JPH10145588A - 画像データ処理装置 - Google Patents

画像データ処理装置

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JPH10145588A
JPH10145588A JP8296949A JP29694996A JPH10145588A JP H10145588 A JPH10145588 A JP H10145588A JP 8296949 A JP8296949 A JP 8296949A JP 29694996 A JP29694996 A JP 29694996A JP H10145588 A JPH10145588 A JP H10145588A
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dot
correction
image data
data
density
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Pending
Application number
JP8296949A
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English (en)
Inventor
Hidejiro Maehara
秀次郎 前原
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラー画像などの多値画像データに対し、ジ
ャギー補正が必要なドットの判別と補正データの決定
を、簡単な判定及び演算によって効率よく適正に行なえ
るようにする 【構成】 多値データ処理部71で多値画像データの各
ドット毎に該ドットを中心とする所定領域内の画素濃度
状態を認識して、基準濃度データと補正の要否を示す情
報コードを出力すると共に、印刷中のデータを2値化
し、パターン認識部74でその黒ドット領域の白ドット
領域との境界部分の線分形状を認識してコード情報に変
換する。補正部75は、多値画像データの各ドット毎
に、多値データ処理部71およびパターン認識部74に
よるコード情報に基づいて補正が必要なドットか否かを
判別し、補正が必要なドットに対してのみ2値画像認識
手段によるコード情報に応じた補正を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多階調モノクロ
画像あるいはカラー画像を印刷又は表示可能な、レーザ
プリンタ等のカラー光プリンタ,デジタル複写機,ファ
クシミリ装置等のデジタル多値画像データによる電子写
真方式の画像形成装置、又は画像表示装置に適用する画
像データ処理装置に関し、特にカラー画像の画質向上処
理に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のモノクロ画像を印刷あるいは表示
する画像形成装置あるいは画像表示装置においては、文
字コードデータをフォントデータを用いて変換した文字
イメージデータ、あるいはイメージスキャナ等によって
読み取られた画像イメージデータを量子化して、メモリ
(RAM)上のビデオメモリ領域に2値データでビット
マップ状(ドットマトリックス状)に展開し、それを順
次読み出してビデオデータとして画像形成部(エンジ
ン)へ送出して用紙等の記録媒体に画像を形成し、ある
いは画像表示部(デイスプレイ)へ送出して画面に画像
を表示する。
【0003】この場合、画像形成対象がアナログ像であ
ればどの方向へも連続し得るが、それを量子化して展開
したデジタルのビットマップ像は、ドットマトリックス
の直交する方向に1ドット単位でステップ状にしか方向
を変えられないため、形成画像にゆがみを生じることに
なる。そのため、ドットマトリックスの直交する方向に
対して傾斜した直線や滑らかな曲線が階段状に形成され
るジャギーが生じ、文字や画像(特に輪郭線)をオリジ
ナルのイメージと同じに、あるいは所望の形状に形成す
ることが困難であった。
【0004】このような画像のゆがみであるジャギーを
減少させるために有効な方法としては、ドットマトリッ
クスのドットサイズを小さくして密度を増すことによ
り、ビットマップ像の解像度を高くする方法がある。し
かし、解像度を高くすると大幅なコストアップになる。
例えば300×300dpiの2次元ビットマップの解
像度を2倍にすると、600×600dpiのビットマ
ップが得られるが、4倍のメモリ容量と4倍の速度のデ
ータ処理能力が必要になる。
【0005】また、画像のジャギーを減少させるため他
の方法として、補間技法を用いて、階段状になった角を
つないで連続したスロープ状にしたり、隣接するドット
の明度を平均化してエッジをぼかす方法もあるが、この
方法によると階段状のジャギーは滑らかになるが、細か
な形状も取り除かれてしまうためコントラストや解像度
が低下してしまうという問題がある。
【0006】そこで、少ないメモリ容量で、画像のコン
トラストや解像度を低下することなく、簡単に効率よく
ジャギーを補正するために、特開平5−207282号
公報に見られるような画像データ処理方法及びその装置
が提案されている。これは、ビットマップ状に展開され
た画像データの黒ドット領域の白ドット領域との境界部
分(文字等の輪郭線)の線分形状を認識して、所要の各
ドットに対して複数ビットのコード情報に置き換え、少
なくともそのコード情報の一部を利用して補正が必要な
ドットか否かを判別し、補正が必要なドットに対しては
上記コード情報に応じた補正を行なうことにより、画像
のジャギーを補正するものである。
【0007】したがって、この方法によれば、予め補正
が必要な全ての特徴パターンをテンプレートとして作成
して記憶させておく必要がなく、補正が必要なドットの
判別と補正が必要なドットに対する補正データの決定と
を、上記コード情報を用いて簡単に効率よく行なうこと
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな画像データ処理方法を多階調のモノクロ画像あるい
はカラー画像を印刷又は表示する装置にそのまま適用す
ることはできない。すなわち、中間調を含む多階調画像
の濃度情報(多値画像データ)を効率よく処理しなけれ
ば、ハードウェアによる補正処理に時間がかかりすぎ、
画像出力のためのビデオデータの転送速度より補正処理
が遅くなり、上述のジャギー補正ができなくなってしま
う。
【0009】また、上述のような画像データ処理方法を
カラー画像形成装置に適用した場合、各色毎にビットマ
ップ状に展開された多値画像データを補正するには、補
正対象画素としての注目ドットを各色の多値画像データ
を展開したプレーン毎に処理することになるが、その場
合他のプレーンの注目ドットに対応するドットの状態を
判断して補正をしなければならない。
【0010】たとえば、あるプレーンの注目ドットの濃
度値が「0」で、その他のプレーンのこの注目ドットに
対応するドットの濃度値が「0」以外であった場合に
は、この注目ドットの画像データを補正すると、不正な
色の重なりがおきてしまい、適切なジャギー補正が行な
われなくなる。
【0011】さらに、カラー画像形成装置では、エンジ
ン毎又はプレーン毎に色の再現性が異なり、これを吸収
するためにγ補正といわれる補正処理が行なわれるが、
上述のジャギー補正はプレーン毎の特性に対して行なう
必要があるため、その情報だけでかなりのメモリ容量が
必要になり、コストが上昇してしまう。
【0012】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、多階調画像を印刷あるいは表示させる際に、ビ
ットマップ状に展開された多値画像データに対して輪郭
線のジャギーを補正して画質の向上を計るために、予め
メモリに記憶させておくことが必要なデータを最小限に
低減し、多値画像データのうちの補正が必要なドットの
判別と補正が必要なドットに対する補正データの決定
を、マイクロプロセッサ等による簡単な判定及び演算に
よって簡単に効率よく行なえるようにすることを目的と
する。
【0013】また、カラー画像を印刷あるいは表示させ
る際にも、不正な色の重なりが生じるようなことなく、
適切なジャギー補正を行なうことができ、各色の多値画
像データのガンマ補正のために必要なメモリ容量があま
り増加しないようにすることも目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明による画像デー
タ処理装置は、上記の目的を達成するため、ビットマッ
プ状に展開された多値画像データを格納する多値画像デ
ータ格納手段と、該手段に格納された多値画像データの
