JPH10129513A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JPH10129513A
JPH10129513A JP8300864A JP30086496A JPH10129513A JP H10129513 A JPH10129513 A JP H10129513A JP 8300864 A JP8300864 A JP 8300864A JP 30086496 A JP30086496 A JP 30086496A JP H10129513 A JPH10129513 A JP H10129513A
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JP
Japan
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pressure
passage
hydraulic
check valve
chamber
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Pending
Application number
JP8300864A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihiro Saida
憲宏 齋田
Tadaharu Yokota
忠治 横田
Tatsuyoshi Maruyama
辰義 丸山
Makoto Uemoto
誠 上本
Toshinori Aihara
俊徳 相原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータに供給する作動油量を制御す
る制御装置のばねを小形化し、制御動作が所定のヒステ
リシス幅をもって迅速な装置を提供する。 【解決手段】 固定容量ポンプ4から作動油をアクチュ
エータ1に導く作動油圧通路7の途中にチェック弁8を
設け、チェック弁8よりも下流側にアキュームレータ9
を設ける。チェック弁8よりも上流側で、作動油のドレ
ン通路12への流入量を制御する制御装置10を設け
る。制御装置10に、チェック弁10よりも上流側の作
動油が導かれる第1圧力室13と、これよりも大きな受
圧面積を有し、チェック弁8よりも下流側の作動油が導
かれる第2圧力室14と、作動油のドレン通路12への
流入量が減少するように作用する制御ばね15とを設
け、第1圧力室13内の油圧力に制御ばね15のばね力
を加えた力と第2圧力室14内の油圧力との釣合いによ
ってドレン流量を制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に施用し
て良好なパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等には、操舵操作を軽快ならしめ
るために、操舵機構に設けたアクチュエータに作動油を
給排して操舵助勢力を得るパワーステアリング装置が用
いられており、各種の改良されたパワーステアリング装
置が提案されている。
【0003】例えば、特開昭61−85272号公報に
は、電動モータで駆動される油圧ポンプとアクチュエー
タとの間の油圧回路の圧力を圧力センサで検知し、電動
モータの駆動・停止を制御して、アクチュエータに供給
される作動油を制御するようにしたパワーステアリング
装置が開示してある。
【0004】しかしながら、前記従来例にあっては、電
動モータによって作動油のためのポンプを回転駆動する
ため、内燃機関を搭載した自動車等にあっては、機関の
駆動エネルギが、電動モータの作動効率のみならず、オ
ルタネータの発電効率によっても減じられることにな
り、エネルギ損失が大きくなる虞がある。また、油圧回
路内の圧力を電気的に検出して電動モータを制御するた
め、圧力センサ、コントローラ等を必要とするから、装
置全体が高価となる虞がある。
【0005】そこで、本件出願人は、先に、構造が簡単
な固定容量ポンプを用いてアクチュエータに供給する作
動油量を変化させることができ、また、アクチュエータ
の非作動時、固定容量ポンプから吐出される作動油を、
アクチュエータを通過させることなく直ちにドレン通路
に還流させることにより、作動油の温度上昇を抑制する
ことができ、耐久性に優れたパワーステアリング装置を
提案している。
【0006】即ち、前記改良されたパワーステアリング
装置は、図3に示すように、駆動手段aによって常時回
転駆動される固定容量ポンプbと、この固定容量ポンプ
bから吐出される作動油をアクチュエータcに導く作動
油圧通路dと、この作動油圧通路dの途中に設けられた
チェック弁eと、このチェック弁eよりも下流側の作動
油圧通路dに接続されたアキュームレータfと、前記作
動油圧通路d内の圧力が所定圧力に達したとき、前記チ
ェック弁eよりも上流側で、作動油圧通路dに吐出され
た作動油のドレン通路gへの流入量を制御する制御装置
hと、この制御装置に、チェック弁eよりも下流側の作
動油圧通路dの作動油を導く制御油圧通路iとを備えて
いる。
【0007】前記パワーステアリング装置は、固定容量
ポンプbから吐出される作動油がアクチュエータcに導
かれ、操舵助勢力を発揮する。前記アクチュエータcが
非作動状態に移行すると、アクチュエータcで消費され
る作動油量が少なくなり、固定容量ポンプbから吐出さ
れる作動油の多くは、アキュームレータfに供給され、
このアキュームレータfに蓄圧される。
【0008】前記アキュームレータfへの畜圧され、チ
ェック弁eよりも下流側の作動油圧通路d内の作動油圧
が増大することによって、制御装置hは固定容量ポンプ
bから吐出された作動油のドレン流量を漸増させ、作動
油圧通路dの最大圧力で固定容量ポンプbの吐出量の全
量をドレン通路gに還流させる。これにより、前記固定
容量ポンプbからアクチュエータcへ吐出される作動油
量が実質的に減じることになる。
【0009】したがって、前記制御装置hが作動油圧通
路dに吐出された作動油の全量をドレン通路gへ還流さ
せている状態では、固定容量ポンプbは継続して回転駆
動されているけれども、吐出油は、チェック弁eよりも
上流側、即ち固定容量ポンプbから吐出された直後に、
実質的に通路抵抗等を受けない状態で直ちにドレン通路
gに還流されることになるから、固定容量ポンプbの消
費エネルギは最小限に抑制され、動力損失が有利に回避
される。また、作動油が固定容量ポンプbの内部に滞留
することがなく、吸入通路jからドレン通路gに循環す
ることになり、作動油の温度上昇が有利に防止されるの
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例にあっては、作動油圧通路dに吐出された作動油の
ドレン通路gへの流入量を制御する制御装置hが、制御
油圧通路iの油圧力と制御ばねkのばね力との釣合い
(詳しくは、制御ばねkのばね力にドレン通路gの油圧
力を加えた力との釣合い)によって作動するようにして
ある。
【0011】このため、前記アキュームレータfに畜圧
された圧力が高い場合に、制御ばねkのばね力として大
きいばね力を必要とすることになり、制御ばねkの寸法
が大型化すして、重量が増加する虞がある。
【0012】また、前記制御装置hによる作動油のドレ
ン通路gへの流入量の制御動作が比較的緩速度で行われ
ることになるから、効率が悪くなる虞がある。
【0013】また、前記制御装置hによる作動油のドレ
ン通路gへの流入量の制御動作、即ち流入量を減少また
は増加させる動作には、この制御装置hの摩擦によって
生じる機械的なヒステリシスを除いて、ヒステリシスを
設けることが困難で、このため、発振現象を生ずる虞が
ある。
【0014】本発明は斯かる従来の実情に鑑みて案出さ
れたもので、構造の簡単な固定容量ポンプを用いてアク
チュエータに供給する作動油量を変化させることができ
ると共に、固定容量ポンプから吐出された吐出油をドレ
ン通路へ還流させる制御装置の制御ばねが小形化でき、
かつ、制御装置の制御動作を所定のヒステリシス幅をも
って迅速に行うことができるパワーステアリング装置を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、操舵機
構のアクチュエータに作動油を給排して操舵助勢力を得
るパワーステアリング装置において、駆動手段によって
常時回転駆動される固定容量ポンプと、この固定容量ポ
ンプから吐出される作動油をアクチュエータに導く作動
油圧通路と、この作動油圧通路の途中に設けられ、前記
固定容量ポンプからアクチュエータへの作動油の流通を
許容し、逆方向の流通を阻止するチェック弁と、このチ
ェック弁よりも下流側の作動油圧通路に接続され、この
作動油圧通路内の圧力を所定圧力に保持可能なアキュー
ムレータと、前記作動油圧通路内の圧力が所定圧力に達
したとき、前記チェック弁よりも上流側で、作動油圧通
路に吐出された作動油のドレン通路への流入量を制御す
る制御装置とを備え、前記制御装置が、チェック弁より
も上流側の作動油圧通路の作動油が導かれる第1圧力室
と、この第1圧力室よりも大きな受圧面積を有し、チェ
ック弁よりも下流側の作動油圧通路の作動油が導かれる
第2圧力室と、作動油のドレン通路への流入量を減少さ
せるようにばね力が作用する制御ばねとを備えてなり、
第1圧力室内の油圧力に制御ばねのばね力を加えた力と
第2圧力室内の油圧力との釣合いによって制御されるよ
うにしてある。
【0016】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記制御装置を、ハウジング
と、このハウジングに形成され、チェック弁よりも上流
側の作動油圧通路に連通する通路及びドレン通路が開口
するスプール弁収容穴と、このスプール弁収容穴内に摺
動自在に収容され、スプール弁収容穴内を第1室とドレ
ン通路が開口する第2室とに区画するスプール弁と、前
記第1室内に収容されてスプール弁を第2室側に付勢
し、このスプール弁の胴部でチェック弁よりも上流側の
作動油圧通路に連通する通路を閉塞可能な制御ばねと、
前記スプール弁に軸方向に形成され、前記第1室内に開
口すると共に、チェック弁よりも上流側の作動油圧通路
の油圧が導かれる第1圧力室と、この第1圧力室内に摺
動自在に収容され、第1圧力室内の油圧反力を受ける第
1反力ピンと、前記ハウジングに軸方向に形成され、前
記第2室内に開口すると共に、チェック弁よりも下流側
の作動油圧通路の油圧が導かれる第2圧力室と、この第
2圧力室内に摺動自在に収容され、第2圧力室内の油圧
力でスプール弁を第1室側に付勢する第2反力ピンとを
備え、前記第2反力ピンの有効受圧面積が第1反力ピン
の有効受圧面積よりも大きく形成された構成にしてあ
る。
【0017】斯かる構成において、前記固定容量ポンプ
は、内燃機関等の駆動手段によって常時回転駆動されて
おり、この固定容量ポンプから吐出される作動油は、作
動油圧通路及びチェック弁を介してアクチュエータに導
かれる。前記アクチュエータに導かれる作動油は、操舵
助勢力を必要とするアクチュエータの作動時、適宜操舵
助勢力を発揮するために消費される。
【0018】前記固定容量ポンプから作動油が吐出され
ている状態において、操舵助勢力が不要となり、アクチ
ュエータが作動状態から非作動状態に移行すると、アク
チュエータで消費される作動油量は漸減して遂には零と
なり、固定容量ポンプから吐出される作動油の多くは、
チェック弁及びこのチェック弁よりも下流側の作動油圧
通路を介してアキュームレータに供給され、このアキュ
ームレータに蓄圧される。したがって、前記アキューム
レータはアクチュエータの非作動時に、チェック弁より
も下流側の作動油圧通路内の圧力を所定圧力に保持す
る。尚、前記アキュームレータによって保持される所定
圧力は、制御装置の制御ばねのばね力によって決定可能
である。
【0019】前記チェック弁よりも下流側の作動油圧通
路内の作動油は、制御装置の第2圧力室内に導かれてお
り、この作動油の油圧の増大によって、制御装置は固定
容量ポンプから吐出された作動油のチェック弁よりも上
流側からのドレン通路への還流量を漸増させる。つま
り、前記制御装置は、チェック弁よりも下流側の作動油
圧通路内の作動油の圧力が増加するにしたがってドレン
流量を漸増させ、作動油圧通路の最大圧力で固定容量ポ
ンプの吐出量の全量をチェック弁よりも上流側からドレ
ン通路に還流させる。
【0020】ここで、前記制御装置は、第1圧力室内の
油圧力に制御ばねのばね力を加えた力と第2圧力室内の
油圧力との釣合いによって、作動油のドレン通路への流
入量を制御する。したがって、前記アクチュエータが非
作動状態に移行し、チェック弁よりも下流側の作動油圧
通路内の作動油圧が増大することによって、制御装置が
固定容量ポンプから吐出された作動油をチェック弁より
も上流側でドレン通路に還流し始めると、第1圧力室内
の油圧力が急激に減少することになるから、油圧力の釣
合いが崩れることになる。このため、前記制御装置はド
レン通路への還流量を急激に増大させ、作動油圧通路の
最大圧力で固定容量ポンプの吐出量の全量を速やかにド
レン通路に還流させる。
【0021】これにより、前記固定容量ポンプから吐出
された作動油の一部または全部が、チェック弁よりも上
流側の作動油圧通路から直ちにドレン通路に還流され、
固定容量ポンプからアクチュエータへ吐出される作動油
量が実質的に減じられることになる。
【0022】前記制御装置の第2圧力室内に導かれる作
動油圧通路の圧力が所定の最大圧力に達し、制御装置
が、チェック弁よりも上流側で、作動油圧通路に吐出さ
れた作動油の全量をドレン通路へ還流させている状態で
は、固定容量ポンプは駆動手段によって継続して回転駆
動されているけれども、吐出油はチェック弁よりも上流
側、即ち固定容量ポンプから吐出された直後に、実質的
に通路抵抗等を受けない状態で直ちにドレン通路に還流
されることになる。このため、前記固定容量ポンプの消
費エネルギは最小限に抑制され、動力損失が有利に回避
される。また、作動油が前記固定容量ポンプの内部に滞
留することがなく、吸入通路からドレン通路に循環する
ことになり、作動油の温度上昇が有利に防止される。
【0023】前記固定容量ポンプから吐出された作動油
が制御装置を介してドレン通路に還流している状態で
は、この固定容量ポンプから吐出される作動油はチェッ
ク弁よりも下流側の作動油圧通路には供給されないけれ
ども、このチェック弁よりも下流側の作動油圧通路は、
チェック弁によって上流側との連通が遮断されており、
前記の如くアキュームレータによる加圧力が与えられて
所定圧力に保持されている。これによって、急操舵時等
においては、前記チェック弁よりも下流側の作動油圧通
路及びアキュームレータに蓄圧された作動油がアクチュ
エータに速やかに供給され、円滑な操舵助勢動作が成就
される。
【0024】前記アクチュエータの作動によってアキュ
ームレータに蓄圧されたエネルギが消費され、チェック
弁よりも下流側の作動油圧通路の圧力が低下すると、こ
の作動油圧通路内の作動油が導かれる制御装置の第2圧
力室内の圧力が減じられることになる。前記制御装置の
第2圧力室内の圧力が減じられることによって、制御装
置は作動油圧通路に吐出された作動油のドレン通路への
流入を漸減させ、遂には流入を阻止する。
【0025】ここで、前記チェック弁よりも下流側の作
動油圧通路内の作動油圧が低下することにより、制御装
置が制御ばねのばね力でドレン通路への還流量を制限し
始めると、固定容量ポンプの吐出圧が第1圧力室に作用
することになり、この第1圧力室内の油圧力が急激に上
昇することになる。このため、前記制御装置はドレン通
路への還流量を急激に減少させて、速やかに零にする。
【0026】前記固定容量ポンプから吐出された作動油
はアクチュエータ及びアキュームレータに供給され、適
宜操舵助勢動作を司る。
【0027】これによって、構造が簡単な固定容量ポン
プを使用して、アクチュエータに供給する作動油量を変
化させることができることにより、低廉なパワーステア
リング装置が得られる。
【0028】また、アクチュエータの非作動時、固定容
量ポンプから吐出される作動油が、アクチュエータを通
過することなく、チェック弁よりも上流側の作動油圧通
路から制御弁を介して直ちにドレン通路に還流すること
により、作動油の循環が生じるから、作動油の温度上昇
を抑制することができ、耐久性に優れたパワーステアリ
ング装置が得られる。
【0029】ここで、前記制御装置は、第1圧力室内の
油圧力に制御ばねのばね力を加えた力と第2圧力室内の
油圧力との釣合いによって、作動油のドレン通路への流
入量を制御する。このため、前記制御装置は、第1圧力
室の圧力が制御ばねのばね力に加算されるように作用す
るから、アキュームレータの畜圧圧力が高い場合にあっ
ても、制御ばねのばね力として大きいばね力を必要とせ
ず、制御ばねの寸法が大型化することがない。
【0030】また、前記制御装置が固定容量ポンプから
吐出された作動油をドレン通路に還流し始めると、第1
圧力室内の油圧力が急激に減少することになるから、制
御装置はドレン通路への還流量を急激に増大させる。一
方、前記制御装置がドレン通路への還流量を制限し始め
ると、固定容量ポンプの吐出圧が第1圧力室に作用し、
この第1圧力室内の油圧力が急激に上昇することになる
から、制御装置はドレン通路への還流量を急激に減少さ
せる。つまり、前記制御装置による作動油のドレン通路
への流入量の制御動作が速やかに行われるから、固定容
量ポンプが効率良く作動されることになる。
【0031】また、前記制御装置による作動油のドレン
通路への流入量を増加させる動作は、チェック弁よりも
下流側の作動油圧通路の油圧力が作用する第2圧力室内
の油圧力によって開始される一方、ドレン通路への流入
量を減少させる動作は制御ばねのばね力によって開始さ
れるから、制御動作に大きなヒステリシスが設定される
ことになる。
【0032】したがって、構造の簡単な固定容量ポンプ
を用いてアクチュエータに供給する作動油量を変化させ
ることができると共に、固定容量ポンプから吐出された
吐出油をドレン通路へ還流させる制御装置の制御ばねが
小形化でき、かつ、制御装置の制御動作を所定のヒステ
リシス幅をもって迅速に行うことができるパワーステア
リング装置が得られる。
【0033】また、前記制御装置は、請求項2記載の発
明によれば、第1圧力室内の油圧力を第1反力ピンで受
け、第2圧力室内の油圧力を第2反力ピンで受けるよう
にしたことにより、制御圧力に影響を与えることなくス
プール弁の直径寸法を大きくすることができるから、加
工が容易になると共に、スプール弁収容穴に開口する通
路の開口面積を大きく形成することができるから、作動
油をドレン通路に還流させる際の圧力損失を小さくする
ことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。
