JP2008115654A - 挟み込み検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】挟み込みとは異なる事象により発生する信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、簡単な構成で良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供する。
【解決手段】機械的な外力に応じた電圧を出力する圧電センサ1が開閉体に備えられる。第1フィルタ4は、圧電センサ1からのセンサ出力信号から第1周波数帯域の検出信号を抽出する。第2フィルタ5は、センサ出力信号から第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域の外乱信号を抽出する。強度演算部8は、抽出された外乱信号の強度を演算する。判定しきい値設定部9は、外乱信号の強度に基づいて検出信号の判定しきい値TH(adj)を設定する。判定部10は、検出信号と判定しきい値とに基づいて開閉体への物体の挟み込みの有無を判定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、開閉体への物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置に関する。
モータ等によって可動体をスライドさせて開閉する電動開閉装置として、建築物の自動ドアや、自動車や鉄道の電動スライドドア、パワーウィンドウなどがある。このような電動開閉装置では、例えば、ドアを閉める閉扉動作中にドア枠とドアとの間に物体を挟み込むことがある。そこで、このような挟み込みを検出して閉扉動作を停止させたり、ドアを開ける開扉動作に変更させたりするような制御手段を備えた挟み込み防止装置が提案されている。
下記に出典を示す特許文献1には、そのような挟み込み防止装置の発明が開示されている。この挟み込み防止装置は、外力に応じた信号を出力する圧電センサを用いて構成されている。開閉体へ物体が接触すると周波数f1を中心とする低周波の信号が出力される。開閉体が車両などに搭載されている場合、車両の振動による信号が、周波数f1よりも高周波な周波数f2を中心として出力される。
挟み込み検出装置は、周波数f1とf2との比、即ちr=f1/f2を算出し、rの値に基づいて挟み込みの有無を判定する。つまり、rが所定の設定値r0よりも大きい場合には、物体の接触有りと判定し、挟み込み有りと判定する。
特開平10−76843号公報(第48〜50段落等参照)
特許文献1に開示された発明は、ノイズ性の信号の影響を抑制して精度よく挟み込みを検出する上で有用なものである。しかし、周波数の比率rが除算にて算出されるため、周波数f2のノイズ性の信号が少ない場合には、比率rが非常に大きくなる。このため、周波数f1の信号が小さく物体が接触していない場合でも、比率rの値が大きくなり、設定値r0を超えて接触有りと判定される可能性がある。
周波数f2の信号の下限値を設定する、圧電センサからの出力信号に応じて設定値r0を変動させる、などの対応を採ることは可能であるが制御が複雑化する。
本発明は、このような課題に鑑みて創案されたものである。その目的は、挟み込みとは異なる事象により発生する信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、簡単な構成で良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る開閉体への物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置は、
前記開閉体に備えられ、機械的な外力に応じた電圧を出力する圧電センサと、
前記圧電センサからのセンサ出力信号から第1周波数帯域の検出信号を抽出する第1フィルタと、
前記センサ出力信号から前記第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域の外乱信号を抽出する第2フィルタと、
抽出された前記外乱信号の強度を演算する強度演算部と、
前記外乱信号の強度に基づいて前記検出信号の判定しきい値を設定する判定しきい値設定部と、
