JPH10146385A - 制御型芳香出力装置および芳香シート - Google Patents

制御型芳香出力装置および芳香シート

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JPH10146385A
JPH10146385A JP9194291A JP19429197A JPH10146385A JP H10146385 A JPH10146385 A JP H10146385A JP 9194291 A JP9194291 A JP 9194291A JP 19429197 A JP19429197 A JP 19429197A JP H10146385 A JPH10146385 A JP H10146385A
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佐敏 山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一台の装置で,必要に応じて,所望の香りを
発生させたり,香りを変更したり,香りを止めたり,香
りを消したりできるようにして,香りを情報として扱え
る制御型芳香出力装置を提供すること。 【解決手段】 それぞれ異なる種類の香料を格納する複
数の香料格納部101と,対応する香料格納部101に
格納されている香料を取り出して空気中に放出する複数
の香料放出器102と,香料の香りを打ち消すための消
香液を格納する複数の消香液格納部103と,対応する
消香液格納部103に格納されている消香液を取り出し
て空気中に放出する複数の消香液放出器104と,I/
F回路105を介して入力した制御信号に基づいて,複
数の香料放出器102および複数の消香液放出器104
を制御して,香料の放出および消香を行う制御部106
と,を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,所定の制御信号に
基づいて,香料の放出を行う制御型芳香出力装置および
芳香シートに関し,より詳細には,必要に応じて,所望
の香りを発生させたり,香りを変更したり,止めたり,
消したりできるようにして,香りの自在制御を行えるよ
うにした制御型芳香出力装置および芳香シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に,人間は日常生活で様々な香りに
接しながら暮らしている。香りによっては,心地よく感
じる香りや,食欲をそそる香り,不愉快に感じる香りが
あり,日本語では,人間がどの様に感じるかによって,
香り・匂い・臭い等の文字を当てている。何れの場合
も,その香りから人間は種々の情報を得ており,香りが
情報伝達手段としての役割を果たしていることは明らか
である。また,香りの情報が人間の感情に大きく働きか
けることも知られている。
【0003】一方,従来から香りにかかわる商品や,装
置が数多く提供されている。例えば,臭いの打ち消し
(消臭)を目的とするものとして,香水・オーデコロン
のように好ましい香りを付けて身体の匂いを蔽い隠すも
のや,トイレ用芳香剤のように固体化した芳香剤から徐
々に芳香を昇華させて,空気中の悪臭を蔽い隠すように
したものや,トレイ用消臭剤のようにトイレの臭いの物
質(例えば,アンモニア)を中和する物質を固体化し,
使用時に昇華させて,空気中の臭気物質と反応させて中
和させるもの等がある。換言すれば,付加した香りで元
の香り(臭い)を感覚的に圧倒して蔽い隠す隠蔽剤と,
化学的に反応させて元の香り(臭い)の分子のもつ働き
をなくす脱臭剤とに大別できる。
【0004】また,香りの情報が人間の感情に大きく働
きかけることを利用したものとして,アロマテラピー等
で知られるように,好ましい香りで環境(空気中)を満
たしてリラクゼーション効果を促すようにしたものがあ
る。例えば,香料を蒸発させたり,線香を焚くことで好
ましい香りを空気中に放出するようにした商品や等が提
供されている。また,『香りと環境』(空気調和・衛生
工学会編,岩橋基行著,理工学図書株式会社発行)の空
調接続型香りシステムに開示されるように,香り発生装
置を持ち,発生させた香りを空調機のダクトに混入させ
て部屋全体に香りを流すようにしたシステムも提供され
ている。
【0005】なお,上記空調接続型香りシステムにおい
ては,香り発生装置の電源スイッチのON・OFF信号
や,数種類ある香りの切換信号を制御信号と捕らえた場
合,該制御信号に基づいて,香料の放出を行う制御型芳
香出力装置として定義することができる。
【0006】さらに,古来より,香道においては,限ら
れた数種類の元になる香りを調合(合成)して,種々の
香りを発生させることが行われている。
【0007】また,近年,一説として,匂い(香り)の
元となる“原臭”は20ないし30ぐらいあるであろう
と推定する説が提唱されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の技術によれば,それぞれの用途に応じて,好ましい
香りを発生させる装置や,不愉快な香り(臭い)を打ち
消したりする装置が個別に提供されているものの,あら
かじめ定められた特定の好ましい香りを発生すること,
または不愉快な香り(臭い)を打ち消すことを前提とし
ているため,香りを情報として扱うことができないとい
う問題点があった。
【0009】換言すれば,従来の技術によれば,香りの
情報に基づいて,香りの放出を制御したり,または香り
の放出および香りの打ち消しを制御するようにした装置
は提供されていなかった。
【0010】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て,一台の装置で,必要に応じて,所望の香りを発生さ
せたり,香りを変更したりできるようにして,香りを情
報として扱える制御型芳香出力装置を提供することを目
的とする。
【0011】また,本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって,一台の装置で,必要に応じて,所望の香りを
発生させたり,香りを変更したり,香りを止めたり,香
りを消したりできるようにして,香りを情報として扱え
る制御型芳香出力装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係る制御型芳香出力装置は,所定の制
御信号に基づいて,香料の放出を行う制御型芳香出力装
置において,香料を格納する香料格納手段と,前記香料
格納手段に格納されている香料を取り出して空気中に放
出する香料放出手段と,前記所定の制御信号に基づい
て,前記香料放出手段を制御して,香料の放出を行う制
御手段と,を備えたものである。
【0013】また,請求項2に係る制御型芳香出力装置
は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行う制御
型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類の香料を
格納する複数の香料格納手段と,前記複数の香料格納手
段に対応して配置され,対応する前記香料格納手段に格
納されている香料を取り出して空気中に放出する複数の
香料放出手段と,前記所定の制御信号に基づいて,前記
複数の香料放出手段を制御して,香料の放出を行う制御
手段と,を備えたものである。
【0014】また,請求項3に係る制御型芳香出力装置
は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行う制御
型芳香出力装置において,制御部の制御信号により1つ
または複数の香料放出手段のうち1つまたは複数の香料
放出手段を選択することにより,1つの香料を香料放出
手段から放出して所望の芳香を得るか,または複数の香
料放出手段から複数の香料を放出して香料を合成して所
望の芳香を得るものである。
【0015】また,請求項4に係る制御型芳香出力装置
は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行う制御
型芳香出力装置において,制御部の制御信号により所定
の香料放出手段を選択して香料放出手段から香料を放出
して所望の芳香を得るものである。
【0016】また,請求項5に係る制御型芳香出力装置
は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行う制御
型芳香出力装置において,香料を格納する香料格納手段
と,前記香料格納手段に格納されている香料を取り出し
て空気中に放出する香料放出手段と,前記香料の香りを
打ち消す消香材を格納する消香材格納手段と,前記消香
材格納手段に格納されている消香材を取り出して空気中
に放出する消香材放出手段と,前記所定の制御信号に基
づいて,前記香料放出手段および消香材放出手段を制御
して,香料の放出および消香を行う制御手段と,を備え
たものである。
【0017】また,請求項6に係る制御型芳香出力装置
は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行う制御
型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類の香料を
格納する複数の香料格納手段と,前記複数の香料格納手
段に対応して配置され,対応する前記香料格納手段に格
納されている香料を取り出して空気中に放出する複数の
香料放出手段と,前記香料の香りを打ち消す消香材を格
納する複数の消香材格納手段と,前記複数の消香材格納
手段に対応して配置され,対応する前記消香材格納手段
に格納されている消香材を取り出して空気中に放出する
複数の消香材放出手段と,前記所定の制御信号に基づい
て,前記複数の香料放出手段および複数の消香材放出手
段を制御して,香料の放出および消香を行う制御手段
と,を備えたものである。
【0018】また,請求項7に係る制御型芳香出力装置
は,請求項2または6記載の制御型芳香出力装置におい
て,前記制御手段が,前記複数の香料放出手段を制御し
て,同時に複数の香料を空気中に放出して香りの合成を
行うものである。
【0019】また,請求項8に係る制御型芳香出力装置
は,請求項1,2,5,6または7記載のいずれか一つ
の制御型芳香出力装置において,前記制御手段が,前記
所定の制御信号をパソコンから入力するものである。
【0020】また,請求項9に係る制御型芳香出力装置
は,請求項1,2,5,6または7記載のいずれか一つ
の制御型芳香出力装置において,前記制御手段が,テレ
ビから前記所定の制御信号を入力するものである。
【0021】また,請求項10に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6または7記載のいずれか一
つの制御型芳香出力装置において,前記制御手段が,エ
アコン等の空調機器から前記所定の制御信号を入力する
ものである。
【0022】また,請求項11に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6または7記載のいずれか一
つの制御型芳香出力装置において,前記制御手段が,温
度センサー,湿度センサーまたは匂いセンサー等の環境
を検知するセンサーから前記所定の制御信号を入力する
ものである。
【0023】また,請求項12に係る制御型芳香出力装
置は,請求項7記載の制御型芳香出力装置において,さ
らに,香りの合成内容を記録した外部記録媒体と,前記
外部記録媒体から前記香りの合成内容を制御信号として
入力する制御信号入力手段と,を備え,前記制御手段
が,前記制御信号入力手段を介して入力した制御信号に
基づいて,該当する合成内容の香りを合成するものであ
る。
【0024】また,請求項13に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料放出手段および/または消香材放出手
段が,インクジェットタイプの液体噴射装置から成るも
のである。
【0025】また,請求項14に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料放出手段および/または消香材放出手
段が,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイプの液体
