JPH10136983A - 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物 - Google Patents

新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物

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JPH10136983A
JPH10136983A JP8301666A JP30166696A JPH10136983A JP H10136983 A JPH10136983 A JP H10136983A JP 8301666 A JP8301666 A JP 8301666A JP 30166696 A JP30166696 A JP 30166696A JP H10136983 A JPH10136983 A JP H10136983A
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vector
dna
cells
leu
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JP8301666A
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Yuu Honshiyo
佑 本庶
Michio Shiromizu
倫生 白水
Hideaki Tada
秀明 多田
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 マウス骨髄ストローマ細胞が産生する295
アミノ酸からなるポリペプチド及びその製造法、そのポ
リペプチドをコードするDNA、そのDNA配列に選択
的にハイブリダイズするフラグメント、そのDNAから
なる複製又は発現ベクター、そのベクターで形質転換さ
れた宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、及びそのペプ
チドまたは抗体を含有する薬学的組成物。 【効果】 本発明のポリペプチドは、骨代謝異常の予防
又は治療、造血系細胞の発育不全や異常増殖、神経系機
能の亢進や低下、免疫系機能の亢進や低下に関する疾
患、例えば炎症性疾患、骨髄移植後の造血幹細胞の減
少、放射線治療後等の白血球、血小板、B細胞又はT細
胞の減少、貧血又は感染症の予防又は治療、ガン、白血
病又はAIDSの予防又は治療、各種変性疾患、神経損
傷の予防又は治療、及び組織修復等のために用いること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポリペプチド、
その製造方法、そのポリペプチドをコードするDNA、
そのDNAからなるベクター、そのベクターで形質転換
された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびその
ペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物に関する。
更に詳細に述べると、ある種のマウスストローマ細胞株
が産生する新規なポリペプチド、それらポリペプチドの
製造方法、それらポリペプチドをコードするDNA、そ
れらDNAからなるベクター、それらベクターで形質転
換された宿主細胞、それらポリペプチドの抗体、および
それらポリペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物
に関する。
【0002】
【発明の背景】骨髄ストローマ細胞は、免疫系、造血系
等の骨髄微小環境を形作り、それらの幹細胞の増殖分化
誘導に欠かせない因子、例えば、IL−7、SCF、I
L−11、M−CSF、G−CSF、GM−CSF、I
L−6、TGF−β、LIF等の因子を産生、分泌して
いることが知られている。また、骨髄ストローマ細胞の
あるものは、骨代謝に関与することが明らかとなってい
る(Kenneth DorshkindAnnu. Rev. Immunol. 8, 111-13
7, 1990)。しかしながら、これまでに単離された因子
群のみでは、ストローマ細胞の役割を完全に担うことが
できない。このことは、まだ単離されていない因子が存
在することを示唆している。
【0003】
【発明の目的】本発明者らは、この点に注目し、ある種
のストローマ細胞が産生している新規な因子(ポリペプ
チド)、特に分泌タンパクおよび膜蛋白に着目してそれ
を見出すべく、鋭意検討を行なった。
【0004】従来、ある特定のポリペプチドまたはそれ
をコードするDNAを得ようとする場合、組織や細胞培
養液中に目的とする生物活性を確認し、次いでポリペプ
チドの単離精製を経て、遺伝子をクローニングする方
法、あるいは、その生物活性を指標として遺伝子を発現
クローニングする方法が一般的に用いられていた。しか
し、生体内生理活性ポリペプチドは、多様な生物活性を
有している場合が多いので、あるひとつの活性を指標に
して遺伝子をクローニングした結果、それが既知のポリ
ペプチドと同一であることが後になって判明するという
事例が増えている。また、骨髄ストローマ細胞が産生す
る因子はほとんどのものが微量しか産生されず、そのこ
とが単離、精製および生物活性の確認を困難なものとし
ている。
【0005】近年、cDNAの作製技術やシークエンス
技術は急速に発展し、大量のcDNAのシークエンスを
迅速に行なうことができるようになった。そこでこれら
の技術を利用して、様々な細胞や組織からcDNAライ
ブラリーを作製し、ランダムにcDNAをクローニング
して塩基配列を決定し、相当するポリペプチドを発現さ
せた後、その生理機能を解析していくという方法が発展
しつつある。この方法は、生化学的、遺伝子学的な解析
を一切必要とせずに遺伝子をクローニングし、その塩基
配列の情報を得ることができるという特徴を有している
が、目的とする遺伝子の発見は偶発的要素が大きい。
【0006】本発明者らは、これまで造血系や免疫系で
働く増殖分化因子の遺伝子のクローニングを研究してき
た。そして、増殖分化因子(例えば、各種サイトカイン
等)のような分泌タンパクやそのレセプターのような膜
タンパク(以下、これらをまとめて分泌タンパク等と呼
ぶ。)の大部分がそのN末端にシグナルペプチドと呼ば
れる配列を有していることに着目して、シグナルペプチ
ドをコードする遺伝子を効率的かつ選択的にクローニン
グする方法を鋭意検討した。その結果、N末端断片を効
率的に増幅させ、シグナルペプチドの有無を簡単に検索
できる方法を見出し(特開平6−315380号参
照)、その方法を用いて、骨髄ストローマ細胞が産生し
ている新規な因子(ペプチド)およびそれをコードする
DNAを見出すことに成功し、本発明を完成した。
【0007】スイスプロット(Swiss Prot Release 3
3)に登録されている既知のポリペプチドのアミノ酸配
列を調査した結果、本発明のポリペプチドは未知であっ
たが、ショウジョウバエ Frizzled 蛋白及び
その哺乳類カウンターパートがもつ細胞外のCys−r
ichな領域と有意な相同性を示した。このことから、
本発明のポリペプチドは、Frizzled Cys−
rich モチーフを有する新規の分泌蛋白であること
が確認された。
【0008】
【発明の構成】本発明は、(1)配列番号1で示される
アミノ酸配列からなるポリペプチド、(2)前記(1)
に記載したポリペプチドをコードするDNA、(3)配
列番号2で示される塩基配列を有するDNA、(4)配
列番号3で示される塩基配列を有するDNA、に関す
る。
【0009】本発明は、実質的に純粋な形である配列番
号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、そ
のホモローグ、その配列のフラグメントおよびそのホモ
ローグに関する。本発明はさらにそれらのポリペプチド
をコードするDNAに関する。より具体的には、配列番
号2または3で示される塩基配列を有するDNA、およ
び配列番号2または3で示される塩基配列に選択的にハ
イブリダイズするフラグメントを有するDNAに関す
る。
【0010】実質的に純粋な形である配列番号1で示さ
れるアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、一般に、
生産時のポリペプチドの90%以上、例えば、95、9
8または99%が配列番号1で示されるアミノ酸配列を
有するポリペプチドであることを意味する。
【0011】配列番号1で示されるアミノ酸配列からな
るポリペプチドのホモローグとは、一般に少なくとも2
0個、好ましくは少なくとも30個、例えば40、60
または100個の連続したアミノ酸領域で、少なくとも
70%、好ましくは少なくとも80または90%、より
好ましくは95%以上相同性であるものであり、そのよ
うなホモローグは、以後本発明のポリペプチドとして記
載される。
【0012】さらに、配列番号1で示されるアミノ酸配
列からなるポリペプチドのフラグメント、またはそれら
のホモローグのフラグメントとは、少なくとも10アミ
ノ酸、好ましくは少なくとも15アミノ酸、例えば2
