JP4357182B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)の下面に処理液を供給して該下面に対して洗浄処理などの処理を施す基板処理装置および基板処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の基板処理装置として、基板の一種であるウエハの周縁部に当接しつつウエハの下面を離間した状態でウエハを支持するスピンベースと、このスピンベースの中央部からウエハの下面へ向けて、薬液、純水等の処理液を所定の流量で供給するノズルとを備えた基板処理装置がある(特許文献1参照)。この特許文献1に記載の基板処理装置においては、基板を支持した状態でスピンベースをモータ等で高速回転させつつノズルから一定の大流量で処理液をウエハの下面中心部に供給させることにより、ウエハの下面中心部に供給された処理液を遠心力で基板の外周側へ広げて、ウエハの下面全体を処理液で覆わせ、ウエハの下面に付着したパーティクル等の汚れを除去してウエハの下面の洗浄処理を行っている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−87294号公報(第5頁−第7頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の基板処理装置では、例えばノズルから処理液の供給を開始した時点や、ノズルからの処理液の供給を停止させた時点のように、ウエハの下面に供給される処理液の流量が大きく変位する際には、一時的にノズルからの処理液がウエハの下面へ向けて適切に供給されない状態が生じる。そのため、ノズルが処理液に含まれる薬液等によって汚染されることがある。また、ウエハ回転により発生したミストがノズルに付着してノズル汚染が発生することもあった。
【0005】
このようにノズルが薬液で汚染された状態で処理を継続してしまうと、その後のスピン乾燥時には薬液の汚染雰囲気中で乾燥処理を行うことになるため、薬液を含む処理液によって一旦洗浄されたウエハの下面が汚染されてしまうという問題がある。
【0006】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板の下面から離間して配置されたノズルを清浄な状態に保って、該ノズル汚染により基板の下面が汚染されるのを防止することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる基板処理装置は、上記目的を達成するため、略鉛直軸周りに回転する中空の回転軸に連結されて上面が基板の下面と対向する対向面となるスピンベースを有し、基板を支持する基板支持手段と、回転軸の中空部に回転軸の内壁との間に気体供給路を形成するように設けられたノズルであって、気体供給路の先端の気体噴出口の上方を覆うように設けられて上面が基板の下面と離間して対向する対向面となるとともに処理液を吐出するための吐出口が該対向面に穿設された平板状の遮断部材を有し、吐出口からノズル洗浄液を前記基板の下面に向けて吐出するノズルと、ノズルにノズル洗浄液を供給する供給手段と、遮断部材の対向面の全面と、基板の下面との間にノズル洗浄液の液溜りを形成してノズルを洗浄するように、供給手段を制御する制御手段とを備えている。
【0008】
また、この発明にかかる基板処理方法は、上記目的を達成するため、基板処理装置内で、基板支持手段に支持された基板を基板支持手段と一体的に回転させながら、基板の下面から離間して配置されたノズルの吐出口より基板の下面に向けて第1処理液を吐出して基板の下面全体に第1処理液を供給する第1工程と、基板の下面と対向するノズルの対向面と、基板の下面との間にノズル洗浄液の液溜りを形成してノズルを洗浄する第2工程と、第2工程後、前記第2工程よりも高い回転数で基板を回転させながらノズルの吐出口より基板の下面に向けてリンス液を吐出して基板の下面全体にリンス液を供給する工程とを備えている。
【0009】
このように構成された発明(基板処理装置および基板処理方法)では、ノズルの対向面が基板の下面と対向しながら離間配置されているため、ノズルの対向面の汚染を避けることは不可避である。しかしながら、ノズルの対向面に設けられた吐出口からノズル洗浄液が基板の下面に向けて吐出されて該対向面の全面と基板下面との間にノズル洗浄液の液溜りが形成される。この液溜り形成によりノズルの対向面全面がノズル洗浄液に接触することとなり、ノズルの対向面に付着する付着物は除去されてノズルは清浄な状態となる。
【0010】
また、基板処理装置では、基板を支持した基板支持手段を回転させることで基板を回転させながら所定の基板処理を実行するものがあるが、このように基板を回転させる場合には、ノズル洗浄液の液溜めを良好に形成するためには、単に供給手段を制御するだけでなく、基板支持手段を回転させる駆動手段も同時に制御するのが望ましい。すなわち、制御手段によって、供給手段を制御してノズルからのノズル洗浄液の単位時間当たりの流量を調整するとともに、駆動手段を制御することで基板の単位時間当たりの回転数を調整して液溜りを制御するように構成するのが望ましい。こうすることで、液溜めを正確にコントロールすることができ、ノズル洗浄を良好に、しかも確実に行うことができる。
