JPH10132669A - ピエゾケーブル及びそれを用いたワイヤハーネス - Google Patents

ピエゾケーブル及びそれを用いたワイヤハーネス

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JPH10132669A
JPH10132669A JP8303927A JP30392796A JPH10132669A JP H10132669 A JPH10132669 A JP H10132669A JP 8303927 A JP8303927 A JP 8303927A JP 30392796 A JP30392796 A JP 30392796A JP H10132669 A JPH10132669 A JP H10132669A
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piezo
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隆一 大島
Takeju Naito
岳樹 内藤
Tee Park Kyun
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    • E05F15/42—Detection using safety edges
    • E05F15/44—Detection using safety edges responsive to changes in electrical conductivity
    • E05F15/443—Detection using safety edges responsive to changes in electrical conductivity specially adapted for vehicle windows or roofs
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサとして作用すべき箇所以外でノイズを
拾わず、接続の信頼性が高い低コストのピエゾケーブル
及びそれを用いたワイヤハーネスの提供。 【解決手段】 同軸型のピエゾケーブル１０は、中心導
体及び外側導体の間に圧電材料層を有する。圧電材料層
は、例えば自動車の窓枠２に沿った領域２０においては
分極して圧電性を示すが、センサとして作用させたくな
い領域２２においては分極していないので圧電性を示さ
ない。従って、領域２２において偽信号（ノイズ）を拾
うことはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピエゾケーブル
（piezoelectric cable ）及びそれを用いたワイヤハー
ネス、特に自動車のパワーウィンド等に取付けられる圧
力センサに好適なピエゾケーブル及びそれを用いたハー
ネスに関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車のパワーウィンド、電動サンルー
フ等の電動窓においては、窓と窓枠との間に指等の異物
が挟まれる場合、その異物を検知して窓を駆動するモー
タを停止又は逆回転させる安全装置を設けることが好ま
しい。異物を検知する方法として、異物を挟む際に変化
するモータのトルクを検知する間接検知法と、窓枠に設
けたセンサによって異物の有無を検知する直接検知法と
がある。間接検知法は応答速度が遅い等の問題があるの
で、ＦＭＶＳＳ（米国連邦安全基準）１１８項は直接検
知法を採用している。異物を直接検知する圧力（又は衝
撃）センサの例として、微小間隙を介して対向する１対
の電極からなるテープ状のメカニカルスイッチ、ピエゾ
ケーブル等が提案されている。このうち、メカニカルス
イッチは、窓と窓枠との間に異物が斜めに挿入される
と、異物の検知が行われない場合がある。これに対し、
ピエゾケーブルは、特開昭６１−２２６６７９号公報に
開示されている如く、その指向性が一様（３６０°）で
あるため異物の挿入角度に影響されることなく検知で
き、また、同軸構造を有するため外部からの電磁ノイズ
に対して強い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前出の特開昭６１−２
２６６７９号公報には、ピエゾケーブルを用いたワイヤ
ハーネスの具体例は明記されていない。実際のワイヤハ
ーネスの形態は、図３に示される如く、自動車のドア１
の窓枠２に沿って、及びこの窓枠２からドア１の下部又
は自動車ボディ（図示せず）に収容されたモータ制御部
３に至るまでピエゾケーブル４を延出する形態か、図４
に示される如く、窓枠２に沿って配置されるピエゾケー
ブル４’の端部にコネクタ５を取付け、モータ制御部３
及びコネクタ５の間を両端にコネクタ６、７が設けられ
