JPH10131388A - 建築用パネル及び床仕上げ材取付構造 - Google Patents
建築用パネル及び床仕上げ材取付構造Info
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- JPH10131388A JPH10131388A JP29356696A JP29356696A JPH10131388A JP H10131388 A JPH10131388 A JP H10131388A JP 29356696 A JP29356696 A JP 29356696A JP 29356696 A JP29356696 A JP 29356696A JP H10131388 A JPH10131388 A JP H10131388A
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- floor finishing
- finishing material
- floor
- panel
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- Panels For Use In Building Construction (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 現場における無機質繊維板の張り付け作業を
省略でき、かつ、ボルト締め時の面材の破損を防止で
き、さらに、床仕上げ材の壁際端部を確実に覆い隠すこ
とのできる建築用パネル及び床仕上げ材取付構造を提供
することを目的とする。 【解決手段】 矩形の枠体10と、この枠体10の少な
くとも一方の面に取り付けられる無機質繊維板からなる
面材20と、を備える建築用パネル8であって、面材2
0は、面の上端部10a及び下端部10bを避けて取り
付けられること、を特徴とする建築用パネル8。
省略でき、かつ、ボルト締め時の面材の破損を防止で
き、さらに、床仕上げ材の壁際端部を確実に覆い隠すこ
とのできる建築用パネル及び床仕上げ材取付構造を提供
することを目的とする。 【解決手段】 矩形の枠体10と、この枠体10の少な
くとも一方の面に取り付けられる無機質繊維板からなる
面材20と、を備える建築用パネル8であって、面材2
0は、面の上端部10a及び下端部10bを避けて取り
付けられること、を特徴とする建築用パネル8。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用パネル及び
床仕上げ材取付構造に関し、特に、現場における無機質
繊維板の張り付け作業を省略でき、かつ、立設時のボル
ト締めによる面材の破損を防止でき、さらに、床仕上げ
材の壁際端部を確実に覆い隠すことができる建築用パネ
ル及び床仕上げ材取付構造に関する。
床仕上げ材取付構造に関し、特に、現場における無機質
繊維板の張り付け作業を省略でき、かつ、立設時のボル
ト締めによる面材の破損を防止でき、さらに、床仕上げ
材の壁際端部を確実に覆い隠すことができる建築用パネ
ル及び床仕上げ材取付構造に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】建築工法
の一つとして、複数のパネルを組み合わせて建物の躯体
を構築するパネル工法が知られている。このパネル工法
により建設される建物の壁部は、一般的に、矩形の枠体
の一方又は双方の面に合板等の面材を張り付けてなる建
築用パネルを複数枚接合し、面材の表面に石膏ボード等
の無機質繊維板を張り付けて形成される。
の一つとして、複数のパネルを組み合わせて建物の躯体
を構築するパネル工法が知られている。このパネル工法
により建設される建物の壁部は、一般的に、矩形の枠体
の一方又は双方の面に合板等の面材を張り付けてなる建
築用パネルを複数枚接合し、面材の表面に石膏ボード等
の無機質繊維板を張り付けて形成される。
【0003】ここで、現場における無機質繊維板の張り
付け作業は、煩雑であり、現場作業の簡略化による施工
期間の短縮化の要請にそぐわない。そこで、本出願人
は、近年、矩形の枠体の少なくとも一方の面に石膏ボー
ド等の無機質繊維板からなる面材を備え、現場で改めて
