JPH10142744A - ロール状写真感光材料用紙管 - Google Patents
ロール状写真感光材料用紙管Info
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- JPH10142744A JPH10142744A JP8302805A JP30280596A JPH10142744A JP H10142744 A JPH10142744 A JP H10142744A JP 8302805 A JP8302805 A JP 8302805A JP 30280596 A JP30280596 A JP 30280596A JP H10142744 A JPH10142744 A JP H10142744A
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Abstract
の発生)を及ぼさない、高濃度の接着剤であっても初期
接着性を低下させることなく、且つ適度の粘度を有し、
薄膜塗工することが出来る、作業性、耐熱性、耐水性、
貯蔵安定性等の特性において優れた、接着剤を用いたロ
ール状写真感光材料用紙管を提供することを目的として
いる。 【解決手段】 上記課題は、JIS K 6828−19
96のガスクロマトグラフ法で測定した全残存モノマー
量が3000ppm以下である酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンから成る接着剤を使用したことを特徴とするロー
ル状写真感光材料用紙管によって解決される。
Description
真性に悪影響(カブリの発生)を及ぼさない、作業性、
耐熱性、耐水性、貯蔵安定性等が優れた接着剤を用い
た、ロール状写真感光材料用紙管及びその製造方法に関
するものである。
複数のテープ状紙管原紙に接着剤を塗布してこれを螺旋
状に巻回、積層することによって形成している。
940号公報、特開平2−48372号公報、特開平2
−116882号公報、特開平5−197085号公報
等に開示されている。
れているものは、巻取芯用原紙を接着して巻付ける事に
よって得られる巻取芯であって、接着剤としてポリオレ
フィン樹脂を熱溶融して用いたことを特徴とするもので
ある。この紙管は、製造に高価な設備を必要とし、安全
性にも問題があるばかりでなく、紙管の接着強度も不充
分であった。
いる紙管は、パルプ材の構成比率がクラフト法未晒パル
プ10〜100%であり、かつ熱抽出pHが5〜9であ
る紙材料をpH5〜9のエマルジョン接着剤又は水溶液
接着剤で貼合わせて形成したものである。エマルジョン
接着剤には酢酸ビニル系のものも開示されている。しか
しながら、この紙管もやはり高価であり、かつ製紙に必
須の消泡剤やエマルジョン接着剤、安定剤として必要な
添加剤を含む場合は、写真性がかえって悪化したり不安
定化して実用化困難になるものであった。さらに、高価
なサイズ剤を必要とした。
と、該巻芯に巻回された緩衝シートと、該緩衝シートの
自由端に固着されかつ緩衝シート表面に巻回された感光
性帯材とを具備することを特徴とする感光性帯材の巻芯
巻回体が開示されている。この巻芯巻回体は、巻芯であ
る紙管が感光材料に悪影響を及ぼす未晒クラフト紙や故
紙等の紙材料を用いたものであっても、また感光材料の
写真性に悪影響を及ぼす市販の安価なあらゆる接着剤を
用いて貼合わせたものであっても、写真性に悪影響を及
ぼさない緩衝シートを介在させて写真性への悪影響を防
止しかつ圧力カブリを防止しているが、製造コストが高
く、かつ廃棄性にも問題があった。
の巻芯と、密度が0.1g/cm3以下であり、かつ実質
的に木材パルプ100%から成る1層以上の緩衝層と、
該緩衝層を片面もしくは両面で補強し、緩衝層と一体を
成す抗張力強度が0.3kg/15mm巾以上の補強層
を含有することを特徴とする写真感光材料用巻芯が開示
されている。このものは、緩衝層間のハクリ強度が小さ
く感光材料の巻き付けテンションが大きくなると緩衝層
間でハクリが発生し感光材料にシワや筋が発生するもの
であった。しかも、3頁[0008]〜[0009]に
開示されているように水溶性接着剤またはエマルジョン
接着剤を用いて各構成層を貼合わせているために、低濃
度にして粘度を低くして使用する必要があり含水率を長
時間の乾燥と調湿工程で管理する必要があり、且つカブ
リが発生しやすいものであった。
を解決した、写真感光材料の写真性に悪影響(カブリの
発生)を及ぼさない、高濃度の接着剤であっても初期接
着性を低下させることなく、且つ適度の粘度を有し、薄
膜塗工することが出来る、作業性、耐熱性、耐水性、貯
蔵安定性等の特性において優れた、接着剤を用いたロー
ル状写真感光材料用紙管を提供することを目的としてい
る。
したロール状写真感光材料用紙管を提供するものであ
り、この紙管は、JIS K 6828−1996のガス
クロマトグラフ法で測定した全残存モノマー量が300
0ppm以下である酢酸ビニル樹脂系エマルジョンから