た別のワイヤハーネス８で相互接続する形態のいずれか
であると考えられる。
【０００４】ところが、図３に示される例の場合、ドア
１の下部においてピエゾケーブル４にたるみがあると、
自動車の振動等による偽信号（ノイズ）を拾ってしまう
という問題がある。たるみを全く無くするためにピエゾ
ケーブル４をしっかりと固定するとノイズの問題は解消
するものの、ケーブル４の固定のためのみに余分なコス
トがかかってしまう。
【０００５】また、図４に示される例の場合、センサと
して作用すべき窓枠２以外の場所で偽信号を拾うことは
ないものの、コネクタ６、７の付加により接続点数が増
加してしまうので、接続の信頼性を低下させてしまうの
みならず付加ハーネス８により部品及び組立コストが上
昇してしまうという問題がある。
【０００６】従って、本発明は、センサとして作用すべ
き箇所以外でノイズを拾わず、接続の信頼性が高い低コ
ストのピエゾケーブル及びそれを用いたワイヤハーネス
を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１のピエゾケーブ
ルは、中心導体、圧電材料層、外側導体及び外被が中心
から外側に向って順に同軸状に配置されたピエゾケーブ
ルにおいて、該ピエゾケーブルの長さ方向に沿って圧電
領域及び非圧電領域を互いに隣接させて形成したことを
特徴とする。
【０００８】請求項２のピエゾケーブルは、中心導体、
圧電材料層、外側導体及び外被が中心から外側に向って
順に同軸状に配置されたピエゾケーブルにおいて、前記
圧電材料層を、前記ピエゾケーブルの長さ方向に沿って
互いに隣接する分極領域及び非分極領域としたことを特
徴とする。
【０００９】請求項３のワイヤハーネスは、請求項１又
は請求項２のピエゾケーブルの前記非電圧領域又は前記
非分極領域の端部に電気コネクタを取付けたことを特徴
とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施の形態について説明する。図１は、本発明のピ
エゾケーブルの一実施形態を示す部分断面図である。図
２は、図１のピエゾケーブルを用いた本発明のワイヤハ
ーネスの斜視図である。
【００１１】図１において、ピエゾケーブル１０は、中
心から外側に向って順に同軸状に配置された中心導体１
２、圧電材料層１４、外側導体１６及び外被１８から構
成される。これらの要素の材料は、基本的に従来と同じ
である。即ち、中心導体１２は銅等の導電体であり、圧
電材料層１４は耐熱性を考慮すると、ポリフッ化ビリニ
デン（ＰＶＤＦ）の共重合体が好適である。また、外被
導体１６は銅等の導電体の編組又は横巻線であり、外被
１８は塩化ビニル（ＰＶＣ）、ポリウレタン等の絶縁材
である。本発明のピエゾケーブル１０が従来のものと異
なるのは、ケーブルの全長に亘って一様に圧電性を有す
るのではなく、全長方向に沿って互いに隣接する圧電領
域２０及び非圧電領域２２を有するという点である。即
ち、図１の破線で示される中間点２４を境に圧電領域２
０及び非圧電領域２２が隣接するのである。このため、
圧電領域２０に圧力、衝撃等を加える場合は中心導体１
２及び外側導体１６間にパルス電圧が生ずるが、非圧電
領域２２に圧力等を加えてもパルス電圧は生じない。
【００１２】かかる特性を有するピエゾケーブル１０を
得るには、圧電材料層１４のうち圧電性を必要とする領
域のみ、即ち、所望の圧電領域２０のみに強力な電場を
印加して圧電領域の圧電材料１４のみを分極（poling)
させる。尚、完成後のピエゾケーブル１０の圧電領域２
０を分極させることは困難であるから、圧電材料層１４
上に外側導体１６を形成する工程に先立って圧電領域２
０の圧電材料を分極させる。また、多数の所定長さのピ
エゾケーブル１０の圧電材料層１４を個別に分極させる
のは非効率的であるので、中心に中心導体１２を有する
１本の連続した圧電材料層１４を所定間隔を置いて断続
的に分極させ、その圧電材料層１４の上に外側導体１６
及び外被１８を被せて１本のピエゾケーブルを作成し、
このケーブルを所定位置で切断するとよい。この場合、
分極した圧電材料の領域又は非分極の圧電材料の領域に
対応する外被１８上にマーキングをすると、後の工程に
おいて便利である。
【００１３】図２において、ワイヤハーネス３０は、圧
電領域２０と非圧電領域２２とが隣接かつ連続したピエ
ゾケーブル１０と、非圧電領域２２の一端に接続された
電気コネクタ４０とからなる。電気コネクタ４０は、２
つのコンタクト収容室４４、４６を有する絶縁ハウジン
グ４２及び２本のコンタクト（図示せず）からなる公知
のコネクタである。２本のコンタクトは、ピエゾケーブ
ル１０の中心導体１２及び外側導体１６にそれぞれ接続
される。尚、電気コネクタ４０は、公知の同軸コネクタ
又はシールドコネクタでもよいし、ピエゾケーブル１０
