JPH10133687A - 音響信号処理装置 - Google Patents

音響信号処理装置

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JPH10133687A
JPH10133687A JP8303588A JP30358896A JPH10133687A JP H10133687 A JPH10133687 A JP H10133687A JP 8303588 A JP8303588 A JP 8303588A JP 30358896 A JP30358896 A JP 30358896A JP H10133687 A JPH10133687 A JP H10133687A
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signal
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time
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JP8303588A
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Katsuyuki Shudo
勝行 首藤
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Signal Processing Not Specific To The Method Of Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スローモンション再生時の音響信号の再生を
小容量のメモリを用いて行なえるようにする。 【解決手段】 メモリ5へのアクセスを、アドレス値の
最大値と最小値とを連続した環状の状態で行なう。メモ
リ5に記憶された音響信号を時間軸圧縮してピッチ変換
して読出す際に、特定なアドレス値に書込みアドレス値
が一致した時点に、その書込みアドレス値付近のアドレ
ス値に読出しアドレス値が変更され、かつ、その後の計
数動作により変化して行く読出しアドレス値が、書込み
アドレス値に追付く付近までの期間に、読出しアドレス
値の計数動作を行なう読出しアドレスカウンタ18と、
前記のカウンタ18から出力された読出しアドレス値に
対して予め定められた値だけ異なるアドレス値を出力す
る減算部19とを用い、前記の読出しアドレスカウンタ
18と、減算部19とから夫々出力されたアドレス値を
用いてメモリから読出された音響信号の信号レベルを漸
増,漸減させてから音響信号を合成して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音響信号を時間軸圧
縮した状態でピッチ変換する音響信号処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気テープレコーダや、ビデオテープレ
コーダ(VTR)等の磁気記録再生装置では、記録時に
おける磁気テープの走行速度と異なる走行速度で、記録
済み磁気テープを走行させて、再生動作を行なわせるこ
とがある。すなわち、例えば、再生時の磁気テープレコ
ーダの磁気テープの走行速度を、録音時の磁気テープの
走行速度よりも遅くして、磁気テープから再生された会
話の内容を聞きながら文書の作成を行なうようにした
り、あるいは例えばVTRにおいて、映像信号と前記の
映像信号に付随する音響信号等の情報信号とが記録され
ている記録済み磁気テープからの記録情報の再生に当っ
て、記録動作時における磁気テープの走行速度よりも早
い走行速度で再生(所謂、高速再生)して、磁気テープ
に記録されている画像内容を、画像の記録時に要した時
間に比べて短い時間内に確かめることができるようにし
たり、または記録動作時における磁気テープの走行速度
よりも遅い走行速度で再生(所謂、スローモーション再
生)して、画像内容を確かめることができるようにした
りすることが、従来から広く行なわれて来ている。
【0003】ところが、前記のように、再生動作時にお
ける磁気テープの走行速度を、記録動作時の走行速度と
異ならせて磁気テープを走行させた状態において、磁気
テープから再生される音響信号と、磁気テープに記録さ
れたもとの音響信号とは、再生動作時と記録動作時とに
おける磁気テープの走行速度の比と対応して、音響信号
のピッチ及び時間長が変化した状態の音響信号になって
いる。そして、前記のようにピッチが変化した状態の音
響信号(ピッチ変換された状態の音響信号)のままで
は、情報内容を把握できないことも生じる。それで、映
像信号と前記の映像信号に付随する音響信号等の情報信
号とが記録されている記録済み磁気テープからの記録情
報をVTRで高速再生した際に、磁気テープから再生さ
れた時間軸圧縮された状態の再生音響信号を、所定の時
間長毎に間欠的に時間軸伸長して、ピッチが原音響信号
のピッチに戻された状態の連続的な再生音響信号を得る
ようにした音響信号処理手段を備えた映像音声再生装置
が従来から提案されている。
【0004】一方、VTRがスローモーション再生動作
を行なっているときに、VTRから再生される音響信号
の内で、磁気テープの縁部に磁気テープの長手方向に設
けられている音声トラックから再生された音響信号は、
磁気テープの走行速度が記録時の走行速度よりも遅いの
で、再生された音響信号は図5の(b)に示すように時
間軸伸長された状態の再生音響信号となり、ピッチが下
がって聞きとり難いものとなる。図5の(a)は記録時
の音響信号をモデル化して示した図であり、図5の
(b)は再生動作時の磁気テープの走行速度を、記録動
作時の磁気テープの走行速度の1/3とした場合の再生
音響信号をモデル化して示した図である。なお、図中の
Z1,Z2…等は説明の便宜上から付した符号である
[図5中のZ1,Z2…は、原音響信号における単位時
間T毎の音響信号のブロック(音響信号を区切って構成
した単位の領域)を示している]。
【0005】ところが、図5の(b)に示すように、図
5の(a)に示されている原音響信号が、3倍に時間軸
伸長された状態[図5の(a)中に示されている音響信
号のブロックZ1,Z2…と、図5の(b)に示されて
いる音響信号のブロック(単位の領域)Z1,Z2…と
を比較されるとよい]で、原音響信号のピッチよりも下
がったピッチの再生音響信号は、それを1/3に時間軸
圧縮して、ピッチを原音響信号のピッチに戻した状態の
信号としたところで、図5の(c)に示すように、信号
期間と無信号期間とが交互に並ぶ状態の間欠的な再生音
響信号しか得られないために、信号期間と無音期間と