各ドット毎に該ドットを中心とする所定領域内の画素濃
度状態を認識し、その特徴をコード情報に置き換える濃
度認識手段と、画像データ格納手段からの多値画像デー
タに対して2値化処理を施して2値画像データを生成す
る2値化処理手段と、その2値画像データの黒ドット領
域の白ドット領域との境界部分の線分形状を認識して、
所要の各ドットに対して認識した線分形状の特徴をコー
ド情報に置き換える2値画像認識手段と、次のような補
正手段とを設けたものである。
【0015】その補正手段は、上記多画像データの各ド
ット毎に、上記濃度認識手段および2値画像認識手段に
よって置き換えられたコード情報に基づいて補正が必要
なドットか否かを判別し、補正が必要と判別したドット
に対しては、上記2値画像認識手段によって置き換えら
れたコード情報に応じた補正を行なう。
【0016】さらに、この画像データ処理装置をカラー
画像データの処理に適するようにするため、上記多値画
像データ格納手段を、複数の異なる色のビットマップ状
に展開された多値画像データをそれぞれ各色毎のプレー
ンに格納する手段とする。
【0017】そして、上記濃度認識手段に、画像データ
を出力するプレーンの注目ドットの濃度値が「0」で、
その他のプレーンの前記注目ドットに対応するドットの
濃度値が「0」以外の値の場合には、その注目ドットに
対して補正不要を示すコード情報を出力するピクセル判
定部と、上記注目ドットを中心とするコア領域内の濃度
値が「0」以外のドットの画素濃度が全て同じでない場
合には、その注目ドットに対して補正不要を示すコード
情報を出力するコア領域データ判定部とを設けるとよ
い。
【0018】また、これの画像データ処理装置におい
て、上記多値画像データ格納手段と濃度認識手段との間
に、多値画像データに対してγ補正を行なうγ補正手段
を設けるとよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図3は、この発明を実施
したカラー画像形成装置であるカラーレーザプリンタの
構成例を示すブロック図である。このカラーレーザプリ
ンタ2は、コントローラ3,エンジンドライバ4,プリ
ンタエンジン5,及び内部インタフェース(内部I/
F)6からなる。
【0020】そして、このカラーレーザプリンタ2は、
ホストコンピュータ1から転送されるカラー印刷用のプ
リントデータを受信して、コントローラ3によりページ
単位で各色(シアン:C,マゼンタ:M,イエロー:
Y,黒:K)毎にRAM33内に割り当てたプレーンに
多値のビットマップデータ(多値画像データ)を展開
し、各プレーン毎に順次レーザを駆動するためのドット
情報であるビデオデータに変換して、内部インタフェー
ス6を介してエンジンドライバ4へ送り、プリンタエン
ジン5をシーケンス制御して、用紙に多階調のカラー画
像を形成する。
【0021】ホストコンピュータ1から転送されるプリ
ントデータが多階調モノクロ印刷用のプリントデータで
ある場合は、コントローラ3によってそれをRAM33
内の黒(K)のプレーンに多値のビットマップデータを
展開し、それをビデオデータに変換して、内部インタフ
ェース6を介してエンジンドライバ4へ送り、用紙に多
階調のモノクロ画像を形成する。
【0022】この内部インタフェース6内に、この発明
による画像データ処理装置であるドット補正部7を設
け、コントローラ3から送出されるビデオデータ(多値
画像データ)に対してこの発明によるドット補正を行な
い、画質の向上を計るものである。
【0023】コントローラ3は、メインのマイクロコン
ピュータ(以下「MPU」という)31と、そのMPU
31が必要とするプログラム,定数データ及び文字フォ
ント等を格納したROM32と、一時的なデータやドッ
トパターン等をメモリするRAM33と、データの入出
力を制御するI/O34と、そのI/O34を介してM
PU31と接続される操作パネル35とから構成され、
互にデータバス,アドレスバス,コントロールバス等で
接続されている。また、ホストコンピュータ1及びドッ
ト補正部7を含む内部インタフェース6もI/O34を
介してMPU31に接続される。
【0024】エンジンドライバ4は、サブのマイクロコ
ンピュータ(以下「CPU」という)41と、そのCP
U41が必要とするプログラム,定数データ等を格納し
たROM42と、一時的なデータをメモリするRAM4
3と、データの入出力を制御するI/O44とから構成
され、互にデータバス,アドレスバス,コントロールバ
ス等で接続されている。
【0025】I/O44は、内部インタフェース6と接
続され、コントローラ3からのビデオデータや操作パネ
ル35上の各種スイッチの状態を入力したり、画像クロ
ック(WCLK)やペーパーエンド等のステータス信号を
コントローラ3へ出力する。また、このI/O44は、
プリンタエンジン5を構成するレーザ書き込みユニット
26及びその他のシーケンス機器群27と、図示しない
同期センサを含む各種のセンサ類28とも接続されてい
る。
【0026】そのコントローラ3は、ホストコンピュー
タ1からプリント命令等のコマンド及び文字データ,カ
ラー画像データ等のプリントデータを受信し、それらを
編集して文字コードならばROM32に記憶している文
字フォントによって画像書き込みに必要なドットパター
ンに変換し、それらの文字および画像(以下まとめて
「画像」という)の各色毎のビットマップデータをRA
M33内のビデオRAM領域の各色のプレーンにページ
単位で展開する。
【0027】そして、エンジンドライバ4からレディー
信号と共に画像クロックWCLKが入力すると、コント
ローラ3はRAM33内のビデオRAM領域の各色のプ
レーンに展開されているビットマップデータ(ドットパ
ターン)を、画像クロックWCLKに同期したビデオデ
ータとして、順次内部インタフエース6を介してエンジ
ンドライバ4に出力する。そのビデオデータに対して内
部インタフェース6内のドット補正部7によって、後述
するようにこの発明によるドット補正を必要に応じて行
なう。
【0028】また、操作パネル35上には、図示しない
スイッチや表示器があり、オペレータからの指示により
データを制御したり、その情報をエンジンドライバ4に
伝えたり、プリンタの状況を表示器に表示したりする。
【0029】エンジンドライバ4は、コントローラ3か
ら内部インタフェース6を介してドット補正されて入力
するビデオデータにより、プリンタエンジン5のレーザ
書き込みユニット26及び帯電部材,各現像器等のシー
ケンス機器群27等を制御したり、画像書き込みに必要
なビデオデータを内部インタフェース6を介して入力し
てレーザ書き込ユニット26に出力すると共に、センサ
類28からエンジン各部の状態を示す信号を入力して処
理したり、必要な情報やエラー状況(例えばペーパエン
ド等)のステータス信号を内部インタフェース6を介し
てコントローラ3ヘ出力する。
【0030】図1は図3におけるドット補正部7の概略
構成を示すブロック図、図2はその多値データ処理部7
1の具体的構成例を示す図、図4は2値データFIFO
メモリ72と2値データウインドウ73の具体的構成例
を示す図、図5はパターン認識部74の構成例とその各
出力信号を示すブロック図である。
【0031】ドット補正部36は、図1に示すように多
値バッファであるFIFOメモリ69,多値データウイ
ンドウ(シフトレジスタ)70,多値データ処理部7
1,2値データFIFOメモリ72,2値データウイン
ドウ73,2値画像認識手段であるパターン認識部7
4,補正部75,ビデオデータ出力部76,及びこれら
を同期制御するタイミング制御部77とによって構成さ
れている。
【0032】この図1において、FIFOメモリ69
は、先入れ先出しのメモリ(First InFirst Out memor
y)であり、図3に示したコントローラ3から送られてき
た複数ライン分(この実施形態では6ライン分)のビデ
オデータ(多値画像データ)を、YMCKの各色毎に格
納するラインバッファ(多値バッファ)がシリアルに接
続されている。
【0033】このFIFOメモリ69は、後述する2値
FIFOメモリ(図4参照)72とラインバッファの種
類は異なるが、その接続形態は同じである。そして、各
ラインバッファは1ドット(画素)毎に、例えば256
階調の濃度を表わす8ビットのデータを持っている。
【0034】多値データウインドウ70は、YMCKの
各色毎に図3に示したコントローラ3から送出されるビ
デオデータ1ライン分と、FIFOメモリ69の各ライ
ンバッファから出力される6ライン分との計7ライン分
のデータに対して各々11ドット分のシフトレジスタが
シリアルに接続されている。その各シフトレジスタも1
ドット(画素)毎に、例えば256階調の濃度を表わす
