JPH10137528A - サイクロン式集塵装置 - Google Patents

サイクロン式集塵装置

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JPH10137528A
JPH10137528A JP8315409A JP31540996A JPH10137528A JP H10137528 A JPH10137528 A JP H10137528A JP 8315409 A JP8315409 A JP 8315409A JP 31540996 A JP31540996 A JP 31540996A JP H10137528 A JPH10137528 A JP H10137528A
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進 皆川
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Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタの逆洗効率を高くし、そのため使用
寿命を長くでき、小形化と簡素化を図って既設のグロー
ブボックスにも容易に設置できるようにする。 【解決手段】 サイクロン本体の内部を、円筒状フィル
タ３２を設けた仕切り部材１６によって上部空間１８と
下部空間２０に仕切り、下部空間と連通するように吸気
口２４を、上部空間と連通するように共通の排気口２６
を設けると共に、下端に集塵物回収ボックス２８を設
け、排気口に排気用ブロワを接続する。逆洗用ノズル３
７を備えた逆洗用のストップ弁３８と、それを開閉駆動
させるストップ弁駆動機構（圧空シリンダ４０）と、逆
洗用ノズルに接続した圧空ホース４２及び各圧空ホース
への逆洗用圧空の供給・遮断をそれぞれ制御する逆洗用
電磁弁４４を設け、ストップ弁で円筒状フィルタの上端
部を閉塞した状態で圧空を供給することにより円筒状フ
ィルタを逆洗可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイクロン本体内
部に設けられている各フィルタを独立に逆洗可能で、ダ
スト（集塵対称物である微粉）を効率よく捕集・回収で
きるサイクロン式の集塵装置に関するものである。更に
詳しく述べると本発明は、サイクロン本体とフィルタ逆
洗部とを一体化することによりコンパクト化したサイク
ロン式集塵装置に関するものである。この装置は、特に
限定されるものではないが、例えば核燃料ペレット製造
工程におけるグローブボックス内の核燃料物質ダストの
捕集・回収のために、既設のグローブボックスに設置す
る場合に有用である。
【０００２】
【従来の技術】気体に同伴しているダストの捕集・回収
装置としては、サイクロンによる集塵器とバグフィルタ
による集塵器とが主流とされている。しかし両者はそれ
ぞれ一長一短があった。前者は、構造が極めて簡単であ
る反面、ダストの捕集効率が低く、後者は、捕集効率が
高い反面、構造が複雑でフィルタの交換を要しフィルタ
の寿命も短い。そこで、核燃料ペレット製造工程におけ
る核燃料物質のダスト回収装置として、サイクロンによ
る集塵器本体の内部に複数の円筒状フィルタを配置した
サイクロン式集塵装置が開発された。
【０００３】従来のサイクロン式集塵装置の一例を図５
に示す。サイクロン本体100 の内部を、複数の筒状フィ
ルタ102 を取り付けた仕切り部材104 によって上部空間
106と下部空間108 に仕切り、下部空間108 と連通する
ように吸気口110 を設け、上部空間106 と連通するよう
に共通の排気口112 を設けると共に、サイクロン本体の
下端に集塵物回収ボックス114 を取り付け、サイクロン
本体100 の排気口112に排気用ブロワ（図示せず）を接
続する構成である。更に、各筒状フィルタ102にフィル