噴射装置から成るものである。
【0026】また,請求項15に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料放出手段および/または消香材放出手
段が,バブルを用いたインクジェットタイプの液体噴射
装置から成るものである。
【0027】また,請求項16に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料放出手段および/または消香材放出手
段が,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイプの液体
噴射装置から成り,前記香料格納手段および/または消
香材格納手段が,インクジェットタイプのカートリッジ
から成るものである。
【0028】また,請求項17に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料放出手段および/または消香材放出手
段が,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイプの液体
噴射装置と送風装置から成り,前記香料格納手段および
/または消香材格納手段が,インクジェットタイプのカ
ートリッジから成るものである。
【0029】また,請求項18に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料放出手段および/または消香材放出手
段が,霧状に液体を噴霧する霧吹き装置と送風手段とか
ら成るものである。
【0030】また,請求項19に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料格納手段および/または消香材格納手
段が,それぞれ香料または消香材を内包した複数の樹脂
カプセルで構成されるものである。
【0031】また,請求項20に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6,7,8,9,10,11
または12記載のいずれか一つの制御型芳香出力装置に
おいて,前記香料格納手段および/または消香材格納手
段が,それぞれ香料または消香材を内包した複数の樹脂
カプセルをシート上にかつスプライト状に塗布したロー
ルシートで構成されるものである。
【0032】また,請求項21に係る制御型芳香出力装
置は,請求項19または20記載の制御型芳香出力装置
において,前記香料放出手段および/または消香材放出
手段が,加圧または加熱によって前記樹脂カプセルを破
壊し,前記樹脂カプセルに内包されている香料または消
香材を空気中に放出するものである。
【0033】また,請求項22に係る制御型芳香出力装
置は,請求項19〜21記載のいずれか一つの制御型芳
香出力装置において,さらに,前記樹脂カプセルを破壊
して使用した後,該使用済みの樹脂カプセルをシール部
材で覆い,残留する香料または消香材を密封する密封手
段を備えたものである。
【0034】また,請求項23に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1〜22記載のいずれか一つの制御型芳香
出力装置において,さらに,空気の清浄および嗅覚の正
常化を行うためにマイナスイオンを発生するマイナスイ
オン発生手段を備えたものである。
【0035】また,請求項24に係る制御型芳香出力装
置は,請求項23記載の制御型芳香出力装置において,
前記制御手段が,前記香料の放出および/または消香を
行った後,前記マイナスイオン発生手段を制御するもの
である。
【0036】また,請求項25に係る制御型芳香出力装
置は,請求項23記載の制御型芳香出力装置において,
前記制御手段が,前記香料の放出と同時に,前記マイナ
スイオン発生手段を制御するものである。
【0037】また,請求項26に係る制御型芳香出力装
置は,請求項23記載の制御型芳香出力装置において,
前記制御手段が,前記香料の放出を継続的に行う場合,
前記マイナスイオン発生手段を制御するものである。
【0038】また,請求項27に係る制御型芳香出力装
置は,請求項1,2,5,6または7記載のいずれか一
つの制御型芳香出力装置において,前記制御手段が,通
信ネットワークを介してホスト装置から前記所定の制御
信号を入力するものである。
【0039】また,請求項28に係る制御型芳香出力装
置は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行う制
御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類の熱昇
華型の香料を格納する複数の香料格納手段と,前記複数
の香料格納手段に対応して配置され,対応する前記香料
格納手段に格納されている香料を加熱昇華させて空気中
に放出する複数の香料放出手段と,前記所定の制御信号
に基づいて,前記複数の香料放出手段を制御して,香料
の放出を行う制御手段と,を備えたものである。
【0040】また,請求項29に係る制御型芳香出力装
置は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行う制
御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類の熱昇
華型の香料を格納する複数の香料格納手段と,前記複数
の香料格納手段に対応して配置され,対応する前記香料
格納手段に格納されている香料を加熱昇華させて空気中
に放出する複数の香料放出手段と,前記香料の香りを打
ち消す昇華型の消香剤を格納する複数の消香剤格納手段
と,前記複数の消香剤格納手段に対応して配置され,対
応する前記消香剤格納手段に格納されている消香剤を加
熱昇華させて空気中に放出する複数の消香剤放出手段
と,前記所定の制御信号に基づいて,前記複数の香料放
出手段および複数の消香剤放出手段を制御して,香料の
放出および消香を行う制御手段と,を備えたものであ
る。
【0041】また,請求項30に係る芳香シートは,香
料または/および消香材を内包させた樹脂カプセルをテ
ープ状のベース素材上に塗布して固定したものである。
【0042】また,請求項31に係る芳香シートは,請
求項30記載の芳香シートにおいて,前記テープ状のベ
ース素材は複数のテープ状の領域を有し,かつ,前記複
数のテープ状の領域にはそれぞれ異なる香料または消香
材を内包させた樹脂カプセルが塗布されているものであ
る。
【0043】また,請求項32に係る芳香シートは,熱
昇華型の香料または/および消香材を拡散させたバイン
ダーを,テープ状のベース素材上に塗布して固定したも
のである。
【0044】また,請求項33に係る芳香シートは,請
求項32記載の芳香シートにおいて,前記テープ状のベ
ース素材は複数のテープ状の領域を有し,かつ,前記複
数のテープ状の領域にはそれぞれ異なる香料または消香
材を拡散させたバインダーが塗布されているものであ
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下,本発明の制御型芳香出力装
置および芳香シートについて,〔実施の形態1〕〜〔実
施の形態9〕の順で,図面を参照して詳細に説明する。
【0046】〔実施の形態1〕図1は,実施の形態1の
制御型芳香出力装置100のブロック構成図を示し,そ
れぞれ異なる種類の香料を格納する複数の香料格納部1
01と,複数の香料格納部101に対応して配置され,
対応する香料格納部101に格納されている香料を取り
出して空気中に放出する複数の香料放出器102と,香
料の香りを打ち消すための消香液(消香材)を格納する
複数の消香液格納部103と,複数の消香液格納部10
3に対応して配置され,対応する消香液格納部103に
格納されている消香液を取り出して空気中に放出する複
数の消香液放出器104と,装置外部から所定の制御信
号を入力するためのI/F(インターフェース)回路1
05と,I/F回路105を介して入力した制御信号に
基づいて,複数の香料放出器102および複数の消香液
放出器104を制御して,香料の放出および消香を行う
制御部106と,複数の香料放出器102または複数の
消香液放出器104から放出された香料または消香液を
装置外部へ送出するための送風ファン107と,から構
成される。なお,図において,108は香料または消香
液を送り出すための送風口,109は装置外部から空気
を取り込むための吸入口を示す。
【0047】図2は,実施の形態1の香料放出器102
および消香液放出器104の構成図を示す。なお,香料
放出器102と消香液放出器104とは同一の構成であ
るため,ここでは香料放出器102を例として説明す
る。
【0048】実施の形態1の香料放出器102は,ピエ
ゾ素子を用いたオンデマンド型のインクジェットプリン
ターのヘッドと同じ構造にしたものであり,インクの替
わりに香料(芳香液)を流入させて,香料を噴射するも
のである。図において,201,202はピエゾ素子,
203,204はキャビティ,205は香料流入口,2
06はノズルを示し,香料を噴射させる場合には,ピエ
ゾ素子201,202のピエゾ駆動信号を同期させて駆
動し,停止する場合にはピエゾ駆動信号を停止させる。
【0049】図3は,実施の形態1の香料放出器10
2,香料格納部101,消香液放出器104および消香
液格納部103の具体的な配置例を示す説明図である。
実施の形態1では,インクジェットタイプの液体放出器
(A1〜A13およびB1〜B13)を26個配置し,
それぞれに対応させて液体格納部(A1’〜A13’お
よびB1’〜B13’)を配置したものである。なお,
ここで,液体格納部はインクジェットタイプのカートリ
ッジから成るものとする。
【0050】また,図において,液体放出器A1〜A1
3のそれぞれが香料放出器102に相当し,液体放出器
B1〜B13のそれぞれが消香液放出器104に相当す
る。また,液体放出器A1〜A13に対応して配設され
た液体格納部A1’〜A13’のそれぞれが香料格納部
101に相当し,液体放出器B1〜B13に対応して配
設された液体格納部B1’〜B13’のそれぞれが消香
液格納部103に相当する。
【0051】液体放出器A1〜A13と液体放出器B1
〜B13は,図示の如く,それぞれ交互に配置されてお
り,同様に液体格納部A1’〜A13’と液体格納部B
1’〜B13’も交互に配置されている。
【0052】香料格納部101である液体格納部A1’
〜A13’のうち,液体格納部A1’〜A5’には,原
臭となる5種類の香料(例えば,楡の香り,杉の香り,
檜の香り,松の香り,桜の香り)の何れか一つがそれぞ
れ格納されており,液体格納部A6’〜A13’には,
単独の香りがそのものの香りとなる香料(例えば,リン
ゴの香り,レモンの香り,バナナの香り,パイナップル
の香り等の匂いの元となる各種エステル)が格納されて
いる。
【0053】消香液格納部103である液体格納部B
1’〜B13’には,対応する液体格納部A1’〜A1
3’に格納されている香料の成分を中和して香りの効果
を消すための消香液がそれぞれ格納されている。例え
ば,液体格納部B1’には液体格納部A1’の香料を中
和する消香液が格納されており,液体格納部B2’には
液体格納部A2’の香料を中和する消香液が格納されて
いる。
【0054】ここで,さらに図22を参照して,実施の
形態1の制御部106の具体的な構成例について説明す
る。制御部106は,図示の如く,液体放出器A1〜A
5および液体放出器B1〜B5を駆動する駆動回路22
01と,液体放出器A6〜A13および液体放出器B6
〜B13を駆動する駆動回路2202と,駆動回路22
01を制御する制御回路2203と,駆動回路2202
および送風ファン107を制御する制御回路2204
と,から構成される。なお,図示を省略するが,I/F
回路105からの制御信号は制御回路2203,220
4の両方に入力されている。
【0055】制御回路2203および制御回路2204
は,駆動回路2201および駆動回路2202を選択し
て,目的の芳香を放出すべく,制御を行う。
【0056】制御回路2203は,駆動回路2201を
介して液体放出器A1〜A5のどれか一つを選ぶか,ま
たは同時に複数選ぶことができ,これらを選択して駆動
することにより,所望の香りの要素を単独または合成し