8ビットのデータを持っている。
【0035】この多値データウインドウ70を構成する
中央のシフトレジスタの真中のデータ(図4に示す2値
データウインドウ73のシフトレジスタ73dの真中の
×印が付されたドットに相当する)が、ターゲーットと
なる注目ドット(画素)の格納位置である。
【0036】そして、上記FIFOメモリ69を構成す
る各ラインバッファと、多値データウインドウ70を構
成する各シフトレジスタ内のビデオデータ(多値画像デ
ータ)が、順次1バイトずつシフトされ、注目ドットが
順次変化し、その注目ドットを中心とするウインドウの
ビデオデータを、連続的に抽出することができる。
【0037】多値データ処理部71は、多値データウイ
ンドウ70から抽出された印刷(出力)中のプレーンの
多値画像データをガンマ補正した後2値化処理をして、
2値画像データを生成する2値化処理手段の機能と、各
ドット毎に該ドットを中心とする所定領域内の画素濃度
状態を認識し、その特徴をコード情報に置き換える濃度
認識手段の機能とを備えている。その詳細は後述する。
【0038】2値データFIFOメモリ72は、先入れ
先出しのメモリ(First In FirstOut memory) であり、
図4に示すように多値データ処理部71で2値化された
複数ライン分(この実施例では6ライン分)の2値画像
データを格納するラインバッファ72a〜72fがシリ
アルに接続されている。
【0039】2値データウインドウ73は、同じ図4に
示すように、多値データ処理部71で2値化されて送出
されるシリアルの2値画像データ(ビデオデータ)1ラ
イン分と、2値デタータFIFOメモリ72の各ライン
バッファ72a〜72fから出力される6ライン分との
計7ライン分のデータに対して、各々11ビット分のシ
フトレジスタ73a〜73gがシリアルに接続されてお
り、パターン検出用のウインドウ(サンプル窓:図7に
その形状例を示す)を構成している。
【0040】そして、中央のシフトレジスタ73dの真
中のビット(図4に×印で示している)がターゲットと
なる注目ドットの格納位置である。なお、この2値デー
タウインドウ73を構成する各シフトレジスタ73a〜
73gの内、シフトレジスタ73aと73gは7ビッ
ト、シフトレジスタ73bと73fは8ビットで足り、
図4に破線で示す部分は無くてもよい。
【0041】この2値データFIFOメモリ72を構成
する各ラインバッファ72a〜72f及び2値データウ
インドウ73を構成する各シフトレジスタ73a〜73
g内のビデオデータが順次1ビットずつシフトされるこ
とによって、注目ドットが順次変化し、その各注目ドッ
トを中心とする2値データウインドウ73のビデオデー
タを連続的に抽出することができる。
【0042】図1におけるパターン認識部74は、多値
データウインドウ73から抽出したドット情報をもと
に、ターゲットとなっているドット(注目ドット)及び
その周囲の情報、特に2値画像データの黒ドツトと白ド
ツトの境界の線分形状の特徴を認識し、その認識結果を
定められたフォーマットのコード情報にして出力する2
値画像認識手段である。このコード情報がパターンメモ
リ75のアドレスコードの一部となる。このパターン認
識部74とウインドウメモリ73との関係については後
で詳述する。
【0043】補正部75は、多値データ処理部71から
出力されるコード情報及びパターン認識部74から出力
されるコード情報に基づいて補正が必要なドットか否か
を判別する判別手段と、補正が必要と判別されたドット
に対して、多値データ処理部71から出力される対象画
素基準濃度データと、パターン認識部74から出力され
るコード情報とをアドレスとして、予め補正データメモ
リ(パターンメモリ)に記憶された補正データを読み出
して、レーザ駆動用のビデオデータを出力する手段とか
らなる補正手段である。
【0044】この出力は、コントローラ3から送られて
きたビデオデータの1ドット毎に、その正規の幅すなわ
ちレーザ発光時間を複数に分割(後述する実施例では1
0分割)した値の整数倍(10分割の場合の最大値は1
0倍)の情報としてパラレル出力される。但し、基準濃
度データに応じてその正規の幅を例えば256階調に対
応して異ならせ、基準のドット径を変える。
【0045】ビデオデータ出力部76は、補正部75か
ら出力されたパラレル情報をシリアル化して図3のエン
ジンドライバ4へ送出し、プリンタエンジン5の書込み
ユニット26に設けられた光源であるLDユニツトのレ
ーザダイオードをON/OFFする信号源とする。
【0046】タイミング制御部77は、エンジンドライ
バ4から1ページ分の書き込み期間を規定するFゲート
信号(FGATE)、1ライン分の書き込み期間を規定
するLゲート信号(Lgate)、各ラインの書き込み
開始及び終了タイミングを示すLシンク信号(Lsyn
c)、1ドット毎の読み出し及び書き込みの同期を取る
画像クロック(WCLK)、及びリセット信号(RES
ET)を入力し、上述の各部ブロック69〜76に対し
てその動作の同期をとるために必要なクロック信号等を
発生する。
【0047】なお、補正部75内のパターンメモリに格
納される補正データは、コントローラ3のMPU31あ
るいはエンジンドライバ4のCPU41によりROM3
2又は42から選択的にロードしたり、ホストコンピュ
ータ1からダウンロードすることもでき、そうすれば画
像データの被補正パターンに対する補正データを容易に
変更することが可能である。
【0048】次に、図1における多値データ処理部71
の詳細を、図2によって説明する。図2は、多値データ
処理部71の構成例を示すブロック図であり、ガンマ補
正部710,コア領域データ判定部711,ピクセル判
定部712,および2値化処理部713によって構成さ
れている。そして、コア領域データ判定部711とピク
セル判定部712によって、濃度認識手段を構成してい
る。
【0049】ガンマ(Γ)補正部710は、図1におけ
る多値データウインドウ70から送られて来る多値画像
データに対して、プリンタエンジン5(図3)の特性に
合わせた補正を行なうものである。カラープリンタにお
いては、プリンタエンジン毎に、また印刷するプレーン
毎に色の再現性が異なり、これを吸収するためにガンマ
補正が必要である。
【0050】そこで、ジャギー補正を行なう場合、プレ
ーン毎の特性に応じて異なるジャギー補正を行なうよう
にすると、そのデータだけで補正部75にかなりのメモ
リ容量が必要になってしまう。そのため、ここでは濃度
認識処理を行なう前にその多値画像データに対してガン
マ補正するように構成している。ガンマ補正部710で
ガンマ補正した多値画像データを、濃度認識手段である
コア領域データ判定部711とピクセル判定部712へ
送る。
【0051】ピクセル判定部712は、図1における多
値データウインドウ70内のデータ形式が、1ピクセル
データとしてCMYKの各色が全て入ったデータの場
合、補正対象画素(注目ドット)のデータ(画素濃度)
が「0」すなわち白のとき、他のプレーンの対応する画
素に印刷データがあるかどうかを判定する。
【0052】例えば、図6に示すようなCMYKの各プ
レーンのコア領域(3×3画素)のデータのうち、中央
画素のデータ(濃度値)が、C:0,M:150,Y:
100,K:0 であったとき、印刷対象プレーンがC
であれば、図6に示すCデータの×印を付けた中央画素
が補正対象画素(注目ドット)であり、そのデータ(濃
度値)は「0」すなわち白である。
【0053】この場合、他のプレーンの対応する画素、
すなわち図6に示すMデータ,Yデータ、Kデータのそ
れぞれ中央画素のデータが全て「0」でなければ、ピク
セルデータ判定結果であるPICDを“0”にする。こ
れは、補正不要を示す1bitのコード情報である。この
例では、Kデータは「0」であるが、Mデータは「15
0」,Yデータは「100」で、それぞれ「0」ではな
い(印刷データあり:図6では黒丸で示す)ので、PI
CDを“0”にする。
【0054】補正対象画素のプレーン以外のプレーンの
対応する画素の濃度値が全て「0」であるか、補正対象
画素(注目ドット)の濃度値が「0」でない場合は、P
ICDを“1”(補正可)にする。他の色のプレーンに
ついてもその画像データを印刷する際に、各補正対象画
素毎に同様な判定を行なって、PICDとして“0”又
は“1”のコード情報を生成する。ピクセル判定部71
2はまた、CMYKの各プレーンのピクセルデータか
ら、現在印刷(出力)中のプレーンの各画素の濃度情報
を2値化処理部713に送る。
【0055】2値化処理部713は、ピクセル判定部7
12から送られてきたプレーンの濃度情報を予め指定さ