石膏ボード等を張り付ける必要がない建築用パネルの開
発を進めている。
付け作業は、煩雑であり、現場作業の簡略化による施工
期間の短縮化の要請にそぐわない。そこで、本出願人
は、近年、矩形の枠体の少なくとも一方の面に石膏ボー
ド等の無機質繊維板からなる面材を備え、現場で改めて
石膏ボード等を張り付ける必要がない建築用パネルの開
発を進めている。
【0004】しかし、このような建築用パネルの開発を
進めるに従い、新たに次のような課題が生じた。
進めるに従い、新たに次のような課題が生じた。
【0005】第一に、建築用パネルをボルト締めによっ
て固定する際、上下の端部付近で面材が破損するおそれ
がある。つまり、壁部を形成する建築用パネルは、通
常、下端部が基礎等の下部構造体にアンカーボルト等に
よって固定され、上端部が上部構造体に胴差ボルト等に
よって固定される。このとき、建築用パネルを確実に固
定するためにボルトをきつく締めると、建築用パネルの
下端部又は上端部において、枠体を形成する枠材が隣接
する下部構造体又は上部構造体の方向に撓むと共に、面
材が下部構造体等に強く押しつけられる。このため、面
材の下端部等に下部構造体等の応力が作用する。ここ
で、無機質繊維板からなる面材は、弾力性がなく、比較
的脆いことから、下部構造体等から受ける応力によっ
て、割れたり、剥離したりするおそれがある。
て固定する際、上下の端部付近で面材が破損するおそれ
がある。つまり、壁部を形成する建築用パネルは、通
常、下端部が基礎等の下部構造体にアンカーボルト等に
よって固定され、上端部が上部構造体に胴差ボルト等に
よって固定される。このとき、建築用パネルを確実に固
定するためにボルトをきつく締めると、建築用パネルの
下端部又は上端部において、枠体を形成する枠材が隣接
する下部構造体又は上部構造体の方向に撓むと共に、面
材が下部構造体等に強く押しつけられる。このため、面
材の下端部等に下部構造体等の応力が作用する。ここ
で、無機質繊維板からなる面材は、弾力性がなく、比較
的脆いことから、下部構造体等から受ける応力によっ
て、割れたり、剥離したりするおそれがある。
【0006】第二に、フローリング等の床仕上げ材の壁
際端部を隠しにくくなる。つまり、従来は、床仕上げ材
を床面の隅々まで張り付けてから壁面の石膏ボード等を
取り付けていたため、床仕上げ材の壁際の端部は、石膏
ボード等及びその後に取り付けられる巾木によって完全
に覆い隠されていた。しかし、無機質繊維板からなる面
材を備える建築用パネルの場合は、石膏ボード等を現場
で改めて張り付けないことから、巾木のみによって床仕
上げ材の壁際端部を隠すことになる。ここで、巾木は通
常薄く形成されるため、床仕上げ材の壁際端部を覆いき
れず、床仕上げ材と壁との間に隙間が生じた場合や、床
仕上げ材の壁際端部が一部欠けた場合等に、床と壁との
接合部の外観が損なわれる場合も考えられる。
際端部を隠しにくくなる。つまり、従来は、床仕上げ材
を床面の隅々まで張り付けてから壁面の石膏ボード等を
取り付けていたため、床仕上げ材の壁際の端部は、石膏
ボード等及びその後に取り付けられる巾木によって完全
に覆い隠されていた。しかし、無機質繊維板からなる面
材を備える建築用パネルの場合は、石膏ボード等を現場
で改めて張り付けないことから、巾木のみによって床仕
上げ材の壁際端部を隠すことになる。ここで、巾木は通
常薄く形成されるため、床仕上げ材の壁際端部を覆いき
れず、床仕上げ材と壁との間に隙間が生じた場合や、床
仕上げ材の壁際端部が一部欠けた場合等に、床と壁との
接合部の外観が損なわれる場合も考えられる。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、現場における無機質繊維板の張り
付け作業を省略でき、かつ、ボルト締め時の面材の破損
を防止でき、さらに、床仕上げ材の壁際端部を確実に覆
い隠すことのできる建築用パネル及び床仕上げ材取付構
造を提供することにある。
であり、その目的は、現場における無機質繊維板の張り
付け作業を省略でき、かつ、ボルト締め時の面材の破損
を防止でき、さらに、床仕上げ材の壁際端部を確実に覆
い隠すことのできる建築用パネル及び床仕上げ材取付構
