JP4645899B2 - 挟み込み検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉する装置に物体が挟まれたことを検出する挟み込み検出回路に関し、特に機械的な外力に応じた電圧を出力する圧電センサの出力に基づいて物体が挟まれたことを検出する挟み込み検出回路に関する。
建築物の自動ドアや、ワゴン、バン等の車両の電動スライドドア装置では、モータ等によってドアをスライドさせて開閉する電動開閉装置が備えられている。このような電動開閉装置では、ドアを閉める閉扉動作中にドア枠とドアとの間に物体を挟み込むことがある。このような場合に、この挟み込みを検出して閉扉動作を停止させたり、ドアを開ける開扉動作に変更させたりするような制御手段を備えた電動開閉装置が提案されている。
例えば、衝撃や振動によって発生する加速度を検出する圧電素子を用いて挟み込みを検出する挟み込みセンサが近年検討され、実用化されてきている。圧電素子は、加速度などの外力(応力)に応じた電気分極を発生させるものである。この圧電素子を用いた圧電センサは、開閉するドア等に物体が挟み込まれたこと等の外力に応じて発生した電気分極により、例えば正弦波のような振動する電圧信号を出力する。このセンサは、挟み込みに限らず、機械的な振動によっても電圧信号を出力する。しかし、その電圧波形の周波数が異なるために、被検知事象(この場合は、物体の挟み込み。)と、他の機械的な振動とを良好に識別することができる。また、挟み込みの初期など、外力の弱い時から電圧を発生するので、早期の検出が可能であり、挟み込んだ物体に加わる力が大きくなる前に対処が可能となる。下記に示す特許文献1には、この圧電素子を用いた挟み込み検出センサを自動車のハッチバックドアに利用する技術が示されている。
特許文献1に示された挟み込み検出装置は、図17に示すように、圧電センサ1と、圧電センサ1の出力信号から所定の周波数成分のみを通過させるフィルタ40と、フィルタ40からの出力信号に基づいて挟み込みを判定する判定部50とを備えている。フィルタの特性は、自動車の車体の振動特性等を考慮して最適化されている。具体的には、自動車のエンジンや走行による振動を除去するために、約10Hz以下の信号成分を抽出するローパスフィルタとされている。判定部50は、フィルタを通過した圧電センサ1からの出力信号の振幅が、所定の値(TH50)以上であれば、挟み込みが生じたと判定する比較器である。図17に示す符号70は、インピーダンス変換や信号増幅等を行う演算増幅器である。
特開2003−106048号公報(第5〜7、第17〜29段落、第4、5図)
上述したように、圧電センサは振動などによって生じる圧電素子の歪により電圧を生じる圧電効果を利用したセンサである。従って、挟み込み等の衝撃による振動に限らず、他の事象による振動によっても検出信号を出力する。例えば、圧電センサが車両のスライドドアに備えられた場合、走行中の車両の振動やエンジンの振動などによっても検出信号を出力する。図18(a)に示す波形において、中央の大きな振幅は挟み込みによって生じた波形、その左右の小さな振幅は車両の振動やエンジンの振動に起因して生じた波形である。これら機械的な振動に起因する圧電センサの出力は、図18に示すように、物体が挟み込まれた場合とは異なり、周波数が高い。従って、図17に示すフィルタ40(ローパスフィルタ)によって、良好に除去される。また、フィルタ40で減衰しきれずに一部が通過したとしても、振幅が小さいため、判定部50において判定しきい値TH50を超えず、挟み込みとは検出されない。
しかし、全ての事象に起因する振動がそれぞれ明確な差異を有しているとは限らない。例えば、車両の電動スライドドア装置は、単純なスライド動作のみで開閉するのではない。閉扉の際には、車両の前方向へスライドドアをスライドさせた後、スライドドアをドアレールの屈曲部の屈曲に沿って車両の外側から内側方向に引き込む誘導動作を行う。車両のスライドドアが一定方向へのスライド動作をしている場合には加速度は生じないが、屈曲部において誘導する動作に移る際には移動方向が急激に変わり、加速度を生じる。これは、図18(b)に示すように、発生電圧が急激に立ち上がり、その後ゆっくりとチャージされた電荷を放電するような波形を示す。この放電時間Tbは、図18(a)に示した挟み込みを生じた場合のセンサの出力波形の半周期の時間Taと近くなる場合があり、フィルタ40を通過する。また、振幅も充分に大きいため、判定部50において判定しきい値TH50を超え、挟み込みと検出される場合がある。このような事象は、スライドドアのスライド方向の変化以外に、外来ノイズによって生じる場合もある。
また、実際に挟み込みが生じた場合であっても、挟み込んだ物体の材質の柔らかさなどによっては、例えば図18(c)に示すように、振幅が小さい場合がある。この波形の周期は図18(a)と同様であるので、フィルタ40を通過する。しかし、振幅が小さいために判定部50において判定しきい値TH50を超えない。このように、図17に示す従来の構成によって、周波数と信号の大きさ(振幅)とを評価するのみでは、正確な判定ができない場合が生じる。