が、音響信号の内容(例えば、会話の内容)とは無関係
に生じるために、ボッ、ボッ、というような感じの、と
ても聞きずらい音になる。それで、VTRがスローモー
ション再生動作を行なっている際に、VTRから再生さ
れる音響信号に対しては、ミューティングを施して、音
響信号が出力されないようにしているのが一般的であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年来、各
種のトラッキング手段が実用化されたことにより、記録
動作時とは異なる走行速度で磁気テープを走行させて再
生動作を行なっても、ノイズレスの状態で高品質なスロ
ーモーション再生画像も容易に得られるようになったこ
とに伴い、スローモーション再生時においても、スロー
モーション再生画像に付随している音響信号をピッチ変
換して得られる聞きとれる状態の音響を付加した方が、
雰囲気的にも好ましいのでは、と考えられるようになっ
た。そして、従来、例えば特開昭60ー4997号公
報、特開平8ー106299号公報等に開示されてい
るように、記録動作時よりも遅いテープ走行速度で再生
動作が行なわれていて、原音響信号が時間軸伸長された
状態のものとして再生された再生音響信号を連続的にメ
モリに記憶させ、前記のメモリからの読出し動作によっ
て、原音響信号と同じピッチを有する再生音響信号を時
間軸圧縮した状態で読出す際に、音響信号のブロックの
読出し開始アドレスを、少しずつ戻して読出すようにす
ることにより、既述した図5の(c)中に示されている
ような無信号期間が生じないようにして、連続した再生
音響信号が得られるようにした音響信号処理装置が提案
された。
【0007】前記したの従来の音響信号処理装置で
は、音響信号のブロックの時間長が不定であるので、ピ
ッチ変換動作を円滑に行なわせることができるようにす
るために、大きな記憶容量を備えているメモリが必要と
され、また前記したの従来の音響信号処理装置では、
信号処理の都合上から第1のメモリ領域と第2のメモリ
領域とを必要としているために、メモリの小容量化を実
現す幣ことができない。ところで、この種の電子機器の
製作技術に関する最近の傾向としては、信号処理回路と
メモリとを1チップの大規模集積回路に組み込む構成が
採用されることが多くなって来ているが、前記した従来
の音響信号処理装置のような構成態様のものでは、信号
処理回路とメモリとを1チップの大規模集積回路として
構成することができないために、小さな記憶容量のメモ
リによって所定のピッチ変換ができるような構成態様を
有する音響信号処理装置の出現が待望された。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はメモリの記憶領
域へのアクセスが、メモリのアドレス値の最大値と最小
値とを連続させた環状の状態で行なわれるメモリに対し
て、信号処理の対象にされている音響信号を連続的に書
込む手段と、前記のメモリに記憶された音響信号を時間
軸圧縮によりピッチ変換した状態の音響信号として読出
す手段とを含んで構成されている音響信号処理装置にお
いて、メモリの全アドレス領域内に所定の間隔を隔てて
設定した、複数個の特定なアドレス値の内の1つの特定
なアドレス値に、書込みアドレス値が一致した時点に、
前記の書込みアドレス値付近のアドレス値に、読出しア
ドレス値がプリセットされるとともに、その後の計数動
作により変化して行く読出しアドレス値を第1の読出し
アドレス値としたときに、前記の第1の読出しアドレス
値が書込みアドレス値に追付く付近までの期間に、第1
の読出しアドレス値の計数動作を行なう読出しアドレス
計数手段と、前記した読出しアドレス計数手段から得ら
れる第1の読出しアドレス値に対して、予め定められた
アドレス値だけ異なるアドレス値を示す第2の読出しア
ドレス値を、前記した第1の読出しアドレス値と第2の
読出しアドレス値との一方だけが存在している期間と、
前記の第1の読出しアドレス値と第2の読出しアドレス
値との双方が存在している期間とが順次交互に時間軸上
に配列されている状態になるようにして、前記した第1
の読出しアドレス値に基づいて発生させる手段と、前記
した第1の読出しアドレス値と第2の読出しアドレス値
との双方が存在している期間において、前記した第1の
読出しアドレス値と第2の読出しアドレス値とにおける
一方の読出しアドレス値によってメモリから読出された
データに対応した音響信号については、徐々に音響レベ
ルを漸増させ、また他方の読出しアドレス値によってメ
モリから読出されたデータに対応した音響信号について
は、徐々に音響レベルを漸減させるようにする手段と、
前記した第1,第2の読出しアドレスと対応してメモリ
から読出された音響信号を合成する手段とを備えてなる
音響信号処理装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の音響信号処理装置の具体的な内容を詳細に説明する。
図1は本発明の音響信号処理装置のブロック図であり、
また、図2及び図3は本発明の音響信号処理装置の動作
説明用の図であり、図4は動作説明用の波形図である。
図1に示す本発明の音響信号処理装置において、1は音
響信号の入力端子、2は出力端子、3は低域通過濾波
器、4はアナログデジタル変換器、5はメモリ、6,7
は演算部、8,9はデータ保持部、10は加算部、11
はデジタルアナログ変換器、12は低域通過濾波器、1
3は制御部、14は書込みアドレスカウンタ、15はシ
フトデータ設定部、16は検出部、17はタイミング信
号発生部、18は読出しアドレスカウンタ、19は減算
部20は選択回路である。前記の制御部13では、音響
信号処理装置の各構成部分の動作に必要とされる各種の
制御信号、例えば、書込みクロック信号WCK、読出し
クロック信号RCK、メモリ読出し/書込み選択信号R
W、メモリ制御信号CS、AD変換信号ADCKならび
にDA変換信号DACK、アドレス選択信号S等を発生
する。
【0010】図1に示す本発明の音響信号処理装置にお
いて、音響信号処理の対象にされている入力信号、例え
ば記録再生装置によって磁気テープに記録されている音
響信号による記録情報を、記録時に要した時間よりも長
い時間(例えば1/N倍速での再生時間は記録時間のN
倍の時間)で再生して得た時間軸伸長音響信号は、前記
の低域通過濾波器3に供給される。前記の低域通過濾波
器3は後続回路中に用いられているアナログデジタル変
換器4におけるアナログデジタル変換動作に対するアン
チエリアジングフィルタとして機能する。前記の低域通
過濾波器3によって所定の帯域制限を受けた状態の時間
軸伸長音響信号は、アナログデジタル変換器4に供給さ
