JPH10141860A - 熱処理炉 - Google Patents

熱処理炉

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JPH10141860A
JPH10141860A JP31294196A JP31294196A JPH10141860A JP H10141860 A JPH10141860 A JP H10141860A JP 31294196 A JP31294196 A JP 31294196A JP 31294196 A JP31294196 A JP 31294196A JP H10141860 A JPH10141860 A JP H10141860A
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JP
Japan
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gas
heat treatment
muffle
tube
treatment space
Prior art date
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JP31294196A
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English (en)
Inventor
Kenichi Mori
健一 森
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉本体の内部に設けられるマッフル1内の雰
囲気ガスの分布の偏りをなくして均一な熱処理を行うこ
とができる熱処理炉を提供する。 【解決手段】 マッフル1に対して回動自在に保持され
たガス投入管3を駆動機構(6〜8)により回動させ
て、ガス噴出孔の位置を変動させることにより、ガス噴
出方向を経時的に変化させながら熱処理空間Aにガスを
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック電子部
品の製造工程で外部電極を焼き付けたりする場合などに
用いられる熱処理炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック電子部品の外部電極を
焼き付けるたりする場合に用いられる熱処理炉として
は、例えば図8及び図9に示すようなものが用いられて
いた。なお、図8の(a)は平面図、(b)は側面図で
あり、図9は、図8におけるガス投入管100の断面図
である。図8において、マッフル1は炉本体(図示せ
ず)の中に設けられ、その内部に外気と遮断された熱処
理空間Aを有している。マッフル1内に固定して取り付
けられたガス投入管100は、マッフル1の管壁部でガ
ス導入管2と連通している。ガス投入管100の外周部
には図9に示すようなガス噴出孔100aが管軸方向に
複数個設けられている。ガス導入管2から送られてきた
ガスは、ガス投入管100のガス噴出孔100aから矢
印Bの方向に噴出し、熱処理空間Aに向かって流れ、被
処理物(図示せず)に対する雰囲気ガスとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の熱処理炉においては、ガス噴出方向や噴出
起点位置が、ガス噴出孔100aが設けられている場所
によって決まるため、ガスの流路が常に一定である。従
って、マッフル1内の位置によってガスの供給量に差が
生じ、特に上下方向にはそのばらつきが大きかった。そ
の結果、例えば、上下方向に多段積みした被処理物を熱
処理するような場合には、熱処理の仕上がりにばらつき
が生じるという問題点があった。
【0004】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、マッフル内の雰囲気ガスの分布の偏りをなくして均
一な熱処理を行うことができる熱処理炉を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による熱処理炉
は、炉本体の内部に設けられ、被処理物を収容する熱処
理空間を内部に有するマッフルと、前記熱処理空間にガ
スを噴出させるためのガス噴出孔を有する管体であっ
て、前記マッフル内に挿入され、前記マッフルに対して
回動自在に保持されたガス投入管と、前記ガス投入管を
回動させる駆動機構とを備えたものである。このように
構成された熱処理炉は、駆動機構によってガス投入管を
