JPH10144975A - 積層型圧電アクチュエータおよび可変焦点レンズ装置 - Google Patents

積層型圧電アクチュエータおよび可変焦点レンズ装置

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JPH10144975A
JPH10144975A JP8296780A JP29678096A JPH10144975A JP H10144975 A JPH10144975 A JP H10144975A JP 8296780 A JP8296780 A JP 8296780A JP 29678096 A JP29678096 A JP 29678096A JP H10144975 A JPH10144975 A JP H10144975A
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lens device
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信之 大矢
Taku Kaneko
金子  卓
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焦点深度が深く小型軽量な可変焦点レンズ装
置と、同装置を駆動する積層型圧電アクチュエータとを
提供すること。 【解決手段】 積層型圧電アクチュエータAは、中央部
に貫通孔10が開いた圧電バイモルフが数枚積層され、
外周部および内周部をそれぞれ外周連結部材2および内
周連結部材3で連結されたものである。可変焦点レンズ
装置は、同アクチュエータAと、外周連結部材2に容器
8を介して接合され貫通孔10に同軸な円盤状の透明弾
性膜7と、透明弾性膜7と対向して内周連結部材3に接
合されている透明板6と、両者6,7とで密閉空間を形
成している容器8と、同空間に封入されている透明な作
動流体9とからなり、圧電バイモルフと同程度の直径で
ある。上記アクチュエータAに交流電圧が印加される
と、作動流体9の圧力変動で透明弾性膜7が振動し、焦
点面の振動による残像で深い焦点深度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中央に貫通孔を有
する積層型圧電アクチュエータの技術分野と、この積層
型圧電アクチュエータを駆動機構に採用し上記貫通孔を
光路としている可変焦点レンズ装置の技術分野とに属す
る。この可変焦点レンズ装置の応用分野としては、顕微
鏡、顕微鏡カメラ装置の他に、医療用ないし工学用のカ
テーテルないしプルーブの先端に装備される光学レンズ
など多岐に渡る。
【0002】
【従来の技術】積層型圧電アクチュエータの従来技術と
しては、特開平1−235288号公報に、中央部に貫
通孔を有する積層型圧電変位素子が開示されている。同
素子では、同軸に積層された一対のリング状のバイモル
フが対向している二箇所で半径方向に沿った連結部材に
より剛に連結されて、圧電変位素子の基本単位が構成さ
れている。同基本単位は、上記連結部材とは90度ずれ
た位置で、隣接する他の基本単位と外周部で他の連結部
材により連結されている。
【0003】それゆえ、この従来技術の積層型圧電アク
チュエータに電圧が印加されると、上記連結部材を対称
軸として(回転対称ではなく)90度毎に屈伸し、同ア
クチュエータの一端と他端との間に変位もしくは変位力
を生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、可変焦
点レンズ装置用のアクチュエータとして評価する場合、
上記従来技術の積層型圧電アクチュエータでは、中央に
貫通孔が開いていて光路としての使用に適しながら、ア
クチュエータとしての特性が可変焦点レンズの駆動に適
したものではない。すなわち、変位を取り出す部分がリ
ング状のバイモルフの対向する二箇所に限られているの
で、着力点が可変焦点レンズの全周囲に均等になく、レ
ンズの縦軸と横軸とで焦点が精密に一致させることが難
しい。
【0005】また仮に、着力点をレンズの周囲に均一に
分布させるように剛性の高い円形のフレームを従来技術
の圧電アクチュエータに装着した場合にも、同フレーム
が傾いた場合に十分な復元力が期待できないので、同様
の不都合は依然として解消されない。そのうえ、従来技
術のアクチュエータでは、比較的変位は大きく取れるも
のの発生力は小さく、可変焦点レンズの駆動に必要な発
生力を得ることは難しく、高速駆動には適していないと
いう不都合もある。
【0006】一方、先行技術としては、特願平8−34
883号に記載の可変焦点レンズ装置がある。同装置で
は、可変焦点レンズの周囲に六つの積層圧電バイモルフ