0、25、30、40、50または60アミノ酸部分を
意味する。
【0013】配列番号2または3で示される塩基配列を
有するDNAに選択的にハイブリダイズするDNAと
は、一般に、少なくとも20個、好ましくは少なくとも
30個、例えば40、60または100個の連続した塩
基配列領域で、少なくとも70%、好ましくは少なくと
も80または90%、より好ましくは95%以上相同性
であるものであり、そのようなDNAは、以後本発明の
DNAとして記載される。
【0014】配列番号2または3で示される塩基配列を
有するDNAのフラグメントとは、少なくとも10塩
基、好ましくは少なくとも15塩基、例えば20、2
5、30または40塩基部分を意味し、そのようなフラ
グメントも本発明のDNAに含まれる。
【0015】さらに、本発明には、本発明のDNAから
なる複製または発現ベクターが含まれる。ベクターとし
ては、例えば、ori領域と、必要により上記DNAの
発現のためのプロモーター、プロモーターの制御因子な
どからなるプラスミド、ウィルスまたはファージベクタ
ーが挙げられる。ベクターはひとつまたはそれ以上の選
択的マーカー遺伝子、例えばアンピシリン耐性遺伝子を
含んでいてもよい。ベクターは、イン・ビトロ(in vit
ro)において、例えばDNAに対応するRNAの製造、
宿主細胞の形質転換に用いることができる。
【0016】さらに、本発明には、配列番号2または3
で示される塩基配列、またはそれらのオープンリーディ
ングフレームを有するDNAを含む本発明のDNAを複
製または発現させるためのベクターで形質転換された宿
主細胞も含まれる。細胞としては、例えば細菌、酵母、
昆虫細胞または哺乳動物細胞が挙げられる。
【0017】さらに、本発明には、本発明のポリペプチ
ドを発現させるための条件下で、本発明の宿主細胞を培
養することからなる本発明のポリペプチドの製造方法も
含まれる。培養は、本発明のポリペプチドが発現し、宿
主細胞より製造される条件下で行われることが好まし
い。
【0018】本発明のDNAは、上記のようなベクター
のアンチセンス領域に挿入することでアンチセンスRN
Aを製造することもできる。このようなアンチセンスR
NAは、細胞中の本発明のポリペプチドのレベルを制御
することに用いることもできる。
【0019】本発明は、本発明におけるポリペプチドの
モノクローナルまたはポリクローナル抗体も含む。さら
に本発明におけるポリペプチドのモノクローナルまたは
ポリクローナル抗体の製造方法も含む。モノクローナル
抗体は、本発明のペプチドまたは、その断片を抗原とし
て用い、通常のハイブリドーマの技術により製造するこ
とができる。ポリクローナル抗体は、宿主動物(例え
ば、ラットやウサギ等)に本発明のポリペプチドを接種
し、免疫血清を回収する、通常の方法により製造するこ
とができる。
【0020】本発明には、本発明のポリペプチド、その
抗体と薬学的に許容される賦形剤および/または担体を
含有する薬学的組成物も含まれる。
【0021】(1)の本発明のポリペプチドとしては、
配列番号1で示されたアミノ酸配列を有するもの以外
に、その一部が欠損したもの(例えば、配列番号1中、
生物活性の発現に必須な部分だけからなるポリペプチド
等)、その一部が他のアミノ酸と置換したもの(例え
ば、物性の類似したアミノ酸に置換したもの)、および
その一部に他のアミノ酸が付加または挿入されたものも
含まれる。よく知られているように、ひとつのアミノ酸
をコードするコドンは1〜6種類(例えば、Metは1
種類、Leuは6種類)知られている。従って、ポリペ
プチドのアミノ酸配列を変えることなくDNAの塩基配
列を変えることができる。
【0022】(2)で特定される本発明のDNAには、
(1)の配列番号1で示されるポリペプチドをコードす
るすべての塩基配列群が含まれる。塩基配列を変えるこ
とによって、ポリペプチドの生産性が向上することがあ
る。 (3)で特定されるDNAは、(2)で示されるDNA
の一態様であり、天然型配列を表わす。 (4)に示されるDNAは、(3)で特定されるDNA
に天然の非翻訳部分を加えた配列を示す。
【0023】配列番号3で示される塩基配列を有するD
NAの作製は、以下の方法に従って行なわれる。
【0024】シグナルペプチドのcDNAライブラリー
の作製 (1) 対象となる細胞より単離したmRNAに対する
一本鎖DNAを、ランダムプライマーを用いて合成した
後、得られた一本鎖DNAの3′末端にオリゴdGを付
加し、(2) (1)で得られた一本鎖DNAに対する
二本鎖DNAを、特定の制限酵素(酵素I)サイトを連
結したポリCオリゴマーをプライマーとして用いて合成
し、(3) (2)で得られた二本鎖DNAを分断し、
断片のサイズで分画後、酵素Iとは異なる特定の制限酵
素(酵素II)サイトを含むリンカーを連結し、再度分
画し、(4) 酵素Iサイトを含むプライマーと酵素I
Iサイトを含むプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反
応(以下、PCRと略記する。)に付し、増幅されたc
DNAを酵素I−酵素IIで消化した後分画し、(5)
得られたcDNA断片を、シグナルペプチドを削除し
た公知の分泌タンパク等の遺伝子の上流に連結し、真核
細胞発現プラスミドベクターに組み込んだ後形質転換す
る工程よりなる。
【0025】各工程を詳しく説明すると、工程(1)で
は、対象となる細胞より、必要により適当な刺激剤で刺
激した後、オカヤマ(Okayama H.)等の方法(Method i
n Enzymology, 154, 3 (1987) に記載)に従ってmRN
Aの単離が行なわれる。対象となる細胞としては、分泌
タンパク等を産生している可能性のある細胞なら何でも
よい。例えば、神経系細胞や造血系細胞が挙げられる。
ランダムプライマーを用いる一本鎖cDNAの合成は公
知の方法により行なわれる。ランダムプライマーは市販
のものが用いられる。続いて、ターミナルデオキシトラ
ンスフェレースにより一本鎖cDNAの3′末端にオリ
ゴdCが付加される。
【0026】工程(2)の二本鎖DNAの合成も、公知
の方法により行なわれる。プライマーとなるポリGオリ
ゴマーに連結される制限酵素(酵素I)サイトと次の工
程(3)で用いられる制限酵素(酵素II)サイトは、
互いに異なるものであれば何を用いてもよい。好ましく
は、酵素IとしてSal I、酵素IIとしてはSac
Iが用いられる。
【0027】工程(3)は、超音波処理によりcDNA
長が平均500bpになるように断片化し、アガロース
電気泳動(AGE)により400〜800bpのcDN
Aに分画した後、T4DNAポリメラーゼで末端を平滑
化し、酵素IIアダプターを連結し、再度アガロース電
気泳動により400〜800bpのDNAに分画するこ
とにより行なわれる。酵素IIは、前記したように酵素
Iと異なるものなら何でもよい。本工程によって、シグ
ナルペプチドを含むcDNA断片は、酵素Iと酵素II
によって挟まれた部分に存在する可能性が高まる。
【0028】工程(4)では、シグナルペプチドを含む
可能性のある酵素Iと酵素IIで挟まれた部分の存在確
立をさらに高めるためにPCRに付す。PCRはよく知
られた方法であり、そのための自動化装置も市販されて
いる。25〜30回の増幅で十分である。増幅されたc
DNAは酵素I−酵素IIで消化し、アガロース電気泳
動により400〜800bpのcDNAに分画される。
【0029】工程(5)は、真核細胞発現用プラスミド
ベクターにシグナルペプチドを削除した公知の分泌タン
パク等の遺伝子(レポーター遺伝子という。)と、その
上流に(4)で得られたcDNA断片とを組み込んで形
質転換する工程である。ここで真核細胞発現用プラスミ
ドベクターとしては種々のものが知られているが、例え
ば、大腸菌内で機能するpcDL−SRαやpcEV−
4が用いられる。
【0030】また、レポーター遺伝子としては、あらゆ
る種類の可溶性分泌タンパクおよび膜タンパクの成熟タ
ンパク部分の遺伝子が用いられる。さらに、これらのレ
ポーター遺伝子は、抗体法などの何らかの方法でその発
現が確認できるものでなければならない。好適にはヒト
IL−2レセプターα遺伝子が用いられる。形質転換の
ための宿主大腸菌株はすでに多くのものが知られてお
り、いずれを用いてもよいが、好ましくはDH5のコン
ピテントセル(Gene, 96, 23 (1990) に記載)である。
形質転換体は常法により培養され、本発明のcDNAラ
イブラリーが得られる(図1にその概念図を示す。)。
【0031】本発明のcDNAライブラリー作製方法で
は、ライブラリー中にシグナルペプチドをコードする遺
伝子断片を含む可能性は高いが、すべてのクローンが該
断片を含んでいる訳ではないし、またすべてが未知の
(新規の)シグナルペプチドをコードする遺伝子断片と
は限らない。そこで、次に該ライブラリーから未知のシ
グナルペプチドをコードする遺伝子断片をスクリーニン
グする必要がある。
【0032】すなわち、cDNAライブラリーを適当な
サイズのプールに細分化し、発現系に組み込む。ポリペ
プチドを生産するための発現系としては、哺乳動物細胞
(例えば、サルCOS−7細胞、チャイニーズハムスタ
