JP4350989B2 - 基板の処理装置及び処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は基板を処理液で処理してから乾燥処理する基板の処理装置及び処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、ガラス基板や半導体ウエハなどの基板に回路パターンを形成するための成膜プロセスやフォトプロセスがある。これらのプロセスでは、上記基板に対して成膜処理と洗浄処理とが繰り返し行われる。
【0003】
上記基板の洗浄処理および洗浄処理後の乾燥処理を行なうためにはスピン処理装置が用いられる。このスピン処理装置は処理槽を有し、この処理槽内にはカップ体が設けられている。このカップ体内には回転駆動される回転テーブルが設けられている。この回転テーブルには保持機構が設けられ、この保持機構によって基板が着脱可能な状態でほぼ水平に保持される。
【0004】
この保持機構によって回転テーブルに保持された基板は、回転テーブルとともに回転駆動される。そして、回転駆動される基板に処理液を供給することで、この基板を処理し、ついで回転テーブルを処理液による処理時に比べて高速回転させることで、基板に付着した処理液を遠心力で除去して乾燥処理するようにしている。
【0005】
基板を乾燥処理する際、基板の板面に不活性ガス(窒素やアルゴンなど)やドライ空気などの乾燥用の気体を噴射するということが行なわれている。それによって、基板の板面に付着した処理液に作用する遠心力が、基板の回転中心からの距離に応じて異なっても、上記気体の作用によって板面全体を乾燥処理できるようにしている。
【0006】
従来、基板の板面に気体を噴射させる場合、技術文献1に開示されているように、アーム体を基板の径方向に沿って揺動可能に設け、このアーム体の先端部に乾燥用の気体を基板の板面に向けて噴射するノズル体を設ける。そして、上記ノズル体から気体を噴射させながら上記アーム体を基板の径方向中心部分から外方に向かって揺動させることで、基板の板面を全体にわたって乾燥処理するということが行なわれていた。
【0007】
【技術文献1】
特開平11−233480号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アーム体を揺動させながらノズル体から気体を噴射させて基板の板面を乾燥処理する場合、基板の板面に付着残留した処理液に作用する遠心力は、基板の径方向外方へゆくにつれて大きくなる。しかしながら、ノズル体から噴射される気体は一定の圧力で基板の板面に向かって噴射される。
【0009】
そのため、基板の径方向中心部では遠心力がほとんど発生しないため、ノズル体から噴射される気体の圧力によって乾燥処理が行われるが、径方向周辺部へゆくにつれて遠心力が大きくなるから、その遠心力と気体の圧力とによって乾燥処理が行なわれることになる。
【0010】
そのため、基板は径方向中心部分よりも周辺部分の方が乾燥処理の度合が高くなるから、乾燥処理を板面全体にわたって均一に行なえず、乾燥むらが生じるということがある。
【0011】
基板の周辺部に付着した処理液には、基板の回転に伴う大きな遠心力と気体の圧力とが作用するから、基板の周辺部に付着した処理液は基板の周縁部から径方向外方へ勢いよく飛散することになる。そのため、基板から飛散した処理液は回転テーブルが収容されたカップ体の内周面に強く衝突して反射することになるから、反射した処理液がミスト状となって乾燥処理された基板に付着し、汚染の原因になることがある。
【0012】
この発明は、基板を回転させながら板面に気体を噴射して乾燥処理する際、基板の径方向中心部分と周辺部分とをむらなくほぼ均一に乾燥処理することができるようにした基板の処理装置及び処理方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理装置において、
基板をほぼ水平な状態で保持して回転する回転テーブルと、
この回転テーブルの上方で先端が上記基板の径方向中心部分から外方に向かって揺動可能に設けられたアーム体と、
このアーム体の揺動角度を検出するエンコーダと、
このアーム体の先端部に設けられ上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動角度に応じて上記基板の板面に対し異なる角度で乾燥用の気体を噴射する噴射手段を具備し、