れた「しきい値」と比較して、それより大きければ
“1”に、小さければ“0”に2値化して、2値画像デ
ータを生成し、それを1bit のシリアルデータに変換し
て、図1及び図4に示した2値データFIFOメモリ7
2へ送る。この2値画像データが、さらに2値データウ
インドウ73を通して2値画像認識部であるパターン認
識部74へ送られ、所要の各ドット毎に線分形状が認識
され、その特徴がコード情報に置き換えられるが、その
詳細は後述する。
【0056】コア領域データ判定部711は、補正対象
となる画素(注目ドット)を中心とする図6に示したよ
うなコア領域(後述するパターン認識部74におけるコ
ア領域と同じ)内のピクセルデータを判定対象とする。
【0057】そして、対象となるコア領域内の多値画像
データのピクセルデータ(CMYK各8bit で計32bi
t )のうち、濃度値が「0」以外の画素(印刷するデー
タがあるドット)が、全て同一のデータ(画素濃度)で
あれば、補正可能と判定し、コア領域濃度判定結果のコ
ード情報であるCORDを“1”にする。そうでなく、
異なる画素濃度のドットが混在している場合はフォント
データではないので補正不要と判定し、CORDを
“0”にする。
【0058】また、このように判定されたピクセルデー
タのうち、印刷対象となっているプレーンのデータ(濃
度データ)のみを、ガンマ補正された対象画素基準濃度
データID(8bit )として出力する。これらの対象画
素基準濃度データID(濃度データ)、およびピクセル
データ判定結果のPICDとコア領域濃度判定結果のC
ORD(情報コード)は、図1の補正部75へ送られ
る。
【0059】図5は、図1及び図4におけるパターン認
識部74の内部構成及び2値データウインドウ73との
関係を示すブロック図である。サンプル窓である2値デ
ータウインドウ(以下単に「ウインドウ」と略称する)
73は、中央の3×3ビットのコア領域(Core)73
Cと、その上領域(Uppe)73U及び下領域(Lower)7
3Dと、左領域(Left)73L及び右領域(Right)
73Rに区分される(その詳細は後述する)。
【0060】パターン認識部74は、コア領域認識部7
41,周辺領域認識部742,マルチプレクサ743,
744,傾き(Gradient)計算部745,位置(Posi
tion)計算部746,判別部747,及びゲート748
によって構成されており、周辺領域認識部742はさら
に、上領域認識部742U,右領域認識部742R,下
領域認識部742D,及び左領域認識部742Lによっ
て構成されている。これらの各部の作用については後述
する。
【0061】ここで、マッチングのためのウインドウの
領域分割とその検出パターン及び使用領域について、図
7乃至図18によって説明する。 (1)ウインドウ この実施例で使用するウインドウ73は、図7に破線で
示すように7(height)×11(width)のサンプル窓であ
り、実際には図4に示したように7ラインのシフトレジ
スタ73a〜73gで構成されている。
【0062】また、各ラインは11ビットのレジスタで
構成されている。その合計77ビットのレジスタ出力の
うち、破線で囲んで示す49ドット分が特定パターンす
なわち水平または垂直に近い線分(厳密に言えば黒ドッ
ト領域の境界)の検出に使用される。
【0063】(2)コア領域 図7に破線で示したウインドウ73内の細い実線で囲ん
だ領域が3×3ドットのコア領域73Cである。コア領
域内73Cの中心のドットが補正の対象となる注目ドッ
ト(ターゲットドット)である。
【0064】図8乃至図10は1ドット幅の線分のコア
領域73C内に現れるパターン例を示している。これら
の図中の黒丸は黒ドット、二重丸は白ドット、三角形は
不定(黒、白どちらであっても構わない)を示してい
る。図8の(イ)〜(ニ)は傾き45度(1/1)の線分パ
ターンの種類であるが、これらのパターンはこの実施例
では補正の対象としない。ジャギーとして認識されるの
は水平に近い線分の場合は傾きが1/2以下の時、垂直
に近い線分の場合には傾きが2/1以上の時である。
【0065】水平に近い線分と垂直に近い線分の認識は
同等の方法で行なわれる。マッチング用のパターンが他
方に対して90度回転したものという違いだけである。
従って、以下の説明では水平に近い線分についてのみ説
明する。図9の(イ)〜(ト)は水平に近い1ドット幅の線
分のコア領域73C内に現れるパターンの種類を例示す
る。1/2以下の傾きの場合、コア領域内に現れるパタ
ーンは次の二通りがある。ジャギーの根源となる段差
(変化点)を捉えた場合には1/2の傾きを持った線分
(ロ,ハ,ホ,ヘ)となり、それ以外は直線(イ,ニ,
ト)となる。
【0066】図10の(イ)〜(ト)は垂直に近い1ドット
幅の線分のコア領域73C内に現れるパターンの種類を
例示する。この図8乃至図10に示す各パターンを基本
パターンとして記憶し、実際のコア領域73C内のパタ
ーンを捉えてこれらの各パターンとのマッチングをとれ
ば、そのパターンは補正の必要がないのか、水平に近い
線分の一部となり得るのか、あるいは垂直に近い線分の
一部となり得るのかを容易に識別できる。
【0067】(3)周辺領域 ジャギーパターンの検出において、コア領域73Cに現
れるパターンについて上述したが、図9及び図10に示
したパターンの線分が、水平又は垂直の直線でなく傾き
1/2以下又は2/1以上の線分の一部であるか否かを
確実に判断するには、コア領域73Cの周辺の状態を調
べる必要がある。
【0068】そのため、図11に太い実線で囲んで示す
周辺領域を設けている。この図11の(イ)は右領域73
R、(ロ)は左領域73L、(ハ)は上領域73U、(ニ)は
下領域73Dをそれぞれ示す。これらの各周辺領域の両
端の1ドットずつは互いに隣接する2つの領域に重複し
ている。
【0069】これらの各周辺領域73R,73L,73
U,73Dは、それぞれさらに細分化した3つのサブ領
域に分けられる(但し各その中央部の領域は重複して使
用される)。すなわち、右領域73R及び左領域73L
は、それぞれ図12の(イ)〜(ハ)に示す右サブ領域73
Ra,73Rb,73Rc及び左サブ領域73La,7
3Lb,73Lcに分けられ、上領域73U及び下領域
73Dは、それぞれ図13の(イ)〜(ハ)に示す上サブ領
域73Ua,73Ub,73Uc及び下サブ領域73D
a,73Db,73Dcに分けられる。
【0070】このように細分化したのは回路設計の容易
さのためである。これらのサブ領域のどれを使用してパ
ターン検出を行なうかは、この各周辺領域73R,73
L,73U,73Dに接するコア領域73C内における
検出パターンの黒ドットと白ドットの境界(線分)の状
態によって判断される。
【0071】すなわち、コア領域73C内における線分
の検出パターンが水平に近く傾きが1/2以下の場合に
は、図11の(イ)に示す右領域73R又は(ロ)に示す左
領域73Lあるいはその両方を調べればよい。また、線
分の検出パターンが垂直に近く傾きが2/1以上の場合
には、同図の(ハ)に示す上領域73U又は(ニ)に示す下
領域73Dあるいはその両方を調べればよい。
【0072】その場合、図14又は図15に示すよう
に、コア領域73C内における線分の検出位置によっ
て、各周辺領域のうちの特定のサブ領域のみを調べれば
よいのである。図14の例では左サブ領域73Lbと右
サブ領域73Raを、図15の例では上サブ領域73U
bと下サブ領域73Dcを調べればよい。なお、図14
の場合は右サブ領域73Raのみ、図15の場合は上サ
ブ領域73Ubのみを調べるようにしてもよい。
【0073】次に、図5に示したパターン認識部74を
構成する各ブロック741〜748からの各出力信号に
ついて説明する。 (1)コア領域認識部741の出力信号 H/V:水平に近い線分か垂直に近い線分かを示す信号
で、水平に近い線分の時ハイレベル“1”,垂直に近い
線分の時ローレベル“0”となる。
【0074】DIR0〜1:線分の傾き方向を示す2ビ
ットのコード化された信号。DIR1とDIR0の2ビ
ットで次の4種類の情報を表わす。
【0075】B/W:注目ドツト(画素)が黒か白かを
示す信号で、注目ドットの内容がそのまま出力される。
したがって、注目ドットが黒であれば“1”、白であれ
ば“0”である。 U/L:注目ドットが白の時、その注目ドットの位置は
線分に対して上側(右側なのか下側(左側)なのかを示
す信号で、上側(右側)であれば“1”、下側(左側)で
あれば“0”となる。
【0076】GST:注目ドットが傾き(Gradient)計
算のスタート点か否かを示す信号で、注目ドットがジャ
ギーの根源となっている段差(変化点)のスタート点で