ーCHO細胞、マウスL細胞等)が挙げられる。トラン
スフェクションは公知の方法、例えばDEAE−デキス
トラン法によって行なわれる。培養後、レポーター遺伝
子の発現の有無を判定する。
【0033】レポーター遺伝子は、シグナルペプチドが
他の分泌タンパクに固有のものであっても発現すること
が知られている。すなわち、レポーター遺伝子が発現さ
れたということは、ライブラリー中に何らかの分泌タン
パクのシグナルペプチドが組み込まれていたことを示し
ている。陽性を示すプールについてはさらに細分化を行
ない、シングルクローンを得るまで発現と判定を繰り返
す。レポーター遺伝子の発現の判定は、レポーター遺伝
子の種類によって異なるが、蛍光標識抗体法、酵素標識
抗体法(ELISA法)、放射性標識抗体法(RIA
法)などにより行なわれる。
【0034】次に、単離した陽性クローンについて、塩
基配列を決定し、未知のタンパク質をコードすることが
明らかになったcDNAについては、それをプローブと
して全長クローンを単離し、全長の塩基配列を決定する
ことができる。これらの操作は、当業者にとってすべて
公知の方法で行なわれる。例えば、塩基配列の決定はマ
キサム・ギルバート(Maxam-Gilbert)法やジデオキシ
・ターミネーター法により行なわれる。また、全長のシ
ークエンスは Molecular Cloning(Sambrook,J., Frits
ch, E. F.および Maniatis, T. 著、 Cold Spring Harb
or LaboratoryPressより1989年に発刊)に記載の方法に
従って行なわれる。
【0035】配列番号2および3で示される塩基配列
が、一部、好ましくは全てが確定されると哺乳類に存在
する本発明のタンパクをコードするDNAもしくは本発
明タンパクのホモローグおよびサブセットをコードする
DNAを得ることができる。適当な該マウス塩基配列を
有するオリゴヌクレオチドを合成し、それを用いて、哺
乳類由来のcDNAライブラリーあるいはmRNAから
PCR法により、あるいは適当な該マウス塩基配列の断
片をプローブとしてハイブリダイズさせることにより、
哺乳類cDNAライブラリーあるいは該ゲノムライブラ
リーから、哺乳類型の当該タンパクをコードするDNA
を得ることができる。
【0036】このようにして得られたcDNAは、該c
DNAが全長、またはほぼ全長であることを確認する必
要がある。この確認は、該cDNAをプローブとして、
ノーザン(Northern)解析により行なわれる(前記のMole
cular Cloning 参照)。ハイブリダイズしたバンドから
得られるmRNAのサイズと該cDNAのサイズを比較
し、ほぼ同じであれば該cDNAはほぼ全長であると考
えられる。
【0037】配列番号2および3で示される塩基配列が
一旦確定されると、その後は、化学合成によって、ある
いは該塩基配列の断片を化学合成し、これをプローブと
してハイブリダイズさせることにより、本発明のDNA
を得ることができる。さらに、本DNAを含有するベク
ターDNAを適当な宿主に導入し、これを増殖させるこ
とによって、目的とするDNAを必要量得ることができ
る。
【0038】本発明のポリペプチドを取得する方法とし
ては、(1) 生体または培養細胞から精製単離する方
法、(2) ペプチド合成する方法、または(3) 遺
伝子組み換え技術を用いて生産する方法、などが挙げら
れるが、工業的には(3)に記載した方法が好ましい。
【0039】遺伝子組み換え技術を用いてポリペプチド
を生産するための発現系(宿主−ベクター系)として
は、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞および哺乳動物細胞
の発現系が挙げられる。
【0040】例えば、大腸菌で発現させる場合には、成
熟タンパク部分をコードするDNAの5′末端に開始コ
ドン(ATG)を付加し、得られたDNAを、適当なプ
ロモーター(例えば、trpプロモーター、lacプロ
モーター、λPLプロモーター、T7プロモーター等)
の下流に接続し、大腸菌内で機能するベクター(例え
ば、pBR322、pUC18、pUC19等)に挿入
して発現ベクターを作製する。
【0041】次に、この発現ベクターで形質転換した大
腸菌(例えば、E. Coli DH1、E.Coli JM109、
E. Coli HB101株等)を適当な培地で培養して、そ
の菌体より目的とするポリペプチドを得ることができ
る。また、バクテリアのシグナルペプチド(例えば、p
elBのシグナルペプチド)を利用すれば、ペリプラズ
ム中に目的とするポリペプチドを分泌することもでき
る。さらに、他のポリペプチドとのフュージョン・プロ
テイン(fusion protein)を生産することもできる。
【0042】また、哺乳動物細胞で発現させる場合に
は、例えば、配列番号3で示される塩基配列をコードす
るDNAを適当なベクター(例えば、レトロウイルスベ
クター、パピローマウイルスベクター、ワクシニアウイ
ルスベクター、SV40系ベクター等)中の適当なプロ
モーター(例えば、SV40プロモーター、LTRプロ
モーター、メタロチオネインプロモーター等)の下流に
挿入して発現ベクターを作製する。次に、得られた発現
ベクターで適当な哺乳動物細胞(例えば,サルCOS−
7細胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、マウスL
細胞等)を形質転換し、形質転換体を適当な培地で培養
することによって、その培養液中に目的とするポリペプ
チドが分泌される。以上のようにして得られたポリペプ
チドは、一般的な生化学的方法によって単離精製するこ
とができる。
【0043】
【発明の効果】本発明のポリペプチドは、Frizzl
ed 蛋白(Charlees R. Vinson et.al. Nature, 338,
263-264 (1989), Yanshu Wang et. al., J. Biol. Che
m., 271, 4468-4476 (1996))と有為な相同性を示し、
Frizzled 蛋白の細胞外ドメインに存在する1
0ヵ所のシステイン残基(Cys−richモチーフ)
が保存されている(図2)。Frizzled 蛋白は
7回膜貫通型の受容体蛋白であり、形態形成(特に組織
の極性の決定)に重要な働きをしていること、N末側の
Cys−richモチーフがリガンドとの結合領域であ
ることが知られている(Purnima et. al., Nature, 38
2, 225-230 (1996)) 。したがって本ポリペプチドも
Cys−richモチーフを介して形態形成に関与する
ことが予想され、各器官および組織の形成、修復等に関
連した生物活性を有していると考えられる。さらに、本
発明のポリペプチドは、ストローマ細胞株が生産・分泌
するものであるので、造血系細胞の分化、増殖、成長ま
たは生存維持に関連した生物活性、免疫系の機能に関連
した生物活性、腫瘍の増殖、成長あるいは炎症に関連し
た生物活性、また骨代謝に関連した生物活性を有してい
ると考えられる。
【0044】例えば、間葉系幹細胞からの骨芽細胞、軟
骨細胞への分化促進または増殖、あるいは破骨細胞の活
性化や単球から破骨細胞への分化促進による骨吸収の促
進、さらにB細胞、T細胞、肥満細胞の増殖、免疫グロ
ブリンのクラススイッチ促進によるクラス特異的誘導、
B細胞の抗体産生細胞への分化、顆粒球前駆細胞の増殖
または分化、単球・マクロファージ前駆細胞の増殖また
は分化、好中球、単球・マクロファージ、好酸球、好塩
基球の増殖または機能亢進、巨核球前駆細胞の増殖、好
中球前駆細胞の増殖または分化、BまたはT前駆細胞の
増殖または分化、赤血球の産生促進、赤血球、好中球、
好酸球、好塩基球、単球・マクロファージ、肥満細胞、
巨核球前駆細胞の増殖支持、好中球、単球・マクロファ
ージ、B細胞またはT細胞の遊走促進、胸腺細胞の増
殖、脂肪細胞の分化抑制、ナチュラルキラー細胞の増
殖、造血幹細胞の増殖、幹細胞および各種造血前駆細胞
の増殖抑制の作用を本ポリペプチドのみで、あるいは他
のサイトカインと相乗的に働くことにより有する可能性
がある。
【0045】またこれら以外にも、神経系細胞の発生に
もある種のFrizzled 蛋白が関与することから
本ポリペプチドは神経系にも作用することが予測される
ので、各種神経伝達物質作動性神経細胞への分化ならび
にそれらの生存維持、グリア細胞の増殖促進、神経突起
の伸展、神経節細胞の生存維持、アストロサイトの増殖
または分化促進、末梢神経の増殖または生存維持、シュ
ワン細胞の増殖、運動神経の増殖または生存維持の作用
もある可能性がある。
【0046】さらに、本ポリペプチドは初期胚の発生過
程において、外胚葉誘導作用による表皮、脳、背骨、神
経の器官形成、中胚葉誘導作用による背索結合組織
(骨、軟骨、筋肉、腱)、血球細胞、心臓、腎臓、生殖
巣の器官形成、あるいは内胚葉誘導作用による消化器系
臓器(胃、腸、肝臓、膵臓)、呼吸器系(肺、気管)の
形成に促進的または抑制的に作用する可能性があるとと
もに、生体においても上記器官の増殖あるいは増殖抑制
作用を有する可能性がある。
