JPH10139527A - スライディングノズル用プレート耐火物の製造方法 - Google Patents

スライディングノズル用プレート耐火物の製造方法

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JPH10139527A
JPH10139527A JP8300284A JP30028496A JPH10139527A JP H10139527 A JPH10139527 A JP H10139527A JP 8300284 A JP8300284 A JP 8300284A JP 30028496 A JP30028496 A JP 30028496A JP H10139527 A JPH10139527 A JP H10139527A
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JP
Japan
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aluminum
nitrogen
aluminum nitride
resistance
melamine
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JP8300284A
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English (en)
Inventor
Kimiaki Sasaki
王明 佐々木
Takeshi Okamoto
剛 岡本
Seijiro Tanaka
征二郎 田中
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JFE Refractories Corp
Original Assignee
Kawasaki Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライディングノズル用プレート耐火物の製
造方法に関するものである。 【解決手段】 金属アルミニウムとジシアンジアミド(C
2H4N4)、シアヌル酸(C3H 3N3O3)、メラミン(C3H6N6)等の
窒素を含有する有機化合物をあらかじめ混合し、この混
合物をアルミナおよびカーボンを主成分とする原料に窒
化アルミニウムに換算して1〜20重量%配合し、混
練、成形、非酸化性雰囲気で焼成する。このことによ
り、優れた耐食性を有する窒化アルミニウムを含み、高
強度によって耐磨耗性に優れ、かつ、耐熱スポール性に
も優れるスライディングノズル用プレート耐火物を製造
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスライディングノズル用
プレート耐火物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】スライディングノズルは、孔を備えた2枚
のプレート耐火物の一方を固定しておき他方を摺動さ
せ、プレート耐火物の孔の開閉操作により溶鋼流の流
出、停止を行うものである。よって、スライディングノ
ズル用プレート耐火物(以下、SNプレートと称す)は
溶鋼流による磨耗、急激な熱衝激、摺動による磨耗など
に加えて、溶鋼またはスラグなどによる化学的侵食を受
ける。したがって、SNプレートの具備すべき特性とし
て、耐磨耗性、耐熱スポール性、耐食性などが挙げられ
る。
【0003】このため、従来から種々の材質が開発さ
れ、現在では主にアルミナ−カーボン質が使用されてい
る。そこで、この材質の耐磨耗性、耐熱スポール性、耐
食性を向上させる手段としてアルミナおよびカーボンを
主成分とする原料に、酸窒化アルミニウムを加えること
により、耐スラグ性、耐FeO性などの耐食性を向上さ
せる方法が提案されている(例えば、特開昭61−28
1064)。
【0004】また、アルミナおよびカーボンを主成分と
する原料に窒化アルミニウムを加えて非酸化性雰囲気で
焼成するか、アルミニウム粉又はアルミニウム粉と窒化
アルミニウムを添加して窒素を含有する非酸化雰囲気中
で焼成して、組織中に窒化アルミニウムを生成して機械
的強度の向上による耐磨耗性の強化、更に耐食性向上を
図る方法も提案されている(例えば、特開昭57−27
971)。
【0005】さらに、アルミナおよびカーボンを主成分
とする原料にアルミニウム−シリコン合金を加えて、窒
素雰囲気中または窒素を含有する非酸化雰囲気中にて焼
成し、窒化アルミニウムを生成させる方法が提案されて
いる(例えば、特開昭57−27970)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなアルミナ
−カーボン質SNプレートは、酸窒化アルミニウム、窒
化アルミニウムが溶融金属に対して非常に優れた耐食性
を有していることから、耐食性、さらに耐磨耗性向上に
は、ある程度満足し得るが、急激な熱衝激によるノズル
孔エッジ部の欠け、摺動面のピーリングなど、いわゆる
耐熱スポール性が不十分であるというSNプレート特有