回動させつつ、ガス噴出孔からガスを熱処理空間へ噴出
させることにより、ガス噴出方向を経時的に変化させな
がら熱処理空間にガスを供給することができる。従っ
て、熱処理空間内に偏りなくガス流が供給され、同時に
雰囲気ガスの攪拌も行われる。その結果、熱処理空間に
おける雰囲気ガスの供給分布が均一化され、温度も均一
化されるので、熱処理空間内の位置による熱処理の仕上
がりのばらつきを排除することができる。
【0006】また、上記の熱処理炉において、ガス投入
管を、その管軸を中心として所定の範囲内で往復回動さ
せることによりガス噴出孔の位置を上下方向に変動させ
る構成としても良い。これにより、ガス噴出孔の高さ方
向における位置が変化して、ガス噴出方向が上下方向に
連続して変化するので、熱処理空間内の高低差によるガ
スの偏りを排除することができる。従って、例えば、被
処理物が治具等により多段積みされている場合にも、上
段と下段との熱処理の仕上がりに差が生じない。
【0007】また、本発明による熱処理炉は、炉本体の
内部に設けられ、被処理物を収容する熱処理空間を内部
に有するマッフルと、前記マッフル内に固定して設けら
れ、前記熱処理空間内にガスを放出する開口部を有する
内管と、前記内管の開口部から排出されたガスを前記熱
処理空間に噴出させるためのガス噴出孔を外周部に有
し、前記マッフル内に挿入されて前記内管を包囲すると
ともに、前記マッフルに対して回動自在に保持された外
管と、前記外管を回動させる駆動機構とを備えたもので
ある。このように構成された熱処理炉は、駆動機構によ
って外管を回動させつつ、ガス噴出孔からガスを熱処理
空間へ噴出させることにより、ガス噴出方向を経時的に
変化させながら熱処理空間にガスを供給することができ
る。従って、熱処理空間内に偏りなくガス流が供給さ
れ、同時に雰囲気ガスの攪拌も行われる。その結果、熱
処理空間における雰囲気ガスの供給分布が均一化され、
温度も均一化されるので、熱処理空間内の位置による熱
処理の仕上がりのばらつきを排除することができる。
【0008】また、上記熱処理炉において、外管を、そ
の管軸を中心として所定の範囲内で往復回動させること
によりガス噴出孔の位置を上下方向に変動させる構成と
しても良い。これにより、ガス噴出孔の高さ方向におけ
る位置が変化して、ガス噴出方向が上下方向に連続して
変化するので、熱処理空間内の高低差によるガスの偏り
を排除することができる。従って、例えば、被処理物が
治具等により多段積みされている場合にも、上段と下段
との熱処理の仕上がりの差が生じない。
【0009】また、本発明による熱処理炉は、炉本体の
内部に設けられ、被処理物を収容する熱処理空間を内部
に有するマッフルと、前記マッフル内に固定して設けら
れた管体であって、前記熱処理空間内の一定方向にガス
を噴出させるためのガス噴出ノズルを有するガス投入管
と、前記ガス噴出ノズルの近傍を支点として回動自在に
保持され、コアンダ効果に基づき、回動位置に応じてそ
の表面に沿ったガス流を形成する案内羽根と、前記案内
羽根を回動させる駆動機構とを備えたものである。この
ように構成された熱処理炉は、駆動機構によって案内羽
根を回動させつつ、ガス噴出孔からガスを熱処理空間内
の一定方向へ噴出させることにより、コアンダ効果に基
づいて、案内羽根の表面に沿ったガス流を形成すること
ができる。従って、案内羽根の回動に応じてガス流の方
向を変化させながら熱処理空間にガスを供給することが
できるので、熱処理空間内に偏りなくガス流が供給さ
れ、同時に雰囲気ガスの攪拌も行われる。その結果、熱
処理空間における雰囲気ガスの供給分布が均一化され、
温度も均一化されるので、熱処理空間内の位置による熱
処理の仕上がりのばらつきを排除することができる。
【0010】また、上記熱処理炉において、案内羽根を
所定の範囲内で往復回動させることにより、当該案内羽
根の、ガス噴出方向に向かって前方側端部を上下に回動
させる構成としても良い。これにより、案内羽根の前方
側端部の高さ方向における位置が変化して、ガス流の方
向が上下方向に連続して変化するので、熱処理空間内の
高低差によるガスの偏りを排除することができる。従っ
て、例えば、被処理物が治具等により多段積みされてい
る場合にも、上段と下段との熱処理の仕上がりの差が生
じない。
【0011】
【発明の実施の形態】
《実施形態1》図1〜図3は、本発明の第1の実施形態
による熱処理炉に関する図であり、図1の(a)及び
(b)はそれぞれ平面図及び側面図、図2は一部断面を
含む平面図、図3はガス投入管3の断面図である。図1
