JPH10134345A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH10134345A
JPH10134345A JP8280723A JP28072396A JPH10134345A JP H10134345 A JPH10134345 A JP H10134345A JP 8280723 A JP8280723 A JP 8280723A JP 28072396 A JP28072396 A JP 28072396A JP H10134345 A JPH10134345 A JP H10134345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
magnetic recording
magnetic
laser beam
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8280723A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoji Arita
陽二 有田
Mitsunori Mochida
光範 持田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP8280723A priority Critical patent/JPH10134345A/ja
Publication of JPH10134345A publication Critical patent/JPH10134345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気記録媒体のCSS領域では、突起の先端の
面積を小さくして磁気ヘッドとのスティッキングをなく
し、しかも、磁気ヘッドがデータ記録領域とCSS領域
との間でシークした際に磁気ヘッドの安定浮上高さの変
動が少なく、ヘッドクラッシュや磁気ヘッドの空間での
不安定化が起こらない磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】非磁性基板上に、必要に応じて下地層とそ
の上の中間層を介し、少なくとも磁性層を有し、場合に
より磁性層上に保護層を設けた磁気記録媒体であって、
前記の基板、下地層、中間層、磁性層、保護層の少なく
とも何れかの表面にエネルギービームの照射により1個
当たり複数の凸部を備えた形状の突起を1mm2 当たり
10〜106 個形成して成ることを特徴とする磁気記録
媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体およ
びその製造方法に関し、詳しくは、磁気ディスク装置に
使用されるハードディスク等の磁気記録媒体およびその
製造方法であって、良好なCSS(コンタクトスタート
アンドストップ)特性および磁気ヘッドの磁気記録媒体
表面へのスティッキング特性と磁気ヘッドの低浮上化を
同時に可能にする薄膜型の磁気記録媒体およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ハードディスクへの情報の書き込
み/読み出し等は磁気ヘッドを介して行っており、その
際にディスクは高速で回転して磁気ヘッドを浮上させて
いる。ディスクにおいては、磁気特性の向上のため、デ
ィスクの円周方向にほぼ同心円状に機械的研磨を行って
加工痕を残す加工(以下、機械的テキスチャという)が
行われている。通常、機械的テキスチャは、非磁性基板
面上または当該基板上に設けられたNi−Pメッキ等の
下地層上に施される。
【0003】近年の情報量の増大と装置の小型軽量化の
要求により、線記録密度およびトラック密度が高くな
り、1ビット当りの面積が小さくなった場合、従来の様
な機械的テキスチャによるスクラッチ傷は情報読み出し
の際にエラーとなる確率が高くなる。そのため、ディス
ク内周部にあるCSS領域のみに機械的テキスチャを施
しデータ記録領域はそのままにする方法も提案されてい
るが、この場合はデータ記録領域の面がCSS領域の面
の高さよりも高くなってしまい、磁気ヘッドがシークす
る時にクラッシュするという問題がある。
【0004】また、機械的テキスチャに代えて、レーザ
ビームでテキスチャパターンを作る方法も提案されてい
る。例えば、米国特許第5,062,021号明細書、
同5,108,781号明細書などには、パルス幅が非
常に狭く且つエネルギー密度が大きいNd−YAGのQ
スイッチレーザビームによりNi−P層を局所的に溶融
することにより、クレータ状の突起を形成し、その円環
状リムによって磁気ヘッドとのCSS特性を改善する試
みが提案されている。
【0005】しかしながら、上記の方法では磁気ヘッド
下面との接触面積が飛躍的には下がらず、磁気ヘッドと
ディスク間のスティッキングの問題は、機械的テキスチ
ャに較べて改善されているとは言い難い。
【0006】また、フォトリソグラフィを使って突起を
形成する方法も提案されている。例えば、日本潤滑学会
トライボロジー予稿集(1991−5,A−11),
(1992−10,B−6)には、ディスクの全表面に
対する面積比が0.1〜5%の同心円状の突起をフォト
リソグラフィによって形成したディスクのCSSテスト
結果が示されている。
【0007】しかしながら、上記の方法では、突起の頂
部が平滑なため、磁気ヘッドの摺動回数と共に摩擦力が
増加するという欠点があり、また、工業化も容易でない
という問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、磁気記録媒体の
CSS領域では、突起の先端の面積を小さくして磁気ヘ
ッドとのスティッキングをなくし、しかも、磁気ヘッド
がデータ記録領域とCSS領域との間でシークした際に
磁気ヘッドの安定浮上高さの変動が少なく、ヘッドクラ
ッシュや磁気ヘッドの空間での不安定化が起こらない磁
気記録媒体を提供することにある。そして、斯かる目的