造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、矩形の枠体と、この枠体の
少なくとも一方の面に取り付けられる無機質繊維板から
なる面材と、を備える建築用パネルであって、前記面材
は、前記面の上端部及び下端部を避けて取り付けられる
こと、を特徴とする。
め、請求項1記載の発明は、矩形の枠体と、この枠体の
少なくとも一方の面に取り付けられる無機質繊維板から
なる面材と、を備える建築用パネルであって、前記面材
は、前記面の上端部及び下端部を避けて取り付けられる
こと、を特徴とする。
【0009】請求項1記載の発明によれば、無機質繊維
板からなる面材を備えることから、現場における無機質
繊維板の取付作業を省略することが可能となる。
板からなる面材を備えることから、現場における無機質
繊維板の取付作業を省略することが可能となる。
【0010】また、この無機質繊維板からなる面材が、
取付面の上下端部を避けて取り付けられることから、ボ
ルト締めによる面材の破損を防止することが可能とな
る。つまり、取付面の上下端部を避けて面材を取り付け
ると、枠体の上下端面が上下構造体と当接したときに、
面材と上下構造体との間に隙間が形成される。そのた
め、固定用のアンカーボルト等を固く締めたことによっ
て枠体を形成する上枠材又は下枠材が撓んでも、面材の
上下端部は上下構造体と直接当接しない。よって、上下
構造体からの応力が面材に作用せず、面材の破損が防止
される。
取付面の上下端部を避けて取り付けられることから、ボ
ルト締めによる面材の破損を防止することが可能とな
る。つまり、取付面の上下端部を避けて面材を取り付け
ると、枠体の上下端面が上下構造体と当接したときに、
面材と上下構造体との間に隙間が形成される。そのた
め、固定用のアンカーボルト等を固く締めたことによっ
て枠体を形成する上枠材又は下枠材が撓んでも、面材の
上下端部は上下構造体と直接当接しない。よって、上下
構造体からの応力が面材に作用せず、面材の破損が防止
される。
【0011】かかる効果を確実に達成するため、面材
は、取付面の上端及び下端において、少なくとも、ボル
ト締めによって生じ得る枠材の上下方向の撓み以上の大
きさに相当する部分を避けて取り付けられる。
は、取付面の上端及び下端において、少なくとも、ボル
ト締めによって生じ得る枠材の上下方向の撓み以上の大
きさに相当する部分を避けて取り付けられる。
【0012】なお、「無機質繊維板」には、石綿・岩綿
・鉱滓綿・ガラス綿等を主原料として製造した板の他、
石膏板や石膏ボード等も含むものとする。
・鉱滓綿・ガラス綿等を主原料として製造した板の他、
石膏板や石膏ボード等も含むものとする。
【0013】また、面材の取付手段や、枠体の構造等
は、特に問わない。
は、特に問わない。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記枠体と前記面材とにより前記下端部に形成され
る段差部は、床仕上げ材の厚みよりやや大きいこと、を
特徴とする。
て、前記枠体と前記面材とにより前記下端部に形成され
る段差部は、床仕上げ材の厚みよりやや大きいこと、を
特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明によれば、面材取付面
の下端部に形成される段差部が床仕上げ材の厚みよりや
や大きいことから、建築用パネルを立設した際に立設面
と面材との間に形成される隙間に、床仕上げ材の端部を
はめ込むことができる。このため、床仕上げ材の壁際端
部を確実に隠すことが可能となる。
の下端部に形成される段差部が床仕上げ材の厚みよりや
や大きいことから、建築用パネルを立設した際に立設面
と面材との間に形成される隙間に、床仕上げ材の端部を
はめ込むことができる。このため、床仕上げ材の壁際端
部を確実に隠すことが可能となる。
【0016】ここで、段差部の大きさは、床仕上げ材の
厚みの他、枠材の上下方向の撓みの大きさをも考慮して
設定される。これにより、ボルト締め等によって枠材が
撓んでも、床仕上げ材の端部を隙間にはめ込むことが可
能となる。また、段差部が極端に大きくないため、床仕
上げ材はめ込み後に残存する隙間を、巾木等によって容
易に隠すことができる。
厚みの他、枠材の上下方向の撓みの大きさをも考慮して
