JPH10132857A - 指針計器 - Google Patents

指針計器

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JPH10132857A
JPH10132857A JP28697796A JP28697796A JPH10132857A JP H10132857 A JPH10132857 A JP H10132857A JP 28697796 A JP28697796 A JP 28697796A JP 28697796 A JP28697796 A JP 28697796A JP H10132857 A JPH10132857 A JP H10132857A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が少なく、低コスト化が図れると共
に、薄型かつ軽量のムーブメントを備えた指針計器を提
供すること。 【解決手段】 半円形の内歯歯車5と、この内歯歯車5
に取り付けられたリング6と、このリング6に取り付け
られた一対のマグネット7と、このマグネット7の外周
に配置された一対のソレノイドコイル8と、内歯歯車5
に噛み合う円形の歯車9と、この歯車9に固着されたシ
ャフト10に取り付けられた指針11とを備え、ソレノ
イドコイル8に流す電流の電流値と方向を制御すること
により、その電流値及び方向に応じてマグネット7が移
動して内歯歯車5が回転し、これと噛み合う歯車9が回
転しシャフト10を介して指針11が振れて文字板を指
示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指針計器に関し、
詳しくは、指針を駆動するムーブメントの改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】指針計器のムーブメントとして、交差コ
イル式のもの、あるいは、モータの回転を直線運動に変
換して指針を直線往復動させるリニア式のもの、等が一
般に知られている。
【0003】前者の交差コイル式のものは、非磁性体の
シールドケースに周囲に一対の交差コイルが交差するよ
うに巻回され、このシールドケース内に可動マグネット
が回転自在に取り付けられ、この可動マグネットに指針
を取り付けている(例えば実公平2−34619号公報
参照)。
【0004】また、後者のリニア式のムーブメントは、
モータの回転を指針の直線往復運動に変換するようにな
っている(例えば実開平2−131617号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】交差コイル式のもの
は、シールドケースを包囲するように交差コイルが配置
されるため、計器の外形寸法が大きく、構成も複雑にな
ると共に、シールドケース等のプレス部品が必要とされ
るため、コストが高く、重量も大きくなるという問題が
ある。
【0006】また、リニア式のものは、交差コイルやシ
ールドケースは不要となるが、モータを必要とするた
め、コスト高、大重量という問題は解消されないという
問題がある。
【0007】本発明は上述の点に着目してなされたもの
で、ムーブメントの改良により、部品点数が少なく、低
コスト化が可能であると共に、薄型かつ軽量の指針計器
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、測定値に対応した電流でム
ーブメントを駆動して指針で文字板を指示する計器であ
って、前記ムーブメントは、前記電流で制御されるソレ
ノイドコイルと、該ソレノイドコイル内でソレノイドコ
イルの軸方向に移動されるマグネットが取り付けられた
歯車駆動部材と、該歯車駆動部材に噛み合って回転さ
れ、指針に回転を伝達する歯車と、からなることを特徴
とするものである。
【0009】このため、請求項1記載の発明では、ソレ
ノイドコイルに流す電流を制御することにより、その電
流値に応じてマグネットが移動し、歯車駆動部材を介し
て歯車が回転し、この歯車に取り付けられている指針が
振れて文字板を指示する。ムーブメントが歯車機構であ
るため、薄形に構成できると共に、ソレノイドコイルを
使用しているので、コイルの構成が簡単になり、部品構
成も簡素化され、軽量、小型の指針計器が得られる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の指針計器であって、前記歯車駆動部材は、前記歯車