は、次の(1)〜(3)の本発明によって達成される。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)非磁性基板上に、必要に応じて下地層とその上の
中間層を介し、少なくとも磁性層を有し、場合により磁
性層上に保護層を設けた磁気記録媒体であって、前記の
基板、下地層、中間層、磁性層、保護層の少なくとも何
れかの表面にエネルギービームの照射により1個当たり
複数の凸部を備えた形状の突起を1mm2当たり10〜
106 個形成して成ることを特徴とする磁気記録媒体。
【0010】(2)上記(1)に記載の磁気記録媒体の
製造方法であって、基板、下地層、中間層、磁性層、保
護層の少なくとも何れかの表面にパルス状レーザビーム
を照射して表面を溶融または軟化させることにより突起
を形成するに当たり、レーザビーム照射表面におけるス
ポットの相対位置を移動させながら、且つ、互いのビー
ム中心距離が20μm以下となる様に制御された複数の
レーザビームを照射することを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法。
【0011】(3)上記(1)に記載の磁気記録媒体の
製造方法であって、基板、下地層、中間層、磁性層、保
護層の少なくとも何れかの表面にパルス状レーザビーム
を照射して表面を溶融または軟化させることにより突起
を形成するに当たり、レーザビーム照射表面におけるス
ポットの相対位置を移動させながら、且つ、長径と短径
の比率Rが2以上の楕円状ビームスポットを形成する様
に制御されたレーザビームを照射することを特徴とする
磁気記録媒体の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明の磁気記録媒体について説明する。本発明
の磁気記録媒体は、非磁性基板上に、必要に応じて下地
層とその上の中間層を介し、少なくとも磁性層を有し、
場合により磁性層上に保護層を設けて構成される。な
お、以下の説明において、非磁性基板を単に基板と略記
することがある。
【0013】本発明において、基板としては、アルミニ
ウム合金基板、ガラス基板またはケイ素基板が好適に使
用されるが、銅、チタン等のその他の金属基板、カーボ
ン基板、セラミック基板または樹脂基板を使用すること
も出来る。上記のケイ素基板は、純ケイ素基板の他、ケ
イ素に強度増加のための微量元素を添加したケイ素合金
基板を使用することが出来る。基板は、通常、円盤状に
形成されるが、その他の形状、例えば、カード状であっ
てもよい。
【0014】本発明においては、基板の表面に直接に磁
性層を形成して磁気記録媒体を構成することも出来る
が、通常、基板の表面に下地層を形成し、当該下地層を
介して磁性層を形成する。下地層としては、Ni−P合
金から成る非磁性下地層が好適であり、斯かる下地層
は、通常、無電解メッキ法またはスパッタ法により形成
される。下地層の厚さは、通常50〜20,000n
m、好ましくは100〜15,000nmである。
【0015】基板または下地層と磁性層との間には、C
r層、Cu層などの中間層を設けるのが好ましい。中間
層の厚さは、通常20〜200nm、好ましくは50〜
100nmである。磁性層(磁気記録層)は、Co−
P、Co−Ni−P、Co−Ni−Cr、Co−Ni−
Pt、Co−Cr−Ta、Co−Cr−Pt、Co−C
r−Ta−Pt系合金等の強磁性合金薄膜によって構成
され、無電解メッキ、電気メッキ、スパッタ、蒸着など
の方法によって形成される。磁気記録層の厚さは、通常
30〜70nm程度である。
【0016】通常、上記の磁気記録層の表面には保護層
が設けられる。保護層は、炭素膜、水素化カーボン膜、
TiC、SiC等の炭化物膜、SiN、TiN等の窒化
膜、SiO、Al2 3 、ZrO等の酸化物膜などで構
成され、蒸着、スパッタ、プラズマCVD、イオンプレ
ーティング、湿式法等の方法により形成される。保護層
としては、炭素膜または水素化カーボン膜が特に好まし
い。
【0017】また、通常、上記の保護層の表面には潤滑
剤層が設けられる。ただし、スライダー面にダイヤモン
ド状カーボンの層を有する磁気ヘッドを使用する場合
は、当該磁気ヘッドと磁気記録媒体とのトライボロジ的
な性質が改善されるため、必ずしも保護層や潤滑剤層を
設ける必要はない。潤滑剤としては、例えば、フッ素系
液体潤滑剤が好適に使用され、潤滑剤層は、通常、浸漬
法などにより保護層の表面に形成される。
【0018】本発明は、上記の様な磁気記録媒体におい
て、前記の基板、下地層、中間層、磁性層、保護層の少
なくとも何れかの表面にエネルギービームの照射により
1個当たり複数の凸部を備えた形状の突起を1mm2
たり10〜106 個形成して成ることを特徴とする。な
お、突起が形成される上記の表面とは、磁気ヘッドとの
接触側を意味し、突起密度(個/mm2 )は、磁気記録
媒体全体での平均密度ではなく、突起存在部での単位面
積当たりの密度を意味する(以下、同様)。
【0019】本発明において、1個当たり複数の凸部を
備えた形状の突起とは、エネルギービームの1回の照射
によって形成される1個の突起が複数の凸部を備えてい
ることを意味する。エネルギービームとしては、パルス
状レーザ、電子線、X線などが挙げられるが、パルス状
レーザビームが好適である。
【0020】図5(a)及び(b)と図6(a)及び
(b)は、レーザ干渉による表面形状測定装置(例え
ば、米国ザイゴ社製ZYGO:商品名)で測定した後記
の実施例で得られた突起の形状の説明図であり、(a)
は斜視図、(b)は突起の中心を通りエネルギービーム
(レーザビーム)の走査方向を含む垂直断面図である。
なお、円盤状基板の場合、通常、レーザビームの走査方
向は周方向である。
【0021】本発明における上記の突起は、通常、図5
及び図6(特に(b)図)に示す様に、それと連なって
形成された窪み(凹部)を有しているが、窪みによって
包囲されていない。なお、上記の各図に示した突起は、
2個の凸部を備えている。
【0022】本発明における突起が備えている凸部は、