【0011】
ここで、上記のように液溜めを形成すると、ノズルの対向面全面がノズル洗浄液に接触してノズル洗浄効果が得られるが、次のように構成すると、ノズル洗浄効果をさらに高めることができる。すなわち、液溜りが形成された後も、所定時間の間、ノズルからノズル洗浄液を吐出させるとともに基板を回転させることによって液溜りから溢れるノズル洗浄液を基板回転により排出しながら液溜りを維持してノズル洗浄を継続させることができる。この場合、液溜りからノズル洗浄液により洗浄された汚染物質がノズル洗浄液とともに液溜りから排出されるとともに、排出分だけフレッシュなノズル洗浄液がノズルから新たに補給されることとなり、ノズル洗浄効果を高めることができる。
【0012】
さらに、ノズルの吐出口の個数や配置などに関しては任意であるが、後述するように本願発明者による種々の実験や検証などに基づくと、次のようにノズルを構成することでノズルの対向面全面と基板下面との間に液溜りを形成することができる条件を大幅に広げることができる。すなわち、ノズルに設けられた複数の吐出口のうちの少なくとも2つの吐出口について各吐出口からノズル洗浄液が吐出される時の圧損を比較した際に該圧損が互いに異なるように構成すると、上記条件が広がる。その結果、基板処理装置の動作条件や動作フローなどの設定自由度が高くなり、装置の汎用性やスループットなどを向上させることができる。例えば基板処理装置では、基板の下面全体に第1処理液を供給する第1工程のほかに、基板の上面および/または基板処理装置の所定部位に第2処理液を供給する第3工程を実行する場合がある。この場合、第2工程の少なくとも一部を、第3工程の少なくとも一部と並行して実行すると、第2工程と第3工程の実行タイミングを分離させる場合よりもトータルの処理時間を短縮することができ、基板処理装置のスループットを向上させることができ、処理能力の向上を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。この基板処理装置は、本発明の「基板」の一種である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という)Wの上面および下面に対してウエハ洗浄液を供給してウエハ洗浄処理を行い、またウエハ洗浄処理後に純水によるリンス処理を施した後にスピン乾燥する装置である。この基板処理装置では、中空の回転軸1が、モータ3の回転軸に連結されており、このモータ3の駆動により鉛直軸周りに回転可能となっている。この回転軸1の上端部には、円板状のスピンベース5が一体的に連結されている。スピンベース5の周縁部付近には、ウエハWの外周端部に当接しつつウエハWを支持する支持ピン7が複数本設けられている。複数本の支持ピン7によってウエハWの下面と対向するスピンベース5から所定の間隔離した状態でウエハWが水平に支持されている。このように、この実施形態ではスピンベース5と複数本の支持ピン7とが本発明の「基板支持手段」として機能している。
【0014】
スピンベース5の上方には、中心部に開口を有する雰囲気遮断部材9が配置されている。この雰囲気遮断部材9はウエハWの径より若干大きく、中空を有する筒状の支持軸11の下端部に一体回転可能に取り付けられている。この支持軸11には、図示を省略する遮断駆動機構が連結されており、遮断駆動機構のモータを駆動することにより支持軸11とともに雰囲気遮断部材9が鉛直軸J周りに回転されるように構成されている。また、遮断駆動機構の昇降駆動用アクチュエータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで雰囲気遮断部材9をスピンベース5に近接させたり、逆に離間させることが可能となっている。
【0015】
また、支持軸11の中空部には、上部洗浄ノズル12が同軸に設けられ、その下端部のノズル口12aから支持ピン7によって支持されたウエハWの上面の回転中心付近に純水、薬液等の処理液(ウエハ洗浄液やリンス液)を供給できるように構成されている。すなわち、この上部洗浄ノズル12は、開閉弁13を介して処理液供給源15に連通接続されており、装置全体を制御する制御部17による開閉弁13の開閉制御によって上部洗浄ノズル12からウエハWの上面にウエハ洗浄液やリンス液(純水)が供給される。
【0016】
また、支持軸11の中空部の内壁面と、上部洗浄ノズル12の外壁面との間の隙間は、気体供給路18となっている。この気体供給路18は、開閉弁19を介して気体供給源21に連続接続されている。そして、上部洗浄ノズル12によるウエハ洗浄およびリンス処理を行った後、制御部17による開閉弁19の開閉制御によって気体供給路18を介してウエハWの上面に気体を供給することによって、ウエハWの乾燥処理を行うことが可能となっている。
【0017】
スピンベース5の側方には、雰囲気遮断部材9とウエハWの上面との間やスピンベース5の上面とウエハWの下面との間に純水を供給する側部洗浄ノズル23が備えられている。この側部洗浄ノズル23は、開閉弁25を介して純水供給源27に連通接続されている。また、側部洗浄ノズル23には、上下昇降機構(図示省略)が連結されており、制御部17からの制御指令に応じて該ノズル23を鉛直方向に位置決め可能となっている。そして、制御部17により側部洗浄ノズル23の高さ位置を制御しつつ開閉弁25の開閉タイミングを調整することで、側部洗浄ノズル23から純水が、雰囲気遮断部材9とウエハWの上面との間の空間を通過して雰囲気遮断部材9の下面へ供給されたり、スピンベース5の対向面とウエハWの下面との間の空間を通過してスピンベース5の対向面へ供給される。