て放出することができる。これらを駆動することによ
り,所望の香りを効率的に調香(香りの調合)をしなが
ら空気中に放出することができる。一旦,このように調
香した香りを放出した後に,別の香りを調合して放出し
たい場合は,その前に駆動回路2201を介して先に放
出した香りの液体放出器A1〜A5に対応する液体放出
器B1〜B5を選び,それぞれに対応する消香液を放出
するべく駆動する。この操作により,概略,直前の香り
を消すことができるが,完全では無いことが多いので,
図18のマイナスイオン発生器を働かせ空気中の香りの
消臭効果を促進させる。
【0057】制御回路2204は,駆動回路2202を
介して液体放出器A6〜A13のどれか一つを選ぶか,
または同時に複数選ぶことができ,これらを選択して駆
動することにより,単独の香りとなる香料(例えば,リ
ンゴの香り,レモンの香り,バナナの香り,パイナップ
ルの香り等の匂いの元となる各種エステル)の一つを放
出し,リンゴならリンゴの香り,バナナならバナナの香
り,として味わせることができる。また,バナナとパイ
ナップル等複数の香りを同時に放出して,果物屋さんの
店先で感じるような匂いを放出することもできる。ま
た,先に放出した香りとは別の香りを放出したいときは
先に放出した液体放出器A6〜A13の香りに対応する
消香液の液体放出器B6〜B13を駆動回路2202を
介して駆動し,消香液を放出することにより,香りの中
和(消臭)を行うことができる。やはり,この操作だけ
では概略,香りを消すことができるが,完全では無いこ
とが多いので,図18のマイナスイオン発生器を働かせ
空気中の香りの消臭効果を促進させる。
【0058】以上の構成において,制御部106は,I
/F回路105を介して外部装置から入力した制御信号
に基づいて,液体放出器A1〜A13および/または液
体放出器B1〜B13を制御して,香料の放出あるいは
消香を行う。
【0059】例えば,原臭となる5種類の香料が格納さ
れている液体格納部A1’〜A5’を用いて香りを発生
させる場合,液体放出部A1〜A5の何れか一つを選ぶ
かまたは同時に複数選ぶことにより,香りを合成して放
出させることができる。
【0060】このようにn個(ここでは5個)の香料格
納部101および香料放出器102を用意することによ
り,2n −1種類の香りを発生させることができる。す
なわち,ここでは,25 −1=31種類の香りを発生さ
せることができる。近年,香りの原臭は20ないし30
ぐらいあるであろうと推定する説があるが,この説に従
えば,20個ないし30個の香料格納部101および香
料放出器102を用意することにより,所望の香りを合
成することが可能となる。具体的には,楡の香り,杉の
香り,檜の香り,松の香り,桜の香りの匂いを抽出した
物質が液体格納部A1’〜A5’に格納されている場合
には,所望の組み合わせで香りを発生させることがで
き,香りの情報によって森林浴のイメージを提供するこ
とができる。
【0061】また,例えば,あらかじめ,単独で一つの
香りがそのものの香りとなる香料を格納した液体格納部
A6’〜A13’を用いて香りを発生させる場合,必要
なときに対応する液体放出部A6〜A13を駆動して香
りを放出することにより,所望の香り情報を出力するこ
とができる。具体的には,リンゴの香り,レモンの香
り,バナナの香り,パイナップルの香り等を放出するこ
とにより,香りの情報によって果物屋の店先のイメージ
等を提供することができる。
【0062】また,香りを放出した後,必要に応じて該
当する香りを消香する場合,制御部106は,液体放出
器B1〜B13を制御して,消香液を放出して,香りを
消香する。例えば,液体放出部A6,A8から香りを放
出した後は,液体放出部B6,B8を駆動して対応する
消香液を放出し,効率良く香りの消去を行うことができ
る。
【0063】なお,実施の形態1では,図3に示したよ
うに13個の香料放出器102(液体放出部A1〜A1
3)を用いた場合を示したが,特にこれに限定するもの
ではなく,香料放出器102の数をいくらでも増やすこ
とができるもは勿論である。また,香料格納部101に
格納する香料の香りも,例えば,昆布,蛤,秋刀魚,潮
の香り等を用いて,磯辺の香り情報を提供することもで
きる。また,薔薇,菊,百合,梅等の花の香りを格納し
ても良い。さらには,消香用を一部あるいは全部取り除
いた構成でも本発明の本質を変えるものではない。
【0064】図4(a)は,制御型芳香出力装置100
をパソコン(またはワークステーション)401の出力
装置として接続した例を示し,図4(b)は制御型芳香
出力装置100をネットワーク(例えば,インターネッ
ト,パソコン通信)に直接またはパソコン401を介し
て接続し,ホスト装置402の出力装置として接続した
例を示す説明図である。なお,ホスト装置402は,こ
こに図示したネットワークの外部との通信が可能な機能
(通信回線としては通常の電話回線でも専用回線でも可
能)を持っている。その先は単に制御型芳香出力装置だ
けでもパソコン(またはワークステーション)の出力装
置としてもよく,あるいは他のLANなどのネットワー
クでもよい。このようにすればどこでも誰でも香りの情
報を送ることができる。
【0065】例えば,ホスト装置402側で,WWW
(ワールド・ワイド・ウェブ)のホームページで仮想商
店街を設定した場合,果物屋さん,花屋さん,パン屋さ
ん等の香りを演出することができる。果物屋さんの場
合,今日はバナナあるいはパイナップルをアピールした
いのであれば,その香りに対応する制御信号を送るよう
に設定しておき,ユーザがそのサイトを訪問したとき,
店内の紹介画面や,音楽等の信号と並行して香り情報の
制御信号を送る。ユーザ側は,パソコン401のディス
プレーで紹介画面を見ると同時に,制御型芳香出力装置
100から放出されるバナナやパイナップルの香りを嗅
ぐことができ,果物屋さんの店先にきた雰囲気を感じる
ことができる。また,これらの香りを嗅いだことによっ
て,欲しいという欲求がおき,注文を促すことができる
かも知れない。
【0066】また,インターネットのE−mail等の
情報交換手段にもテキスト情報だけでなく,香りの情報
(制御信号)をコード化しておいて,テキスト情報と共
に送ることができ,送り手側と受け手側の両者で共通の
香り出力装置(制御型芳香出力装置100)を保有すれ
ば,共通の香りを楽しむことができ,より豊かな情報交
換ができる。
【0067】図5は,制御型芳香出力装置100をテレ
ビ501の出力装置として接続した例を示す。換言すれ
ば,テレビジョン放送の放送信号に香り情報の制御信号
を組み込んで配信し,テレビ501で受信した香り情報
の制御信号に基づいて,制御型芳香出力装置100から
香りを放出するようにしたものである。
【0068】香り情報の制御信号の情報量は,映像信号
や音声信号に比べて非常に少なく,また文字放送の文字
コードの情報量と比べても少ないので,既存の放送信号
の中で,画像信号や音声信号の隙間に入れ込むことが極
めて容易である。
【0069】具体的な使用方法としては,森林内に入っ
たときの映像と共に木の香りを送りたいときや,海辺で
のインタビューの場面で,磯の香りを送りたいとき等,
映像や音声と共に,その場の雰囲気を伝えたいときに用
いることができる。
【0070】図6は,制御型芳香出力装置100をエア
コン(空調機器)601の出力装置として接続した例を
示し,冷房時,暖房時,単純送風時等のモード信号を利
用して,それに相応しい香りを放出するようにする。例
えば,冷房時にはハーブ系の香りを放出するようにし,
暖房時には甘い香り(カルメラ等)や,南国系の香り
(マンゴ,パパイヤ,パイナップル等)を放出するよう
にし,単純送風時には,木の香りを放出するようにす
る。
【0071】なお,図6では,エアコン601と制御型
芳香出力装置100を別体とした例を示したが,例え
ば,制御型芳香出力装置100をエアコン601の送風
口に取り付ける構成でも良い。
【0072】前述したように実施の形態1では,一台の
装置で,必要に応じて,所望の香りを発生させたり,香
りを変更したり,香りを止めたり,香りを消したりでき
るので,香りを情報として扱うことができる。
【0073】また,実施の形態1の制御型芳香出力装置
100によれば,香りの情報を制御信号として扱うこと
ができるので,情報提供者が必要なときに制御信号を用
いて香りの情報を提供することができる。また,自分の
気分にしたがって,所望の香りを発生させたり,止めた
りすることができる。例えば,落ち着きたいとき,活動
的になりたいとき,ムードを演出したいとき等,香りを
使い分けることができる。
【0074】また,実施の形態1では,香料放出器10
2および消香液放出器104の構造として,図2で示し
たようにピエゾ素子を用いたオンデマンド型のインクジ
ェットプリンターのヘッドと同じ構造を用いたが,バブ
ルジェットタイプのヘッドを用いても良い。換言すれ
ば,オンデマンド型であれば,放出方式(駆動方式)は
何でもよい。この場合には,香料格納部101および消
香液放出器104がバブルジェットタイプのカートリッ
ジから成ることは勿論である。
【0075】〔実施の形態2〕実施の形態2は,実施の
形態1と同様の構成において,香料放出器102および
消香液放出器104を,霧状に液体を噴霧する霧吹き装
置で構成したものである。なお,その他の構成は実施の
形態1と同様につき,説明を省略する。
【0076】図7は,実施の形態2の霧吹き装置701
(香料放出器102または消香液放出器104)の構造
を示す説明図である。液体格納部702(香料格納部1
01または消香液格納部103)のノズル702aの口
元に空気ノズル701aを取り付け,空気を噴出させて
液体(香料または消香液)を霧状に放出させる。空気
は,圧搾空気タンク701b中の圧搾空気を電磁バルブ
701cを介して空気ノズル701aから噴出させる。
なお,この場合,圧搾空気タンク701bの替わりに,
圧搾ポンプを用いても良い。また,圧搾空気を液体格納
部702の液体中に吹き込んでノズル702aから噴出
させる構成でも良い。
【0077】実施の形態2によれば,実施の形態1と比
較して,一時に大量の香料または消香液を噴出させる場
合に適している。
【0078】〔実施の形態3〕実施の形態3の制御型芳
香出力装置は,香料または消香材は液状のものでも剤状
のものでも用いることができ,ここでは説明の都合上液
状のもので説明する。本発明の香料格納手段および消香
材格納手段を,それぞれ香料または消香液を内包した複
数の樹脂カプセルで構成し,さらに該複数の樹脂カプセ
ルをシート上にかつスプライト状に塗布してロールシー
トとすると共に,該樹脂カプセルを塗布したロールシー
トの構成に対応させ,本発明の香料放出手段および消香
材放出手段を,加圧または加熱によって該樹脂カプセル
を破壊し,該樹脂カプセルに内包されている香料または
消香液を空気中に放出する構成としたものである。
【0079】なお,実施の形態3の機能的な構成は,図
1で示した実施の形態1の制御型芳香出力装置のブロッ
ク構成図と同様であるため,ここでは異なる部分のみを
説明する。また,ここでは加圧によって該樹脂カプセル
を破壊する場合を例として説明する。
【0080】図8(a),(b)は,実施の形態3の樹
脂カプセルを塗布したロールシート(本発明の芳香シー
ト)800の構造を示す説明図である。ここで,樹脂カ
プセル801が本発明の香料格納手段および消香材格納
手段に相当し,樹脂カプセル801内には香料または消
香液を内包されている。同図(a)において,802は
テープ状のベース素材(シート)を示し,803はベー
ス素材802上に塗布された樹脂カプセル801を固定
するためのバインダーを示す。ベース素材802として
は,紙や布,さらにはポリエステル等の樹脂でも良い。
このように樹脂カプセル801が塗布されたベース素材
802を巻き取ってロールシート800とする。
【0081】また,同図(b)に示すように,ロールシ
ート800は,複数のテープ状の領域A1’〜A13’
および領域B1’〜B13’に分けられており,領域A
1’〜A13’が香料格納部101に相当し,領域B
1’〜B13’が消香液格納部103に相当する。換言
すれば,香料格納部101と消香液格納部103の配置