が配設されており、これらによる発生力は軸対称性が比
較的高く、かつ、十分に強力であり、可変焦点レンズの
高速駆動にも好適である。しかしながら上記先行技術で
も、可変焦点レンズ駆動用の積層型圧電アクチュエータ
がレンズの周囲に6個あるので、その体積はやや大きめ
になり、コンパクトとは言い難い憾みがある。すなわ
ち、上記先行技術によっては、可変焦点レンズ装置を積
層型圧電アクチュエータと同程度の直径に小型化するこ
とは不可能である。また、複数の積層型圧電アクチュエ
ータを構成要素としているので、いきおい部品点数が増
加し、その結果、製造コストの増加や故障率の増大を招
くおそれもなしとはしない。
【0007】さらに、レンズの回転対称性を高く保つた
めに、全ての積層型圧電アクチュエータの発生力特性や
変位特性を均一にしておく必要があり、品質の均一性に
対する要求が高くなる。また、6個の積層型圧電アクチ
ュエータを構成している数十枚の圧電バイモルフのう
ち、一枚にでも導通不良などの不具合があれば、レンズ
の回転対称性が失われるので、この意味からも高い信頼
性を維持するのは難しいものと考えざるを得ない。
【0008】そこで本発明は、前述の先行技術と比較し
て、小型軽量化、低コスト化および高信頼性化が可能な
可変焦点レンズ装置と、同可変焦点レンズ装置の高速駆
動に好適な積層型圧電アクチュエータとを提供すること
を解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明
した。 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の積層
型圧電アクチュエータである。本手段では、中央部に貫
通孔が開いているリング状の圧電変形素子(バイモルフ
またはユニモルフ)が積層されており、外周連結部材に
よりそれぞれの外周部が、内周連結部材によりそれぞれ
の内周部が、互いに連結されている。
【0010】それゆえ、上記貫通孔により、中央部に円
筒状の光路用の空間が確保されているので、単一の積層
型圧電アクチュエータで可変焦点レンズを駆動すること
ができる。この際、積層型圧電アクチュエータをレンズ
と同軸に配設することができるので、レンズの全周囲に
均等に発生力をかけることができ、レンズに非回転対称
な歪みが生じることがない。
【0011】また、外周連結部材および内周連結部材に
より、発生力は各圧電変形素子の総和になるので、発生
力の必要に応じて圧電変形素子を積層すれば、十分な発
生力が得られる。また、発生力が強く、ストローク(変
位)が比較的小さいので、可変焦点レンズの高速駆動に
も適している。さらに、単一の積層型圧電アクチュエー
タをレンズと同軸に配設することができるので、一つの
積層型圧電アクチュエータの倍程度の体積で、可変焦点
レンズ装置全体をコンパクトかつ軽量にまとめることが
できる。さらに、単一の積層型圧電アクチュエータであ
るので、部品点数も少なくて済み、信頼性が向上するう
えにコストダウンにもなる。また、積層された圧電変形
素子のうち一枚に不具合があっても、積層型圧電アクチ
ュエータ全体の発生力は少し減少するだけで非対称性は
生じないので、レンズに歪みが生じることがない。
【0012】したがって、本手段を可変焦点レンズ装置
に採用すれば、同装置のレンズを光学的な歪みが少ない
状態で高速駆動できるだけではなく、同装置を小型化、
高信頼性化および低廉化することができるという効果が
ある。すなわち、本手段によれば、小型軽量の可変焦点
レンズ装置に特に好適な積層型圧電アクチュエータを提
供することができる。
【0013】(第2手段)本発明の第2手段は、請求項
2記載の積層型圧電アクチュエータである。本手段で
は、内周連結部材がパイプ材で構成されているので、最
も単純な構成で部品点数が少なく組立が容易であり、破
損しにくい。また、パイプ状の内周連結部材の貫通孔を
光路として使用する際、貫通孔を形成している内周面が
平滑であって埃等が溜まりにくく、発生もしないので、
本手段の内周連結部材は光路の形成に好適である。
【0014】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、組立が容易で工数が少なく低廉であ
るうえ、頑丈で歪みにくく、埃も発生しないので光路を
形成する部材として好適な内周部を持つ積層型圧電アク
チュエータを提供することができるという効果がある。 (第3手段)本発明の第3手段は、請求項3記載の積層
型圧電アクチュエータである。
【0015】本手段では、外周連結部材または内周連結
部材が導電性の材料からなり、各圧電変形素子の圧電板
の電極に導通しているので、その分、リード線等による
配線は不要となる。それゆえ、リード線配線の工数が低