れ、前記のアナログデジタル変換器4では、制御部13
から与えられるAD変換パルスADCKに基づいて、信
号処理の対象にされている音響信号(時間軸伸長音響信
号)を所定の標本化周期毎に所定のビット数のデジタル
信号(デジタルデータ)に変換して、それをメモリ5に与
える。
【0011】前記のメモリ5は、アドレス値の最大値と
最小値とを連続させた環状の状態で記憶領域へのアクセ
スが行なわれるようにされていて、前記のメモリ5には
信号処理の対象にされている音響信号によるデジタルデ
ータが、時間軸上において一定の書込み速度で連続的に
書込まれる。前記したメモリ5は、以下の説明では、メ
モリ読出し/書込み選択信号RWがローレベルの状態
で、かつ、メモリ制御信号CSがハイレベルの状態のと
きに、メモリ5にデジタルデータが書込まれ、また、メ
モリ読出し/書込み選択信号RWがハイレベルの状態
で、かつ、メモリ制御信号CSがハイレベルの状態のと
きに、メモリ5からデジタルデータが読出されるものと
されている。なお、前記したメモリ5へのデジタルデー
タの書込み、及びメモリ5からのデジタルデータの読出
しは、選択回路20を介してメモリ5に供給されている
アドレス信号ADRによって指定された記憶領域につい
て行なわれることはいうまでもない。
【0012】メモリ5に供給される前記のアドレス信号
ADRは、後述されているように、書込みアドレスカウ
ンタ14から出力された書込みアドレス信号WADと、
読出しアドレスカウンタ18から出力された第1の読出
しアドレス信号RAD1と、前記した読出しアドレスカ
ウンタ18から出力された第1の読出しアドレス信号R
AD1に基づいて発生される第2の読出しアドレス信号
RAD2との3種類のアドレス信号の内で、選択回路2
0によって選択されたアドレス信号である。なお、前記
した第2の読出しアドレス信号RAD2は、後述のよう
に、前記した第1の読出しアドレスカウンタ18から出
力された第1の読出しアドレス信号RAD1と、シフト
データ設定部15に設定されているシフトデータとが供
給される減算部19から出力される。
【0013】前記したメモリ5における書込み動作と読
出し動作とのタイミング関係を説明するための図4にお
いて、WCKは書込みクロック信号、RCKは読出しク
ロック信号、CSはメモリ制御信号、RWはメモリ読出
し/書込み選択信号、ADRはアドレス信号である。そ
して、図4では、書込みクロック信号WCKと、読出し
クロック信号RCKとを、書込みクロック信号WCKの
周期が読出しクロック信号RCKの周期の3倍の場合を
例示しているが、それは明細書中の以下の記載で行なわ
れている本発明の音響信号処理装置の実施例の説明を、
信号処理の対象にされている音響信号が、1/3スロー
モーション(1/3倍速)再生モードでVTRを動作さ
せている状態のときにVTRから再生された音響信号で
ある場合を例にして行なっているからである。また、本
発明の音響信号処理装置の実施例の説明が、信号処理の
対象にされている音響信号が、1/3スローモーション
(1/3倍速)再生モードでVTRを動作させていると
きにVTRから再生された音響信号の場合について行な
われているために、図2の(a)に示されている第1,
第2の読出しアドレス信号(第1,第2の読出しアドレ
ス値)RAD1,RAD2の時間軸上での変化率は、書
込みアドレス値WADの時間軸上での変化率の3倍とし
て例示されている。
【0014】前記した図2の(a)中の縦軸に示されて
いるA1,A2,A3…の符号は、予め定められた特定
なアドレス値を示しており、縦軸の最下方に示されてい
るメモリ5の最小アドレス値から、縦軸の最上方に示さ
れているメモリ5の最大アドレス値までの全アドレス領
域に対応しているメモリ5の全記憶領域は、図2の
(a)中に例示してある複数個の予め定められた特定な
アドレス値A1,A2,A3…A6の部分で、複数個
(図2の例では6個)の領域に分割される。前記の分割
により構成される各領域は、図2中の時間軸上に、領域
Z1,領域Z2,領域Z3…領域Z6、領域Z7,領域
Z8,領域Z9…領域Z12、…として示してある。そ
して、前記の各領域Z1,領域Z2,領域Z3…領域Z
6、領域Z7,領域Z8,領域Z9…領域Z12、…
は、以下の説明においては、前記したそれぞれの領域中
に記憶される音響信号を指すものとして主として使用さ
れる。
【0015】既述した制御部13で発生した書込みクロ
ック信号WCKが供給される書込みアドレスカウンタ1
4から出力された書込みアドレス信号(書込みアドレス
値)WADは、検出部16、読出しアドレスカウンタ1
8、選択回路20に供給されているが、前記の書込みア
ドレスカウンタ14から書込みアドレス信号(書込みア
ドレス値)WADが供給される検出部16では、図2の
(e)〜(j)に示されている領域境界指示信号Pa1,
Pa2,Pa3〜Pa6を発生して、それをタイミング信号発
生部17にに供給する。
【0016】前記の領域境界指示信号Pa1,Pa2,Pa3
〜Pa6は、計数値の最大値と最小値とを連続させて環状
の計数動作を行なっている書込みアドレスカウンタ14
の計数値(書込みアドレス値WAD…書込みアドレス信
号WAD)が、予め定められた複数の特定な数値(予め
定められたそれぞれ特定な書込みアドレス値A1,A2
…A6)を示した時点毎に検出部16で発生されて、タ
イミング信号発生部17に供給されるのである。前記の
点を図2を参照して具体的に説明すると次のとおりであ
る。すなわち、書込みアドレスカウンタ14の計数値
(書込みアドレス値WAD…書込みアドレス信号WA
D)の変化態様が、図2の(a)中の太実線WADで示
されるようなものであったとすると、書込みアドレスカ
ウンタ14の計数値(書込みアドレス値WAD)が、図
中のリの点で示してあるように、予め定められた特定な
書込みアドレス値A1になった時刻t2に、検出部16
では領域境界指示信号Pa1[図2の(e)参照]を発生
して、それをタイミング信号発生部17に供給する。
【0017】また、書込みアドレスカウンタ14の計数
値(書込みアドレス値WAD)が、図2の(a)中のシ
の点で示してあるように、予め定められた特定な書込み
アドレス値A2になった時刻t3に、検出部16では領
域境界指示信号Pa2[図2の(f)参照]を発生して、
それをタイミング信号発生部17に供給する。さらに、
書込みアドレスカウンタ14の計数値(書込みアドレス
値WAD)が、図2の(a)中のワの点で示してあるよ
うに、予め定められた特定な書込みアドレス値A3にな
った時刻t4に、検出部16では領域境界指示信号Pa3
[図2の(g)参照]を発生して、それをタイミング信