は,基本的に図3の液体格納部A1’〜A13’と液体
格納部B1’〜B13’と同様の配置である。なお,こ
こでは,13種類の香料と13種類の消香液を塗布した
例を示している。
【0082】この構成は,一般的に使用されているノー
カーボン紙タイプの複写紙において,通常塗布されてい
るジアゾ染料の替わりに,香料または消香液を内包した
樹脂カプセル801を配置したものであり,作製は容易
である。
【0083】このロールシート800上の樹脂カプセル
801にある一定以上の圧力を加えると破壊され,内包
物(香料または消香液)が放出される。
【0084】図9は,実施の形態3の香料放出手段およ
び消香材放出手段の構成を示す説明図である。樹脂カプ
セル801が塗布されたロールシート800の一端を,
圧力受け台901と各コロ902との間を通して巻取り
側のロールに巻き付けて巻取りモータ903で巻き取る
ように設定してある。
【0085】各コロ902は,それぞれ対応するアーム
904を介して支点905の反対側の電磁プランジャー
906の作動により圧力受け台901側に押しつけられ
るように保持されている。なお,簡単のため図示を省略
するが,ロールシート800を挟んで圧力受け台901
と対向する位置には,上記コロ902,アーム904,
支点905および電磁プランジャー906を1ユニット
として,図8(b)に示したロールシート800上の領
域A1’〜A13’および領域B1’〜B13’に対応
するように,A1〜A13およびB1〜B13の26ユ
ニット配置されている。
【0086】以上の構成において,香りを発生させる場
合,所望の香りの情報を制御信号として,制御型芳香出
力装置へ転送すると,制御部106が,制御信号に基づ
いて,ユニットA1〜A13のうちの対応するユニット
の電磁プランジャー906を駆動して,コロ902を圧
力受け台901へ押し当てることにより,ロールシート
800上の該当する領域(複数のテープ状の領域A1’
〜A13’の所望の領域)の樹脂カプセル801を破壊
する。これによって,樹脂カプセル801に内包されて
いた香料が空気中に放出される。ただし,徐々に消香さ
せようとする場合,必ずしも消香液を放出させなくても
良い。
【0087】また,香りを停止させる場合には,樹脂カ
プセル801を破壊して放出した香料と対応する消香液
が格納されているユニット(B1〜B13の何れか)の
電磁プランジャー906を駆動して,コロ902を圧力
受け台901へ押し当てることにより,ロールシート8
00上の該当する領域(複数のテープ状の領域B1’〜
B13’の所望の領域)の樹脂カプセル801を破壊す
る。これによって,樹脂カプセル801に内包されてい
た消香液が空気中に放出される。ただし,徐々に消香さ
せようとする場合,必ずしも消香液を放出させなくても
よい。
【0088】このようにして香料の放出および消香液の
放出が終了すると,巻取りモータ903の回転によって
使用済みのロールシート800が巻取り側のロールに巻
き取られる。
【0089】なお,コロ902を圧力受け台901へ押
し当てることにより,コロ902とロールシート800
の接触面積に応じた所定の数の樹脂カプセル801が破
壊されるので,所定量の香料または消香液が放出された
後,自動的に香料または消香液の放出が停止するが,例
えば,コロ902を押し当てながら巻取りモータ903
を回転させることにより,連続して所望の量の香料また
は消香液の放出が行えることは明らかである。先に述べ
た通り,香料あるいは消香液は香剤または消香剤を用い
ても同様の機能を得ることができる。
【0090】前述したように実施の形態3によれば,一
台の装置で,必要に応じて,所望の香りを発生させた
り,香りを変更したり,香りを止めたり,香りを消した
りできるので,香りを情報として扱うことができ,実施
の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0091】また,実施の形態3によれば,ロールシー
ト(芳香シート)を用いるので,香料または/および消
香材の取扱いが容易であり,さらに放出制御を容易に行
うことができる。
【0092】さらに,図9で示した実施の形態3の構成
に加えて,樹脂カプセル801を破壊して使用した後の
使用済みのロールシート800上を覆うためのシール部
材を配置し,巻取り側のロールにロールシート800を
巻き取る際に,該シール部材をロールシート800上へ
貼付しながら巻き取ることにより,使用済みの樹脂カプ
セル801をシール部材で覆い,残留する香料または消
香液を密封するようにしても良い。これによって,香料
および消香液の放出停止を速やかに行うことができる。
【0093】〔実施の形態4〕実施の形態4の制御型芳
香出力装置は,実施の形態1の液体の香料(芳香液)お
よび消香液に替えて,熱昇華型の香料および熱昇華型の
消香剤を用いたものである。また,実施の形態4の制御
型芳香出力装置は,熱昇華型の香料および熱昇華型の消
香剤を直接シート上にかつスプライト状に塗布して感熱
タイプのロールシート(香料格納手段および消香剤格納
手段)を形成すると共に,該感熱タイプのロールシート
の構成に対応させ,本発明の香料放出手段および消香剤
放出手段を,加熱によって前記熱昇華型の香料および熱
昇華型の消香剤を溶かして,香料または消香剤を空気中
に放出する構成としたものである。
【0094】なお,基本的な構成および制御動作は実施
の形態1と同様につき,ここでは異なる部分のみを説明
する。
【0095】図10は,実施の形態4の制御型芳香出力
装置1000のブロック構成図を示し,それぞれ異なる
種類の熱昇華型の香料を格納する複数の香料格納部10
01と,複数の香料格納部1001に対応して配置さ
れ,対応する香料格納部1001に格納されている香料
を加熱昇華させて空気中に放出する複数の香料放出器1
002と,香料の香りを打ち消す昇華型の消香剤を格納
する複数の消香剤格納部1003と,複数の消香剤格納
部1003に対応して配置され,対応する消香剤格納部
1003に格納されている消香剤を加熱昇華させて空気
中に放出する複数の消香剤放出器1004と,装置外部
から所定の制御信号を入力するためのI/F(インター
フェース)回路1005と,I/F回路1005を介し
て入力した制御信号に基づいて,複数の香料放出器10
02および複数の消香剤放出器1004を制御して,香
料の放出および消香を行う制御部1006と,複数の香
料放出器1002または複数の消香剤放出器1004か
ら放出された香料または消香剤を装置外部へ送出するた
めの送風ファン1007と,から構成される。なお,図
において,1008は香料または消香剤を送り出すため
の送風口,1009は装置外部から空気を取り込むため
の吸入口を示す。
【0096】図11(a),(b)は,実施の形態4の
感熱タイプのロールシート(芳香シート)1100の構
造を示す説明図である。ここで,1101が熱昇華型の
香料(または消香剤)を示す。同図(a)において,1
102はテープ状のベース素材(シート)を示し,11
03はベース素材1102上に塗布された熱昇華型の香
料(または消香剤)1101を固定するためのバインダ
ーを示す。ベース素材1102としては,紙や布,さら
にはポリエステル等の樹脂でも良い。このように熱昇華
型の香料(または消香剤)1101が塗布されたベース
素材1102を巻き取ってロールシート1100とす
る。
【0097】また,同図(b)に示すように,ロールシ
ート1100は,複数のテープ状の領域A1’〜A1
3’および領域B1’〜B13’に分けられており,領
域A1’〜A13’が香料格納部1001に相当し,領
域B1’〜B13’が消香剤格納部1003に相当す
る。換言すれば,香料格納部1001と消香剤格納部1
003の配置は,基本的に図3の液体格納部A1’〜A
13’と液体格納部B1’〜B13’と同様の配置であ
る。なお,ここでは,13種類の香料と13種類の消香
剤を塗布した例を示している。
【0098】このロールシート1100上をある程度加
熱すると,熱昇華型の香料(または消香剤)1101が
昇華して,香料または消香剤が空気中に放出される。
【0099】図12および図13は,実施の形態4の香
料放出手段および消香剤放出手段であるサーマルヘッド
1201の配置および構造を示す説明図である。ロール
シート1100は,図示の如く,その一端をプラテンロ
ーラ1202とサーマルヘッド1201との間を通して
巻取り側のロールに巻き付けられており,サーマルヘッ
ド1201でロールシート1100を加熱して,香料ま
たは消香剤を放出させ,使用済みのロールシート110
0を巻取りモータ(図示せず)で巻き取る構成である。
【0100】サーマルヘッド1201による香料(また
は消香剤)の放出制御は,公知の技術を利用することが
できる。例えば,図13(a),(b)に示すように,
共通電極1301と所望の電極(個別の電極)1302
との間にパルス電圧を印加することによって,所望の位
置の抵抗体1303を発熱させて,対応する位置のロー
ルシート1100上の熱昇華型の香料(または消香剤)
1101を溶かして,香りを放出させる。
【0101】前述したように実施の形態4によれば,一
台の装置で,必要に応じて,所望の香りを発生させた
り,香りを変更したり,香りを止めたり,香りを消した
りできるので,香りを情報として扱うことができ,実施
の形態1と同様の効果を奏することができる。この実施
の形態4の香料格納手段および消香剤(液)は実施の形
態3の加熱破壊型カプセルを塗布したもの,すなわち,
図8のカプセル801を熱で容易に破壊される樹脂で構
成したものを用いることもできて,他は実施の形態4と
同様の構成で同様の効果を得ることができる。
【0102】また,実施の形態4によれば,香料格納手
段および消香剤格納手段として,香料および消香剤を直
接シート上にかつスプライト状に塗布した感熱タイプの
ロールシート(芳香シート)を用いるので,取扱いが容
易であると共に,安価に形成することができる。
【0103】さらに,香料放出手段および消香剤放出手
段として,サーマルヘッドを用いることができるので,
簡単かつ安価に構成することができる。
【0104】〔実施の形態5〕実施の形態5は,本発明
の制御型芳香出力装置を卓上型環境コンデイショナーに
適用した例を示す。実施の形態5では,香りの合成内容
を記録した磁気カード(外部記録媒体)から香りの合成
内容を制御信号として入力し,入力した制御信号に基づ
いて,該当する合成内容の香りを合成すると共に,温度
センサー,湿度センサーまたは匂いセンサー等の環境を
検知するセンサーから制御信号を入力して,該制御信号
に基づいて香料の放出および消香を行うものである。
【0105】図14は,実施の形態5の制御型芳香出力
装置である卓上型環境コンデイショナー1401の外観
図を示し,図15は,実施の形態5の制御型芳香出力装
置である卓上型環境コンデイショナー1401の電気回
路図を示す。磁気カード1402は,例えば,テレホン
カードと同様の構成で良く,表面に絵や写真を印刷して
おき,裏面には磁気皮膜が塗布してある。磁気皮膜には
後述する磁気ヘッドで読み取るべく,香りの情報である
制御信号が記録されている。
【0106】卓上型環境コンデイショナー1401側に
は,吸気口1403と芳香放出口1404が配設されて
おり,内部には送風ファン(図15参照)FNが配設さ
れている。上部のカード挿入口1405の直後にはマイ
クロスイッチ(カード検知スイッチ)MSとカード搬送
用ローラ(図示せず)が設けられており,磁気カード1
402が挿入されると,モーターMが回転(正転)して
磁気カード1402を内部に送り込む。このとき,カー
ド搬送用ローラの直後に配置されている磁気ヘッドによ
って磁気カード1402に記録されている情報が読み取
られる。
【0107】磁気カード1402の終端がカード搬送用
ローラを通過する直前に,磁気カード1402の先端が
プランジャースイッチPSを切り換えるので,プランジ
ャーPに通電がなされ,プランジャースイッチPSの切
り換え状態が保持されると同時にモーターMが逆回転
し,磁気カード1402を逆向きに搬送して磁気カード
1402を排出する。
【0108】磁気カード1402が排出されると,マイ
クロスイッチMSがオフとなり,プランジャーPの電源
が切れて,プランジャースイッチPSが初期状態に戻