上記噴射手段は、本体部と、この本体部に上記基板の板面に対して異なる噴射角度で設けられた複数のノズルと、上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動位置に応じて上記乾燥用の気体を複数のノズルのうちの所定の噴射角度のノズルから噴射させる噴射制御手段とを備え、
上記噴射制御手段は、上記アームの揺動位置が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて基板の板面に対する噴射角度の大きなノズルから気体を噴射させることを特徴とする基板の処理装置にある。
【0014】
この発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理装置において、
基板をほぼ水平な状態で保持して回転する回転テーブルと、
この回転テーブルの上方で先端が上記基板の径方向中心部分から外方に向かって揺動可能に設けられたアーム体と、
このアームの揺動角度を検出するエンコーダと、
このアーム体の先端部に設けられ上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動角度に応じて上記基板の板面に対し異なる角度で乾燥用の気体を噴射する噴射手段を具備し、
上記噴射手段は、1つのノズルを有するとともに上記アーム体の先端部に回転駆動可能に設けられた本体部を有し、
上記本体部は上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動位置が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて基板の板面に対する噴射角度が大きくなるよう上記基板の板面に対する上記ノズルからの気体の噴射角度が制御されることを特徴とする基板の処理装置にある。
【0017】
この発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理方法において、
上記基板をほぼ水平に保持して回転させる工程と、
上記基板の板面に対して異なる角度で乾燥用の気体を噴射させる複数のノズルが設けられた本体部を有し、この本体部を揺動駆動されるアーム体によって上記基板の板面の径方向中心部分から外方に向かって移動させる工程と、
上記アーム体の揺動角度を検出する工程と、
検出される上記アームの揺動位置が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて基板の板面に対する噴射角度の大きなノズルから気体を噴射させる工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法にある。
【0018】
この発明は、処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理方法において、
上記基板をほぼ水平に保持して回転させる工程と、
揺動駆動されるアーム体の先端部に1つのノズルを有する本体部が回転駆動可能に設けられ上記アーム体を揺動駆動して上記本体部を上記基板の板面の径方向中心部分から外方に向かって移動させる工程と、
上記アーム体の揺動角度を検出する工程と、
検出される上記アームの揺動角度が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて上記ノズルから噴射される気体の噴射角度が大きくなるよう上記本体部の回転角度を制御する工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法にある。
【0019】
この発明によれば、基板の径方向中心部分から外方へゆくにつれて、基板に付着した処理液に対して作用する遠心力が大きくなるが、気体によって処理液を径方向外方へ吹き飛ばす力は弱くなるから、基板を径方向全長、つまり板面全体にわたってほぼ均一に乾燥処理することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0021】
図1はこの発明の一実施の形態に係るスピン処理装置Sを示し、このスピン処理装置Sは図示しない処理槽に収容されたカップ体1を備えている。このカップ体1の底部には複数の排出管2が周方向に所定間隔で接続されている。各排出管2は図示しない排気ポンプに連通している。
【0022】
なお、上記カップ体1は下カップ1aと上カップ1bとを有し、上カップ1bは図示しないシリンダなどの駆動機構によって上下方向に駆動可能になっている。
【0023】