において、マッフル1は炉本体(図示せず)の中に設け
られ、その内部に外気と遮断された熱処理空間Aを有し
ている。ガス投入管3は、マッフル1の長手方向に直交
する略水平方向を軸方向として、マッフル1を貫通する
とともに、マッフル1に対して回転可能に保持されてい
る。ガス投入管3が貫通したマッフル1の外壁面部には
回転シール部4が設けられ、マッフル1の気密が維持さ
れている。マッフル1の外部に露出したガス投入管3の
端部3aは、管結合シール部5において、マッフル1の
外部に設けられたガス導入管2と接続されている。ま
た、ガス投入管3の他の端部3bにはスプロケット6が
設けられ、このスプロケット6はベルト7を介してモー
タ8と接続されている。上記のガス投入管3は円筒状の
形状を有しており、図2に示すように熱処理空間A側
に、ガス噴出孔3cが管軸方向に複数個形成されてい
る。
【0012】上記のように構成された熱処理炉におい
て、モータ8は低速で所定時間ごとに正転・反転を繰り
返すように駆動され、これによりガス投入管3は一定の
角度範囲で往復回転運動(上下首振り運動)を行う。図
3の(a)は、ガス投入管3が上方に最も回動した状態
を示し、また、(b)は下方に最も回動した状態を示し
ている。このように一定の角度αの範囲におけるガス投
入管3の往復回転運動により、ガス噴出孔3cの位置は
一定の角度αの範囲で上下に変化する。
【0013】このようにガス投入管3が往復回転運動を
している状態においてガス導入管2からガスが供給され
ると、ガスは、ガス投入管3のガス噴出孔3cから矢印
Bの方向に噴出する。前述のようにガス投入管3は一定
の角度αの範囲で往復回転運動を行っているので、ガス
噴出方向は一定ではなく、時間とともに変動する。従っ
て、ガスの流れが時間とともに変化し続けて、角度αの
範囲内で偏りなくガス流が供給され、同時に雰囲気ガス
の攪拌も行われる。その結果、熱処理空間Aにおける雰
囲気ガスの供給分布が均一化され、温度も均一化される
ので、熱処理空間A内の位置による熱処理の仕上がりの
ばらつきを排除することができる。例えば、被処理物が
治具等により多段積みされている場合にも、上段と下段
との熱処理の仕上がりの差が生じない。
【0014】《実施形態2》図4及び図5は、本発明の
第2の実施形態による熱処理炉に関する図であり、図4
は水平方向の断面図、図5はガス投入管10の内管11
及び外管12の断面図である。図4において、マッフル
1は炉本体(図示せず)の中に設けられ、その内部に外
気と遮断された熱処理空間Aを形成している。ガス投入
管10は同軸配置された内管11と外管12とにより構
成され、端部が閉鎖された円筒形状の内管11は、マッ
フル1の長手方向に直交する略水平方向を軸方向とし
て、マッフル1の内部に設けられ、マッフル1に固定さ
れている。内管11は、マッフル1の外部に設けられた
ガス導入管2と接続され、ガス導入管2の先端部周囲が
マッフル1の外壁面に溶接されることにより、マッフル
1の気密が維持されている。従って、内管11に関して
はシール構造を設ける必要がない。一方、ガス投入管1
0の外管12は、内管11を包囲する円筒形状であっ
て、マッフル1に対して回転可能に保持されている。外
管12の端部12aの内面の、内管11との接触部分に
は回転シール部13が設けられ、内管11に対する外管
12の気密が保持されている。また、外管12の他の端
部12bにはスプロケット6が設けられ、このスプロケ
ット6はベルト7を介してモータ8と接続されている。
【0015】上記の内管11は、図4及び図5に示すよ
うに熱処理空間A側に、ガスを管外に放出させるための
開口部すなわち、上下方向に長いスリット11cが管軸
方向に複数個形成されている。スリット11cは図5に
示すように一定の角度αの範囲に形成されている。一
方、外管12の熱処理空間A側には、ガス噴出孔12c
が管軸方向に複数個形成されている。図4に示すよう
に、内管11のスリット11cと、これに対応する外管
12のガス噴出孔12cとは、管軸方向の位置が互いに
同一であるように配置されている。
【0016】上記のように構成された熱処理炉におい
て、モータ8は低速で所定時間ごとに正転・反転を繰り
返すように駆動され、これによりガス投入管10の外管
12は一定の角度範囲で往復回転運動(上下首振り運
動)を行う。そして、この一定の角度範囲とは、内管1
1のスリット11cが形成されている角度αに等しい範
囲を意味する。すなわち、図5における外管12のガス
噴出孔12cの移動範囲は内管11のスリット11cの
形成範囲に等しい。