が噛み合う内歯歯車であり、該内歯歯車には同心円をな
すリングが取り付けられ、このリングに前記マグネット
が2箇所に取り付けられ、各マグネットの位置に前記ソ
レノイドコイルが配置されていることを特徴とするもの
である。
【0011】このため、請求項2記載の発明では、ソレ
ノイドコイルに流す電流を制御することにより、その電
流値に応じてマグネットが移動し、内歯歯車を介して歯
車が回転し、この歯車に取り付けられている指針が振れ
て文字板を指示する。ムーブメントが内歯歯車と歯車で
構成されているため、薄形に構成できると共に、歯車が
内歯歯車内に収まるため、全体として小スペースで小型
化される。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の指針計器であって、前記歯車駆動部材は、前記歯車
が噛み合う1本のラックであり、該ラックの一端に前記
マグネットが取り付けられ、前記ソレノイドコイルは2
相コイルで構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0013】このため、請求項3記載の発明では、ソレ
ノイドコイルの2相コイルの電流値と方向を制御するこ
とにより、その電流値と方向に応じてマグネットが移動
し、ラックを介して歯車が回転し、この歯車に取り付け
られている指針が振れて文字板を指示する。ムーブメン
トが1本のラックと歯車で構成されているため、薄形
で、かつ幅方向を小さく構成できる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1記載の指
針計器であって、前記歯車駆動部材は、前記歯車が噛み
合う1本のラックであり、該ラックの両端に前記マグネ
ットが取り付けられ、前記ソレノイドコイルはラックの
両端の2箇所に配置されていることを特徴とするもので
ある。
【0015】このため、請求項4記載の発明では、2個
のソレノイドコイルに流す電流の電流値と方向を制御す
ることにより、その電流値及び方向に応じてマグネット
が移動し、ラックを介して歯車が回転する。2個のソレ
ノイドコイルで精度の高い制御が可能となると共に、1
相コイルで小型のソレノイドコイルが使用可能である。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1記載の指
針計器であって、前記歯車駆動部材は、前記歯車が噛み
合う2本のラックであり、各々のラックの一端に前記マ
グネットが取り付けられ、前記ソレノイドコイルは前記
マグネットに対応させてそれぞれ配置されていることを
特徴とするものである。
【0017】このため、請求項5記載の発明では、2個
のソレノイドコイルに流す電流の電流値と方向を制御す
ることにより、その電流値及び方向に応じて2本のラッ
クを介して歯車が回転する。ソレノイドコイルは1相コ
イルで小型のものが使用可能であり、かつ歯車は2本の
ラックと噛み合っているため、歯車の回転にぶれが発生
しにくく、振動等による指針の振れが少なくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて説明する。
【0019】図1および図2は、本発明の第1実施の形
態を示すもので、円筒形の上ケース1と下ケース2とに
より形成された空間部3にムーブメント4が取り付けら
れている。
【0020】このムーブメント4は、半円形の内歯歯車
5と、この内歯歯車5に取り付けられた半円形の非磁性
材からなるリング6と、このリング6に取り付けられた
一対のマグネット7、7と、このリング6の外周に配置
されたソレノイドコイル8、8と、内歯歯車5に噛み合
う円形の歯車9と、この歯車9に固着されたシャフト1
0に取り付けられた指針11(図2参照)とを備えてい
る。
【0021】内歯歯車5は、ボス部5aと、このボス部
5aから突出したアーム部5bと、このアーム部5bに
一体に形成された円弧部5cと、この円弧部5cの内側
に形成された歯部5dとからなり、上下ケース1、2に
固定された軸12にボス部5aが回転自在に取り付けら
れている。
【0022】リング6は、その両端がアーム部5bの端
面に固定されて軸12と同心円をなし、このリング6に
所定の間隔をおいて2個の円筒状のマグネット7、7が
挿入固定されている。
【0023】下ケース2の空間部3内にはフレーム13
が設けられ、このフレーム13の両端に形成された凹部