の問題が依然解決されていない。
【0007】さらに、酸窒化アルミニウム、窒化アルミ
ニウムは、SNプレートの主成分であるアルミナ、カー
ボンに比べて非常に高価であるので、広く使用されない
のが現状である。またアルミニウム−シリコン合金を使
用する場合はAlN とSi3N4 が生成するがSi3N4 は耐食性
向上には寄与せず、むしろ主骨材のアルミナより耐食性
が劣るので問題となる。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みて提案されたも
のであり、優れた耐食性を有する窒化アルミニウムを含
み、高強度によって耐磨耗性に優れ、かつ、耐熱スポー
ル性にも優れるSNプレートの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために以下の手段を採用している。すなわち、金属
アルミニウムと窒素含有有機化合物をあらかじめ混合
し、この混合物をアルミナおよびカーボンを主成分とす
る原料に窒化アルミニウムに換算して1〜20重量%配
合し、混練、成形、非酸化雰囲気で焼成するという手段
を採用している。
【0010】上記窒素含有有機化合物は、ジシアンジア
ミド(C2H4N4)、シアヌル酸(C3H3N3O 3)、メラミン(C3H6N
6)のうち少なくとも1つよりなり、金属アルミニウムと
ジシアンジアミド又はメラミンとを混合する場合は、混
合比率が1:0.5 〜1:1であり、金属アルミニウムと
シアヌル酸とを混合する場合は、混合比率が1:1.2〜
1:1.8 である。
【0011】この方法によると、金属アルミニウムの融
点は670℃であり、昇温中に溶融してマトリックス中
の微細な部分にまで骨材粒子間に存在する空隙を占める
ように浸透し、同時にジシアンジアミド、シアヌル酸、
メラミン等の窒素含有有機化合物の溶融分解により発生
した窒素と600℃程度以上の温度で反応して微細な窒
化アルミニウムを生成するためカーボンボンドを補強す
る形で強度を発現できる。一方、ジシアンジアミド、シ
アヌル酸、メラミン等の窒素含有有機化合物は溶融分解
により炭化するため、10〜50μm程度の微細な空隙
を形成し、該空隙は急激な熱衝激によって生じる微亀裂
の伸張を抑制する働きをすることから、耐熱スポール性
が向上する。
【0012】ここで金属アルミニウムに対して窒素含有
有機化合物が上記混合比率の下限より少ない場合は、未
反応の金属アルミニウムの残留量が多くなり、SNプレ
ート自体が膨張しやすく、かつ、組織が緻密化し耐熱ス
ポール性が劣化する。また、金属アルミニウムに対して
窒素含有有機化合物が上記混合比率の上限より多い場合
は、れんが組織が多孔質となり窒化アルミニウム生成に
よる耐食性向上効果が薄れる。
【0013】また、金属アルミニウムおよびジシアンジ
アミド、シアヌル酸、メラミン等の窒素含有有機化合物
は、酸窒化アルミニウムあるいは窒化アルミニウムに比
較して非常に安価であるので、優れた耐食性を有する窒
化アルミニウムを含み、高強度によって耐磨耗性に優
れ、かつ、耐熱スポール性にも優れるSNプレートを安
価に製造することができる。
【0014】
【実施例】本発明によるSNプレートの製造方法は、金
属アルミニウムとジシアンジアミド、シアヌル酸、メラ
ミン等の窒素を含有する有機化合物をあらかじめ混合
し、この混合物を原料配合中に添加し、これを結合剤と
共に混練、成形後、非酸化性雰囲気中で焼成する。以下
詳しく説明すると、金属アルミニウムとジシアンジアミ
ド、シアヌル酸、メラミン等の窒素を含有する有機化合
物の添加量は、窒化アルミニウムに換算して1〜20重
量%である。1重量%未満では本発明の耐食性に関する
特徴が発揮されず、20重量%を越えるとれんが組織が
多孔質になり、SNプレートとしての本来の機能が果た
されない。
【0015】金属アルミニウムと窒素含有有機化合物の
混合比率は、窒化アルミニウムを生成させることを目的
とするため、化学量論組成であれば良く、金属アルミニ
ウムとジシアンジアミド又はメラミンの場合は1:0.5
〜1:1、金属アルミニウムとシアヌル酸の場合は1:
1.2 〜1:1.8 であれば良い。
【0016】ここで金属アルミニウムとジシアンジアミ
ド又はメラミンの混合比率が1:0.5 より小さい場合す
なわち金属アルミニウムに対してジシアンジアミド又は
メラミンが少ない場合、および金属アルミニウムとシア
ヌル酸の混合比率が1:1.2より小さい場合すなわち金
属アルミニウムに対してシアヌル酸が少ない場合は、窒
素含有有機化合物が過少となり未反応の金属アルミニウ
ムの残留量が多くなり、SNプレート自体が膨張しやす
く、かつ、組織が緻密化し耐熱スポール性が劣化する。
【0017】また、金属アルミニウムとジシアンジアミ
ド又はメラミンの混合比率が1:1より大きい場合すな
わち金属アルミニウムに対してジシアンジアミド又はメ
ラミンが多い場合、および金属アルミニウムとシアヌル
酸の混合比率が1:1.8 より大きい場合すなわち金属ア
ルミニウムに対してシアヌル酸が多い場合は、窒素含有
有機化合物が過多となり、れんが組織が多孔質となり窒