タ逆洗機構を設ける。これは、上部空間内で各筒状フィ
ルタ上部に対して間隔を隔てて逆洗用ノズル116 を固定
し、各逆洗用ノズル116 に、電磁開閉弁118 を備えた圧
空ホース120 を接続することで構成している。
【０００４】サイクロン式集塵装置では、ダストを含む
気体が吸気口からサイクロン本体内に流入すると、気体
は円筒内壁に沿って回転運動しながら降下し、この間に
ダストに遠心力が働いて該ダストが壁方向に移動して気
体から分離する。他方、気体はフィルタを通って排気口
から排出する。サイクロン本体で分離できなかった微細
なダストは、気体に同伴するが、気体が筒状フィルタを
通過する際に該フィルタで分離除去される。
【０００５】長時間にわたる使用によって、フィルタに
は微細なダストが付着し目詰まりを起こす。すると圧力
損失が増大するためにサイクロンからの排気が困難にな
る。その場合、逆洗用ノズルからフィルタに向けて圧空
を噴出させることで、フィルタに付着している微細なダ
ストを払い落とす逆洗操作を行う。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成の集塵装置では、逆洗を行っている時でも逆洗用ノ
ズルから噴出する圧空の一部がそのまま排気口を通って
排気するために、逆洗効率が減ぜられ、フィルタの十分
な逆洗を行い難く且つ逆洗に時間がかかり、ダストの回
収効率が低下するなどの問題があった。
【０００７】このような問題を解消できる技術として、
本発明者等は先に、サイクロン式集塵装置において、各
筒状フィルタの上端をそれぞれ個別の連結管に接続し、
三方電磁切替弁を介して、一方は逆洗用の圧空配管に、
他方は排気用ブロワに通じる配管に接続する構成を提案
した（特願平７−１４２５９２号）。ここでは、三方電
磁切替弁によって逆洗と排気との切り替えを行う。即
ち、逆洗中は排気系を閉じて排気用ブロワから切り離
し、排気中は、逆洗用圧空の供給を停止する。
【０００８】このような構成にすると、逆洗エアを噴出
する連結管の先端が直接フィルタの上端に接続されてい
るために、逆洗効率が高く、短時間で十分なフィルタの
逆洗を行うことができるためフィルタの使用寿命を長く
でき、ダストの回収効率も高まるなどの効果が得られ
る。
【０００９】しかしサイクロン本体上部の集塵配管や三
方電磁切替弁など、ヘッダ部の構造が複雑化し且つ大型
化する難点がある。新設する設備では、設計段階でグロ
ーブボックス内で必要な設置スペースを確保できるが、
既設グローブボックスでは約０．５ｍ3 程度しか空きス
ペースが無いことから、そのような集塵装置を組み込む
ことができない。もし、集塵装置が無い状態で設備を運
転すると、処理中に発生するダストがグローブボックス
内に飛散し、処理終了毎に刷毛などにより作業員が手作
業でクリーンアウトしなければならないため、作業に費
やす時間と人員とを多く必要とすることになる。そのた
め、既設のグローブボックスにも設置できるように、よ
り一層の小形化と集塵配管の集約化、組み立てが容易な
ように機構の簡素化を図ることが望まれていた。
【００１０】本発明の目的は、サイクロン本体によるダ
ストの捕集・回収効率が高いことは無論のこと、内部に
組み込んで使用しているフィルタの逆洗効率が高く、そ
のため短時間で十分な逆洗が可能で、フィルタ等の使用
寿命を長くでき、且つ小形化と簡素化を図って既設のグ
ローブボックスにも容易に設置できるようなサイクロン
式集塵装置を提供することである。本発明の他の目的
は、小型ブロワを用いても、必要な吸引能力を確保で
き、そのためシステム全体を小形化・軽量化でき、組み
立ても容易なサイクロン式集塵装置を提供することであ
る。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明に係るサイクロン
式集塵装置は、サイクロン本体の内部を、複数の筒状フ