【0018】
回転軸1の中空部には、下部洗浄ノズル29が同軸に設けられている。この下部洗浄ノズル29には、配管31を介して後述する供給機構33が連通接続されている。また、回転軸1の内壁面と下部洗浄ノズル29の外壁面との間の隙間には、円筒状の気体供給路59が形成されており、この気体供給路59の先端部は気体噴出口61として機能し、気体噴出口61からウエハWの下面とスピンベース5の対向面との間の空間に窒素ガス等の気体が供給される。気体噴出口61は、制御部17により開閉制御される開閉弁63と流量調節弁65とを介して気体供給源67に連通接続されている。
【0019】
図2は下部洗浄ノズル29の上端部を示す図であり、同図(a)は平面図であり、同図(b)は断面図である。下部洗浄ノズル29の上端部には、ノズル本体29aの上端部に平板状の遮断部材30が取り付けられており、その上面30aが支持ピン7によって支持されたウエハWの下面に平行して対向している。このように遮断部材30の上面30aが本発明の「ノズルの対向面」に相当している。また、この遮断部材30では、その略中央部に吐出口30bが設けられて該吐出口30bを介してウエハWの下面に向けて洗浄液やリンス液などの処理液を吐出可能となっている。一方、吐出口30bを取り囲む円環部位が気体噴出口61の上方を覆っている。このため、気体噴出口61から噴出された気体は遮断部材30の下面とスピンベース5の対向面との隙間から、ウエハWの下面とスピンベース5の対向面との間の空間に供給される。
【0020】
次に、供給機構33について図3を参照して説明する。図3は供給機構の概略構成を示すブロック図である。配管31の一端側には純水を供給するための第1の純水供給源35が連通接続されており、一方、他端側には下部洗浄ノズル29が連通接続されている。この配管31には、第1の純水供給源35からの純水の流量を調整するために圧力調節器37が設けられている。また、この圧力調節器37の下流側の配管31には、第1の純水供給源35からの純水の流量を計測する流量計39が設けられている。この流量計39で計測された流量と予め設定されている流量(第1の流量FV1)との差分を制御部17が求め、この差分に基づく指令電圧に基づいて電空変換器41が圧力調節器37への空気圧を調整する。
【0021】
流量計39の下流の配管31には薬液注入部43が設けられている。この薬液注入部43は、配管31への各流体の注入量を各々独立に調整することができるようにするために、開閉弁と流量調節弁との機能を備えた3つの流量調節弁45,47,49と、流量計39の下流側の配管31に設けられた開閉弁51とを備えている。
【0022】
第1の流量調節弁45は、第1の薬液供給源53に連通されており、配管31に対する第1の薬液の注入量を調整し、第2の流量調節弁47は、第2の薬液供給源55に連通されており、配管31に対する第2の薬液の注入量を調整する。また、第3の流量調節弁49は、第2の純水供給源57に連通されており、配管31に対する純水の注入量を調整する。なお、開閉弁51と流量調節弁45,47,49の開閉制御は、すべて制御部17によって統括的に制御される。
【0023】
ウエハWの下面をウエハ洗浄処理する際には、制御部17は開閉弁51を開放し、電空変換器41を介して圧力調節器37により第1の流量FV1になるように調整されて第1の純水供給源35からの純水を配管31へ供給するとともに、第3の流量調節弁49により第1の流量FV1よりも少ない第2の流量FV2になるように調整されて第2の純水供給源57からの純水を配管31へ注入する。また、流量調節弁45,47を調整して所要量の第1または/および第2の薬液を配管31へ注入する。したがって、第1の流量FV1と第2の流量FV2とを合わせた大流量の純水に所要の薬液が所要量だけ混合されたウエハ洗浄液が本発明の「第1処理液」としてウエハWの下面へ供給される。
【0024】
また、ウエハ洗浄液が付着した下部洗浄ノズル29の上面、つまり遮断部材30の上面30aを洗浄する際には、開閉弁51、流量調節弁45,47を閉止し、流量調節弁49により第1の流量FV1よりも小流量の第2の流量FV2になるように調整されて、第2の純水供給源57から純水のみを本発明の「ノズル洗浄液」として配管31へ注入する。そして、ウエハWの下面と遮断部材30の上面30aの全面との間でノズル洗浄液(純水)の液溜りを形成して下部洗浄ノズル29の洗浄を行う。このノズル洗浄工程を図4を参照しながら詳述する。
【0025】