通常、2個であるが、必ずしも2個である必要はない。
そして、突起自体は、エネルギービームの1回の照射に
対応して形成され、且つ、当該1回の照射により、複数
の凸部が同時に形成される。また、図5及び図6(特に
(b)図)に示す様に、複数の凸部の間に形成される凹
部の高さは種々あり、図5に示す様に、凸部間の凹部が
突起形成面の平均粗さ線よりは高い位置に形成されるこ
ともある。凸部間の凹部の高さは、エネルギービーム照
射条件や突起形成面の材質に依存して異なるが、所望の
形状の突起が形成される様に条件を適宜選定することが
出来る。
【0023】また、本発明においては、突起の形成方法
を選択することにより、突起底部における溶融または軟
化した部分の長径に対する短径の比(R)が2以上であ
る突起を形成することも出来る。通常、上記の長径は1
0μm以下短径は5μm以下に制御される。なお、上記
の突起の生成機構は、必ずしも明らかではないが、突起
の形状の理解のため、磁気記録媒体の製造方法の説明と
共に後述する。
【0024】本発明において、上記の突起密度(個/m
2 )は、10〜106から選択されるが、好ましくは
102 〜105 、更に好ましくは10 3〜10 4の範囲
から選択される。突起密度が10未満の場合は、基板の
うねり等により磁気ヘッド下面を突起のみで支えるのが
困難である。逆に、突起密度が106 を超える場合は、
突起高さを揃えるのが困難となる。
【0025】本発明において、突起の高さは、好ましく
は1〜100nm、更に好ましくは1〜50nm、特に
好ましくは5〜30nmの範囲から選択される。突起高
さが100nmを超える場合は、CSS特性は良いが磁
気ヘッドの安定浮上高さは下げられない。逆に、突起高
さが1nm未満の場合は、当該突起が基板固有の細かな
凹凸に埋もれてしまい所望の効果は得られない。なお、
上記の突起の高さは、JIS表面粗さ(B0601−1
982)により規定される、粗さ曲線の中心線を基準と
した場合の突起の高さを表す。
【0026】また、本発明においては、凸部の頂部から
1nm下の高さにおける等高線で囲まれた図形の面積の
平均値(以下「等高線面積(1)」と言う)が1μm2
以下であることが好ましい。等高線面積(1)が1μm
2 を超える場合は、磁気ヘッドとの間においてスティッ
キングが発生し易くなり、CSS特性が低下する傾向が
ある。等高線面積(1)は、好ましくは0.5μm2
下、更に好ましくは0.2μm2 以下、特に好ましくは
0.1μm2 以下である。
【0027】更に、本発明においては、凸部の1/2の
高さにおける等高線で囲まれた図形の面積の平均値が
(以下「等高線面積(2)」と言う)5μm2 以下であ
ることが好ましい。すなわち、使用する潤滑剤によって
はCSS特性に悪影響を与えるが、上記の条件を満足す
ることにより、CSS特性を向上させることが出来る。
等高線面積(2)は、好ましくは2μm2 以下である。
なお、凸部の1/2の高さの位置において、隣接する凸
部同志が融合している場合の等高断面積(2)とは、こ
の重なりあった1個の凸部の面積を凸部の数で除した値
をいう。
【0028】本発明の上記した好ましい態様の凸部は、
その先端形状が急峻になっているため、潤滑剤による磁
気ヘッドの磁気記録媒体表面への吸着防止の効果を発揮
する。なお、上記の等高線面積や凸部の先端形状は、前
述の「ZYGO」で測定することが出来る。
【0029】本発明の好ましい実施態様の一において、
突起は、CSS領域のみに形成される。斯かる実施態様
によれば、データ記録領域においては磁性層の配向のみ
を目的とした周方向の軽い機械的テキスチャ等を採用す
ることが出来て表面をより平滑にすることが出来る。そ
の結果、従来の様にCSSの改善を目的とした表面の粗
い機械的テキスチャに見られる深いスクラッチ傷による
エラーを減少させることが出来る。
【0030】本発明の好ましい実施態様の他の一つにお
いて、突起は、CSSを行なう領域のみに形成し、デー
タ記録領域には実質的に形成しないか、または、形成す
る場合でも、CSS領域での突起高さに較べて低い突起
を形成する。
【0031】本発明の好ましい実施態様の更に他の一つ
において、突起は、CSS領域の突起高さがデータ記録
領域に向かって減少し、かつ、突起密度が突起高さの低
い部分で高くなる様に形成される。斯かる実施態様によ
れば、データ記録領域での磁気ヘッドの浮上高さを極限
まで下げることが出来る。また、CSS領域の突起高さ
の低い所から高い所へ、磁気記録媒体が回転している状
態で磁気ヘッド低面が突起に接触しながら磁気ヘッドを
シークさせてそのままCSSを行なうことが出来る。
【0032】データ記録領域に突起を形成する場合、突
起高さ及び突起密度を下げるのが好ましい。その理由
は、データ記録領域での磁気ヘッド浮上高さを出来るだ
け下げるのと、万一のトラブルで磁気ヘッドがデータ記
録領域で停止した際に磁気記録媒体面に吸着するのを防
止するためである。通常、データ記録領域のCSSは1
00回程度できれば十分である。また、データ記録領域
の突起高さは、CSS領域のそれの1/2以下、データ
記録領域の密度は、CSS領域のそれの1/10〜1/
104 程度にするのが好ましい。
【0033】次に、本発明の磁気記録媒体の製造方法に
ついて説明する。本発明の製造方法においては、基板、
下地層、中間層、磁性層、保護層の少なくとも何れかの
表面にパルス状レーザビームを照射して表面を溶融また
は軟化させることにより突起を形成する。なお、レーザ
ビームの照射による上記の突起形成加工は、テキスチャ
加工と称することが出来る。
【0034】本発明において、レーザビーム照射装置
(テキスチャ加工装置)としては、安価で耐久性に優れ
る固体レーザ光源を使用したパルス状レーザビーム(例
えば固体Qスイッチパルスレーザビーム)照射装置が好
適である。図1は、本発明において使用されるレーザビ
ーム照射装置の一例の基本的構成の説明図、図2は、図
1に示すレーザビーム照射装置の要部の説明図であっ
て、固体レーザ発生装置の一例の説明図、図3は、図1