これに対応するため、例えばフィルタ40に代えて、精度良く周波数を解析する方法を採ることが考えられる。しかし、上述したように、挟み込みを検出した場合の圧電センサの出力電圧の周波数は、約10Hz以下と非常に低周波数である。従って、周波数を判定するために一周期の間、波形を観測すると、周波数の逆数、即ち100ミリ秒以上要することになる。そうすると、特許文献1や2に記載された感圧方式のセンサに代えて、挟み込みの初期からの検出が可能である高感度の圧電センサを利用した利点を充分に活かすことができない。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたもので、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、センサの出力を短時間で解析して、良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る挟み込み検出装置は、開閉する装置に機械的な外力に応じた電圧を出力する圧電センサを備え、この圧電センサの出力の周波数成分と出力信号の大きさとに基づいて前記装置に物体が挟み込まれたことを検出するものであって、以下の特徴構成を有する。
即ち、共に前記圧電センサの出力の一周期の範囲内に設定された所定の第一状態から第二状態へと前記圧電センサの出力が変化する遷移時間における前記圧電センサの出力差を分析して、周波数成分と出力の大きさとが情報として包含された特徴量を求める分析手段と、前記特徴量が、所定の基準特徴量よりも大きい場合には、前記圧電センサの出力に拘らず、前記装置に物体が挟み込まれていないと判定する判定手段と、を備える点を特徴とする。
この特徴構成によれば、分析手段は、圧電センサの出力の遷移時間当たりの変化を分析して特徴量を求める。特徴量には、周波数成分と出力の大きさとが情報として含まれるので、判定手段は、この特徴量が所定の基準特徴量よりも大きい場合には、開閉する装置に物体が挟み込まれていないと判定することができる。つまり、特徴量が大きすぎる場合には、周波数が高すぎる、出力が大きすぎる、周波数と出力の大きさとのバランスが悪すぎる、などの原因が想定されるので、判定手段は、特徴量に基づき、物体が挟み込まれていないと判定することができる。また、特徴量を求めるための遷移時間が、圧電センサの一周期よりも短くなるように第一状態と第二状態とが設定されるので、少なくとも一周期を待つことなく、短時間で圧電センサ出力の周波数と大きさとを評価することができる。
従って、例えば、図18(b)に示したような波形を良好に排除することができる。また、分析手段は、圧電センサの出力の変化を分析して特徴量を求めるものであって、単純に出力の振幅を評価するものではない。従って、例えば、図18(c)に示したような波形を不用意に排除することなく、正確な挟み込み検出が可能となる。
また、本発明に係る挟み込み検出装置は、センサの出力波形の周波数と信号の大きさとを定量的に分析して判定する。従来の構成である図17に示すようにフィルタ40を備えていても、周波数を定量的に検出することはできなかった。フィルタは、特定の周波数帯域に対して効力があるが、その境界は連続的である。従って、圧電センサの出力が挟み込みを示す周波数である場合とそうでない周波数である場合とに、明確な境界線を設けられるものではない。それに対して、本発明のように周波数を分析すれば、明確な境界線を設けることも可能である。また、これによりフィルタ40が不要になれば、その分回路規模を小さくすることができる。さらに、フィルタ40には、コンデンサが含まれることが多いが、これがなくなるために、電源投入後に挟み込み検出装置が動作可能となるまでの時間も短縮できる。
つまり、本特徴構成によれば、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、センサの出力を短時間で解析して、良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することができる。
ここで、前記遷移時間を、前記圧電センサの出力が振幅中心から振幅の頂上部へ向かって変化する際に、振幅中心側に設定された前記第一状態から、前記第一状態よりも振幅方向の前記頂上部側に設定された前記第二状態に達するまでの第一遷移時間とすると、前記分析手段は、前記出力差を前記第一遷移時間で除して得られる前記圧電センサの出力の傾きを前記特徴量として求めることができる。
この構成によれば、振幅中心側に設定された第一状態から、この第一状態よりも振幅方向の前記頂上部側に設定された第二状態に達するまでの第一遷移時間における特徴量を求める。従って、一周期の1/4程度までの短時間でセンサの出力を解析することができる。その結果、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、センサの出力を短時間で解析して、良好に挟み込みを検出することができる。
尚、振幅の中心側から振幅方向の頂上部へ向かっての変化には、振幅の中心から上方及び下方、何れの頂上部へ向かっての変化をも含むものである。
