JPH10133372A - カラーフィルター用保護膜組成物、及びカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター用保護膜組成物、及びカラーフィルター

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JPH10133372A
JPH10133372A JP29151796A JP29151796A JPH10133372A JP H10133372 A JPH10133372 A JP H10133372A JP 29151796 A JP29151796 A JP 29151796A JP 29151796 A JP29151796 A JP 29151796A JP H10133372 A JPH10133372 A JP H10133372A
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JP
Japan
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resin
color filter
protective film
film composition
filter according
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Application number
JP29151796A
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English (en)
Inventor
Ryuichiro Takasaki
龍一郎 高崎
Shingo Ikeda
真吾 池田
Fumiyuki Matsuo
史之 松尾
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーフィルター用保護膜組成物の塗布
性、透明性、平坦化能力、密着性、耐薬品性を改良し、
樹脂ブラックマトリックスを具備したカラーフィルター
の品質を向上させ、高品位、低コストで液晶ディスプレ
ー用カラーフィルターを製造する。なお、本発明組成物
は樹脂ブラックマトリックスタイプのカラーフィルター
製造のみならず、印刷法、電着法、染色法など従来の幅
広いカラーフィルター製造にも適用が可能であり、歩留
まり、信頼性、平坦性の向上をはかることができる。 【解決手段】(a)樹脂、(b)光重合開始剤の作用に
より硬化するモノマー、(c)光重合開始剤及び(d)
エポキシ化合物を含むカラーフィルター用保護膜組成物
であって、(d)エポキシ化合物がエポキシ当量300
以上のビスフェノール型エポキシ樹脂であることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶の表示装置ま
たは固体撮像素子と組み合わせて用いるカラーフィルタ
ーの製造の際にブラックマトリックス、着色画像等の保
護に使用する永久保護膜組成物及びそれを用いたカラー
フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターは染色法、印刷法、電
着法、顔料分散法などによりガラス基板上に赤、緑、
青、などの微細な画素を形成したものである。これら公
知の方法については以下のような特徴、問題点を有す
る。染色法によるカラーフィルターはゼラチンやポリビ
ニルアルコールなどに感光剤として重クロム酸塩を混合
した感光性樹脂により画像を形成した後、染色して製造
される。多色を同一基板に形成するためには、防染工程
が必須であり、工程が複雑になる問題点がある。また、
染料を使用しているため耐光性が劣る。感光剤として用
いる重クロム酸は公害防止の観点からも問題である。印
刷法によるカラーフィルターはスクリーン印刷またはフ
レキソ印刷などの方法で、熱硬化または光硬化インキを
ガラス基板に転写させる。画像形成、染色が不要である
ため工程が簡略である反面、高精細な画像が得られず、
インキの平滑性にも問題がある。電着法によるカラーフ
ィルターは、顔料または染料を含んだ浴に電極をもうけ
たガラス基板を浸し電気泳動により色相を付着させるも
のである。平滑性に優れるが、あらかじめ、ガラス基板
に電極が必要なため、複雑なパターンを形成させるのが
困難である。顔料分散法は光硬化性樹脂に顔料を分散さ
せた着色レジストにより画像を形成する。高耐熱性、染
色がいらないなどの利点があり、また、高精度な画像形
成が可能である。品質、製造コストの点から上記製造法
に比較し顔料分散法は優れ、現在カラーフィルター製造
の主流となっている。
【0003】さらに、赤、青、緑の着色画像の間には通
常コントラストを向上させる目的のためブラックマトリ
ックスと呼ばれる格子状の黒色パターンを配置するのが
一般的である。従来、ブラックマトリックスはガラス基
板全体にクロムを蒸着し、エッチング処理によりパター
ン形成する手法がとられていたが、クロムを使用するた
め、高コスト、高反射率であり、廃液処理にも問題を有
している。このため、感光性樹脂で形成する樹脂ブラッ
クマトリックスを形成する検討が鋭意なされている。樹
脂ブラックマトリックスはカーボンブラック等の黒色顔
料または数種の顔料を混合して黒色にした顔料を分散し
た感光性組成物により画像形成される。高遮光性を得る
ためには多量の顔料を配合したレジストを用いるかブラ
ックマトリックス自体の膜厚を厚くする必要があるが、
顔料配合比率を高めたレジストでは密着性、耐薬品性が
低下し、逆に、ブラックマトリックス自体の膜厚を厚く
するとカラーフィルター全体の平坦性が失われる傾向に
ある。そのため、平坦性、耐薬品性、密着性等の欠点を
同時に解決するのは極めて困難である。そこで、上記問
題点を解決するためブラックマトリックス、着色画像の
上に透明な保護膜をもう一層形成する手法が考えられる
が、樹脂ブラックマトリックス上で上記性能を発揮でき
る保護膜が無いため実用性のある樹脂ブラックマトリッ
クス型カラーフィルターは実現できていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は樹脂ブラック
マトリックス上においても耐薬品性、密着性、平坦性、
透明性が高いカラーフィルター用保護膜組成物を提供す
ることにより、高品質、低コスト、安全性に優れたカラ
