JPH1014578A - 入れ換え変異体遺伝子dnaの構築 - Google Patents

入れ換え変異体遺伝子dnaの構築

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JPH1014578A
JPH1014578A JP8171354A JP17135496A JPH1014578A JP H1014578 A JPH1014578 A JP H1014578A JP 8171354 A JP8171354 A JP 8171354A JP 17135496 A JP17135496 A JP 17135496A JP H1014578 A JPH1014578 A JP H1014578A
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JP
Japan
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dna
unit region
gene
protein
dnas
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JP8171354A
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Inventor
Hiroshi Yanagawa
弘志 柳川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 (a)タンパク質をコードする遺伝子D
NAを単位領域毎に分断して単離し、(b)単離された
単位領域DNAを任意の組み合わせで連結し、(c)連
結された単位領域DNAを、入れ換えようとする順序に
各単位領域DNAの末端が重複するように選んで混合
し、(d)連結された単位領域DNAの混合物を鋳型と
し、両末端単位領域DNAのプライマーを用いて増幅す
ることよりなる入れ換え変異体遺伝子DNAの構築方
法。 【効果】 本発明の入れ換え変異体遺伝子DNAの構築
方法は、エキソンやモジュールのような単位領域の組み
合わせで新しい機能をもつタンパク質の創製に極めて有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入れ換え変異体タ
ンパク質の創出方法に関し、さらに詳しくは、タンパク
質のモジュール、二次構造、超二次構造、原始配列やD
NAのエキソンに相当する単位領域の再配列を同一分子
内又は異種分子間で行うことにより、新しい機能と構造
をもつタンパク質を創出するための方法に関するもので
ある。すなわち、同一分子内又は異種分子間で単位領域
の順序の入れ換えや、挿入、欠失、置換、反転、重複な
どの操作により、新しい機能と構造をもつタンパク質を
創出する手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】動植物などの真核生物では、タンパク質
をコードするヌクレオチド配列(エキソン)は、タンパ
ク質をコードしないヌクレオチド配列(イントロン)に
よって分断されている。イントロンの部分は、DNAか
らRNAポリメラーゼの作用によってmRNAに転写さ
れた後、スプライシング過程で切り落とされ、エキソン
部分同士がつなぎ合わさり、連続したmRNAになり、
タンパク質へと翻訳される。真核生物のイントロンの役
割は何であろうか。イントロンの間で不等交差(互いに
等しくない遺伝子の部分間の交換)が起きると、エキソ
ンのまったく新しい組み合わせが生まれる。一つのエキ
ソンが一つの機能に対応しているならば、イントロンを
介したエキソンの「かきまぜ」(シャッフリング)によ
って、まったく新しい機能をもったタンパク質をつくる
ことが可能である。イントロンはエキソンの「のりし
ろ」として真核生物の遺伝子の創成に役立ってきた、と
考えられる。つまり、真核生物は、進化の過程でイント
ロンを介してのエキソンのシャッフリングによって、新
しい機能をもつ複雑なタンパク質をつくり上げてきたの
かもしれない。
【0003】真核生物の遺伝子を分断しているイントロ
ンは、タンパク質中の立体的にコンパクトな単位である
モジュールの連結点によく対応している。このことは、
エキソンの断片がモジュールの断片によく対応している
ことを示している。従って、生物進化の過程ではエキソ
ン・シャッフリングによってモジュールの組換えが行わ
れ、タンパク質の高度な機能が誕生した、という仮説が
考えられる。モジュールを軸とする進化分子工学は、こ
の組換えを自然淘汰という長い時間スケールでのスクリ
ーニングに任せるのではなく、積極的に人の手で行うこ
とである。
【0004】これまで本発明者らは、モジュール構成と
機能の相関解析に基づくタンパク質設計に関する研究を
遂行してきた。これはエキソン=モジュールを単位とす
るタンパク質の設計原理を解明し、進化分子工学の確立
を目指すものである。
【0005】その第一歩として、リボヌクレアーゼの一
種のバルナーゼ(6個のモジュールに分割できる)を取
り上げ、そのモジュールの構造と機能について研究して
きた。その結果、構造形成に重要な役割をしているモジ
ュール(M1とM5)は水溶液中で自己集合し、ヘリッ
クスやシート構造を形成することがわかった(Yoshida,
K. et al. (1993) Biochemistry, 32, 2162-2166及びIk
ura, T. et al. (1993) Proteins, 16, 341-35参照)。
一方、活性部位を構成するモジュール(M2、M3、M
6)はリボヌクレアーゼ活性をもっていた(Yanagawa,
H. et al. (1993) J. Biol. Chem., 268, 5861-5865)。
これらの事実から、バルナーゼは、進化の過程で単独で
リボヌクレアーゼ活性をもつ「機能モジュール」と、そ
れらを寄せ集めるための糊の役目をする「構造モジュー