さらに、前記第一状態と前記第二状態とが複数設定されると共に、当該複数の第一状態及び第二状態のうちの一対の前記第一状態と前記第二状態とで定められる前記出力差が複数設定される場合には、前記分析手段が、複数の前記特徴量を、これら複数の前記出力差とそれぞれの前記出力差に対応する前記第一遷移時間とに基づいて求め、前記判定手段が、これら複数の前記特徴量の少なくとも何れか1つに基づいて判定することができる。
出力差が複数設定される場合には、振幅の異なる出力に対して、それぞれの出力に応じた条件で傾きを算出することが可能となる。つまり、算出された傾きの分散を小さくすることができ、傾きに基づく判定の精度を高くすることができる。その結果、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、精度よく挟み込みを検出することができる。
また、本発明に係る挟み込み検出装置において、前記遷移時間を、前記圧電センサの出力が、振幅中心として設定された振幅中心基準値と一致する前記第一状態から、振幅の一方の頂上部を経て前記振幅中心基準値と一致する前記第二状態に達するまでの第二遷移時間とすると、前記分析手段は、前記第二遷移時間における前記圧電センサの最大出力差の絶対値を前記第二遷移時間で除して得られる比率を前記特徴量として求めることができる。
この構成によれば、分析手段は、振幅中心基準値から、振幅の一方の頂上部(一方側の最大振幅)を経て再び振幅中心基準値に達するまでの第二遷移時間において特徴量を求める。センサの出力の1/2周期の時間がほぼ正確に検出されるので、周波数の検出精度が高い。さらに、第二遷移時間における圧電センサの最大出力差、つまり1/2周期の間の最大振幅を用いて比率が求められるので、精度の良い特徴量が求められる。また、一周期の1/2程度の短時間でセンサの出力を解析することができる。従って、センサの出力を正確且つ短時間で解析することができる。その結果、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、センサの出力を短時間で解析して、良好に挟み込みを検出することができる。
また、本発明に係る挟み込み検出装置において、前記基準特徴量は、一定の幅を有した基準範囲であり、前記判定手段は、前記特徴量がこの基準範囲の中に含まれる場合に、前記装置に物体が挟み込まれたことを判定することができる。
本発明のように周波数を定量的に分析すれば、圧電センサの出力が挟み込みを示す場合とそうでない場合とに、明確な境界線を設けることも可能である。しかし、物理量の変化の計測には誤差を伴うため、ある程度の緩衝領域を設けることによりこの誤差の影響を抑制する。つまり、上記のように基準特徴量を一定の幅を有した基準範囲とする。その結果、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の挟み込み検出装置の構成を模式的に示すブロック図である。図2は、図1に示す圧電センサの構成例を示す模式図であり、図3は、車両のスライドドアに図2の圧電センサを配設する例を示す説明図である。
圧電センサ1は、圧電体を2つの電極で挟み、加速度や振動などの機械的な外力により圧電体に生じる歪によって電極間に電圧を生じる。図2は、導線又は軸心に導電体を巻きつけた第一電極11と、チューブ状の第二電極12との間に、圧電体13を挟み込み、全体を被覆14で覆って同軸ケーブル状に構成した例を示している。図3に示すような、開閉する装置としての車両100のスライドドアのドア90の端部に良好に配設することができる。
本発明の挟み込み検出装置は、圧電センサ1の出力の周波数成分と出力信号の大きさとに基づいて、例えば図3に示すような車両のスライドドアなどの開閉する装置に物体が挟み込まれたことを検出するものである。
図1に示すように、本発明の挟み込み検出装置は、圧電センサ1の出力が所定の第一状態から第二状態へと変化する遷移時間における圧電センサ1の出力差を分析して特徴量を求める分析手段2を備える。また、この特徴量が、所定の基準特徴量よりも大きい場合には、圧電センサ1の出力に拘らず、スライドドアに物体が挟み込まれていないと判定する判定手段3を備える。符号7は、インピーダンス変換や信号増幅等を行う演算増幅器である。
ここで、所定の第一状態と第二状態とは、共に圧電センサ1の出力の一周期の範囲内に設定されたものである。また、特徴量は、圧電センサ1の出力の周波数成分と出力の大きさとが情報として包含されたものである。
分析手段2は、上記遷移時間を検出するための時間変化検出手段4と、この遷移時間における圧電センサ1の出力差を検出する電圧変化検出手段5と、これら検出結果より特徴量を定める特徴量決定手段6と、を有している。
以下、具体的実施形態に基づいて、説明する。
〔第一実施形態〕
図4〜図6に基づいて、圧電センサ1の出力波形の例と、これらの波形を第一実施形態により分析する方法を説明する。図4は挟み込みを検出した場合の圧電センサ1の出力の標準的な波形例(WA)を示し、図6は挟み込みを検出した場合の圧電センサ1の出力の他の波形例(WC)を示し、図5は挟み込み以外の事象により生じた圧電センサの出力の波形例(WB)を示している。