設定される。これにより、ボルト締め等によって枠材が
撓んでも、床仕上げ材の端部を隙間にはめ込むことが可
能となる。また、段差部が極端に大きくないため、床仕
上げ材はめ込み後に残存する隙間を、巾木等によって容
易に隠すことができる。
【0017】なお、面材は、合板からなる面材よりも厚
く形成される。好ましくは、現場で通常取り付けられる
石膏ボード等と同程度の厚みに形成する。これにより、
床仕上げ材の壁際端部を、面材によって確実に覆い隠す
ことが可能となる。
く形成される。好ましくは、現場で通常取り付けられる
石膏ボード等と同程度の厚みに形成する。これにより、
床仕上げ材の壁際端部を、面材によって確実に覆い隠す
ことが可能となる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2のいずれかに記載された建築用パネルを複数枚接続
して形成される壁部の壁際における床仕上げ材取付構造
であって、前記建築用パネルは、前記面材を床仕上げ材
取付領域方向に向けて立設され、床仕上げ材は、前記建
築用パネルの前記面材と前記建築用パネルの立設面との
間に形成される隙間に端部をはめ込んで取り付けられる
こと、を特徴とする。
項2のいずれかに記載された建築用パネルを複数枚接続
して形成される壁部の壁際における床仕上げ材取付構造
であって、前記建築用パネルは、前記面材を床仕上げ材
取付領域方向に向けて立設され、床仕上げ材は、前記建
築用パネルの前記面材と前記建築用パネルの立設面との
間に形成される隙間に端部をはめ込んで取り付けられる
こと、を特徴とする。
【0019】請求項3記載の発明によれば、建築用パネ
ルの面材と立設面との間に形成される隙間に床仕上げ材
の壁際端部をはめ込んで取り付けることにより、床仕上
げ材の壁際端部を確実に隠すことが可能となる。このた
め、壁と床の接続部分を美的に仕上げることが可能とな
る。
ルの面材と立設面との間に形成される隙間に床仕上げ材
の壁際端部をはめ込んで取り付けることにより、床仕上
げ材の壁際端部を確実に隠すことが可能となる。このた
め、壁と床の接続部分を美的に仕上げることが可能とな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図
面を参照して詳細に説明する。
面を参照して詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明にかかる建築用パネルの実
施形態を示す一部分解斜視図である。
施形態を示す一部分解斜視図である。
【0022】同図において、建築用パネル8は、矩形の
枠体10の両面に面材20を張り付けて形成される。ま
た、面材20は、各取付面において、上端部10a及び
下端部10bを避けて取り付けられる。
枠体10の両面に面材20を張り付けて形成される。ま
た、面材20は、各取付面において、上端部10a及び
下端部10bを避けて取り付けられる。
【0023】枠体10は、建築用パネル8の輪郭を形成
するものであり、各2本の横材12及び縦材14を矩形
に組んで形成される。また、この枠体10の内側には、
補強用横材16及び補強用縦材18が格子状に組み付け
られている。これにより、枠体10が鉛直荷重及び水平
荷重に耐えやすくなる。
するものであり、各2本の横材12及び縦材14を矩形
に組んで形成される。また、この枠体10の内側には、
補強用横材16及び補強用縦材18が格子状に組み付け
られている。これにより、枠体10が鉛直荷重及び水平
荷重に耐えやすくなる。
【0024】なお、枠体10の大きさは、必要とされる
建築用パネル8の大きさに応じて任意に定め得る。
建築用パネル8の大きさに応じて任意に定め得る。
【0025】横材12、縦材14、補強用横材16、補
強用縦材18の材質は、特に問わないが、本実施形態に
おいては木質系の材料を使用する。具体的には、丸太か
ら切り出し成形した角材や、丸太を成形する際に発生す
る端材を集成して強度を持たせた集成材等により、横材
12等を形成する。
強用縦材18の材質は、特に問わないが、本実施形態に
おいては木質系の材料を使用する。具体的には、丸太か
ら切り出し成形した角材や、丸太を成形する際に発生す
る端材を集成して強度を持たせた集成材等により、横材