ル」の組み合わせによりつくられた、と推測できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
は想像もできなかったほど多くのタンパク質の変異体を
つくり、その中から望む機能をもった新規タンパク質
を、実験室内で効率的に選び出す進化実験系を構築する
こと、およびそれを通してタンパク質の構造と機能の創
出原理を明らかにし、機能性タンパク質の改良、開発の
ための方法を確立し、且つ改良された新規タンパク質を
創製することにある。
【0007】また、本発明の目的は、アミノ酸レベルの
改変でタンパク質を設計する従来のタンパク質工学とは
異なり、エキソンやモジュールや原始配列ユニットなど
の領域を単位とし、その組み合わせで新しい機能をもつ
タンパク質を設計するための原理を解明することであ
る。それは分子進化の単なる模倣ではなく、進化の過程
で実現されることがなかった機能性タンパク質の設計を
も可能とする。上記を踏まえ、本発明では、タンパク質
の分子構造に基づいて、機能性タンパク質の設計原理の
解明に向けて、単位領域の組み合わせによるタンパク質
の進化実験系のモデルシステムを開発することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
達成すべく鋭意研究の結果、タンパク質をコードする遺
伝子DNAを、タンパク質を構成するモジュールに対応
する遺伝子DNA(以下これを「モジュール遺伝子DN
A」と略称することがある)毎に分断して単離し、単離
されたモジュール遺伝子DNAを連結し、連結されたモ
ジュール遺伝子DNAをモジュール遺伝子DNAが重複
するように選んだものを鋳型として用いてPCR(Poly
merase Chain Reaction)により増幅すれば、効率的に
入れ換え変異体遺伝子DNAが得られ、これらの変異体
遺伝子DNAを発現させて得られる入れ換え変異体タン
パク質のうちある種のものは二次構造と三次構造を保持
していることを見い出した。本発明はこれらの知見に基
づいて完成されたものである。
【0009】すなわち、本発明によれば、(a)タンパ
ク質をコードする遺伝子DNAを単位領域毎に分断して
単離し、(b)単離された単位領域DNAを任意の組み
合わせで連結し、(c)連結された単位領域DNAを、
入れ換えようとする順序に各単位領域DNAの末端が重
複するように選んで混合し、(d)連結された単位領域
DNAの混合物を鋳型とし、両末端単位領域DNAのプ
ライマーを用いて増幅することを特徴とする入れ換え変
異体遺伝子DNAの構築方法が提供される。この発明の
好ましい態様として、単位領域DNAが、モジュールを
コードするDNA、二次構造部分をコードするDNA、
超二次構造部分をコードするDNA、原始配列をコード
するDNA及びエキソン領域DNAより選ばれるDNA
である上記方法が提供される。
【0010】また、本発明の別の態様によれば、(a)
タンパク質をコードする遺伝子DNAを単位領域毎に分
断して単離し、(b)単離された単位領域DNAを任意
の組み合わせで連結し、(c)連結された単位領域DN
Aを、入れ換えようとする順序に各単位領域DNAの末
端が重複するように選んで混合し、(d)連結された単
位領域DNAの混合物を鋳型とし、両末端単位領域DN
Aのプライマーを用いて増幅することにより得られる入
れ換え変異体遺伝子DNAが提供される。この発明の好
ましい態様によれば、単位領域DNAが、モジュールを
コードするDNA、二次構造部分をコードするDNA、
超二次構造部分をコードするDNA、原始配列をコード
するDNA及びエキソン領域DNAより選ばれるDNA
である上記DNAが提供される。
【0011】さらに、本発明の別の態様によれば、
(1)(a)タンパク質をコードする遺伝子DNAを単
位領域毎に分断して単離し、(b)単離された単位領域
DNAを任意の組み合わせで連結し、(c)連結された
単位領域DNAを、入れ換えようとする順序に各単位領
域DNAの末端が重複するように選んで混合し、(d)
連結された単位領域DNAの混合物を鋳型とし、両末端
単位領域DNAのプライマーを用いて増幅して入れ換え
変異体遺伝子DNAを得、(2)入れ換え変異体遺伝子
DNAをベクターに組み込んで発現ベクターを構築し、
(3)発現ベクターで宿主を形質転換し、(4)形質転
換体を培養し、(5)培養物からタンパク質を採取する
ことにより得られる入れ換え変異体タンパク質が提供さ
れる。この発明の好ましい態様によれば、単位領域DN
Aが、モジュールをコードするDNA、二次構造部分を
コードするDNA、超二次構造部分をコードするDN
A、原始配列をコードするDNA及びエキソン領域DN
Aより選ばれるDNAである上記タンパク質が提供され
る。
【0012】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本明細書において、いつくかの術
語を用いるが、ここで用いるときそれらの術語は次の意
味を有する。「単位領域」とは、タンパク質又は遺伝子
で何らかの意味・機能を有する特定の領域を意味するも
のであり、例えば、タンパク質のモジュール、二次構
造、超二次構造、原始配列等に相当する部分、遺伝子の
エキソンに相当する部分等を意味する。「単位領域DN
A」とは上記単位領域に対応する遺伝子DNAであって
分断して単離しうるDNAを意味するものであり、例え
ば、タンパク質のモジュールをコードする遺伝子DN
A、タンパク質の二次構造部分をコードする遺伝子DN
A、タンパク質の超二次構造部分をコードする遺伝子D
NA、原始配列をコードするDNA及び遺伝子のエキソ
ン領域DNA等を意味するものである。また、単位領域
DNAはいかなるタンパク質をコードする遺伝子DNA
に由来するものであってもよい。
【0014】ここで、「モジュール」とは、球状タンパ
ク質やドメイン中で、一次構造上連続でかつ立体的にコ