図4〜図6においては、符号TH1はセンサ1の出力の第一状態を定めるための第一所定電圧を示し、符号TH2はセンサ1の出力の第二状態を定めるための第二所定電圧を示している。本第一実施形態において、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2とは、圧電センサ1の出力に拘らず、それぞれ共通の値である。従って、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2との電位差E1も、共通である。本第一実施形態において、この電位差E1はセンサ1の出力の第一状態と第二状態との出力差に相当する。
各波形WA〜WCが振幅中心から振幅方向の頂上部へ向かって変化する際に、センサ1の出力が第一状態から第二状態へと変化する時間が遷移時間である。本第一実施形態において、第一状態とは、上記のように変化するセンサ1の出力が、振幅中心側に設定された第一所定電圧TH1であることをいう(時刻t1)。同様に第二状態とは、上記のように変化するセンサ1の出力が、第一所定電圧TH1よりも振幅方向の頂上側に設定された第二所定電圧TH2であることをいう(時刻t2)。即ち時刻t1から時刻t2までの時間が、本第一実施形態における遷移時間である第一遷移時間T1である。この時刻t1及びt2は、波形WA〜WCごとに異なる時刻となる。時間変化検出手段4は、圧電センサ1の出力が、第一状態である時刻t1(t1a、t1b)と、第二状態である時刻t2(t2a、t2b)と、両時刻から算出される第一遷移時間T1(T1a、T1b)と、を検出する。
電圧変化検出手段5は、圧電センサ1の出力が、第一所定電圧TH1に達したことと、第二所定電圧TH2に達したことと、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2との電位差が第一電位差E1であることと、を検出する。
特徴量決定手段6は、第一電位差E1を第一遷移時間TH1で除して得られる圧電センサ1の出力の電圧波形WA〜WCの傾きを特徴量として決定する。この特徴量は、圧電センサ1の出力の傾きであるから、周波数成分と出力の大きさとが情報として包含されたものである。標準的な波形WAと、波形WAよりも小さな振幅であるが挟み込みを検出した場合である波形WCとの第一遷移時間T1とT1bとは近い値である。第一電位差E1は共通なので、特徴量としての傾きも近い値となる。
一方、波形WAと、挟み込み以外の事象により生じた圧電センサの出力である波形WBとの第一遷移時間T1とT1aとは大きく異なる。つまり、波形WBから得られた特徴量である傾き(E1/T1a)は、波形WAから得られた特徴量である傾き(E1/T1)よりも大きい。
判定手段3は、分析手段2が求めた特徴量(傾き)が所定の基準特徴量(傾き)よりも大きければ、物体が挟み込まれていないと判定する。この所定の基準特徴量は、設計値、実験による測定値などから検出したい事象に対応する特徴量(傾き)を求めて設定する。例えば、標準的な波形WAの傾きが、所定の基準特徴量だとすれば、波形WBから得られた傾きは、基準特徴量よりも大きくなる。その結果、波形WBが観測された場合には、判定手段3は物体が挟み込まれていないと判定する。
図7〜図8は、第一実施形態の別実施形態により、圧電センサ1の出力の波形を分析する方法を示す説明図である。図7は、図4と同様に挟み込みを検出した場合の圧電センサ1の出力の標準的な波形例(WA)であり、図8は図6と同様に挟み込みを検出した場合の圧電センサ1の出力の他の波形例(WC)である。
挟み込みにより生じる圧電センサ1の出力の周波数は、概ね近い値となる。従って、振幅中心近傍から振幅の頂上近傍までの遷移時間は、ほぼ等しくなる。第一実施形態では、遷移時間(第一遷移時間T1)を検出するための第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2とを全て共通としている。従って、必ずしも全ての波形に対して、振幅中心近傍から振幅の頂上近傍までの遷移時間を測定しているとはいえない。そのため、挟み込みにより生じる圧電センサ1の出力が、異なる振幅を有する場合、その周波数が概ね近い値であるにも拘らず、検出される第一遷移時間T1に差が生じることがある。その結果、得られる特徴量(傾き)にも差が生じることになる。
図4〜6に基づいて上述したように、波形(WA)と、これよりも小さな振幅である波形(WC)とは、第一遷移時間T1とT1bとは概ね近い値であり、その結果、特徴量としての傾きは差があるものの近い値であった。しかし、より精密な判定を行いたい場合には、この差も取り除くとよい。そこで、図7及び図8に示すように、第一電位差E1(出力差)を、複数種類設定する。つまり、分析手段2は、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2とで定められる第一電位差E1を複数、例えば、符号E11とE12との2つ設定する。