12等を形成する。
【0026】また、横材12等の厚さや長さは任意に設
定し得る。ただし、横材12については、少なくとも、
後述する段差部22の大きさよりも厚く形成されること
が好ましい。枠体10の内部構造が段差部22から露出
することを防止すると共に、面材20の上下端部を横材
12に確実に固定可能にするためである。
定し得る。ただし、横材12については、少なくとも、
後述する段差部22の大きさよりも厚く形成されること
が好ましい。枠体10の内部構造が段差部22から露出
することを防止すると共に、面材20の上下端部を横材
12に確実に固定可能にするためである。
【0027】面材20は、無機質繊維板からなる矩形の
板状部材であり、枠体10における取付面の大きさより
も、長手方向が短く形成されている。また、この面材2
0は、現場における取付作業が必要な石膏ボード等と同
程度の厚みに形成されている。
板状部材であり、枠体10における取付面の大きさより
も、長手方向が短く形成されている。また、この面材2
0は、現場における取付作業が必要な石膏ボード等と同
程度の厚みに形成されている。
【0028】面材20が無機質繊維板により形成される
ことから、断熱性、吸音性、耐火性に優れた建築用パネ
ル8を得ることができる。そのため、現場における石膏
ボード等の取付作業を省略することができ、施工期間の
短縮化を図ることが可能となる。また、床仕上げ材40
(図2参照)の取付後において石膏ボード等の取付作業
を行う必要がないため、床仕上げ材40の汚損を防止し
得る。
ことから、断熱性、吸音性、耐火性に優れた建築用パネ
ル8を得ることができる。そのため、現場における石膏
ボード等の取付作業を省略することができ、施工期間の
短縮化を図ることが可能となる。また、床仕上げ材40
(図2参照)の取付後において石膏ボード等の取付作業
を行う必要がないため、床仕上げ材40の汚損を防止し
得る。
【0029】なお、面材20は、面材としての使用に耐
え得、断熱性能、吸音性能以外に耐火性能をも備える無
機質繊維板であれば、その具体的材料は問わない。例え
ば、現場施工用の石膏ボードを所定の大きさに成形し
て、面材20として使用することも可能である。なお、
その場合は、面材20の製造工程を簡略化できるため、
生産効率及び生産コストの両面において優れた建築用パ
ネル8を得ることができる。
え得、断熱性能、吸音性能以外に耐火性能をも備える無
機質繊維板であれば、その具体的材料は問わない。例え
ば、現場施工用の石膏ボードを所定の大きさに成形し
て、面材20として使用することも可能である。なお、
その場合は、面材20の製造工程を簡略化できるため、
生産効率及び生産コストの両面において優れた建築用パ
ネル8を得ることができる。
【0030】この面材20は、枠体10の取付面におい
て、上端部10a及び下端部10bを避けて取り付けら
れる。これにより、上端部10a及び下端部10bに、
面材20と枠体10によって段差部22が形成される。
このため、建築用パネル8を立設する際、面材20が上
部構造体又は下部構造体と直接当接せず、上部構造体等
から受ける応力によって破損することが防止される。
て、上端部10a及び下端部10bを避けて取り付けら
れる。これにより、上端部10a及び下端部10bに、
面材20と枠体10によって段差部22が形成される。
このため、建築用パネル8を立設する際、面材20が上
部構造体又は下部構造体と直接当接せず、上部構造体等
から受ける応力によって破損することが防止される。
【0031】なお、面材20が、取付面よりも長手方向
の長さが短く形成されているため、上端部10a及び下
端部10bを避けて取り付けやすい。また、面材20の
取付手段は、枠体10に確実に固定できる限り、特に問
わない。
の長さが短く形成されているため、上端部10a及び下
端部10bを避けて取り付けやすい。また、面材20の
取付手段は、枠体10に確実に固定できる限り、特に問
わない。
【0032】段差部22は、上端部10aおよび下端部
10bのいずれにおいても、同じ大きさに形成されてい
る。このため、建築用パネル8の上下を逆さまにして使
用することが可能となり、現場施工の際、建築用パネル
8の上下の向きに特に気を使う必要がない。