成る接着剤を使用したことを特徴として構成されてい
る。
ジョンに、ポリビニルアルコールの存在下、酢酸ビニル
モノマーを乳化重合または乳化共重合して得られたもの
を用いることにより、この酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ンに水溶性でかつアルコール性OH基を有する化合物
を、乳化重合反応中または乳化共重合反応中にさらに添
加含有させて得られたものを用いることにより、この酢
酸ビニル樹脂系エマルジョンのpHを2.0〜5.0にす
ることにより、そしてこの酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ンの30℃におけるB型粘度計測定粘度が1000〜5
000mPa・Sのものを用いることにより、より好ま
しく達成される。
に酢酸ビニルモノマーを分散させ、重合触媒を加えて乳
化重合させることにより得られる。
ジョンは、酢酸ビニルを単独で、または他の共重合可能
なビニル系単量体を少量存在させて公知の方法でエマル
ジョン重合を行う。共重合性ビニル単量体としては、例
えば、エチレン、スチレン、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン、マレイン酸及びそれらのエステル類があ
る。酢酸ビニルモノマーと共重合性ビニル単量体の比率
は共重合性ビニル単量体が10重量%以下、好ましくは
1〜5重量%程度が適当である。
ルコールは、酢酸ビニル系重合固形分に対し、2〜20
重量%使用することが必要である。
100〜5000、好ましくは500〜4000、特に
好ましくは1000〜3000、最も好ましくは150
0〜2500のものが適当である。重合度が100未満
では接着強度不足により、5000をこえると粘度が大
きすぎるだけでなく粘度変化が大きくなり取扱いが難し
くなる。また、けん化度は65モル%以上、好ましくは
75モル%以上、特に好ましくは85モル%以上、最も
好ましくは95モル%以上である。65モル%未満では
写真性悪化(カブリ発生)、接着性不足等のため実用化
困難である。またカルボキシル変性ポリビニルアルコー
ルのような変性ポリビニルアルコールであってもよい。
保護コロイドはエマルジョン重合開始時、途中、終了後
のいずれの時点においても添加可能であるが、通常は重
合の開始時、または途中に添加される。
ポリビニルアルコール(以下PVAと表示)の代表銘柄
と特性を以下に示す。( )はグレードを示す。
〜2500のPVAの代表例] ケン化度99モル%、重合度500〜600のPVA クラレのPoval(PVA−105)、日本合成のGo
hsenol(NL−05)、DupontのElva
nol(70−05)、WackerのPolyviol
(M05/20)、BodenのLemol(5−98)、
HoechstのMoviol(N30−98)
800のPVA クラレのPoval(PVA−120)、日本合成のGo
hsenol(NH−17)、DupontのElva
nol(71−24)、WackerのPolyviol
(W28/20)、BodenのLemol(30−9
8)、HoechstのMoviol(N80−99)
800のPVA クラレのPoval(PVA−117)、日本合成のGo
hsenol(NM−14)、DupontのElva
nol(71−30)、WackerのPolyviol
(W28/10)、BodenのLemol(24−9
8)、HoechstのMoviol(N75−99)
〜1800のPVA クラレのPoval(PVA−H)、Shawnigdn
のGelvato(O−60G)、HoechstのM
oviol(N90−99V)
500のPVA 日本合成のGohsenol(NH−22)、Wacke
rのPolyviol(W48/20)、BodenのL
emol(51−98GF)、ShawniganのG
elvatol(3−90)、Air ProのVin
ol(350)
500のPVA クラレのPoval(PVA−124)、日本合成のGo
hsenol(NH−26)、DupontのElva
nol(72−60)、BodenのLemol(60−
98)、HoechstのMoviol(N90−9
8)、Air ProのVinol(165)、Sha
wniganのGelvatol(1−90)
非イオン型、両性イオン型の界面活性剤を併用してもよ
い。
脂)、T−B104(松本油脂) アルキルミド型 ポリオキシエチレンアルキルアミン:アーモスタット3
10(ライオン油脂) 3級アミン(ラウリルアミン):アーモスタット400
(ライオン油脂) N,N−ビス(2−ヒドロキシエチルココアミン):ア
ーモスタット410(ライオン油脂) 3級アミン:ANTISTATIC273C、273、
273E(Fine Org.Chem) N-hydroxyhexadecyl-di-ethanol-amine:Belg.P.