ィルタを取り付けた仕切り部材によって上部空間と下部
空間に仕切り、下部空間と連通するように吸気口を設
け、上部空間と連通するように共通の排気口を設けると
共に、サイクロン本体の下端に集塵物回収ボックスを取
り付け、サイクロン本体の排気口に排気用ブロワを接続
した構成である。そして、各筒状フィルタの上端部を開
閉自在でそれぞれ逆洗用ノズルを備えた逆洗用のストッ
プ弁と、該ストップ弁を開閉駆動させるストップ弁駆動
機構と、各ストップ弁の逆洗用ノズルに接続した圧空ホ
ース、及び各圧空ホースへの逆洗用圧空の供給・遮断を
それぞれ制御する逆洗用電磁弁とを設ける。これによっ
て、ストップ弁によって筒状フィルタの上端部を閉塞し
た状態で圧空を供給することにより、各筒状フィルタ毎
に独立に逆洗操作可能となっている。
【００１２】ここで排気用ブロワは、小型ブロワを複数
直列もしくは直・並列接続することにより所望の集塵能
力を発揮するように構成するのが好ましい。フィルタ
は、ステンレス鋼製の円筒状のフィルタと、それを囲繞
する細かなフィルタバッグとの組み合わせから構成し、
逆洗時に圧空圧とフィルタバッグの変形により付着した
微細なダストを払い落とすようにする。
【００１３】
【発明の実施の形態】図１は本発明に係るサイクロン式
集塵装置の概略構成図である。サイクロン本体は、円筒
状の上部ケーシング１０と逆円錐状の下部ケーシング１
２とを組み合わせ、上部ケーシング１０の上端を蓋体１
４で覆った外形である。このサイクロン本体の内部を
（ここでは上部ケーシング１０の中間位置で）、仕切り
部材１６によって上部空間１８と下部空間２０に仕切
る。そして仕切り部材１６から、上部ケーシング１０と
同心状に内筒２２を吊設する。更に下部空間２０と連通
するように上部ケーシング１０の側壁に吸気口２４を設
ける。その取り付け位置は、内筒２２の高さ方向の範囲
内とする。また上部空間１８と連通するように上部ケー
シング１０の側壁に共通の（単一の）排気口２６を設け
る。更に下部ケーシング１２の下端に集塵物回収ボック
ス２８を取り付け、前記排気口２６には排気用ブロワ
（図示せず）を接続する。
【００１４】仕切り部材１６に複数（ここでは３個）の
開口を設け、各開口の周囲にそれぞれストップ弁用の弁
座部３０を固定し、各弁座部３０から円筒状フィルタ３
２を下向きに垂設する。円筒状フィルタ３２は、金属製
フィルタ３４と、それを囲繞するようなフィルタバッグ
３６との組み合わせからなる。なお前記内筒２２は円筒
状フィルタ３２の下端よりも下方まで延びるように設
け、吸引した気体が直接フィルタに向かわないように設
計する。
【００１５】各弁座部３０の上方には、それぞれ逆洗用
ノズル３７を内蔵した逆洗用のストップ弁３８が位置
し、該ストップ弁３８は圧空シリンダ４０からなるスト
ップ弁駆動機構に接続されて上下動し、それによって各
筒状フィルタ３２の上端部を開閉できるように構成して
いる。ここでストップ弁３８は、弁体の下面にシールを
設けて弁座部３０に対して密封可能な構造である。また
逆洗用ノズル３７に連通するように、フレキシブルな圧
空ホース４２を接続する。そして圧空ホース４２への逆
洗用圧空の供給・遮断をそれぞれ制御する逆洗用電磁弁
４４を設ける。更に圧空シリンダ４０へも電磁弁４６を
備えた圧空配管４８を接続する。
【００１６】通常の集塵動作中は、圧空シリンダ４０に
より全てのストップ弁３８を弁座部３０から引き上げ、
円筒状フィルタ３２の上端を開放した状態とする（但し
図１においては、中央及び左側の円筒状フィルタが開放
状態であり、右側の円筒状フィルタは閉止状態であるよ
うに描いてある）。排気用ブロワの動作によって、捕集
・回収すべきダストを含む気体は吸気されて吸気口２４
からサイクロン本体内に入る。ダストを含む気体が吸気
口２４から下部空間２０内の上部ケーシング１０と内筒
２２との間に流入すると、その円筒部分を回転運動しな
