなどに使用することができ
る。
物は、成形品表面外観および材料強度に優れたものであ
り、広範囲の用途、例えばOA・家電機器分野、電気・
電子分野、通信機分野、サニタリー分野、車両・船舶分
野、家電・建材などの住宅関連分野、雑貨分野などのパ
ーツ、ハウジング、シャーシなどに使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 1:00) (C08L 25/04 1:00)
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)スチレン系樹脂20〜97重量
%、および(B)セルロース系物質80〜3重量%〔た
だし、(A)+(B)=100重量%〕を、剪断速度1
00〜1,500(s-1)の混練り条件で溶融混練りす
ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32119396A JPH10147689A (ja) | 1996-11-18 | 1996-11-18 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32119396A JPH10147689A (ja) | 1996-11-18 | 1996-11-18 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10147689A true JPH10147689A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=18129836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32119396A Pending JPH10147689A (ja) | 1996-11-18 | 1996-11-18 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10147689A (ja) |
-
1996
- 1996-11-18 JP JP32119396A patent/JPH10147689A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041124 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050120 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050222 |