上記カップ体1内には回転テーブル3が設けられている。この回転テーブル3の上面の周辺部には周方向に所定間隔で複数の支持部材4が回動可能に設けられている。各支持部材4の上端面には係止ピン5が支持部材4の回転中心から偏心した位置に設けられ、回転中心には支持ピン6が設けられている。
【0024】
上記回転テーブル3には半導体ウエハなどの基板Wが供給される。つまり、基板Wは、周縁部の下面が上記支持ピン6上に供給される。その状態で上記支持部材4を回転すると、上記係止ピン5が偏心回転するから、基板Wの周縁部が上記係止ピン5によって保持される。
【0025】
上記回転テーブル3は制御モータ11によって回転駆動される。この制御モータ11は、筒状の固定子12内に同じく筒状の回転子13が回転可能に挿入されてなり、この回転子13に上記回転テーブル3が動力伝達部材13aを介して連結されている。
【0026】
上記制御モータ11は制御装置14によって回転が制御される。それによって、上記回転テーブル3は上記制御装置14により所定の回転数で回転させることができる。
【0027】
上記回転子13内には筒状の固定軸15が挿通されている。この固定軸15の上端には上記回転テーブル3の上面側に位置するノズルヘッド16が設けられている。つまり、ノズルヘッド16は回転テーブル3と一緒に回転しない状態で設けられている。このノズルヘッド16には処理液及び気体を噴射する下部ノズル体17,18が設けられている。
【0028】
それによって、上記下部ノズル体17,18から回転テーブル3に保持された基板Wの下面の中央部分に向けて処理液や気体を選択的に噴射することができるようになっている。つまり、基板Wは下面の洗浄及び乾燥処理を行なうことができるようになっている。
【0029】
上記回転テーブル3の上面側は乱流防止カバー19によって覆われている。この乱流防止カバー19は回転テーブル3に保持された基板Wの下面側に乱流が発生するのを防止するようになっており、その中央部分には上記各ノズル17,18から基板Wの下面に処理液や気体を噴射可能とする透孔20が開口形成されている。
【0030】
上記カップ体1の側方にはアーム体23が設けられている。このアーム体23は垂直部24と、この垂直部24の上端に基端部が連結された水平部25とを有する。上記垂直部24の下端は回転モータ26に連結されている。回転モータ26はアーム体23の水平部25を所定の範囲の角度で揺動駆動するようになっている。
【0031】
上記回転モータ26は図示しないリニアガイドによって上下方向にスライド可能に設けられた可動板27に取り付けられている。この可動板27は上下駆動シリンダ28によって上下方向に駆動されるようになっている。
【0032】
上記アーム体23の水平部25の先端部には、上記基板Wの上面に処理液を噴射するノズル体31が設けられている。このノズル体31は図2に示すように円柱状の大径部32aと小径部32bとから形成された本体部32を有する。上記大径部32aは上記水平部25の先端部に取り付けられ、上記小径部32bは下端面が上記回転テーブル3に保持された基板Wの上面に対向するようになっている。
【0033】
上記本体部32には、後端を上記大径部32aの側面に開口させ、先端を上記小径部32bの下端面に開口させた第1乃至第3の給気路34a〜34cが形成されている。
【0034】
各給気路34a〜34cの後端にはそれぞれ電動式の第1乃至第3の開閉弁35a〜35cが設けられた第1乃至第3の分岐給気管36a〜36cが接続されている。各分岐給気管36a〜36cは給気本管37に接続されている。この給気本管37は窒素ガスなどの不活性ガス或いはドライ空気などの乾燥用の気体を供給する供給源(図示せず)に連通している。上記開閉弁35a〜35cは上記制御装置14によって開閉制御される。なお、上記開閉弁35a〜35cと上記制御装置14はこの発明の噴射制御手段を構成している。
【0035】
各給気路34a〜34cの先端にはそれぞれ第1乃至第3の気体ノズル38a〜38cが設けられている。それによって、上記給気本管37から給気路34a〜34cに供給された乾燥用の気体は、第1乃至第3の開閉弁35a〜35cを選択的に開放することで、その開放された開閉弁に対応する給気路34a〜34cに設けられたノズルから基板Wに向けて噴射される。
【0036】
第1乃至第3の気体ノズル38a〜38cは、気体を基板Wの板面に対して異なる角度で噴射するようになっている。つまり、第1の気体ノズル38aの基板Wの板面に対する噴射角度をθ、第2の気体ノズル38bの噴射角度をθ、第3の気体ノズル38cの噴射角度をθとすると、θ<θ<θとなっている。つまり、噴射角度が順次大きくなっている。この実施の形態では、θは30度、θは60度、θは90度に設定されている。