号発生部17に供給する。
【0018】以下、同様にして、書込みアドレスカウン
タ14の計数値(書込みアドレス値WAD)が、図2の
(a)中のヒの点,レの点,ロの点において、それぞ
れ、予め定められた特定な書込みアドレス値A4,A
5,A6になったそれぞれの時刻t5,t6,t7毎に、
検出部16では領域境界指示信号Pa4,Pa5,Pa6[図
2の(h),(i),(j)参照]を発生して、それを
タイミング信号発生部17に供給する。書込みアドレス
カウンタ14は、既述のように計数値の最大値と最小値
とが連続して環状の計数動作を行なっているから、図2
中に示されている前記の時刻t7以降の時刻t8,t9,
t10,…t17においても、検出部16からは図2の
(a),(e)〜(j)に示されているように、領域境
界指示信号Pa1,Pa2〜Pa6、Pa1,Pa2…が、タイミ
ング信号発生部17に供給される。
【0019】前記のタイミング信号発生部17では、検
出部16から供給された領域境界指示信号Pa1,Pa2〜
Pa6[図2の(e)〜(j)参照]に基づいて、図2の
(k)に示されているプリセット信号LD1(またはロ
ード信号LD1)と、図2の(b)に示されている信号
レベル変化用の係数信号K1と、図2の(c)に示され
ている信号レベル変化用の係数信号K2とを発生する。
そして、前記したタイミング信号発生部17から出力さ
れたプリセット信号LD1(またはロード信号LD1)
は、読出しアドレスカウンタ18に与えられる。前記の
タイミング信号発生部17からプリセット信号LD1が
与えられる読出しアドレスカウンタ18は、それにプリ
セット信号LD1が与えられる時刻t2,t4,t6,t
8,t10,t12,t14,t16…毎に、書込みアドレスカ
ウンタ14から読出しアドレスカウンタ18に供給され
ていた書込みアドレス値にプリセットされる。そして読
出しアドレスカウンタ18は、プリセットされた前記の
書込みアドレス値を初期値として、読出しクロック信号
RCKが与えられる毎に順次の読出しアドレス値を出力
する。
【0020】時刻t2,t4,t6,t8,t10,t12,t
14,t16…毎にタイミング信号発生器17で発生された
プリセット信号LD1が与えられる度毎に、読出しアド
レスカウンタ18で行なわれる読出しアドレス信号(読
出しアドレス値)RAD1の出力動作によって、読出し
アドレスカウンタ18から出力される読出しアドレス信
号RAD1は、図2の(a)における時刻t2のリの点
→ヌの点→ルの点→ヲの点→ワの点→カの点→ヨの点→
タの点→レの点→ソの点→ツの点→ネの点→ナの点→ラ
の点→ムの点→ウの点→ノの点→オの点→クの点→ヤの
点→マの点→ケの点→フの点→コの点→エの点→テの点
→アの点→サの点→キの点→ユの点…を結ぶ細実線の曲
線上でアドレス値が変化している状態のものになってい
る。
【0021】すなわち、前記の読出しアドレスカウンタ
18へ、時刻t2にタイミング信号発生部17からプリ
セット信号LD1が与えられると、読出しアドレスカウ
ンタ18には、時刻t2に書込みアドレスカウンタ14
から出力されている書込みアドレス値A1がプリセット
される。そして、読出しアドレスカウンタ18は、前記
した時刻t2から図2の(a)中のリの点におけるアド
レス値A1を初期値のアドレス値A1として、リの点→
ヌの点→ルの点→時刻t4のヲの点までの線上の順次の
第1の読出しアドレス信号RAD1を、読出しクロック
信号RCKが与えられる毎に順次に出力して行く。そし
て、時刻t4にタイミング信号発生部17から、読出し
アドレスカウンタ18へプリセット信号LD1が与えら
れることにより、読出しアドレスカウンタ18には、時
刻t4に書込みアドレスカウンタ14から出力されてい
る書込みアドレス値A3がプリセットされる。それで、
読出しアドレスカウンタ18は、前記した時刻t4に図
2の(a)中のワの点におけるアドレス値A3を初期値
のアドレス値A3として、時刻t4のワの点→カの点→
ヨの点→時刻t6のタの点までの線上の順次の第1の読
出しアドレス信号RAD1を出力する。
【0022】次に、前記した時刻t6にタイミング信号
発生部17から読出しアドレスカウンタ18へプリセッ
ト信号LD1が与えられるので、読出しアドレスカウン
タ18には時刻t6に書込みアドレスカウンタ14から
出力されている書込みアドレス値A5がプリセットされ
る。それで、読出しアドレスカウンタ18は、前記した
時刻t6に図2の(a)中のレの点におけるアドレス値
A5を初期値のアドレス値A5として、時刻t6のタの
点→レの点→ソの点→ツの点→時刻t8のネの点までの
線上の順次の第1の読出しアドレス信号RAD1を出力
する。前記した時刻t8にタイミング信号発生部17か
ら読出しアドレスカウンタ18へプリセット信号LD1
が与えられて、読出しアドレスカウンタ18は、時刻t
8に書込みアドレスカウンタ14から出力されている書
込みアドレス値A1がプリセットされる。それで、読出
しアドレスカウンタ18は、前記した時刻t8に図2の
(a)中のナの点におけるアドレス値A1を初期値のア
ドレス値A1として、時刻t8のネの点→ナの点→ラの
点→ムの点→時刻t10のウの点までの線上の順次の第1
の読出しアドレス信号RAD1を出力する。
【0023】以下同様にして、タイミング信号発生部1
7から読出しアドレスカウンタ18に対し、順次にプリ
セット信号LD1が与えられる時刻t12,t14,t16…
に、書込みアドレスカウンタ14から出力されている書
込みアドレス値が、読出しアドレスカウンタ18がプリ
セットされることにより、前記の各時刻t12,t14,t
16…以後には、それぞれ読出しアドレスカウンタ18に
プリセットされたアドレス値A1を初期値のアドレス値
とする順次の第1の読出しアドレス信号RAD1が出力
されることになる。
【0024】前記した読出しアドレスカウンタ18から
出力された第1の読出しアドレス信号RAD1は、既述
のように選択回路20と減算部19とに供給されてお
り、前記の減算部19では、前記のように読出しアドレ
スカウンタ18から供給される第1の読出しアドレス信
号RAD1と、シフトデータ設定部15から供給される
シフトデータとによって、第2の読出しアドレス信号R
AD2を発生して、それを前記した選択回路20に供給
する。減算部19から発生される前記した第2の読出し
アドレス信号RAD2の時間軸上での変化態様は、図2
の(a)中における一点鎖線の部分、すなわち、図2の
(a)において第2の読出しアドレス信号RAD2は、
時刻t2のチの点→メの点→ミの点→時刻t3のシの点を
結ぶ一点鎖線の期間、時刻t4のヲの点→時刻t5のヒの