減されコストダウンに貢献があるほか、断線等による導
通不良が起きる確率が減り信頼性が向上する。したがっ
て本手段によれば、前述の第1手段の効果に加えて、製
造コストが低減され、信頼性が向上するという効果があ
る。
【0016】(第4手段)本発明の第4手段は、請求項
4記載の可変焦点レンズ装置である。本手段には、前述
の積層型圧電アクチュエータと、その貫通孔に同軸に配
設されている円盤状の透明弾性膜と、同様の他の透明弾
性膜または透明板である透明封止部材とがあり、透明弾
性膜または透明封止部材は同アクチュエータに駆動され
る。また、透明弾性膜、透明封止部材および容器で密閉
空間が形成されており、同密閉空間の中には透明な作動
流体が封入されている。
【0017】それゆえ、積層型圧電アクチュエータに駆
動されて透明弾性膜または透明封止部材が変位すると、
内部空間に封入されている作動流体の圧力が変化し、透
明弾性膜を押圧ないし吸引して変形させる。透明弾性膜
は、透明封止部材および作動流体とで光学レンズを形成
しているので、透明弾性膜が突出したり陥没したりする
たびに同レンズの焦点面の位置は変動する。
【0018】それゆえ、積層型圧電アクチュエータを高
速で往復駆動すれば、可変焦点レンズの焦点面の位置は
高速で変化する。その結果、本可変焦点レンズ装置で
は、様々な焦点深度に位置している被写体の形状が残像
現象により鮮明な像として残り、被写体に対する焦点深
度が極めて深い(広範囲な)焦点機能が発揮され、凹凸
の激しい被写体の全体をも鮮明な画像でとらえることが
可能になる。
【0019】したがって本手段によれば、焦点深度が極
めて深い焦点機能を有する可変焦点レンズ装置が提供で
きるだけでなく、その駆動装置である積層型圧電アクチ
ュエータがもつ前述の各種の作用効果を発揮することが
できる。すなわち本手段によれば、可変焦点レンズを光
学的な歪みが少ない状態で高速駆動できるだけではな
く、可変焦点レンズ装置全体を小型化できるうえ、信頼
性の飛躍的な向上とコストダウンとが可能であるという
効果がある。
【0020】さらに本手段では、先行技術の可変焦点レ
ンズ装置で超小型化のボトルネックになっていた複数の
積層型圧電アクチュエータが、貫通孔が光路を兼ねる単
一の積層型圧電アクチュエータで置き換えられている。
したがって本手段によれば、積層型圧電アクチュエータ
の倍程度の体積に、可変焦点レンズ装置全体を超小型化
することが可能になるという効果がある。
【0021】(第5手段)本発明の第5手段は、請求項
5記載の可変焦点レンズ装置である。本手段では、透明
封止部材は円盤状の透明板で、積層型圧電アクチュエー
タのパイプ状の内周連結部材に接合されており、内周連
結部材を介して積層型圧電アクチュエータによりその軸
長方向に駆動される。また、容器は、外周連結部材に接
合されている外周部分を有し中央に円形のレンズ孔が貫
通しているリング部材と、リング部材と透明板とを油密
に接続しているリング状の弾性膜とを有している。そし
て、透明弾性膜は、レンズ孔の周囲のリング部材に全周
が接合されている。
【0022】積層型圧電アクチュエータが内周連結部材
を介して透明板を駆動すると、透明板とともにその周囲
の弾性膜の内周部も変位し、内部空間の容積を変えよう
とするので作動流体に圧力変動が生じる。この圧力変動
により、作動流体から透明弾性膜は押し引きされて、突
出したり陥没したりしてその曲率を変化させる。その結
果、透明板および透明弾性膜と両者の間に介在している
作動流体とによって形成されているレンズは、その焦点
面の位置を変化させる。
【0023】それゆえ、積層型圧電アクチュエータによ
り高速駆動されて激しく振動するのは、透明弾性膜より
も頑丈な透明板であり、同透明板は激しい振動等によっ
ても破損しにくい。また、透明弾性膜は、静止している
リング部材に全周囲が接合されているので、衝撃や加速
度が直接かからず、作動流体の圧力を介して変形するだ
けであるから、破損しにくい。
【0024】したがって本手段によれば、前述の第4手
段の効果に加えて、より頑丈で長寿命な可変焦点レンズ
装置を提供することができるという効果がある。 (第6手段)本発明の第6手段は、請求項6記載の可変
焦点レンズ装置である。本手段では、透明弾性膜を形成
している材料は石英ガラス(SiO2 )を含むガラスで
あるので、合成樹脂等に比べて比較的硬度が高く、光学
的な特性も良好なうえ、化学的により安定であり、弾性
率等の特性の経年変化も温度等の環境による変化も少な
い。また、ガラス材料では、優れた透明度(光線の透過
性)と適度な弾性係数と良好な加工性とを備えた種類を
選定できるので、ガラスは透明弾性膜の材料として好適
である。