ンパクトな10〜40残基のアミノ酸からなるセグメン
トをいう。真核生物の遺伝子を分断しているイントロン
は、モジュール構造の連結点によく対応しており、モジ
ュールは、タンパク質を構成する基本的なペプチドであ
り、生物進化の初期段階において重要な素材であった、
と考えられる(さらに詳細には、Go, M. et al. (1987)
Cold Spring Harb. Symp. Quant. Biol., 52,915-924
を参照)。
【0015】「二次構造」とは、タンパク質の立体構造
において、ペプチド主鎖中のC=O基とNH基との間の
水素結合によって形成される比較的狭い範囲(10残基
程度まで)にみられる特殊な立体構造で、α-ヘリック
スやβ-シート構造のような繰り返しのある規則構造を
いう(さらに詳細にはSalemme, F. R. et al.(1983) In
Biochemistry, ed. Zubay, G., pp.69-129, Addison-We
sley Publishing Co.,Massachusettsを参照)。
【0016】「超二次構造」とは、α-ヘリックスやβ-
シート構造のような二次構造単位がいくつか集まってコ
ンパクトな立体構造を局所的に作っている単位をいう
(さらに詳細には、上記「二次構造」の説明で引用した
文献を参照)。
【0017】「原始配列」とは、転移RNAの特異性の
並びに対応するアミノ酸の並びをいう。進化の初期段階
では、原始配列がタンパク質の機能の多様化に重要な役
割をしたと、現存タンパク質の配列のホモロジーの比較
から推測されている(さらに詳細には、Ohnishi, K. (1
993) In Endocytobiology V, eds., S. Sato et al. Tu
bingen University Press, Tubingen, pp.407-414を参
照)。
【0018】「エキソン」とは、真核生物の遺伝子DN
Aの中のタンパク質にまで翻訳される配列をいう。エキ
ソンはタンパク質にまで翻訳されない配列のイントロン
によって分断されている。RNAに転写後、スプライシ
ングによりイントロンが切り取られ、エキソンだけがつ
なぎ合わされて、タンパク質合成の情報となる成熟した
mRNAになる(さらに詳細には、Gilbert, W. (1978)
Nature, 271, 501を参照)。
【0019】また、「入れ換え変異体遺伝子DNA」と
は、タンパク質をコードする遺伝子DNAの同一分子内
又は異種分子間で単位領域DNAの順序の入れ換え、挿
入、欠失、置換、反転、重複等が行われた遺伝子DNA
を意味し、「入れ換え変異体タンパク質」とは、該入れ
換え変異体遺伝子DNAを発現させることにより得られ
るタンパク質を意味する。
【0020】なお、本明細書において、DNAの単離・
調製、DNAの連結、DNAの合成、PCR、プラスミ
ドの構築、形質転換、形質転換体の培養等の操作は、特
に明記しないかぎり、Sombrook, J. et al. (1989) Mol
ecular Cloning, 2nd Edition, Cold Spring Harbor La
boratory Pressに記載の方法又はそれに準じた方法によ
り行うことができる。
【0021】本発明の入れ換え変異遺伝子DNAの構築
方法において、先ず、アミノ酸配列が既知の任意のタン
パク質をコードする遺伝子DNAを、上記単位領域DN
Aの定義に基づき、単位領域DNAを決定する。次に、
目的とする単位領域DNAを含むタンパク質をコードす
る遺伝子DNAを適当なプラスミドに挿入し、このプラ
スミドを鋳型として、単位領域DNAの両末端プライマ
ーを用いてPCR(Polymerase Chain Reaction; Mulli
s, K., et al. (1986) Cold Spring Harbor Symp. Quan
t. Biol., 51, 263-273参照)で増幅することにより、
単位領域DNAを取得できる。
【0022】即ち、任意のタンパク質をコードする遺伝
子DNAを、例えば、大腸菌を宿主とする適当なプラス
ミド(例えばpUC19)にマルチクローニングサイトで挿
入し、クローニングする。このプラスミドを鋳型にし、
上流側(forward)の制限酵素切断部位(例えばEcoRI部
位)を含む15〜30残基からなるプライマーと単位領域に
対応する遺伝子の下流側(backward)の15〜30残基から
なるプライマーとベントDNAポリメラーゼを用いてP
CRを行う。このPCR生成物を、適当な制限酵素、例
えばEcoRIで切断した後、同様に適当な制限酵素、例え
ばSmaIとEcoRIで切断した適当なベクター(例えばpUC1
9)に連結させ、サブクローニングする。このサブクロ
ーン化したプラスミドを鋳型に、単位領域に対応する遺
伝子の上流側(forward)の15〜30残基からなるプライ
マーと、下流側(backward)の制限酵素切断部位(例え
ばHindIII部位)を含む15〜30残基からなるプライマー
を用いて上記と同じ条件でPCRを行う。このPCR生
成物を、適当な制限酵素、例えばHindIIIで切断した
後、同様に適当な制限酵素、例えばSmaIとHindIIIで切
断した適当なベクター(例えばpUC19)に連結させ、サ
ブクローニングする。このような手法により各単位領域
の上流側にEcoRIサイト、下流側にHindIIIサイトのよう
にそれぞれ特定の制限酵素切断部位をもつプラスミドを
得ることができる。
【0023】例えば、後記実施例で示すバルナーゼは6
個のモジュールに分割でき、遺伝子DNAは全長で33
0bpであり、各モジュールに対応するDNAの長さは、
それぞれ、72bp(M1)、84bp(M2)、63bp
(M3)、45bp(M4)、30bp(M5)、36bp
(M6)である(Yanagawa, H. et al (1993) J. Biol.