10bのいずれにおいても、同じ大きさに形成されてい
る。このため、建築用パネル8の上下を逆さまにして使
用することが可能となり、現場施工の際、建築用パネル
8の上下の向きに特に気を使う必要がない。
【0033】この段差部22の大きさは、図2に示す床
仕上げ材40の厚みよりもやや大きく設定されている。
より具体的には、上端10a又は下端10bから面材2
0の上下端部までの長さが、床仕上げ材40の厚みに、
ボルト締めによって生じ得る横材12の撓み分を加えた
長さより、さらに2mm程度大きくなるように設定する
ことが好ましい。これにより、建築用パネル8を壁パネ
ルとして使用した場合に、立設面と面材20との間に、
床仕上げ材40の厚みよりも大きい隙間を確実に形成す
ることが可能となる。
仕上げ材40の厚みよりもやや大きく設定されている。
より具体的には、上端10a又は下端10bから面材2
0の上下端部までの長さが、床仕上げ材40の厚みに、
ボルト締めによって生じ得る横材12の撓み分を加えた
長さより、さらに2mm程度大きくなるように設定する
ことが好ましい。これにより、建築用パネル8を壁パネ
ルとして使用した場合に、立設面と面材20との間に、
床仕上げ材40の厚みよりも大きい隙間を確実に形成す
ることが可能となる。
【0034】本発明にかかる建築用パネルの実施の形態
は、上記のように構成されており、次に、これを用いて
壁部を形成した場合における壁際の床仕上げ材取付構造
について、図2を用いて説明する。
は、上記のように構成されており、次に、これを用いて
壁部を形成した場合における壁際の床仕上げ材取付構造
について、図2を用いて説明する。
【0035】図2は、建築用パネル8を用いて壁部を形
成する場合における下部構造体との取付構造等を示す縦
断面図である。
成する場合における下部構造体との取付構造等を示す縦
断面図である。
【0036】同図において、1階壁部を形成する建築用
パネル108の上端部に、2階床部を形成する2枚の床
パネル30が面材を上に向けて互いに接続されて載置さ
れ、この床パネル30の上であって、建築用パネル10
8のほぼ真上に、2階壁部を形成する建築用パネル8が
設置されている。そして、建築用パネル8,108及び
床パネル30は、横材112,12及び枠体32を上下
方向に貫通するボルト60によって、互いに緊結されて
いる。また、2枚の床パネル30は、枠体32を横方向
に貫通するボルト62によって緊結されている。さら
に、床パネル30の上面の床仕上げ材取付領域100に
は、床仕上げ材40が張り付けられ、建築用パネル8の
下部に巾木50が取り付けられて、壁と床との接続部分
が覆い隠されている。このとき、床仕上げ材40は、壁
際の端部40aを、床パネル30と建築用パネル8の面
材20との間の隙間24にはめ込んで取り付けられてい
る。
パネル108の上端部に、2階床部を形成する2枚の床
パネル30が面材を上に向けて互いに接続されて載置さ
れ、この床パネル30の上であって、建築用パネル10
8のほぼ真上に、2階壁部を形成する建築用パネル8が
設置されている。そして、建築用パネル8,108及び
床パネル30は、横材112,12及び枠体32を上下
方向に貫通するボルト60によって、互いに緊結されて
いる。また、2枚の床パネル30は、枠体32を横方向
に貫通するボルト62によって緊結されている。さら
に、床パネル30の上面の床仕上げ材取付領域100に
は、床仕上げ材40が張り付けられ、建築用パネル8の
下部に巾木50が取り付けられて、壁と床との接続部分
が覆い隠されている。このとき、床仕上げ材40は、壁
際の端部40aを、床パネル30と建築用パネル8の面
材20との間の隙間24にはめ込んで取り付けられてい
る。
【0037】なお、同図においては、理解を容易とする
ため、建築用パネル8を挟んで反対側にある床仕上げ材
取付領域100に関しては、床仕上げ材40及び巾木5
0を、省略して描いてある。
ため、建築用パネル8を挟んで反対側にある床仕上げ材
取付領域100に関しては、床仕上げ材40及び巾木5
0を、省略して描いてある。
【0038】ここで、建築用パネル8,108は、いず
れも同じ構成を有し、上端部及び下端部に段差部22,
122を備える。このため、床パネル30と接続するこ