【0025】したがって本手段によれば、前述の第4手
段の効果に加えて、透明弾性膜をより光学的に優れ力学
的にも化学的にも安定した材質で形成できるので、可変
焦点レンズ装置の性能が向上し、かつ、安定するという
効果がある。 (第7手段)本発明の第7手段は、請求項7記載の可変
焦点レンズ装置である。
【0026】本手段では、作動流体がシリコンオイルで
あるので、作動流体の透明度が高くまた化学的により安
定であり、粘性等の特性の経年変化も少なく温度等の環
境による変化も比較的少ない。また、透明弾性膜および
透明封止部材がガラス製であるとすると、シリコンオイ
ルの屈折率がガラスの屈折率に近いので、界面での反射
が少なくなり、より明晰な光学像が得られる。さらに、
シリコンオイルの成分を選定することにより、適正な粘
性を作動流体に持たせることができる。
【0027】したがって本手段によれば、前述の第4手
段の効果に加えて、より明晰な光学像が安定して得られ
るという効果がある。 (第8手段)本発明の第8手段は、請求項8記載の可変
焦点レンズ装置である。本手段では、積層型圧電アクチ
ュエータは、可変焦点レンズ装置の振動する構造全体の
共振周波数にて加振される。それゆえ、より少ない電力
(ないし電圧)を積層型圧電アクチュエータに印加する
だけで、より大きな振幅で透明弾性膜の形状を変化させ
ることができ、焦点深度がいっそう深くなる。なお、共
振周波数付近で加振されてうなりを生じる場合には、粘
度がより高い作動流体を使用することにより、適正なダ
ンピングを生じてうなりを抑制することができる。
【0028】したがって本手段によれば、前述の第4段
の効果に加えて、より少ない消費電力で過熱等の不具合
を心配することなく、より深い焦点深度が得られるとい
う効果がある。
【0029】
〔実施例〕
(実施例の積層型圧電アクチュエータの構成)本発明の
一実施例としての積層型圧電アクチュエータAは、図1
(a)〜(b)に示すように、4枚の積層された圧電バ
イモルフ1と、各圧電バイモルフ1の外周部および内周
部をそれぞれ互いに連結している外周連結部材2および
内周連結部材3とから構成されている。すなわち、中央
部に貫通孔10を有するバイモルフ1が4枚、同軸に積
層されており、その貫通孔10に面する内周部にはパイ
プ状の内周連結部材3が、内周接合部材5を介してそれ
ぞれ接合されている。一方、各バイモルフ1の外周部に
は、60度毎に配設されている6本の棒状の外周連結部
材2が、外周接合部材4を介してそれぞれ接合されてい
る。したがって、4枚の圧電バイモルフ1は、同軸で一
定間隔に積層されている。
【0030】各圧電バイモルフ1は、図2に示すよう
に、中央部に貫通孔10を有するリング状の弾性板11
と、弾性板11の表裏両方の表面にそれぞれ接合されて
いるリング状の圧電板12,13とからなる。弾性板1
1は、バネ弾性を有するステンレス鋼製の薄板から形成
されており、圧電板12,13の共通電極をも兼ねてい
る。圧電板12,13は、それぞれ弾性板11の表裏の
表面に接合されている圧電材料PZTからなる薄板であ
り、同圧電材料の分極方向Pは軸長方向の同じ方向へ向
いている。また、圧電板12,13の表面には、銀の微
細粉末を主成分とする導電ペーストが印刷されて焼成さ
れた膜状の表面電極14,15が形成されている。
【0031】外周連結部材2は、再び図1(a)〜
(b)に示すように、ステンレス鋼からなる細い棒状部
材である。そして外周連結部材2は、同じくステンレス
鋼製のクリップ状の外周接続部材4を介して、圧電バイ
モルフ1の弾性板11の外周部に、銀鑞付けまたはレー
ザ溶接で接合されている。それゆえ、外周連結部材2
は、弾性板11に電気的に導通している。
【0032】内周連結部材3は、ステンレス鋼製の薄板
からなるパイプ材であり、図3に示すように、内周接続
部材5を介して圧電バイモルフ1の内周部に接合されて
いる。すなわち、内周連結部材3の外周面は、絶縁リン
グ52を介して圧電バイモルフ1の内周面に当接してお
り、圧電バイモルフ1の弾性板11と内周連結部材3と
は互いに絶縁されている。圧電バイモルフ1の表裏両側
からは、それぞれキャップ状の導電スペーサ部材51が
当接しており、各圧電バイモルフ1の内周部は、それぞ
れ二つの対向する導電スペーサ部材51によって挟持さ
れている。
【0033】導電スペーサ部材51は、その内周面で内
周連結部材3の外周面に銀鑞付けまたはレーザ溶接で接
合されている。また、導電スペーサ部材51は、それぞ
れ各圧電バイモルフ1の表面電極14,15に押圧力を
もって当接し、表面電極14,15に導通している。そ
れゆえ、内周連結部材3は、導電スペーサ部材51を介
して各圧電バイモルフ1の表面電極14,15に導通し