【0017】このように外管12が往復回転運動をして
いる状態においてガス導入管2からガスが導入される
と、ガスは、内管11のスリット11cから矢印Cの方
向に放出される。放出されたガスは、さらに、外管12
のガス噴出孔12cから熱処理空間Aへ噴出する。前述
のように外管12は一定の角度範囲αで往復回転運動を
行っているので、ガス噴出方向は一定ではなく、時間と
ともに変動する。従って、ガスの流れが時間とともに変
化し続けて、角度αの範囲内で偏りなくガス流が供給さ
れ、同時に雰囲気ガスの攪拌も行われる。その結果、熱
処理空間Aにおける雰囲気ガスの供給分布が均一化さ
れ、温度も均一化されるので、熱処理空間A内の位置に
よる熱処理の仕上がりのばらつきを排除することができ
る。例えば、被処理物が治具等により多段積みされてい
る場合にも、上段と下段との熱処理の仕上がりの差が生
じない。
【0018】なお、上記第2の実施形態においては、図
4に示すように、外管12がマッフル1に固定されてい
ないため、外管12の取り外しが容易である。従って、
ガス噴出孔12cの位置が異なる他の外管への取り替え
を容易に行うことができる。これにより、被処理物の種
類や段積み構造に応じて適切な外管への交換を迅速に行
うことができるようになる。
【0019】《実施形態3》図6及び図7は、本発明の
第3の実施形態による熱処理炉に関する図であり、図6
の(a)及び(b)はそれぞれ平面図及び側面図、図7
はガス投入管15及び案内羽根16等の断面図である。
図6において、マッフル1は炉本体(図示せず)の中に
設けられ、その内部に外気と遮断された熱処理空間Aを
形成している。ガス投入管15は、マッフル1の長手方
向に直交する略水平方向を軸方向として、マッフル1の
内部に設けられ、マッフル1に固定されている。ガス投
入管15は、マッフル1の外部に設けられたガス導入管
2と接続され、ガス導入管2の先端部周囲がマッフル1
の外壁面に溶接されることにより、マッフル1の気密が
維持されている。従って、ガス投入管15にシール構造
を設ける必要がない。
【0020】ガス投入管15は一端が閉鎖された円筒形
の本体部分に、図7に示すように、ガスを一定方向に噴
出させるためのガス噴出ノズル15aを設けたものであ
る。ガス噴出ノズル15aは、ガス投入管15の管軸に
平行に、かつ、熱処理空間Aに向けて略水平に形成され
たスリット15cを有している。回動軸17はマッフル
1の内部に、マッフル1に対して回動可能に設けられ、
その一端17aは図6の(a)に示すようにマッフル1
外に突出していて、スプロケット6が取り付けられてい
る。このスプロケット6はベルト7を介してモータ8と
接続されている。案内羽根16は平板状の形状を有し、
ガス噴出ノズル15aの近傍の一端において回動軸17
に固着され、回動軸17と一体に回動可能である。
【0021】上記のように構成された熱処理炉におい
て、モータ8は低速で所定時間ごとに正転・反転を繰り
返すように駆動され、これにより案内羽根16は一定の
角度αの範囲で往復回転運動(扇ぐような運動)を行
う。このように案内羽根16が往復回転運動をしている
状態においてガス導入管2からガスが導入されると、ガ
スは、ガス投入管15のスリット15cから熱処理空間
Aに向けて一定の方向(略水平方向)に噴出する。とこ
ろが、スリット15cの前方に案内羽根16が設けられ
ていることにより、コアンダ(Coanda)効果に基づい
て、噴出したガスは案内羽根16の表面に沿ってガス流
を形成する。前述のように案内羽根16は一定の角度範
囲で往復回転運動を行っているので、ガス流は案内羽根
16の回動に追従してその流れ方向が、時間とともに変
動する。従って、ガスの流れが時間とともに変化し続け
て、角度αの範囲内で偏りなくガス流が供給され、同時
に雰囲気ガスの攪拌も行われる。その結果、熱処理空間
Aにおける雰囲気ガスの供給分布が均一化され、温度も
均一化されるので、熱処理空間A内の位置による熱処理
の仕上がりのばらつきを排除することができる。例え
ば、被処理物が治具等により多段積みされている場合に
も、上段と下段との熱処理の仕上がりの差が生じない。
【0022】なお、上記第3の実施形態においては、ガ
ス投入管15には可動部がないので回転シール構造を必
要としないこと、並びに、ガス投入管15及び案内羽根
16の構造が簡素であることにより、製造が容易であ
る。
【0023】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。
【0024】本発明による熱処理炉は、マッフルに対し