図7及び図8においては、第一電位差E1を2つ設定するために、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2とを2つ設定している。つまり、第一所定電圧TH1として、符号TH11、TH12で示す電圧値を設定し、第二所定電圧TH2として、符号TH21と符号TH22で示す電圧値を設定している。本例では、符号TH11と符号TH12で示す電圧値を共通化しているが、これらそれぞれ2つの第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2とによって、2つの第一電位差E11とE12とが設定される。ここで、符号E12で示す第一電位差は、符号E11で示す第二電位差よりも大きい電位差である。
図7に示す波形WAにおいては、大きい電位差である符号E12で示す第一電位差E1が、その振幅のほぼ半分を占めるものとなる。図8に示す波形WCにおいては、小さい電位差である符号E11で示す第一電位差E1が、その振幅のほぼ半分を占めるものとなる。その結果、波形WAに対して第一電位差をE12とした場合に求められる特徴量(傾き)と、波形WCに対して第一電位差をE11とした場合に求められる特徴量(傾き)とが、近い値となる。
尚、波形WCにおいては、第一電位差E1を符号E12とした場合には、波形WCが第二所定電圧TH22に達しないため、第一遷移時間T1を検出できない。判定手段3は、2つの第一遷移時間T12とT11aとが検出された波形WAの場合には、より広い第一電位差E12と、これに対応して検出された第一遷移時間T12とを用いて求められた特徴量に基づいて判定する。1つの第一遷移時間T11bしか検出されていない波形WCの場合には、検出された第一遷移時間T11bと、これに対応する第一電位差E11とを用いて求められた特徴量に基づいて判定する。
このように、判定手段3が、これら複数の特徴量の少なくとも何れか1つに基づいて判定すると、精度のよい検出が可能となる。
図9は、第一実施形態の基準特徴量の一例を示すグラフである。既に説明したように、特徴量は、第一遷移時間T1と第一電位差E1との関数である。これをグラフとして示したものが実線R1である。判定手段3は、一例としてこの実線R1を基準特徴量として、これよりも特徴量が大きい場合、即ち、図9のグラフ上においてA側の特徴量が求められた場合には、物体が挟み込まれていないと判定する。
尚、物理量の変化の計測には誤差を伴うため、基準特徴量を一定の幅を有した基準範囲とすることにより、この誤差を抑制する。具体的には、図9に示すように、実線R1の両側に設定した破線R1Hを基準特徴量の上限値とし、破線R1Lを基準特徴量の下限値として、両限界値に挟まれた範囲を基準範囲Rとする。判定手段3は、分析手段2によって求められた特徴量がこの基準範囲を超えてA側に検出された場合には、挟み込みに起因するものではないと判定する。また、分析手段2によって求められた特徴量がこの基準範囲Rの中に含まれる場合には、物体が挟み込まれたと判定する。
尚、上記説明においては、全て圧電センサ1の出力波形の振幅中心よりも高出力側を評価したが、これは発明を限定するものではない。振幅中心よりも低出力側を評価してもよいし、両方を評価してもよい。また、上記説明においては、説明を容易にするため、電子回路上で取り扱いが容易な電圧波形を例に説明した。しかしこれに限らず、圧電センサの出力が電流波形である場合でも同様の技術思想に基づいて、遷移時間と、遷移時間における出力差とによって圧電センサの出力の傾きを分析し、判定することができる。
図10は、第一実施形態の分析手段2及び判定手段3の具体的な構成例を模式的に示すブロック図である。この構成例においては、第一所定電圧TH1をしきい値電圧とする比較器41と、第二所定電圧TH2をしきい値電圧とする比較器42と、A/Dコンバータを内蔵したMPU(Micro Processing Unit)21とが備えられている。しきい値電圧は、定電圧回路51及び52によって生成される。比較器41は、圧電センサ1の出力波形が、第一所定電圧TH1に達した時刻t1を情報としてMPU21へ伝達する。比較器42は、圧電センサ1の出力波形が、第二所定電圧TH2に達した時刻t2を情報としてMPU21へ伝達する。具体的には、比較器41及び42が出力する信号が時刻t1及びt2において変化し、MPU21はこの変化点を検出することによって、時刻情報を取得する。
また、定電圧回路51、52からは、第一所定電圧TH1、及び第二所定電圧TH2のそれぞれの電圧値がMPU21へ伝達されている。MPU21は、比較器41及び42から伝達された時刻t1とt2とに基づいて、第一遷移時間T1を算出する。また、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2とを内蔵のA/Dコンバータでデジタル化して、第一電位差E1を算出する。そして、第一遷移時間T1と第一電位差E1とに基づいて、特徴量(傾き)を算出する。さらに、この特徴量と、所定の基準特徴量あるいは、基準範囲とに基づいて、開閉する装置に物体が挟み込まれたか否かを判定する。