ーフィルターを実現することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を進めた結果、特定のエポキシ化合物を配合した保護膜
組成物を使用することによってかかる目的を解決し得る
ことを見出した。すなわち本発明は、樹脂、光重合開始
剤、光重合開始剤の作用により硬化するモノマー、エポ
キシ化合物からなるカラーフィルター用保護膜にあって
エポキシ化合物がエポキシ当量300以上のビスフェノ
ール型エポキシ樹脂であることを特徴とするカラーフィ
ルター用保護膜組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
ーに存する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明組成物に使用される(a)
樹脂、(b)光重合開始剤の作用により硬化するモノマ
ー及び(c)光重合開始剤は一般にこの種成分を含むレ
ジストに使用される広い範囲から選ぶことができる。 (a)樹脂としては塗膜形成能を有する高分子化合物で
あれば特に制限は無く、具体的な例としては例えば下記
の化合物が挙げられる。 1)ポリオレフィン系ポリマー ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等 2)ジエン系ポリマー ポリブタジエン、ポリイソプレン等 3)共役ポリエン構造を有するポリマー ポリアセチレン系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー
等 4)ビニルポリマー ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル、ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ
ビニルフェノール等 5)ポリエーテル ポリフェニレンエーテル、ポリオキシラン、ポリオキセ
タン、ポリテトラヒドロフラン、ポリエーテルケトン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール等 6)フェノール樹脂 ノボラック樹脂、レゾール樹脂等 7)ポリエスエル ポリエチレンテレフタレート、ポリフェノールフタレイ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、アルキッド樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等 8)ポリアミド ナイロン−6、ナイロン66、水溶性ナイロン、ポリフ
ェニレンアミド等 9)ポリペプチド ゼラチン、カゼイン等 10)エポキシ樹脂及びその変性物 ノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールエポキシ樹
脂、ノボラックエポキシアクリレート及び酸無水物によ
る変性樹脂等 11)その他 ポリウレタン、ポリイミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、
ポリイミダゾール、ポリオキサゾール、ポリピロール、
ポリアニリン、ポリスルフィド、ポリスルホン、セルロ
ース類等
【0007】これらの樹脂の中では樹脂側鎖または主鎖
にカルボキシル基あるいはフェノール性水酸基等を有す
る樹脂を含有する保護膜組成物がアルカリ現像可能なた
め、公害防止の観点から好ましい。特にカルボキシル基
を有する樹脂、例えば、アクリル酸(共)重合体、スチ
レン/無水マレイン酸樹脂、ノボラックエポキシアクリ
レートの酸無水物変性樹脂等は高アルカリ現像性なので
好ましい。さらに、アクリル系樹脂は現像性、透明性に
優れているので好ましく、様々なモノマーを選択して種
々の共重合体を得ることが可能なため、性能および製造
制御の観点からより好ましい。
【0008】より具体的にはカルボキシル基を含有する
アクリル樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸、(無
水)マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、
などのカルボキシル基を有するモノマーとスチレン、α
−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アク
リルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル
グリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、ク
ロトン酸グリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸クロ
ライド、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メタクリ
ロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアク
リルアミド、などのコモノマーを共重合させたポリマー
が挙げられる。中でも好ましいのは構成モノマーとして
少なくとも(メタ)アクリル酸あるいは(メタ)アクリ
ル酸アルキルエーテルを含有するアクリル樹脂であり、
さらに好ましくは(メタ)アクリル酸およびスチレンを
含有するアクリル樹脂である。
【0009】また、これらの樹脂は側鎖にエチレン性二
重結合を付加させることもできる。樹脂側鎖に二重結合
を付与することにより光硬化性が高まるため、解像性、
密着性をさらに向上させることができ好ましい。エチレ
ン性二重結合を導入する合成手段として、例えば、特公
昭50−34443、特公昭50−34444などに記
載の方法等が挙げられる。具体的には、カルボキシル基
や水酸基にグリシジル基、エポキシシクロヘキシル基お
よび(メタ)アクリロイル基を併せ持つ化合物やアクリ
ル酸クロライドなどを反応させる方法が挙げられる。例
えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジ
ルエーテル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロト
ニルグリシジルエーテル、(イソ)クロトン酸グリシジ
ルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチ
ル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸クロライ
ド、(メタ)アリルクロライドなどの化合物を使用し、
カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に反応させること
により側鎖に重合基を有する樹脂を得ることができる。
特に、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メ
タ)アクリレートのような脂環式エポキシ化合物を反応
させた樹脂は特に耐薬品性が高いので好ましい。
【0010】なお、本明細書において、「(メタ)アク
リル〜」、「(メタ)アクリレート」等は、「アクリル
〜またはメタクリル〜」、「アクリレートまたはメタク
リレート」等を意味するものとし、例えば「(メタ)ア
クリル酸」は「アクリル酸またはメタクリル酸」を意味
するものとする。これらのアクリル樹脂のGPCで測定
した重量平均分子量の好ましい範囲は1000〜10
0,000である。重量平均分子量が1000以下であ
ると均一な塗膜をえるのが難しく、また、100,00
0を超えると平坦化能力、現像性が低下する傾向があ
る。また、カルボキシル基の好ましい含有量の範囲は酸
価で5〜200である。酸価が5以下であるとアルカリ
現像液に不溶となり、また、200を超えると感度、耐
薬品性が低下することがある。
【0011】また、エポキシ化合物と不飽和モノカルボ
ン酸の反応により得られる樹脂は、保護膜の平坦性に特
に優れ、好ましい。その場合、樹脂の原料となるエポキ
シ化合物としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、水
素添加型ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、水素添加型ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水素
添加型ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、(o,m,p)−クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化(o,m,p)−ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルト
リスヒドロキシエチルイソシアヌレート、アリルグリシ
ジルエーテル、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フ
ェニルグリシジルエーテル、フェノールグリシジルエー
テル、ラウリルアルコールグリシジルエーテル、アジピ
ン酸グリシジルエーテル、フタル酸グリシジルエーテ
ル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネ
オペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリシジ
ルフタルイミド、(ポリ)エチレングリコールグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセリンポリグリシジルエーテル、トリメチロー
ルプロパンポリグリシジルエーテル、ブチルグリシジル
エーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等を挙げる
ことが出来る。エポキシ化合物のなかでは特にフェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、(o,m,p)−クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。より好まし
くはo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である。
不飽和モノカルボン酸の例としてはアクリル酸、メタア
クリル酸、β−フリルアクリル酸、β−スチリルアクリ
ル酸、α−シアノケイ皮酸、ケイ皮酸、クロトン酸、等
が挙げられる。これらの不飽和モノカルボン酸は単独、
複数併用どちらも可能である。不飽和モノカルボン酸の
なかではアクリル酸、メタアクリル酸が好ましい。より
好ましくはアクリル酸である。樹脂はエポキシ化合物の
エポキシ基と不飽和カルボン酸のカルボキシル基とのエ
ステル化反応により得られる。エステル化反応は常法に
より行うことができ、1級、2級、3級のアミン、4級
アンモニウム塩等の触媒を用いると反応が促進される。
反応比率はエポキシ化合物のエポキシ基1当量に対し
て、不飽和モノカルボン酸のカルボキシル基が0.3〜
1.2当量、より好ましくは0.5〜1.1当量であ
る。このようにして得られた樹脂のGPCで測定した重
量平均分子量の好ましい範囲は1000〜100,00
0である。重量平均分子量が1000以下であると均一
な塗膜をえるのが難しく、また、100,000を超え
ると平坦化能力が低下する。 (b)光重合開始剤の作用により硬化するモノマーとし
ては、光重合開始剤の発生するラジカルの作用によりラ
ジカル重合するモノマーおよび光重合開始剤から発生す
る酸の作用で付加縮合するモノマー等公知のいずれのも
のも用い得る。前者の代表的例としては、エチレン性二
重結合を有するモノマーが挙げられ、より具体的には、
イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ラ
ウリルアクリレート、セチルアクリレート、ステアリル
アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボニ
ルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−メトキシ
エチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレー
ト、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチ
ルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、フ
ェノキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキ
シプロピレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタ
レート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲン
フタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒ
ドロハイドロゲンフタレート、モルホリノエチルメタク
リレート、トリフルオロエチルアクリレート、トリフル
オロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘプタデカフルオロドデシルアクリレー
ト、トリメチルシロキシエチルメタクリレート、1,4
−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テ
トラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレ
ングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジ
アクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレー
ト、ビスフェノールA,エチレンオキサイド付加物ジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロ
パンエチレンオキサイド付加トリアクリレート、グリセ
リンプロピレンオキサイド付加トリアクリレート、トリ
スアクリロイルオキシエチレンフォスフェート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、ノボラックエポ
キシのアクリル酸変性物、ノボラックエポキシのアクリ
ル酸および酸無水物の変性物、N−ビニルピロリドン、
N−ビニルカプロラクタム、アクリル化イソシアヌレー
ト、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアク
リレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル
アクリレートなどが挙げられる。これらのモノマーのな
かではアクリルモノマー、特に3個以上のエチレン性二
重結合を有するアクリルモノマーが透明性、感度、耐薬
品性の観点から好ましい。これらのモノマーは単独また
は複数組み合わせて使用される。
【0012】一方、光重合開始剤から発生する酸の作用
で付加縮合するモノマーとしては、メラミン、ベンゾグ
アナミン、グリコールウリルもしくは尿素にホルムアル
デヒドを作用させた化合物またはそれらのアルキル変性
化合物、エポキシ化合物およびレゾール化合物等の架橋
作用を有する化合物が挙げられる。具体的には、三井サ
イアナミド社のサイメル(登録商標)300、301、
303、350、736、738、370、771、3
25、327、703、701、266、267、28
5、232、235、238、1141、272、25
4、202、1156、1158は、メラミンにホルム
アルデヒドを作用させた化合物またはそのアルキル変性
物の例である。サイメル(登録商標)1123、112
5、1128は、ベンゾグアナミンにホルムアルデヒド
を作用させた化合物またはそのアルキル変性物の例であ
る。サイメル(登録商標)1170、1171、117
4、1172はグリコールウリルにホルムアルデヒドを
作用させた化合物またはそのアルキル変性物の例であ
る。尿素にホルムアルデヒドを作用させた化合物または
そのアルキル変性物の例として三井サイアナミド社のU
FR(登録商標)65、300を挙げることができる。
【0013】エポキシ化合物の例として、トリグリシジ
ルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、アリルグ
リシジルエーテル、エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル、フェノールグリシジ
ルエーテル、ラウリルアルコールグリシジルエーテル、
アジピン酸グリシジルエーテル、フタル酸グリシジルエ
ーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロ
モネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリ
シジルフタルイミド、(ポリ)エチレングリコールグリ
シジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエー
テル、グリセリンポリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンポリグリシジルエーテル、ブチルグリシジ
ルエーテル等を挙げることができる。
【0014】この中で特に好ましい化合物として、分子
中に−N(CH2 OR)2 基を有する化合物(式中、R
は水素原子またはアルキル基を示す)が挙げられる。詳
しくは、尿素あるいはメラミンにホルムアルデヒドを作
用させた化合物またはそのアルキル変性物が特に好まし
い。レゾール化合物の例として、群栄化学社製のPP−
3000s、PP−3000A、RP−2978、SP
−1974、SP−1975、SP−1976、SP−
1977、RP−3973等が挙げられる。これらのバ
インダー樹脂およびモノマーの中では、保護膜の透明
性、熱による黄変性、アルカリ現像可能である点に於て
特に前記のカルボキシル基を含有するアクリル樹脂とア
クリルモノマーとの組合せが最も好ましい。
【0015】(c)光重合開始剤としては、公知のいず
れのものも用いることができ、紫外線によりエチレン性
不飽和基を重合させるラジカルを発生させることのでき
る化合物および紫外線により酸を発生させる化合物が挙
げられる。具体的には2−(4−メトキシフェニル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナ
フチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
などのハロメチル化トリアジン誘導体、ハロメチル化オ
キサジアゾール誘導体、2−(2’−クロロフェニル)