て回動自在に保持されたガス投入管を駆動機構により回
動させる構成としたので、ガス投入管に設けられたガス
噴出孔の位置及びガス噴出方向を経時的に変化させなが
ら熱処理空間にガスを供給することができる。従って、
熱処理空間内に偏りなくガス流が供給され、同時に雰囲
気ガスの攪拌も行われる。その結果、熱処理空間におけ
る雰囲気ガスの供給分布が均一化され、温度も均一化さ
れるので、熱処理空間内の位置による熱処理の仕上がり
のばらつきを排除することができる。
【0025】また、上記の熱処理炉において、ガス投入
管を、その管軸を中心として所定の範囲内で往復回動さ
せることによりガス噴出孔の位置を上下方向に変動させ
る構成とした場合は、ガス噴出孔の高さ方向における位
置が変化して、ガス噴出方向が上下方向に連続して変化
するので、熱処理空間内の高低差によるガスの偏りを排
除することができる。従って、例えば、被処理物が治具
等により多段積みされている場合にも、上段と下段との
熱処理の仕上がりの差が生じない。その結果、多段積み
での熱処理が良好に行えるので、熱処理の能率が向上す
る。
【0026】また、本発明による熱処理炉は、ガス投入
管を内管と外管とにより構成し、内管は熱処理空間内に
ガスを放出する開口部を有してマッフルに固定され、内
管の開口部から排出されたガスを熱処理空間に噴出させ
るためのガス噴出孔を外周部に有する外管は、駆動機構
によって回動させる構成としたので、外管を回動させつ
つ、ガス噴出孔からガスを熱処理空間へ噴出させること
により、ガス噴出方向を経時的に変化させながら熱処理
空間にガスを供給することができる。従って、熱処理空
間内に偏りなくガス流が供給され、同時に雰囲気ガスの
攪拌も行われる。その結果、熱処理空間における雰囲気
ガスの供給分布が均一化され、温度も均一化されるの
で、熱処理空間内の位置による熱処理の仕上がりのばら
つきを排除することができる。また、マッフルに固定さ
れた内管は可動部を有していないことにより、内管自体
には回転シール構造が不要であるので、内管の構造が簡
素なものとなる。また、ガス投入管を内管と外管とに分
けて構成したことにより、マッフルに固定されていない
外管のみを取り替えることが可能になる。従って、ガス
噴出孔の位置が異なる他の外管への取り替えを行うこと
ができる。これにより、被処理物の種類や段積み構造に
応じて適切な外管への交換を行うことが容易にできるよ
うになる。
【0027】また、上記熱処理炉において、外管を、そ
の管軸を中心として所定の範囲内で往復回動させること
によりガス噴出孔の位置を上下方向に変動させる構成と
した場合は、ガス噴出孔の高さ方向における位置が変化
して、ガス噴出方向が上下方向に連続して変化するの
で、熱処理空間内の高低差によるガスの偏りを排除する
ことができる。従って、例えば、被処理物が治具等によ
り多段積みされている場合にも、上段と下段との熱処理
の仕上がりの差が生じない。その結果、多段積みでの熱
処理が良好に行えるので、熱処理の能率が向上する。
【0028】また、本発明による熱処理炉は、熱処理空
間内の一定方向にガスを噴出させるためのガス噴出ノズ
ルを有するガス投入管をマッフルに固定して設け、ガス
噴出ノズルの近傍を支点として回動自在に保持された案
内羽根を設けたので、駆動機構によって案内羽根を回動
させつつ、ガス噴出孔からガスを熱処理空間内の一定方
向へ噴出させることにより、コアンダ効果に基づいて、
案内羽根の表面に沿ったガス流を形成することができ
る。従って、案内羽根の回動に応じてガス流の方向を変
化させながら熱処理空間にガスを供給することができる
ので、熱処理空間内に偏りなくガス流が供給され、同時
に雰囲気ガスの攪拌も行われる。その結果、熱処理空間
における雰囲気ガスの供給分布が均一化され、温度も均
一化されるので、熱処理空間内の位置による熱処理の仕
上がりのばらつきを排除することができる。また、ガス
投入管には可動部分がないことにより、回転シール構造
が必要とされないので、構造が簡単であり、製造が容易
である。
【0029】また、上記熱処理炉において、案内羽根を
所定の範囲内で往復回動させることにより、当該案内羽
根の、ガス噴出方向に向かって前方側端部を上下に回動
させる構成とした場合は、案内羽根の前方側端部の高さ
方向における位置が変化して、ガス噴出方向が上下方向
に連続して変化するので、熱処理空間内の高低差による
ガスの偏りを排除することができる。従って、例えば、
被処理物が治具等により多段積みされている場合にも、