【0047】従って、本発明のポリペプチドはそれ自身
で、骨代謝または免疫系もしくは神経系の機能の低下ま
たは亢進に関する疾患、または造血系細胞の発育不全ま
たは異常増殖、例えば、骨代謝異常(骨粗鬆症等)の予
防または治療薬、炎症性疾患(リウマチ、潰瘍性大腸炎
等)、骨髄移植後の造血幹細胞の減少症、ガン、白血病
に対する放射線照射または化学療法剤投与後の白血球、
血小板、B細胞またはT細胞の減少症、貧血、感染症、
ガン、白血病、AIDS、各種変性疾患(アルツハイマ
ー病、多発性硬化症等)、あるいは神経損傷の治療薬と
して用いることが期待される。
【0048】また本ポリペプチドは、外胚葉、中胚葉ま
たは内胚葉由来器官の分化または増殖作用を有する可能
性があるので、各器官(表皮、骨、歯、筋肉、腱、心
臓、腎臓、胃、腸、肝臓、膵臓、肺、気管等)の組織修
復剤として用いることも期待される。
【0049】また、該ポリペプチドのポリクローナル抗
体またはモノクローナル抗体を用いて、生体における該
ポリペプチドの定量が行なえ、これによって該ポリペプ
チドと疾患との関係の研究あるいは疾患の診断等に利用
することができる。ポリクローナル抗体およびモノクロ
ーナル抗体は該ポリペプチドあるいはその断片を抗原と
して用いて常法により作製することができる。さらに、
該ポリペプチドを用いることにより本ポリペプチドと結
合する蛋白(受容体)の精製あるいは遺伝子クローニン
グをすることができる。また本ポリペプチドのアゴニス
ト、アンタゴニストの検索に用いることもできる。
【0050】本発明のDNAは、多大な有用性が期待さ
れる本発明のポリペプチドを生産する際の重要かつ必須
の鋳型となるだけでなく、遺伝病の診断や治療(遺伝子
欠損症の治療またはアンチセンスDNA(RNA)によ
って、ポリペプチドの発現を停止させることによる治療
等)に利用できる。また、本発明のDNAをプローブと
してジェノミック(genomic)DNAを分離できる。同
様にして、本発明DNAと相同性の高いヒトの関連ポリ
ペプチドの遺伝子、またマウス以外の生物における本発
明ポリペプチドと相同性の高いポリペプチドの遺伝子を
分離することも可能である。
【0051】
【医薬品への適用】造血系細胞の発育不全や異常増殖、
神経系機能の亢進や低下、免疫系機能の亢進や低下に関
する疾患、例えば炎症性疾患(リウマチ、潰瘍性大腸炎
等)、骨髄移植後の造血幹細胞の減少症、放射線治療後
または化学療法剤投与後の白血球、血小板、B細胞また
はT細胞の減少症、貧血、感染症、ガン、白血病、AI
DS、各種変性疾患(アルツハイマー病、多発性硬化症
等)、または神経損傷の予防または治療、骨代謝異常
(骨粗鬆症等)の予防または治療薬、あるいは組織修復
等のために、本発明のポリペプチドは通常、全身的又は
局所的に、一般的には経口または非経口の形で投与され
る。好ましくは、経口投与、静脈内投与および脳室内投
与である。
【0052】投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、
投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人
あたり、一回につき、100μgから100mgの範囲
で、一日一回から数回経口投与されるかまたは、成人一
人当り、一回につき、10μgから100mgの範囲
で、一日一回から数回非経口投与される。もちろん前記
したように、投与量は、種々の条件により変動するの
で、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、ま
た範囲を越えて必要な場合もある。
【0053】本発明化合物を投与する際には、経口投与
のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成
物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として
用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセ
ルには、ソフトカプセルおよびハードカプセルが含まれ
る。
【0054】このような固体組成物においては、一つま
たはそれ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な
希釈剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロー
ス、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アル
ミン酸マグネシウム等)と混合される。組成物は、常法
に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えば、潤滑
剤(ステアリン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グ
リコール酸カルシウム等)、安定化剤(ヒト血清アルブ
ミン、ラクトース等)、溶解補助剤(アルギニン、アス
パラギン酸等)を含有していてもよい。
【0055】錠剤または丸剤は、必要により白糖、ゼラ
チン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート等の胃溶性あるいは腸
溶性のフィルムで皮膜してもよいし、また2以上の層で
皮膜してもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる
物質のカプセルも包含される。
【0056】経口投与のための液体組成物は、薬学的に
許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリ
キシル剤等を含み、一般に用いられる不活性な希釈剤
(例えば、精製水、エタノール等)を含んでいてもよ
い。この様な組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、
懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐
剤を含有していてもよい。
【0057】経口投与のためのその他の組成物として
は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体
公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれる。こ
の組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウム
のような安定剤と等張性を与えるような安定化剤、塩化
ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のよ
うな等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方
法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,3
55号明細書に詳しく記載されている。
【0058】本発明による非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤を包含する。水性または非水性の溶液剤、懸濁剤と
しては、一つまたはそれ以上の活性物質が、少なくとも
一つの不活性な希釈剤と混合される。水性の希釈剤とし
ては、例えば注射用蒸留水および生理食塩水が挙げられ
る。非水性の希釈剤としては、例えばプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植
物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベー
ト80(登録商標)等が挙げられる。
【0059】このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤
剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ヒト血清アル
ブミン、ラクトース等)、溶解補助剤(例えば、アルギ
ニン、アスパラギン酸等)のような補助剤を含んでいて
もよい。
【0060】これらはバクテリア保留フィルターを通す
ろ過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。
これらはまた無菌の固体組成物を製造し(例えば、凍結
乾燥法等により)、使用前に無菌の注射用蒸留水または
他の溶媒に溶解して使用することもできる。
【0061】非経口投与のためのその他の組成物として
は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法によ
り処方される外用液剤、軟膏、塗布剤、直腸内投与のた
めの坐剤およびペッサリー等が含まれる。
【0062】
【実施例】以下に実施例および参考例を挙げて本発明を
より具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限
するものではない。
【0063】実施例1:発現ベクター作製用プラスミド
の構築 武部らの作製したpcD−SRα296ベクター(Mol.