【0037】
上記制御装置14は、上記回転モータ26によって揺動駆動される上記アーム体32の水平部25の揺動角度を制御する。すなわち、制御装置14は、図4に示すように水平部25の先端に設けられたノズル体31が回転テーブル3に保持された基板Wの径方向中心部分から径方向周縁から外れる位置の間で揺動するよう、その揺動角度を制御する。
【0038】
なお、水平部25の揺動角度はβで、図4に鎖線で示すように水平部25が基板Wの径方向外周から外れた位置は待機位置である。
【0039】
上記回転モータ26にはエンコーダ26a(図1に示す)が設けられている。このエンコーダの検出信号は上記制御装置14に入力される。制御装置14はエンコーダからの入力、つまりアーム体2の水平部25の揺動角度に応じて後述するように第1乃至第3の開閉弁35a〜35cのうちの1つを開放する。それによって、3つの気体ノズル38a〜38cのうちの1つから乾燥用の気体が基板Wの板面に向けて噴射されるようになっている。
【0040】
上記上カップ1bの周壁上端には、回転テーブル3に保持された基板Wを洗浄処理するための純水や薬液などの処理液を噴射する処理液ノズル40が設けられている。したがって、上記回転テーブル3によって回転駆動される基板Wの板面に処理液ノズル40から処理液を噴射することで、この基板Wの板面を処理することができる。
【0041】
上記カップ体3の上方には熱源としてのランプ41が配設されている。このランプ41はたとえば赤外線ランプやハロゲンランプなどが用いられていて、回転テーブル3に保持された基板W全体をほぼ均一に加熱することができるようになっている。ランプ41は上記制御装置14によって点灯が制御される。
【0042】
図3に示すように上記スピン処理装置Sが配設されたチャンバの側方には、シャッタ51を介して搬送ロボット52が配置されている。この搬送ロボット52は未処理の基板Wをカセットステーション53から取り出して上記スピン処理装置Sや基板反転装置54に供給できるようになっている。さらに、スピン処理装置Sで一方の板面が処理された基板Wを取り出して上記基板反転装置54に供給することもできるようになっている。
【0043】
上記基板反転装置54では基板Wの上下面を反転する。それによって、上記基板搬送ロボット52は上下面が反転された基板Wを上記スピン処理装置Sに供給することができる。
【0044】
つぎに、上記構成のスピン処理装置Sによって基板Wを処理液によって処理してから乾燥処理する場合の作用を説明する。
【0045】
基板搬送用ロボット52によって未処理の基板Wをカセットステーション53から取り出してスピン処理装置Sに供給し、回転テーブル3に保持する。回転テーブル3を毎分数十〜数百程度の低速度で回転させるとともに、処理液ノズル40から基板Wの上面に向けて処理液を噴射する。それによって、基板Wの上面は処理液によって処理される。
【0046】
基板Wの上面を処理液によって処理したならば、基板Wの上面に付着した処理液を除去する乾燥処理を行なう。基板Wを乾燥処理するには、まず回転モータ26を作動させ、アーム体23の水平部25の先端に設けられたノズル体31を図5に示すXで示すように基板Wの径方向中心部分に位置させる。
【0047】
ついで、回転テーブル3を処理液による処理時に比べて高速度である、たとえば毎分1000回転以上で回転させる。それと同時に制御装置14によって回転モータ26を作動させ、アーム体23の水平部25を揺動させる。
【0048】
アーム体23の水平部25は、図4に示すように、先端に設けられたノズル体31が基板Wの径方向中心部に対応する位置から径方向周縁に対応する位置まで揺動する。この間の水平部25の揺動角度をβとした場合、ノズル体31が基板Wの中心部分から図5にYで示す揺動角度βの約2分の1まで揺動するまでの領域(この領域を第1の領域Rとする)では、回転モータ26に設けられたエンコーダ26aからの検出信号によって制御装置14は第1の分岐給気管36aに設けられた第1の開閉弁35aだけを開放する。それによって、基板Wを乾燥させるための気体はXのノズル体31に矢示するで示すように、第1の気体ノズル38aからだけ噴射される。
【0049】
第1の気体ノズル38aは、基板Wの板面に対して傾斜角度θ、つまり3つの気体ノズル38a〜38cのうちで最も小さな噴射角度に設定されている。気体の噴射角度が小さい程、基板Wの板面に付着した処理液を径方向外方に吹き飛ばす圧力が最も大きくなる。