に示すレーザビーム照射装置の要部の説明図であって、
固体レーザ発生装置の他の一例の説明図である。
【0035】図1に例示したレーザビーム照射装置は、
パルス状レーザビーム発生手段(1)、集光手段
(2)、スポット移動手段(3)、基板移動手段
(4)、基板回転手段(5)、(5)から主として構成
されている。パルス状レーザビーム発生手段(1)は、
機能的には、固体レーザ光源を使用したレーザビーム発
生手段と当該レーザビームを変調してパルス状レーザビ
ームを生成する光学変調手段とから成る。なお、図中の
符号(6)は基板を表し、また、基板回転手段(5)は
2基備えられているが、その数は任意である。
【0036】図2に示すパルス状レーザビーム発生手段
(1)は、レーザビーム発生手段(11)と光学変調手
段(12)とから構成されている。固体レーザ光源を使
用したレーザビーム発生手段(11)としては、例え
ば、YAG固体レーザ発生装置が好適に使用され、YA
G固体レーザ発生装置は、電源装置(図示せず)の駆動
によってレーザビームを連続的に発振する。
【0037】光学変調手段(12)としては、例えば、
音響光学素子、電気光学素子、シャッター等の機械的手
段が挙げられる。電気光学素子は、電界の印加により光
学的性質の変化する結晶を使用してレーザビームをON
・OFF制御する機能を有し、立ち上がり時間が短いと
いう特徴を有する。従って、図2に示す構成において
は、ビーム照射時間を精度良く制御するため、光学変調
手段(12)としては電気光学素子が好適に使用され
る。レーザビーム発生手段(11)から連続発振された
レーザビームは、光学変調手段(12)によってパルス
状レーザビームに変換される。
【0038】一方、図3に示すパルス状レーザビーム発
生手段(1)は、レーザ発振器内に変調器を組み込んだ
所謂Qスイッチ固体レーザを利用したものである。一般
的に言えば、Qスイッチ固体レーザは、外部光源でYA
GやYLF等の結晶を励起することによりレーザを発振
させると共にレーザ結晶が内部に含まれた共振器のQ
(反射率)を切替える構造を備えている。
【0039】すなわち、共振器のQの低い状態では、レ
ーザの発振が起こらず、外部光源より与えられたエネル
ギーは結晶内部に蓄えられ、そして、共振器のQを上げ
ると、誘導放出により、エネルギーが瞬時にレーザビー
ムとして放出される。このため、Qスイッチ固体レーザ
は、比較的小型の装置で大パワーのレーザパルスを得る
ことが可能である。従って、連続発振するレーザ光源を
外部変調器によりパルスに変換する方法、すなわち、図
2に示す方法に比較してエネルギー効率が高いという特
徴を持つ。
【0040】図3に示すパルス状レーザビーム発生手段
(1)は、固体レーザ結晶棒(13)、外部光源(1
4)、Qスイッチ(15)、部分透過形の反射鏡(1
6)から構成されている。固体レーザ結晶棒(13)と
しては、例えば、YAGやYLF等の結晶棒が好適に使
用される。外部光源(14)としては、キセノンランプ
や半導体レーザ光源(レーザダイオード)が挙げられ
る。レーザダイオードは、装置が安価かつ小型であり、
寿命も比較的長いという特徴を有する。従って、本発明
において、外部光源(14)としては、レーザダイオー
ドが好適に使用される。Qスイッチ(15)は、外部か
らの電気的指令により反射率を変える機能を有する。
【0041】Qスイッチ(15)の具体例としては、カ
ー効果やポッケルス効果など、印加電圧(電界)によっ
て屈折率が変化する材料を使用する電気光学Qスイッ
チ、音響光学素子に超音波を印加して屈折率を変化させ
る超音波(音響光学)Qスイッチ等を挙げることが出来
る。
【0042】図3に示すパルス状レーザビーム発生手段
(1)において、外部光源(14)は、電源装置(図示
せず)の駆動により連続発光し、固体レーザ結晶棒(1
3)のエネルギー状態を励起する。そして、外部制御装
置(図示せず)から制御信号を与え、所望の時間のみQ
スイッチ(15)のQを高くすることによりパルス状レ
ーザビームを出力させる。
【0043】励起された結晶は、共振波長を持つ光子と
相互作用して、同一波長、同一位相の光子の形でエネル
ギーを放出するという性質がある。これを誘導放出とい
う。Qが低い間は、内部に発生した光子は系外に除去さ
れ、誘導放出は起こらず、外部光源により結晶は高いエ
ネルギー準位に励起される。Qが高い状態になると、光
子が系内に閉じ込められる確率が増加し、これが誘導放
出の原因となる。更に、誘導放出の結果生じた光子が更
なる誘導放出の原因になるという、一種の連鎖的反応が
生じ、極めて短い時間内に結晶内に蓄積されたエネルギ
ーが一定波長で位相の揃った光ビームとして放出され
る。
【0044】多くの用途において、Qスイッチレーザ
は、パルス幅の短い、ピークパワーの高いレーザビーム
を得る場合に使用されるが、本発明においては一定の
(長い)パルス幅が要求される。Qスイッチレーザにお
いて、斯かるレーザパルスの生成は、Qの低い状態で誘
導放出を起こさせること、および、結晶内へのエネルギ
ー蓄積の低い状態で誘導放出を起こさせることによって
実現される。具体的には、例えば、電気光学Qスイッチ
の場合、Qスイッチに与える電圧の立ち上がりを緩やか
にする等、Qの立ち上がりが緩やかになる様に調整すれ
ばよい。
【0045】図1に示すレーザビーム照射装置におい
て、集光手段(2)としては、所望の微小スポットが得
られる限り通常の集光手段(対物レンズ)を採用するこ
とが出来る。集光手段(2)は、通常、オートフォーカ
ス(AF)システムと組み合わせて使用される。また、
スポット移動手段(3)及び基板移動手段(4)として
は、例えば、リニアースライダーが好適に使用される。
スポット移動手段(3)は、パルス状レーザビーム発生
手段(1)と集光手段(2)とを搭載してこれらを直線
方向に一体的に移動させる。基板移動手段(4)は、後
述の基板回転手段(5)を搭載してこれを直線方向に一
体的に移動させる。
【0046】本発明で使用するレーザビーム照射装置に