ある場合は“1”でその他の場合は“0”となる。 RUC:コア領域73C内のパターンに対して右領域7
3R又は上領域73Uの状態も判断が必要かどうかを示
すフラグであり、必要であれば“1”、不要であれば
“0”となる。
【0077】LLC:コア領域73C内のパターンに対
して左領域73L又は下領域73Dの状態も判断が必要
かどうかを示すフラグであり、必要であれば“1”、不
要であれば“0”となる。なお、RUC,LLC共に
“1”の時はコア領域73C内の線分パターンは水平ま
たは垂直であり、RUC,LLC共に“0”の時は傾き
の計算は不要である。
【0078】CC0〜1:コア領域73C内の線分パタ
ーンの連続ドット数を示す2ビット情報で、「0〜3」
の数値を示す。 RUAS0〜1:右領域73R又は上領域73U内の三
つのサブ領域のうちの一つを指定する2ビットの信号。
【0079】(2)周辺領域認識部742の出力信号 cn0〜2:コア領域73C内の特定のドットに対する
周辺領域内での水平又は垂直方向の連続ドット数を示す
3ビットの情報で、「0〜4」の数値を示す。 dir0〜1:サブ領域内のマッチング検出により検出
された線分パターンの傾き方向を示す2ビットの信号
で、前述のDIR0〜1と同様なコード化がなされる。
【0080】(3)マルチプレクサ(MUX)743,
744の出力信号 RUCN0〜2:右領域73R又は上領域73U内にお
ける水平または垂直な連続ドット数を示す3ビツトの情
報。 RUDIR0〜1:右領域73R又は上領域73U内の
線分の傾き方向を示すコード化された信号。
【0081】LLCN0〜2:左領域73L又は下領域
73D内における水平または垂直な連続ドット数を示す
3ビツトの情報。 LLDIR0〜1:左領域73L又は下領域73D内の
線分の傾き方向を示すコード化された信号。
【0082】(4)判別部747の出力信号 DIR0〜1:コア領域認識部741からの信号DIR
0〜1と同じ。 NO−MATCH:認識した線分において補正すべきパ
ターンが無かったことを示す(補正すべきパターンが無
かったとき“1”になる)信号。
【0083】(5)傾き計算部745の出力信号 G0〜3:認識した線分の傾きの度合い(GRADIENT)を
表わす4ビットのコード情報。この傾きの度合いは数学
的な傾き角度ではなく、注目している線分パターンの水
平又は垂直方向の連続ドット数で表わす。すなわち1ド
ットの段差が生じるまでの上記連続ドット数が傾き度合
い(角度)に対応する。
【0084】(6)位置計算部746及びゲート748
の出力信号 p0〜3:注目ドットの位置(POSITION)を表わす4ビ
ットのコード情報で、水平に近い線分の場合は連続ドッ
ト内の左端から注目ドットまでのドット数、垂直に近い
線分の場合には連続ドツト内の下端から注目ドットまで
のドット数。 P0〜3:ゲート748から出力される位置コードで、
判別部747からの信号NO−MATCHが偽
(“0”)のときにはp0〜3がそのまま出力され、真
(“1”)のときには「0」となる。
【0085】次に、図5に示したパターン認識部74に
おける各ブロックの作用を簡単に説明する。コア領域認
識部741は、ウインドウ73のコア領域73C内の各
ドツトのデータを抽出して取り込み、その中心の注目ド
ツトに関して各種判断及び計数等を実行して、上述した
各信号H/V,B/W,U/Lを図1の補正部75へ出
力すると共に、H/Vすなわち水平に近い線分か垂直に
近い線分かによって、マルチプレクサ743と744の
入力をそれぞれ切り換える。
【0086】さらに、どの周辺領域の状態を判断する必
要があるかを示すRUC,LLCを傾き計算部745と
判別部747へ出力し、注目ドットが段差のスタート点
であるか否かを示すGSTを位置計算部746へ出力す
る。また、線分の傾き方向を示すコード情報であるDI
R0〜1を判別部747へ、コア領域内の連続ドット数
を示すCC0〜1を傾き計算部745へ、上領域73U
及び右領域73Rの三つのサブ領域の一つを指定するR
UAS0〜1を周辺領域認識部742の上領域認識部7
42U及び右領域認識部742Rへ、下領域73D及び
左領域73Rの三つのサブ領域の一つを指定するLLA
S0〜1を下領域認識部742D及び左領域認識部74
2Lへそれぞれ出力する。
【0087】周辺領域認識部742は、上領域認識部7
42U,右領域認識部742R,下領域認識部742
D,及び左領域認識部742Lが、それぞれウインドウ
73の上領域73U,右領域73R,下領域73D,左
領域73Lのそれぞれ指定されたサブ領域内の各ドット
データを抽出して取り込み、その線分パターンを認識
し、その領域内の連続ドット数を示すcn0〜2及び線
分の傾き方向を示すdir0〜1を、マルチプレクサ7
43又は744へ出力する。
【0088】マルチプレクサ743は、コア領域認識部
741からの信号H/Vが“0”の時は上領域認識部7
42Uからの情報を、“1”の時は右領域認識部742
Rからの情報を選択して入力し、各サブ領域内の連続ド
ット数をRUCN0〜2として傾き計算部745へ、線
分の傾き方向をRUDIR0〜1として判別部747へ
出力する。
【0089】マルチプレクサ744は、コア領域認識部
741からの信号H/Vが“0”の時は下領域認識部7
42Dからの情報を、“1”の時は左領域認識部742
Lからの情報を選択して入力し、各サブ領域内の連続ド
ット数をLLCN0〜2として傾き計算部745及び位
置計算部746へ、線分の傾き方向をLLDIR0〜1
として判別部747へ出力する。
【0090】判別部747は、上記各コード情報DIR
0〜1,RUDIR0〜1,LLDIR0〜1及び信号
RUC,LLCを入力してドツト補正する必要があるか
否かを判別し、必要があると判別すると認識された線分
の傾き方向を示すコード情報DIR0〜1を出力すると
共に、判別信号N0−MATCHを“1”にする。この
信号によってゲート748を閉じて、位置情報P0〜3
を出力させないようにする。
【0091】傾き計算部745は、それぞれ連続ドツト
数を示すコード情報CC0〜1,RUCN0〜2,及び
LLCN0〜2と、信号RUC,LLCを入力して、認
識した線分パターンの傾き度合い(GRADIENT)をその連
続するドット数として算出し、コード情報G0〜3を出
力する。位置計算部746は、ウインドウ73の左領域
73L又は下領域73D内の連続ドツト数を示すコード
情報LLCN0〜2と信号GSTとを入力して、注目ド
ットの位置(POSITION)を算出して、コード情報p0〜
3(=P0〜3)を出力する。
【0092】ここで、この傾き計算部747と位置計算
部746における傾き及び位置の計算方法について説明
する。傾き度合い(GRADIENT)及び位置(POSITION)
は、前述したコア領域認識部741から出力される情報
であるGST(1−GST=notGST とする),C
C,RUC,LLCと、周辺領域認識部742からマル
チプレクサ743,744を通して出力される情報であ
るRUCN,LLCNとから、次の数1及び数2の式に
よって計算される。
【0093】
【数1】GRADIENT=CC+(RUC×RUCN)+(L
LC×LLCN)
【0094】
【数2】 POSITION=GST+notGST×(LLCN+2)
【0095】具体的な計算例を、図16乃至図18に示
す線分パターンの例で示す。なお、各図におけるd行6
列のドットが注目(ターゲット)ドットである。
【0096】(1)図16に示す例 ウインドウ73のコア領域73C内で、注目ドットが段
差のスタート点になっておらず、連続ドット数は3で、
右領域73R及び左領域73Lの状態も判断する必要が
あるので、コア領域認識部741から出力される上記各
情報は次のようになる。 GST=0 CC=3 RUC=1 LLC=1
【0097】左右の周辺領域内73R,73L内でコア
領域73Cの線分パターンに続く水平なドット数はいず
れも1であるから、MUX743,744から出力され
る上記各情報は次のようになる。 RUCN=1 LLCN=1 したがって、数1及び数2により次のとおり傾きと位置
を算出する。
【0098】 GRADIENT=CC+(RUC×RUCN)+(LLC×LLCN) =3+(1×1)+(1×1)=3+1+1=5 (傾き:5) POSITION=GST+notGST×(LLCN+2) =0+(1−0)×(1+2)=0+1×3=3 (位置:3)
【0099】(2)図17に示す例 図16に示した各ドットのデータが右方へ1ビットだけ
シフトした時の線分パターンを示し、図16の場合と異
なるのは、右領域73R内での水平方向の連続ドット数
が2になり、左領域73L内での水平方向の連続ドット
