JPH10144672A - 半導体装置の絶縁膜形成方法及び絶縁膜形成材料 - Google Patents

半導体装置の絶縁膜形成方法及び絶縁膜形成材料

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JPH10144672A
JPH10144672A JP29642696A JP29642696A JPH10144672A JP H10144672 A JPH10144672 A JP H10144672A JP 29642696 A JP29642696 A JP 29642696A JP 29642696 A JP29642696 A JP 29642696A JP H10144672 A JPH10144672 A JP H10144672A
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義弘 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体集積回路の多層配線の低誘電率絶縁膜
形成方法及び材料を提供する。 【解決手段】 処理基板上にフルオロカーボン側鎖を有
するポリカルボシラン樹脂の被膜を形成し、この被膜を
熱処理して絶縁膜とする。ポリカルボシラン樹脂は次の
一般式 【化1】 (この式のR1 は炭素原子数1〜5のフルオロカーボン
基であり、R2 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル
基であり、R3 は炭素原子数1〜3のアルキル基であ
り、R4 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル基であ
り、n≧10、m≧0であって、且つn+m=10〜1
000である)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
多層配線用絶縁膜形成方法及び材料に係わる。詳しく
は、本発明はIC,LSI等の高集積化の進んだ半導体
装置の多層配線を形成する際に有効な絶縁膜の形成方法
とそのための材料に係わり、そして本発明によれば、配
線間の絶縁膜容量を低くでき、高速デバイスを実現でき
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路は、素子の微細化により
集積度が向上するとともに、動作速度の向上が図られて
きた。しかし、微細化に伴って配線間隔が狭くなってき
ており、そのため配線間の容量が増大の一途をたどって
いる。
【0003】多層配線を形成する場合には、下層配線を
施した後絶縁膜を介して上層配線を施し、順次この工程
を繰り返して多層配線を形成する。従来は、この下層配
線と上層配線の間隔が絶縁層の最も薄い部分であった。
しかし、今後益々微細化が進むと、同一層内における配
線と配線の横方向の間隔が絶縁層の最も薄い部分とな
り、微細化がそのまま絶縁膜の容量増大につながるよう
になる。
【0004】従来から、多層配線の絶縁膜材料として
は、二酸化珪素、窒化珪素等の無機膜をシラン系ガスを
用いたCVD等の気相成長法により形成したSiO2
もしくはSiN系無機材料や、あるいはポリイミド、シ
リコーン樹脂などの有機高分子材料や、又はこれらの積
層体が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体装置の製造で用
いられている無機絶縁材料のうちで最も低誘電率の材料
はSiO2 系材料であり、その誘電率εは約4.0であ
る。一方、有機高分子絶縁材料は、材料自体の誘電率は
低いものの(例えばシリコーン樹脂の誘電率は3.0程
度)、吸水しやすい性質があり、そのため実際の使用に
際して誘電率が上昇してしまうという難点がある。従っ
て、従来用いられてきた絶縁材料の中で最も誘電率の低
い材料は、SiO2 系材料であった。ところが、この材
料を用いて配線間隔0.5μmのデバイスで多層配線を
行うと、素子の微細化を進めてもデバイスの応答速度は
遅くなってしまう。このことを、図1に示した配線遅延
比のグラフを参照して説明することにする。
【0006】図1は、配線間隔を0.5μmとし、アル
ミニウム系合金配線(層間絶縁膜として誘電率ε=3.