おいて、スポット移動手段は、スポットの加工面上にお
ける位置を連続的に変化せしめる機能を有するが、斯か
る位置変化は、スポットと加工面との相対的関係であ
る。従って、図1に示すレーザビーム照射装置において
は、スポット移動手段(3)及び基板移動手段(4)の
何れ一方を備えていればよい。通常は、スポット移動手
段(3)によってスポット自体を移動させるのが好まし
い。
【0047】図1に示すレーザビーム照射装置におい
て、基板回転手段(5)としては、例えば、スピンドル
モータが好適に使用され、基板(6)は、スピンドルモ
ータの回転軸に支持され、一定の回転数または線速度で
移動させられる。
【0048】本発明の製造方法の1つは、突起を形成す
るに当たり、レーザビーム照射表面におけるスポットの
相対位置を移動させながら、且つ、互いのビーム中心距
離が20μm以下となる様に複数のレーザビームを照射
することを特徴とする。具体的には、出力を精度良く制
御した隣接する複数のビームを突起形成面に集光して照
射する。複数のビーム相互の中心間距離は、2〜5μm
とするのが好ましい。また、集光したビームスポット径
は、鋭い突起を形成するために可能な限り小さくするこ
とが好ましい。
【0049】本発明における突起の生成機構は、未だ十
分解明されていないが、次の様に考えられる。図4は本
発明における突起の生成機構の予想概念図である。図4
(a)に示す様に、複数のパルスレーザビーム(30)
が照射されると、例えば、基板上の下地層(40)の局
所的に過熱された複数のスポット部(50)は、スポッ
トの形状に相似形に溶融する。この際、パルス幅が短い
ため、基板の回転の影響を殆ど受けることはない。
【0050】その後、溶融領域は熱拡散によって温度が
下がり凝固する。この際、溶融部分において、互いに近
接して照射された一方側の温度の下がり方は、他方側よ
りも緩やかであり、その結果、図4(b)に示す様に、
互いのスポット同志から最も離れた部分(60)から凝
固が始まることになる。スポット同志の距離は、互いに
熱的な影響が及ぶ範囲とされる。すなわち、スポット中
心間距離としては、好ましくは10μm以下、更に好ま
しくは5μm以下にする。
【0051】ところで、溶融液体においては、一般に、
低温側の方が表面張力が大きく、この表面張力の差によ
り、照射後に低温になった部分が高温部分の液体を取り
込み突起となる。その結果、図4(c)に示す様に、最
後に凝固する部分に凹部(70)が形成され、その両側
に凸部(80)、(80)が形成されて本発明における
突起が生じる。
【0052】なお、ビーム同志の距離が近過ぎる場合ま
たは他の条件によっては、スポット間での凹部分は、小
さくて表面の平均粗さ線よりは高い位置になる場合があ
る。この場合、凹部は突起の周囲に出来ることがある。
【0053】本発明の製造方法の他の1つは、突起を形
成するに当たり、レーザビーム照射表面におけるスポッ
トの相対位置を移動させながら、且つ、長径と短径の比
率Rが2以上の楕円状ビームスポットを形成する様に制
御されたレーザビームを照射することを特徴とする。
【0054】上記の製造方法においては、複数のレーザ
ビームを照射する上記の製造方法とは異なり、楕円状ビ
ームスポットを形成する様に制御されたパルス状レーザ
ビームを突起形成面に照射することにより、溶融部分の
温度差を利用して突起を形成する。斯かる方法によれ
ば、突起底部における溶融または軟化した部分の長径に
対する短径の比(R)が2以上である突起が形成され
る。そして、通常、長径は10μm以下であり、短径は
5μm以下である。
【0055】本発明においては、上記の何れの製造方法
においても、パルスレーザのスポット径は3μm以下、
スポット間中心距離は2〜5μmにすることが好まし
い。また、照射部分1スポットでの総出力は、通常50
mW以上1W以下、好ましくは50mW以上700mW
以下とされる。また、照射時間は、基板の回転数にもよ
るが、通常200ns以下、好ましくは100ns以
下、更に好ましくは50ns以下とされる。なお、本発
明において、レーザビームのスポット径は、集光手段と
して使用した対物レンズの開口率をNAとした場合、エ
ネルギーの84%が集中するスポット直径(1.22×
λ/NA)を意味する。
【0056】また、本発明においては、上記の何れの製
造方法においても、レーザビームのパルス幅をδ、レー
ザスポットとレーザビーム照射表面との相対移動速度を
V、前記レーザスポットの相対移動方向に平行な方向の
最大径をDとするとき、P=δV/Dで定義される掃引
パラメータPが0.25以下となる条件下にレーザビー
ムを照射するのが好ましい。
【0057】本発明における凸部は、頂部が平坦ではな
く、適度な曲率を有している。レーザビーム間の距離が
極端に小さい場合またはレーザビームのパワーが大き過
ぎる場合は、一つの円形状の溶融範囲が大きく生じ、最
後に凝固する中央部分が凹部となり、米国特許第5,0
62,021号明細書や同5,108,781号明細書
に記載の様に、周囲にクレータ状のリムが形成されるこ
ととなる。
【0058】これに対し、本発明においては、それぞれ
のレーザビームを狭い範囲に絞り、互いのビーム間距離
を最適な値にするため、ビーム間では凹部となり、凹部
とは反対側のビームの外側部分で急峻な突起が生成し、
特徴的な突起形状になる点で前記米国特許の記載の突起
とは大きく異なってくる。この様にして出来た突起先端
の面積は、非常に小さく、CSSにとって好ましい突起
となる。
【0059】本発明において、凸部の高さは、レーザス
ポットの面積、スポット間の距離、出力などを調節する
ことによって自由に制御することが出来る。レーザビー
ムの走査方向は周方向である場合の突起の密度は、1周
当たりの突起の個数、パルスレーザの半径方向の照射間
隔および上記の突起高さを制御する条件を調節すること
により自由に制御することが出来る。なお、レーザビー
ムの照射面積を変えるには、通常、対物レンズの開口率
を変えればよい。そして、ビームの照射径は、開口率が
0.05〜0.95の対物レンズを使用することによ