Cell. Biol., 8, 966(1988) に記載)は、SV40初
期プロモーターとHTLV−IのLTRのR領域とU5
配列の一部から構成されるプロモーターシステム(SR
α)を有する、優れた哺乳動物細胞用の発現ベクターで
ある。しかし、(1)インサートのクローニングサイト
がEcoRIひとつである、(2)pBR322ベクタ
ーをベクター領域の骨格としているので、大腸菌からの
ベクター回収量が低い、等の欠点がある。そこで、大腸
菌からの収量が多いpUC19ベクターを骨格とし、イ
ンサートのマルチクローニングサイトを有するpcD−
SRα296改変ベクターを、以下の方法により作成し
た。
【0064】pcD−SRα296ベクター(国立予防
衛生研究所、武部氏より譲与された。)をSalIで切
断し、SRαプロモーターを含む 1.7kbpの切断をア
ガロース電気泳動法を用いて分離回収し、続いて、この
断片をKlenow処理し平滑末端とした。pUC19ベクタ
ーを、Nde IおよびHindIIIで切断後、Am
pRおよびpUCori の領域を含む 2.4kbpの断片を
アガロース電気泳動法を用いて分離回収し、Klenow処理
して平滑末端とした後、さらにBAP(バクテリアルア
ルカリフォスファターゼ)処理して、5′末端のリン酸
基を除いた。
【0065】こうして得られたSRαプロモーターを含
む 1.7kbp断片とpUCori を含む 2.4kbp断片を
ライゲーションにより環状化し、新しいベクターを構築
した。得られたベクターよりPstI−KpnI断片を
除去し、下記のT7およびSP6プロモーターを有する
合成ポリリンカー、
【0066】
【化1】
【0067】と入れ換えた。このようにして構築したプ
ラスミドベクター(約 3.9kbp、図3に示す。)をp
UCSRαML2と命名した。
【0068】pUCSRαML2は、多目的プラスミド
ベクターとして以下のような特徴を有する。 1.岡山−Berg法および Gubler & Hoffman法が適用で
きる。 2.培養菌当りのプラスミド収量が多い。 3.一本鎖DNAも調製することができる。 4.cDNAインサートの切り出しが容易である。 5.シークエンスのためのデレーション・ミュータント
(Deletion mutant)の作製が容易である。 6.イン・ビトロ(in vitro)での転写が可能である。 7.哺乳動物細胞にて発現するプロモーターを有する。
【0069】実施例2:シグナルペプチドに対して選択
性のあるcDNAライブラリー作製用ベクターの構築 次に、hTac(ヒトIL−2レセプターα、レポータ
ー遺伝子として使用)のシグナルシーケンスを除去した
タンパクをコードするcDNAを前記のpUCSRαM
L2に組み込んだプラスミドを構築し、pUCSRα−
hTacと命名した。該ベクターのSRαプロモーター
の下流、hTac遺伝子の上流にcDNAを組み込み、
シグナルシークエンスを持つcDNAからタンパクが翻
訳されることでhTacと融合タンパクを形成すれば、
膜上に該融合タンパクが発現することとなる。
【0070】(1)すなわち、pBluescript SK(+)
(Stratagene社より販売、pBS)のHindIIIサ
イトにhTacのcDNAを組み込んだpBS−hTa
cをKpnIで消化後、T4 DNAポリメラーゼで平
滑化し、次にSacIで消化し、リーダーシーケンスを
除去した後、SacI−EcoRIアダプターをライゲ
ートし、EcoRI−平滑末端断片を得た。この断片を
SacIサイトを壊したpUCSRαML2のEcoR
I−SmaIサイトに組み込んでpUCSRαML2−
hTacを得た(図4に示す。)。
【0071】実施例3:シグナルペプチドに対して選択
性のあるcDNAライブラリーの作製 マウスストローマ細胞株ST2(造血幹細胞の生存増殖
およびB細胞やミエロイド細胞系の増殖分化を支持する
細胞であって、EMBO J., 7,1337 (1988)に記載されてい
る。)より、AGPC(アシッドグアニジン−フェノー
ル−クロロホルム)法(細胞工学実験プロトコール(秀
潤社より発刊)、28〜31ページに詳しく記載されて
いる。)によって全RNAを抽出し、さらにオリゴ(d
T)−ラテックス(Oligotex-dT30 (商品名、宝酒造
(株)より販売))を用いてポリA−RNAを精製し
た。ランダムヘキサマーをプライマーとして、逆転写酵
素により一本鎖のcDNAを合成し、ターミナルデオキ
シトランスフェラーゼによりその3′末端にdCを付加
した。SalIを含む制限酵素部位を連結した17me
rのdC、
【0072】
【化2】
【0073】をアニールさせ、それをプライマーとして
二本鎖のcDNAを合成した。平均長が500bpにな
るように超音波処理してcDNAを断片化した後、アガ
ロース電気泳動で400〜800bpのcDNAを分画
した。T4DNAポリメラーゼで末端を平滑化した後、
SacI部位を含むローンリンカー、
【0074】
【化3】
【0075】(Nucreic Acids Res., 18, 4293(1990)参
照のこと)を連結し、再度アガロース電気泳動により4
00〜800bpのcDNAを分画した。SalIサイ
トを含むプライマー(NLC)、
【0076】
【化4】
【0077】とSacIサイトを含むプライマー(LL
HES)、
【0078】
【化5】
【0079】を用いて、94℃で1分間、50℃で2分
間、72℃で2分間の条件で25サイクルのPCRを行
なった。増幅されたcDNAをSacIとEcoRIで
消化して、アガロース電気泳動により400〜800b
pのcDNAを分画した。このcDNAと、pUCSR
αML2−hTac(実施例2で作製した。)をSac
IとSalIで消化したプラスミドとをT4DNAリガ
ーゼで連結し、大腸菌DH5α株を形質転換して、シグ
ナルペプチドに対して選択性のあるcDNAライブラリ
ーを得た。
【0080】実施例4:シグナルペプチドをコードする
cDNAのスクリーニングおよび解析 実施例3で作製したライブラリーで得られたコロニーを
プール(約50コロニー/プール)に細分化した。各プ
ールごとに、プラスミドをミニプレット法で単離し、D
EAE−デキストラン法(Current Protocol in Molecu
lar Biology,§9.2.1 )によりCOS−7細胞にトラン
スフェクションした。48時間後、細胞をディッシュか
らはがし、マウス抗Tac IgG抗体と氷上で20分
間インキュベーションした。フリーの抗体を除去した
後、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)で
ラベルしたヤギ抗マウス IgG抗体と氷上で20分間
インキュベーションし、再度フリーの抗体を除去して、
細胞表面のTacに対する蛍光染色を行なった。次い
で、蛍光顕微鏡を用いて、陽性を示すプールを選択し
た。そのうち1プールについて、さらにコロニーを細分
化し、単一クローンを得るまで同様の方法を繰り返し、
1個の陽性クローン(ST−NT5)を得た。次にpU
CSRαML2−hTacベクターに特異的な2種類の
合成プライマー
【0081】
【化6】
【0082】を用いて、ST−NT5インサートの塩基
配列を決定した。DNAのシークエンシングは、サンガ
ー(Sanger, F)らのジデオキシ・ターミネーター法に
基づいた、ABI社(Applied Biosystems Inc.)の蛍
光ダイ−ターミネーターを用いるサイクルシークエンス
法により行なった。またシークエンスの読みとりには、
ABI社のDNAシークエンサー(Model 373A)を用い
た。DNAおよびアミノ酸レベルでデータベースとのホ
モロジー検索を行なった結果、ST−NT5は、未知の
タン白質をコードすることが明らかとなった。
【0083】実施例5:全長cDNAのスクリーニング
および塩基配列の決定 cDNAライブラリーの作製は、マウスストローマ細胞
株ST2由来のmRNAよりスーパースクリプト(Supe
r Script、登録商標)ラムダシステム(BRL 社より販
売)を用いて行なった。このcDNAをホスファターゼ
処理済みのSalI、NotIアーム(arm)を持つ
λgt22A(BRL 社より販売)と連結した。インビト
ロパッケージングは、イン・ビトロ・パッケジング・キ
ット(in vitro Packaging Kit) LAMDA INN(日本ジー
ン)のプロトコールに従って行ない、その組換えファー
ジを宿主大腸菌Y1090(r−)(BRL 社より販売)
に感染させた。その結果100万のプラークからなるc
DNAライブラリーが得られた。次に、ST−NT5の
入ったプラスミドを SalIとNotIで消化し、アガロー
ス電気泳動でST−NT5断片を調製した。オリゴラベ
ルしたST−NT5cDNA断片をプローブとしてライ
ブラリーのスクリーニングを行ない、多数の陽性クロー
ンを得た。その中でインサートが約 1.8kbpのクロ