−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2’
−クロロフェニル)−4,5−ビス(3’−メトキシフ
ェニル)イミダゾール2量体、2−(2’−フルオロフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2
−(2’−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイ
ミダゾール2量体、(4’−メトキシフェニル)−4,
5−ジフェニルイミダゾール2量体などのイミダゾール
誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテルなどのベンゾイン、ベンゾイン
アルキルエーテル類、2−メチルアントラキノン、2−
エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノ
ン、1−クロロアントラキノンなどのアントラキノン誘
導体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン、ミヒ
ラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベ
ンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロ
ベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カル
ボキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、
2,2,−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メ
チルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチル
エチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒ
ドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−
メチル−(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モル
ホリノ−1−プロパノン、1,1,1,−トリクロロメ
チル−(p−ブチルフェニル)ケトンなどのアセトフェ
ノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオ
キサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4
−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチ
オキサントンなどのチオキサントン誘導体、p−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸
エチルなどの安息香酸エステル誘導体、9−フェニルア
クリジン、9−(p−メトキシフェニル)アクリジンな
どのアクリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズフェ
ナジンなどのフェナジン誘導体、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフ
ェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビ
ス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,
6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタ
ジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,4−ジ−フ
ルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオ
ロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フ
ルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イルな
どのチタノセン誘導体等が挙げられる。これらの光重合
開始剤は単独または複数組み合わせて使用される。例え
ば、特公昭53−12802、特開平1−27990
3、特開平2−48664、特開平4−164902、
特開平6−75373などに記載の開始剤の組み合わせ
などが挙げられる。こららの開始剤のなかでは保護膜の
透明性保持の観点から365nmにおけるモル吸光係数
が2000l/mol×cm以下のものが好ましい。特
に好ましいのは1800l/mol×cm以下の開始剤
である。具体的には2,2−ジメトキシ−1,2−ジフ
ェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキ
シル−フェニルケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニルケトンとベンゾフェノンの複合開始剤、2
−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−
モンフォリノプロパノン等が挙げられる。
【0016】本発明で使用される(d)エポキシ当量3
00以上のビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビ
スフェノールA型、F型、S型のいずれでも良く、例え
ば、油化シェルエポキシ社製のエピコート1001、1
002、1003、1055、1004、1004A
F、1007、1009、1010、1003F、10
04F、1005F、1100L、旭チバ社製のアラル
ダイトAER6001、6011、6021、604
1、6051、6071、6081、6091、600
2、6032、6042、6052、6062、607
2、6003、6013、6023、6004、601
4、6034、6044、6054、6064、608
4、6094、6104、6114、6006、600
7、6027、6097、6008、6018、600