り、12〜0.7μm程度まで制御することが出来る。
【0060】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0061】実施例1 膜厚150nmのNi−Pスパッタリング処理が施され
た900rpmで回転するハードディスク用ガラス基板
に、板面パワー150mW、スポット径約1.3μmの
二つのレーザビーム(波長532nm)をビーム中心間
の距離が約2μmになる様に同時に100ns照射した
ところ、図5(a)及び(b)に示す様に、高さ38n
mの二つの突起が生成していることが観察された。突起
密度は、104 個/mm2 になる様にした。なお、表面
形状は、「ZYGO」によって測定し、その結果を図5
に示した。
【0062】次に、スパッタ法により、突起を形成させ
た上記ガラス基板上に、順次、Cr中間層(100n
m)、Co−Cr−Ta合金磁性膜(50nm)及びカ
ーボン保護膜を(20nm)を形成し、その後、浸漬法
によりフッ素系液体潤滑剤(モンテエジソン社製商品名
DOL−2000)を2nmの厚さで塗布して磁気記録
媒体を製造した。
【0063】上記の磁気記録媒体について、CSSテス
ト前の静止摩擦係数(初期スティクション)及びCSS
2万回後の摩擦力を測定した結果、初期スティクション
の摩擦係数は0.22、CSS後の摩擦力は6gfであ
り、良好なCSS特性が得られた。CSS領域のヘッド
安定浮上高さは1.6μインチであった。なお、CSS
テストは、ロードグラム6gfの薄膜ヘッド(スライダ
材質Al23 TiC)を使用し、ヘッド浮上量1.6
μmインチの条件で行った。また、ヘッド安定浮上高さ
は、データ記録領域とCSS領域との間のシーク時のヘ
ッドの浮上安定性をグライドテスターを使用して評価し
た。
【0064】実施例2 膜厚15μmのNi−Pメッキ処理が施された900r
pmで回転するハードディスク用アルミニウム基板に、
板面パワー240mW、長径と短径の比が約2.3(3
μm:1.3μm)に調整されたレーザビーム(532
nm)を100nsの条件で照射したところ、一回のパ
ルス照射にて図6(a)及び(b)に示す様に、高さ1
8nmの二つの突起が生成していることが観察された。
突起密度は104 個/mm2 とした。なお、本実施例に
おいては、レーザビームのパルス幅(δ):0.27
μs、レーザスポットとレーザビーム照射表面との相対
移動速度(V):1885mm/sec.前記レーザス
ポットの相対移動方向に平行な方向の最大径(D):3
μmの条件下にレーザビームを照射した。この場合のP
=δV/Dで定義される掃引パラメータPは0.17と
なる。また、表面形状は、「ZYGO」によって測定
し、その結果を図6に示した。
【0065】次に、スパッタ法により、上記アルミニウ
ム基板上に、順次、Cr中間層(100nm)、Co−
Cr−Ta合金磁性膜(50nm)及びカーボン保護膜
を(20nm)を形成し、その後、浸漬法によりフッ素
系液体潤滑剤(モンテエジソン社製商品名DOL−20
00)を2nmの厚さで塗布して磁気記録媒体を製造し
た。
【0066】上記の磁気記録媒体について、CSSテス
ト前の静止摩擦係数(初期スティクション)及びCSS
2万回後の摩擦力を測定した結果、初期スティクション
の摩擦係数は0.32、CSS後の摩擦力は9gfであ
り、良好なCSS特性が得られた。CSS領域の安定浮
上高さは1.2μインチであった。なお、CSSテスト
は、ロードグラム6gfの薄膜ヘッド(スライダ材質A
23 TiC)を使用し、ヘッド浮上量1.4μイン
チの条件で行った。
【0067】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、小型、安
価かつ長寿命のレーザ光源を複数あるいはレーザ光源か
らのビームを複数に分割して使用するか、または、ビー
ムスポットの形状を長形または楕円状とするために、一
回のパルス照射当たり複数の凸部を持つ突起が生成され
るのでテキスチャ加工の生産効率が高くなる。
【0068】また、本発明の磁気記録媒体は、突起高さ
と先端形状、突起の存在領域および密度が制御された表
面形状を備えているため、磁気ヘッド下面と磁気記録媒
体の表面との接触面積が少なく、CSS時の摩擦が極端
に小さくなり、また、磁気ヘッドの磁気記録媒体表面へ
のスティキングも全く発生しなくなる。
【0069】また、本発明によれば、CCS領域での突
起の高さがデータ記録領域側で当該領域に向かって減少
し、かつ、突起密度が突起高さの低い所で高くなってい
る磁気記録媒体が提供されるが、斯かる磁気記録媒体
は、データ記録領域での磁気ヘッドの浮上高さを極限ま
で下げることが出来、また、CSS領域の突起高さの低
い所から高い所へ、磁気記録媒体が回転している状態で
磁気ヘッド低面が突起に接触しながら磁気ヘッドをシー
クさせてそのままCSSを行なうことが出来るため、高
密度化が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用されるレーザビーム照射装
置の一例の基本的構成の説明図である。
【図2】図1に示すレーザビーム照射装置の要部の説明
図であって、固体レーザ発生装置の一例の説明図であ
る。
【図3】図1に示すレーザビーム照射装置の要部の説明
図であって、固体レーザ発生装置の他の一例の説明図で
ある。
【図4】本発明における突起の生成機構の予想概念図で
ある。
【図5】実施例1で得られた突起の形状の説明図であ
り、(a)は斜視図、(b)は突起の中心を通りエネル
ギービーム(レーザビーム)の走査方向を含む垂直断面
図である。
【図6】実施例2で得られた突起の形状の説明図であ
り、(a)は斜視図、(b)は突起の中心を通りエネル
ギービーム(レーザビーム)の走査方向を含む垂直断面
図である。
【符号の説明】
1:レーザビーム発生・変調手段 2:集光手段 3:スポット移動手段 4:基板移動手段 5:基板回転手段 6:基板 11:レーザビーム発生手段 12:光学変調手段 13:固体レーザ結晶棒 14:外部光源 15:Qスイッチ 16:部分透過形の反射鏡