図4は図1の基板処理装置におけるノズル洗浄処理を模式的に示す図である。まず、同図(a)に示すように、単位時間当たりの流量が比較的小さい流量FV2のノズル洗浄液LがウエハWの下面に向けて吐出される。そして、ウエハWの下面に供給されたノズル洗浄液Lは液滴状となってウエハWの下面に溜まっていく(同図(b))。そして、こうして溜まった液滴同士が接触し、次第に大きくなり、遮断部材30の上面30aに向けて広がっていく(同図(c))。さらに液滴が大きくなり、遮断部材30の上面30aの全体に広がって液溜りPが形成される(同図(d))。このように遮断部材30の上面全体を覆うように液溜りPが形成されることで遮断部材30の上面30aに付着する薬液などの付着物がノズル洗浄液Lに溶解されて下部洗浄ノズル29が洗浄される。また、液溜りPを形成した後も、所定時間の間、下部洗浄ノズル29からノズル洗浄液(純水)を吐出させるとともにウエハWを回転させることによって液溜りPから溢れるノズル洗浄液をウエハ回転により排出しながら、その排出された分とほぼ等しい量の新しいノズル洗浄液が補給されて液溜りPを維持してノズル洗浄を継続させることができる。このように液溜りPを単に形成するのみでも下部洗浄ノズル29を洗浄することができるが、液溜りPへのノズル洗浄液Lの供給を継続させることでノズル洗浄効果を高めることができる。つまり、下部洗浄ノズル29の付着する薬液などの付着物の濃度、ノズル洗浄液Lに対する付着物の溶解度などに応じて液溜りPの形成時間を制御するようにすればよい。
【0026】
なお、本願発明者は、単位時間当たりの流量FV2と、単位時間当たりのウエハ回転数とを種々の値に設定しながら、各設定条件で液溜りPが形成されるか否か、また液溜りPが形成されてノズル洗浄可能となるまでに要する時間(以下「洗浄準備時間」という)を検証したところ、図5に示す結果が得られた。図5は単位時間当たりのウエハ回転数とノズル洗浄可能となるまでに要する時間(洗浄準備時間)との関係を示すグラフである。同図中の三角印、四角印、丸印はそれぞれノズル洗浄液(純水)の流量を値FV21、FV22、FV23(ただし、FV21<FV22<FV23)と設定したときに液溜りPが形成された設定条件を示している。
【0027】
同図からわかるように、流量FV2の変化に応じて洗浄準備時間は変動しており、流量FV2の調整により洗浄準備時間を短縮することができる。また、流量FV2を低流量FV21や中流量FV22に設定している際にはウエハ回転数を高くしたとしても洗浄可能となるのに対し、高流量FV23に設定した際にはウエハ回転数は高くなるとノズル洗浄不可となっている。ここで、「ノズル洗浄不可」とは、液溜りPが全く形成されない、あるいは形成されたとして遮断部材30の上面30aの全体に広がらず、下部洗浄ノズル29の付着する薬液などの付着物が部分的に残存してしまうことを意味している。また、流量FV21、FV22の結果を対比すると、低流量FV21ではウエハ回転数の増大に伴って洗浄準備時間が長くなるのに対し、中流量FV22に設定することでウエハ回転数の低回転から中回転まで広い範囲にわたって洗浄準備時間を短く設定することができる。このように、流量FV2およびウエハ回転数がノズル洗浄処理と密接に関連していることがわかる。したがって、制御部17によって流量FV2およびウエハ回転数を制御することが重要であり、これらを制御することでノズル洗浄を良好に、しかも短時間で行うことができる。
【0028】
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図6を参照しつつ詳述する。図6は図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。この基板処理装置では、図示を省略する基板搬送ロボットにより未処理のウエハWが基板処理装置に搬送され、支持ピン7上に載置されると、制御部17が装置各部を以下のように制御してウエハ洗浄処理、ノズル洗浄処理、リンス処理および乾燥処理を実行する。なお、基板搬送ロボットによるウエハWの搬送を行う際には、雰囲気遮断部材9、支持軸11および上部洗浄ノズル12は一体的にスピンベース5の上方に離間退避している。
【0029】
上記のようにしてウエハWが支持ピン7にセットされると、雰囲気遮断部材9、支持軸11および上部洗浄ノズル12が一体的に降下して雰囲気遮断部材9がウエハWに近接配置される。それに続いて、モータ3が回転してウエハWを第1の回転数で高速回転させる。このとき、図示を省略する遮断駆動機構のモータを駆動することにより支持軸11とともに雰囲気遮断部材9を鉛直軸J周りに回転する。そして、ウエハWの第1の回転数での回転開始とともに、制御部17は、開閉弁51を開放し、電空変換器41を介して圧力調節器37により第1の流量FV1となるように調整された純水を第1の純水供給源35から配管31へ供給するとともに、流量調節弁49により第2の流量FV2となるように調整された純水を第2の純水供給源57から配管31へ注入する。さらに、流量調節弁45,47を介して所定量の薬液を第1の薬液供給源53および第2の薬液供給源55から配管31へ注入し、第1の流量FV1と第2の流量FV2とを合わせた大流量の純水に薬液が混合されたウエハ洗浄液が下部洗浄ノズル29の吐出口30bからウエハWの下面へ供給され、ウエハWの下面がウエハ洗浄液により洗浄される(ステップS1;第1工程)。
【0030】
このとき、大流量で供給されたウエハ洗浄液は、ウエハ洗浄液が勢いよく下部洗浄ノズル29の吐出口30bからウエハWの下面に供給させるとともに、第1の回転数でのウエハWの回転に伴い、ウエハ洗浄液がウエハWの中心部の下面から周縁部に向かって移動して周囲に飛散する。なお、このとき薬液を含むウエハ洗浄液の飛沫や、ウエハWの下面に付着していたパーティクルを含む液滴が下部洗浄ノズル29の遮断部材30やスピンベース5の対向面に付着する。また、ウエハ洗浄液の飛沫などは雰囲気遮断部材9にも一部付着する。