654,049 N-hydroxyoctadecyl-di-ethanol-amine:(Natio
nal Dist.)
5(松本油脂)、エレガンP100(日本油脂)、エリー
クSM−2(吉村油化学) ヒドロキシステアリン酸マイド シュウ酸−N,N'−ジステアリルアミドブチルエステ
ル:ヘキスト ポリオキシエチレンアルキルミド
16〜118(第一工業製薬)、レジスタットPE13
2,139(第一工業製薬)、エレガンE115,ケミ
スタット1005(日本油脂)、エリークBM−1(吉
村油化学)、エレクトロストリッパ−TS,TS2,
3,5,EA,EA2,3(花王石鹸)
ロキシステアリン酸等のモノ、ジ、またはトリグリセラ
イド、モノグリ(日本樟脳)、TB−123(松本油
脂)、レジスタット113(第一工業製薬) ソルビタン脂肪酸エステル 特殊エステル:エリークBS−1(吉村油化学) 1−ヒドロキシエチル−2−ドデシルグリオキサゾリ
ン:(ブリティシュ・セロファン)
01,402,406,411(第一工業製薬)
09(アメリカン・シアナミド)、デノン314C(丸
菱油化)、アーモスタット300(ライオン油脂)、1
00V(アーマー)、エレクトロストリッパ−ES(花
王石鹸)、ケミスタット2009A(日本油脂) Stearamido propyl-dimethyl-β-hydroxyethyl ammoniu
m nitrate:CATANAC・SN(アリカン・ジアナ
ミド)
(ライオン油脂)、AMS303,313(ライオン油
脂) アルキルイミダゾリン型
ン油脂) R=C3〜8炭化水素、A=酸素またはイミノ基、M=有
機アミンまたは金属
5(第一工業製薬)、エレガン2E,100E(日本油
脂)、ケミスタット1002,1003,2010(日本
油脂)、エリーク51(吉村油化学)、ALROMIN
E RV−100(ガイギー)
与える悪影響が小さく、スタチックマーク発生防止効果
が大きいので、非イオン(ノニオン)系のものが特に好
ましい。
化合物は、分散剤としての作用を有し、乳化重合が容易
にし、得られた酢酸ビニル樹脂系のエマルジョンの粒子
同志の分散を良好にするもので、乳化重合反応または乳
化共重合反応を抑制もしくは禁止させないものならば、
いずれでも使用可能である。このような化合物には、一
価アルコール、グリコール、グリコールエーテル、ポリ
グリコール等がある。
ノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等
ロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレン
グリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール等
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、エチレン・グリコールモノターシャリーブチ
ルエーテル、3−メトキシ−1−ブタトル、3−メチル
−3−メトキシブタノール等
〜2500のポリエチレングリコール等
マー(コモノマーがある場合はコモノマーも含む。)1
00重量部に対し、ポリビニルアルコール2〜20重量
部程度、好ましくは3〜15重量部程度、さらに好まし
くは6〜12重量部程度、界面活性剤を併用する場合に
は界面活性剤が1〜15重量部程度、好ましくは3〜1
2重量部程度、さらに好ましくは5〜10重量部程度、
水溶性でかつアルコール性OH基を有する化合物5〜2
0重量部程度、好ましくは7〜18重量部程度、さらに
好ましくは10〜15重量部程度が適当である。酢酸ビ
ニルモノマー(コモノマーがある場合はコモノマーも含
む。)と水との割合は、モノマー100重量部に対し水
60〜300重量部程度、好ましくは100〜200重
量部程度、さらに好ましくは120〜170重量部程度
である。
た乳化物に乳化重合触媒を加えて重合反応を開放させ