ている。
【0034】(実施例の積層型圧電アクチュエータの作
用効果)本実施例の積層型圧電アクチュエータAは、以
上のように構成されているので次のような作用および効
果を発揮する。第1に、図4に示すように、積層型圧電
アクチュエータAに外周連結部材2および内周連結部材
3を介して電圧を印加すると、各圧電バイモルフ1が変
形して外周連結部材2と内周連結部材3との間に、軸長
方向の変位を生じる。同変位の方向は、印加電圧の極性
が反転すれば反転し、変位を生じるための発生力は所定
の電圧まではほぼ印加電圧に比例する。なお、外周連結
部材2および内周連結部材3により、変位は各圧電バイ
モルフ1の単体そのままであるが、発生力は積層されて
いる圧電バイモルフ1の枚数分である4倍になる。
【0035】したがって、積層型圧電アクチュエータA
によれば、発生力が強いばかりではなく、ストローク
(変位)が比較的小さいので高速で往復駆動することが
でき、可変焦点レンズL(図5参照)の駆動に好適であ
るという効果がある。なお、ストロークが比較的小さい
とは言っても、可変焦点レンズLを駆動するのに十分な
ストロークは確保されている。
【0036】第2に、積層型圧電アクチュエータAの軸
心回りの中央部には、パイプ状の内周連結部材3の内周
面により貫通孔10が形成されており、中央部に円筒状
の光路用の空間が確保されている。それゆえ、単一の積
層型圧電アクチュエータAで貫通孔10を光路とするこ
とにより、後述の可変焦点レンズLを駆動することがで
きる。この際、積層型圧電アクチュエータAをレンズL
と同軸に配設することができるので、レンズLに回転対
称に均等な発生力をかけることができ、積層型圧電アク
チュエータAによれば、レンズLに非回転対称な歪みが
生じることがないという効果がある。
【0037】第3に、単一の積層型圧電アクチュエータ
AをレンズLと同軸に配設することができるので、可変
焦点レンズ装置J(図5参照)全体をコンパクトにまと
めることができる。すなわち、圧電バイモルフ1と同程
度の直径に可変焦点レンズ装置Jをまとめることがで
き、可変焦点レンズ装置Jの飛躍的な小型化が可能にな
るという効果がある。
【0038】第4に、単一の積層型圧電アクチュエータ
Aだけで可変焦点レンズLを駆動できるので、部品点数
も少なくて済み、信頼性が向上するうえにコストダウン
にもなる。また、積層された圧電変形素子のうち一枚に
不具合があっても、積層型圧電アクチュエータ全体の発
生力は少し減少するだけで非対称性は生じないので、レ
ンズに歪みが生じることがなく、使用し続けることがで
きる。それゆえ、本実施例の積層型圧電アクチュエータ
Aによれば、可変焦点レンズ装置Jの信頼性が極めて高
くなるという効果がある。
【0039】第5に、積層型圧電アクチュエータAの内
周連結部材3はパイプ材で構成されているので、最も単
純な構成で部品点数が少なく組立が容易であり、破損し
にくい。また、パイプ状の内周連結部材3の貫通孔10
を光路として使用する際、貫通孔10を形成している内
周面が平滑であって埃等が溜まりにくく、塵等が発生も
しない。
【0040】したがって、本実施例の積層型圧電アクチ
ュエータAは、組立が容易で工数が少なく低廉であるう
え、頑丈で歪みにくく、埃も発生しないで光路を形成す
ることができるという効果がある。第6に、外周連結部
材2および内周連結部材3が導電性の材料からなり、各
圧電バイモルフ1の電極に導通しているので、その分、
リード線等による配線は不要となる。それゆえ、リード
線配線の工数が低減されコストダウンに貢献があるほ
か、断線等による導通不良が起きる確率が減り信頼性が
さらに向上する。
【0041】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、製造コストが低減され、信頼性がい
っそう向上するという効果がある。以上をまとめると、
積層型圧電アクチュエータAを可変焦点レンズ装置Jに
採用すれば、同装置JのレンズLを光学的な歪みが少な
い状態で高速駆動できるだけではなく、同装置を小型
化、高信頼性化および低廉化することができるという効
果がある。すなわち、本実施例によれば、小型軽量な可
変焦点レンズ装置Jに極めて好適な積層型圧電アクチュ
エータAを提供することができる。
【0042】(実施例の可変焦点レンズ装置の構成)一
実施例としての可変焦点レンズ装置は、図5に示すよう
に、前述の積層型圧電アクチュエータAと、その一端に
接合されている可変焦点レンズLとから構成されてい
る。可変焦点レンズLは、中央部の表面に配設されてい
る円盤状の透明板6と、中央部の裏面に配設されている
透明弾性膜7と、両者6,7とで密閉された内部空間を