9、6019、6029、6039、6049、609
9、大日本インキ社製のエピクロン900−IM、10
50、1055、2055、3050、4050、40
55、7050、9055、東都化成社製のYD−01
1、YD−012、YD−013、YD−014、YD
−017、YD−019、YD−020、YD−701
1R、YD−7014R、YD−7017、YD−70
19、YD−7020、YD−900、YD−901、
YD−902、YD−903、YD−904、YD−9
07、YD−909、YD−927、YDF−200
1、YDF−2004、旭電化社製のアデカレジン等が
挙げられる。中でも、ビウフェノールA型が好適に使用
され、エポキシ当量は、400以上が好ましい。
【0017】本発明の保護膜成分の好ましい配合比率は
a)樹脂が20〜90wt%、(b)光重合開始剤の作
用により硬化するモノマーが5〜70wt%(c)光重
合開始剤0.01〜30wt%(d)エポキシ当量30
0以上のビスフェノール型エポキシ樹脂が5〜70wt
%の範囲である。 a)樹脂の配合比率が上記範囲以下であると塗膜特性が
低下し、ピンホールが発生しやすくなり、膜厚の均一性
も失われるようになる。現像特性も低下するため良好な
画像がでにくくなる。また、上記範囲を越えると密着
性、耐薬品性が低下する。 b)モノマーの配合比率が上記範囲以下であると光硬化
時の架橋密度が不十分となり画像形成能が低下する。ま
た、上記範囲を越えると乾燥時のベタツキが増大し作業
性が低下する。また、現像液への溶解性も低下するため
解像性の低下も発生するようになる。 c)光重合開始剤の配合比率が上記範囲以下であると感
度低下が著しくなり、露光に長時間を要するため作業効
率を低下させる。また、上記範囲を越えると透明性の低
下や開始剤の再析出等の問題が発生することがある。 d)ビスフェノールエポキシ樹脂の添加量が上記範囲以
下であると耐熱性、耐薬品性、密着性が低下する。ま
た、上記範囲を越えると現像性が低下し良好な画像が得
られにくくなる。
【0018】本発明の保護膜組成物は通常これらの成分
を溶剤に溶解させた状態で使用される。溶剤としては具
体的に、ジイソプロピルエーテル、ミネラルスピリッ
ト、n−ペンタン、アミルエーテル、エチルカプリレー
ト、n−ヘキサン、ジエチルエーテル、イソプレン、エ
チルイソブチルエーテル、ブチルステアレート、n−オ
クタン、バルソル#2、アプコ#18ソルベント、ジイ
ソブチレン、アミルアセテート、ブチルブチレート、ア
プコシンナー、ブチルエーテル、ジイソブチルケトン、
メチルシクロヘキセン、メチルノニルケトン、プロピル
エーテル、ドデカン、Socal solvent N
o.1およびNo.2、アミルホルメート、ジヘキシル
エーテル、ジイソプロピルケトン、ソルベッソ#15
0、酢酸ブチル(n,sec,t)、ヘキセン、シェル
TS28 ソルベント、ブチルクロライド、エチルア
ミルケトン、エチルベンゾネート、アミルクロライド、
エチレングリコールジエチルエーテル、エチルオルソホ
ルメート、メトキシメチルペンタノン、メチルブチルケ
トン、メチルヘキシルケトン、メチルイソブチレート、
ベンゾニトリル、エチルプロピオネート、メチルセロソ
ルブアセテート、メチルイソアミルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、プロピルアセテート、アミルアセテー
ト、アミルホルメート、ビシクロヘキシル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、ジペンテ
ン、メトキシメチルペンタノール、メチルアミルケト
ン、メチルイソプロピルケトン、プロピルプロピオネー
ト、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、メチ
ルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート、カルビトール、シク
ロヘキサノン、酢酸エチル、プロピレングリコール、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール
モノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキ
シプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸エチル、3
−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−
メトキシプロピオン酸ブチル、ジグライム、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
アセテート、エチルカルビトール、ブチルカルビトー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコール−t−ブチルエーテル、3−メチル−3−
メトキシブタノール、トリプロピレングリコールメチル
エーテル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート
などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は沸点が100℃か
ら200℃の範囲のものを選択するのが平滑性、乾燥特
性の観点から好ましい。より好ましくは120℃〜17
0℃の沸点をもつものである。これらの溶剤は単独もし
くは混合して使用される。溶剤の添加量は固形分濃度が
5〜50wt%の範囲となるように加えるのが好まし
い。固形分濃度が5wt%以下であると十分な膜厚を得
ることが難しく、ピンホール等の塗布欠陥が発生しやす
くなる。また、50wt%を越えると粘度上昇により塗
膜の平滑性が失われるようになる。
【0019】本発明の保護膜組成物には必須成分以外に
塗膜特性向上のためのレベリング剤、、紫外線吸収剤、
エポキシ硬化剤、消泡剤、増感剤、フィラー等を好適に
添加することができる。
【0020】本発明の組成物はスピンコーター、ロール
コーター、カーテンコーター、スクリーン印刷などの公
知の方法でカラーフィルター上に塗布される。カラーフ
ィルターは通常、ガラス基板上にブラックマトリックス
及び着色画像が形成されてなるが、本発明の保護膜組成
物は、特にブラックマトリックスが樹脂ブラックマトリ