Chem., 268, 5861-5865参照)。この遺伝子DNAは、
プラスミドpMT416 (Hartley, R. W. (1988) J. Mol. Bi
ol., 202, 913-915)に挿入されており、このプラスミド
から適当な制限酵素で切り出し、切り出したバルナーゼ
遺伝子DNAを他のベクターに乗せ換えてプラスミドを
構築し、このプラスミドを鋳型として、単離すべき単位
領域DNA(モジュール対応遺伝子DNA)の両末端プ
ライマーを用いて、上記と同様にPCRで増幅、適当な
ベクターにサブクローニングすることにより各モジュー
ルに対応する単位領域DNAを取得できる。
【0024】ここで、PCRにおけるプライマーの量
は、通常、反応当たり約1μM程度用いるのが適当であ
る。PCRの条件は、通常、融解温度94℃、アニーリ
ング温度50〜60℃、反応温度73℃で、25サイク
ル程度増幅させるのが適当である。増幅DNA(PCR
生成物)はアガロースゲル電気泳動により確認できる。
反応に用いるプライマーの合成は、通常用いられるDN
A合成機、例えばApplied Biosystems社製、モデル39
4DNA/RNA合成機を用いて行うことができる。
【0025】かくして得られる単位領域DNAを任意の
組合せで連結する。連結方法に特に制限はないが、例え
ば、上記したサブクローニングされている単位領域DN
AをPCRで増幅し、PCR生成物を適当な制限酵素で
切断し、同様に切断したベクターに連結させ、サブクロ
ーニングすればよい。
【0026】即ち、上記単位領域DNAが挿入されたプ
ラスミドを鋳型にし、上流側(forward)の制限酵素切断
部位(例えばEcoRI部位)を含む15〜30残基からなるプ
ライマーと単位領域に対応する遺伝子の下流側(backwa
rd)の15〜30残基からなるプライマーとベントDNAポ
リメラーゼを用いて上記と同じ条件でPCRを行う。こ
のPCR生成物を、適当な制限酵素、例えばEcoRIで切
断する。次に、同じプラスミドを鋳型に、単位領域に対
応する遺伝子の上流側(forward)の15〜30残基からな
るプライマーと、下流側(backward)の制限酵素切断部
位(例えばHindIII部位)を含む20〜40残基からなるプ
ライマーを用いて上記と同じ条件でPCRを行う。この
PCR生成物を、適当な制限酵素、例えばHindIIIで切
断する。それぞれ適当な制限酵素、例えばEcoRIとHindI
IIで切断した二つのPCR生成物を、同様に適当な制限
酵素、例えばEcoRIとHindIIIで切断した適当なベクター
(例えばpUC19)に連結させ、サブクローニングする。
このような手法により二つの単位領域を任意の順序で連
結させた種々単位領域DNA(以下これを「サブジー
ン」と称することがある)を作ることができる。
【0027】単位領域DNAの連結数に特に制限はない
が、通常二つの単位領域DNAを連結して用いるのが最
も好ましい。また、連結の組合せは、必要に応じて、タ
ンパク質をコードする遺伝子DNAの同一分子内又は異
種分子間であっても良い。更に、入れ換え変異体遺伝子
DNAの3’(下流)末端例に位置させたい単位領域D
NAについては、その3’末端側に転写終結因子を結合
させてもよい。転写終結因子としては、それ自体既知の
通常用いられるもの、例えばtrpオペロンのターミネ
ーター、rRNA遺伝子のターミネーター等が挙げられ
る。
【0028】次に、連結された単位領域DNAを、入れ
換えようとする順序に各単位領域DNAの末端が重複す
るように選び、これらの連結単位領域DNAと必要に応
じて3’(下流)末端側となる単位領域DNAに転写終
結因子が結合されたDNAの混合物を鋳型として、両末
端の単位領域DNAのプライマーとベントDNAポリメ
ラーゼを用い、上記と同じ条件でPCRを行うことによ
り入れ換え変異体遺伝子DNAを構築及び取得すること
ができる。
【0029】例えば、前記バルナーゼ遺伝子DNAにお
いて、モジュールに対応する遺伝子DNAをM1−M4
−M2−M5−M3−M6のような順序に連結したい場
合は、M1−M4、M4−M2、M2−M5、M5−M
3、M3−M6、M6−転写終結因子の6個の連結され
た単位領域DNAの混合物を鋳型とし、M1の5’(上
流)末端側プライマーとM6の3’(下流)末端側プラ
イマーを用いてPCRで増幅すればよい(図1参照)。
重複させるサブジーンの長さに特に制限はないが、通
常、30〜90残基程度が適当である。
【0030】得られるPCR生成物(入れ換え変異体遺
伝子DNA)の塩基配列は、ジデオキシ法(Sanger, F.