【0050】
そのため、基板Wの回転によって発生する遠心力が小さく、その遠心力だけでは基板Wの中心部分の処理液を十分に排除できない第1の領域Rであっても、第1の気体ノズル38aから噴射される気体によって基板Wの中心部分に付着した処理液を確実に除去して乾燥処理することができる。
【0051】
ノズル体31が揺動角度βの約2分の1まで揺動し、そのことを検出したエンコーダ26aから制御装置14に検出信号が入力されると、この制御装置14は第1の開閉制御弁35aを閉じ、第2の開閉制御弁35bを開放する。それによって、基板Wの板面には図5のYのノズル体31に矢印で示すように第2の気体ノズル38bから気体が噴射されることになる。
【0052】
第2の気体ノズル38bからは、ノズル体31が水平アーム25の揺動角度βの約2分の1から基板Wの周辺部に到達するまでの範囲で気体が噴射される。この範囲を第2の領域Rとする。
【0053】
第2の気体ノズル38bの傾斜角度θは第1の気体ノズル38aの傾斜角度θよりも大きな60度に設定されている。そのため、第2の領域Rにおいて、第2の気体ノズル38bから噴射される気体が基板Wの板面に付着した処理液を径方向外方へ吹き飛ばす力は、第1の領域Rにおける第1の気体ノズル38aから噴射される気体よりも弱くなるが、第2の気体ノズル38bから気体が噴射される第2の領域Rでは第1の領域Rよりも基板Wの板面に付着した処理液に作用する遠心力が大きくなる。そのため、第2の領域Rでは気体の圧力と遠心力とによって第1の領域Rとほぼ同じように基板Wの板面に付着した処理液を除去することができる。
【0054】
図5にZで示すようにノズル体31が基板Wの周辺部に到達し、そのことがエンコーダ26aによって検出され、その検出信号が制御装置14に入力されると、制御装置14は第2の開閉弁35bを閉じて第3の開閉弁35cを開放する。それによって、基板Wの周辺部の領域である、第3の領域Rでは、第3の気体ノズル38cから矢印で示すように気体が噴射されることになる。
【0055】
第3の気体ノズル38cからの気体の噴射角度θは90度で、3つの気体ノズルのうちで最も大きく設定されている。噴射角度が90度であると、基板Wの周辺部に付着残留する処理液を径方向外方へ吹き飛ばす作用はほとんどない。しかしながら、その部分に付着した処理液が基板Wの回転によって受ける遠心力は最大となる。そのため、基板Wの第3の領域Rは、主に遠心力によって上記第1、第2の領域Rとほぼ同じ状態に乾燥処理されることになる。
【0056】
つまり、第1の領域Rと第2の領域Rとにおいて、それぞれ第1の気体ノズル38a及び第2の気体ノズル38bから噴射される気体の圧力及び流量の少なくともどちらか一方を制御することで、第1乃至第3の各領域における乾燥処理状態をほぼ同じにすることが可能であるから、基板Wの全面をほぼ均一にむらなく乾燥処理することができる。
【0057】
第3の領域Rにおいては、第3の気体ノズル38cから90度の噴射角度で気体が噴射されるから、その気体は遠心力によって基板Wの周縁部から径方向外方へ飛散する処理液の勢いを低減する。そのため、第3の気体ノズル38cから噴射される気体によって、基板Wから飛散する処理液がカップ体1の内周面に衝突するする勢いも低減される。その結果、カップ体1内でのミストの発生が抑制されるから、乾燥処理された基板Wにミストが付着して汚染の原因となるのを防止できる。
【0058】
基板Wの処理液による処理は、その処理液の種類によって板面が親水面となったり、疎水面となることがある。疎水面の場合には、基板Wの板面に付着した処理液は液滴状であるから、基板Wを高速回転させるとともに、その板面に向けて気体を噴射することで、乾燥処理することができる。しかしながら、基板Wの板面が親水面の場合には、処理液はその板面に薄い膜状となって付着するため、遠心力や気体の噴射では確実に乾燥処理することができない。
【0059】
したがって、基板Wの板面が処理液によって親水面に処理されている場合には、基板Wを回転テーブル3に保持したならば、ランプ41を点灯させて回転テーブル3を所定の速度で回転させる。それによって、基板Wはランプ41からの光によって加熱されるから、基板Wの親水面に付着した処理液を乾燥処理することができる。
【0060】
基板Wは上下両面が親水面であったり、一方の板面だけが親水面のことがある。両面が親水面の場合には、上面はランプ41からの熱によって直接的に加熱されるが、下面は上面からの熱伝達によって間接的に加熱される。したがって、両面が親水面であっても、ランプ41によって乾燥処理することができる。
