JPH10139758A - 臭化メチルを二硫化炭素およびヒドラジンの反応生成物と水性媒体中で反応させることによりジチオカルバジン酸メチルを製造する方法 - Google Patents

臭化メチルを二硫化炭素およびヒドラジンの反応生成物と水性媒体中で反応させることによりジチオカルバジン酸メチルを製造する方法

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JPH10139758A JP9317786A JP31778697A JPH10139758A JP H10139758 A JPH10139758 A JP H10139758A JP 9317786 A JP9317786 A JP 9317786A JP 31778697 A JP31778697 A JP 31778697A JP H10139758 A JPH10139758 A JP H10139758A
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    • C07C337/00Derivatives of thiocarbonic acids containing functional groups covered by groups C07C333/00 or C07C335/00 in which at least one nitrogen atom of these functional groups is further bound to another nitrogen atom not being part of a nitro or nitroso group
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はジチオカルバジン酸メチルを製造す
るための改良された方法に関する。 【解決手段】 二硫化炭素およびヒドラジンを水性媒体
中でジチオカルバジン酸ヒドラジニウムを生成するのに
有効な比で反応させ、その後にジチオカルバジン酸ヒド
ラジニウムを臭化メチルでメチル化することにより、高
収率のジチオカルバジン酸メチルを製造するための水性
方法が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 :本発明はジチオカルバジン酸メチルを製造
するための改良された方法に関する。より特に、本発明
はヒドラジンを二硫化炭素と反応させることによりジチ
オカルバジン酸メチルを製造するための経済的な方法に
関する。
【0002】先行技術の簡単な記述:下記のものがジチ
オカルバジン酸メチルを製造する先行技術の例である:
Audrieth et al., J. Organic Chem., Vol. 19, pp. 73
3-741 (1954) はジチオカルバジン酸メチルを製造しそ
してそれをジチオカルボヒドラジドに転化させるための
方法を開示している。この方法は氷浴中での200ml
のエタノール中の1.18モルの水酸化カリウムおよび
1.1モルの85%ヒドラジンへの1.04モルの二硫化
炭素の滴下を含んでなる。ジチオカルバジン酸カリウム
を含有する重い黄色油が添加中に分離する。生じた混合
物を撹拌し、冷却しそして2容量のエーテルを加えてよ
り多い所望する生成物(ジチオカルバジン酸カリウム)
の分離を生ずる。
【0003】油層をエーテル−アルコール層から分離し
そして濾過して生成する少量の未同定固体を除去する。
透明な黄色溶液を次に300mlの水中に溶解させる。
生じた溶液を氷浴中で冷却しそして1.05モルのヨウ
化メチルを約10個のバッチで加える。ヨウ化メチルが
消費されるまで各々の該添加後に反応容器を交互に振盪
しそして冷却する。反応混合物を数時間にわたり放置
し、そして場合により振盪して反応を完了させる。ジチ
オカルバジン酸メチルを集めそしてエタノールから再結
晶化させる。
【0004】ジチオカルバジン酸メチル(24.4g、
0.2モル)を200mlの無水エタノール中に溶解さ
せそして18ml(0.3モルのヒドラジン)の85%
ヒドラジン水和物を加えた。それ以上の固体チオカルボ