化アルミニウム生成による耐食性向上効果が薄れる。
【0018】また、金属アルミニウムと複数の窒素含有
有機化合物(例えばジシアンジアミドとメラミン)を混
合することも可能である。金属アルミニウムはれんが組
織内での分散性と反応性を考慮して粒度が200メッシ
ュ以下で、純度が70重量%以上であることが好まし
い。一方、窒素含有有機物については、常温において固
体であることと、分散性を考慮して粒度が0.5mm以下
が好ましい。
【0019】以上示したような性状を有する金属アルミ
ニウムと窒素含有有機化合物の所定量をれんが組織内で
の両者の反応性を考慮すると、あらかじめ混合しておく
ことが好ましく、この混合物をアルミナおよびカーボン
を主成分とする原料に添加し、これらのSNプレートは
結合材としてフェノール樹脂を用いてミキサーで混練し
た。その後、金型プレスによってプレート形状に成形
し、成形体の揮発分を揮発させた後、コークスブリーズ
に埋め込んで非酸化雰囲気によって焼成を行った。得ら
れた焼成体についてピッチ含浸処理した後、加熱して含
浸ピッチの揮発分を除去した。
【0020】焼成雰囲気についてはアルゴン等の不活性
ガス気流中、窒素ガス気流中、コークスブリーズ等に埋
め込んでの非酸化雰囲気等が挙げられるが、経済性を考
慮すると非酸化雰囲気がもっとも有利である。
【0021】以上のようにして本発明の製造方法により
製造されたアルミナ−カーボン質SNプレートれんがと
従来の製造方法により製造されたアルミナ−カーボン質
SNプレートれんがについて、常温および1400℃で
の曲げ強さ、耐食性および耐熱スポール性を測定した結
果を表1に示す。ここで、耐食性試験は高周波誘導炉内
張り法により、1650℃×4Hで行い、溶鋼による侵
食量(mm2) の多少によって相対的に評価した。耐熱スポ
ール性試験は30×30×250mmの試片をプレートか
ら切り出して、1650℃の溶鋼に5分間浸漬した後、
水冷し、発生する亀裂の大きさおよび程度で評価した。
【0022】
【表1】
【0023】上記の評価試験結果から明らかなように、
本発明による実施例のものは、同時に作製した従来方法
による比較例のものに比べて曲げ強さ、耐食性、耐熱ス
ポール性において優れることが分かる。特に、これらの
特性において耐食性に優れるのは、窒化アルミニウム生
成によるものと判断され、さらに、耐熱スポール性につ
いても改善が顕著に認められる。
【0024】本発明実施例1,3、比較例10,12の
SNプレートを180t取鍋で実使用した結果、それぞ
れの寿命は7,8,4,6chであり、実施例に示すS
Nプレートの適用によって寿命向上が認められ、亀裂発
生も軽微であった。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によって製造された
SNプレートは、アルミナ−カーボン材質のその組織内
に窒化アルミニウムを生成させたことにより、耐食性、
耐磨耗性に優れると同時に、空隙が存在することから、
耐熱スポール性にも優れ、従来材質において問題であっ
たノズル孔エッジ部の欠け、摺動面のピーリングなどが
解決し、その結果、耐用寿命が向上した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属アルミニウムと窒素含有有機化合物
    をあらかじめ混合し、この混合物をアルミナおよびカー
    ボンを主成分とする原料に窒化アルミニウムに換算して
    1〜20重量%配合し、混練、成形、非酸化雰囲気で焼
    成することを特徴とするスライディングノズル用プレー
    ト耐火物の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記窒素含有有機化合物がジシアンジア
    ミド、シアヌル酸、メラミンのうち少なくとも1つより
    なる請求項1に記載のスライディングノズル用プレート
    耐火物の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属アルミニウムとジシアンジアミド又
    はメラミンの混合比率が、1:0.5 〜1:1である請求
    項2に記載のスライディングノズル用プレート耐火物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 金属アルミニウムとシアヌル酸の混合比
    率が、1:1.2 〜1:1.8 である請求項2に記載のスラ
    イディングノズル用プレート耐火物の製造方法。
JP8300284A 1996-11-12 1996-11-12 スライディングノズル用プレート耐火物の製造方法 Pending JPH10139527A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010071196A1 (ja) * 2008-12-18 2010-06-24 黒崎播磨株式会社 プレートれんがの製造方法及びプレートれんが

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