ーンについて、λgt22Aベクターから切り出したS
alI−NotI断片をpUCSRαML2にサブクロ
ーニングし、全長クローンを含むと考えられるプラスミ
ドを得、その全長cDNAをSDF5と命名した。T7
プライマーを使ってSDF5cDNAの5′側300b
pの塩基配列を決定して、プローブのST−NT5と一
致する配列がファージライブラリー由来のSDF5cD
NAの最も5′側に存在することをまず確認した。
【0084】実施例6:cDNA全長のシークエンスと
オープンリーディングフレームの決定 cDNAの全長のシークエンスは、Molecular Cloning
(Sambrook, J., Fritsch, E. F.および Maniatis, T.
著、Cold Spring Harbor Laboratory Press より1989年
に発刊)に記載の方法に従って、ランダムシークエンシ
ングを行なって決定した。
【0085】すなわち、プラスミド pBS−SDF5
からSalI−NotI消化によりSDF5cDNAイ
ンサートを分離精製した。これをライゲーションおよび
フラグメンテーションし、T4ポリメラーゼによりDN
A断片の末端を平滑化し、400bp付近の長さのDN
A断片を回収した。得られたDNA断片をプラスミドベ
クター、BLUESCRIPT II (Stratagene社より販売)の
SmaIサイトにクローニングした後、大腸菌(E. Col
i) に形質転換した。20個のコロニーをランダムにピ
ックアップし、プラスミドDNAを調製後、これら20
個のプラスミド(これらはすべてSDF5のcDNAの
断片をインサートとして持っている。)のDNAシーク
エンシングを行なった。DNAのシークエンシングとシ
ークエンスの読み取りは実施例4に記載した方法により
行なった。
【0086】SDF5のcDNA断片のシークエンスデ
ータは、DNASISのDNAシークエンス連結プログ
ラムを用いて、連続したシークエンスに編集し、配列番
号3に示す塩基配列を得た。このcDNA全長シークエ
ンスデータからオープンリーディングフレームを決定
し、さらにアミノ酸配列に翻訳して、配列番号1に示す
配列を得た。
【0087】
【配列表】配列番号: 1 配列の長さ: 295 配列の型: アミノ酸 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: タンパク質 配列 Met Pro Arg Gly Pro Ala Ser Leu Leu Leu Leu Val Leu Ala Ser His 1 5 10 15 Cys Cys Leu Gly Ser Ala Arg Gly Leu Phe Leu Phe Gly Gln Pro Asp 20 25 30 Phe Ser Tyr Lys Arg Ser Asn Cys Lys Pro Ile Pro Ala Asn Leu Gln 35 40 45 Leu Cys His Gly Ile Glu Tyr Gln Asn Met Arg Leu Pro Asn Leu Leu 50 55 60 Gly His Glu Thr Met Lys Glu Val Leu Glu Gln Ala Gly Ala Trp Ile 65 70 75 80 Pro Leu Val Met Lys Gln Cys His Pro Asp Thr Lys Lys Phe Leu Cys 85 90 95 Ser Leu Phe Ala Pro Val Cys Leu Asp Asp Leu Asp Glu Thr Ile Gln 100 105 110 Pro Cys His Ser Leu Cys Met Gln Val Lys Asp Arg Cys Ala Pro Val 115 120 125 Met Ser Ala Phe Gly Phe Pro Trp Pro Asp Met Leu Glu Cys Asp Arg 130 135 140 Phe Pro Gln Asp Asn Asp Leu Cys Ile Pro Leu Ala Ser Ser Asp His 145 150 155 160 Leu Leu Pro Ala Thr Glu Glu Ala Pro Lys Val Cys Glu Ala Cys Lys 165 170 175 Thr Lys Asn Glu Asp Asp Asn Asp Ile Met Glu Thr Leu Cys Lys Asn 180 185 190 Asp Phe Ala Leu Lys Ile Lys Val Lys Glu Ile Thr Tyr Ile Asn Arg 195 200 205 Asp Thr Lys Ile Ile Leu Glu Thr Lys Ser Lys Thr Ile Tyr Lys Leu 210 215 220 Asn Gly Val Ser Glu Arg Asp Leu Lys Lys Ser Val Leu Trp Leu Lys 225 230 235 240 Asp Ser Leu Gln Cys Thr Cys Glu Glu Met Asn Asp Ile Asn Ala Pro 245 250 255 Tyr Leu Val Met Gly Gln Lys Gln Gly Gly Glu Leu Val Ile Thr Ser 260 265 270 Val Lys Arg Trp Gln Lys Gly Gln Arg Glu Phe Lys Arg Ile Ser Arg 275 280 285 Ser Ile Arg Lys Leu Gln Cys 290 295
【0088】配列番号:2 配列の長さ:885 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 ATGCCGCGGG GCCCTGCCTC GCTGCTGCTG CTAGTCCTCG CCTCGCACTG CTGCCTGGGC 60 TCGGCGCGTG GGCTCTTCCT CTTCGGCCAG CCCGACTTCT CCTACAAGCG CAGCAACTGC 120 AAGCCCATCC CCGCCAACCT GCAGCTGTGC CACGGCATCG AGTACCAGAA CATGCGGCTG 180 CCCAACCTGC TGGGCCACGA GACCATGAAG GAGGTGCTGG AGCAGGCGGG CGCCTGGATT 240 CCGCTGGTCA TGAAGCAGTG CCACCCGGAC ACCAAGAAGT TCCTGTGCTC GCTCTTCGCC 300 CCTGTCTGTC TCGACGACCT AGATGAGACC ATCCAGCCGT GTCACTCGCT CTGCATGCAG 360 GTGAAGGACC GCTGCGCCCC GGTCATGTCC GCCTTCGGCT TCCCCTGGCC AGACATGCTG 420 GAGTGCGACC GTTTCCCGCA GGACAACGAC CTCTGCATCC CCCTCGCTAG TAGCGACCAC 480 CTCCTGCCGG CCACAGAGGA AGCTCCCAAG GTGTGTGAAG CCTGCAAAAC CAAGAATGAG 540 GACGACAACG ACATCATGGA AACCCTTTGT AAAAATGACT TCGCACTGAA AATCAAAGTG 600 AAGGAGATAA CGTACATCAA CAGAGACACC AAGATCATCC TGGAGACAAA GAGCAAGACC 660 ATTTACAAGC TGAACGGCGT GTCCGAAAGG GACCTGAAGA AATCCGTGCT GTGGCTCAAA 720 GACAGCCTGC AGTGCACCTG TGAGGAGATG AACGACATCA ACGCTCCGTA TCTGGTCATG 780 GGACAGAAGC AGGGCGGCGA GCTGGTGATC ACCTCCGTGA AACGGTGGCA GAAGGGCCAG 840 AGAGAGTTCA AGCGCATCTC CCGCAGCATC CGCAAGCTGC AATGC 885