ヒドラジドが沈澱しなくなるまで(約45分間)生じた
溶液を還流させた。少量の生成した3−ヒドラジノ−4
−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを
下記の通りにして除去した:反応混合物を冷却し、そし
て生じた固体生成物を集めそして少数滴の塩酸で酸性化
した水から再結晶化させた。
【0005】Le の米国特許第4,696,938号はヒ
ドラジンカルボジチオ酸メチルを製造しそして6−アリ
ール−ピリジンチオセミカルバゾン類の製造における中
間体として使用するための方法を開示している。ジチオ
カルバジン酸メチルは下記の通りにして製造される:ヒ
ドラジン水和物(150g)を水酸化カリウムの水(2
40ml)および2−プロパノール(200ml)中の
冷却された(0℃)溶液に加える。内部温度を10℃よ
り低く保ちながら、予め冷却された二硫化炭素(182
ml)を次に撹拌されている反応混合物に滴下する。添
加が完了した後に、撹拌をさらに1時間にわたり続け
る。冷却されたヨウ化メチル(426g)を11/2時間
にわたり滴下する。生じた白色沈澱を濾過により集めそ
して冷水で洗浄する。粗製生成物を塩化メチレンから再
結晶化させる。
【0006】6−アリール−ピリジンチオセミカルバゾ
ンを製造するために、ジチオカルバジン酸メチルを例え
ばアルコールの如き適当な溶媒中で反応させる。反応生
成物を例えばテトラヒドロフランまたは1,4−ジオキ
サンの如き適当なエーテル系溶媒中で二酸化セレンで処
理する。
【0007】S. Losanitch, J. Chem. Soc., Vol. 119,
pp. 763-765 (1921) は最初にジチオカルバジン酸アン
モニウムを得てそしてそれをヨウ化メチルと反応させる
ことによりジチオカルバジン酸メチルを製造する方法を
開示している。大過剰のアンモニアを含有するヒドラジ
ン水和物のアルコール中溶液を冷却しながら対応する量
の二硫化炭素でゆっくり処理する時にジチオカルバジン
酸アンモニウムが得られる。希アルコール溶液中でアン
モニウム塩をヨウ化メチルで処理することによりジチオ
カルバジン酸メチルが製造される。
【0008】Sandstrom et al, Arkiv For Kemi, 4 (19
52) 297 はジチオカルバジン酸エチルを製造する方法を
開示している。この方法はエタノール−水混合物からの
ジチオカルバジン酸ヒドラジニウムの分離およびエタノ
ール−水混合物中でのジチオカルバジン酸ヒドラジニウ
ムと臭化エチルとの反応を含む。
【0009】米国特許第3,284,482号は下記の通
りにしてジチオカルバジン酸のクロロベンジルエステル
類を製造する方法を開示している:85%のヒドラジ
ン、25%の水酸化ナトリウムおよび300mlの水を
含んでなる溶液に二硫化炭素を10〜15℃で20分間
滴下する。外部冷却を除去しそして反応混合物を25〜
30℃で1時間撹拌する。次に、塩化トリクロロベンジ
ルを1回で反応混合物に加え、それを25〜30℃で2
4時間撹拌して対応するジチオカルバジン酸トリクロロ
ベンジルを製造する。生成物を次にエチルエーテルで抽
出する。エーテル溶液をそれが中性になるまで水で洗浄
し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そしてエーテルを真空
中で除去する。
【0010】英国特許明細書第1,274,521号はジ
チオカルバジン酸エステル類をオキソ化合物と反応させ
ることによるジチオカルバジン酸エステル誘導体を開示
している。ヒドラジン水和物をアルコール媒体中で水酸
化カリウム、アンモニアまたは過剰のヒドラジン水和物
の存在下で二硫化炭素と反応させることによりジチオカ
ルバジン酸が製造される。
【0011】単離後に、ジチオカルバジン酸塩をアルキ
ル化またはアラルキル化段階によりエステルに転化させ
る。この段階は水、水およびアルコールの混合物または
アルコールの中で実施される。或いは、エステルを単一
反応器中で製造することもできる。アルキル化またはア
ラルキル化剤を上記の方法により製造されるジチオカル