がら降下する。その間にダストに遠心力が働いて該ダス
トが壁方向に移動し気体から分離する。分離したダスト
は下部ケーシング１２の側壁に沿って落下し集塵物回収
ボックス２８に捕集・回収される。他方、気体は円筒フ
ィルタ３２を通って上部空間１８に流入する。サイクロ
ン本体で分離できなかった微細なダストは、気体がフィ
ルタを通過する際に円筒状フィルタ３２（特に外側のフ
ィルタバッグ３６）に付着し除去される。上部空間１８
に流入した気体は、排気口２６を通って排気用ブロワに
よって排気される。
【００１７】長時間にわたる使用によって、円筒状フィ
ルタ３２（特に外側のフィルタバッグ３６）には微細な
ダストが付着し目詰まりが生じる。すると圧力損失が大
きくなって排気できなくなり、サイクロンによるダスト
の捕集・回収が不可能になる。そこで円筒状フィルタ３
２の逆洗を行う。この逆洗は、各フィルタ毎に行うこと
もできる。勿論、全て一度に逆洗することも可能であ
る。図１では右側の１個の円筒状フィルタを逆洗してい
る状態を表している。逆洗動作中は、圧空シリンダ４０
により該当する円筒状フィルタ３２に対向しているスト
ップ弁３８を弁座部３０に圧接し、円筒状フィルタ３２
の上端を閉止した状態とする。ここで対応する逆洗用電
磁弁４４を開放して圧空を逆洗用ノズルから噴射させ
る。これによって円筒状フィルタ３２（特に外側のフィ
ルタバッグ３６）に付着している微細なダストが振り落
とされ、集塵物回収ボックス２８に回収される。
【００１８】１個の円筒状フィルタの逆洗を行っている
間も、他の円筒状フィルタを用いてサイクロンによる集
塵・回収動作は行える。つまり円筒状フィルタの逆洗を
１個ずつ行うことにより、連続集塵と微細なダストの振
り落としが同時に行えることになる。
【００１９】
【実施例】本発明に係るサイクロン式集塵装置の一実施
例を示す要部を図２に示す。ここでは１個分の円筒状フ
ィルタとストップ弁及びその駆動機構等を表しており、
Ａは通常の集塵状態を、Ｂはフィルタの逆洗状態をそれ
ぞれ示している。サイクロン本体の基本的な構成は、図
１に示した如きものでよい。サイクロン本体内の上部空
間５８と下部空間６０を仕切る円板状の仕切り板５６
に、３個のストップ弁用の弁座部７０を、同一円周上に
均等間隔で分散配設する。各弁座部７０は円筒部分の下
端にフランジ部分を設けたような構造である。その弁座
部７０から円筒状フィルタ７２を下向きに垂設しておい
て、それを仕切り板５６に形成した円形の開口を貫通す
るように挿通して、弁座部７０のフランジ部分で仕切り
板５６に載置し固定する。なお円筒状フィルタ７２は、
ステンレス鋼製のメッシュフィルタ７４と、それを囲繞
するようなフィルタバッグ（商品名：ゴアテックスメン
ブレンフィルタバッグ…ジャパンゴアテックス株式会社
製）７６との組み合わせからなる。いずれも表面積を大
きくするために、二重構造のように奥で折り返すような
逆凹字型構造を採用している。ステンレス鋼製のメッシ
ュフィルタ７４は、フィルタバッグ７６が破れた時のバ
ックアップの機能を果たすとともに、フィルタバッグ７
６を所定形状に維持する保形作用を果たす。
【００２０】各弁座部７０の上方には、それぞれ逆洗用
ノズル７７を備え各円筒状フィルタ７２の上端部を開閉
自在な逆洗用のストップ弁７８が位置し、該ストップ弁
７８はストップ弁駆動機構である圧空シリンダ８０で上
下動し、弁座部７０に対して離間・圧接することで開閉
できるように構成されている。ここでストップ弁７８
は、合成ゴム製のカップ形状の部材であり、その内部下
端に逆洗用ノズル７７が組み込まれている。このストッ
プ弁７８は、上端にて上部の弁ベース７９に固定され、
該弁ベース７９は圧空シリンダ８０のピストン８１の下
端に固定されている。弁ベース７９は下方が中空構造で
下端は前記逆洗用ノズル７７に連通し、側壁にはフレキ
シブルな圧空ホース８２が接続されて、該圧空ホース８