る。
ので厳選しないと写真感光材料用としては使用できない
ので、乳化重合触媒としては例えば過硫酸カリ、過硫酸
アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素等の過酸化物及
びこれらと各種還元剤との組合せによるレドックス触媒
等が好適である。写真性に悪影響を及ぼさない(カブリ
の発生が少ない)点から特に過酸化水素(H2O2)が好
ましい。触媒の添加量はモノマー100重量部に対し
0.1〜5重量部程度、好ましくは0.3〜3重量部程
度でよい。
0、好ましくは2.5〜4.5、さらに好ましくは3.
0〜4.0、最も好ましくは3.2〜3.6である。p
H調整のために用いる酸性物質は写真性に悪影響を及ぼ
さないものであればよく、例えば、酒石酸、酢酸、シュ
ウ酸、マロン酸、プロピオン酸等の有機酸、硫酸、塩
酸、硝酸等の無機酸を使用できる。
75〜90℃程度、特に好ましくは80〜85℃が適当
である。反応時間は反応温度によって異なり、80〜8
5℃では、100〜190分程度、特に150〜180
分程度が適当である。
て重合反応を停止させる。重合禁止剤にはハイドロキノ
ン等が好ましく、添加量は1〜100ppmが好まし
く、特に好ましくは2〜50ppm、最も好ましくは2
〜20ppmである。
熟成を行なうのがよい。
ジョンは、JIS K 6823−1996のガスクロ
マトグラフ法で測定した全残存モノマー量(主として酢
酸ビニルモノマー量)が3000ppm以下、好ましく
は2500ppm以下、特に好ましくは2300ppm
以下、最も好ましくは2100ppm以下である。30
00ppm以下でないとカブリの発生が問題化してく
る。
0分間放置後デシケーター中に放冷した時の蒸発残分は
35〜65重量%、好ましくは40〜60重量%であ
る。
2.0〜5.0、好ましくは2.5〜4.5、特に好ま
しくは3.0〜4.0、最も好ましくは3.2〜3.6であ
る。
におけるB型粘度計で測定した粘度が1500〜550
0mPa・S、好ましくは2000〜5000mPa・
S、特に好ましくは2500〜4500mPa・S、最
も好ましくは2800〜4000mPa・Sである。
子径(電子顕微鏡で観察)は0.1〜5μmが好まし
く、0.2〜4μmがさらに好ましく、特に0.3〜3
μmが好ましく、最も好ましいのは0.4〜2μmであ
る。5μmをこえると低粘度化し、エマルジョンの保存
性が悪化する。0.1μm未満になると製造が困難にな
る。
着剤は不揮発分(固形分)が異なる複数の接着剤をブレ
ンドして用いることにより、図3に示すように粘度を低
くおさえることができる。図3のAは固形分濃度が45
%のものであり、Bは50%のものである。
系エマルジョンは、そのまま又は必要に応じて可塑剤、
高沸点溶剤などの造膜助剤、クレー、炭酸カルシウム、
カオリンなどの体質顔料、酸化チタンなどの有色顔料、
防腐剤、防虫剤、増粘剤などを適宜配合して使用され
る。さらに、金属塩類、グリオキザール、ほう酸などの
硬化剤を併用することも可能である。
与えないものであれば特に限定されない。例えば、紙管
原紙に使用するパルプとしては、SP、KPのような化
学パルプ、CTMP、CGPで代表されるセミ化学パル
プ及び機械パルプを使用することができ、その他、新聞
故紙、段ボール故紙なども使用することができる。好ま
しい紙管原紙としては、イオウ化合物、ホルマリン等の
発生が少ない紙管原紙(例えば、特開平3−18058
3号公報記載の中性紙)がある。これらの原紙は単独で
も組合せでも使用することができる。
ましく、また、米坪量150〜750g/m2のものが
好ましい。さらに、表面の汚れ及び切断面の剥がれを防
止するために、化粧紙を最上層に巻くことが好ましい。
化粧紙の厚みは0.05mm〜0.2mmが好ましい。
されるが、例えば、電算写植用感材用の巻芯の場合は、
通常、内径18〜153.2mm、外径21〜165.