バジン酸塩溶液に加える。この特許により開示されてい
るアルキル化剤またはアラルキル化剤は、硫酸ジメチ
ル、硫酸ジエチル、塩化アリル、ヨウ化n−ブチル、n
−オクチルエステル、臭化n−ドデシル、臭化セチル、
塩化ベンジル、塩化p−クロロベンジル、臭化p−イソ
プロピルベンジル、臭化p−n−ブチルベンジル、およ
び塩化アルファメチルベンジルである。
【0012】前記のことから認識されるように、ジチオ
カルバジン酸メチルを製造するための経済的な方法、す
なわちより容易で且つ費用効果的な方法、に関する要望
がある。特に、ジチオカルバジン酸メチルを製造するた
めのより経済的な商業的方法に関する要望がある。本発
明により、ジチオカルバジン酸メチルを製造するための
改良された方法が提供される。
【0013】
【発明の要旨】驚くべきことに、ヒドラジンおよび二硫
化炭素を水性反応媒体中でジチオカルバジン酸ヒドラジ
ニウム塩を生成するのに有効な比で反応させ、その後に
ジチオカルバジン酸塩を臭化メチルと反応させる(メチ
ル化する)ことを含んでなる容易で且つ費用効果的な方
法によりジチオカルバジン酸メチルを製造できることが
見いだされた。
【0014】本発明のこの態様では、1モルの二硫化炭
素を水、および例えばトルエンの如き非−水性溶媒を含
んでなる反応媒体中で少なくとも2モルのヒドラジンと
反応させる。ジチオカルバジン酸ヒドラジニウムを含ん
でなる生じた反応混合物を臭化メチルと反応させて高収
率のジチオカルバジン酸メチルを製造する。
【0015】対照的に、当技術における関連する方法は
一般的にはアルコール類を含有する反応媒体中での二硫
化炭素とヒドラジンの反応、生じたジチオカルバジン酸
塩の分離、例えばヨウ化メチルの如き相対的により高価
であるかまたは処理がよりしにくくそして時には商業的
に価格が高すぎて手がとどかないアルキル化剤の使用、
並びに例えばヨウ化ナトリウムの如き触媒および/また
は生じたジチオカルバジン酸メチルの再結晶化を含む。
【0016】例えばヨウ化メチルの如き望ましくないメ
チル化剤、例えばアルコール類の如き望ましくない溶
媒、および例えばヨウ化ナトリウムの如き高価な触媒の
使用を省略できることが本発明の顕著な特徴である。こ
の方法は短い反応時間を必要とし、中間体であるジチオ
カルバジン酸塩類の単離を必要とせず、そして最終的な
ジチオカルバジン酸メチルの再結晶化を必要としないこ
とが本発明の顕著な特徴である。それに応じて、本発明
の方法は容易に入手でき且つ相対的に安価な反応物およ
び溶媒並びに処理技術を使用することによるジチオカル
バジン酸メチルを製造するための容易な方法を使用する
という長い間感じられていたがかなえられなかった要望
を満たす。
【0017】本発明の実施においては、ジチオカルバジ
ン酸メチルを例えばチアジアゾール類の如き他の化学物
質の製造における中間体として使用することができる。
【0018】
【発明の詳細な記述】上記のように、特許が請求されて
いる発明はヒドラジン(典型的にはヒドラジン水和物)
を二硫化炭素と水性反応媒体中でそしてジチオカルバジ
ン酸ヒドラジニウムを生成するのに有効な比で反応さ
せ、その後にジチオカルバジン酸ヒドラジニウムを臭化
メチルでメチル化することによりジチオカルバジン酸メ
チルを製造するための方法に関する。この方法は下記の
通りにして反応(I)および(II)により表すことがで
きる:
【0019】
【化1】
【0020】以上で示されているように、ヒドラジンお
よび二硫化炭素が反応(I)における出発物質として使
用される。ヒドラジンは典型的にはヒドラジン水和物の
形態で使用され、そして二硫化炭素は典型的には液体の
形態で使用される。有効な比としては、ヒドラジンおよ
び二硫化炭素を約4〜2:1そして好適には2.4:1
のモル比で使用することができる。反応媒体としては、
水を主要な反応賦形剤として、好適には非プロトン性溶
媒である非−水性溶媒と組み合わせて、使用することが
できる。水対二硫化炭素のモル比は約5〜20:1そし
て好適には10〜20:1であることができる。非プロ
トン性溶媒は非−アルコール性でありそして好適には炭
化水素溶媒である。炭化水素溶媒としては、アルカン