点を結ぶ一点鎖線の期間、時刻t6のタの点→時刻t7の
ロの点を結ぶ一点鎖線の期間、時刻t8のネの点→モの
点→セの点→時刻t9のスの点を結ぶ一点鎖線の期間、
時刻t10のウの点→時刻t11のいの点を結ぶ一点鎖線の
期間、時刻t12のヤの点→時刻t13のニの点を結ぶ一点
鎖線の期間、時刻t14のコの点→ろの点→はの点→時刻
t15のにの点を結ぶ一点鎖線の期間に、それぞれ示され
ている。
【0025】前記のように、図2の(a)中に一点鎖線の
部分で示されている第2の読出しアドレス信号RAD2
は、既述したように読出しアドレスカウンタ18から第
1のアドレス信号(第1の読出しアドレス値)RAD1が
供給されているとともに、シフトデータが設定されてい
るシフトデータ設定部15からシフトデータが供給され
ている減算部19において、前記した読出しアドレスカ
ウンタ18から供給された第1の読出しアドレス値から
前記したシフトデータ設定部15から供給されたシフト
データの数値を減算することによって発生されるのであ
り、減算部19で発生される第2の読出しアドレス信号
(第2のアドレス値)RAD2は、読出しアドレスカウ
ンタ18から出力された第1の読出しアドレス値RAD
1に対して、予め定められたアドレス値だけ異なるアド
レス値を示すものとなっている。
【0026】前記のように、減算部19から出力される
第2の読出しアドレス信号(第2のアドレス値)RAD
2が、読出しアドレスカウンタ18から出力される第1
の読出しアドレス値RAD1に対して、シフトデータ設
定部15に設定させたシフトデータの数値と対応する予
め定められたアドレス値だけ異なるアドレス値を示すも
のになっている状態は、図2の(a)中に細実線によっ
て図示している第1の読出しアドレス値の時間軸上での
変化態様を示すRAD1の曲線と、前記の曲線RAD1
に対して平行な状態で、図2の(a)中に一点鎖線によ
って図示している第2の読出しアドレス値の時間軸上で
の変化態様を示すRAD2の曲線とによって例示してあ
る。
【0027】すなわち、既述のようにタイミング信号発
生部17から、プリセット信号LD1が読出しアドレス
カウンタ18へ与えられる順次の時点(t2,t4,t
6,t8…)毎に、書込みアドレスカウンタ14から出力
されている書込みアドレス値WADが、読出しアドレス
カウンタ18にプリセットされることにより、図2の
(a)中に細実線で示してある第1の読出しアドレス値
RAD1が、例えば、時刻t2にチの点からリの点に変
化したときには、図2の(a)中に一点鎖線によって図
示してある第2の読出しアドレス値の時間軸上での変化
態様を示すRAD2の曲線は、前記したチの点とメの点
を結ぶ直線のように、前記した図2の(a)中に細実線
で示してある第1の読出しアドレス値RAD1の時刻t
1から時刻t2までの変化の状態を示すトの点からチの点
を結ぶ直線の延長線上に示されるものとなる。前記の状
態は時刻t4,t6,t8…についても同様である。
【0028】それで、第1,第2の読出しアドレス値R
AD1,RAD2の同一時刻におけるアドレス値の差
は、常に一定値(図2に示してある例においては、前記
したシフトデータによって定められる第1の読出しアド
レス値RAD1と、第2の読出しアドレス値RAD2と
の差は、メモリ5の全記憶領域と対応する最小のアドレ
ス値から最大のアドレス値までの全アドレス領域におけ
る1/3のアドレス領域と対応するアドレス値)とな
り、図2の(a)中に細実線によって図示している第1
の読出しアドレス値の時間軸上での変化態様を示すRA
D1の曲線と、図2の(a)中に一点鎖線によって図示
している第2の読出しアドレス値の時間軸上での変化態
様を示すRAD2の曲線とは、一定の距離を隔てている
平行線として表わされる。
【0029】前記のように、読出しアドレスカウンタ1
8から出力される第1のアドレス信号RAD1に基づい
て、減算部19で発生させるべき第2のアドレス信号R
AD2は、前記した第1のアドレス信号RAD1による
第1の読出しアドレス値と、第2のアドレス信号RAD
2が示す第2の読出しアドレス値との一方だけが存在し
ている期間と、前記の第1の読出しアドレス値と第2の
読出しアドレス値との双方が存在している期間とが、時
間軸上で順次交互に配列される状態となるように、第1
の読出しアドレス値に対して、予め定められたアドレス
値だけ異なる第2の読出しアドレス値を示すものとされ
るのである。そして、第1のアドレス信号RAD1の読
出しアドレス値と、第2のアドレス信号RAD2の読出
しアドレス値とを、前記のように予め定められたアドレ
ス値だけ異ならせることは、シフトデータ設定部15に
対して所定の数値のシフトデータを設定することにより
実現できる。
【0030】前記した第1,第2の読出しアドレス信号
RAD1,RAD2と、書込みアドレス信号(書込みア
ドレス値)WADとが供給されている選択回路20は、
制御部13から供給されているアドレス選択信号Sによ
って、書込みアドレスカウンタ14から選択回路20に
供給されている書込みアドレス値WADと、読出しアド
レスカウンタ18から選択回路20に供給されている第
1の読出しアドレス信号RAD1と、減算部19から選
択回路20に供給されている第2の読出しアドレス信号
RAD2とを選択して、メモリ5にアドレス信号ADR
として供給する動作を行なう。
【0031】また既述のように、タイミング信号発生部
17で発生された図2の(b)に示されている信号レベ
ル変化用の係数信号K1は演算部6に供給され、また、
タイミング信号発生部17で発生された図2の(c)に
示されている信号レベル変化用の係数信号K2は演算部
7に供給される。前記した信号レベル変化用の係数信号
K1,K2は、メモリ5から演算部6,7に供給されて
いる音響信号(音響信号のデジタルデータ)の信号レベ
ルを、図中で漸増,漸減のように付記説明してある傾斜
図示部分のように、漸増,漸減させるためのものであ
る。
【0032】前記の信号レベル変化用の係数信号は、そ
れの一方のものK1による一方の演算部6での演算の結
果として、一方の演算部6から出力される音響信号の信
号レベルを漸増状態にさせ、また、他方のものK2によ
る他方の演算部7での演算の結果として、他方の演算部
7から出力される音響信号の信号レベルを漸減状態にさ
せ、かつ、前記した両演算部6,7から出力された音響
信号を加算した状態の音響信号を滑らかに接続させうる
ようなものとされている。
【0033】図2の(b)に示されている信号レベル変
化用の係数信号K1における時刻t1→時刻t2の期間、
時刻t3→時刻t4の期間、時刻t5→時刻t6の期間、時