W., et al (1977) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74,
5463-5467参照)により確認できる。この様に、任意の
サブジーン(連結された単位領域DNA)の組み合わせ
により種々の単位領域の入れ換え変異体遺伝子DNAを
構築することができる。
【0031】上記した本発明の入れ換え変異体遺伝子D
NAのPCRによる増幅方法を、本明細書において「マ
ルチリコンビナントPCR」と称することがある。かく
して得られる入れ換え変異体遺伝子DNAを適当なベク
ターに組み込んで発現ベクターを構築し、該発現ベクタ
ーで適当な宿主を形質転換し、形質転換体を適当な培地
で培養し、培養物からタンパク質を採取することにより
入れ換え変異体タンパク質を取得できる。
【0032】入れ換え変異体遺伝子DNAの導入に用い
うるベクターとしては、該遺伝子DNAを導入して構築
した発現ベクターが適当な宿主に形質転換しうるもので
あり、かつ遺伝子DNAを発現しうるものであればいか
なるものであっても良いが、例えば、プロモーター領
域、オペレーター領域、転写終結因子、プラスミドマー
カー遺伝子領域等を持つものが好ましく、それ自体既知
の通常用いられるベクターを用いることができる。
【0033】発現ベクターで形質転換しうる宿主として
は、特に制限はなく、動物細胞、昆虫細胞、酵母、細菌
などいかなる宿主であってもよい。これら宿主の中で、
通常は大腸菌等の市販されている細菌が用いられる。発
現ベクターによる宿主の形質転換法も特に制限はなく、
それ自体既知の通常用いられる方法、例えば塩化カルシ
ウム法等により行うことができる。
【0034】形質転換体の培養に用いうる培地として
は、形質転換体が増殖しうる培地であれば特に制限がな
く、形質転換体の種類に応じて、形質転換体の生育に必
要な炭素源、窒素源、その他の栄養素となり得る物質、
無機塩類等を含むものであればよい。培養条件は、形質
転換体の種類に応じて、それ自体既知の通常用いられる
条件で行いうる。得られる培養物から、必要により培養
物中の形質転換体を超音波処理等により破砕し、硫安塩
析、カラムクロマトグラフィー等のそれ自体既知の通常
用いられる方法により、入れ換え変異体タンパク質を採
取することができる。
【0035】かくして得られる本発明の入れ換え変異体
タンパク質の機能、構造を調べることにより、新規でよ
り優れた機能を有するタンパク質を得ることができ、さ
らに、その構造及び機能等に関する情報を、タンパク質
の機能の改良・新しいタンパク質の創製に用いることが
できる。
【0036】以上に詳述したとおり、本発明の入れ換え
変異体遺伝子DNAの構築方法は、エキソンやモジュー
ルのような単位領域の組み合わせで新しい機能をもつタ
ンパク質の創製に極めて有用である。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、下記の実施例は本発明についての具体的認
識を得る一助とみなすべきものであり、本発明の範囲は
下記の実施例により何ら限定されるものでない。
【0038】<1>単独モジュール遺伝子DNAのサブ
クローニング バルナーゼ遺伝子は、前記の通り、全長330bp、各モ
ジュールに対応するDNA断片の長さは、それぞれ72
bp(M1)、84bp(M2)、63bp(M3)、45bp
(M4)、30bp(M5)、36bp(M6)であり、そ
の詳細は、Yanagawa, H. et al (1993) J. Biol. Che
m., 268, 5861-5865に記載されている。
【0039】バルナーゼの遺伝子が挿入されているプラ
スミドpMT416 (Hartley, R. W. (1988) J. Mol. Biol.,
202, 913-915に記載の方法に準じて調製)をEcoRIとHin
dIIIの制限酵素で切り出し、同じサイトでベクター(pU
C19, Takara社製)に乗せ換えたプラスミドpKY416を構