2mmであり、印刷用感材用の巻芯の場合は、通常、内
径50.7〜78mm、外径56.7〜89mmであ
り、カラーペーパー用感材用の巻芯の場合は、通常、内
径76.2mm、外径83.2〜87.2mmである。
々の用途に用いることができ、例えば、写真感光材料収
納マガジンの巻芯(特開昭61−219040号等)に
用いることができる。
て用いた場合、巻芯の軸受けとして、紙材料からなる固
着円筒体(特開昭61−209040号等)、パルプモ
ウルド法による軸受(特開昭62−248434号
等)、射出成形プラスチック材料からなる軸受などを使
用することができる。上記紙材料からなる固着円筒体
は、円筒体を精度良く固着することが難しく手数が掛か
るが、パルプモウルド法及び射出成形法による軸受は、
寸法制度の高い構造体を作ることが可能であるので好ま
しい。さらに、パルプモウルド法による軸受は、プラス
チックの軸受より廃棄性が良いのでより好ましい。
とプレス法とがあり、バキューム法は比較的強度の低い
もの(例えば、鶏トレー)に使用されており、製法は多
数の孔のあけた型に金網を張り、これをパルプ溶液中に
つけバキュームで吸引し、パルプ繊維を型の外側の金網
に付着させ繊維を離型して乾燥させる。また、プレス法
は、比較的強度の大きな製品に利用され、枠内に注入さ
れた、パルプ溶液を多数の孔をあけ金網を張った雌雄の
型でプレスし脱水しながら成形する。
定で寸法精度が高く、比較的強度があり、くずの発生が
なく、かつ、安価であることが好ましい。これらの条件
を満足する軸受けをパルプモウルド法で製造する場合、
使用する材料としては、写真性にの点から、輸入及び国
産段ボール故紙、バージンパルプ、脱墨新聞紙及び中性
高収率パルプが好ましく、インクや蛍光剤を含む上質
紙、模造紙、雑誌故紙及びコート紙が好ましくなく、強
度の点から、段ボール故紙、中性高収率パルプ、LBK
P、NUKD、NBKP及びNBSPを50%以上含むも
のが好ましく、新聞紙、雑誌及び上質故紙が好ましくな
い。
ル状印画紙、ロール状マイクロフィルム、ロール状感光
性樹脂フィルム、ロール状感熱紙、ロール状電算写植用
印画紙、ロール状コンピュータ用マイクロフィルム、ロ
ール状リスフィルム、ロール状オートポジペーパー、ロ
ール状写真植字用フィルム、ロール状写真植字用印画
紙、ロール状ジアゾニウム印画紙がある。
造方法の一例を図面に基づいて説明する。
展開した斜視図、図2はロール状写真感光材料用紙管を
製造するラングストン型紙管製造装置の概略図である。
図1において、ロール状写真感光材料用紙管1は、テー
プ状の複数の紙管原紙2…2が螺旋状に巻かれて円筒状
に形成されており、各紙管原紙2は本発明の酢酸ビニル
樹脂系接着剤3で接着されている。
光材料用紙管1を製造するには、まず、滑剤塗布手段1
3で滑剤を塗布した紙管原紙2をマンドレル11に巻付
け、次に、この紙管原紙2の上に、接着剤塗布手段12
で本発明の酢酸ビニル樹脂系接着剤3が塗布された紙管
原紙2を順次巻きつけるとともに接着する。これによ
り、この円筒状に形成されたロール状写真感光材料用紙
管1の連続体が形成され、この紙管1は加圧ベルト14
で順次マンドレル11から排出される。
リビニルアルコールを溶解後重合触媒として過硫酸アン
モンまたは過酸化水素(H2O2)用い酢酸ビニルモノマ
ーと重合反応させた粘度(30℃)が2000〜5000
mPa・S、pH(試験紙)が3〜4、不揮発分が43
〜47%、JIS K 6828−1996のガスクロ
マトグラフ法で測定した全残存モノマー量が3000p
pm以下であるエチレン・ビニルアルコール共重合体樹
脂エマルジョンからなる接着剤を用いて紙管原紙を接着
して筒体にしたものである。