刻t7→時刻t8の期間、時刻t9→時刻t10の期間、時
刻t11→時刻t12の期間、時刻t13→時刻t14の期間、
時刻t15の期間→時刻t16の期間は、係数が1(最大
値)の部分であり、また図2の(b)に示されている信
号レベル変化用の係数信号K1における時刻t2→時刻
t3の期間、時刻t4→時刻t5の期間、時刻t6→時刻t
7の期間、時刻t8→時刻t9の期間、時刻t10→時刻t1
1の期間、時刻t12→時刻t13の期間、時刻t14→時刻
t15の期間、時刻t16の期間→時刻t17の期間は、信号
レベル変化用の係数信号K1により、音響信号の信号レ
ベルが漸増される期間である。
【0034】また、図2の(c)に示されている信号レ
ベル変化用の係数信号K2における時刻t1→時刻t2の
期間、時刻t3→時刻t4の期間、時刻t5→時刻t6の期
間、時刻t7→時刻t8の期間、時刻t9→時刻t10の期
間、時刻t11→時刻t12の期間、時刻t13→時刻t14の
期間、時刻t15の期間→時刻t16の期間は、係数が0
(最小値)の部分であり、また図2の(c)に示されて
いる信号レベル変化用の係数信号K2における時刻t2
→時刻t3の期間、時刻t4→時刻t5の期間、時刻t6→
時刻t7の期間、時刻t8→時刻t9の期間、時刻t10→
時刻t11の期間、時刻t12→時刻t13の期間、時刻t14
→時刻t15の期間、時刻t16の期間→時刻t17の期間
は、信号レベル変化用の係数信号K2により、音響信号
の信号レベルが漸減される期間である。
【0035】図2の(d)は、前記した信号レベル変化
用の係数信号K1,K2による演算部6,7での演算動
作によって、信号レベルが漸増,漸減される音響信号の
組合わせの状態を例示した図であり、その詳細な内容を
図3に示す。図2の(d)において、Z1,Z2,Z3
…は、メモリ5における領域Z1,Z2,Z3…から読
出された音響信号を表わしており、また×印は音響信号
の内容が時刻t1以前にメモリ5に書込まれたものであ
る場合を示している。また例えば、時刻t10から時刻t
11までの期間のように、Z8,Z9,Z10/Z4,Z
5,Z6のように示してある期間は、図3の(a)〜
(c)における時刻t10〜時刻t11に図示説明してある
ような音響信号の組合わせであることを表わしている。
なお、図3中においてvdは信号レベルが漸減している
状態であることを意味し、またvuは信号レベルが漸増
している状態であることを意味している。
【0036】次に、図2中の時刻t9から時刻t12まで
の期間を代表例として挙げて、図2の(a)〜(d)及
び、前記した図2の(d)の内容を具体的に図示説明し
ている図3の(a)〜(c)を参照して、音響信号処理
の詳細な内容について説明する。さて、図1に示す音響
信号処理装置において、信号処理の対象にされている音
響信号のデジタルデータは、メモリのアドレス値の最大
値と最小値とが連続した環状の状態で、書込みクロック
信号WCKの周期で時間軸上で連続的にメモリ5の記憶
領域へのアクセスが行なわれて、メモリ5には図2の
(a)中のイ,ロ,ハ…ヘの各点を順次に結ぶ太実線W
ADによって例示してある書込みアドレスの変化態様に
従って定まる記憶領域に順次に記憶される。
【0037】図1に示す音響信号処理装置において、前
記のような書込み態様でメモリ5に書込まれた音響信号
のデジタルデータは、メモリ5の記憶領域へのアクセス
が、前記の書込みクロック信号WCKの周期の1/3の
周期(実施例の場合)を有する読出しクロック信号RC
Kのタイミングで計数動作が行なわれるようにされてい
る既述した読出しアドレスカウンタ18から出力された
読出しアドレス値(読出しアドレス信号)RAD1と、
前記した読出しアドレスカウンタ18から出力された読
出しアドレス値(読出しアドレス信号)RAD1に基づ
いて発生させた第2の読出しアドレス値(読出しアドレ
ス信号)RAD2を用いて行なわれ、メモリ5からの音
響信号のデジタルデータの読出し動作が行なわれる。メ
モリ5における前記のような書込み動作及び読出し動作
は、制御部13からメモリ5に供給されているメモリ制
御信号CS、メモリ読出し/書込み選択信号RWと、選
択回路20からメモリ5に与えられているアドレス信号
ADRとによって行なわれる。
【0038】そして、前記した選択回路20からメモリ
5に供給されるアドレス信号ADRは、制御部13から
選択回路20に与えられているアドレス選択信号Sによ
って、書込みアドレス信号WADとされたり、第1の読
出しアドレス信号RAD1とされたり、第2の読出しア
ドレス信号RAD2とされたりする。前記の制御部13
で発生される書込みクロック信号WCKと、読出しクロ
ック信号RCKとは、音響信号処理装置で行なわれる時
間軸圧縮動作で必要とされる所定の周期を有するものと
されている。図4に例示してある書込みクロック信号W
CKの周期と、読出しクロック信号RCKの周期とは、
1/3のスローモーション再生時における音響信号の時
間軸圧縮を行なう場合の音響信号処理装置の実施例の場
合に適するように、書込みクロック信号WCKの周期
が、読出しクロック信号RCKの周期の3倍として示さ
れている。
【0039】前記のように、信号処理の対象にされてい
る音響信号のデジタルデータが、連続的に記憶されてい
るメモリ5の記憶領域における、既述した読出しアドレ
スカウンタ18及び減算部19から、図2中における例
えば時刻t9以降に出力された読出しアドレス信号RA
D1,RAD2と対応する記憶領域から読出される音響
信号のデジタルデータは、図2の(d)及び図3の
(a)〜(c)に示してあるとおりである。時刻t9か
ら時刻t10までに読出しアドレスカウンタ18から出力
された第1の読出しアドレス信号RAD1によって、メ
モリ5から読出された音響信号(音響信号のデータ)
は、図2の(a)における時刻t9から時刻t10までの
RAD1の線上に存在する読出しアドレス値によって、
メモリ5における記憶領域Z5,Z6から読出された音
響信号Z5,Z6,Z7から読出された音響信号Z7と
である。前記の状態は図2の(d)及び図3における時
刻t9から時刻t10までの区間に示されている。
【0040】次に時刻t10から時刻t11までの期間に
は、読出しアドレスカウンタ18と、減算部19との双
方のものが、第1,第2の読出しアドレス信号RAD
1,RAD2を出力している。まず、時刻t10から時刻
t11までの期間に読出しアドレスカウンタ18から出力
された第1の読出しアドレス信号RAD1によって、メ
モリ5から読出される音響信号(音響信号のデータ)
は、図2の(a)における記憶領域Z4,Z5,Z6か
ら読出された音響信号Z4,Z5,Z6であり、また、