築する。このプラスミドを鋳型にし、EcoRIサイトの上
流側の17残基からなるプライマー(配列番号1)と各
モジュールに対応する遺伝子の3’(下流)側のプライ
マー(配列番号2〜7)を用いてPCRを行う。
【0040】PCRの条件は次の通りである。反応液
(100μl)は、10mM KCl、20mM Tris-HCl(pH
8.8)、10mM (NH4)2SO4、2mM MgSO4、0.1%トリトン
X−100、2%ホルムアミド、100ngプラスミド
(pKY416)、400μM dNTP、1μM各プライマー、1
ユニットベントDNAポリメラーゼ(New England Biol
abs社製)を含む。増幅条件は、第1段階(1サイク
ル)94℃5分;第2段階(29サイクル)54℃1
分、73℃0.5分、94℃1分、第3段階(1サイク
ル)54℃1分、73℃2分、第4段階(1サイクル)
4℃100分である。
【0041】このPCR生成物をEcoRIで切断した後、S
maIとEcoRIで切断したpUC19に連結させ、サブクローニ
ングした。今度はこのサブクローン化したプラスミドを
鋳型に、各モジュールに対応する遺伝子の5’(上流)
側のプライマー(20残基)(配列番号8〜13)とHi
ndIIIサイトの下流の17残基からなるプライマー(配
列番号14)を用いて、上記と同じ条件でPCRを行っ
た。このPCR生成物をHindIIIで切断した後、SmaIとH
indIIIで切断したpUC19に連結させ、サブクローニング
した。
【0042】このような手法により各モジュール(M1
〜M6)の上流側にEcoRIサイト、下流側にHindIIIサイ
トをもつ6種のプラスミドを得ることができる。
【0043】<2>モジュール遺伝子DNAの連結及び
サブクローニング 上記<1>のサブクローニングされている単独モジュー
ルの遺伝子から6個のモジュール(M1〜M6)に対応
する遺伝子をPCRで単独に増幅した。二つのモジュー
ルに対応するDNA断片を互いに連結させ、21種のサ
ブジーン(M1−M2,M1−M3,M1−M4,M1
−M5,M2−M3,M2−M4,M2−M5,M2−
M6,M3−M2,M3−M4,M3−M5,M3−M
6,M4−M2,M4−M3,M4−M5,M4−M
6,M5−M2,M5−M3,M5−M4,M5−M
6,M6−ter)を作成した。ここで、3’(下流)側
末端としたM6の下流側には転写終結因子(ter)を結
合した。
【0044】上記連結モジュール遺伝子(サブジーン)
の中から、モジュールに対応する各遺伝子が重複するよ
うに選んだ6個のサブジーンと両末端のプライマーを用
いて、マルチリコンビナントPCRを行った。例えば、
前記の通り、M1−M4−M2−M5−M3−M6のよ
うな順にモジュールを連結させたい場合は、M1−M
4,M4−M2,M2−M5,M5−M3,M3−M
6,M6−terの6個のサブジーンを鋳型に用いてマル
チリコンビナントPCRを行う(図1参照)。重複させ
るサブジーンの長さは、30〜84残基である。両末端
のプライマーとしては、M1遺伝子の5’(上流)側の
プライマー及びM6遺伝子の3’(下流)側プライマー
を用いる。
【0045】マルチリコンビナントPCRの条件は次の
通りである。反応液(50μl)は、10mM KCl、20
mM Tris-HCl(pH8.8)、10mM (NH4)2SO4、2mM MgS
O4、0.1%トリトンX−100、2%ホルムアミド、5
0ngサブジーン、400μM dNTP、1μM各プライマ
ー、1ユニットベントDNAポリメラーゼを含む。増幅
条件は、第1段階(5サイクル)94℃1分;53℃1
分;73℃0.5分、続く第2段階(20サイクル)9
4℃1分、60℃1分、73℃0.5分、である。
【0046】このようなマルチリコンビナントPCRを
用い、21種のサブジーンの組み合わせにより計23種
のバルナーゼのモジュール入れ換え変異体の遺伝子DN
Aを構築することができた。モジュール入れ換え変異体
の遺伝子DNAの配列はジデオキシ法(Sanger, F. W.