類、例えばペンタン、ヘキサン、およびヘプタン、より
なる群から選択される脂肪族炭化水素溶媒を使用するこ
とができる。また、トルエン(これが好ましい)、ベン
ゼンおよびキシレンよりなる群から選択される芳香族炭
化水素を使用することもできる。溶媒は1モルの二硫化
炭素当たり約0.15〜1モルのモル比で使用すること
ができる。多くの先行技術方法の反応媒体とは異なり、
本発明の水性反応媒体はアルコール系溶媒を含有する必
要がない。これに関しては、反応媒体は本質的に水、お
よび非−プロトン性溶媒からなっている。
【0021】下記の反応条件を反応(I)で使用するこ
とができる。反応は約−5〜35℃そして好適には10
〜25℃で約1〜4時間そして好適には1〜2時間にわ
たり約8〜14のそして好適には9〜14のpHで行う
ことができる。生じた反応生成物はジチオカルバジン酸
ヒドラジニウムを含んでなる。
【0022】反応(II)では、ジチオカルバジン酸ヒド
ラジニウムを含んでなる反応生成物を臭化メチルと反応
させる。臭化メチル対ジチオカルバジン酸ヒドラジニウ
ムのモル比は約1.5〜1.02:1、そして好適には
1.05:1である。反応(II)を別の反応容器中で実
施することもできるが、それは典型的には反応(I)で
使用されたものと同じ反応容器中で実施される。反応
(II)で使用される反応媒体は本質的に反応(I)のも
のと同じである。水は1モルのジチオカルバジン酸ヒド
ラジニウム当たり20〜5のそして好適には15〜5の
モル比で使用することができる。ここで使用される溶媒
は本質的に反応(I)のものと同じである。溶媒は1モ
ルのジチオカルバジン酸ヒドラジニウム当たり0〜3そ
して好適には0.1〜1.0モルのモル比で使用すること
ができる。反応(II)は約8〜14のそして好適には9
〜14のpH範囲で、約0〜35℃そして好適には5〜
25℃の温度において、約0.5〜3時間そして好適に
は1〜2時間にわたり実施することができる。
【0023】メチル化反応を反応(I)のジチオカルバ
ジン酸塩を単離せずに実施できることが本発明の顕著な
特徴である。従って、メチル化反応(II)は本質的に反
応(I)の反応生成物を臭化メチルと反応させることか
らなっている。メチル化反応(II)を例えばヨウ化ナト
リウムの如き高価な反応触媒を使用せずに実施できるこ
とも本発明の顕著な特徴である。従って、メチル化段階
は本質的に(I)の反応生成物を臭化メチルと反応させ
ることからなっている。或いは、ジチオカルバジン酸ヒ
ドラジニウムを濾過により単離しそしてその後に臭化メ
チルと反応させることもできる。例えば、ジチオカルバ
ジン酸ヒドラジニウムを濾過し、例えば上記のような反
応媒体中でスラリー化し、そして次に臭化メチルと反応
させることができる。反応条件は本質的に以上に記載さ
れたものと同じであろう。
【0024】ジチオカルバジン酸メチルを含有する生じ
た生成物は例えば濾過または遠心の如き一般的手段によ
り単離することができる。ジチオカルバジン酸メチルを
真空フィルター上で集めそして水で洗浄して例えば臭化
カリウム塩の如き不純物を除去することができる。生じ
たケーキをそのまま使用することができる。或いは、そ
れを生成物の分解を引き起こさずに必要な乾燥を与える
のに有効な手段により乾燥することもできる。例えば、
生成物を生成物の分解を引き起こさない温度に呈するこ
とにより乾燥することができる。より特に、生成物を真
空炉の中で窒素スパージを使用して約30°〜40℃の
温度で乾燥することができる。一般的には、ジチオカル
バジン酸メチル純度は洗浄および/または乾燥段階によ
る変動で約95%までであることができる。
【0025】前記のことから認識されるように、ジチオ
カルバジン酸メチルは反応(II)の反応生成物の再結晶
化なしで得られる。従って、本質的に二硫化炭素および
ヒドラジンを水性媒体中でジチオカルバジン酸塩を生成
するのに有効な比で反応させ、その後にジチオカルバジ
ン酸塩を臭化メチルでメチル化し、そして例えば臭化物
塩の如き不純物を除去することからなる方法によりジチ
オカルバジン酸メチルを製造することができる。この方