ここで、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2を生成する定電圧回路51と52とは、電圧変化検出手段5を構成するものである。比較器41と42とは、入力される圧電センサ1の出力が、第一所定電圧TH1、第二所定電圧TH2であることを検出するので、電圧変化検出手段5を構成するものである。また、同時に、第一所定電圧TH1、第二所定電圧TH2である時刻、つまり第一状態及び第二状態の時刻t1及びt2を検出するので、比較器41と42とは、時間変化検出手段4を構成するものである。
MPU21は、第一所定電圧TH1と第二所定電圧TH2とを入力されて、第一電位差E1を算出するので、電圧変化検出手段5を構成する。また、時刻t1及びt2から、第一遷移時間T1を算出するので、時間変化検出手段4を構成する。そして、第一遷移時間T1と、第一電位差E1とから、特徴量を算出するので、特徴量決定手段6を構成する。さらに、決定された特徴量が所定の基準特徴量(基準範囲)よりも大きい場合には、物体が挟み込まれていないと判定すると共に、この特徴量が所定の基準範囲に含まれる場合には、物体が挟み込まれたことを判定する。従って、MPU21は、判定手段3を構成する。
このように、本発明の各手段は、具体的実施形態において必ずしも物理的に独立したものとはならない場合がある。本発明の各手段は、機能としての分担を示すものであり、これら機能を備えた挟み込み検出装置は、本発明の技術範囲に属するものとして適宜改変可能である。
以上、説明したように、第一実施形態に係る挟み込み検出装置によれば、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、センサの出力を短時間で解析して、良好に挟み込みを検出することができる。
即ち、特徴量が所定の基準特徴量よりも大きい場合には、挟み込みではないと判定するので、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することがない。また、振幅中心側に設定された第一状態から、第一状態よりも振幅方向外側に設定された第二状態に達するまでの第一遷移時間T1における特徴量を求めるので、センサの出力を短時間で解析することができる。つまり、少なくとも、一周期の1/4程度までの短時間でセンサの出力を解析することができる。
〔第二実施形態〕
図11〜図13に基づいて、圧電センサ1の出力波形の例と、これらの波形を第二実施形態により分析する方法を説明する。図11は図4と同様に挟み込みを検出した場合の圧電センサ1の出力の標準的な波形例(WA)を示し、図12は図6と同様に挟み込みを検出した場合の圧電センサ1の出力の他の波形例(WB)を示し、図13は図5と同様に挟み込み以外の事象により生じた圧電センサの出力の波形例(WC)を示している。
図11〜図13において、符号E2は本発明の出力差に相当する第二電位差を示している。
図11〜図13に示す各波形において、圧電センサ1の出力が、振幅中心として設定された振幅中心基準値E0である第一状態から、振幅の一方の頂上部(一方側の最大振幅)を経て振幅中心基準値E0である第二状態に達するまでの時間、即ち時刻t3から時刻t4までの時間が、第二遷移時間T2である。第二遷移時間T2は、圧電センサ1の出力波形の1/2周期の時間と概ね等価であり、各波形によって異なる時間である。
第二電位差E2は、第二遷移時間T2における圧電センサ1の最大出力差の絶対値、つまり半周期の間の最大振幅の絶対値である。
特徴量決定手段6は、第二電位差E2を第二遷移時間TH2で除して得られる電圧波形の比率を特徴量として決定する。上述したようにセンサの出力の1/2周期の時間がほぼ正確に検出され、さらに、1/2周期の間の最大振幅を用いて比率が求められるので、精度の良い特徴量が求められる。また、この特徴量は、圧電センサ1の出力の概ね1/2周期の時間とこの間の最大振幅値とから求められるので、周波数成分と出力の大きさとが情報として包含されたものである。
図11に示す波形WAの特徴量としての比率は、(E2/T2)であり、図12に示す波形WBの特徴量としての比率は、(E2a/T2a)であり、図13に示す波形WCの特徴量としての比率は、(E2b/T2b)である。
図11〜図13より明らかなように、E2とE2aとはほぼ同等であり、E2>E2bである。また、T2とT2bとはほぼ同等であり、T2>T2aである。従って、特徴量としての比率は、下記のような関係となる。
(E2a/T2a)>(E2/T2)>(E2b/T2b)
判定手段3は、分析手段2より、入力された比率(特徴量)が所定の基準特徴量(比率)よりも大きければ、物体が挟み込まれていないと判定する。この所定の基準特徴量は、設計値、実験による測定値などから検出したい事象に対応する特徴量(比率)を求めて設定する。図11に示す波形WAは、圧電センサ1の標準的な出力を示す例であるので、比率(E2/T2)は、ほぼ基準特徴量に相当する。従って、比率(E2/T2)よりも大きい比率(E2a/T2a)を有する図12に示す波形WBは、基準特徴量(比率)よりも大きな比率であるとして、物体が挟み込まれたものに起因しないと判定される。