et al. (1977) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463
-5467参照)により確認した。
【0047】その結果、21種のサブジーンから、表1
に示すような23種のバルナーゼのモジュール入れ換え
変異体の遺伝子が作製できた。なお、表1中、Alignmen
tsは各モジュールの配列順序を示し、これらの中でNo7
のモジュール配列(M1-M3-M2-M4-M5-M6)を有するもの
をバルセーナ(Barsena)と命名した。
【0048】
【表1】
【0049】<3>モジュール入れ換え変異体の発現系
の構築 上記<2>のモジュール入れ換え変異体遺伝子DNAが
挿入されたプラスミドを鋳型に、上流側に開始コドン
(Ndelサイト)をもつプライマー(配列番号15)、下
流側にBamHIサイトをもつプライマー(配列番号16)
を用い、PCRで増幅する。このPCR生成物をNdeIと
BamHIで消化した後、NdelとBamHIで消化したT7の発現
ベクター(Studier, F. W. et al (1990) Method in En
zymol., 185, 60-89の記載に準じて調製)に連結させ、
pLysSをもつ大腸菌BL21(DE3)株をを形質転換させた。こ
のようにして、モジュール入れ換え変異体遺伝子DNA
をT7プロモータの下流に組み込んだ大量発現系を構築
した。1mMのIPTG(isopropylthio-β-D-galactoside)
の添加によってタンパク質の発現を誘導させ、SDS-PAGE
(sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electr
ophoresis)によって調べたところ、いずれのモジュー
ル入れ換え変異体も封入体として大量に発現しているこ
とが確認できた(図2参照)。
【0050】<4>モジュール入れ換え変異体の大量培
養と精製 上記<3>で得られたモジュール入れ換え変異体の遺伝
子DNAを乗せたプラスミドをもつ大腸菌BL21(DE3)/pL
ysSを終夜前培養し、その培養液100mlを1LのTB
培地に植菌した。培地にはプラスミドの選択マーカーで
あるカルベニシリンとクロラムフェニコールをそれぞれ
50μg/mlと30μg/mlの濃度で添加した。植菌後、1
時間培養し、IPTGを最終濃度1mMになるように加え、タ
ンパク質発現を誘導した。IPTG添加後、さらに4時間培
養した後、菌体を遠心分離によって集め、20mlの緩衝
液(50mM Tris-HCl, pH8.0, 1mM EDTA, 100mM Na
Cl)に溶解した。この溶液を一度−80℃で凍結し、そ
の後氷上でゆっくりと溶解させた。菌体を超音波破砕
し、不溶性画分を遠心分離により集めた。得られた沈殿
物を10mM HEPES(N-2-Hydroxyethylpiperazine-N'-2-e
thanesulfonic acid)-NaOH, pH7.6/6M尿素溶液に溶解
させた。不溶物を遠心分離によって除き、上清を10mM
HEPES-NaOH, pH7.6/6M尿素溶液で平衡化したP−セル
ロース(30ml)を充填したカラムにかけた。0〜0.5M
の酢酸アンモニウムのグラジエントにより溶出したタン
パク質を集め、4℃で5mM bis Tris-HCl, pH6.0に対し
て透析した。モジュール入れ換え変異体タンパク質の典
型的な収率はリッター当たり30〜50mgであった。N
末端アミノ酸配列はアミノ酸配列分析により確認した。
【0051】<5>モジュール入れ換え変異体タンパク
質の二次および三次構造の同定 上記で得られたすべての不溶性のモジュール入れ換え変
異体タンパク質は、尿素に溶解した後、透析により再生
させることができた。
【0052】これら23種のモジュール入れ換え変異体
タンパク質の二次および三次構造を円二色性スペクトル
(CD,日本分光社製、J−600型。用いたセル長は
0.1cmと1cm。測定温度は5℃)を測定して調べた。そ
の結果を表2に示す。なお、表中、Alignmentsは各モジ
ュールの配列順序を示し、Sec. Struc.は二次構造の種
類(H:Helix,S:Sheet,R:Random)及び二次構造
の度合(m:中位、s:強い)を示す。
【0053】
【表2】
【0054】表2から明らかなとおり、モジュール入れ
換え変異体タンパク質の9種がα−ヘリックス構造を、
5種がβ−シート構造を、10種が明確な二次構造をも
たないランダム構造をそれぞれもっていた。α−ヘリッ
クス構造をもつモジュール入れ換え変異体タンパク質の
うち、特に3種はα−ヘリックス構造を強くとる傾向を
示した。また、バルセーナ(Barsena)と名付けた変異
体は二次構造と三次構造をもっていることが明らかにな
った(図3参照)。
【0055】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 EcoRIサイトを含む上流側(forward)17残基からなるプ
ライマー 配列 GTAAAACGAC GGCCAGT 17
【0056】配列番号:2 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM1に対応する遺伝子DNAの
下流側(backward)20残基からなるプライマー 配列 GTAATTATCA GGTAGCTTAT 20
【0057】配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM2に対応する遺伝子DNAの
下流側(backward)20残基からなるプライマー 配列 GCCGATGCTT TTCCCCGGAG 20
【0058】配列番号:4 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM3に対応する遺伝子DNAの
下流側(backward)20残基からなるプライマー 配列 TTCACGCCAT GTTCGTCCGC 20
【0059】配列番号:5 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM4に対応する遺伝子DNAの
下流側(backward)20残基からなるプライマー 配列 AATCCGGTCT GAATTTCTGA 20
【0060】配列番号:6 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM5に対応する遺伝子DNAの
下流側(backward)20残基からなるプライマー 配列 TTTGTAAATC AGCCAGTCGC 20
【0061】配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM6に対応する遺伝子DNAの
下流側(backward)20残基からなるプライマー 配列 TCTGATTTTT GTAAAGGTCT 20
【0062】配列番号:8 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM1に対応する遺伝子DNAの
上流側(forward)20残基からなるプライマー 配列 GTGGCACAGG TTATCAACAC 20
【0063】配列番号:9 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM2に対応する遺伝子DNAの
上流側(forward)20残基からなるプライマー 配列 ATTACAAAAT CAGAAGCACA 20