る。なお,図15において,Eは電源,Dはダイオー
ド,1501は芳香発生ユニットを示す。
【0109】図16は,卓上型環境コンデイショナー1
401の芳香発生ユニット1501のブロック図を示
し,前述した磁気ヘッドは磁気カードリーダー1601
の一部であり,磁気カードリーダー1601は磁気カー
ド1402上の磁気信号を読み取って,電気信号(デジ
タル信号)に変換し,制御信号としてCPU1602へ
送出する。
【0110】センサーAは,温度センサー(サーミスタ
ー)であり,アンプAで増幅とA/D(アナログ/デジ
タル)変換をして,温度検知信号をCPU1602へ送
出する。
【0111】センサーBは,湿度センサー(サーミスタ
ー2個の組み合わせ)であり,アンプBで増幅とA/D
(アナログ/デジタル)変換をして,湿度検知信号をC
PU1602へ送出する。
【0112】センサーCは,匂いセンサー(金属酸化物
半導体等)であり,アンプCで増幅とA/D(アナログ
/デジタル)変換をして,匂い検知信号をCPU160
2へ送出する。
【0113】CPU1602は,実施の形態5の制御手
段の役割を果たし,磁気カードリーダー1601の制御
信号,センサーA〜Cの検知信号を入力し,ROM16
03に記憶されている手順に従って,その内容をRAM
1604に一時記憶する。
【0114】ROM1603は,CPU1602で実行
する各種制御プログラムを格納しており,RAM160
4は,ワークエリアとして使用される。
【0115】なお,図において,1605はタイマーを
示し,1606は香料・消香液を放出する香料・消香液
放出器を示し,1607は香料・消香液放出器の駆動回
路を示す。香料・消香液放出器1606としては,例え
ば,図2で示した実施の形態1の香料放出器102およ
び消香液放出器104を簡略化した構成を適用すること
ができ,特に限定する必要はない。
【0116】以上の構成において,その動作を説明す
る。磁気カード1402が挿入された場合,CPU16
02は磁気カード1402の内容(磁気カードリーダー
1601で読み取った制御信号)に基づいて,指定され
た香りを放出(または指定された香りが合成)されるよ
うに駆動回路1607を制御し,香料・消香液放出器1
606から香りを放出する。
【0117】また,その後,別の磁気カード1402が
挿入されると,先に放出していた香りに対応する消香液
を一定時間放出して,香りの消去を行った後,次の磁気
カード1402で指定された香りの放出を行う。ただ
し,消香のタイミングとしては消香用の磁気カード14
02が挿入された場合にのみ,先に放出していた香りに
対応する消香液を一定時間放出して,消香を行うように
しても良い。
【0118】一方,卓上型環境コンデイショナー140
1の電源スイッチがオンされた後,タイマー1605が
一定時間経過しても磁気カード1402が挿入されない
場合,所定時間毎(例えば,数分毎)に各センサーA,
B,Cの内容を読み取り,その内容に基づいて,香料の
放出内容を決定して,香料の放出を行う。
【0119】例えば,18℃以下の場合は,肌寒い気温
であるので香りとしては甘い香りか南国系の香りを放出
するように駆動回路1607に信号を送る。18〜25
℃の場合には暑くも寒くもなく中間的な気温であるので
木の香りを放出し,25℃以上の場合には暑さを感じる
ので涼しい香りであるハーブ系の香りを放出するように
駆動回路1607を制御する。
【0120】また,湿度が70%を越えると鬱陶しい感
覚になるのでハーブ系の香りを放出し,30%以下にな
ると空気がパサパサし,鼻や喉に渇きを感じるようにな
るので甘い香りや南国系の香りを放出するようにする。
【0121】さらに温度や湿度の組み合わせにより,放
出する香りの配分を細かく調整したり,さらに他の香り
(花の香りや,柑橘系の香り等)を用いても良い。
【0122】また,センサーC(匂いセンサー)を,煙
草の匂い(煙)に反応する構成として,煙草の匂いを検
知した場合に,煙草の匂いを消香する消香液と,ハーブ
系の香りを放出するようにしても良い。
【0123】前述したように実施の形態5によれば,実
施の形態1と同様の効果に加えて,さらに環境の状況に
応じて,香りを放出したり,香りの内容を変更したりで
きるので,より快適な環境を提供することができる。
【0124】〔実施の形態6〕図17は,実施の形態6
の制御型芳香出力装置1700のブロック構成図を示
す。実施の形態6は,図1で示した実施の形態1の構成
に加えて,さらに空気の清浄および嗅覚の正常化を行う
ためにマイナスイオンを発生するマイナスイオン発生器
1701を設けたものである。なお,基本的な構成およ
び動作は実施の形態1と同様につき,ここでは異なる部
分のみを説明する。
【0125】マイナスイオン発生器1701は,例え
ば,図18に示すように,金属ワイヤ1801,金属プ
レート1802,電源1803およびスイッチ1804
で簡単に構成することができる。
【0126】マイナスにイオン化された空気は身体のた
めに良いことが知られており,鼻には爽やかな匂いとし
て感じられる。このマイナスイオンを香料および消香液
と組み合わせて複合的に利用することにより,さらに本
発明の制御型芳香出力装置の効果的な利用が可能とな
る。
【0127】具体的には,長時間,香料を放出したり,
消香したりすると,狭い部屋等では空気が濁ってしま
い,別の香りを発生させたときに,本来の香りがしない
場合がある。そこで,制御部106の制御によって,香
料の放出および消香を行った後,マイナスイオン発生器
1701を駆動してマイナスイオンを発生させ,空気の
清浄および嗅覚の正常化を行う。これによって,さらに
所望の香りを効果的に利用することができるようにな
る。
【0128】また,香料の放出と同時に,マイナスイオ
ン発生器1701を制御して空気の清浄および嗅覚の正
常化を行っても良い。例えば,森林の映像と組み合わせ
て木の香りと共に,マイナスイオンを発生させることに
より,さらに効果的に森林浴を演出することができる。
【0129】また,香料の放出を継続的に行う場合,マ
イナスイオン発生器1701を制御して所定の周期で空
気の清浄および嗅覚の正常化を行うようにしても良い。
これによって,香りにゆらぎを与えることができ,連続
した香りの刺激によって一時的に鈍化していた嗅覚を正
常化して,香りを新鮮に感じさせることができる。
【0130】〔実施の形態7〕実施の形態7の制御型芳
香出力装置は,図1に示した実施の形態1の制御型芳香
出力装置100から消香液格納部103および消香液放
出器104を取り除いた構成であり,香料の放出のみを
行うものである。
【0131】図19は,実施の形態7の制御型芳香出力
装置1900のブロック構成図を示し,それぞれ異なる
種類の香料を格納する複数の香料格納部101と,複数
の香料格納部101に対応して配置され,対応する香料
格納部101に格納されている香料を取り出して空気中
に放出する複数の香料放出器102と,装置外部から所
定の制御信号を入力するためのI/F(インターフェー
ス)回路105と,I/F回路105を介して入力した
制御信号に基づいて,複数の香料放出器102を制御し
て香料の放出を行う制御部106と,複数の香料放出器
102から放出された香料を装置外部へ送出するための
送風ファン107と,香料を送り出すための送風口10
8,装置外部から空気を取り込むための吸入口109
と,から構成される。
【0132】なお,実施の形態7の制御型芳香出力装置
1900において,当然のことながら制御部106は香
料の消香に関する制御は行わず,香料の放出の制御のみ
を行うものである。
【0133】また,詳細な説明は省略するが,香料格納
部101および香料放出器102の具体的な配置として
は,図3に示した実施の形態1の配置例から液体放出器
B1〜B13および液体格納部B1’〜B13’を取り
除いた配置を用いることができる。換言すれば,液体放
出器A1〜A13(香料放出器102)および液体格納
部A1’〜A13’(香料格納部101)のみを配置し
た構成となる。
【0134】以上の構成において,制御部106は,I
/F回路105を介して外部装置から入力した制御信号
に基づいて,液体放出器A1〜A13を制御して,香料
の放出を行うので,一台の装置で,必要に応じて,所望
の香りを発生させたり,香りを変更したりすることがで
き,香りを情報として扱うことができる。
【0135】また,実施の形態7の制御型芳香出力装置
1900によれば,香りの情報を制御信号として扱うこ
とができるので,情報提供者が必要なときに制御信号を
用いて香りの情報を提供することができる。また,自分
の気分にしたがって,所望の香りを発生させることがで
きる。例えば,落ち着きたいとき,活動的になりたいと
き,ムードを演出したいとき等,香りを使い分けること
ができる。
【0136】〔実施の形態8〕実施の形態8の制御型芳
香出力装置は,実施の形態4の熱昇華型の香料および熱
昇華型の消香剤を用いた制御型芳香出力装置1000か
ら,消香剤格納部1003および消香剤放出器1004
を取り除いた構成であり,香料の放出のみを行うもので
ある。
【0137】図20は,実施の形態8の制御型芳香出力
装置2000のブロック構成図を示し,それぞれ異なる
種類の熱昇華型の香料を格納する複数の香料格納部10
01と,複数の香料格納部1001に対応して配置さ
れ,対応する香料格納部1001に格納されている香料
を加熱昇華させて空気中に放出する複数の香料放出器1
002と,装置外部から所定の制御信号を入力するため
のI/F(インターフェース)回路1005と,I/F
回路1005を介して入力した制御信号に基づいて,複
数の香料放出器1002を制御して,香料の放出を行う
制御部1006と,複数の香料放出器1002から放出
された香料を装置外部へ送出するための送風ファン10
07と,香料を送り出すための送風口1008と,装置
外部から空気を取り込むための吸入口1009と,から
構成される。
【0138】なお,実施の形態8の制御型芳香出力装置
2000において,当然のことながら制御部1006は
香料の消香に関する制御は行わず,香料の放出の制御の
みを行うものである。
【0139】また,詳細な説明は省略するが,複数の香
料格納部1001としては,図11に示した実施の形態
4の感熱タイプのロールシート1100と同様の構造を
用いることができる。ただし,実施の形態8では,ロー
ルシート上に,香料格納部1001に相当する複数のテ
ープ状の領域A1’〜A13’のみが配置されているも
のとする。このロールシート上をある程度加熱すると,
熱昇華型の香料が昇華して,香料が空気中に放出され
る。
【0140】また,実施の形態8の香料放出手段である
複数の香料放出器1002は,具体的には,実施の形態
4と同様にサーマルヘッドを用いるものである。
【0141】以上の構成において,制御部1006は,
I/F回路1005を介して外部装置から入力した制御
信号に基づいて,サーマルヘッド(複数の香料放出器1
002)を制御して,香料の放出を行うので,一台の装
置で,必要に応じて,所望の香りを発生させたり,香り
を変更したりすることができ,香りを情報として扱うこ
とができる。
【0142】また,実施の形態8の制御型芳香出力装置
2000によれば,実施の形態7と同様の効果に加え
て,香料格納手段として,熱昇華型の香料を直接シート
上にかつスプライト状に塗布した感熱タイプのロールシ
ートを用いるので,取扱いが容易であると共に,安価に
形成することができる。
【0143】さらに,香料放出手段として,サーマルヘ
ッドを用いることができるので,簡単かつ安価に構成す
ることができる。
【0144】〔実施の形態9〕実施の形態9は,香料格
納手段および香料放出手段を1つずつ配置したものであ
る。前述した実施の形態1〜実施の形態8では,香料格
納手段および香料放出手段をそれぞれ複数配置した例を
示したが,最も簡単な構成としては,香料格納手段およ
び香料放出手段を1つずつ配置しても良い。
【0145】図21は,実施の形態9の制御型芳香出力
装置2100のブロック構成図を示し,香料を格納する
香料格納部2101と,香料格納部2101に格納され
ている香料を取り出して空気中に放出する香料放出器2
102と,装置外部から所定の制御信号を入力するため