図14及び図15は、第二実施形態の基準特徴量を示すグラフである。特徴量は、第二遷移時間T2と第二電位差E2との関数である。これをグラフとして示したものが実線R2である。判定手段3は、一例としてこの実線R2を基準特徴量として、これよりも特徴量が大きい場合、即ち、図9のグラフ上においてA側の特徴量が求められた場合には、物体が挟み込まれていないと判定する。
第一実施形態と同様に、物理量の変化の計測には誤差を伴うため、基準特徴量を一定の幅を有した基準範囲とすることにより、この誤差を抑制する。具体的には、図14及び図15に示すように、実線R2の両側に設定した破線R2Hを基準特徴量の上限値とし、破線R2Lを基準特徴量の下限値として、両限界値に挟まれた範囲を基準範囲Rとする。判定手段3は、分析手段2によって求められた特徴量がこの基準範囲を超えてA側に検出された場合には、挟み込みに起因するものではないと判定する。また、分析手段2によって求められた特徴量がこの基準範囲Rの中に含まれる場合には、物体が挟み込まれたと判定する。
尚、上記説明においては、全て圧電センサ1の出力波形の振幅中心よりも高出力側を評価したが、これは発明を限定するものではない。振幅中心よりも低出力側を評価してもよいし、両方を評価してもよい。また、上記説明においては、説明を容易にするため、電子回路上で取り扱いが容易な電圧波形を例に説明した。しかしこれに限らず、圧電センサの出力が電流波形である場合でも同様の技術思想に基づいて、遷移時間と、遷移時間における出力差との比率を分析し、判定することができる。
図16は、第二実施形態の分析手段2及び判定手段3の構成例を模式的に示すブロック図である。この構成例においては、振幅中心基準値E0をしきい値電圧とする比較器43と、最大振幅を測定するピークホールド回路53と、A/Dコンバータを内蔵したMPU21とが備えられている。振幅中心基準値E0は、定電圧回路54によって生成される。比較器43は、圧電センサ1の出力波形が、振幅中心基準値E0と交差した時刻t3と、その後振幅の頂点を越えて振幅中心基準値E0に達した時刻t4とを情報としてMPU21へ伝達する。具体的には、比較器43が出力する信号が時刻t3及びt4において変化し、MPU21はこの変化点を検出することによって、時刻情報を取得する。
ピークホールド回路53からは、振幅方向の最大電圧値がMPU21へ伝達されている。また、振幅中心基準値E0の電圧値もMPU21へ入力されている。MPU21は、比較器41及び42から伝達された時刻t3とt4とに基づいて、第二遷移時間T2を算出する。また、振幅中心基準値E0とピークホールド回路の出力値とを内蔵のA/Dコンバータでデジタル化して、第二電位差E2を算出する。そして、第二遷移時間T2と第二電位差E2とに基づいて、特徴量(比率)を算出する。さらに、この特徴量と、所定の基準特徴量あるいは、基準範囲とに基づいて、開閉する装置に物体が挟み込まれたか否かを判定する。
尚、ピークホールド回路53は、電圧を維持した状態をリセットされなければ、次の周期の最大振幅を計測することができない。このリセット信号は、例えばMPU21から与えることができる(不図示)。MPU21は、時刻t3とt4とを情報として取得しており、測定すべき振幅の頂点はこの時刻t3とt4との間に存在する。従って、MPU21は例えば時刻t4を取得した直後に、ピークホールド回路53からの入力を取得し、取得後直ちにピークホールド回路53をリセットする。
ここで、振幅中心基準値E0の電圧を生成する定電圧回路54は、電圧変化検出手段5を構成するものである。ピークホールド回路53は、圧電センサ1の出力の最大振幅を測定するので、電圧変化検出手段5を構成するものである。比較器43は、入力される圧電センサ1の出力が、振幅中心基準値E0を超えた時刻t3と、振幅中心基準値E0を下回った時刻t4とを検出するので、時間変化検出手段4を構成するものである。
MPU21は、第二電位差E2を算出するので、電圧変化検出手段5を構成する。また、時刻t3とt4とから、第二遷移時間T2を算出するので、時間変化検出手段4を構成する。そして、第二遷移時間T2と、第二電位差E2とから、特徴量を算出するので、特徴量決定手段6を構成する。さらに、決定された特徴量が所定の基準特徴量(基準範囲)よりも大きい場合には、物体が挟み込まれていないと判定すると共に、この特徴量が所定の基準範囲に含まれる場合には、物体が挟み込まれたことを判定する。従って、MPU21は、判定手段3を構成する。
このように、本発明の各手段は、具体的実施形態において必ずしも物理的に独立したものとはならない場合がある。本発明の各手段は、機能としての分担を示すものであり、これら機能を備えた挟み込み検出装置は、本発明の技術範囲に属するものとして適宜改変可能である。
以上、説明したように、第二実施形態に係る挟み込み検出装置によれば、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、センサの出力を短時間で解析して、良好に挟み込みを検出することができる。