法が本質的にジチオカルバジン酸ヒドラジニウムを製造
しそしてそれを反応媒体から分離せずにそれをメチル化
することからなっていることが本発明の顕著な特徴であ
る。
【0026】触媒、典型的には相−転移触媒、例えば水
酸化n−ベンジル−トリメチルアンモニウム、を1つも
しくは複数の反応において使用することができる。ここ
で使用できる他の触媒はトリス−[2−(2−メチルエト
キシ)エチル]アミン(TDA−1)、N−メチルイミダ
ゾール、ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシ
クロ−(2,2,2)−オクタン、ジグリム(2−メトキシ
メチルエーテル)およびジエチレングリコールである。
触媒のモル比は1モルの二硫化炭素当たり約10%そし
て好適には約2%であることができる。他の反応助剤を
反応において使用することができる。
【0027】下記のものは本発明に従うジチオカルバジ
ン酸メチルの製造方法の一般的であるが限定用ではない
記述である。ヒドラジン水和物をトルエンおよび水の混
合物に25℃より低い温度においてゆっくり加える。温
度を25℃に保ちながら次に二硫化炭素を反応混合物に
滴下する。生じたジチオカルバジン酸ヒドラジニウムが
沈澱し始めると、反応混合物はスラリー状になりそして
一般的にはその後のメチル化反応でもそのままである。
メチル化反応では、臭化メチルを次に反応混合物に約2
時間の期間にわたり25℃において加える。反応混合物
を約1時間にわたり25℃において撹拌し、0℃に冷却
し、濾過しそして乾燥する。生じたジチオカルバジン酸
メチルの収率は約77〜90%であることができる。
【0028】下記のものは本発明の特定のものであるが
限定用ではない実施例である。断らない限り、下記の全
ての部数および百分率は重量による。
【0029】
【実施例】実施例1 :この実施例は本発明に従うジチオカルバジン
酸メチル(MDTC)の製造を以下のように説明する。
適切に装備された反応容器(温度計、オーバーヘッドス
タラー、デワールコンデンサー、均等添加漏斗および気
体分散管が備えられている4首1000mlフラスコ)
中で、ヒドラジン水和物(150.0g、3.00モル)
をトルエン(43.25g、0.46モル)および水(2
64g、14.6モル)の混合物に<25℃においてゆ
っくり(冷却しながら)加えた。温度を25℃に保ちな
がら次に二硫化炭素(114.0g、1.50モル)を上
記の混合物に加えた(1時間)。その後に、臭化メチル
(156.7g、1.65モル)を反応容器中に2時間の
期間にわたり25℃において導入した。混合物を25℃
において1時間撹拌し、0〜5℃に冷却し、そして固体
を濾過しそして乾燥して(40℃/20mmで一夜)、
159.3g(84.5%)の白色固体を生じた。母液は
さらに3〜5%のMDTCを含有していた。
【0030】実施例2:この実施例はトルエンを使用し
ないジチオカルバジン酸メチル(MDTC)の製造を説
明する。適切に装備された反応容器中で、ヒドラジン水
和物(150.0g、3.00モル)を水(264g、1
4.6モル)に<25℃においてゆっくり(冷却しなが
ら)加えた。この温度を保ちながら次に二硫化炭素(1
14.0g、1.50モル)を上記の混合物に加え(1時
間)、そして臭化メチル(156.7g、1.65モル)
を2時間の期間にわたり25℃において導入した。混合
物を25℃において1時間撹拌し、0〜5℃に冷却し、
そして固体を濾過しそして乾燥して(40℃/20mm
で一夜)、80%の白色固体(純度91%)を生じた。
母液はさらに3〜5%のMDTCを含有していた。
【0031】本発明を説明目的のために詳細に記載して
きたが、そのような詳細は単にその目的のためだけであ
ること並びに特許請求の範囲により限定されること以外
は本発明の精神および範囲から逸脱しない限り当技術の
専門家により変更を行えることを理解すべきである。
【0032】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0033】1.二硫化炭素およびヒドラジンを水性媒
体中でジチオカルバジン酸ヒドラジニウムを生成するの