時刻t10から時刻t11までの期間に減算部19から出力
された第2の読出しアドレス信号RAD2によって、メ
モリ5から読出される音響信号(音響信号のデータ)
は、図2の(a)におけるウの点といの点とを結ぶ線上
に存在する読出しアドレス値によって、メモリ5におけ
る記憶領域Z8,Z9,Z10から読出された音響信号
Z8,Z9,Z10である。前記の状態は図2の(d)
及び図3における時刻t10から時刻t11までの区間に示
されている。
【0041】また、時刻t11から時刻t12までに読出し
アドレスカウンタ18から出力された第1の読出しアド
レス信号RAD1によって、メモリ5から読出された音
響信号(音響信号のデータ)は、図2の(a)における
記憶領域Z7,Z8,Z9から読出された音響信号Z
7,Z8,Z9である。前記の状態は図2の(d)及び
図3における時刻t11から時刻t12までの区間に示され
ている。前記のようにして、時刻t9から時刻t12まで
の期間に、メモリ5から順次に読出される音響信号の状
態は、図2の(d)及び図3の(a)における時刻t9
から時刻t12までの期間にモデル化して示してあるとお
りであり、前記した読出しアドレスカウンタ18から出
力された第1の読出しアドレス信号RAD1により指定
されたメモリ5の記憶領域から、順次に読出された音響
信号は演算部6に供給され、また前記した減算部19か
ら出力された第2の読出しアドレス信号RAD2により
指定されたメモリ5の記憶領域から、順次に読出された
音響信号は演算部7に供給される。
【0042】既述のように前記の演算部6には、タイミ
ング信号発生部17で発生された図2の(b)に例示さ
れているような信号レベル変化用の係数信号K1が与え
られており、また前記の演算部7には、タイミング信号
発生部17で発生された図2の(c)に例示されている
ような信号レベル変化用の係数信号K2が与えられてい
るから、メモり5から演算部6に供給された音響信号
は、それに前記した図2の(b)に例示されているよう
な信号レベル変化用の係数信号K1が乗算されてからデ
ータ保持部8に与えられ、また、メモり5から演算部7
に供給された音響信号は、前記した図2の(c)に例示
されている信号レベル変化用の係数信号K2が乗算され
てからデータ保持部9に与えられる。
【0043】前記のデータ保持部8,9に保持されたデ
ータは、加算部10で加算された後に、加算部10から
デジタルアナログ変換器11に供給される音響信号は、
それの時間軸上の配列状態が、図3の(c)に例示され
ているものとなる。既述のように、1/3のスローモー
ション再生時における音響信号の時間軸圧縮を行なう場
合の音響信号処理装置の実施例についての動作説明図を
示している図3の(c)をみると、時間軸上で連続して
いる領域Z1,Z2,Z3,Z4,Z5,Z6…にそれ
ぞれ対応しており、時間軸が1/3に圧縮された状態の
音響信号は、図中の時刻t5〜時刻t6、時刻t7〜時刻
t8、時刻t9〜時刻t10、時刻t11〜時刻t12、時刻t
13〜時刻t14の各期間においては、読出しアドレスカウ
ンタ18から出力された読出しアドレス値によって指示
された記憶領域から読出された音響信号が、例えば「Z
1,Z2,Z3」→「Z3,Z4,Z5」→「Z5,Z
6,Z7」のように、順次に領域をずらしながら時間軸
上に間欠的に配列されている。
【0044】また、前記した時刻t5〜時刻t6、時刻t
7〜時刻t8、時刻t9〜時刻t10、時刻t11〜時刻t1
2、時刻t13〜時刻t14等の各期間における隣接する期
間の間の期間、すなわち時刻t6〜時刻t7、時刻t8〜
時刻t9、時刻t10〜時刻t11、時刻t12〜時刻t13、
時刻t14〜時刻t15の各期間においては、読出しアドレ
スカウンタ18と減算部19との双方から出力された読
出しアドレス値により、それぞれ指示された別の記憶領
域からそれぞれ読出された音響信号が、一方の記憶領域
から読出された音響信号が、所謂、溶明状態とされ、他
方の記憶領域から読出された音響信号が、所謂、溶暗状
態とされて、前記の2つの記憶領域から読出された音響
信号が同時的に時間軸上に配列された状態にされてい
る。
【0045】前記のように本発明の音響信号処理装置で
は、例えば1/3のスローモーション再生動作により3
倍に時間軸が伸長されている状態の音響信号に対して1
/3に時間軸圧縮を行なう際に、読出しアドレスカウン
タ18と減算部19との内の一方から出力された読出し
アドレス値によって指示された記憶領域から、図2及び
図3に例示されている「Z1,Z2,Z3」→「Z3,
Z4,Z5」→「Z5,Z6,Z7」のように領域をず
らしながら読出された、時間軸上に間欠的に配列されて
いる音響信号の相互間に、読出しアドレスカウンタ18
と減算部19の双方から出力された読出しアドレス値に
より、それぞれ指示された別の記憶領域からそれぞれ読
出された音響信号の内における、一方の記憶領域から読
出された音響信号が、所謂、溶明状態とされ、他方の記
憶領域から読出された音響信号が、所謂、溶暗状態とさ
れている、前記の2つの記憶領域から読出された音響信
号が同時的に存在している状態で配列されているので、
所定の時間軸圧縮動作(実施例では1/3)が行なわれ
ても、無信号時間が発生せず、しかも、順次の音響信号
間の接続部分に位相ずれや急激な信号レベルが生じない
ので、聞き易い再生音が容易に得られる。また、前記の
音響信号処理動作に用いられるメモリとしては、小さな
記憶容量のものを使用できるのである。
【0046】前記した加算部10からデジタル音響信号
が供給されたデジタルアナログ変換器11は、DA変換
信号DACKを用いてDA変換動作を行なってアナログ
信号形態の音響信号を出力して、それが低域通過濾波器
12を介して出力端子2に送出される。音響信号処理装
置に関するこれまでの説明は、1/3のスローモーショ
ン再生動作によって、記録動作時に比べて3倍に時間軸
が伸長されている状態の音響信号を、1/3に時間軸圧
縮する場合の実施例についてのものであったが、本発明
は、信号処理の対象にされる音響信号が、どのような時
間軸圧縮比のものであっても、信号処理の対象にされる
音響信号における時間軸圧縮比に対応して、プリセット
信号LD1の発生のタイミング、及び信号レベル変化用
の係数信号K1,K2の発生のタイミングを所定のよう
に設定することにより良好に実施することができる。
【0047】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
にように、本発明の音響信号処理装置は、メモリの記憶
領域へのアクセスが、メモリのアドレス値の最大値と最