上段と下段との熱処理の仕上がりの差が生じない。その
結果、多段積みでの熱処理が良好に行えるので、熱処理
の能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による熱処理炉を示す
図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図2】同熱処理炉の水平方向における部分断面図であ
る。
【図3】同熱処理炉のガス投入管の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による熱処理炉の、水
平方向における部分断面図である。
【図5】図4に示す熱処理炉のガス投入管の断面図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施形態による熱処理炉を示す
図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図7】図6に示す熱処理炉におけるガス投入管及び案
内羽根等を示す断面図である。
【図8】従来の熱処理炉を示す図であり、(a)は平面
図、(b)は側面図である。
【図9】図8に示す熱処理炉におけるガス投入管の断面
図である。
【符号の説明】
1 マッフル 2 ガス導入管 3,10,15 ガス投入管 3c,12c ガス噴出孔 4,13 回転シール部 5 管結合シール部 6 スプロケット 7 ベルト 8 モータ 11 内管 11c,15c スリット 12 外管 12a,12b 端部 15a ガス噴出ノズル 16 案内羽根 17 回動軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉本体の内部に設けられ、被処理物を収容
    する熱処理空間を内部に有するマッフルと、 前記熱処理空間にガスを噴出させるためのガス噴出孔を
    有する管体であって、前記マッフル内に挿入され、前記
    マッフルに対して回動自在に保持されたガス投入管と、 前記ガス投入管を回動させる駆動機構とを備えた熱処理
    炉。
  2. 【請求項2】前記駆動機構は、前記ガス投入管を、その
    管軸を中心として所定の範囲内で往復回動させることに
    より前記ガス噴出孔の位置を上下方向に変動させること
    を特徴とする請求項1記載の熱処理炉。
  3. 【請求項3】炉本体の内部に設けられ、被処理物を収容
    する熱処理空間を内部に有するマッフルと、 前記マッフル内に固定して設けられ、前記熱処理空間内
    にガスを放出する開口部を有する内管と、 前記内管の開口部から排出されたガスを前記熱処理空間
    に噴出させるためのガス噴出孔を外周部に有し、前記マ
    ッフル内に挿入されて前記内管を包囲するとともに、前
    記マッフルに対して回動自在に保持された外管と、 前記外管を回動させる駆動機構とを備えた熱処理炉。
  4. 【請求項4】前記駆動機構は、前記外管を、その管軸を
    中心として所定の範囲内で往復回動させることにより前
    記ガス噴出孔の位置を上下方向に変動させることを特徴
    とする請求項3記載の熱処理炉。
  5. 【請求項5】炉本体の内部に設けられ、被処理物を収容
    する熱処理空間を内部に有するマッフルと、 前記マッフル内に固定して設けられた管体であって、前
    記熱処理空間内の一定方向にガスを噴出させるためのガ
    ス噴出ノズルを有するガス投入管と、 前記ガス噴出ノズルの近傍を支点として回動自在に保持
    され、コアンダ効果に基づき、回動位置に応じてその表
    面に沿ったガス流を形成する案内羽根と、 前記案内羽根を回動させる駆動機構とを備えた熱処理
    炉。
  6. 【請求項6】前記駆動機構は、前記案内羽根を所定の範
    囲内で往復回動させることにより、当該案内羽根の、ガ
    ス噴出方向に向かって前方側端部を上下に回動させるこ
    とを特徴とする請求項5記載の熱処理炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005325372A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 真空浸炭炉及び浸炭用ガス排気方法
JP4547664B2 (ja) * 2004-05-12 2010-09-22 株式会社Ihi 真空浸炭炉及び浸炭用ガス排気方法

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