からの信号を処理するインピーダンス変換回路、増幅回
路、コンパレータ回路、Ａ／Ｄ変換回路等の回路が内蔵
されたコネクタでもよい。かかる回路を内蔵したコネク
タの場合は、後述するコントロールボックス５０におけ
る回路の簡素化、小型化の利点がある。自動車のドア１
の下方又は自動車本体に収容されるコントロールボック
ス５０は、ピエゾケーブル１０からの信号を処理して、
窓を開閉するモータ（図示せず）に信号を送るためのも
のであり、電気コネクタ４０と嵌合するコネクタ部５２
を有する。
【００１４】前述の通り、ピエゾケーブル１０は、その
全長に亘って中心導体１２及び外部導体１６が同軸構造
をとるので、外部からの電磁ノイズの影響を受けにく
い。加えて、ピエゾケーブル１０のうちセンサとして作
用すべきでない部分は、非圧電又は非分極領域２２であ
るから、この領域において偽信号（ノイズ）が発生する
ことはない。尚、ピエゾケーブル１０を窓枠２に取付け
る際には、ケーブル１０内に水等が侵入しないように少
なくとも圧電又は分極領域２０の周囲に例えばゴム製の
ウェザストリップ（weather strip)３０を設ける必要が
ある。
【００１５】以上、本発明の好適実施形態を説明した
が、本発明は上述の実施形態に限定することなく、必要
に応じて種々の変形、変更が可能であることは勿論であ
る。例えば、検知したい２箇所が離間している場合、２
つの圧電又は分極領域並びに２つの非圧電又は非分極領
域をケーブルの軸方向に沿って交互に配置した１本のピ
エゾケーブルを用いるのが好ましい。また、本発明のピ
エゾケーブル及びワイヤハーネスの応用分野は、自動車
の電動窓ばかりでなく、センサ部とコントロール部とが
離間したあらゆる分野に応用可能である。例えば、道路
にセンサ部を埋設して車両の通過を検知するセンサ（tr
affic sensor) 、自動ドアのフロアマットに内蔵され人
又は物の有無を検知するセンサ、又は医療用ベッドのマ
ットレスに内蔵され患者の有無を検知するセンサ等に応
用することができる。
【００１６】
【発明の効果】本発明によれば、１本の同軸構造を有す
るピエゾケーブルに圧電又は分極領域と非圧電又は非分
極領域とが連続しているので、外部からの電磁的なノイ
ズに強いばかりでなく、センサとして作用させたくない
領域では振動等によるノイズを拾わないという利点があ
る。また、単一のピエゾケーブルであるので、接続の信
頼性が高いと共に生産コストを低く抑えることができる
という利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のピエゾケーブルの一実施形態を示す一
部断面した説明図である。
【図２】本発明のワイヤハーネスを示す説明図である。
【図３】従来のワイヤハーネスの応用例を示す図であ
る。
【図４】別の従来のワイヤハーネスの応用例を示す図で
ある。
【符号の説明】
１０ ピエゾケーブル １２ 中心導体 １４ 圧電材料層 １６ 外側導体 １８ 外被 ２０ 圧電（分極）領域 ２２ 非圧電（非分極）領域 ４０ 電気コネクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｈ０１Ｌ 41/193 Ｈ０１Ｌ 41/18 １０２ (72)発明者 内藤 岳樹 神奈川県川崎市高津区坂戸３−２−１ Ｋ ＳＰ Ｃ棟８階 アンプ・テクノロジー・ ジャパン株式会社内 (72)発明者 キュン・テー・パーク アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 19312 バーウィン ニュータウン ロー ド 710

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 中心導体、圧電材料層、外側導体及び外
    被が中心から外側に向って順に同軸状に配置されたピエ
    ゾケーブルにおいて、 該ピエゾケーブルの長さ方向に沿って圧電領域及び非圧
    電領域を互いに隣接させて形成したことを特徴とするピ
    エゾケーブル。
  2. 【請求項２】 中心導体、圧電材料層、外側導体及び外
    被が中心から外側に向って順に同軸状に配置されたピエ
    ゾケーブルにおいて、 前記圧電材料層を、前記ピエゾケーブルの長さ方向に沿
    って互いに隣接する分極領域及び非分極領域としたこと
    を特徴とするピエゾケーブル。
  3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２のピエゾケーブル
    の前記非圧電領域又は前記非分極領域の端部に電気コネ
    クタを取付けたことを特徴とするワイヤハーネス。
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