前記検出信号と前記判定しきい値とに基づいて前記開閉体への物体の挟み込みの有無を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、外乱信号の強度に基づいて検出信号の判定しきい値が設定される。これにより、例えば外乱信号が強い場合には、判定しきい値を高くすることによって、外乱信号による判定への影響を抑制することができる。また、外乱信号が弱い場合には、判定しきい値を低くすることによって、感度を高くすることができる。尚、この判定しきい値の高低は、検出信号の正負などによって変わり得るものであり、本発明を限定するものではない。
また、本発明による挟み込み判定には除算が用いられないので、外乱信号の強弱に拘らず、安定的に検出信号の判定を行うことができる。
このように、本構成によれば、挟み込みとは異なる事象により発生する信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、簡単な構成で良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することができる。
尚、本発明にいう「挟み込み」とは物体が開閉体に狭持された状態のみをいうのではなく、開閉体の一方に物体が当接した状態も含むものである。つまり、挟み込みに至る可能性が高い開閉体への当接も本発明の挟み込み検出装置の検出対象である。
また、本発明に係る挟み込み検出装置は、
前記判定しきい値設定部が、前記外乱信号の強度に基づいて算出された補正値を前記判定しきい値の初期値に加算することによって前記判定しきい値を設定することを特徴とする。
この構成によれば、判定しきい値の初期値に補正値を加算することによって簡単に判定しきい値を設定することができる。従って、非常に簡単な構成で外乱信号の影響を抑制して、良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することができる。
また、この構成によれば、外乱信号が弱い場合には、判定しきい値の初期値に近い値で検出信号が判定される。従って、外乱信号が弱い場合には、高い感度による判定が可能である。
また、本発明に係る挟み込み検出装置は、
前記判定しきい値設定部が、前記外乱信号の強度と前記判定しきい値との相関テーブルを有することを特徴とする。
この構成によれば、相関テーブルに基づいて判定しきい値が設定される。従って、外乱信号の強度に応じてフレキシブルな判定しきい値を設定することができる。
外乱信号の強さとそれに対する理想的な判定しきい値との関係は線形であるとは限らない。判定精度や判定の安定性を向上するために理想的な判定しきい値を得ようとすれば、判定しきい値を設定する演算が複雑になる可能性がある。
しかし、本構成によれば、相関テーブルに基づいて外乱信号の強度と判定しきい値とを非線形に対応させることも可能である。従って、非常に簡単な構成で外乱信号の影響を抑制して、良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することができる。
また、本発明に係る挟み込み検出装置は、
前記第2フィルタをそれぞれ前記第2周波数帯域を異ならせて複数有すると共に、前記強度演算部を複数の前記第2フィルタに対応させて複数有し、
前記判定しきい値設定部が、前記第2周波数帯域によって区別される前記外乱信号の強度に基づいて判定しきい値を設定することを特徴とする。
挟み込みとは異なる事象により発生する信号の中心周波数は、1つとは限らない。本構成によれば、複数の中心周波数に対応する第2フィルタを備えて、複数の外乱信号の強度を演算することができる。そして、判定しきい値設定部は、最も影響の大きい外乱信号の強度に基づいて判定しきい値を設定することができる。従って、外乱信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、簡単な構成で精度良く挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することができる。
以下、図1に示すような、本発明の挟み込み検出装置を車両のスライドドア50に適用する例を用いて本発明の実施形態を説明する。
図示するように、車両の側部には、乗員の出入りや物体の出し入れが可能な開口部53が形成されている。当該開口部53には、車両用ドアとしてのスライドドア50が設けられている。スライドドア50は、可動部であるドアパネル51と非可動部であるドア枠52とを有し、本発明の開閉体に相当する。ドアパネル51を閉じると開口部53が形成されなくなる。ドアパネル51を閉じるとき、開口部53において乗員や物体がドアパネル51に接触(当接)したり、ドアパネル51とドア枠52との間に挟まれたりすることがある。本明細書中では、ドアパネル51とドア枠52との間に挟まれる状態に至らずとも、開口部53においてドアパネル51と物体(乗員を含む。以下、同じ。)とが当接した場合に、物体の挟み込みが発生したと言う。