２を通る圧空が逆洗用ノズル７７から噴出する構成であ
る。なお圧空ホース８２の途中には逆洗用ノズル７７へ
の逆洗用圧空の供給・遮断をそれぞれ制御する逆洗用電
磁弁が設けられる。
【００２１】ストップ弁駆動機構は圧空シリンダ８０で
あり、該圧空シリンダ８０は、サイクロン本体を構成す
る蓋体５４の上に気密的に搭載してある。そして圧空シ
リンダ８０の上部圧空供給口８３ａと下部圧空供給口８
３ｂにもそれぞれ電磁弁を備えた圧空配管を接続する。
【００２２】前述のように、図２のＡはサイクロンによ
る集塵状態を示している。圧空シリンダ８０に下部圧空
供給口８３ｂから圧空を供給することで、弁ベース７９
を上昇させる。すると、それに取り付けられているスト
ップ弁７８が弁座部７０から離れて、円筒状フィルタ７
２を通る気体の通路が形成される。従って、この状態で
排気用ブロワで排気することにより、サイクロン動作に
よる集塵・回収が行われる。
【００２３】次に図２のＢは円筒状フィルタの逆洗状態
を示している。圧空シリンダ８０で上部圧空供給口８３
ａに圧空を供給することで、弁ベース７９が下降する。
それによって、それに取り付けられているストップ弁７
８が弁座部７０に圧接して該円筒状フィルタ７２の上端
を密閉し、下部空間６０から該円筒状フィルタ７２を通
り上部空間５８へ向かう気体の通路が遮断される。この
状態で、逆洗用電磁弁（図示せず）を開いて圧空ホース
８２を通して弁ベース７９へ圧空を供給すると、圧空は
弁ベース７９の内部を通り逆洗用ノズル７７から下向き
に圧空を噴出する。これによって外側のフィルタバッグ
７６に付着している微細なダストが振るい落とされる。
カップ状のゴム製ストップ弁７８は、圧空供給時に弁座
部７０に強固に圧接して、圧空が接触部分から漏れ出な
いように工夫されている。
【００２４】上記本発明の構成は、ヘッダ部をサイクロ
ン本体と一体化し集塵配管を集約化できるために、装置
全体の小形化を図ることができる。システム全体の更な
る小形化を図るためには、システムに必須の排気用ブロ
ワの改良を行うことで対応可能である。通常のサイクロ
ン式集塵装置に用いる排気用ブロワは、サイクロン本体
内におけるフィルタや配管などによる圧力損失のため、
かなりの重量（１００kgを超える）のある専用のブロワ
を用いるが、それを既設グローブボックス内に設置する
には、バッグイン作業（「バッグイン作業」とは、グロ
ーブボックス外にある物体をグローブボックスに取り付
けられたビニルバッグ内に溶着により封じ込めて、グロ
ーブボックス内に入れる作業をいう）及び組み立て作業
が極めて困難である。そこで小型ブロワを複数直列もし
くは直・並列接続することにより所望の集塵能力を発揮
するように構成する。
【００２５】図３に示す例では、２台の小型ブロワ９０
ａ，９０ｂを直列に接続している。ベース９１上に１台
の小型ブロワ９０ａを載置し、前記ベース９１から４本
のステー９２を立設して該ステー９２で別の１台の小型
ブロワ９０ｂを支持する２段構成であり、一方の小型ブ
ロワ９０ａの排気口と他方の小型ブロワ９０ｂの吸気口
を配管９３で接続する。一方の小型プロワ９０ａの吸気
口９４をサイクロン本体に配管接続して吸引し、他方の
小型ブロワ９０ｂの排気口９５から排気する。この方式
では、小型ブロワ９０ａ，９０ｂは、そのままバッグイ
ン作業でグローブボックス内に搬入できるために、組み
立ても極めて容易となる。そして、２台直列に接続する
ことで、サイクロン排気に必要な真空圧を確保できる。
なお、実際にはサイクロン本体とブロワシステムとの間
の排気配管には、図示していないが、プレフィルタ及び
流量計を組み込むのが好ましい。流量計によってフィル
タの目詰まりの程度及び逆洗時期を的確に判断できる。
【００２６】その接続状態によるブロワシステムの集塵
性能を図４に示す。同図において、一点鎖線は小型ブロ
ワ単体の性能を表し、実線は２台直列接続の場合を、ま