数は0になるので、RUCN=2 LLCN=0 とな
る点だけであり、他の各情報は図16の場合と同じであ
る。したがって、数1及び数2により次のとおり傾きと
位置を算出する。
【0100】 GRADIENT=CC+(RUC×RUCN)+(LLC×LLCN) =3+(1×2)+(1×0)=3+2+0=5 (傾き:5) POSITION=GST+notGST×(LLCN+2) =0+(1−0)×(0+2)=0+1×2=2 (位置:2)
【0101】(3)図18に示す例 図17に示した各ドットのデータが右方へさらに1ビツ
トだけシフトした時の線分パターンを示し、ウインドウ
73のコア領域73C内で、注目ドットが段差のスター
ト点になっており、連続ドット数は2で、右領域73R
の状態も判断する必要があるが左領域73Lの状態は判
断する必要がないので、コア領域認識部741から出力
される上記各情報は次のようになる。 GST=1 CC=2 RUC=1 LLC=0
【0102】右領域73R内でコア領域73Cの線分パ
ターンに続く水平なドット数は3、左領域73L内での
それは4であるから、MUX743,744から出力さ
れる上記各情報は次のようになる。 RUCN=3 LLCN=4 したがって、数1及び数2により次のとおり傾きと位置
を算出する。
【0103】 GRADIENT=CC+(RUC×RUCN)+(LLC×LLCN) =2+(1×3)+(0×4)=2+3+0=5 (傾き:5) POSITION=GST+notGST×(LLCN+2) =1+(1−1)×(4+2)=1+0×6=1 (位置:1)
【0104】以上は水平に近い線分パターンの場合の計
算例であるが、垂直に近い線分パターンの場合も、RU
CNが上領域73U内の連続ドット数に、LLCNが下
領域73D内の連続ドット数になるだけであり、数1に
よって傾き度合い(GRADIENT)を、数2によって位置
(POSITION)をそれぞれ上述の各例の場合と同様に算出
できる。
【0105】次に、この実施例によるドットの補正方法
について説明する。まず水平に近い線分の補正について
図14,図19,及び図21等によって説明する。
【0106】図19に示す7×11のビデオ領域中で、
破線で示す丸が図3のコントローラ3から転送されてき
たフルドット情報(濃度値が最高の黒ドット)であり、
ハッチングを施した部分は補正によりドット径を変更
(レーザONのパルス幅を変更)されたものか、または
ドットを追加されたものである。コントローラ3から転
送されてきた破線で示す情報は、この図から明らかなよ
うに1/5の段差のジャギーを伴った水平に近い線分で
ある。この図19では、d行の補正結果によるレーザの
ON/OFFの状態を下方に示している。
【0107】図14はこの図19のd行9列目のドツト
が注目ドツトとなった場合のウインドウの状態を示して
いる。このときの図5に示したパターン認識部74内の
各ブロックの出力信号にの値を図21の(イ)〜(ニ)にお
ける図14の欄示す。
【0108】これらの信号の内、H/V,DIR1,D
IR0,B/W,U/L,G3〜G0,P3〜P0、お
よび図2に示した濃度認識手段715からの対象画素基
準濃度データID(8bit ),ピクセルデータ判定結果
PICD(0/1),コア領域濃度判定結果CORD
(0/1)が、図1に示した補正部75に入力して、パ
ターンメモリのアドレスとなる。そして、補正部75は
これらのアドレスに対応するデータを補正後のビデオデ
ータとしてパターンメモリから読み出して、ビデオデー
タ出力部76へパラレルのビデオデータを送出する。
【0109】なお、濃度認識手段715からの情報コー
ドであるPICD又はCORDのいずれかが“0”の場
合は、補正不要と判断して、対象画素基準濃度データI
D(8bit )をそのままビデオデータ出力部76へ送出
する。ビデオデータ出力部76は、補正部75から入力
するパラレルのビデオデータをシリアルのデータに変換
して、図3のエンジンドライバ4へ送出し、書込みユニ
ツト26のレーザ駆動用信号とする。
【0110】ところで、対象画素基準濃度データIDが
フルビットのときが濃度が最も濃い黒で、印刷する基準
ドットが図19に破線の円で示す最大径となるが、8bi
t のIDによって256階調の基準濃度値を表すことが
でき、1階調ごとに印刷する標準ドット面積が1/25
6ずつ変化するように、基準のドット径を変化させる。
ジャギー補正を行なう場合は、その濃度値に応じた基準
のドット径に対して、図19に示したフルドットに対す
る補正と同様な比率で、ドット径の変更あるいはドット
の追加を行なうことになる。
【0111】図19は、基準のドット径が最大のフルド
ットに対する補正の場合であり、例えば、d行9列目の
ドツトを書き込む時のレーザONのパルス幅が、例えば
フルドットの時のパルス幅の6/10に減少し、それに
よって形成されるドット径が破線で示すフルドツトに対
してハッチングを施して示す部分のように6/10に減
少する。
【0112】他のドットについても、順次注目ドットに
なって上記各信号が出力され、それをアドレスとして補
正後のビデオデータがエンジンドライバ4へ送られるこ
とにより、図19に示す各ドットがハッチングを施して
示すように補正される。この場合、コントローラ3から
転送されてきたデータが白のドットでも、その周辺の線
分パターンの認識により、必要に応じて最適な径の補正
ドットが付加される。このような、ドット径の減少ある
いは補正ドットの径(レーザONのパルス幅)は、フル
ドット径の整数分の一(この例では1/10)を単位と
してなされる。
【0113】図19に示す補正後のドット配列は段差部
に隙間ができてしまうように見えるが、実際のレーザプ
リンタの印字結果はこのように細密なものではなく、若
干のボケ(広がり)が生じるためこれらの隣接したドッ
ト間はつながって一体化し、それによってジャギーが補
正されて僅かに傾斜した滑らかな直線が形成される。
【0114】なお、この例は1ドットラインの場合の補
正であるが、白でないドツトが2ドット行以上並ぶ画像
領域の白ドット領域との境界の場合には、白ドット領域
側に補正ドツトが付加される部分に隣接する元の印刷ド
ットは径を減少させる補正は行なわず、当然ながら画像
領域側には補正ドツトの付加は行なわない。例えば、図
19に示した水平に近い線分パターンの図で下側が全て
画像領域であった場合には、e行2列と3列及びd行7
列と8列の黒ドットは破線の丸で示すフルドットのまま
にし、e行4列と5列及びd行9列とA列の補正ドット
の付加は行なわない。
【0115】なお、各色のプレーンの多値画像データ
は、それぞれその色を示す情報も含んでおり、上述のよ
うに補正したレーザ光によって感光体に書き込まれた潜
像を、その情報が示す色のトナーあるいはインクで現像
して、用紙上にカラー画像を形成することは勿論であ
る。
【0116】次に、垂直に近い線分の補正について図1
5,図20,及び図21等によって説明する。図20に
示す7×11のビデオ領域中で、破線で示した丸がコン
トローラ3から転送されてきた濃度最高のドット情報で
あり、ハッチングを施した部分は補正によりドット位置
を変更されたものである。コントローラ3から転送され
てきた破線で示す情報は、この図から明らかなように、
3/1の段差のジャギーを伴った垂直に近い線分であ
る。 なお、b行の補正結果によるレーザのON/OF
Fの状態を図20の下方に示している。
【0117】図15には、図20のb行5列目のドツト
が注目ドットとなった場合のウインドウの状態を示して
いる。このときの図5に示したパターン認識部74内の
各ブロックの出力信号の値を図21の(イ)〜(ニ)におけ
る図15の欄に示す。これらの信号の内H/V,DIR
1,DIR0,B/W,U/L,G3〜G0,P3〜P
0、および図2に示した濃度認識手段715からの対象
画素基準濃度データID(8bit ),ピクセルデータ判
定結果PICD(1/0),コア領域濃度判定結果CO
RD(1/0)が、図1に示した補正部75に入力し
て、パターンメモリのアドレスとなる。そして、補正部
75はこれらのアドレスに対応するデータを補正後のビ
デオデータとしてパターンメモリから読み出して、ビデ
オ出力部76へパラレルのビデオデータを送出する。
【0118】なお、濃度認識手段715からの情報コー
ドであるPICD又はCORDのいずれかが“0”の場
合は、補正不要と判断して、対象画素基準濃度データI
D(8bit )をそのままビデオデータ出力部76へ送出
する。ビデオデータ出力部76は、補正部75から入力
するパラレルのビデオデータをシリアルのデータに変換
して、図3のエンジンドライバ4へ送出し、書込みユニ
ツト26のレーザ駆動用信号とする。