物体の挟み込みが発生したとき、その状況を回避するためにスライドドア50(ドアパネル51)を反転作動させる必要がある。そのため、スライドドア50において物体の挟み込みが発生しているか否かを検出可能な挟み込み検出装置が設けられる。本実施形態において挟み込み検出装置は、当接を検出するために圧電センサ1を備えている。
圧電センサ1は、ドアパネル51の外縁部54に沿ってプロテクタ40に収納されて配設されている。圧電センサ1は外力に応じて圧電効果により電荷を発生するセンサである。この電荷が電圧信号として取り出されることによって外力の印加を検出することができる。従って、例えばドアパネル51に物体が接触した時点など、物体がドアパネル51とドア枠52との間に挟まれてしまう前であっても挟み込みを検出することができる。つまり、本発明の挟み込み検出装置は、挟み込みの初期の段階から良好に挟み込みを検出できるものである。
図2は、図1のスライドドア50への圧電センサ1の取り付け構造例を示す断面図である。図2に示すように、圧電センサ1はプロテクタ40に収納され、プロテクタ40がドアパネル51に取り付けられる。プロテクタ40は、圧電センサ1を収納する筒状部41と、自身をドアパネル51の外縁部54に支持する支持部43とを有している。
筒状部41は物体との当接により容易に変形して圧電センサ1に外力を伝達し易くするために、軟質ゴムや発泡ウレタンなどの変形し易い素材で構成されている。一方、支持部43はドアパネル51への取り付け後の安定性を考慮して、硬質ゴムなど、筒状部41に比べて変形しにくい素材で構成されている。また、筒状部41と支持部43とは、内側に所定の空間44を有する連結部45で連結され、物体との当接によって筒状部41に収納された圧電センサ1がたわみ易いように構成されている。連結部45は取り付け後の安定性と、外力検出のための変形性とを考慮して、筒状部41側が筒状部41と同一素材で、支持部43側が支持部43と同一素材で構成される。
圧電センサ1は、筒状部41の内周面41aに外皮部14の一部である凸条部14aを当接させて挿通される。この当接により、圧電センサ1が筒状部41に固定される。
支持部43は、ドアパネル51の外縁部54を狭持する一対の脚部43cを有している。脚部43cは、外縁部54と当接する当接部43aを有している。脚部43cの内部には長手方向に沿って弾性部材42が埋設されており、脚部43cはドアパネル51を狭持する方向へ付勢されている。
図3に示すように、圧電センサ3は、中心電極11と外側電極12との間に圧電体13を挟み込み、全体を外皮部14で覆って同軸ケーブル状に構成されている。中心電極11は、金属線や、ポリエステル繊維とCu−Ag合金とを併せた導線などにより構成される。外側電極12は、金属膜やPETとアルミニウムの混合素材などにより構成される。図3ではチューブ状の外側電極12として例示したが、テープ状の素材を圧電体13に螺旋状に巻きつけてもよい。圧電体13は、ポリフッ化ビニリデン、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸バリウム等により構成される。外皮部14は、長手方向に沿った複数の凸条部14aを有している。上述したようにこの凸条部14aがプロテクタ40の筒状部41の内周面14aに当接することによって、圧電センサ1がプロテクタ40に固定される。
圧電センサ1の一方の端部には、断線検出用の抵抗器16aが備えられている。この抵抗器16aは、中心電極11と外側電極12とを接続している。両電極との接続部を含み、抵抗器16aは樹脂などによってコーティングされて断線検知部16を構成している。
圧電センサ1の他方の端部は、図4に示すようにコネクタ18でケーブル17に接続される。ケーブル17は、ドアパネル51の開口孔55を通ってドアパネル51の内部空間Aに導かれる。内部空間AにはECU20(electronic control unit)が備えられている。ECU20は、圧電センサ1のセンサ出力信号を信号処理して、挟み込みの有無を判定する。ECU20は、電源回路、アナログ回路、マイクロコンピュータなどを有して構成されている。微小信号であるセンサ出力信号は、入力インターフェイス部2においてインピーダンス変換や増幅されて、後段の信号処理部へ伝達される。入力インターフェイス部2は、例えば電界効果トランジスタやアペアンプなどを用いて構成されるアナログ回路である。