0のものを使用)と銅配線(層間絶縁膜として誘電率ε
=3.0のものとε=4.0のものを使用)の配線遅延
比のシミュレーション結果を配線長さに対してプロット
したグラフである。この配線遅延比の評価は、エルモア
(ELMORE)モデルにより、図2に示したような等
価回路について行ったものであり、配線は中央部から2
本の枝分かれあるものとして考え、それぞれの末端に2
LU相当のゲート負荷がつくものとした。
【0007】このシミュレーション結果から明らかなよ
うに、配線長の短い領域では、誘電率が3の絶縁膜を用
いたアルミニウム系配線の方が誘電率4の絶縁膜を用い
た銅配線より配線遅延比が高くなり、すなわち配線遅延
が大きくなっている。実際の高速デバイスでは、このよ
うに配線遅延に対する配線材料の抵抗の影響よりも絶縁
膜材料の誘電率の影響の方が大きくなるような比較的短
い配線長が多用されている。従って、配線間隔の微細化
に伴い、デバイスの高速化という点で有利なより低誘電
率の絶縁材料が要求されている。
【0008】本発明の目的は、このような問題を解消す
ることにあり、すなわち従来のSiO2 系材料に比べて
低誘電率であり、しかも半導体デバイスの製造で用いら
れる400℃以上の熱処理で熱分解を起こさず、熱処理
によりクラックを発生して破損することのない絶縁膜の
形成方法と、このような低誘電率絶縁膜の形成材料を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明は、多層配線を有する半導体装置の絶縁膜形
成方法であって、処理基板上にフルオロカーボン側鎖を
有するポリカルボシラン樹脂の被膜を形成し、この被膜
を熱処理して絶縁膜とすることを特徴とする半導体装置
の絶縁膜形成方法を提供する。
【0010】また、本発明は、この方法で使用するフル
オロカーボン側鎖を有するポリカルボシラン樹脂を含む
低誘電率絶縁膜の形成材料を提供する。
【0011】本発明の一つの態様において、絶縁膜形成
材料として用いられるポリカルボシラン樹脂は次の一般
式で表される。
【0012】
【化5】
【0013】上記の式において、R1 は炭素原子数1〜
5のフルオロカーボン基であり、R 2 は水素又は炭素原
子数1〜3のアルキル基であり、R3 は炭素原子数1〜
3のアルキル基であり、R4 は水素又は炭素原子数1〜
3のアルキル基であり、n≧10、m≧0であって、且
つn+m=10〜1000である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、半導体装置の製造で
用いられるどのような基板を処理基板とすることもでき
る。本発明によれば誘電率が特に低い絶縁膜が得られる
ので、本発明はICやLSI等の高集積度の半導体装置
の製造に用いられる基板に対し適用するのが特に有利で
ある。
【0015】本発明で用いる絶縁膜形成材料は、上記の
一般式(1)で表されるポリカルボシラン樹脂である。
このポリカルボシランは、フルオロカーボン基R1 を側
鎖に持つ単位と、フルオロカーボン基を持たない単位と
から構成されるが、後者のフルオロカーボン基を持たな
い単位は含まなくともよく(すなわち式(1)のm=0
の場合)、この場合のポリカルボシランは次の式
【0016】
【化6】
【0017】で表される。本発明においては、n/(n
+m)比が0.2〜1であるのが好ましい。この比が
0.2未満の場合には、形成した絶縁膜中に含まれるフ
ッ素の量が少なくなって、誘電率低下の効果が期待でき
なくなる。また、ポリカルボシラン分子中のくり返し単
位の総数(すなわち式(1)のn+mの合計)は10〜
1000であるのが好適である。n+mが10未満では
処理基板上に樹脂被膜を形成するのに不都合であり、n
+mが1000を超えると樹脂粘度が高くなって取扱い
が面倒になる。
【0018】一般式(1)においてフルオロカーボン基
であるR1 は、詳しくは炭素原子数1〜5のペルフルオ
ロアルキル基である。R1 の炭素原子数の上限の5は、
このような基を持つ出発物質の入手の可能性を基にして
おり、すなわちこれより炭素原子数の多い基を持つ出発
物質は入手が困難である。好ましいR1 はトリフルオロ
メチル基−CF3 である。
【0019】一般式(1)のR2 は、水素又は炭素原子
数1〜3のアルキル基である。場合によっては、R2
水素とアルキル基の両方を同時に表すことができ、すな
わちこの場合のフルオロカーボン側鎖を持つ単位として
はケイ素原子Siに水素が結合した単位とアルキル基が
結合した単位が混在することができる。ケイ素原子に結
合した水素を有するポリカルボシランは、下地の膜との
カップリング効果をもたらし、従って下地膜との密着性
の向上に有利である。R2 のアルキル基の炭素原子数の
上限の3は、R1 のフルオロカーボン基と同様に出発物
質の入手の可能性を基にしているとともに、基板上に形