のI/F(インターフェース)回路2103と,I/F
回路2103を介して入力した制御信号に基づいて,香
料放出器2102を制御して,香料の放出を行う制御部
2104と,香料を送り出すための送風口2105と,
から構成される。
【0146】なお,香料格納部2101および香料放出
器2102の具体的な構成は,実施の形態1〜実施の形
態8で示したものを適用することができるのは明らかで
ある。
【0147】このような構成において,実施の形態9に
よれば,一台の装置で,必要に応じて香りを発生させる
ことができる。また,香りを情報として扱えるので,情
報提供者が必要なときに制御信号を用いて香りの情報を
提供することができる。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の制御型芳
香出力装置(請求項1)は,所定の制御信号に基づい
て,香料の放出を行う制御型芳香出力装置において,香
料を格納する香料格納手段と,香料格納手段に格納され
ている香料を取り出して空気中に放出する香料放出手段
と,所定の制御信号に基づいて,香料放出手段を制御し
て,香料の放出を行う制御手段と,を備えたため,一台
の装置で,必要に応じて香りを発生させることができ
る。また,香りを情報として扱えるので,情報提供者が
必要なときに制御信号を用いて香りの情報を提供するこ
とができる。
【0149】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項2)は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行
う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類の
香料を格納する複数の香料格納手段と,複数の香料格納
手段に対応して配置され,対応する香料格納手段に格納
されている香料を取り出して空気中に放出する複数の香
料放出手段と,所定の制御信号に基づいて,複数の香料
放出手段を制御して,香料の放出を行う制御手段と,を
備えたため,一台の装置で,必要に応じて,所望の香り
を発生させたり,香りを変更したりできる。また,香り
を情報として扱えるので,情報提供者が必要なときに制
御信号を用いて香りの情報を提供することができる。
【0150】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項3)は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行
う制御型芳香出力装置において,制御部の制御信号によ
り1つまたは複数の香料放出手段のうち1つまたは複数
の香料放出手段を選択することにより,1つの香料を香
料放出手段から放出して所望の芳香を得るか,または複
数の香料放出手段から複数の香料を放出して香料を合成
して所望の芳香を得るため,香料(香りの素)を組み合
わせて所望の香りを得ることができる。
【0151】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項4)は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行
う制御型芳香出力装置において,制御部の制御信号によ
り所定の香料放出手段を選択して香料放出手段から香料
を放出して所望の芳香を得るため,香料放出手段を選択
して特定の香りを放出することができる。換言すれば,
あらかじめ香料放出手段からバナナとかレモンとかの特
定の香りを放出するように設定しておくことにより,香
りを合成することなく,香料放出手段を選択すること
で,特定の香りの放出を行うことができる。
【0152】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項5)は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行
う制御型芳香出力装置において,香料を格納する香料格
納手段と,香料格納手段に格納されている香料を取り出
して空気中に放出する香料放出手段と,香料の香りを打
ち消す消香材を格納する消香材格納手段と,消香材格納
手段に格納されている消香材を取り出して空気中に放出
する消香材放出手段と,所定の制御信号に基づいて,香
料放出手段および消香材放出手段を制御して,香料の放
出および消香を行う制御手段と,を備えたため,一台の
装置で,必要に応じて,所望の香りを発生させたり,香
りを変更したり,香りを止めたり,香りを消したりでき
るようにして,香りを情報として扱うことができる。ま
た,香りの情報を制御信号として扱うことができるの
で,情報提供者が必要なときに制御信号を用いて香りの
情報を提供することができる。
【0153】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項6)は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を行
う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類の
香料を格納する複数の香料格納手段と,複数の香料格納
手段に対応して配置され,対応する香料格納手段に格納
されている香料を取り出して空気中に放出する複数の香
料放出手段と,香料の香りを打ち消す消香材を格納する
複数の消香材格納手段と,複数の消香材格納手段に対応
して配置され,対応する消香材格納手段に格納されてい
る消香材を取り出して空気中に放出する複数の消香材放
出手段と,所定の制御信号に基づいて,複数の香料放出
手段および複数の消香材放出手段を制御して,香料の放
出および消香を行う制御手段と,を備えたため,一台の
装置で,必要に応じて,所望の香りを発生させたり,香
りを変更したり,香りを止めたり,香りを消したりでき
るようにして,香りを情報として扱うことができる。ま
た,香りの情報を制御信号として扱うことができるの
で,情報提供者が必要なときに制御信号を用いて香りの
情報を提供することができる。
【0154】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項7)は,請求項2または6記載の制御型芳香出力装置
において,制御手段が,複数の香料放出手段を制御し
て,同時に複数の香料を空気中に放出して香りの合成を
行うため,利用可能な香りの種類が増えて,さらに利便
性が向上する。
【0155】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項8)は,請求項1,2,5,6または7記載のいずれ
か一つの制御型芳香出力装置において,制御手段が,所
定の制御信号をパソコンから入力するため,パソコンか
ら香りの情報を扱うことができ,さらに利便性および有
用性が向上する。
【0156】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項9)は,請求項1,2,5,6または7記載のいずれ
か一つの制御型芳香出力装置において,制御手段が,テ
レビから所定の制御信号を入力するため,テレビで香り
の情報を扱うことができ,さらに利便性および有用性が
向上する。
【0157】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項10)は,請求項1,2,5,6または7記載のいず
れか一つの制御型芳香出力装置において,制御手段が,
エアコン等の空調機器から所定の制御信号を入力するた
め,空調機器で香りの情報を扱うことができ,さらに利
便性および有用性が向上する。
【0158】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項11)は,請求項1,2,5,6または7記載のいず
れか一つの制御型芳香出力装置において,制御手段が,
温度センサー,湿度センサーまたは匂いセンサー等の環
境を検知するセンサーから所定の制御信号を入力するた
め,環境の状況に応じて,香りを放出したり,香りの内
容を変更し,より快適な環境を提供することができる。
【0159】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項12)は,請求項7記載の制御型芳香出力装置におい
て,さらに,香りの合成内容を記録した外部記録媒体
と,外部記録媒体から香りの合成内容を制御信号として
入力する制御信号入力手段と,を備え,制御手段が,制
御信号入力手段を介して入力した制御信号に基づいて,
該当する合成内容の香りを合成するため,外部記録媒体
を用いて香りを容易に制御することができる。
【0160】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項13)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料放出手段および/または消香材放
出手段が,インクジェットタイプの液体噴射装置から成
るため,簡単な構成で,精度よく放出制御を行うことが
できる。
【0161】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項14)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料放出手段および/または消香材放
出手段が,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイプの
液体噴射装置から成るため,簡単な構成で,精度よく放
出制御を行うことができる。
【0162】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項15)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料放出手段および/または消香材放
出手段が,バブルを用いたインクジェットタイプの液体
噴射装置から成るため,簡単な構成で,精度よく放出制
御を行うことができる。
【0163】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項16)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料放出手段および/または消香材放
出手段が,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイプの
液体噴射装置から成り,香料格納手段および/または消
香材格納手段が,インクジェットタイプのカートリッジ
から成るため,簡単な構成で,精度よく放出制御を行う
ことができる。
【0164】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項17)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料放出手段および/または消香材放
出手段が,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイプの
液体噴射装置と送風装置から成り,香料格納手段および
/または消香材格納手段が,インクジェットタイプのカ
ートリッジから成るため,簡単な構成で,精度よく放出
制御を行うことができる。
【0165】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項18)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料放出手段および/または消香材放
出手段が,霧状に液体を噴霧する霧吹き装置と送風手段
とから成るため,簡単な構成で,多量の香料および消香
材の放出を行うことができる。
【0166】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項19)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料格納手段および/または消香材格
納手段が,それぞれ香料または消香材を内包した複数の
樹脂カプセルで構成されるため,簡単な構成で,精度よ
く放出制御を行うことができる。