形成している容器8と、同内部空間に隙間なく封入され
ている作動流体9とから構成されている。さらに容器8
は、中空円筒状の外周部分を有し中央に円形のレンズ孔
80が貫通しているリング部材81と、リング部材81
と透明板6とをそれぞれ油密に全周で接続しているリン
グ状の弾性膜82と、リング状の接合部材83とから構
成されている。
【0043】接合部材83は、弾性膜82の内周部の表
面に全周で接着されており、積層型圧電アクチュエータ
Aの内周連結部材3の一端と接合して連動する。また、
透明板6は透明封止部材であって、その外周部でリング
状の弾性膜82の内周部に裏側から全周で接着されてお
り、弾性膜82を介して接合部材83と接合している。
【0044】積層型圧電アクチュエータAの貫通孔10
と、可変焦点レンズLの透明板6、透明弾性膜7、およ
び容器8のレンズ孔80とは、いずれも互いに同軸に配
設されている。そして、透明板6および透明弾性膜7
と、両者6,7の間に介在する透明な作動流体9とで、
焦点が調整可能な光学レンズが構成されている。ここ
で、透明板6および透明弾性膜7はいずれも石英ガラス
製であり、作動流体9は所定の成分のシリコンオイルで
あって、上記三者6,7,9の屈折率はほぼ同一であ
る。
【0045】また、容器8の外形は回転対称形をしてお
り、容器8のリング部材81の外周部には60度毎に小
さな貫通孔が6箇所で形成されている。この貫通孔に
は、積層型圧電アクチュエータAの一端に突出している
外周連結部材2が挿入されて接着固定されている。すな
わち、可変焦点レンズLの外周部を形成している容器8
のリング部材81の外周部には、積層型圧電アクチュエ
ータAの外周連結部材2が接合されている。また、可変
焦点レンズLの内周部を形成している透明板6には、容
器8の弾性膜82および接合部材83を介して、積層型
圧電アクチュエータAの内周連結部材3の一端が接合さ
れている。それゆえ、容器8を固定して積層型圧電アク
チュエータAに印加電圧を加えると、透明板6が内周連
結部材3に連動して、積層型圧電アクチュエータAの軸
長方向に駆動される。
【0046】(実施例の可変焦点レンズ装置の作用効
果)本実施例の可変焦点レンズ装置Jは、以上のように
構成されているので、前述のように積層型圧電アクチュ
エータAに印加電圧が加わると、透明板6が連動して軸
長方向に変位する。すると、透明板6、透明弾性膜7お
よび容器8で形成されている密閉空間に封入されている
作動流体9の圧力が変動し、この圧力変動によって透明
弾性膜7の軸長方向の凹凸形状の曲率が変化する。その
結果、透明弾性膜7は透明板6および作動流体9とで光
学レンズを形成しているので、透明弾性膜7が突出した
り陥没したりするたびに、同レンズが形成する焦点面の
位置は変動する。
【0047】それゆえ、顕微鏡カメラの例で図6に示す
ように、積層型圧電アクチュエータAを発振器およびア
ンプにより高速で往復駆動すれば、可変焦点レンズ装置
Jの焦点面Fは高速で振動変位する。すると、可変焦点
レンズ装置Jおよび接写レンズL’を通してCCDカメ
ラCで撮像された映像は、ディスプレイDの画面上に映
し出されるが、様々な焦点深度に位置している被写体O
の形状が残像現象により鮮明な像として残る。その結
果、被写体Oに対する焦点深度が極めて深い(広範囲
な)焦点機能が発揮され、凹凸の激しい被写体Oの全体
をも鮮明な画像でとらえることが可能になる。
【0048】したがって本実施例の可変焦点レンズ装置
Jによれば、焦点深度が極めて深い焦点機能を発揮する
ことができるだけでなく、その駆動装置である積層型圧
電アクチュエータAがもつ前述の各種の作用効果が発揮
される。すなわち、可変焦点レンズ装置Jによれば、可
変焦点レンズLを光学的な歪みが少ない状態で高速駆動
できるだけではなく、可変焦点レンズ装置Jの全体を小
型化できるうえ、信頼性の飛躍的な向上とコストダウン
とが可能であるという効果がある。
【0049】さらに、先行技術の可変焦点レンズ装置で
超小型化のボトルネックになっていた複数の積層型圧電
アクチュエータが、貫通孔10が光路を兼ねる単一の積
層型圧電アクチュエータAで置き換えられている。した
がって、本実施例によれば、可変焦点レンズ装置J全体
を超小型化することが可能になるという特筆すべき効果
もある。
【0050】また、以下のいくつかの効果もある。第1
に、積層型圧電アクチュエータAにより高速駆動されて
激しく振動するのは、透明弾性膜7よりも頑丈な透明板
6であり、透明封止部材としての透明板6は厚いので激
しい振動等によっても破損しにくい。また、透明弾性膜
7は、静止しているリング部材81に全周囲が接合され
ているので、衝撃や加速度が直接かかることがなく、作