図5は、本発明の挟み込み検出装置の構成例を模式的に示すブロック図である。ここでは、入力インターフェイス部2の後段にマイクロコンピュータを備える場合を例として説明する。
入力インターフェイス部2の出力はA/D変換部3でデジタル変換され、以降デジタル信号処理される。A/D変換部3は、マイクロコンピュータに内蔵されたA/Dコンバータでもよいし、単独のA/D変換回路であってもよい。
A/D変換部3の出力(センサ出力信号の一形態)からは、第1フィルタ4によって第1周波数帯域の検出信号が抽出される。挟み込みによるセンサ出力信号の周波数は、概ね3Hz前後である。従って、第1周波数帯域を3Hz前後、あるいは3〜4Hz以下として、第1フィルタ4は、バンドパスフィルタやローパスフィルタにより構成される。
検出信号が抽出されると、次に第1絶対値処理部6において絶対値化される。センサ出力信号及び検出信号は、交流信号であるので、挟み込み判定のために、絶対値化される。
尚、これらフィルタ処理及び絶対値処理は、A/D変換部3を介することなく、アナログ回路を用いて実施することもできる。例えば、第1フィルタ4をCRフィルタやLCフィルタなどのアナログフィルタで構成し、第1絶対値処理部6をダイオードを用いた全波整流回路で構成することもできる。
図6(a)は、圧電センサ1の出力信号の一例を示す波形図、図6(b)は、第1フィルタ4及び絶対値処理部6を通過後の検出信号の一例を示す波形図である。
図6において、波形W1及びw1は車両の走行時、波形W2及びw2はドアパネル51への物体の当接時、波形W3及びw3は車両が段差などを通過した時の圧電センサ1の出力信号を示している。波形W2及びw2は本発明の検出信号に相当し、波形W3及びw3は本発明の外乱信号に相当する。
図6(a)に示すように、第1フィルタ4を通過する前の波形W3はそれ自信が比較的高周波であるために目立たないが、波形W1や波形W2には、高周波ノイズが重畳されている。
図6(b)に示すように、圧電センサ1の出力信号が第1フィルタ4を通過すると、重畳されていた高周波ノイズが除去される。波形W3も高周波数の信号であるが、信号強度が強いために第1フィルタ4で充分に減衰されず、波形W3よりもやや低い程度の波高値を有している。
圧電センサ1の出力信号は、図6(a)に示すように交流信号であるため、振幅中心から上下に振れている。このままでは、出力信号の判定に上下2つのしきい値が必要となるために、図6(b)に示すように第1絶対値処理部7において絶対値処理される。
絶対処理後の信号は、図6(b)に示すように、所定の基準しきい値TH(ref)に基づいて判定される。車両の走行時の信号である波形w1は基準しきい値TH(ref)を下回っているため、「挟み込み無し」と判定される。当接時の信号である波形w2は基準しきい値TH(ref)を超えているため、「挟み込み有り」と判定される。段差通過時の信号である波形w3も、基準しきい値TH(ref)を超えているため、「挟み込み有り」と判定される。つまり、挟み込みに起因する信号ではないにも拘わらず、所定の基準しきい値TH(ref)を超えたために「挟み込み有り」と判定される。
このような事態を回避するため、ECU20は、さらに、第2フィルタ5と、第2絶対値処理部7と、強度演算部8と、判定しきい値設定部9と、を備えている。
第2フィルタ5は、センサ出力信号から第1フィルタ4の帯域(第1周波数帯域)とは異なる帯域(第2周波数帯域)の外乱信号を抽出する。本例では、10〜100Hz程度を中心周波数とする帯域である。従って、第2フィルタ5はバンドパスフィルタで構成される。上限周波数を定めない場合には、ハイパスフィルタで構成することもできる。図6(a)に示す信号が第2フィルタ5を通過すると、図7(a)に示すように外乱信号である波形W3が抽出される。
第2絶対値処理部7は、第2フィルタ6を通過後の信号を絶対値処理する。つまり、図7(b)に示すように第2フィルタ5を通過後の信号を絶対値化する(波形w4)。
強度演算部8は、抽出された外乱信号(波形w4)の強度を演算する。本例では、波形w4の包絡線w5を求めて、外乱信号の強度を演算する。
判定しきい値設定部9は、外乱信号の強度に基づいて判定しきい値TH(adj)を設定する。つまり、図6(b)に示した一定値の基準しきい値TH(ref)とは異なり、外乱信号の強度に応じた判定しきい値TH(adj)が設定される。
判定部10は、このようにして設定された判定しきい値TH(adj)に基づいてスライドドア50(開閉体)への物体の挟み込みの有無を判定する。