ックスであるカラーフィルター上に形成するのが有利で
ある。塗布膜厚は0.2μm〜10μmが好ましい。よ
り好ましくは0.3から5μmである。塗布膜を乾燥さ
せるためにコンベクションオーブンまたはホットプレー
トが使用される。乾燥温度は50℃〜150℃、乾燥時
間は30秒〜60分が好適である。露光には高圧水銀
燈、超高圧水銀燈、キセノンランプ、カーボンアーク燈
等の紫外線を発する光源が使用でき、マスクを通して露
光することにより保護膜に潜像が形成される。その後、
未露光部分を溶解させる溶剤で現像することにより画像
が形成される。現像液はアセトン、トルエン、MEK、
塩化メチレン、ジクロルエタン、NMP、シクロヘキサ
ノン、プロピレングリコール、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、エチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセ
ロソルブアセテート、ジグライムなどの有機溶剤も使用
可能であるが、環境問題からアルカリ現像液の方が好ま
しい。一例をあげるならば水酸化ナトリウム水溶液、水
酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリ
ウム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムハイド
ロオキサイド水溶液、などが用いられる。アルカリ現像
液には界面活性剤、消泡剤などが添加されていてもよ
い。現像方法としては、特に制限はなく、パドル法、デ
ィッピング法、スプレー法など公知の方法でおこなうこ
とができる。またプリウエットを採用してもよい。な
お、画像形成が不要な場合には露光から現像までの工程
を省くことができる。保護膜の硬化処理には光硬化、熱
硬化、及び光及び熱硬化を併せた処理が可能である。光
硬化には高圧水銀燈、超高圧水銀燈、キセノンランプ、
カーボンアーク燈等が好適に使用でき、熱硬化にはホッ
トプレート、コンベクションオーブン、IRオーブン等
が好適に使用できる。光硬化の方が熱硬化よりスループ
ットの点で有利になる場合があるが、熱硬化の方が着色
画像への退色等の悪影響が少ないのでより好ましい。ホ
ットプレートまたはコンベクションオーブンで熱硬化を
行う場合には180℃〜300℃、硬化時間は30秒〜
60分の範囲が好適である。熱硬化処理が上記範囲より
緩い場合には、保護膜の硬化が十分に進まず、耐薬品
性、密着性が低下することがある。また、上記範囲より
強い硬化を行うと、着色膜の退色が起こる場合がある。
【0021】
【実施例】次に、実施例を用いて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。
【0022】実施例1−11および比較例1−4 1)保護膜の組成 a)樹脂(合成例−1で合成) 10g b)アクリルモノマー;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5g c)開始剤 0.5g C−1 2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン 吸光係数100l/mol・cm(365nm、THF溶媒中) C−2 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 吸光係数20l/mol・cm(365nm、THF溶媒中) C−3 2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モンフォ リノプロパノン−1 吸光係数120l/mol・cm(365nm、THF溶媒中) d)エポキシ化合物 2.0g 表−1記載 e)溶剤 プロピレングリコールモノメチルアセテート 20g
【0023】2)保護膜の評価 保護膜溶液をスピンコーターにて樹脂ブラックマトリッ
クス、赤、緑、青でパターニングされたカラーフィルタ
ー基板上に塗布した。保護膜を塗布する前のカラーフィ
ルターの着色画像部の最大−最小膜厚差は触針式膜厚計
α−ステップ(テンコール社製)で測定したところ0.
6μであった。次にホットプレートで保護膜を80℃、
1分間乾燥した。乾燥後の保護膜の膜厚はガラス基板上
で3μであった。乾燥後の保護膜の塗布ムラを目視観察
により評価した。均一な塗膜が得られるものを○、塗布
ムラが観察されるものを×とした。このサンプルをマス
クを通して高圧水銀灯で1000mj/cm2 像露光し
た。温度25℃、濃度0.05wt%の水酸化カリウム
水溶液に浸漬現像してパターニングした。さらに、これ
をホットプレートにて200℃で10分間熱硬化を行な
った。こうして得られたサンプルについて以下の評価を
行なった結果を表−1に示す。透明性 透明性はガラス基板上の保護膜(膜厚3μ)の透過率を
分光光度計(日立製作所製 U−3000型)で測定し
400nmにおける透過百分率により評価した。平坦化能力 保護膜で被われた着色画像部の最大−最小膜厚差をα−
ステップにて測定し平坦化能力を評価した。耐薬品性、密着性 耐薬品試験は塩化第2鉄25wt%、塩酸18wt%を
含有する水溶液に45℃で30分間サンプルを浸せき
後、カッターにて1mm角で100個の碁盤目ができる
よう保護膜に傷をつけセロテープ剥離試験を行った。剥
離した升目の百分率を求め保護膜の耐薬品性、密着性を
評価した。すなわち、セロテープ剥離試験で剥離した升
目のパーセンテージが低いものほど耐薬品性、密着性が
高いことを示している。
【0024】なお、樹脂は以下の合成例1に従って製造
して用いた。 合成例−1 酸価200、分子量5000のスチレン・アクリル酸樹
脂20g、p−メトキシフェノール0.2g、ドデシル
トリメチルアンモニウムクロリド0.2g、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート40gをフラ
スコに仕込み、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メ
チルアクリレート7.6gを滴下し100℃の温度で3
0時間反応させた。反応液を水に再沈殿、乾燥させて樹
脂を得た。KOHによる中和滴定をおこなったところ樹
脂の酸価は80であった。 実施例12−22および比較例5−8 保護膜の組成のうち、a)樹脂とd)エポキシ化合物を