とにより、床パネル30との間に隙間24,124が形
成される。これにより、ボルト60を堅く締めたことに
よって、横材12,112が床パネル30方向に撓んだ
場合であっても、面材20,120が床パネル30と当
接して応力を受けることがなく、面材20,120の破
損が防止される。
れも同じ構成を有し、上端部及び下端部に段差部22,
122を備える。このため、床パネル30と接続するこ
とにより、床パネル30との間に隙間24,124が形
成される。これにより、ボルト60を堅く締めたことに
よって、横材12,112が床パネル30方向に撓んだ
場合であっても、面材20,120が床パネル30と当
接して応力を受けることがなく、面材20,120の破
損が防止される。
【0039】また、少なくとも2階壁部は、建築用パネ
ル8を、それぞれ、面材20を床仕上げ材取付領域10
0方向に向け、複数枚接続して形成されている。これに
より、隙間24が横方向にのびる溝状に形成され、床仕
上げ材40の壁際端部40aをはめ込みやすくなってい
る。
ル8を、それぞれ、面材20を床仕上げ材取付領域10
0方向に向け、複数枚接続して形成されている。これに
より、隙間24が横方向にのびる溝状に形成され、床仕
上げ材40の壁際端部40aをはめ込みやすくなってい
る。
【0040】さらに、面材20が、現場で通常用いられ
る石膏ボードと同程度の厚みを有することから、隙間2
4に床仕上げ材40の壁際端部40aをはめ込むことに
より、壁際端部40aが、面材20によって覆い隠され
る。このため、床仕上げ材40の壁際端部40aと建築
用パネル8下部の横材12の側面との間に隙間が生じた
場合でも、この隙間が外部に露出しない。これにより、
壁と床との接続部分を確実に美的に仕上げることが可能
となる。このことは、建築用パネル8と床仕上げ材40
の接続部分を覆うように巾木50を取り付けることによ
って、一層確実なものとなる。
る石膏ボードと同程度の厚みを有することから、隙間2
4に床仕上げ材40の壁際端部40aをはめ込むことに
より、壁際端部40aが、面材20によって覆い隠され
る。このため、床仕上げ材40の壁際端部40aと建築
用パネル8下部の横材12の側面との間に隙間が生じた
場合でも、この隙間が外部に露出しない。これにより、
壁と床との接続部分を確実に美的に仕上げることが可能
となる。このことは、建築用パネル8と床仕上げ材40
の接続部分を覆うように巾木50を取り付けることによ
って、一層確実なものとなる。
【0041】なお、巾木50の構成は、特に問わない。
つまり、特別な厚みを有する巾木等を用意する必要はな
く、巾木として一般的に用いられる部材を使用すること
ができる。このため、建築コストを低く押さえることが
可能となる。
つまり、特別な厚みを有する巾木等を用意する必要はな
く、巾木として一般的に用いられる部材を使用すること
ができる。このため、建築コストを低く押さえることが
可能となる。
【0042】なお、床仕上げ材40の材質や構成は、特
に問わず、種々の材質等のものを使用し得る。例えば、
木製のフローリング材や、リノリウムタイル、繊維製の
カーペット等、床面の仕上げ処理に使用し得る種々のも
のを使用することができる。
に問わず、種々の材質等のものを使用し得る。例えば、
木製のフローリング材や、リノリウムタイル、繊維製の
カーペット等、床面の仕上げ処理に使用し得る種々のも
のを使用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、無機質繊維板からなる面材が、取付面の上
下端部を避けて取り付けられることから、現場における
無機質繊維板取付作業の省略及び面材の破損防止を図る
ことが可能となる。
明によれば、無機質繊維板からなる面材が、取付面の上
下端部を避けて取り付けられることから、現場における
無機質繊維板取付作業の省略及び面材の破損防止を図る
ことが可能となる。
【0044】また、請求項2記載の発明によれば、少な
くとも下端部に形成される段差部が、床仕上げ材の厚み
よりやや大きいことから、建築用パネルの立設時に、床
仕上げ材の端部をはめ込み得る隙間を確実に確保するこ
とが可能となる。
くとも下端部に形成される段差部が、床仕上げ材の厚み