図8に示すように、車両の走行時の信号である波形w1は判定しきい値TH(adj)を下回っているため、「挟み込み無し」と判定される。当接時の信号である波形w2は判定しきい値TH(adj)を超えているため、「挟み込み有り」と判定される。段差通過時の信号である波形w3は、図6に示した所定の基準しきい値TH(ref)は上回ったが、上述したように調整した後の判定しきい値TH(adj)は上回らない。従って、「挟み込み無し」と判定される。つまり、挟み込みに起因する信号ではないこの外乱信号w3は、判定しきい値TH(adj)が適切に調整されたために「挟み込み無し」と正確に判定される。
図9は、判定しきい値設定部9の一例を示すブロック図である。本例の判定しきい値設定部9Aは、外乱信号の強度に基づいて算出された補正値を判定しきい値の初期値に加算することによって判定しきい値を設定する。ここで、判定しきい値の初期値は、上述した所定の基準しきい値TH(ref)に相当し、補正値を加算された後の設定しきい値は、上述した判定しきい値TH(adj)に相当する。
図に示すように、本例の判定しきい値設定部9Aは、判定調整部9aと、基準しきい値設定部9bと、加算部9cとを有している。調整部9aは、強度演算部8で演算された強度値を増幅するなど、所定の調整を行って補正値を算出する。基準しきい値設定部9bは、定数である基準しきい値TH(ref)を設定しきい値の初期値として設定する。加算部9cは、補正値に基準しきい値TH(ref)を加算することによって、判定しきい値TH(adj)を設定する。
図10は、判定しきい値設定部9の他の例を示すブロック図である。本例の判定しきい値設定部9Bは、外乱信号の強度と判定しきい値TH(adj)との相関テーブル9dを備えている。この相関テーブル9dから外乱信号の強度に応じた値が選択され、選択された値が判定しきい値TH(adj)として設定される。
図11は、本発明の挟み込み検出装置の構成の他の例を模式的に示すブロック図である。
本例の挟み込み検出装置は、図に示すように、第2フィルタ5をそれぞれ第2周波数帯域を異ならせて複数有すると共に、強度演算部8を複数の第2フィルタ5に対応させて複数有している。そして、判定しきい値設定部9は、第2周波数帯域によって区別される外乱信号の強度に基づいて判定しきい値TH(adj)を設定する。
図に示すように、第2フィルタ5はそれぞれ第2周波数帯域を異ならせて複数備えられている。例えば、第2フィルタ51は10Hz、第2フィルタ52は50Hz、といったように、各第2フィルタ5の周波数帯域を異ならせてn個の第2フィルタ5(51〜5n)が備えられる。第2絶対値処理部7(71〜7n)及び強度演算部8(81〜8n)は、それぞれ第2フィルタ5の個数nと同数備えられ、第2周波数帯域ごとに強度が外乱信号の強度が演算される。
本例の判定しきい値設定部9Cは、複数種類演算された外乱信号の強度から適切なものを選択し、選択された外乱信号の強度に基づいて判定しきい値TH(adj)を設定する。図12及び図13に、本例の判定しきい値設定部9Cのブロック構成を模式的に示す。図12は、上述した図9に対応するブロック構成であり、図13は、上述した図10に対応するブロック構成である。
図12に示した判定しきい値設定部9Cは、調整部9a、基準しきい値設定部9b、加算部9cに加えて、選択部9eを備えている。選択部9eは、複数種類演算された外乱信号の強度から適切なものを選択する。例えば、最も強度が強い外乱信号を選択する。もちろん、一定のしきい値を超えた強度値を有する外乱信号の強度を合算してもよい。以下、選択された外乱信号の強度に基づいて、上述したように調整部9a、基準しきい値設定部9b、加算部9cにより判定しきい値TH(adj)が設定される。
図13に示した判定しきい値設定部9Dは、複数の相関テーブル9dを有する相関テーブル群9gを備えていると共に、選択部9fを備えている。選択部9fは、複数種類演算された外乱信号の強度から適切なものを選択する。例えば、最も強度が強い外乱信号を選択する。そして、選択された外乱信号に対応する相関テーブルを相関テーブル群9gから選択する。以下、上述したように、選択された相関テーブルから外乱信号の強度に応じた値が選択され、選択された値が判定しきい値TH(adj)として設定される。
尚、第1フィルタ4及び第1絶対処理部6と同様に、第2フィルタ5及び第2絶対値処理部7も、デジタル信号処理に限らずアナログ回路を用いて構成することができる。また、強度演算部81は、積分回路やサンプル・ホールド回路、ピーク・ホールド回路などのアナログ回路を用いて構成することができる。判定しきい値設定部9Aは、増幅回路、加算器、ボルテージ・フォロワなどを用いて構成することができる。判定部10は、コンパレータを用いて構成することができる。