即ち、特徴量が所定の基準特徴量よりも大きい場合には、挟み込みではないと判定するので、挟み込みとは異なる事象により発生する検出信号を挟み込みにより発生したものと混同することがない。また、一周期の1/2程度の第二遷移時間T2において、その間の最大振幅との関係で特徴量を求め、この特徴量に基づいて挟み込みを判定する。従って、一周期の1/2程度の短時間でセンサの出力の周波数成分と出力信号の大きさとに基づいて、挟み込みを検出することができる。
本発明の挟み込み検出装置の構成を模式的に示すブロック図 図1に示す圧電センサの構成例を示す模式図 車両のスライドドアに図2の圧電センサを配設する例を示す説明図 挟み込みを検出した場合の圧電センサの出力の標準的な波形例と、これを第一実施形態により分析する方法を示す説明図 挟み込み以外の事象により生じた圧電センサの出力の波形例と、これを第一実施形態により分析する方法を示す説明図 挟み込みを検出した場合の圧電センサの出力の他の波形例と、これを第一実施形態により分析する方法を示す説明図 図4の波形例を第一実施形態の別実施形態で分析する方法を示す説明図 図6の波形例を第一実施形態の別実施形態で分析する方法を示す説明図 第一実施形態の基準特徴量の一例を示すグラフ 第一実施形態の構成例を模式的に示すブロック図 挟み込みを検出した場合の圧電センサの出力の標準的な波形例と、これを第二実施形態により分析する方法を示す説明図 挟み込み以外の事象により生じた圧電センサの出力の波形例と、これを第二実施形態により分析する方法を示す説明図 挟み込みを検出した場合の圧電センサの出力の他の波形例と、これを第二実施形態により分析する方法を示す説明図 第二実施形態の基準特徴量の一例を示すグラフ 第二実施形態の基準特徴量の他の例を示すグラフ 第二実施形態の構成例を模式的に示すブロック図 従来の挟み込み検出装置の構成を模式的に示すブロック図 圧電センサの出力波形の例を示す波形図
符号の説明
1 圧電センサ
2 分析手段
3 判定手段
T1 第一遷移時間
T2 第二遷移時間
E0 振幅中心基準値
E1 第一電位差
E2 第二電位差
R 基準特徴量、基準範囲
R1,R2 基準特徴量

Claims (4)

  1. 開閉する装置に機械的な外力に応じた電圧を出力する圧電センサを備え、この圧電センサの出力の周波数成分と出力信号の大きさとに基づいて前記装置に物体が挟み込まれたことを検出する挟み込み検出装置であって、
    共に前記圧電センサの出力の一周期の範囲内に設定された所定の第一状態から第二状態へと前記圧電センサの出力が変化する遷移時間における前記圧電センサの出力差を分析して、周波数成分と出力の大きさとが情報として包含された特徴量を求める分析手段と、
    前記特徴量が、所定の基準特徴量よりも大きい場合には、前記圧電センサの出力に拘らず、前記装置に物体が挟み込まれていないと判定する判定手段と、を備え
    前記遷移時間は、前記圧電センサの出力が振幅中心から振幅の頂上部へ向かって変化する際に、振幅中心側に設定された前記第一状態から、前記第一状態よりも振幅方向の前記頂上部側に設定された前記第二状態に達するまでの第一遷移時間であり、
    前記分析手段は、前記出力差を前記第一遷移時間で除して得られる前記圧電センサの出力の傾きを前記特徴量として求める挟み込み検出装置。
  2. 前記第一状態と前記第二状態とが複数設定されると共に、当該複数の第一状態及び第二状態のうちの一対の前記第一状態と前記第二状態とで定められる前記出力差が複数設定され、
    前記分析手段は、複数の前記特徴量を、これら複数の前記出力差とそれぞれの前記出力差に対応する前記第一遷移時間とに基づいて求め、
    前記判定手段は、これら複数の前記特徴量の少なくとも何れか1つに基づいて判定する請求項に記載の挟み込み検出装置。
  3. 開閉する装置に機械的な外力に応じた電圧を出力する圧電センサを備え、この圧電センサの出力の周波数成分と出力信号の大きさとに基づいて前記装置に物体が挟み込まれたことを検出する挟み込み検出装置であって、
    共に前記圧電センサの出力の一周期の範囲内に設定された所定の第一状態から第二状態へと前記圧電センサの出力が変化する遷移時間における前記圧電センサの出力差を分析して、周波数成分と出力の大きさとが情報として包含された特徴量を求める分析手段と、
    前記特徴量が、所定の基準特徴量よりも大きい場合には、前記圧電センサの出力に拘らず、前記装置に物体が挟み込まれていないと判定する判定手段と、を備え、
    前記遷移時間は、前記圧電センサの出力が、振幅中心として設定された振幅中心基準値と一致する前記第一状態から、振幅の一方の頂上部を経て前記振幅中心基準値と一致する前記第二状態に達するまでの第二遷移時間であり、
    前記分析手段は、前記第二遷移時間における前記圧電センサの最大出力差の絶対値を前記第二遷移時間で除して得られる比率を前記特徴量として求めるみ込み検出装置。
  4. 前記基準特徴量は、一定の幅を有した基準範囲であり、前記判定手段は、前記特徴量がこの基準範囲の中に含まれる場合に、前記装置に物体が挟み込まれたことを判定する請求項1〜の何れか一項に記載の挟み込み検出装置。
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