【0031】
次に、制御部17は流量調節弁45,47を閉止して薬液の配管31への注入を停止する。これにより、ウエハWには純水だけが大流量で下部洗浄ノズル29からウエハWの下面に供給されるので、ウエハ洗浄液に触れていたウエハWの下面への純水による洗浄、つまり前リンス処理が行われる(ステップS2)。なお、この時点では、下部洗浄ノズル29の遮断部材30やスピンベース5の対向面には、ウエハ洗浄液の液滴が一部付着した状態のままである。
【0032】
また、純水によるウエハ下面の前リンス処理(ステップS2)と並行して、雰囲気遮断部材9を洗浄するために、ステップS3で制御部17は開閉弁13を開放し、処理液供給源15から上部洗浄ノズル12を介して、ウエハWの上面に純水の供給を開始してウエハWの上面に純水保護膜を形成する。さらに、この保護膜を形成したまま、制御部17は開閉弁25を開放して純水供給源27から側部洗浄ノズル23を介して雰囲気遮断部材9とウエハWの上面との間の空間に純水の供給を開始する(ステップS4)。これにより、ウエハWの上面を保護しながら雰囲気遮断部材9を洗浄することができる。
【0033】
これに続いて、制御部17は、側部洗浄ノズル23をウエハWとスピンベース5との間まで降下させる。これにより、雰囲気遮断部材9への純水供給が停止されて雰囲気遮断部材9の乾燥が実行される一方、側部洗浄ノズル23からの純水供給先がウエハWの下面とスピンベース5の対向面との間の空間となり、同空間に位置する支持ピン7およびスピンベース5の対向面が洗浄される(ステップS5)。
【0034】
次に、制御部17は、本発明の「第2工程」たるノズル洗浄を実行するために、ノズル洗浄液としての純水の流量およびウエハ回転数を下部洗浄ノズル29のノズル洗浄に適した条件に設定する(ステップS6)。より具体的には、制御部17は開閉弁51を閉止するとともに、流量調節弁49はノズル洗浄に適した流量、例えば流量FV22に設定する。これにより、流量調節弁49により中流量FV22となるように調整された純水が第2の純水供給源57から配管31へ注入され、下部洗浄ノズル29からウエハWの下面に向けて吐出される。また、モータ3を回転制御してウエハWを下部洗浄ノズル29のノズル洗浄に適したウエハ回転数、例えば(R1/2に設定する。つまり、図5中の設定条件C(R1/2、FV22)に設定することで、ウエハWの下面と遮断部材30の上面30aの全面との間でノズル洗浄液(純水)の液溜りPを形成する。
【0035】
このようなノズル洗浄液の流量およびウエハ回転数を設定することで約0.9t1秒で液溜りP(図4(d))が形成されて遮断部材30の上面30aの全面にノズル洗浄液として純水が供給されてノズル洗浄が確実に行われる。なお、液溜りPが形成された後も所定時間だけ上記設定条件C(R1/2、FV22)を維持してノズル洗浄を確実に行うようにしてもよいし、液溜りPが形成された直後に上記設定条件C(R1/2、FV22)を解除するようにしてもよい。つまり、下部洗浄ノズル29への付着物の濃度などに応じて液溜りPの継続時間を適宜設定すればよい。
【0036】
こうして、下部洗浄ノズル29の洗浄が完了すると、制御部17は、ウエハWを再び第1の回転数で回転させるとともに、流量調節弁49、51を開放し、高速回転されているウエハWの下面には下部洗浄ノズル29から純水がリンス液として大流量で供給される。そのため、上述したスッテプS2と同様に、再びウエハWの下面が純水で洗浄される(ステップS7)。また、制御部17は開閉弁13を開放し、処理液供給源15から上部洗浄ノズル12を介して、ウエハWの上面に純水を供給する。こうして、ウエハW全体に純水を供給してラストリンス処理を実行する。
【0037】
次に、制御部17は、流量調節弁49を閉止するとともに、開閉弁51を閉止して、下部洗浄ノズル29からの純水の供給を停止する。また、開閉弁13を閉止して上部洗浄ノズル12からの純水の供給を停止する。さらに、制御部17は、開閉弁25も開止し、側部洗浄ノズル23からのウエハWの下面とスピンベース5の対向面との間に純水の供給も停止する。一方、図1に示す開閉弁19により適宜の流量に調整した不活性ガスを気体供給源21から気体供給路18を通ってウエハWの上面へ向けて供給するとともに、開閉弁63を開放し、さらに流量調節弁65により適宜の流量に調整した不活性ガスを気体供給源67から気体供給路59を通って、気体噴出口61からウエハWの下面へ向けて供給する。そして、モータ3の回転を第1の回転数からさらに高速の回転数に設定される。これにより、ウエハWは高速で回転されながら、不活性ガスがウエハWの上下面へ供給され、ウエハWの乾燥処理が行われる(ステップS8)。
【0038】
このステップS8の乾燥処理が終了した後、制御部17はモータ3の駆動停止をモータ3に出力してウエハWの回転も停止する。これにより、一連洗浄処理及び乾燥処理の動作は停止する。
【0039】