もちろん、全てをアナログ回路にすることなく、例えば、第1絶対処理部6及び強度演算部8までをアナログ信号処理し、その後A/D変換部3を介して判定しきい値設定部9及び判定部10においてデジタル信号処理することもできる。
このように、本発明は、当業者であれば本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜種々の改変が可能なものである。しかし、当然ながらそのような改変も、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
以上説明したように、本発明によって、挟み込みとは異なる事象により発生する信号を挟み込みにより発生したものと混同することなく、簡単な構成で良好に挟み込みを検出することのできる挟み込み検出装置を提供することができる。
本発明の挟み込み検出装置を車両のスライドドアに適用する例を示す説明図 図1のスライドドアへの圧電センサの取り付け構造例を示す断面図 圧電センサの構造例を模式的に示す説明図 図1のスライドドアにおける挟み込み検出装置の構成例を模式的に示す説明図 本発明の挟み込み検出装置の構成例を模式的に示すブロック図 圧電センサの出力信号及び信号処理後の検出信号の一例を示す波形図 外乱信号の一例を示す波形図 信号処理後の検出信号及び判定しきい値の一例を示す波形図 図5の判定しきい値設定部の一例を示すブロック図 図5の判定しきい値設定部の他の例を示すブロック図 本発明の挟み込み検出装置の構成の他の例を模式的に示すブロック図 図11の判定しきい値設定部の一例を示すブロック図 図11の判定しきい値設定部の他の例を示すブロック図
符号の説明
1:圧電センサ
4:第1フィルタ
5、51、52、5n:第2フィルタ
8、81、82、8n:強度演算部
9、9A、9B、9C、9D:判定しきい値設定部
9d:相関テーブル
9g:相関テーブル群(相関テーブル)
10:判定部
TH(ref):基準しきい値(判定しきい値の初期値)
TH(adj):判定しきい値

Claims (4)

  1. 開閉体への物体の挟み込みを検出する挟み込み検出装置であって、
    前記開閉体に備えられ、機械的な外力に応じた電圧を出力する圧電センサと、
    前記圧電センサからのセンサ出力信号から第1周波数帯域の検出信号を抽出する第1フィルタと、
    前記センサ出力信号から前記第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域の外乱信号を抽出する第2フィルタと、
    抽出された前記外乱信号の強度を演算する強度演算部と、
    前記外乱信号の強度に基づいて前記検出信号の判定しきい値を設定する判定しきい値設定部と、
    前記検出信号と前記判定しきい値とに基づいて前記開閉体への物体の挟み込みの有無を判定する判定部と、を備える挟み込み検出装置。
  2. 前記判定しきい値設定部は、前記外乱信号の強度に基づいて算出された補正値を前記判定しきい値の初期値に加算することによって前記判定しきい値を設定する請求項1に記載の挟み込み検出装置。
  3. 前記判定しきい値設定部は、前記外乱信号の強度と前記判定しきい値との相関テーブルを有する請求項1に記載の挟み込み検出装置。
  4. 前記第2フィルタをそれぞれ前記第2周波数帯域を異ならせて複数有すると共に、前記強度演算部を複数の前記第2フィルタに対応させて複数有し、
    前記判定しきい値設定部は、前記第2周波数帯域によって区別される前記外乱信号の強度に基づいて判定しきい値を設定する請求項1〜3の何れか一項に記載の挟み込み検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010002360A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Kansai Electric Power Co Inc:The 圧力検知装置及び開閉検知装置
JP2019219184A (ja) * 2018-06-15 2019-12-26 株式会社バルカー 判定回路、および判定方法
CN111426343A (zh) * 2020-03-17 2020-07-17 东华大学 一种自动门故障检测预警方法

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