【0089】配列番号:3 配列の長さ:1799 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 TCACTAGTCC ACGATGCCGC GGGGCCCTGC CTCGCTGCTG CTGCTAGTCC TCGCCTCGCA 60 CTGCTGCCTG GGCTCGGCGC GTGGGCTCTT CCTCTTCGGC CAGCCCGACT TCTCCTACAA 120 GCGCAGCAAC TGCAAGCCCA TCCCCGCCAA CCTGCAGCTG TGCCACGGCA TCGAGTACCA 180 GAACATGCGG CTGCCCAACC TGCTGGGCCA CGAGACCATG AAGGAGGTGC TGGAGCAGGC 240 GGGCGCCTGG ATTCCGCTGG TCATGAAGCA GTGCCACCCG GACACCAAGA AGTTCCTGTG 300 CTCGCTCTTC GCCCCTGTCT GTCTCGACGA CCTAGATGAG ACCATCCAGC CGTGTCACTC 360 GCTCTGCATG CAGGTGAAGG ACCGCTGCGC CCCGGTCATG TCCGCCTTCG GCTTCCCCTG 420 GCCAGACATG CTGGAGTGCG ACCGTTTCCC GCAGGACAAC GACCTCTGCA TCCCCCTCGC 480 TAGTAGCGAC CACCTCCTGC CGGCCACAGA GGAAGCTCCC AAGGTGTGTG AAGCCTGCAA 540 AACCAAGAAT GAGGACGACA ACGACATCAT GGAAACCCTT TGTAAAAATG ACTTCGCACT 600 GAAAATCAAA GTGAAGGAGA TAACGTACAT CAACAGAGAC ACCAAGATCA TCCTGGAGAC 660 AAAGAGCAAG ACCATTTACA AGCTGAACGG CGTGTCCGAA AGGGACCTGA AGAAATCCGT 720 GCTGTGGCTC AAAGACAGCC TGCAGTGCAC CTGTGAGGAG ATGAACGACA TCAACGCTCC 780 GTATCTGGTC ATGGGACAGA AGCAGGGCGG CGAGCTGGTG ATCACCTCCG TGAAACGGTG 840 GCAGAAGGGC CAGAGAGAGT TCAAGCGCAT CTCCCGCAGC ATCCGCAAGC TGCAATGCTA 900 GTTTCCCAGT GGGGTGGCTT CTCTCCATCC AGGCCCTGAG CTCTGTAGAC CACTTCCGCT 960 CCGCGACCTC ATTTCCGGTT TCCCAAGCAC AGTCCGGGAA AGCTACAGCC CCAGCTTGGA 1020 GCCGCTTGCC CTGCCTCCTG CATGTGTGTA TCCCTAACAT GTCCTGAGTT ATAAGGCCCT 1080 AGGAGGCCTT GGAAACCCAT AGCTGTTTTC ACGGAAAGCG AAAAGCCCAT CCAGATCTTG 1140 TACAAATATT CAAACTAATA AAATCATGAC TATTTTTATG AAGTTTTAGA ACAGCTCGTT 1200 TTAAGGTTAG TTTTGAATAG CTGTAGTACT TTGACCCGAG GGGCATTTTC TCTCTTTGGT 1260 CAGTCTGTTG GCTTATACCG TGCACTTAGG TTGCCATGTC AGGCGAATTG TTTCTTTTTT 1320 TTTTTTTTTT TCCCTCTGTG GTCTAAGCTT GTGGGTCCCA GACTTAGTTG AGATAAAGCT 1380 GGCTGTTATC TCAAAGTCTT CCTCAGTTCC AGCCTGAGAA TCGGCATCTA AGTCTTCAAA 1440 CATTTCGTTG CTCGTTTTAT GCCCTCATGA GCTCTGACCA TTGCATGCGT TCCCATCCCA 1500 GCTACAGAAC TTCAGTTTAT AAGCACACAG TAACCATTCC TCATTGCATG ATGCCCTCAA 1560 ATAAAAAGTG AATACAGTCT ATAAATTGAC GAGTATTTTA AGCTTTGTTT AAAACATCTT 1620 TTAATTCAAT TTTTTAATCA TTTTTTTTGC AAACTAAATC ATTGTAGCTT ACCTGTAATA 1680 TACGTAGTAG TTGACCTGGA AAAGTTGTAA AAATATTGCT TTAACCGACA CTGTAAATAT 1740 TTCAGATAAA CATTATATTC TTTGTATATA AACTTTAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAA 1799
【0090】配列番号:4 配列の長さ:1799 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Mouse セルライン:ST2 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:14..898 特徴を決定した方法:P 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:14..73 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:74..898 特徴を決定した方法:S 配列 TCACTAGTCC ACG ATG CCG CGG GGC CCT GCC TCG CTG CTG CTG CTA GTC 49 Met Pro Arg Gly Pro Ala Ser Leu Leu Leu Leu Val -20 -15 -10 CTC GCC TCG CAC TGC TGC CTG GGC TCG GCG CGT GGG CTC TTC CTC TTC 97 Leu Ala Ser His Cys Cys Leu Gly Ser Ala Arg Gly Leu Phe Leu Phe -5 1 5 GGC CAG CCC GAC TTC TCC TAC AAG CGC AGC AAC TGC AAG CCC ATC CCC 145 Gly Gln Pro Asp Phe Ser Tyr Lys Arg Ser Asn Cys Lys Pro Ile Pro 10 15 20 GCC AAC CTG CAG CTG TGC CAC GGC ATC GAG TAC CAG AAC ATG CGG CTG 193 Ala Asn Leu Gln Leu Cys His Gly Ile Glu Tyr Gln Asn Met Arg Leu 25 30 35 40 CCC AAC CTG CTG GGC CAC GAG ACC ATG AAG GAG GTG CTG GAG CAG GCG 241 Pro Asn Leu Leu Gly His Glu Thr Met Lys Glu Val Leu Glu Gln Ala 45 50 55 GGC GCC TGG ATT CCG CTG GTC ATG AAG CAG TGC CAC CCG GAC ACC AAG 289 Gly Ala Trp Ile Pro Leu Val Met Lys Gln Cys His Pro Asp Thr Lys 60 65 70 AAG TTC CTG TGC TCG CTC TTC GCC CCT GTC TGT CTC GAC GAC CTA GAT 337 Lys Phe Leu Cys Ser Leu Phe Ala Pro Val Cys Leu Asp Asp Leu Asp 75 80 85 GAG ACC ATC CAG CCG TGT CAC TCG CTC TGC ATG CAG GTG AAG GAC CGC 385 Glu Thr Ile Gln Pro Cys His Ser Leu Cys Met Gln Val Lys Asp Arg 90 95 100 TGC GCC CCG GTC ATG TCC GCC TTC GGC TTC CCC TGG CCA GAC ATG CTG 433 Cys Ala Pro Val Met Ser Ala Phe Gly Phe Pro Trp Pro Asp Met Leu 105 110 115 120 GAG TGC GAC CGT TTC CCG CAG GAC AAC GAC CTC TGC ATC CCC CTC GCT 481 Glu Cys Asp Arg Phe Pro Gln Asp Asn Asp Leu Cys Ile Pro Leu Ala 125 130 135 AGT AGC GAC CAC CTC CTG CCG GCC ACA GAG GAA GCT CCC AAG GTG TGT 529 Ser Ser Asp His Leu Leu Pro Ala Thr Glu Glu Ala Pro Lys Val Cys 140 145 150 GAA GCC TGC AAA ACC AAG AAT GAG GAC GAC AAC GAC ATC ATG GAA ACC 577 Glu Ala Cys Lys Thr Lys Asn Glu Asp Asp Asn Asp Ile Met Glu Thr 155 160 165 CTT TGT AAA AAT GAC TTC GCA CTG AAA ATC AAA GTG AAG GAG ATA ACG 625 Leu Cys Lys Asn Asp Phe Ala Leu