動流体9の圧力を介して変形するだけであるから、比較
的破損しにくい。したがって、本実施例の可変焦点レン
ズ装置Jは、より頑丈で長寿命であるという効果があ
る。
【0051】第2に、透明弾性膜7を形成している材料
は石英ガラス(SiO2 )であるので、合成樹脂等に比
べて比較的硬度が高く、光学的な特性も良好なうえ、化
学的により安定であり、弾性率等の特性の経年変化も温
度等の環境による変化も少ない。また、石英ガラスは、
優れた透明度(光線の透過性)と、適度な弾性係数と、
良好な加工性を備えているので、透明弾性膜の材料とし
て好適である。したがって、透明弾性膜7は、光学的に
優れ力学的にも化学的にも安定した材質で形成されてい
るので、可変焦点レンズ装置Jの性能が向上し、かつ、
安定するという効果がある。
【0052】第3に、作動流体9がシリコンオイルであ
るので、作動流体9の透明度が高くまた化学的により安
定であり、粘性等の特性の経年変化も少なく温度等の環
境による変化も比較的少ない。また、透明板6および透
明弾性膜7が石英ガラス製であり、シリコンオイルの屈
折率がガラスの屈折率に近いので、両者6,7と作動流
体9との各界面での反射が少なくなり、より明晰な光学
像が得られる。したがって、本実施例の可変焦点レンズ
装置Jによれば、より明晰な光学像が安定して得られる
という効果がある。
【0053】また、シリコンオイルの成分を選定するこ
とにより、適正な粘度を作動流体9に持たせることがで
き、積層型圧電アクチュエータAからの可変焦点レンズ
Lへの加振に対するダンピングを適正に設定することが
できるという効果もある。 (実施例の可変焦点レンズ装置の駆動方法)本実施例の
可変焦点レンズ装置Jは、通常は、積層型圧電アクチュ
エータAと透明板6、透明弾性膜7および作動流体9と
を含む構造全体の共振周波数よりも低い周波数の正弦波
で加振される。積層型圧電アクチュエータAの駆動力が
十分に強力であるから、この駆動方法で通常は十分な焦
点深度が得られる。
【0054】しかし、さらに透明弾性膜8の振幅を拡大
してより深い焦点深度を得たい場合や、積層型圧電アク
チュエータAでの消費電力を節減したり発熱を抑制した
りしたい場合には、別の駆動方法で駆動してこれらの要
求を満たすことができる。すなわち、積層型圧電アクチ
ュエータAにかける印加電圧を可変焦点レンズ装置Jの
上記共振周波数にて印加し、共振周波数で加振すれば、
比較的低い印加電圧であっても共振現象によって大きな
振幅が得られる。それゆえ、より少ない電力を積層型圧
電アクチュエータAに投入するだけで、より大きな振幅
で透明弾性膜7の形状を変化させることができ、焦点深
度がいっそう深くなる。なお、共振周波数付近で加振さ
れてうなりを生じる場合には、粘度がより高い作動流体
9を使用することにより、適正なダンピングを与えてう
なりを抑制することができる。
【0055】したがって、共振現象を利用するこの駆動
方法によれば、より少ない消費電力でありながら過熱等
の不具合を心配することなく、同じ可変焦点レンズ装置
Jでより深い焦点深度が得られるという効果がある。な
お、本実施例の可変焦点レンズ装置には、上記駆動方法
とはまた別に、印加電圧を所定値に調整して焦点面を固
定し、焦点深度の浅い画像を得る使用方法もある。
【0056】(実施例の変形態様1)以上の本実施例に
対して、透明板6に替えて透明弾性膜7と同様の透明弾
性膜を透明封止部材としている構成の可変焦点レンズ装
置の変形態様が可能である。本変形態様では、作動流体
9を挟んで両側が透明弾性膜であるから、これらにより
形成される光学レンズの焦点面の変動幅は倍増する。し
たがって本変形態様によれば、前述の実施例の可変焦点
レンズ装置Jと比較して、焦点深度の深さが倍増すると
いう効果がある。
【0057】(実施例1の変形態様2)前述の実施例の
可変焦点レンズ装置Jに対して、透明板6と透明弾性膜
7とがその配置を逆転させている構成の変形態様も実施
可能である。本変形態様では、積層型圧電アクチュエー
タAの内周連結部材3に連動して透明弾性膜7自体が振
動変位するので、透明弾性膜7付近の作動流体9がもつ
仮想質量の慣性作用により、透明弾性膜7の変形が増大
する傾向にある。また、内周連結部材3と連動する透明
弾性膜7は透明板6よりも軽量であるから、内周連結部
材3の振幅も増大する傾向にある。したがって本変形態
様によれば、前述の実施例の可変焦点レンズ装置Jと比
較して、焦点深度の深さがいくらか増大するという効果
がある。
【0058】また本変形態様では、透明弾性膜7よりも
力学的強度が高い透明板6が外側(対物側)にあるの
で、被写体Oとの接触などの外力に対しても破損しにく