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に、必要に応じて下地層と
    その上の中間層を介し、少なくとも磁性層を有し、場合
    により磁性層上に保護層を設けた磁気記録媒体であっ
    て、前記の基板、下地層、中間層、磁性層、保護層の少
    なくとも何れかの表面にエネルギービームの照射により
    1個当たり複数の凸部を備えた形状の突起を1mm2
    たり10〜106 個形成して成ることを特徴とする磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 凸部の高さが1〜60nmである請求項
    1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 凸部の頂部から1nm下の高さにおける
    等高線で囲まれた図形の面積の平均値が1μm2 以下で
    ある請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 凸部の1/2の高さにおける等高線で囲
    まれた図形の面積の平均値が5μm2 以下である請求項
    1に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 突起底部における溶融または軟化した部
    分の長径に対する短径の比(R)が2以上である請求項
    1に記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 長径が10μm以下であり、短径が5μ
    m以下である請求項5に記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 突起が実質的に磁気記録媒体のCSS領
    域のみに形成されている請求項1に記載の磁気記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 CSS領域の突起高さがデータ記録領域
    に向かって減少し、かつ、突起密度が突起高さの低い部
    分で高くなっている請求項1に記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 突起が下地層上に形成されている請求項
    1に記載の磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方
    法であって基板、下地層、中間層、磁性層、保護層の少
    なくとも何れかの表面にパルス状レーザビームを照射し
    て表面を溶融または軟化させることにより突起を形成す
    るに当たり、レーザビーム照射表面におけるスポットの
    相対位置を移動させながら、且つ、互いのビーム中心距
    離が20μm以下となる様に制御された複数のレーザビ
    ームを照射することを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
  11. 【請求項11】請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方
    法であって、基板、下地層、中間層、磁性層、保護層の
    少なくとも何れかの表面にパルス状レーザビームを照射
    して表面を溶融または軟化させることにより突起を形成
    するに当たり、レーザビーム照射表面におけるスポット
    の相対位置を移動させながら、且つ、長径と短径の比率
    Rが2以上の楕円状ビームスポットを形成する様に制御
    されたレーザビームを照射することを特徴とする磁気記
    録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】レーザビームのパルス幅をδ、レーザス
    ポットとレーザビーム照射表面との相対移動速度をV、
    前記レーザスポットの相対移動方向に平行な方向の最大
    径をDとするとき、P=δV/Dで定義される掃引パラ
    メータPが0.25以下となる条件下にレーザビームを
    照射する請求項10又は11に記載の磁気記録媒体の製
    造方法。
JP8280723A 1995-10-23 1996-10-23 磁気記録媒体およびその製造方法 Pending JPH10134345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8280723A JPH10134345A (ja) 1995-10-23 1996-10-23 磁気記録媒体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-299249 1995-10-23
JP29924995 1995-10-23
JP8-257623 1996-09-06
JP25762396 1996-09-06
JP8280723A JPH10134345A (ja) 1995-10-23 1996-10-23 磁気記録媒体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10134345A true JPH10134345A (ja) 1998-05-22

Family

ID=27334645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8280723A Pending JPH10134345A (ja) 1995-10-23 1996-10-23 磁気記録媒体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10134345A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6522501B1 (en) * 1999-12-28 2003-02-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording medium and magnetic write/read apparatus using the same