【0061】
基板Wの一方の板面だけが親水面の場合には、親水面を下にし、疎水面を上にして回転テーブル3に供給する。なお、スピン処理装置Sで上面を処理液によって親水面に処理した場合には、その基板Wを基板搬送ロボット52で取り出して基板反転機構54で反転させたのち、親水面を下にしてスピン処理装置Sに供給することで、親水面を下にする。
【0062】
基板Wが親水面を下にして回転テーブル3に供給されたならば、ランプ41を点灯させて回転テーブル3を高速回転し、上に位置する疎水面を上述したように遠心力と揺動駆動されるノズル体31の各気体ノズル38a〜38cから噴射される気体とによって乾燥処理する。
【0063】
基板Wの下側となった親水面は、ランプ41からの熱によって間接的に加熱されて乾燥処理されることになる。したがって、基板Wは、一方の面が疎水面で、他方の面が親水面であっても、その両面を同時に乾燥処理することができる。
【0064】
基板Wの両方の面が疎水面の場合、上面は上述したように遠心力と気体とによって乾燥処理することができ、下面は遠心力とノズルヘッド16に設けられた下部ノズル17から噴射される気体とで乾燥処理することができる。
【0065】
上記一実施の形態では3つの分岐給気管にそれぞれ開閉弁35a〜35cを設け、各ノズル38a〜38cへの気体の供給を制御したが、開閉弁に代えて流量制御弁を設けることで、複数のノズル38a〜38cから噴射される気体の流量を制御したり、圧力制御弁を設けることで、圧力を制御するようにしてもよい。
【0066】
図6(a),(b)はこの発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態は水平アーム25の先端にノズル体31Aの本体部32Aが回転モータなどの回転アクチュエータ61によって回転角度の制御可能に設けられている。上記本体部32Aにはノズル62が1つだけ設けられている。このノズル62は上記ノズル体31Aを回転アクチュエータ61によって回転することで、任意の角度に位置決めできるようになっている。
【0067】
したがって、このような構成によれば、基板Wを乾燥処理する際に、水平アーム25を揺動させるとともに、その揺動角度に応じてノズル62の基板Wの板面に対する噴射角度が次第に大きくなるよう、ノズル体31Aの本体部32Aを回転アクチュエータ61によって回転させれば、ノズル体31Aが基板Wの径方向外方へゆくにつれてノズル62からの気体の噴射角度を大きくすることができる。
【0068】
上記ノズル62の噴射角度は連続的に変化させることができる。そのため、ノズル62からの気体が基板Wに作用する圧力を、基板Wに残留する処理液に作用する遠心力の変化に応じて連続的に円滑に変化させることが可能となる。
【0069】
上記各実施の形態において、ノズルから噴射される気体を所定温度に加熱しておけば、その気体によって基板をより一層効率よく、しかも確実に乾燥処理することが可能となる。
【0070】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、回転駆動される基板の板面に気体を噴射して乾燥処理する場合、基板の径方向中心部分から外方へゆくにつれて基板の板面に対する気体の噴射角度を大きくするようにした。
【0071】
そのため、基板の径方向中心部分から外方へゆくにつれて、基板に付着した処理液に対して作用する遠心力が大きくなっても、気体によって処理液を径方向外方へ吹き飛ばす力は弱くなるから、基板を径方向全長、つまり板面全体にわたってほぼ均一に乾燥処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るスピン処理装置の概略的構成図。
【図2】ノズル体を拡大した断面図。
【図3】スピン処理装置、基板搬送ロボット、基板反転機構及びカセットステーションの配置状態を示す説明図。
【図4】水平アームに設けられたノズル体の揺動範囲の説明図。
【図5】ノズル体の揺動と気体の噴射角度との関係を示した説明図。
【図6】(a)はこの発明の他の実施の形態を示す水平アームの先端部分の側面図、(b)は水平アームの先端に設けられたノズル体の正面図。
【符号の説明】
3…回転テーブル、23…アーム体、32…ノズル本体、35a〜35c…開閉弁(噴射制御手段)、38a〜38c…ノズル。

Claims (6)

  1. 処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理装置において、