よりやや大きいことから、建築用パネルの立設時に、床
仕上げ材の端部をはめ込み得る隙間を確実に確保するこ
とが可能となる。
【0045】そして、請求項3記載の発明のように、こ
の隙間に床仕上げ材の壁際端部をはめ込んで取り付ける
ことにより、床仕上げ材の壁際端部を確実に隠すことが
可能となる。このため、壁と床との接続部分を美的に仕
上げることが可能となる。
の隙間に床仕上げ材の壁際端部をはめ込んで取り付ける
ことにより、床仕上げ材の壁際端部を確実に隠すことが
可能となる。このため、壁と床との接続部分を美的に仕
上げることが可能となる。
【図1】本発明の実施形態を示す一部分解斜視図であ
る。
る。
【図2】壁部と床部の接続部の様子を示す縦断面図部あ
る。
る。
8 建築用パネル 10 枠体 10a 上端部 10b 下端部 20 面材 22 段差部 24 隙間 30 立設面(床パネル) 40 床仕上げ材 40a 端部
Claims (3)
- 【請求項1】 矩形の枠体と、この枠体の少なくとも一
方の面に取り付けられる無機質繊維板からなる面材と、
を備える建築用パネルであって、 前記面材は、前記面の上端部及び下端部を避けて取り付
けられること、を特徴とする建築用パネル。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記枠体と前記面材とにより前記下端部に形成される段
差部は、床仕上げ材の厚みよりやや大きいこと、を特徴
とする建築用パネル。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
された建築用パネルを複数枚接続して形成される壁部の
壁際における床仕上げ材取付構造であって、 前記建築用パネルは、前記面材を床仕上げ材取付領域方
向に向けて立設され、 床仕上げ材は、前記建築用パネルの前記面材と前記建築
用パネルの立設面との間に形成される隙間に端部をはめ
込んで取り付けられること、を特徴とする床仕上げ材取
付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29356696A JPH10131388A (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 建築用パネル及び床仕上げ材取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29356696A JPH10131388A (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 建築用パネル及び床仕上げ材取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10131388A true JPH10131388A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17796410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29356696A Pending JPH10131388A (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 建築用パネル及び床仕上げ材取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10131388A (ja) |
-
1996
- 1996-11-06 JP JP29356696A patent/JPH10131388A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20041026 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050412 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050607 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050719 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |