JPH10130498A - ポリエーテルエステルアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリエーテルエステルアミド樹脂組成物

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JPH10130498A
JPH10130498A JP29930296A JP29930296A JPH10130498A JP H10130498 A JPH10130498 A JP H10130498A JP 29930296 A JP29930296 A JP 29930296A JP 29930296 A JP29930296 A JP 29930296A JP H10130498 A JPH10130498 A JP H10130498A
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JP
Japan
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acid
phenoxy resin
polyetherester
amide
composition
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JP29930296A
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Motohiro Fujimoto
元弘 藤本
Kijuro Tashiro
喜十郎 田代
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Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、耐加水分解性に優れた成型
品を与えることができるポリエーテルエステルアミド樹
脂組成物の提供である。 【構成】 ポリエーテルエステルアミド樹脂組成物は、
(A)ポリエーテルエステルアミド60〜98重量%
と、(B)フェノキシ樹脂40〜2重量%とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐加水分解性に優れたポ
リエーテルエステルアミド樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び課題】ポリエーテルエステルアミドは
軽量性、透明性、低温耐衝撃性、弾性回復率に優れ、ま
た、成形性も良好であるため各種成形用途に有望であ
る。しかしながら耐加水分解性に問題があり、例えば、
高温、高湿潤環境下で使用するとき耐久性が問題とな
り、用途が限定される場合が多い。
【0003】これらの問題点の改良のために、ポリエー
テルエステルアミドに2個以上の官能基を有するポリエ
ポキシドを配合する方法が特開昭58−53946号公
報で提案されている。この方法によって耐加水分解性は
ある程度向上するが十分でない。また、射出成形時流動
性が低下したり、成形機中に樹脂を長時間滞留させると
成型品の機械的性質が低下するなどの問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく鋭
意検討した結果、(A)ポリエーテルエステルアミド6
0〜98重量%と、(B)フェノキシ樹脂40〜2重量
%を配合することによって、耐加水分解性に優れ、かつ
透明な成型品を与えることができるポリエーテルエステ
ルアミド樹脂組成物が得られることを見いだし、この知
見に基づき本発明をなすに至った。即ち、本発明は耐加
水分解性に優れる成型品を与えることができるポリエー
テルエステルアミド樹脂組成物を得ることを目的とする
ものであり、その目的は、(A)ポリエーテルエステル
アミド60〜98重量%と、(B)フェノキシ樹脂40
〜2重量%を配合することによって達成される。
【0005】以下で本発明の詳細について説明する。
【0006】本発明における(A)ポリエーテルエステ
ルアミドは、ポリアミド成分とポリオキシアルキレング
リコール及びジカルボン酸からなるポエーテルエステル
成分との反応で得られるもので、分子鎖中にアミド結
合、エーテル結合及びエステル結合を有する重合体であ
る。
【0007】ポリアミド成分としては具体的には、テト
ラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,
2,4または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジ
アミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビ
ス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、
フェニレンジアミン、キシリレンジアミン類などの脂肪
族、脂環族または芳香族の炭素数が4以上のジアミンと
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、重合脂肪酸などの脂肪族、脂環族または芳香
族の炭素数が6以上のジカルボン酸から製造されるポリ