成したポリカルボシラン被膜が酸化された場合の脱ガス
によるクラックはR2 のアルキル基の炭素数が多いほど
発生しやすくなることによるものである。従って、R2
として好ましいアルキル基はメチル基である。
【0020】一般式(1)のR3 は炭素原子数1〜3の
アルキル基であり、炭素原子数の上限の3はR2 の場合
と同じ理由に基づいている。R3 として好ましいアルキ
ル基はメチル基である。
【0021】一般式(1)のR4 は、水素又は炭素原子
数1〜3のアルキル基であり、炭素原子数の上限の3は
2 の場合と同じ理由に基づいている。R4 が水素の場
合、R2 が水素である場合と同様に下地膜との密着性向
上の効果が得られる。R4 として好ましいアルキル基は
メチル基である。
【0022】一般式(1)で表されるポリカルボシラン
樹脂は、それぞれのくり返し単位をもたらす出発物質の
シランをポリカルボシラン化することで、容易に調製す
ることができる。ポリカルボシラン化は、例えば加圧下
での熱転移反応、あるいは常圧下での触媒反応により行
うことができ、これらは周知の化学反応であるためここ
で詳しく説明するには及ばない。下記の実施例には熱転
移反応を利用してのポリカルボシランの合成が記載され
ている。
【0023】ポリカルボシラン樹脂を処理基板上に成膜
するためには、任意の適当な方法を採用することができ
る。とは言え、半導体装置の製造工程で成膜のために広
く利用されているスピンコート法を用いるのが有利であ
る。スピンコート法を使用する場合には、ポリカルボシ
ラン樹脂を適当な溶剤に溶解した溶液を使用するのが好
ましい。
【0024】基板上にポリカルボシラン樹脂溶液を塗布
したなら、適当な温度に加温して溶剤を乾燥させること
によりポリカルボシラン樹脂被膜を形成することができ
る。溶剤乾燥に用いられる温度は、使用する溶剤の種類
や所望の乾燥処理時間等に応じて適宜決めればよいが、
一般には80〜250℃程度の温度が採用される。
【0025】形成した樹脂被膜を、次いで熱処理して本
発明に係る絶縁膜に変える。この熱処理は、窒素ガスの
ような不活性雰囲気で行っても、あるいは酸素雰囲気
(例えば空気)中で行ってもよい。不活性ガス雰囲気で
の熱処理を採用した方が、酸素雰囲気で熱処理した場合
よりも低い誘電率の絶縁膜が得られるため有利である。
樹脂被膜は、たとえ不活性雰囲気中で熱処理した場合に
も、その雰囲気中あるいは樹脂被膜中に微量に存在する
残留水分等のためR1 のフルオロカーボン基以外の置換
基R2 、R3 、R4 のアルキル基が酸化されて架橋し、
フッ素を含んだSi−O系の絶縁膜に変えられ、この絶
縁膜は約2.5以下の極めて低い誘電率を示す。
【0026】熱処理は400〜450℃の温度で行うの
が好ましい。400℃未満では、樹脂のアルキル置換基
の酸化が不十分となり、安定な絶縁膜を形成することが
できない。450℃を超える温度で熱処理しても、樹脂
のアルキル基の酸化の効果に大きな違いは見られず、エ
ネルギーの浪費になるばかりでなく、処理基板に含まれ
る他の半導体装置構成要素の劣化に通じる恐れがある。
より好ましい熱処理温度は400〜420℃である。
【0027】本発明においては、処理基板上に被膜を形
成するポリカルボシラン樹脂がシリカ系微粒子を含有し
ていてもよい。このような微粒子を含有するポリカルボ
シラン樹脂から形成された絶縁膜は、粒子間の間隙に存
在する空気のため低誘電率を獲得することができる。シ
リカ系微粒子のしては、具体的にはアルコキシシランを
原料として合成された10〜150nmの球形微粒子等
を使用することができる。微粒子は、ポリカルボシラン
樹脂の重量を基にして30〜90重量%の含有量で使用
することができる。30重量%より少なければ添加によ
る誘電率低減効果がほとんど期待できず、90重量%よ
り多くなるとポリカルボシラン樹脂量が少なくなり、か
えって誘電率の上昇を招きかねない。シリカ系微粒子の
大きさは、20〜100nmが好ましい。20nm未満
になると粒子の充填密度が高くなって誘電率が上昇しか
ねず、100nmより大きい粒子を使用すると形成した
絶縁膜の凹凸が顕著になるため好ましくない。
【0028】本発明により形成した絶縁膜は誘電率が低
く、そのため半導体装置の層間絶縁膜として適用するこ
とにより、従来の絶縁材料を用いた場合に比べて高速に
応答する高速デバイスを実現できる。
【0029】更に、本発明により形成した絶縁膜を、二
酸化珪素、窒化珪素等の通常の無機材料の絶縁膜と併用
して、半導体装置の多層配線の層間絶縁膜を構成するこ
ともできる。
【0030】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に説明する。
もちろんながら、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0031】〔実施例1〕この例では、フルオロカーボ