た破線は４台の直・並列接続（２台直列を並列接続）の
場合を示している。この小型ブロワは産業用掃除機等に
用いられているものであり、例えば寸法は約２８０mm×
２８０mm×４９０mm程度、重量は１２kg程度であって、
真空圧２０００mmＨ2Ｏ程度の性能を有する。上記実施
例で示したサイクロン式集塵装置では、フィルタや配管
などにより全体で約２０００mmＨ2 Ｏ程度の圧力損失が
あり、小型ブロワ１台では吸引不可能である。そこで図
３のように２台を直列接続すると、４０００mmＨ2 Ｏ程
度まで吸引可能となり、排気用ブロワシステムの小形化
が実現できる。また風量が不十分な場合には、直列接続
したものを並列接続するような直・並列接続にすれば、
必要な風量も確保できることになる。
【００２７】
【発明の効果】本発明は上記のように、サイクロン本体
内にフィルタ逆洗機構を組み込み一体化し、また集塵配
管などを集約したことにより、部品点数の低減による構
造の簡素化と全体のコンパクト化を実現でき、それらに
よって新規グローブボックスへは無論のこと、既設のグ
ローブボックスにも取り付けることが可能となった。勿
論、ダストの捕集・回収効率は十分高くでき、内部に組
み込んでいるフィルタの逆洗効率も高く、そのためフィ
ルタ等の使用寿命を長くできる。
【００２８】更に本発明において、小型・軽量のブロワ
を直列もしくは直・並列接続するような排気用ブロワシ
ステムを構成すると、必要な吸引能力を確保でき、且つ
システム全体を小形化・軽量化でき、例えばグローブボ
ックス内への組み込み作業も容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るサイクロン式集塵装置の一実施例
を示す断面図。
【図２】その要部の詳細図。
【図３】ブロワを直列に組み合わせた状態を示す正面
図。
【図４】ブロワ接続の違いによる集塵性能の説明図。
【図５】従来のサイクロン式集塵装置の一例を示す説明
図。
【符号の説明】
１０ 上部ケーシング １２ 下部ケーシング １６ 仕切り部材 １８ 上部空間 ２０ 下部空間 ２２ 内筒 ２４ 吸気口 ２６ 排気口 ３０ 弁座部 ３２ 円筒状フィルタ ３７ 逆洗用ノズル ３８ ストップ弁 ４０ 圧空シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｂ０４Ｃ 9/00 Ｂ０４Ｃ 9/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 サイクロン本体の内部を、複数の筒状フ
    ィルタを取り付けた仕切り部材によって上部空間と下部
    空間に仕切り、下部空間と連通するように吸気口を設
    け、上部空間と連通するように共通の排気口を設けると
    共に、サイクロン本体の下端に集塵物回収ボックスを取
    り付け、サイクロン本体の排気口に排気用ブロワを接続
    したサイクロン式集塵装置において、 前記各筒状フィルタの上端部を開閉自在でそれぞれ逆洗
    用ノズルを備えた逆洗用のストップ弁と、該ストップ弁
    を開閉駆動させるストップ弁駆動機構と、各ストップ弁
    の逆洗用ノズルに接続した圧空ホース、及び各圧空ホー
    スへの逆洗用圧空の供給・遮断をそれぞれ制御する逆洗
    用電磁弁を具備し、ストップ弁で筒状フィルタの上端部
    を閉塞した状態で圧空を供給することにより各筒状フィ
    ルタ毎に独立に逆洗操作可能としたことを特徴とするサ
    イクロン式集塵装置。
  2. 【請求項２】 排気用ブロワが、小型ブロワを複数直列
    もしくは直・並列接続することにより所望の集塵能力を
    発揮するように構成されている請求項１記載のサイクロ
    ン式集塵装置。
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