【0167】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項20)は,請求項1,2,5,6,7,8,9,1
0,11または12記載のいずれか一つの制御型芳香出
力装置において,香料格納手段および/または消香材格
納手段が,それぞれ香料または消香材を内包した複数の
樹脂カプセルをシート上にかつスプライト状に塗布した
ロールシートで構成されるため,簡単な構成で,精度よ
く放出制御を行うことができる。
【0168】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項21)は,請求項19または20記載の制御型芳香出
力装置において,香料放出手段および/または消香材放
出手段が,加圧または加熱によって樹脂カプセルを破壊
し,樹脂カプセルに内包されている香料または消香材を
空気中に放出するため,簡単な構成で,精度よく放出制
御を行うことができる。
【0169】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項22)は,請求項19〜21記載のいずれか一つの制
御型芳香出力装置において,さらに,樹脂カプセルを破
壊して使用した後,該使用済みの樹脂カプセルをシール
部材で覆い,残留する香料または消香材を密封する密封
手段を備えたため,香りの放出停止および消香材の放出
停止を瞬時に行うことができる。
【0170】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項23)は,さらに,空気の清浄および嗅覚の正常化を
行うためにマイナスイオンを発生するマイナスイオン発
生手段を備えたため,さらに香りを有効に利用すること
ができると共に,香料,消香材およびマイナスイオンの
組み合わせによって,さらに装置を様々の状況で広範囲
に使用することが可能となる。
【0171】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項24)は,請求項23記載の制御型芳香出力装置にお
いて,制御手段が,香料の放出および/または消香を行
った後,マイナスイオン発生手段を制御するため,空気
の清浄および嗅覚の正常化を行うことができ,香りを効
率的に利用することができる。
【0172】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項25)は,請求項23記載の制御型芳香出力装置にお
いて,制御手段が,香料の放出と同時に,マイナスイオ
ン発生手段を制御するため,空気の清浄および嗅覚の正
常化を行うことができ,イオン化された空気の働きによ
って,香りが人間の感情に働きかける作用をより効果的
に引き出すことができる。
【0173】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項26)は,請求項23記載の制御型芳香出力装置にお
いて,制御手段が,香料の放出を継続的に行う場合,マ
イナスイオン発生手段を制御するため,所定の周期で空
気の清浄および嗅覚の正常化を行うことができ,マイナ
スイオンによって香りにゆらぎを与えることができ,連
続した香りの刺激によって一時的に鈍化していた嗅覚を
正常化して,香りを新鮮に感じさせることができる。
【0174】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項27)は,請求項1,2,5,6または7記載のいず
れか一つの制御型芳香出力装置において,制御手段が,
通信ネットワークを介してホスト装置から所定の制御信
号を入力するため,通信ネットワークで香りの情報を扱
うことができ,さらに利便性および有用性が向上する。
【0175】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項28)は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を
行う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類
の熱昇華型の香料を格納する複数の香料格納手段と,複
数の香料格納手段に対応して配置され,対応する香料格
納手段に格納されている香料を加熱昇華させて空気中に
放出する複数の香料放出手段と,所定の制御信号に基づ
いて,複数の香料放出手段を制御して,香料の放出を行
う制御手段と,を備えたため,一台の装置で,必要に応
じて,所望の香りを発生させたり,香りを変更したりで
きる。また,香りを情報として扱えるので,情報提供者
が必要なときに制御信号を用いて香りの情報を提供する
ことができる。さらに,簡単な構成で,精度よく放出制
御を行うことができる。
【0176】また,本発明の制御型芳香出力装置(請求
項29)は,所定の制御信号に基づいて,香料の放出を
行う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種類
の熱昇華型の香料を格納する複数の香料格納手段と,複
数の香料格納手段に対応して配置され,対応する香料格
納手段に格納されている香料を加熱昇華させて空気中に
放出する複数の香料放出手段と,香料の香りを打ち消す
昇華型の消香剤を格納する複数の消香剤格納手段と,複
数の消香剤格納手段に対応して配置され,対応する消香
剤格納手段に格納されている消香剤を加熱昇華させて空
気中に放出する複数の消香剤放出手段と,所定の制御信
号に基づいて,複数の香料放出手段および複数の消香剤
放出手段を制御して,香料の放出および消香を行う制御
手段と,を備えたため,一台の装置で,必要に応じて,
所望の香りを発生させたり,香りを変更したり,香りを
止めたり,香りを消したりできるようにして,香りを情
報として扱うことができる。また,香りの情報を制御信
号として扱うことができるので,情報提供者が必要なと
きに制御信号を用いて香りの情報を提供することができ
る。さらに,簡単な構成で,精度よく放出制御を行うこ
とができる。
【0177】また,本発明の芳香シート(請求項30)
は,香料または/および消香材を内包させた樹脂カプセ
ルをテープ状のベース素材上に塗布して固定したため,
香料または/および消香材の取扱いが容易であると共
に,安価に形成することができる。また,放出制御を容
易に行うことができる。
【0178】また,本発明の芳香シート(請求項31)
は,請求項30記載の芳香シートにおいて,テープ状の
ベース素材は複数のテープ状の領域を有し,かつ,複数
のテープ状の領域にはそれぞれ異なる香料または消香材
を内包させた樹脂カプセルが塗布されているため,香料
または/および消香材の取扱いが容易であると共に,安
価に形成することができる。また,放出制御を容易に行
うことができる。
【0179】また,本発明の芳香シート(請求項32)
は,熱昇華型の香料または/および消香材を拡散させた
バインダーを,テープ状のベース素材上に塗布して固定
したため,香料または/および消香材の取扱いが容易で
あると共に,安価に形成することができる。また,放出
制御を容易に行うことができる。
【0180】また,本発明の芳香シート(請求項33)
は,請求項32記載の芳香シートにおいて,テープ状の
ベース素材は複数のテープ状の領域を有し,かつ,複数
のテープ状の領域にはそれぞれ異なる香料または消香材
を拡散させたバインダーが塗布されているため,香料ま
たは/および消香材の取扱いが容易であると共に,安価
に形成することができる。また,放出制御を容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の制御型芳香出力装置のブロック
構成図である。
【図2】実施の形態1の香料放出器および消香材放出器
の構成図である。
【図3】実施の形態1の香料放出器,香料格納部,消香
材放出器および消香材格納部の具体的な配置例を示す説
明図である。
【図4】同図(a)は制御型芳香出力装置をパソコン
(またはワークステーション)の出力装置として接続し
た例を示し,同図(b)は制御型芳香出力装置をネット
ワークに直接またはパソコンを介して接続し,ホスト装
置の出力装置として接続した例を示す説明図である。
【図5】制御型芳香出力装置をテレビの出力装置として
接続した例を示す説明図である。
【図6】制御型芳香出力装置をエアコン(空調機器)の
出力装置として接続した例を示す説明図である。
【図7】実施の形態2の香料放出器および消香材放出器
の構造を示す説明図である。
【図8】実施の形態3の樹脂カプセルを塗布したロール
シート(芳香シート)の構造を示す説明図である。
【図9】実施の形態3の香料放出手段および消香材放出
手段の構成を示す説明図である。
【図10】実施の形態4の制御型芳香出力装置のブロッ
ク構成図である。
【図11】実施の形態4の感熱タイプのロールシート
(芳香シート)の構造を示す説明図である。
【図12】実施の形態4の香料放出手段および消香剤放
出手段であるサーマルヘッドの配置を示す説明図であ
る。
【図13】実施の形態4のサーマルヘッドの構成を示す
説明図である。
【図14】実施の形態5の制御型芳香出力装置である卓
上型環境コンデイショナーの外観図である。
【図15】実施の形態5の制御型芳香出力装置である卓
上型環境コンデイショナーの電気回路図である。
【図16】実施の形態5の卓上型環境コンデイショナー
の芳香発生ユニットのブロック図である。
【図17】実施の形態6の制御型芳香出力装置のブロッ
ク構成図である。
【図18】実施の形態6のマイナスイオン発生器の構成
例を示す説明図である。
【図19】実施の形態7の制御型芳香出力装置のブロッ
ク構成図である。
【図20】実施の形態8の制御型芳香出力装置のブロッ
ク構成図である。
【図21】実施の形態9の制御型芳香出力装置のブロッ
ク構成図である。
【図22】実施の形態1の制御型芳香出力装置の制御部
の構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
100 制御型芳香出力装置 101 香料格納部 102 香料放出器 103 消香材格納部 104 消香材放出器 105 I/F回路 106 制御部 107 送風ファン 108 送風口 109 吸入口 A1〜A13 液体放出器(香料放出器) B1〜B13 液体放出器(消香材放出器) A1’〜A13’ 液体格納部(香料格納部) B1’〜B13’ 液体格納部(消香材格納部) 800 ロールシート 801 樹脂カプセル 1000 制御型芳香出力装置 1001 香料格納部 1002 香料放出器 1003 消香剤格納部 1004 消香剤放出器 1005 I/F回路 1006 制御部 1007 送風ファン 1008 送風口 1009 吸入口 1100 感熱タイプのロールシート 1101 熱昇華型の香料(または消香剤) 1102 ベース素材 1103 バインダー 1201 サーマルヘッド 1401 卓上型環境コンデイショナー(制御型芳香
出力装置) 1402 磁気カード 1501 芳香発生ユニット 1602 CPU(制御手段) 1700 制御型芳香出力装置 1701 マイナスイオン発生器 1900 制御型芳香出力装置 2000 制御型芳香出力装置 2100 制御型芳香出力装置 2101 香料格納部 2102 香料放出器

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の制御信号に基づいて,香料の放出
    を行う制御型芳香出力装置において,香料を格納する香
    料格納手段と,前記香料格納手段に格納されている香料
    を取り出して空気中に放出する香料放出手段と,前記所
    定の制御信号に基づいて,前記香料放出手段を制御し
    て,香料の放出を行う制御手段と,を備えたことを特徴
    とする制御型芳香出力装置。
  2. 【請求項2】 所定の制御信号に基づいて,香料の放出
    を行う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種
    類の香料を格納する複数の香料格納手段と,前記複数の
    香料格納手段に対応して配置され,対応する前記香料格
    納手段に格納されている香料を取り出して空気中に放出
    する複数の香料放出手段と,前記所定の制御信号に基づ