以上のように、この実施形態によれば、ウエハWの下面に対してウエハ洗浄液を供給してウエハ洗浄を行った際に該ウエハ洗浄液に含まれる第1の薬液および第2の薬液が下部洗浄ノズル29の上面(本発明の「対向面」に相当)30aに付着して汚染されるが、ノズル洗浄処理によって除去される。すなわち、下部洗浄ノズル29の遮断部材30に設けられた吐出口30bからノズル洗浄液(この実施形態では純水)がウエハWの下面に向けて吐出されて遮断部材30の上面全体とウエハWの下面との間にノズル洗浄液の液溜りPが形成される。このため、遮断部材30の上面全体がノズル洗浄液に接触することとなり、その上面30aに付着する付着物(第1および第2の薬液)を確実に除去することができる。
【0040】
また、液溜りPを形成するためには適切な条件設定が必要となるが、上記実施形態では制御部17が供給機構33の流量調節弁49を制御することでノズル洗浄液としての純水の単位時間当たりの流量を調整することができ、しかもモータ3を制御することで単位時間当たりのウエハ回転数を調整することができるため、流量およびウエハ回転数を下部洗浄ノズル29のノズル洗浄に適した条件に容易に設定することができ、その結果、液溜めPを正確にコントロールすることができ、ノズル洗浄を良好に、しかも確実に行うことができる。
【0041】
ところで、上記実施形態では、下部洗浄ノズル29には単一の吐出口30bのみを設けているが、例えば図7に示すように、さらに吐出口30cを設けるようにしてもよい。この第2実施形態では、同図(b)に示すように、ノズル本体29aに中央部に設けられたメイン流路29bの上端から各吐出口30b、30cに分岐流路29c、29dがそれぞれ連設されている。そして、吐出口30bまでの分岐流路29cと、吐出口30cまでの分岐流路29dとの流路長を比較すると、分岐流路29cが分岐流路29dよりも短くなっている。そのため、各吐出口30b、30cからノズル洗浄液が吐出される時の圧損を比較した際に該圧損が互いに異なっている。このため、例えば図8に示すように単一の吐出口30bを設けた第1実施形態と若干異なった挙動で液溜りPが形成される。
【0042】
図8は第2実施形態におけるノズル洗浄処理を模式的に示す図である。まず、同図(a)に示すように、単位時間当たりの流量FV2のノズル洗浄液が下部洗浄ノズル29に供給されると、各吐出口30b、30cからノズル洗浄液LがウエハWの下面に向けて吐出される。そして、ウエハWの下面に供給されたノズル洗浄液Lは液滴状となり、その一部がノズル洗浄液Lと接触する(同図(b))。そして、接触した部分からノズル洗浄液Lが遮断部材30の上面30aに溜まっていく(同図(c))。さらに液滴が遮断部材30の上面30aの全体に広がって液溜りPが形成される(同図(d))。このように遮断部材30の上面全体を覆うように液溜りPが形成されることで遮断部材30の上面30aに付着する薬液などの付着物がノズル洗浄液Lに溶解されて下部洗浄ノズル29が洗浄される。なお、第1実施形態と同様に、液溜りPを形成した後も、所定時間の間、下部洗浄ノズル29からノズル洗浄液(純水)を吐出させるとともにウエハWを回転させることによって液溜りPから溢れるノズル洗浄液をウエハ回転により排出しながら、その排出された分とほぼ等しい量の新しいノズル洗浄液が補給されて液溜りPを維持してノズル洗浄を継続させることができる。このように液溜りPを単に形成するのみでも下部洗浄ノズル29を洗浄することができるが、液溜りPへのノズル洗浄液Lの供給を継続させることでノズル洗浄効果を高めることができる。つまり、下部洗浄ノズル29の付着する薬液などの付着物の濃度、ノズル洗浄液Lに対する付着物の溶解度などに応じて液溜りPの形成時間を制御するようにすればよい。
【0043】
この第2実施形態では、分岐流路29c、29dの長さを相違させることで圧損差を発生させているが、図9に示すように単に吐出口までの流路長を相違させるのみならず、さらに吐出口の口径を相違させることで圧損差をさらに拡大させるようにしてもよい。もちろん、各吐出口までの流路長を同一に設定しながら、各吐出口の口径を相違させることのみで圧損差を発生させるようにしてもよい。また、吐出口の個数については、1個や5個に限定されるものではなく、任意の個数、例えば図10に示すように2個に設定してもよい。また、吐出口の形状を相違させて圧損差を発生させるようにしてもよい。要は、複数の吐出口を設けた場合には、これら複数の吐出口のうちの少なくとも2つの吐出口について各吐出口からノズル洗浄液が吐出される時の圧損を比較した際に該圧損が互いに異なるように構成することで図8で示したと同様の挙動で液溜りPを形成することができる。
【0044】
次に、圧損差を設けた場合の利点について図11を参照しながら詳述する。図11は図7および図10の下部洗浄ノズルを用いた場合の単位時間当たりのウエハ回転数とノズル洗浄可能となるまでに要する時間(洗浄準備時間)との関係を示すグラフである。同図中の三角印、四角印、丸印はそれぞれノズル洗浄液(純水)の流量を値FV21、FV22、FV23(ただし、FV21<FV22<FV23)と設定したときに液溜りPが形成された設定条件を示している。また、白印は図7の下部洗浄ノズル(吐出口=5個)での設定条件を示し、黒印は図10の下部洗浄ノズル(吐出口=2個)での設定条件を示している。なお、それらの結果を得る検証方法については第1実施形態と全く同一である。