アミド、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナン酸、
ω−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸、1
2−アミノドデカン酸などの炭素数が6以上のアミノカ
ルボン酸から製造されるポリアミド、カプロラクタム、
エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウロラクタム
などの炭素数が6以上のラクタムから製造されるポリア
ミド、これらの共重合ポリアミド、またはこれらの混合
ポリアミドなどが挙げられる。特に、ヘキサメチレンジ
アミンとアジピン酸、ヘキサメチレンジアミンと重合脂
肪酸とアゼライン酸またはセバシン酸、12−アミノド
デカン酸、カプロラクタムから製造されるポリアミドが
好んで用いられる。これらのポリアミド成分の数平均分
子量は500〜5000の範囲が好ましい。
【0008】ここでの重合脂肪酸としては、不飽和脂肪
酸、例えば炭素数が10〜24の二重結合又は三重結合
を一個以上有する一塩基性脂肪酸を重合して得た重合脂
肪酸が用いられる。具体例としては、オレイン酸、リノ
ール酸、エルカ酸などの二量体が上げられる。
【0009】市販されている重合脂肪酸は、通常二量体
化脂肪酸を主成分とし、他に原料の脂肪酸や三量体化脂
肪酸を含有するが、二量体化脂肪酸含有量が70%以
上、好ましくは95重量%以上であり、かつ水素添加し
て不飽和度を下げたものが望ましい。特に、プリポール
1009、プリポール1004、プリポール1010
(以上ユニケマ社製)やエンポール1010(ヘンケル
社製)などの市販品が好ましい。むろんこれらの混合物
も用いられる。
【0010】本発明で用いられるポリオキシアルキレン
グリコールとしては、具体的には、ポリオキシエチレン
グリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオ
キシテトラメチレングリコール、エチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとのブロックまたはランダム共重
合体、エチレンオキサイドとテトラヒドロフランとのブ
ロックまたはランダム共重合体及び2価フェノール化合
物と上記ポリオキシアルキレングリコールとの共重合体
などが挙げられる。これらポリオキシアルキレングリコ
ールの数平均分子量は200〜3000の範囲内にある
ことが好ましい。
【0011】本発明で用いられるジカルボン酸として
は、炭素数が6〜20のジカルボン酸が好ましく、具体
的にはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ン二酸のごとき脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸のごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸のごとき脂環族ジカルボン酸な
どが挙げられる。特に、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸
が重合性及びポリエーテルエステルアミドの物性の点か
ら好ましく用いられる。
【0012】本発明で用いられる(A)ポリエーテルエ
ステルアミドのポリアミド成分/ポリエーテルエステル
成分の割合は、重量比で95/5〜20/80の範囲が
好ましい。ポリアミド成分がこの範囲より多くなると樹
脂組成物の耐衝撃性が低下し、逆に少ないと樹脂組成物
の機械的強度と熱的特性が低下する。
【0013】(A)ポリエーテルエステルアミドの製造
方法としては、均一で高分子量の重合体が得られる方法
であればどのような方法でも採用できる。例えば、まず
ポリアミドオリゴマーを合成し、これにポリオキシアル
キレングリコールとジカルボン酸を加え、減圧下で加熱
して高重合度化させる方法で得られる。
【0014】本発明の(B)成分として用いられるフェ
ノキシ樹脂は、エピクロロヒドリンとビスフェノールA
またはその核置換体との重縮合物であり、つぎの一般式
(I)で示される構造単位からなる。
【0015】
【化1】 (式中のX1〜X4は同じであっても、異なっていてもよ
く、水素原子;メチル基、エチル基等の低級アルキル
基;または塩素、臭素等のハロゲン原子を示す。)
【0016】本発明において好適に用いられるフェノキ
シ樹脂は、エピクロロヒドリンとビスフェノールAとか
ら誘導され、数平均分子量が10,000〜75,00
0のものである。
【0017】本発明の組成物における(A)ポリエーテ
ルエステルアミドと(B)フェノキシ樹脂の配合割合と
しては、(A)ポリエーテルエステルアミド60〜98
重量%に対して(B)フェノキシ樹脂の割合は40〜2
重量%が好ましい。フェノキシ樹脂の配合量が2重量%
未満であるとポリエーテルエステルアミドの耐加水分解
性の向上が不十分である。またフェノキシ樹脂の配合比
が40重量%を越えると耐衝撃性や柔軟性が低下しポリ
エーテルエステルアミドのエラストマーとしての特性が
損なわれてしまい好ましくない。
【0018】本発明の樹脂組成物は、溶融混練する方法
が好ましく、その溶融混練の方法としては、公知の方法
を用いることができる。例えば、バンバリーミキサー、