ン側鎖を持つ単位とフルオロカーボン側鎖を持たない単
位とから構成されたポリカルボシランの調製を説明す
る。出発モノマーとして、トリフルオロメチルトリメチ
ルシランとテトラメチルシランを1対1のモル比で混合
し、これを密閉容器中で300℃に加熱して圧力を上昇
させた後、容器内の圧力が約2kg/cm2 に低下する
までカルボシラン化の転移反応を行った。反応終了後、
容器内の粉末を回収し、下式
【0032】
【化7】
【0033】で表されるフルオロメチルカルボシラン樹
脂を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は約3000
であり、この樹脂はキシレン等の芳香族溶剤に可溶であ
った。
【0034】〔実施例2〕出発モノマーとしてトリフル
オロメチルトリメチルシランのみを用いたことを除い
て、実施例1の操作を繰り返し、下式
【0035】
【化8】
【0036】を持つフルオロメチルカルボシラン樹脂を
得た。この樹脂の重量平均分子量は約3000であり、
この樹脂はキシレン等の芳香族溶剤に可溶であった。
【0037】〔実施例3〕実施例1で得られた樹脂粉末
を凍結乾燥した後、キシレンに溶解して溶液とすること
により塗布溶液を調製した。
【0038】次に、n+ 拡散処理を施したシリコン基板
上にこの塗布溶液をスピンコート法により塗布し、その
後200℃で3分間溶剤乾燥を行い、そして不活性ガス
雰囲気中で400℃、30分間の熱処理を施して、絶縁
膜を形成した。この絶縁膜にクラックは認められなかっ
た。続いて上部電極として用いる金層を蒸着により形成
した後、常法に従いレジストをマスクに塩素系ガスでエ
ッチングを行って、MOS構造を有する試料を作製し
た。この試料を用いたプローバによる容量測定から算出
した絶縁膜の誘電率は約2.4であった。
【0039】溶剤乾燥後の熱処理を空気中において40
0℃で30分間行った以外は同様に作製した試料では、
形成した絶縁膜の誘電率は約2.5であった。
【0040】〔実施例4〕実施例1で調製した樹脂粉末
を凍結乾燥してからキシレンに溶解させて作った樹脂溶
液を、半導体素子を形成しそして第一層アルミニウム配
線を施したシリコン基板(アルミニウム配線の厚さは
0.6μm、最小配線間隔は0.5μm)上にスピンコ
ート法により3000rpm、30秒の条件(シリコン
基板上に0.8μm厚で塗布可能な条件)で塗布した。
次いで、200℃で3分間溶剤乾燥を行い、そして不活
性ガス雰囲気中で400℃、30分間の熱処理を施して
絶縁膜を形成した。続いて、この絶縁膜上に気相成長法
により0.8μm厚のSiO2膜を形成後、常法に基づ
きパターンを形成し、フッ素系ガスとアルゴンガスとの
混合系でのエッチングを行ってスルーホールを形成して
から、二層目のアルミニウム配線を施した。同様にして
第三層配線まで形成した後、保護層として1.5μm厚
のSiN膜を形成した。最後に、電極取り出し用の窓あ
けを行って半導体装置を得た。この半導体装置を、絶縁
層を全て通常のSiO2 系絶縁膜(SiH 4 とO2 を原
料ガスとして平行平板型プラズマCVD装置を用いて形
成したもの。ε=4.1)を用いて作製した同様の半導
体装置と比べたところ、約8%の配線遅延の低減が見ら
れた。
【0041】〔実施例5〕実施例2で得られた樹脂粉末
を凍結乾燥した後、キシレンに溶解して溶液とすること
により塗布溶液を調製した。
【0042】n+ 拡散処理を施したシリコン基板上にこ
の塗布溶液をスピンコート法により塗布し、その後20
0℃で3分間溶剤乾燥を行い、そして不活性ガス雰囲気
中で400℃、30分間の熱処理を施して、絶縁膜を形
成した。この絶縁膜にクラックは認められなかった。次
に、上部電極として用いる金層を蒸着により形成した
後、常法に従いレジストをマスクに塩素系ガスでエッチ
ングを行って、MOS構造を有する試料を作製した。こ
の試料を用いたプローバによる容量測定から算出した絶
縁膜の誘電率は約2.1であった。
【0043】溶剤乾燥後の熱処理を空気中において40
0℃で30分間行った以外は同様に作製した試料では、
形成した絶縁膜の誘電率は約2.2であった。
【0044】〔実施例6〕実施例2で調製した樹脂粉末
を凍結乾燥してからキシレンに溶解させて作った樹脂溶
液を、半導体素子を形成して第一層アルミニウム配線を
施したシリコン基板(アルミニウム配線の厚さは0.6
μm、最小配線間隔は0.5μm)上にスピンコート法
により3000rpm、30秒の条件(シリコン基板上
に0.8μm厚で塗布可能な条件)で塗布した。次い
で、200℃で3分間溶剤乾燥を行い、そして不活性ガ
ス雰囲気中で400℃、30分間の熱処理を施して絶縁
膜を形成した。続いて、この絶縁膜上に気相成長法によ
り0.8μm厚のSiO2 膜を形成後、常法に基づきパ
ターン形成し、フッ素系ガスとアルゴンガスとの混合系