小値とを連続させた環状の状態で行なわれるメモリに対
して、信号処理の対象にされている音響信号を連続的に
書込む手段と、前記のメモリに記憶された音響信号を時
間軸圧縮によりピッチ変換した状態の音響信号として読
出す手段とを含んで構成されている音響信号処理装置に
おいて、メモリの全アドレス領域内に所定の間隔を隔て
て設定した、複数個の特定なアドレス値の内の1つの特
定なアドレス値に、書込みアドレス値が一致した時点
に、前記の書込みアドレス値付近のアドレス値に、読出
しアドレス値がプリセットされるとともに、その後の計
数動作により変化して行く読出しアドレス値を第1の読
出しアドレス値としたときに、前記の第1の読出しアド
レス値が書込みアドレス値に追付く付近までの期間に、
第1の読出しアドレス値の計数動作を行なう読出しアド
レス計数手段と、前記した読出しアドレス計数手段から
得られる第1の読出しアドレス値に対して、予め定めら
れたアドレス値だけ異なるアドレス値を示す第2の読出
しアドレス値を、前記した第1の読出しアドレス値と第
2の読出しアドレス値との一方だけが存在している期間
と、前記の第1の読出しアドレス値と第2の読出しアド
レス値との双方が存在している期間とが順次交互に時間
軸上に配列されている状態になるようにして、前記した
第1の読出しアドレス値に基づいて発生させる手段と、
前記した第1の読出しアドレス値と第2の読出しアドレ
ス値との双方が存在している期間において、前記した第
1の読出しアドレス値と第2の読出しアドレス値とにお
ける一方の読出しアドレス値によってメモリから読出さ
れたデータに対応した音響信号については、徐々に音響
レベルを漸増させ、また他方の読出しアドレス値によっ
てメモリから読出されたデータに対応した音響信号につ
いては、徐々に音響レベルを漸減させるようにする手段
と、前記した第1,第2の読出しアドレスと対応してメ
モリから読出された音響信号を合成する手段とを備えて
なるものであるから、本発明の音響信号処理装置ではV
TR等の低速再生時における音響信号の聞取りを可能と
するばかりでなく、2個の読出しアドレスカウンタの内
の一方の読出しアドレスカウンタから出力された読出し
アドレス値によって指示された記憶領域から読出された
音響信号が、順次に領域をずらしながら時間軸上に間欠
的に配列されている状態とし、また、2個の読出しアド
レスカウンタの双方から出力された読出しアドレス値に
より、それぞれ指示された別の記憶領域からそれぞれ読
出された音響信号が、一方の記憶領域から読出された音
響信号が、所謂、溶明状態とされ、他方の記憶領域から
読出された音響信号が、所謂、溶暗状態とされて、前記
の2つの記憶領域から読出された音響信号が同時的に時
間軸上に配列された状態にされるように、メモりからの
読出しを書込みアドレスに近いアドレス位置から開始し
て、徐々に信号レベルを上げて行き、書込みアドレスに
追付く付近において信号レベルを徐々に低下させるよう
にすることにより、順次の音響信号間の接続部分に位相
ずれや急激な信号レベルが生じさせず、聞き易い再生音
を、音響信号処理動作に用いられるメモリとして、小さ
な記憶容量のものを使用して構成できるのであり、本発
明により既述した問題点を良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音響信号処理装置のブロック図であ
る。
【図2】本発明の音響信号処理装置の動作説明用の図で
ある。
【図3】本発明の音響信号処理装置の動作説明用の図で
ある。
【図4】本発明の音響信号処理装置の動作説明用の図で
ある。
【図5】音響信号処理装置の動作説明用の図である。
【符号の説明】
1…入力端子、2…出力端子、3,12…低域通過濾波
器、4…アナログデジタル変換器、5…メモリ、6,7
…演算部、8,9…データ保持部、10…加算部、11
…デジタルアナログ変換器、13…制御部、14…書込
みアドレスカウンタ、15…シフトデータ設定部、16
…検出部、17…タイミング信号発生部、18…読出し
アドレスカウンタ、19…減算部、20…選択回路、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メモリの記憶領域へのアクセスが、メモ
    リのアドレス値の最大値と最小値とを連続させた環状の
    状態で行なわれるメモリに対して、信号処理の対象にさ
    れている音響信号を連続的に書込む手段と、前記のメモ
    リに記憶された音響信号を時間軸圧縮によりピッチ変換
    した状態の音響信号として読出す手段とを含んで構成さ
    れている音響信号処理装置において、メモリの全アドレ
    ス領域内に所定の間隔を隔てて設定した、複数個の特定
    なアドレス値の内の1つの特定なアドレス値に、書込み
    アドレス値が一致した時点に、前記の書込みアドレス値
    付近のアドレス値に、読出しアドレス値がプリセットさ
    れるとともに、その後の計数動作により変化して行く読
    出しアドレス値を第1の読出しアドレス値としたとき
    に、前記の第1の読出しアドレス値が書込みアドレス値
    に追付く付近までの期間に、第1の読出しアドレス値の
    計数動作を行なう読出しアドレス計数手段と、前記した
    読出しアドレス計数手段から得られる第1の読出しアド
    レス値に対して、予め定められたアドレス値だけ異なる
    アドレス値を示す第2の読出しアドレス値を、前記した
    第1の読出しアドレス値と第2の読出しアドレス値との
    一方だけが存在している期間と、前記の第1の読出しア
    ドレス値と第2の読出しアドレス値との双方が存在して
    いる期間とが順次交互に時間軸上に配列されている状態
    になるようにして、前記した第1の読出しアドレス値に
    基づいて発生させる手段と、前記した第1の読出しアド
    レス値と第2の読出しアドレス値との双方が存在してい
    る期間において、前記した第1の読出しアドレス値と第
    2の読出しアドレス値とにおける一方の読出しアドレス
    値によってメモリから読出されたデータに対応した音響
    信号については、徐々に音響レベルを漸増させ、また他
    方の読出しアドレス値によってメモリから読出されたデ
    ータに対応した音響信号については、徐々に音響レベル
    を漸減させるようにする手段と、前記した第1,第2の
    読出しアドレスと対応してメモリから読出された音響信
    号を合成する手段とを備えてなる音響信号処理装置。
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