【0045】
同図からわかるように、吐出口の個数にかかわらず、いずれの下部洗浄ノズルにおいても第1実施形態と同様に、流量FV2およびウエハ回転数がノズル洗浄処理と密接に関連していることがわかる。したがって、制御部17によって流量FV2およびウエハ回転数を制御することが重要であり、これらを制御することでノズル洗浄を良好に、しかも短時間で行うことができる。
【0046】
また、第1実施形態の検証結果(図5)と対比すると、次のことがわかる。まず、ノズル洗浄液の流量を高めた場合(FV23)の結果を対比すると、圧損差を発生させることができるノズルを用いた場合、洗浄準備時間を短縮してスループットの低減が可能となるとともに、ノズル洗浄液の使用量を抑制してランニングコストの低減が可能となる。また、液溜りを形成することができる設定条件を大幅に広げることができる。さらに、ウエハ回転数を比較すると、同一流量であったとしても、圧損差を発生させることで液溜りを形成することができる最大回転数を高くすることができる。
【0047】
このように圧損差を設けることで液溜りを形成するための設定条件が広がり、基板処理装置の動作条件や動作フローなどの設定自由度が高くなり、装置の汎用性やスループットなどを向上させることができる。特に、ウエハ回転数を高めることができることができるため、下部洗浄ノズル29の洗浄、つまりノズル洗浄工程(ステップS6)を比較的高い回転数、例えばウエハ回転数3R1程度でウエハWを回転させながらウエハWの下面以外を処理する工程と並行して行うことができる。以下、図12を参照しながら説明する。
【0048】
図12は本発明にかかる基板処理装置の第3実施形態の動作を示すフローチャートである。この第3実施形態では、下部洗浄ノズル29として図7のノズル(吐出口=5個)を用いているとともに、本発明の「第2工程」に相当するノズル洗浄工程(ステップS6)を雰囲気遮断部材の洗浄処理(ステップS4)と並行して行っている。すなわち、この実施形態では、第1実施形態と同様に、
・ウエハWに対するウエハ洗浄処理(ステップS1;第1工程)、
・純水による前リンス処理(ステップS2)、
・ウエハWの上面への純水保護膜の形成(ステップS3)、
・雰囲気遮断部材9の洗浄処理(ステップS4)、
・支持ピン7およびスピンベース5の洗浄処理(ステップS5)、
・ラストリンス処理(ステップS7)、
・乾燥処理(ステップS8)
をこの順序で行う一方、雰囲気遮断部材9の洗浄処理を実行する際の回転数を3R1程度に設定するとともに、同回転数でウエハWを回転させながらノズル洗浄液としての純水の流量を下部洗浄ノズル29のノズル洗浄に適した条件に設定してノズル洗浄処理を行っている(ステップS6)。そして、雰囲気遮断部材9の洗浄処理(ステップS4)を本発明の「第3工程」とし、該洗浄処理とノズル洗浄処理(ステップS6)とが完了した後で次のステップS5に進んでいる。なお、この第3実施形態では純水を本発明の「第2処理液」として使用しているが、雰囲気遮断部材9を洗浄するために純水以外の処理液を用いてもよいことはいうまでもない。
【0049】
以上のように、この第3実施形態によれば、図7のノズル(吐出口=5個)を用いたことで、ウエハWの回転数を雰囲気遮断部材9の洗浄処理(ステップS4)を行う際の回転数に設定したとしても流量制御により液溜りPを形成することが可能となっている。そして、雰囲気遮断部材9の洗浄処理(ステップS4)と並行してノズル洗浄処理を行っているので、両ステップS4、S6の実行タイミングを分離させていた第1実施形態よりもトータルの処理時間を短縮することができ、基板処理装置のスループットを向上させることができ、処理能力の向上を図ることができる。
【0050】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では基板の一種である半導体ウエハWの上下面を洗浄する基板処理装置に対して本発明を適用している。しかしながら、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、ノズルが基板の下面から離間配置され、該基板に対して洗浄処理、エッチング処理、現像処理などの基板処理を行うことで該ノズルが汚染される基板処理装置全般に適用可能である。
【0051】
また、上記実施形態ではノズル洗浄液として純水を用いているが、これに限定されず、ノズル洗浄を行うことができる処理液全般を用いることができる。また、純水と他の処理液を交互に供給するようにしても良い。
【0052】
また、この第3実施形態ではノズル洗浄処理(ステップS6)を雰囲気遮断部材9の洗浄処理(ステップS4)と並行して行っているが、他の処理と並行して行うようにしてもよい。また、ノズル洗浄処理を他の処理ステップと完全に一致させることは本発明の必須構成要件ではなく、ノズル洗浄処理の少なくとも一部を他の処理ステップの全部または一部とオーバーラップさせるように構成しても同様の作用効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ノズルの対向面に設けられた吐出口からノズル洗浄液を基板の下面に向けて吐出して該対向面の全面と基板下面との間にノズル洗浄液の液溜りを形成するように構成しているので、ノズルの対向面全面がノズル洗浄液に接触することとなり、ノズルの対向面に付着する付着物を除去してノズルを清浄な状態にすることができる。その結果、該ノズルにより基板の下面が汚染されるのを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。