    いて,前記複数の香料放出手段を制御して,香料の放出
    を行う制御手段と,を備えたことを特徴とする制御型芳
    香出力装置。
  3. 【請求項3】 所定の制御信号に基づいて,香料の放出
    を行う制御型芳香出力装置において,制御部の制御信号
    により1つまたは複数の香料放出手段のうち1つまたは
    複数の香料放出手段を選択することにより,1つの香料
    を香料放出手段から放出して所望の芳香を得るか,また
    は複数の香料放出手段から複数の香料を放出して香料を
    合成して所望の芳香を得ることを特徴とする制御型芳香
    出力装置。
  4. 【請求項4】 所定の制御信号に基づいて,香料の放出
    を行う制御型芳香出力装置において,制御部の制御信号
    により所定の香料放出手段を選択して香料放出手段から
    香料を放出して所望の芳香を得ることを特徴とする制御
    型芳香出力装置。
  5. 【請求項5】 所定の制御信号に基づいて,香料の放出
    を行う制御型芳香出力装置において,香料を格納する香
    料格納手段と,前記香料格納手段に格納されている香料
    を取り出して空気中に放出する香料放出手段と,前記香
    料の香りを打ち消す消香材を格納する消香材格納手段
    と,前記消香材格納手段に格納されている消香材を取り
    出して空気中に放出する消香材放出手段と,前記所定の
    制御信号に基づいて,前記香料放出手段および消香材放
    出手段を制御して,香料の放出および消香を行う制御手
    段と,を備えたことを特徴とする制御型芳香出力装置。
  6. 【請求項6】 所定の制御信号に基づいて,香料の放出
    を行う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる種
    類の香料を格納する複数の香料格納手段と,前記複数の
    香料格納手段に対応して配置され,対応する前記香料格
    納手段に格納されている香料を取り出して空気中に放出
    する複数の香料放出手段と,前記香料の香りを打ち消す
    消香材を格納する複数の消香材格納手段と,前記複数の
    消香材格納手段に対応して配置され,対応する前記消香
    材格納手段に格納されている消香材を取り出して空気中
    に放出する複数の消香材放出手段と,前記所定の制御信
    号に基づいて,前記複数の香料放出手段および複数の消
    香材放出手段を制御して,香料の放出および消香を行う
    制御手段と,を備えたことを特徴とする制御型芳香出力
    装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は,前記複数の香料放出手
    段を制御して,同時に複数の香料を空気中に放出して香
    りの合成を行うことを特徴とする請求項2または6記載
    の制御型芳香出力装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は,前記所定の制御信号を
    パソコンから入力することを特徴とする請求項1,2,
    5,6または7記載のいずれか一つの制御型芳香出力装
    置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は,テレビから前記所定の
    制御信号を入力することを特徴とする請求項1,2,
    5,6または7記載のいずれか一つの制御型芳香出力装
    置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は,エアコン等の空調機
    器から前記所定の制御信号を入力することを特徴とする
    請求項1,2,5,6または7記載のいずれか一つの制
    御型芳香出力装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は,温度センサー,湿度
    センサーまたは匂いセンサー等の環境を検知するセンサ
    ーから前記所定の制御信号を入力することを特徴とする
    請求項1,2,5,6または7記載のいずれか一つの制
    御型芳香出力装置。
  12. 【請求項12】 さらに,香りの合成内容を記録した外
    部記録媒体と,前記外部記録媒体から前記香りの合成内
    容を制御信号として入力する制御信号入力手段と,を備
    え,前記制御手段が,前記制御信号入力手段を介して入
    力した制御信号に基づいて,該当する合成内容の香りを
    合成することを特徴とする請求項7記載の制御型芳香出
    力装置。
  13. 【請求項13】 前記香料放出手段および/または消香
    材放出手段は,インクジェットタイプの液体噴射装置か
    ら成ることを特徴とする請求項1,2,5,6,7,
    8,9,10,11または12記載のいずれか一つの制
    御型芳香出力装置。
  14. 【請求項14】 前記香料放出手段および/または消香
    材放出手段は,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイ
    プの液体噴射装置から成ることを特徴とする請求項1,
    2,5,6,7,8,9,10,11または12記載の
    いずれか一つの制御型芳香出力装置。
  15. 【請求項15】 前記香料放出手段および/または消香
    材放出手段は,バブルを用いたインクジェットタイプの
    液体噴射装置から成ることを特徴とする請求項1,2,
    5,6,7,8,9,10,11または12記載のいず
    れか一つの制御型芳香出力装置。
  16. 【請求項16】 前記香料放出手段および/または消香
    材放出手段は,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイ
    プの液体噴射装置から成り,前記香料格納手段および/
    または消香材格納手段は,インクジェットタイプのカー
    トリッジから成ることを特徴とする請求項1,2,5,
    6,7,8,9,10,11または12記載のいずれか
    一つの制御型芳香出力装置。
  17. 【請求項17】 前記香料放出手段および/または消香
    材放出手段は,ピエゾ素子を用いたインクジェットタイ
    プの液体噴射装置と送風装置から成り,前記香料格納手
    段および/または消香材格納手段は,インクジェットタ
    イプのカートリッジから成ることを特徴とする請求項
    1,2,5,6,7,8,9,10,11または12記
    載のいずれか一つの制御型芳香出力装置。
  18. 【請求項18】 前記香料放出手段および/または消香
    材放出手段は,霧状に液体を噴霧する霧吹き装置と送風
    手段とから成ることを特徴とする請求項1,2,5,
    6,7,8,9,10,11または12記載のいずれか
    一つの制御型芳香出力装置。
  19. 【請求項19】 前記香料格納手段および/または消香
    材格納手段は,それぞれ香料または消香材を内包した複
    数の樹脂カプセルで構成されることを特徴とする請求項
    1,2,5,6,7,8,9,10,11または12記
    載のいずれか一つの制御型芳香出力装置。
  20. 【請求項20】 前記香料格納手段および/または消香
    材格納手段は,それぞれ香料または消香材を内包した複
    数の樹脂カプセルをシート上にかつスプライト状に塗布
    したロールシートで構成されることを特徴とする請求項
    1,2,5,6,7,8,9,10,11または12記
    載のいずれか一つの制御型芳香出力装置。
  21. 【請求項21】 前記香料放出手段および/または消香
    材放出手段は,加圧または加熱によって前記樹脂カプセ
    ルを破壊し,前記樹脂カプセルに内包されている香料ま
    たは消香材を空気中に放出することを特徴とする請求項
    19または20記載の制御型芳香出力装置。
  22. 【請求項22】 さらに,前記樹脂カプセルを破壊して
    使用した後,該使用済みの樹脂カプセルをシール部材で
    覆い,残留する香料または消香材を密封する密封手段を
    備えたことを特徴とする請求項19〜21記載のいずれ
    か一つの制御型芳香出力装置。
  23. 【請求項23】 さらに,空気の清浄および嗅覚の正常
    化を行うためにマイナスイオンを発生するマイナスイオ
    ン発生手段を備えたことを特徴とする請求項1〜23記
    載のいずれか一つの制御型芳香出力装置。
  24. 【請求項24】 前記制御手段は,前記香料の放出およ
    び/または消香を行った後,前記マイナスイオン発生手
    段を制御することを特徴とする請求項23記載の制御型
    芳香出力装置。
  25. 【請求項25】 前記制御手段は,前記香料の放出と同
    時に,前記マイナスイオン発生手段を制御することを特
    徴とする請求項23記載の制御型芳香出力装置。
  26. 【請求項26】 前記制御手段は,前記香料の放出を継
    続的に行う場合,前記マイナスイオン発生手段を制御す
    ることを特徴とする請求項23記載の制御型芳香出力装
    置。
  27. 【請求項27】 前記制御手段は,通信ネットワークを
    介してホスト装置から前記所定の制御信号を入力するこ
    とを特徴とする請求項1,2,5,6または7記載のい
    ずれか一つの制御型芳香出力装置。
  28. 【請求項28】 所定の制御信号に基づいて,香料の放
    出を行う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる
    種類の熱昇華型の香料を格納する複数の香料格納手段
    と,前記複数の香料格納手段に対応して配置され,対応
    する前記香料格納手段に格納されている香料を加熱昇華
    させて空気中に放出する複数の香料放出手段と,前記所
    定の制御信号に基づいて,前記複数の香料放出手段を制
    御して,香料の放出を行う制御手段と,を備えたことを
    特徴とする制御型芳香出力装置。
  29. 【請求項29】 所定の制御信号に基づいて,香料の放
    出を行う制御型芳香出力装置において,それぞれ異なる
    種類の熱昇華型の香料を格納する複数の香料格納手段
    と,前記複数の香料格納手段に対応して配置され,対応
    する前記香料格納手段に格納されている香料を加熱昇華
    させて空気中に放出する複数の香料放出手段と,前記香
    料の香りを打ち消す昇華型の消香剤を格納する複数の消
    香剤格納手段と,前記複数の消香剤格納手段に対応して
    配置され,対応する前記消香剤格納手段に格納されてい
    る消香剤を加熱昇華させて空気中に放出する複数の消香
    剤放出手段と,前記所定の制御信号に基づいて,前記複
    数の香料放出手段および複数の消香剤放出手段を制御し
    て,香料の放出および消香を行う制御手段と,を備えた
    ことを特徴とする制御型芳香出力装置。
  30. 【請求項30】 香料または/および消香材を内包させ
    た樹脂カプセルをテープ状のベース素材上に塗布して固
    定したことを特徴とする芳香シート。
  31. 【請求項31】 前記テープ状のベース素材は複数のテ
    ープ状の領域を有し,かつ,前記複数のテープ状の領域
    にはそれぞれ異なる香料または消香材を内包させた樹脂
    カプセルが塗布されていることを特徴とする請求項30
    記載の芳香シート。
  32. 【請求項32】 熱昇華型の香料または/および消香材
    を拡散させたバインダーを,テープ状のベース素材上に
    塗布して固定したことを特徴とする芳香シート。
  33. 【請求項33】 前記テープ状のベース素材は複数のテ
    ープ状の領域を有し,かつ,前記複数のテープ状の領域
    にはそれぞれ異なる香料または消香材を拡散させたバイ
    ンダーが塗布されていることを特徴とする請求項32記
    載の芳香シート。
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