14、14にソレノイドコイル8、8が取り付けられ、
このソレノイドコイル8、8内をマグネット7、7が非
接触で通過するようになっている。
【0024】上ケース1の上面には、図示しない文字板
が取り付けられている。歯車9のシャフト10は、上ケ
ース1の軸受部15を通って文字板の上方に突出し、指
針11が文字板上で回転移動して指針表示するようにな
っている。
【0025】ソレノイドコイル8、8に流す電流の電流
値と方向を制御することにより、その電流値及び方向に
応じてマグネット7が移動し、リング6を介して内歯歯
車5が回転し(a矢印方向)、これと噛み合う歯車9が
回転し(b矢印方向)シャフト10を介して指針11が
振れて(c矢印方向)文字板を指示する。
【0026】図3および図4は、本発明の第2実施の形
態を示すもので、ムーブメントとしてラック・ピニオン
機構を使用したものである。
【0027】下ケース2には、直線状のラック収納部1
7と、このラック収納部17の側部に形成された半円形
の歯車収納部18と、ラック収納部17の一端に形成さ
れたソレノイドコイル収納部19とを有し、同形状の上
ケース1が重ね合わされてビス20で固定されている。
【0028】ラック21は、下ケース2のラック収納部
17に移動自在に収納され、ソレノイドコイル収納部1
9にはソレノイドコイル8が収納されている。ソレノイ
ドコイル8は、内側コイル8aと外側コイル8bの2相
コイルとなっている(図4参照)。ラック21の一端の
円柱部21aにはマグネット7が取り付けられており、
このマグネット7はソレノイドコイル8内を非接触で移
動するようになっている。
【0029】ラック21と噛み合う歯車9は、歯車収納
部18に回転自在に収納され、この歯車9に固定された
シャフト10は上ケース1の軸受部15に回転自在に支
持されると共に、上ケース1から軸受部15を通って文
字板(図示せず)の上方に突出し、指針11(図4参
照)が文字板上で回転移動して指針表示するようになっ
ている。
【0030】この第2実施の形態でも、ソレノイドコイ
ル8の両コイル8a、8bに流す電流の電流値と方向を
制御することにより、その電流値と方向に応じてマグネ
ット7が移動し(d矢印方向)、ラック21を介して歯
車9が回転し(c矢印方向)、指針11が振れて文字板
を指示する。
【0031】図5および図6は、本発明の第3実施の形
態を示すもので、ラック21の両端にマグネット7、7
を取り付け、ラック収納部17の両端の2個のソレノイ
ドコイル収納部19、19にソレノイドコイル8、8を
収納し、各ソレノイドコイル8、8に各マグネット7、
7を挿入したもので、その他の構成は第2実施の形態と
同一である。この第3実施の形態では、両ソレノイドコ
イル8、8によりマグネット7、7の移動が制御され、
ラック21は往復動する(d矢印方向)。
【0032】図7および図8は、本発明の第4実施の形
態を示すもので、ムーブメントとして二重ラックによる
機構を使用した例である。
【0033】下ケース2には、中央に歯車収納部18
が、両側の2箇所にラック収納部17、17が形成さ
れ、ラック収納部17、17の一端にソレノイドコイル
収納部19、19が形成され、同形状の上ケース1が重
ね合わされてビス20で固定されている。各ラック収納
部17、17にラック21、21が移動自在に収納さ
れ、各ラック21、21に取り付けられているマグネッ
ト7、7をソレノイドコイル8、8内に挿入し、歯車収
納部18に収納された歯車9は両ラック21、21に噛
み合っている。
【0034】この第4実施の形態では、両ソレノイドコ
イル8、8によりマグネット7、7の移動が制御され、
ラック21、21は互いに反対方向に往復動する
(d1 ,d2 矢印方向)。
【0035】以上のように、本実施の形態の計器は、内
歯歯車5あるいはラック21を歯車駆動部材とし、これ
にマグネット7を取り付け、ソレノイドコイル8の制御
により歯車駆動部材に噛み合う歯車9を回転させて指針
11に伝えるようにしたので、交差コイル式のように高
さが大きくならず、薄形に構成できると共に、ソレノイ
ドコイル8を使用しているので、交差コイルのように巻
線を90度ずらせる必要がなく、コイルの作成が簡単に
なり、かつ、シールドケース等のプレス製品やモータ等
の駆動手段が不要となるため、部品構成も簡素化され、
軽量、小型の計器が得られる。
【0036】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1記載の