    基板をほぼ水平な状態で保持して回転する回転テーブルと、
    この回転テーブルの上方で先端が上記基板の径方向中心部分から外方に向かって揺動可能に設けられたアーム体と、
    このアーム体の揺動角度を検出するエンコーダと、
    このアーム体の先端部に設けられ上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動角度に応じて上記基板の板面に対し異なる角度で乾燥用の気体を噴射する噴射手段を具備し、
    上記噴射手段は、本体部と、この本体部に上記基板の板面に対して異なる噴射角度で設けられた複数のノズルと、上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動位置に応じて上記乾燥用の気体を複数のノズルのうちの所定の噴射角度のノズルから噴射させる噴射制御手段とを備え、
    上記噴射制御手段は、上記アームの揺動位置が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて基板の板面に対する噴射角度の大きなノズルから気体を噴射させることを特徴とする基板の処理装置。
  2. 処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理装置において、
    基板をほぼ水平な状態で保持して回転する回転テーブルと、
    この回転テーブルの上方で先端が上記基板の径方向中心部分から外方に向かって揺動可能に設けられたアーム体と、
    このアームの揺動角度を検出するエンコーダと、
    このアーム体の先端部に設けられ上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動角度に応じて上記基板の板面に対し異なる角度で乾燥用の気体を噴射する噴射手段を具備し、
    上記噴射手段は、1つのノズルを有するとともに上記アーム体の先端部に回転駆動可能に設けられた本体部を有し、
    上記本体部は上記エンコーダが検出する上記アーム体の揺動位置が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて基板の板面に対する噴射角度が大きくなるよう上記基板の板面に対する上記ノズルからの気体の噴射角度が制御されることを特徴とする基板の処理装置。
  3. 上記基板のどちらか一方の板面が親水性である場合、その親水性の板面を加熱して乾燥処理する熱源が設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
  4. 処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理方法において、
    上記基板をほぼ水平に保持して回転させる工程と、
    上記基板の板面に対して異なる角度で乾燥用の気体を噴射させる複数のノズルが設けられた本体部を有し、この本体部を揺動駆動されるアーム体によって上記基板の板面の径方向中心部分から外方に向かって移動させる工程と、
    上記アーム体の揺動角度を検出する工程と、
    検出される上記アームの揺動位置が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて基板の板面に対する噴射角度の大きなノズルから気体を噴射させる工程と
    を具備したことを特徴とする基板の処理方法。
  5. 処理液によって処理された基板を乾燥処理する処理方法において、
    上記基板をほぼ水平に保持して回転させる工程と、
    揺動駆動されるアーム体の先端部に1つのノズルを有する本体部が回転駆動可能に設けられ上記アーム体を揺動駆動して上記本体部を上記基板の板面の径方向中心部分から外方に向かって移動させる工程と、
    上記アーム体の揺動角度を検出する工程と、
    検出される上記アームの揺動角度が上記基板の中心部分から外方へ移動するにつれて上記ノズルから噴射される気体の噴射角度が大きくなるよう上記本体部の回転角度を制御する工程と
    を具備したことを特徴とする基板の処理方法。
  6. 上記基板の一方の板面が疎水性で、他方の板面が親水性の場合、疎水性の板面を上にして回転させ、その面に乾燥用の気体を噴射して乾燥処理すると同時に、基板を加熱して親水性の板面を乾燥処理することを特徴とする請求項4に記載の基板の処理方法。
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