下記の通りとし、保護膜の評価の際、アルカリ現像を行
わなかった以外は、前記実施例1と同様にした結果を表
−2に示す。 a)樹脂 10g o−クレゾールノボラックエポキシ樹脂のアクリル酸付加樹脂 重量平均分子量 4000 酸価2mg/KOH以下 エポキシ当量 10000g/当量以上 d)エポキシ樹脂 2.0g 表−2記載
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明により得られた保護膜組成物は塗
布性、透明性、平坦化能力、密着性、耐薬品性が高いた
め、樹脂ブラックマトリックスを具備したカラーフィル
ターの品質を著しく向上させることがきる。従って、本
発明の保護膜組成物を用いることにより、高品位、低コ
ストで液晶ディスプレー用カラーフィルターを製造する
ことができる。なお、本発明の保護膜は樹脂ブラックマ
トリックスタイプのカラーフィルター製造のみならず、
印刷法、電着法、染色法など従来の幅広いカラーフィル
ター製造にも適用が可能であり、歩留まり、信頼性、平
坦性の向上をはかることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 163/10 C09D 163/10 G02B 5/20 101 G02B 5/20 101 G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 7/028 7/028 H01J 9/227 H01J 9/227 D

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)樹脂、(b)光重合開始剤の作用に
    より硬化するモノマー、(c)光重合開始剤及び(d)
    エポキシ化合物を含むカラーフィルター用保護膜組成物
    であって、(d)エポキシ化合物がエポキシ当量300
    以上のビスフェノール型エポキシ樹脂であることを特徴
    とするカラーフィルター用保護膜組成物。
  2. 【請求項2】 (a)樹脂がアルカリ可溶性である請求
    項1記載のカラーフィルター用保護膜組成物。
  3. 【請求項3】 (a)樹脂がアルカリ可溶性で且つ樹脂
    側鎖に重合基を有する請求項1に記載のカラーフィルタ
    ー用保護膜組成物。
  4. 【請求項4】 (a)樹脂が構成単位としてスチレン及
    び/または(メタ)アクリル酸を含むことを特徴とする
    請求項1〜3記載のカラーフィルター用保護膜組成物。
  5. 【請求項5】 (a)樹脂側鎖の重合基が(メタ)アク
    リル基である請求項3または4記載のカラーフィルター
    用保護膜組成物。。
  6. 【請求項6】 (a)樹脂側鎖の重合基が(メタ)アク
    リル基を有する脂環式エポキシ化合物により導入された
    ことを特徴とする請求項3〜5記載のカラーフィルター
    用保護膜組成物。。
  7. 【請求項7】(a)樹脂がエポキシ化合物と不飽和モノ
    カルボン酸の反応により得られる樹脂である請求項1記
    載のカラーフィルター用保護膜組成物。
  8. 【請求項8】(a)樹脂のエポキシ化合物がノボラック
    エポキシ化合物である請求項7記載のカラーフィルター
    用保護膜組成物。
  9. 【請求項9】 (a)樹脂の不飽和モノカルボン酸が
    (メタ)アクリル酸である請求項7記載のカラーフィル
    ター用保護膜組成物。
  10. 【請求項10】 (a)樹脂がノボラックエポキシ化合
    物と(メタ)アクリル酸の反応により得られる樹脂であ
    る請求項7記載のカラーフィルター用保護膜組成物。
  11. 【請求項11】 (b)光重合開始剤の作用により硬化
    するモノマーが3官能以上のアクリルモノマーである請
    求項1〜10記載のカラーフィルター用保護膜組成物。
  12. 【請求項12】 (c)光重合開始剤の365nmにお
    けるモル吸光係数が2000l/mol×cm以下であ
    る請求項1〜11記載のカラーフィルター用保護膜組成
    物。
  13. 【請求項13】請求項1〜12記載の保護膜組成物で形
    成された保護膜を着色画像部の上部に設けたことを特徴
    とするカラーフィルター。
  14. 【請求項14】カラーフィルターが樹脂ブラックマトリ
    ックスを有する請求項13のカラーフィルター。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006251536A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Mitsubishi Chemicals Corp 保護膜用熱硬化性組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置
US9557444B2 (en) 2013-08-29 2017-01-31 Chi Mei Corporation Alkali-soluble resin, photosensitive resin composition, color filter, method for manufacturing the same, and liquid crystal display apparatus
US10088612B2 (en) 2014-11-18 2018-10-02 Chi Mei Corporation Alkali-soluble resin, photosensitive resin composition for color filter containing the same and uses thereof
US10495919B2 (en) 2017-08-14 2019-12-03 Chi Mei Corporation Photosensitive resin composition and manufacturing method of the same, black matrix, pixel layer, protection film, color filter, and liquid crystal display apparatus

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