JP2005514211A (ja) * 2002-01-18 2005-05-19 カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト 材料及び組織の精密加工用フェムト秒レーザーシステム
JPWO2010137701A1 (ja) * 2009-05-29 2012-11-15 株式会社タンガロイ 刃先交換式ドリルおよびドリル本体
CN109331996A (zh) * 2018-11-06 2019-02-15 中南大学 一种单面齿板介质、双面齿板介质、齿板介质盒以及平环强磁选机
CN116511645A (zh) * 2023-06-28 2023-08-01 西部超导材料科技股份有限公司 消除钛合金铸锭炉内焊接粘连的方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6522501B1 (en) * 1999-12-28 2003-02-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording medium and magnetic write/read apparatus using the same
JP2005514211A (ja) * 2002-01-18 2005-05-19 カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト 材料及び組織の精密加工用フェムト秒レーザーシステム
JPWO2010137701A1 (ja) * 2009-05-29 2012-11-15 株式会社タンガロイ 刃先交換式ドリルおよびドリル本体
CN109331996A (zh) * 2018-11-06 2019-02-15 中南大学 一种单面齿板介质、双面齿板介质、齿板介质盒以及平环强磁选机
CN109331996B (zh) * 2018-11-06 2024-05-14 中南大学 一种单面齿板介质、双面齿板介质、齿板介质盒以及平环强磁选机
CN116511645A (zh) * 2023-06-28 2023-08-01 西部超导材料科技股份有限公司 消除钛合金铸锭炉内焊接粘连的方法
CN116511645B (zh) * 2023-06-28 2023-10-27 西部超导材料科技股份有限公司 消除钛合金铸锭炉内焊接粘连的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5981902A (en) Texturing apparatus for magnetic recording medium and magnetic recording medium process thereby
US5976714A (en) Magnetic recording medium and method of producing the same
US6217970B1 (en) Magnetic recording medium, method of producing the same, and recording and reading-out method
US6147322A (en) Laser texturing magnetic recording medium with ultra-fine texture pattern
JPH10134345A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
US7558187B2 (en) Apparatus and method of initializing phase-change optical disk
JP3030246B2 (ja) テキスチャ装置およびテキスチャ加工方法
JP2826087B2 (ja) テキスチャ装置およびテキスチャ加工方法
JPH09295178A (ja) レーザテキスチャ装置
JP3146917B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2843539B2 (ja) テキスチャ装置およびテキスチャ加工方法
JP2856131B2 (ja) 磁気記録媒体の突起形成方法及び磁気記録媒体
JPH09231562A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH0877554A (ja) 磁気記録媒体および基板
JPH10244382A (ja) テキスチャ装置およびテキスチャ加工方法
JPH09161264A (ja) 磁気記録媒体の製造法および半導体レーザテキスチャ装置
JPH103658A (ja) 磁気記録媒体の表面処理方法
US6418103B1 (en) Initializing a phase-changing optical recording medium using a laser including a high speed shutter
JPH09168882A (ja) レーザテキスチャ装置
JPH08147692A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0919777A (ja) 突起形成方法
JPH08287457A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2970466B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH08147687A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH10249556A (ja) テキスチャ装置およびテキスチャ加工方法