Lys Ile Lys Val Lys Glu Ile Thr 170 175 180 TAC ATC AAC AGA GAC ACC AAG ATC ATC CTG GAG ACA AAG AGC AAG ACC 673 Tyr Ile Asn Arg Asp Thr Lys Ile Ile Leu Glu Thr Lys Ser Lys Thr 185 190 195 200 ATT TAC AAG CTG AAC GGC GTG TCC GAA AGG GAC CTG AAG AAA TCC GTG 721 Ile Tyr Lys Leu Asn Gly Val Ser Glu Arg Asp Leu Lys Lys Ser Val 205 210 215 CTG TGG CTC AAA GAC AGC CTG CAG TGC ACC TGT GAG GAG ATG AAC GAC 769 Leu Trp Leu Lys Asp Ser Leu Gln Cys Thr Cys Glu Glu Met Asn Asp 220 225 230 ATC AAC GCT CCG TAT CTG GTC ATG GGA CAG AAG CAG GGC GGC GAG CTG 817 Ile Asn Ala Pro Tyr Leu Val Met Gly Gln Lys Gln Gly Gly Glu Leu 235 240 245 GTG ATC ACC TCC GTG AAA CGG TGG CAG AAG GGC CAG AGA GAG TTC AAG 865 Val ILe Thr Ser Val Lys Arg Trp Gln Lys Gly Gln Arg Glu Phe Lys 250 255 260 265 CGC ATC TCC CGC AGC ATC CGC AAG CTG CAA TGC TAGTTTCCCA GTGGGGTGGC 918 Arg Ile Ser Arg Ser Ile Arg Lys Leu Gln Cys 270 275 TTCTCTCCAT CCAGGCCCTG AGCTCTGTAG ACCACTTCCG CTCCGCGACC TCATTTCCGG 978 TTTCCCAAGC ACAGTCCGGG AAAGCTACAG CCCCAGCTTG GAGCCGCTTG CCCTGCCTCC 1038 TGCATGTGTG TATCCCTAAC ATGTCCTGAG TTATAAGGCC CTAGGAGGCC TTGGAAACCC 1098 ATAGCTGTTT TCACGGAAAG CGAAAAGCCC ATCCAGATCT TGTACAAATA TTCAAACTAA 1158 TAAAATCATG ACTATTTTTA TGAAGTTTTA GAACAGCTCG TTTTAAGGTT AGTTTTGAAT 1218 AGCTGTAGTA CTTTGACCCG AGGGGCATTT TCTCTCTTTG GTCAGTCTGT TGGCTTATAC 1278 CGTGCACTTA GGTTGCCATG TCAGGCGAAT TGTTTCTTTT TTTTTTTTTT TTTCCCTCTG 1338 TGGTCTAAGC TTGTGGGTCC CAGACTTAGT TGAGATAAAG CTGGCTGTTA TCTCAAAGTC 1398 TTCCTCAGTT CCAGCCTGAG AATCGGCATC TAAGTCTTCA AACATTTCGT TGCTCGTTTT 1458 ATGCCCTCAT GAGCTCTGAC CATTGCATGC GTTCCCATCC CAGCTACAGA ACTTCAGTTT 1518 ATAAGCACAC AGTAACCATT CCTCATTGCA TGATGCCCTC AAATAAAAAG TGAATACAGT 1578 CTATAAATTG ACGAGTATTT TAAGCTTTGT TTAAAACATC TTTTAATTCA ATTTTTTAAT 1638 CATTTTTTTT GCAAACTAAA TCATTGTAGC TTACCTGTAA TATACGTAGT AGTTGACCTG 1698 GAAAAGTTGT AAAAATATTG CTTTAACCGA CACTGTAAAT ATTTCAGATA AACATTATAT 1758 TCTTTGTATA TAAACTTTAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA A 1799
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のcDNAライブラリーの作製方法の
概念図である。
【図2】 マウスSDF5とショウジョウバエFriz
zled蛋白(d−Fz)のCys−richドメインの
アミノ酸配列上の相同性を示した図である。
【図3】 プラスミドベクター pUCSRαML2の
構築図である。
【図4】 pUCSRαML2−hTacの構築図であ
る。 25
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/00 ADF A61K 39/395 ACC ADT ADU ADY ADVD 39/395 AAB C07H 21/04 B AAM C07K 14/47 ABA 16/18 ABD A61K 37/02 ABE ACC ABG ADU ABJ ADV ACL C07H 21/04 ADF C07K 14/47 ADT 16/18 ADY (54)【発明の名称】 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするDNA、そのDNAからな るベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのペ プチドまたは抗体を含有する薬学的組成物

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に純粋な形である配列番号1で示
    されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、そのホモロ
    ーグ、そのフラグメントまたはそのフラグメントのホモ
    ローグ。
  2. 【請求項2】 配列番号1で示されるアミノ酸配列から
    なる請求項1記載のポリペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたポリペプチドをコ
    ードするDNA。
  4. 【請求項4】 配列番号2で示される塩基配列を有する
    請求項3記載のDNA、またはその配列に選択的にハイ
    ブリダイズするフラグメント。
  5. 【請求項5】 配列番号3で示される塩基配列を有する
    請求項3記載のDNA、またはその配列に選択的にハイ
    ブリダイズするフラグメント。
  6. 【請求項6】 請求項3から5のいずれかの項に記載の
    DNAからなる複製または発現ベクター。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の複製または発現ベクター
    で形質転換された宿主細胞。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載されたポリペプ
    チドを発現させるための条件下で請求項7記載の宿主細
    胞を培養することからなる該ポリペプチドの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または2に記載されたポリペプ
    チドのモノクローナルまたはポリクローナル抗体。
  10. 【請求項10】 請求項1または2に記載されたポリペ
    プチドまたは請求項9記載の抗体および薬学的に許容さ
    れる賦形剤および/または担体を含有することを特徴と
    する薬学的組成物。
JP8301666A 1996-11-13 1996-11-13 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物 Pending JPH10136983A (ja)

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JP8301666A JPH10136983A (ja) 1996-11-13 1996-11-13 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物
US09/934,483 US20020165350A1 (en) 1996-11-13 2001-08-23 Novel polypeptide, a method of producing it, and utility of the polypeptide

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