発明によれば、ムーブメントが、マグネットを取り付け
た歯車駆動部材とこれに噛み合って回転する歯車とで構
成されているので、交差コイル式に比して薄形に構成で
きると共に、ソレノイドコイルを使用しているので、コ
イルの構成が簡単になり、また、モータ等の駆動部品も
不要となるため、部品構成も簡素化され、低コスト化が
図れると共に、薄形、軽量、小型の計器が得られる。
【0037】また、請求項2記載の発明によれば、ムー
ブメントが内歯歯車と歯車で構成されているので、歯車
が内歯歯車内に収まり、全体として小スペースで小型化
された計器が得られる。
【0038】また、請求項3記載の発明によれば、ムー
ブメントが1本のラックと歯車で構成されているので、
制御部が1個の2相コイルとマグネットで構成でき、部
品点数がより少なく、簡単な構成で小型の指針計器が得
られる。
【0039】また、請求項4記載の発明によれば、1本
のラックの両端にマグネットが取り付けられ、ソレノイ
ドコイルはラックの両端の2箇所に配置したので、2個
のソレノイドコイルで精度の高い制御が可能となると共
に、1相コイルで小型のソレノイドコイルが使用可能で
ある。
【0040】また、請求項5記載の発明によれば、ラッ
クは2本とし、各ラックの一端にソレノイドコイルを配
置したので、2個のソレノイドコイルで精度の高い制御
が可能となると共に、1相コイルで小型のソレノイドコ
イルが使用可能であり、かつ歯車は2本のラックと噛み
合っているため、歯車の回転にぶれが発生しにくく、振
動等による指針の振れが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す分解斜視図であ
る。
【図2】第1実施の形態のムーブメントの作動を説明す
るための平面図である。
【図3】本発明の第2実施の形態を示す分解斜視図であ
る。
【図4】第2実施の形態のムーブメントの作動を説明す
るための平面図である。
【図5】本発明の第3実施の形態を示す分解斜視図であ
る。
【図6】第3実施の形態のムーブメントの作動を説明す
るための平面図である。
【図7】本発明の第4実施の形態を示す分解斜視図であ
る。
【図8】第4実施の形態のムーブメントの作動を説明す
るための平面図である。
【符号の説明】
4 ムーブメント 5 内歯歯車(歯車駆動部材) 6 リング 7 マグネット 8 ソレノイドコイル 9 歯車 11 指針 21 ラック(歯車駆動部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定値に対応した電流でムーブメントを
    駆動して指針で文字板を指示する指針計器であって、 前記ムーブメントは、 前記電流で制御されるソレノイドコイルと、 該ソレノイドコイル内でソレノイドコイルの軸方向に移
    動されるマグネットが取り付けられた歯車駆動部材と、 該歯車駆動部材に噛み合って回転され、指針に回転を伝
    達する歯車と、 からなることを特徴とする指針計器。
  2. 【請求項2】 前記歯車駆動部材は、前記歯車が噛み合
    う内歯歯車であり、該内歯歯車には同心円をなすリング
    が取り付けられ、このリングに前記マグネットが2箇所
    に取り付けられ、各マグネットの位置に前記ソレノイド
    コイルが配置されていることを特徴とする請求項1記載
    の指針計器。
  3. 【請求項3】 前記歯車駆動部材は、前記歯車が噛み合
    う1本のラックであり、該ラックの一端に前記マグネッ
    トが取り付けられ、前記ソレノイドコイルは2相コイル
    で構成されていることを特徴とする請求項1記載の指針
    計器。
  4. 【請求項4】 前記歯車駆動部材は、前記歯車が噛み合
    う1本のラックであり、該ラックの両端に前記マグネッ
    トが取り付けられ、前記ソレノイドコイルはラックの両
    端の2箇所に配置されていることを特徴とする請求項1
    記載の指針計器。
  5. 【請求項5】 前記歯車駆動部材は、前記歯車が噛み合
    う2本のラックであり、各々のラックの一端に前記マグ
    ネットが取り付けられ、前記ソレノイドコイルは前記マ
    グネットに対応させてそれぞれ配置されていることを特
    徴とする請求項1記載の指針計器。
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