ゴムロール機、一軸または二軸の押出機などを用いて溶
融混練して樹脂組成物とすることができる。
【0019】また、本発明の組成物には、公知の酸化防
止剤、熱分解防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止
剤、導電剤、難燃剤、補強剤、滑剤、核剤、離型剤、接
着助剤、粘着剤などを任意に含有せしめることができ
る。
【0020】
【発明の効果】本発明のポリエーテルエステルアミド樹
脂組成物は、透明性及び成形性の低下がなく、耐加水分
解性が向上した成型品を提供できるので、帯電防止剤及
びフィルム用防曇剤としての用途などに好適に用いられ
る。
【0021】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は、これらの例によってなんら限定されるも
のではない。なお、製造例及び実施例中の各性質は以下
の方法によって測定した。
【0022】(1)溶融粘度 島津製作所製フローテスターCFT−500を用いて、
測定温度230℃または250℃、ダイ1mm(径)×1.0mm
(長)、荷重10kgの条件で測定した。
【0023】(2)酸価及びアミン価 酸価は、試料1gをベンジルアルコール50gに溶解
し、1/10NNaOHのメタノール溶液でフェノール
フタレイン指示薬を用い、アミン価は、試料1gをフェ
ノール/メタノール=1/1の混合溶液50gに溶解
し、1/10N塩酸メタノール溶液でブロムフェノール
ブルー指示薬を用いて滴定した。
【0024】(3)融点及び結晶化温度 示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/
minで融点を測定し、10℃/minで降温し、結晶
化温度を測定した。
【0025】(4)耐加水分解性 射出成形機により240℃で作製した長さ(L)60m
m×高さ(h)2mm×幅(W)15mmの試験片を8
0℃の温水中に浸漬し、7日及び14日後に50℃で真
空乾燥後チップ化し、230℃の溶融粘度を測定しその
保持率で耐加水分解性を評価した。
【0026】<ポリエーテルエステルアミドの合成> 製造例1 TPAE−1の合成 攪拌機、窒素導入口及び溜去管を取り付けた1000mlの4
口フラスコに、得られるポリアミド共重合体の組成が、
重量比でヘキサメチレンジアミン〜重合脂肪酸重縮合物
/ヘキサメチレンジアミン〜アゼライン酸重縮合物=5
0/50になるように水添タイプの重合脂肪酸(炭素数
36、商品名プリポール1009、ユニケマ社製)87.
7g、アゼライン酸70.1g、ヘキサメチレンジアミ
ン61.1gを仕込み、窒素を一定量流しながら昇温
し、脱水重縮合反応を進めた。最終的には、酸価、アミ
ン価を当量関係になるように調整し、末端基濃度41.
2mgKOH/g、数平均分子量1362の透明なポリアミドオ
リゴマーが得られた。反応温度190℃でアゼライン酸
48.1gを投入し、内容物が透明になったところで数
平均分子量510のポリオキシエチレングリコール26
1.1gを添加した後、250℃まで反応生成水を流去
させながら昇温した。ジルコニウム触媒0.75gを添
加した後、1mmHgまで減圧しさらに反応を進めたとこ
ろ、3時間30分後に溶融粘度83.0Pa・s/25
0℃、融点146℃、結晶化温度132℃でハードセグ
メント(ポリアミド共重合体)/ソフトセグメント(ア
ゼライン酸〜ポリオキシエチレングリコール)=40/
60(重量比)の透明なポリエーテルエステルアミド
(TPAE−1)が得られた。
【0027】実施例1〜4,比較例1 製造例で合成したポリエーテルエステルアミド(TPA
E−1)とフェノキシ樹脂(米国ユニオンカーバイド社
製、PKHH)を表1で示した割合で配合し、35mm
φのニーダールーダー(笠松化工研究所製)をもちいて
200℃で溶融混練し、ペレット化した。
【0028】えられたペレットを乾燥した後、酸価及び
230℃の溶融粘度を測定した。また、射出成形で所定
の試験片を作成し、これを用いて耐加水分解性を評価し
た。これらの結果を表1にまとめて示した。
【0029】 表 1 実 施 例 比較例 TPAE−1 wt% 95 90 80 70 100 フェノキシ樹脂 wt% 5 10 20 30 酸 価 mgKOH/g 2.3 1.9 1.9 1.7 2.4 溶融粘度 P/230℃ 810 920 1050 1350 800 耐加水分解性 7日 溶融粘度 P/230℃ 120 180 390 660 80 粘度保持率 % 15 20 37 49 10 14日 溶融粘度 P/230℃ 35 50 110 280 20 粘度保持率 % 4 6 10 21 3

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリエーテルエステルアミド60〜
    98重量%と、(B)フェノキシ樹脂40〜2重量%と
    からなるポリエーテルエステルアミド樹脂組成物
JP29930296A 1996-10-24 1996-10-24 ポリエーテルエステルアミド樹脂組成物 Pending JPH10130498A (ja)

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