【0119】その結果、濃度が最高のフルドットの場合
の例を示す図20において、b行5列目のドツトを書き
込む時のレーザONのパルスが、その幅は変わらないが
位相がパルス幅の1/3だけ遅れたものとなる。それに
よって形成されるドットも破線で示す元の位置からハッ
チングを施して示すように径の1/3だけ図で右へずれ
る。
【0120】他のドットについても順次注目ドットにな
って上記各信号が出力され、それをアドレスとして補正
後のビデオデータがエンジンドライバ4へ送られること
により、図19に示す各ドットがハッチングを施して示
すようにその水平方向の位置が補正され、ジャギーのな
い僅かに傾斜した直線が形成される。この場合も、フル
ドツト径の整数分の一を単位として、ドツトの位置を水
平方向に補正することができる。また、各ドツトの濃度
情報(256階調)に応じて、基準ドット径を変化さ
せ、補正が必要なドットについては、その濃度に応じた
基準ドット径のドットを水平方向にずらす補正を行なう
ことになる。
【0121】なお、この例は1ドットラインの場合の補
正であるが、白でないドットが2ドット列以上並ぶ画像
領域の白ドット領域との境界の場合には、画像領域側か
ら白ドット領域側に位置をずらした補正ドットが必要な
場合には、元の黒ドットは元の位置のまま残して、新た
に位置をずらした補正ドットを付加する。
【0122】例えば、図20において垂直に近い線分パ
ターンの図で左側が全て画像領域であった場合には、b
行5列とe行6列の元の印刷ドットは破線の丸で示す元
の位置のまま残し、それよりも1/3ドツト径分だけ右
(白ドット領域側)へずれたハッチングを施して示す補
正ドットを付加する。なお、c行6列及びf行7列の破
線の丸で示す元のドットは、それよりも1/3ドツト径
分だけ左(画像領域側)へずれた、ハッチングを施して
示す位置に補正される。このようにすると、黒ドット領
域内で2つの黒ドットが重なる部分が生じるが、レーザ
ONのパルスが連続するだけであり、何ら問題はない。
【0123】次に、この実施例による実際の文字データ
に対するドット補正例を説明する。図3のコントローラ
3でビツトマップに展開されて作成された印字データ中
に、図22に示すような21×19ドツトで英文字
「a」を印字するためのデータがあったと仮定して、こ
れを補正する場合を例に説明する。この図22におい
て、ハッチングを施してある部分が2値化した場合に黒
になるドット(以下、便宜上「黒ドット」という)の領
域で他の部分は白ドット領域である。
【0124】この印字データを前述したウインドウ(図
7参照)73で順次捉えて、その黒ドット領域の白ドッ
ト領域との境界の線分パターンを認識すると、図23に
示すように文字「a」の輪郭線となるが、かなりのジャ
ギー(段差部)が存在する。この輪郭線の内、補正する
必要があるのは傾斜した水平に近い線分と垂直に近い線
分の部分であるから、ドット補正のために注目ドットと
して検出されるのは、図24にハッチングを施して示す
ドットである。
【0125】そのうち、図25に「H」で示すのが水平
に近い線分の注目ドット、「V」で示すのが垂直に近い
線分の注目ドットである(信号H/Vに対応する)。図
26に示す矢印は、各注目ドットに対する線分の傾き方
向を示し、右上がりの傾斜がDIR=“01”で、右下
がりの傾斜がDIR=“10”である。なお注目ドット
の直線部分は、近い方の傾きを自己の傾きとする。
【0126】図27は検出する注目ドツトの中で元のデ
ータが白であったドット(画素)の黒ドットに対する位
置の判別結果を示し、Uは上(Upper),Rは右(Rig
ht),LOは下(Lower),LEは左(Left)を示し
ている。図28には各注目ドツトに対する前述した傾き
度合い(GRADIENT)の算出結果を、図29には同じく前
述した位置(POSITION)の算出結果を示す。これらは何
れも連続するドット数で表わされる。
【0127】そして、前述のように図5に示したパター
ン認識部74の各出力信号、および図2に示した濃度認
識手段715の基準濃度データIDと情報コードPIC
D,CORDをアドレスコードとして、図1の補正部7
5がパターンメモリから順次読み出す補正された各ドツ
トのビデオデータによって形成されるドットパターン
は、図30に示すようになる。
【0128】この図中で黒丸は水平に近い線分の補正ド
ットを、斜線を施した丸は垂直に近い線分の補正ドット
を、その他のハッチングを施した部分は黒ドツト領域内
の補正を受けないフルドットを表わしている。
【0129】このように、検出された注目ドットに対し
て補正の形態が選択され、前述したように補正を受ける
ものと元のデータがそのまま使用されるものとがある。
補正しない場合の黒ドット(B/W=“1”)は、レー
ザONのパルス幅を100%(10/10)にする。白ド
ツト(B/W=“1”)は勿論レーザONのパルス幅を
0%にする。但し、この黒ドットは、実際には濃度を持
っているので、基準濃度データIDに応じて、その補正
しない基準ドットの径が変更されることは前述したとう
りである。
【0130】こうして、文字の輪郭線及びそれに隣接す
る必要な部分のドツト補正を行なうことにより、図22
に示したような補正前の文字パターンに比べて輪郭線の
ジャギーが大幅に減少し、滑らかで美しい書体の文字を
プリントすることができる。しかも、多数のテンプレー
トのデータを記憶したり、その各テンプレートとそれぞ
れ突合せ(マッチング)処理を行なう必要がないので、
比較的安価な装置で実現でき、高品質の補正を効率よく
行なうことができる。
【0131】また、このような文字や線画以外の写真な
どの中間調画像の場合には、コア領域濃度判定結果CO
RDが“0”になるので、補正を行なわない。また、カ
ラー画像の場合に補正により不適正な色の重なりが生じ
るようなドットが注目ドットになった場合には、ピクセ
ルデータ判定結果PICDが“0”になるので、やはり
補正を行なわない。
【0132】なお、上述の実施例では、レーザプリンタ
2のコントローラ3とエンジンドライバ4とを結ぶ内部
インタフェース6内に、この発明による画像データ処理
装置であるドット補正部7を設けた場合の例について説
明したが、このドット補正部7をコントローラ3側ある
いはエンジンドライバ4側に設けるようにしてもよい。
【0133】さらに、この発明はレーザプリンタに限る
ものではなく、LEDプリンタその他の各種光プリン
タ,デジタル複写機,普通紙ファクシミリ等の、ビット
マップ状に画像データを展開して多値画像(特にカラー
画像)を形成する各種画像形成装置並びにその形成した
画像を表示する画像表示装置にも同様に適用することが
できる。
【0134】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の画
像データ処理装置によれば、ビットマップ状に展開され
た多値画像データに対して、濃度認識手段とその多値画
像データを2値化した2値画像認識手段とを独立して設
け、濃度認識手段による注目ドット毎の画素濃度状態の
判定結果によって補正の要否を決定し、補正が必要なド
ットに対してのみ2値画像認識手段によって認識された
線分形状に応じたコード情報に基づいて、濃度データを
補正するようにしたので、高速で中間調を含む多値画
像、特にカラー画像のジャギー補正を適正に行なうこと
ができる。
【0135】また、カラー情報をピクセル処理すること
により、ジャギー補正により色の不具合が生じないよう
にすることができる。さらに、ガンマ補正をジャギー補
正をする前の各対象画素のデータに対して行なうので、
プレーン毎に異なる補正値を持たずにすむので、メモリ
容量を節減して、安価なジャギー補正を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3における画像データ処理装置であるドツト
補正部7の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1における多値データ処理部71の構成例を
示すブロック図である。
【図3】この発明の一実施形態を示すレーザプリンタの
制御系の概略構成をホストコンピュータと共に示すブロ
ック図である。
【図4】図1における2値データFIFOメモリ72と
2値データウインドウ73の構成例を示すブロック図で
ある。
【図5】図1におけるパターン認識部74の構成例とそ
の各出力信号を示すブロック図である。
【図6】図2における濃度認識手段715の機能を説明
するための各色プレーンのコア領域のデータの例を示す
図である。
【図7】図5に示す2値データウインドウ73の形状例
とそのコア領域を示す説明図である。
【図8】同じくそのコア領域内の45°傾斜した線分の