でのエッチングを行ってスルーホールを形成後、二層目
のアルミニウム配線を施した。同様にして第三層配線ま
で形成した後、保護層として1.5μm厚のSiN膜を
形成した。最後に、電極取り出し用の窓あけを行って半
導体装置を得た。この半導体装置を、絶縁層を全て実施
例4で使用した通常のSiO2 系絶縁膜を用いて作製し
た同様の半導体装置と比べたところ、約12%の配線遅
延の低減が見られた。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により得られる低誘電率絶縁材料を半導体装置の層間絶
縁膜に適用することにより、低容量の絶縁膜が得られ
る。これにより、配線遅延が少ない高速デバイスが実現
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種配線の配線遅延比のシミュレーション結果
を示すグラフである。
【図2】図1のシミュレーション結果を得るのに用いた
評価回路を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 倫子 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 山口 城 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層配線を有する半導体装置の絶縁膜形
    成方法であって、処理基板上にフルオロカーボン側鎖を
    有するポリカルボシラン樹脂の被膜を形成し、この被膜
    を熱処理して絶縁膜とすることを特徴とする半導体装置
    の絶縁膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリカルボシラン樹脂が次の一般式 【化1】 (この式のR1 は炭素原子数1〜5のフルオロカーボン
    基であり、R2 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル
    基であり、R3 は炭素原子数1〜3のアルキル基であ
    り、R4 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル基であ
    り、n≧10、m≧0であって、且つn+m=10〜1
    000である)で表される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリカルボシラン樹脂が次の一般式 【化2】 (この式のR1 は炭素原子数1〜5のフルオロカーボン
    基であり、R2 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル
    基であり、nは10〜1000である)で表される、請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 R1 がトリフルオロメチル基である、請
    求項2又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリカルボシラン樹脂がシリカ系微
    粒子を含有している、請求項1から4までのいずれか一
    つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 フルオロカーボン側鎖を有するポリカル
    ボシラン樹脂を含む低誘電率絶縁膜形成材料。
  7. 【請求項7】 前記ポリカルボシラン樹脂が次の一般式 【化3】 (この式のR1 は炭素原子数1〜5のフルオロカーボン
    基であり、R2 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル
    基であり、R3 は炭素原子数1〜3のアルキル基であ
    り、R4 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル基であ
    り、n≧10、m≧0であって、且つn+m=10〜1
    000である)で表される、請求項6記載の材料。
  8. 【請求項8】 前記ポリカルボシラン樹脂が次の一般式 【化4】 (この式のR1 は炭素原子数1〜5のフルオロカーボン
    基であり、R2 は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル
    基であり、nは10〜1000である)で表される、請
    求項6記載の材料。
  9. 【請求項9】 R1 がトリフルオロメチル基である、請
    求項7又は8記載の材料。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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