【0064】配列番号:10 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM3に対応する遺伝子DNAの
上流側(forward)20残基からなるプライマー 配列 GGAGACATCT TCTCAAACAG 20
【0065】配列番号:11 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM4に対応する遺伝子DNAの
上流側(forward)20残基からなるプライマー 配列 GCGGATATTA ACTATACATC 20
【0066】配列番号:12 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM5に対応する遺伝子DNAの
上流側(forward)20残基からなるプライマー 配列 CTTTACTCAA GCGACTGGCT 20
【0067】配列番号:13 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 バルナーゼのモジュールM6に対応する遺伝子DNAの
上流側(forward)20残基からなるプライマー 配列 ACAACGGACC ATTATCAGAC 20
【0068】配列番号:14 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 HindIIIサイトを含む下流側(backward)17残基からな
るプライマー 配列 CAGGAAACAG CTATGAC 17
【0069】配列番号:15 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 開始コドン(NdeIサイト)をもつ上流側(forward)プラ
イマー 配列 GTGACACATA TGGCACAGGT TATCAACACG 30
【0070】配列番号:16 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報 BamHIサイトを持つ下流側(backward)プライマー 配列 CGTTGGATCC GTTATCTGAT TTTTGTAAAG GTCTG 35
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチリコンビナントPCRの概念を
示す図である。図中のDNA断片のサイズは、1−4が
117(72+45)bp、4−2が129(45+8
4)bp、2−5が114(84+30)bp、5−3が9
3(63+30)bp、3−6が66(30+36)bp、
6−terが136(36+100)bpである。
【図2】発現させた、大腸菌不溶性画分のタンパク質の
SDS−PAGE分析結果を示す図である。
【図3】バルセーナの遠紫外(A)と近紫外(B)領域
のCDスペクトルを示す図である。図中、実線はバルセ
ーナの5mM bis Tris-HCl(pH6.0)中、5℃でのスペクト
ル、破線はバルセーナの7M尿素中でのスペクトル、点
線は野生型バルナーゼの5mM bis Tris-HCl(pH6.0)中、
5℃でのスペクトルを示す。
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】発現させた、大腸菌不溶性画分のタンパク質の
ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動(SDS-PAGE)分析結果を示す電気泳動の写真であ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)タンパク質をコードする遺伝子D
    NAを単位領域毎に分断して単離し、(b)単離された
    単位領域DNAを任意の組み合わせで連結し、(c)連
    結された単位領域DNAを、入れ換えようとする順序に
    各単位領域DNAの末端が重複するように選んで混合
    し、(d)連結された単位領域DNAの混合物を鋳型と
    し、両末端単位領域DNAのプライマーを用いて増幅す
    ることを特徴とする入れ換え変異体遺伝子DNAの構築
    方法。
  2. 【請求項2】 単位領域DNAが、モジュールをコード
    するDNA、二次構造部分をコードするDNA、超二次
    構造部分をコードするDNA、原始配列をコードするD
    NA及びエキソン領域DNAより選ばれるDNAである
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (a)タンパク質をコードする遺伝子D
    NAを単位領域毎に分断して単離し、(b)単離された
    単位領域DNAを任意の組み合わせで連結し、(c)連
    結された単位領域DNAを、入れ換えようとする順序に
    各単位領域DNAの末端が重複するように選んで混合
    し、(d)連結された単位領域DNAの混合物を鋳型と
    し、両末端単位領域DNAのプライマーを用いて増幅す
    ることにより得られる入れ換え変異体遺伝子DNA。
  4. 【請求項4】 単位領域DNAが、モジュールをコード
    するDNA、二次構造部分をコードするDNA、超二次
    構造部分をコードするDNA、原始配列をコードするD
    NA及びエキソン領域DNAより選ばれるDNAである
    請求項3に記載のDNA。
  5. 【請求項5】 (1)(a)タンパク質をコードする遺
    伝子DNAを単位領域毎に分断して単離し、(b)単離
    された単位領域DNAを任意の組み合わせで連結し、
    (c)連結された単位領域DNAを、入れ換えようとす
    る順序に各単位領域DNAの末端が重複するように選ん
    で混合し、(d)連結された単位領域DNAの混合物を
    鋳型とし、両末端単位領域DNAのプライマーを用いて
    増幅して入れ換え変異体遺伝子DNAを得、 (2)入れ換え変異体遺伝子DNAをベクターに組み込
    んで発現ベクターを構築し、 (3)発現ベクターで宿主を形質転換し、 (4)形質転換体を培養し、 (5)培養物からタンパク質を採取することにより得ら
    れる入れ換え変異体タンパク質。
  6. 【請求項6】 単位領域DNAが、モジュールをコード
    するDNA、二次構造部分をコードするDNA、超二次
    構造部分をコードするDNA、原始配列をコードするD
    NA及びエキソン領域DNAより選ばれるDNAである
    請求項5に記載のタンパク質。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999011818A1 (fr) * 1997-08-28 1999-03-11 Isao Karube Procede de detection d'acides nucleiques ou de polypeptides hautement fonctionnels
WO2002026964A1 (fr) * 2000-09-27 2002-04-04 Mitsubishi Chemical Corporation Procede de construction d'une banque d'adn mutants et utilisation de celle-ci

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