認識パターンの種類を示す説明図である。
【図9】同じくそのコア領域内の水平あるいはそれに近
い傾斜した線分の認識パターンの種類を示す説明図であ
る。
【図10】同じくそのコア領域内の垂直あるいはそれに
近い傾斜した線分の認識パターンの種類を示す説明図で
ある。
【図11】図7に示した2値データウインドウ73にお
けるコア領域73Cに対する周辺領域である右領域,左
領域,上領域,及び下領域の説明図である。
【図12】同じくその右領域73R及び左領域73Lの
それぞれ三つのサブ領域の説明図である。
【図13】同じくその上領域73U及び下領域73Dの
それぞれ三つのサブ領域の説明図である。
【図14】同じくそのコア領域における水平に近い線分
パターンの認識結果によるサブ領域の選択例を示す説明
図である。
【図15】同じくそのコア領域における垂直に近い線分
パターンの認識結果によるサブ領域の選択例を示す説明
図である。
【図16】図5における傾き計算部745と位置計算部
746による傾き(GRADIENT)及び位置(POSITION)の
計算例を説明するためのウインドウ73内の線分パター
ンの例を示す説明図である。
【図17】図16の各ドットが1ビット右方へシフトし
た状態の説明図である。
【図18】図17の各ドツトがさらに1ビット右方へシ
フトした状態の説明図である。
【図19】図3に示したドツト補正部7による水平に近
い線分を構成する各ドットの補正例をレーザONのパル
ス幅と対応させて示す説明図である。
【図20】同じく垂直に近い線分を構成する各ドットの
補正例をレーザONのパルスの位相と対応させて示す説
明図である。
【図21】図14及び図15における各注目ドット(コ
ア領域73Cの中央のドツト)に対する図5に示したパ
ターン認識部74による各種認識結果を示す説明図であ
る。
【図22】図3のコントローラ3でビツトマップに展開
されて作成された英文字「a」を印字するためのデータ
の例を示す説明図である。
【図23】同じくその黒ドット領域と白ドット領域の境
界の線分パターンをを示す説明図である。
【図24】同じくそのドット補正のために注目ドットと
して検出される部分を示す説明図である。
【図25】同じくその各注目ドツトが水平に近い線分の
注目ドットなのか垂直に近い線分の注目ドットなのかを
示す説明図である。
【図26】同じくその各注目ドットに対する線分の傾き
方向を示す説明図である。
【図27】同じくその検出する注目ドツトの中で元のデ
ータが白であったドット(画素)の黒ドットに対する位
置の判別結果を示す説明図である。
【図28】同じく各注目ドツトに対する傾き(GRADIENT)
の算出結果を示す説明図である。
【図29】同じく各注目ドツトに対する位置(POSITION)
の算出結果を示す説明図である
【図30】図22に示した印字データのパターンに対す
る必要な注目ドツトの補正例を示す説明図である
【符号の説明】
1:ホストコンピュータ 2:レーザプリンタ 3:コントローラ 4:エンジンドライバ 5:プリンタエンジン 6:内部インタフェース 7:ドツト補正部(画像データ処理装置) 26:書込みユニット 69:多値データFIFOメモリ 70:多値データウインドウ 71:多値データ処理部 72:2値データFIFOメモリ 73:2値データウインドウ 74:パターン認識部(2値画像認識手段) 75:補正部(パターンメモリ) 76:ビデオデータ出力部 710:ガンマ補正部 711:コア領域データ判定部 712:ピクセル判定部 713:2値化処理部 715:濃度認識手段 741:コア領域認識部 742:周辺領域認識部 743,744:マルチプレクサ 745:傾き計算部 746:位置計算部 747:判別部 748 ゲート
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】ドット補正部7は、図1に示すように多値
バッファであるFIFOメモリ69,多値データウイン
ドウ(シフトレジスタ)70,多値データ処理部71,
2値データFIFOメモリ72,2値データウインドウ
73,2値画像認識手段であるパターン認識部74,補
正部75,ビデオデータ出力部76,及びこれらを同期
制御するタイミング制御部77とによって構成されてい
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】図1におけるパターン認識部74は、2値
データウインドウ73から抽出したドット情報をもと
に、ターゲットとなっているドット(注目ドット)及び
その周囲の情報、特に2値画像データの黒ドツトと白ド
ツトの境界の線分形状の特徴を認識し、その認識結果を
定められたフォーマットのコード情報にして出力する2
値画像認識手段である。このコード情報が補正部75
アドレスコードの一部となる。このパターン認識部74
とウインドウメモリ73との関係については後で詳述す
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 1/407 H04N 1/40 101E 1/409 101C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビットマップ状に展開された多値画像デ
    ータを格納する多値画像データ格納手段と、 該手段に格納された多値画像データの各ドット毎に該ド
    ットを中心とする所定領域内の画素濃度状態を認識し、
    その特徴をコード情報に置き換える濃度認識手段と、 前記画像データ格納手段からの多値画像データに対して
    2値化処理を施して2値画像データを生成する2値化処
    理手段と、 その2値画像データの黒ドット領域の白ドット領域との
    境界部分の線分形状を認識して、所要の各ドットに対し
    て認識した線分形状の特徴をコード情報に置き換える2
    値画像認識手段と、 前記多画像データの各ドット毎に前記濃度認識手段およ
    び2値画像認識手段によって置き換えられたコード情報
    に基づいて補正が必要なドットか否かを判別し、補正が
    必要と判別したドットに対しては、前記2値画像認識手
    段によって置き換えられたコード情報に応じた補正を行
    なう補正手段とを設けたことを特徴とする画像データ処
    理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像データ処理装置にお
    いて、 前記多値画像データ格納手段が、複数の異なる色のビッ
    トマップ状に展開された多値画像データをそれぞれ各色
    毎のプレーンに格納する手段であり、 前記濃度認識手段が、画像データを出力するプレーンの
    注目ドットの濃度値が「0」で、その他のプレーンの前
    記注目ドットに対応するドットの濃度値が「0」以外の
    値の場合には、その注目ドットに対して補正不要を示す
    コード情報を出力するピクセル判定部と、前記注目ドッ
    トを中心とするコア領域内の濃度値が「0」以外のドッ
    トの画素濃度が全て同じでない場合には、その注目ドッ
    トに対して補正不要を示すコード情報を出力するコア領
    域データ判定部とを有することを特徴とする画像データ
    処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の画像データ処理装置
    において、前記多値画像データ格納手段と前記濃度認識
    手段との間に、多値画像データに対してγ補正を行なう
    γ補正手段を設けたことを特徴とする画像データ処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003096675A1 (fr) * 2002-05-14 2003-11-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Dispositif et procede de creation d'image couleur
CN114454617A (zh) * 2022-01-19 2022-05-10 湖南视比特机器人有限公司 喷码总系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003096675A1 (fr) * 2002-05-14 2003-11-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Dispositif et procede de creation d'image couleur
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