の最高温度を79〜82℃、反応時間を150〜180
分、熟成温度最高温度を93〜96℃、熟成時間を90
〜110分にした30℃のB型粘度計測定の粘度が25
00〜4000mPa・S、不揮発分(固形分)が43
〜50%、pHが3.0〜4.0、全残存モノマー量が
2500ppm以下のケン化度が95モル%以上のPV
Aとハイドロキノンを2〜20ppm含む酢酸ビニル樹
脂系エマルジョンから成る接着剤を用いて各種の写真性
が良好であれば晒、未晒、故紙またはこれらの組み合わ
せの厚さ0.2〜1.5mm、坪量150〜1000g
/m2の紙管原紙を筒状に形成したロール状写真感光材
料用紙管である。
らなる接着剤は、これまで述べてきた紙管のほか、各種
紙製包装材料の封緘用接着剤、積層用接着剤や各種紙製
カートンやボール箔、段ボールの製函または封緘用接着
剤(例えば、ボール箱用板紙表面に貼る化粧紙の貼付け
よう接着剤、ボール箱、135フィルム用小箱、レンズ
付きフィルム用小箱の製函又は封緘用接着剤等)、各種
紙製包装材料表面塗布・加工用塗料(例えば、遮光紙の
表面加工用塗料、当ボール、紙器の防塵用塗料)、等に
も使用可能である。
装置および還流冷却器を具備した15l容の反応容器
に、使用目的のpHや粘度、接着力になるよう水4.5
l、保護コロイドとしてのポリビニルアルコール300
g、水溶性でかつアルコール性OH基を有する化合物で
あるポリエチレングリコール400gを仕込んだ。次い
で、これを加温し、乳化重合触媒としてのH2O2(過酸
化水素)100g、pH調整剤としての酒石酸及び酢酸
ビニルモノマー3.5kgを添加し、pH3.2〜3.
6、乳化重合反応温度75〜85℃で100〜220分
間に変化させて反応させた。その後、温度を85〜96
℃に上げて80〜120分間熟成することにより酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョンを得た。
IS 6828−1996のガスクロマトグラフ法で測
定した全残存モノマー量と写真性(カブリ濃度)との関
係を下記の表2に示す。
表面に写真性に悪影響を及ぼさない厚さ0.07mmの
表面紙1層とをそれぞれ上記各酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンを接着剤として塗布、貼着して11層の紙管を形
成した。
プル液0.5gを塗布し、室温(23℃×60%)で2
4h放置、乾燥する。 2.上記サンプル面に寒冷紗布を置き、暗室中にてその
上に感光材料(ISO感度400のカラーネガフィルム
使用)の乳剤面を下面にして置く。 3.これを3lステンレス缶の中に置き、密封後、50
℃の恒温にて3日経時後、現像し、フィルム濃度測定機
にてカブリ濃度を測定する。
することにより写真性を良好にするだけでなく悪臭も防
止できることも示している。
器を具備した15l容の反応容器に、使用目的のpHや
粘度、接着力になるよう水4.5l、保護コロイドとし
てのポリビニルアルコール300g、水溶性でかつアル
コール性OH基を有する化合物であるポリエチレングリ
コール400gを仕込んだ。次いで、これを加温し、乳
化重合触媒としてのH2O2(過酸化水素)100g、p
H調整剤としての酒石酸及び酢酸ビニルモノマー3.5
kgを添加し、pH3.2〜3.6、乳化重合反応温度
80℃で表3に示すように乳化重合工程時間を120〜
220分に変化させて乳化重合反応させた。その後、温
度を90℃に上げて100分間熟成することにより酢酸
ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
重合反応工程時間と写真性(カブリ濃度)との関係を下
表の表3に示す。