く、信頼性がいっそう向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例としての積層型圧電アクチュエータ
の構成を示す組図 (a)平面図 (b)断面図(b−b断面)
【図2】 本実施例のバイモルフの構成を示す断面斜視
【図3】 本実施例の内周連結部材の周囲の接合部の構
成を示す断面図
【図4】 本実施例としての積層型圧電アクチュエータ
の作用を示す端面図
【図5】 一実施例としての可変焦点レンズ装置の構成
を示す分解斜視図
【図6】 本実施例の可変焦点レンズ装置の作用を示す
模式図
【符号の説明】
1:圧電バイモルフ 10:貫通孔 11:弾性板 12,13:圧電板 14,15:
表面電極 2:外周連結部材(棒状の導電性部材) 3:内周連結部材(パイプ状の導電性部材) 4:外周接合部材(導電性クリップ) 5:内周接合部材 51:導電スペーサ部材 4:絶縁リング 6:透明板 7:透明弾性膜 8:容器 80:レンズ孔 81:リング部材 82:弾性膜(リング状) 8
3:接合部材 9:シリコンオイル(作動流体として) J:可変焦点レンズ装置 A:積層型圧電アクチュエータ B:電池 S:ス
イッチ L:可変焦点レンズ L’:接写レンズ C:CCDカメラ D:ディス
プレイ F:焦点面 O:被写体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バネ弾性を有する薄板からなり中央部に貫
    通孔を有するリング状の弾性板と、該弾性板の少なくと
    も一方の表面に接合されている圧電材料からなる薄板で
    ある圧電板とを有し、複数個が同軸に積層されているリ
    ング状の圧電変形素子と、 各該圧電変形素子のそれぞれの外周部を互いに連結して
    いる外周連結部材と、 各該圧電変形素子の該貫通孔を形成しているそれぞれの
    内周部を互いに連結している内周連結部材と、を有する
    ことを特徴とする、積層型圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記内周連結部材は、パイプ状の部材であ
    る、請求項1記載の積層型圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記外周連結部材および前記内周連結部材
    のうち少なくとも一方は、導電性の材料からなり、各前
    記圧電変形素子の前記圧電板の電極に導通している、請
    求項1記載の積層型圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のうちのいずれか
    に記載の積層型圧電アクチュエータと、 該積層型圧電アクチュエータの前記内周連結部材および
    前記外周連結部材のうち一方に直接または間接的に接合
    されており、前記貫通孔に対し同軸に配設されている円
    盤状の透明弾性膜と、 該透明弾性膜と対向して配設され該内周連結部材および
    該外周連結部材のうち他方に直接または間接的に接合さ
    れており、前記貫通孔に対し同軸に配設されている、円
    盤状の他の透明弾性膜と透明板とのうち一方である透明
    封止部材と、 該透明弾性膜および該透明封止部材とで密閉空間を形成
    している容器と、 該密閉空間に封入されている透明な作動流体と、を有す
    ることを特徴とする、可変焦点レンズ装置。
  5. 【請求項5】前記透明封止部材は、請求項2記載の積層
    型圧電アクチュエータの前記内周連結部材に接合されて
    該積層型圧電アクチュエータの軸長方向に駆動される円
    盤状の前記透明板であり、 前記容器は、前記外周連結部材に接合されている外周部
    分を有し中央に円形のレンズ孔が貫通しているリング部
    材と、該リング部材と該透明板とを油密に接続している
    リング状の弾性膜とを有し、 前記透明弾性膜は、該レンズ孔の周囲の該リング部材に
    全周が接合されている、請求項4記載の可変焦点レンズ
    装置。
  6. 【請求項6】該透明弾性膜を形成している材料は、石英
    ガラスを含むガラスである、請求項4記載の可変焦点レ
    ンズ装置。
  7. 【請求項7】該作動流体は、シリコンオイルである、請
    求項4記載の可変焦点レンズ装置。
  8. 【請求項8】前記積層型圧電アクチュエータは、該積層
    型圧電アクチュエータと前記作動流体、前記透明弾性膜
    および前記透明封止部材とを含む構造全体の共振周波数
    にて加振される、請求項4記載の可変焦点レンズ装置。
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