【図2】下部洗浄ノズル29の上端部を示す図である。
【図3】供給機構の概略構成を示すブロック図である。
【図4】図1の基板処理装置におけるノズル洗浄処理を模式的に示す図である。
【図5】単位時間当たりのウエハ回転数とノズル洗浄可能となるまでに要する時間(洗浄準備時間)との関係を示すグラフである。
【図6】図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明にかかる基板処理装置の第2実施形態で用いられる下部洗浄ノズルを示す図である。
【図8】第2実施形態におけるノズル洗浄処理を模式的に示す図である。
【図9】下部洗浄ノズルの他の実施形態を示す図である。
【図10】下部洗浄ノズルの別の実施形態を示す図である。
【図11】図7および図10の下部洗浄ノズルを用いた場合の単位時間当たりのウエハ回転数とノズル洗浄可能となるまでに要する時間(洗浄準備時間)との関係を示すグラフである。
【図12】本発明にかかる基板処理装置の第3実施形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3…モータ(駆動手段)
5…スピンベース(基板支持手段)
7…支持ピン(基板支持手段)
17…制御部
29…下部洗浄ノズル
30a…上面(対向面)
30b、30c…吐出口
33…供給機構(供給手段)
W…ウエハ

Claims (7)

  1. 略鉛直軸周りに回転する中空の回転軸に連結されて上面が基板の下面と対向する対向面となるスピンベースを有し、基板を支持する基板支持手段と、
    前記回転軸の中空部に前記回転軸の内壁との間に気体供給路を形成するように設けられたノズルであって、前記気体供給路の先端の気体噴出口の上方を覆うように設けられて上面が前記基板の下面と離間して対向する対向面となるとともに処理液を吐出するための吐出口が該対向面に穿設された平板状の遮断部材を有し、前記吐出口からノズル洗浄液を前記基板の下面に向けて吐出するノズルと、
    前記ノズルにノズル洗浄液を供給する供給手段と、
    前記遮断部材の対向面の全面と、前記基板の下面との間にノズル洗浄液の液溜りを形成して前記ノズルを洗浄するように、前記供給手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 基板を支持した前記基板支持手段を回転させる駆動手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記供給手段を制御することで前記ノズルからのノズル洗浄液の単位時間当たりの流量を調整するとともに、前記駆動手段を制御することで前記基板の単位時間当たりの回転数を調整して前記液溜りを制御する請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記液溜りが形成された後も、所定時間の間、前記ノズルからノズル洗浄液を吐出させるとともに前記基板を回転させることによって前記液溜りから溢れるノズル洗浄液を前記基板回転により排出しながら前記液溜りを維持してノズル洗浄を継続させる請求項2記載の基板処理装置。
  4. 前記ノズルは前記吐出口を複数個有しており、前記複数の吐出口のうちの少なくとも2つの吐出口について各吐出口からノズル洗浄液が吐出される時の圧損を比較した際に該圧損が互いに異なるように構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。
  5. 基板処理装置内で、基板支持手段に支持された基板を前記基板支持手段と一体的に回転させながら、前記基板の下面から離間して配置されたノズルの吐出口より前記基板の下面に向けて第1処理液を吐出して前記基板の下面全体に前記第1処理液を供給する第1工程と、
    前記基板の下面と対向する前記ノズルの対向面と、前記基板の下面との間にノズル洗浄液の液溜りを形成して前記ノズルを洗浄する第2工程と、
    前記第2工程後、前記第2工程よりも高い回転数で前記基板を回転させながら前記ノズルの前記吐出口より前記基板の下面に向けてリンス液を吐出して前記基板の下面全体に前記リンス液を供給する工程と
    を備えたことを特徴とする基板処理方法。
  6. 前記第2工程は、前記ノズルの対向面と、前記基板の下面との間にノズル洗浄液の液溜りを形成した後も、所定時間の間、前記ノズルからノズル洗浄液を吐出させるとともに前記基板を回転させることによって前記液溜りから溢れるノズル洗浄液を前記基板回転により排出しながら前記液溜りを維持してノズル洗浄を継続させる請求項5記載の基板処理方法。
  7. 前記基板の上面および/または前記基板処理装置の所定部位に第2処理液を供給する第3工程をさらに備え、
    前記第2工程の少なくとも一部を、前記第3工程の少なくとも一部と並行して実行する請求項5または6記載の基板処理方法。
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