に有効な比で反応させ、その後にジチオカルバジン酸ヒ
ドラジニウムを臭化メチルでメチル化することによりジ
チオカルバジン酸メチルを製造する方法。
【0034】2.水性反応媒体が本質的に水および非プ
ロトン性溶媒からなる上記1の方法。
【0035】3.溶媒が脂肪族または芳香族炭化水素溶
媒である上記2の方法。
【0036】4.溶媒がトルエンおよびキシレンよりな
る群から選択される芳香族炭化水素溶媒、またはヘキサ
ン、ヘプタンおよびシクロヘキサンよりなる群から選択
される脂肪族炭化水素溶媒である上記2の方法。
【0037】5.溶媒がトルエンである上記4の方法。
【0038】6.ヒドラジン対二硫化炭素のモル比が約
3〜2:1である上記1の方法。
【0039】7.モル比が約2:1である上記6の方
法。
【0040】8.臭化メチル対ジチオカルバジン酸塩の
モル比が約1.5〜1:1である、上記1の方法。
【0041】9.モル比が1.2:1である上記6の方
法。
【0042】10.反応が水酸化ベンジルトリメチルア
ンモニウム、トリス−[2−(2−メチルエトキシ)エチ
ル]アミン、N−メチルイミダゾール、ジメチルアミノ
ピリジン、1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オク
タン、ジグリム−(2−メトキシメチルエーテル)および
ジエチレングリコールよりなる群から選択される触媒の
存在下である請求項1に記載の方法。
【0043】11.メチル化反応後にジチオカルバジン
酸メチルを濾過または遠心により湿ったケーキ状で単離
する上記1の方法。
【0044】12.単離されたジチオカルバジン酸メチ
ルを乾燥することをさらに含んでなる上記10の方法。
【0045】13.上記1の方法により製造されるジチ
オカルバジン酸メチル。
【0046】14.上記10の方法により製造されるジ
チオカルバジン酸メチル。
【0047】15.上記11の方法により製造されるジ
チオカルバジン酸メチル。
フロントページの続き (72)発明者 デニス・イー・ジヤツクマン アメリカ合衆国カンザス州66208プレーリ ービレツジ・ロウサークル7350 (72)発明者 デイビツド・テイ・エルドマン ドイツ51061ケルン・ハーネンベーク3 (72)発明者 ジエフリー・デイ・マツク アメリカ合衆国ミズーリ州64155カンザス シテイ・ノースケンウツドコート9704 (72)発明者 ビデイアナサ・エイ・プラサド アメリカ合衆国カンザス州66224リーウツ ド・カンタベリーコート14205 (72)発明者 ビジエイ・シー・デサイ アメリカ合衆国カンザス州66216シヨーニ ー・ウエスト55テラス14005

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二硫化炭素およびヒドラジンを水性媒体
    中でジチオカルバジン酸ヒドラジニウムを生成するのに
    有効な比で反応させ、その後にジチオカルバジン酸ヒド
    ラジニウムを臭化メチルでメチル化することによりジチ
    オカルバジン酸メチルを製造する方法。
  2. 【請求項2】 水性反応媒体が本質的に水および非プロ
    トン性溶媒からなる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ヒドラジン対二硫化炭素のモル比が約3
    〜2:1である請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応が水酸化ベンジルトリメチルアンモ
    ニウム、トリス−[2−(2−メチルエトキシ)エチル]ア
    ミン、N−メチルイミダゾール、ジメチルアミノピリジ
    ン、1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタン、
    ジグリム−(2−メトキシメチルエーテル)およびジエチ
    レングリコールよりなる群から選択される触媒の存在下
    に行なわれる請求項1に記載の方法。
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