での時間であり熟成時間は含まない、乳化重合反応最高
温度は80〜85℃範囲内にコントロールし、酢酸ビニ
ル樹脂エマルジョンのpH試験紙測定のpHも3.2〜
3.6にコントロールされたものについての結果であ
る。
応工程時間を短縮できるので生産性が優れており安価で
あることを示している。
1と同一反応容器及び同一酢酸ビニルエマルジョン処方
であるが、乳化重合中の反応工程最高温度(℃)と反応時
間(時間)の積×1/100(反応工程最高温度×反応
時間×1/100を以後P値と表示)と写真性カブリと
の関係を表4に示す。但し、反応工程最高温度は経済
性、接着剤としての接着強度等の特性維持の点から80
〜85℃の範囲内にコントロールし、反応工程時間は1
50〜250分範囲内に変化させた。熟成最高温度は9
2〜96℃の範囲内にコントロールし、熟成時間は10
0分にコントロールした。
4に示す。
反応工程時間と乳化重合反応最高温度を小さくできるの
で安価であることを示している。
系エマルジョン接着剤は、写真感光材料の写真性に悪影
響を及ぼさない(カブリを発生しない)、初期接着性が優
れ、接着強度も優れる、高濃度であっても適度の粘度を
有し薄膜塗工することが出来る、作業性が優れる、耐熱
性が優れる、耐水性が優れる、貯蔵安定性が優れる、乾
燥工程が不用となり安価である、という効果を奏する。
この接着剤は中性にせず酸性(例えばpH3.0〜4.
0)であっても、上記の優れた特性を有する。
真性が良好である。
で従来の水溶性接着剤やエマルジョン接着剤のように製
巻後の長期間の乾燥工程が不用である。
悪影響(カブリの発生)を及ぼさない、高濃度の接着剤で
あっても初期接着性を低下させることなく、且つ適度の
粘度を有し、薄膜塗工することが出来る、作業性、耐熱
性、耐水性、貯蔵安定性等の特性において優れた、接着
剤を用いたロール状写真感光材料用紙管を提供すること
ができる。
一部を展開した斜視図。
製造する紙管製造装置の概略図。
Bとのブレンド比と、ブレンド接着剤の粘度比との関係
を示すグラフ。
Claims (5)
- 【請求項1】 JIS K 6828−1996のガスク
ロマトグラフ法で測定した全残存モノマー量が3000
ppm以下である酢酸ビニル樹脂系エマルジョンから成
る接着剤を使用したことを特徴とするロール状写真感光
材料用紙管 - 【請求項2】 酢酸ビニル樹脂系エマルジョンがポリビ
ニルアルコールの存在下、酢酸ビニルモノマーを乳化重
合または乳化共重合して得られたものである請求項1記
載のロール状写真感光材料用紙管 - 【請求項3】 酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが水溶性
でかつアルコール性OH基を有する化合物を、乳化重合
反応中または乳化共重合反応中にさらに添加含有させた
ものである請求項2記載のロール状写真感光材料用紙管 - 【請求項4】 該酢酸ビニル樹脂系エマルジョンのpH
が2.0〜5.0である請求項1〜3記載のロール状写
真感光材料用紙管 - 【請求項5】 該酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの30
℃におけるB型粘度計測定粘度が1000〜5000m
Pa・Sである請求項1〜4記載のロール状写真感光材
料用紙管
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 1996-11-14 JP JP30280596A patent/JP3734055B2/ja not_active Expired - Fee Related
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