【0035】図1は本発明の実施の形態を示すパワース
テアリング装置の説明図である。図において、1はパワ
ーステアリング装置のアクチュエータで、このアクチュ
エータ1は、センタークローズド型の制御バルブ2とパ
ワーシリンダ3とを備えている。前記制御バルブ2は、
後述する作動油圧通路側に設けられる常閉バルブ2a及
びドレン通路側に設けられる常開バルブ2bを備えてい
る。
【0036】4は固定容量ポンプで、この固定容量ポン
プ4は、駆動手段としての内燃機関6によって常時回転
駆動されることが可能である。
【0037】7は前記固定容量ポンプ4から吐出される
作動油をアクチュエータ1に導く作動油圧通路で、この
作動油圧通路7の途中には、固定容量ポンプ4からアク
チュエータ1への作動油の流通を許容し、逆方向の流通
を阻止するチェック弁8が設けてある。
【0038】9は前記チェック弁8よりも下流側の作動
油圧通路7に接続されたアキュームレータで、このアキ
ュームレータ9は作動油圧通路7内の圧力を所定圧力に
保持可能である。
【0039】10は制御装置で、この制御装置10はチ
ェック弁8よりも上流側で作動油圧通路7から分岐した
還流通路11に設けられ、制御油圧通路7内の圧力が所
定圧力に達したとき、チェック弁8よりも上流側で、作
動油圧通路7内に吐出された作動油のドレン通路12へ
の流入量、即ち還流量(ドレン流量)を制御する。
【0040】前記制御装置10は、チェック弁8よりも
上流側の作動油圧通路7の作動油が分岐通路7aを介し
て導かれる第1圧力室13と、この第1圧力室12より
も大きな受圧面積を有し、チェック弁8よりも下流側の
作動油圧通路7の作動油が分岐通路7bを介して導かれ
る第2圧力室14と、制御ばね15とを備えている。前
記制御ばね15は、そのばね力が作動油のドレン通路へ
の流入量を減少させる方向に作用するように配置され、
第1圧力室13内の油圧力によって得られる力に加算さ
れるようにしてある。これによって、前記制御装置10
は、第1圧力室13内の油圧力に制御ばね15のばね力
を加えた力と第2圧力室14内の油圧力との釣合いによ
って、ドレン通路12への還流量を制御可能である。
【0041】尚、16は前記固定容量ポンプ4の吸入通
路、17はこの吸入通路が開口する作動油の貯油タンク
である。
【0042】斯かる構成において、前記固定容量ポンプ
4は、内燃機関(駆動手段)6によって常時回転駆動さ
れており、この固定容量ポンプ4は貯油タンク17から
吸入通路16を介して作動油を吸入し、作動油圧通路7
に吐出する。前記作動油圧通路7に吐出される作動油
は、チェック弁8を介してアクチュエータ1に導かれ
る。前記アクチュエータ1に導かれる作動油は、操舵助
勢力を必要とするアクチュエータ1の作動時、適宜操舵
助勢力を発揮するために消費される。
【0043】即ち、前記アクチュエータ1の制御バルブ
2は、上流側(作動油圧通路7側)に常閉バルブ2aが
配置され、下流側(ドレン通路12側)に常開バルブ2
bが配置されており、この制御バルブ2が図外のコント
ローラによって選択的に開閉制御されることにより、パ
ワーシリンダ3が選択的に駆動され、アクチュエータ1
が作動することになる。これによって、前記アクチュエ
ータ1に導かれる作動油が、適宜操舵助勢力を発揮する
ために消費される。
【0044】前記固定容量ポンプ4から作動油が吐出さ
れている状態において、操舵助勢力が不要となり、アク
チュエータ1が作動状態から非作動状態に移行すると、
アクチュエータ1で消費される作動油量は漸減して遂に
は零となり、固定容量ポンプ4から吐出される作動油の
多くは、チェック弁8及びこのチェック弁8よりも下流
側の作動油圧通路7からアキュームレータ9に供給さ
れ、このアキュームレータ9に蓄圧される。したがっ
て、前記アキュームレータ9は、アクチュエータ1の非
作動時にチェック弁8よりも下流側の作動油圧通路7内
の圧力を所定圧力に保持する。
【0045】前記アキュームレータ9によって保持され
る所定圧力は、制御装置10の制御ばね15のばね力に
よって決定可能である。
【0046】前記チェック弁8よりも下流側の作動油圧
通路7内の作動油は、分岐通路7bを介して制御装置1
0の第2圧力室14内に導かれており、この作動油の油
圧の増大によって、制御装置10は固定容量ポンプ4か
ら吐出された作動油のチェック弁8よりも上流側からの
ドレン通路12への還流量を漸増させる。つまり、前記
制御装置10は、チェック弁8よりも下流側の作動油圧
通路7内の作動油の圧力が増加するにしたがってドレン
流量を漸増させ、作動油圧通路7の最大圧力で固定容量
ポンプ4の吐出量の全量をチェック弁8よりも上流側か
らドレン通路12に還流させる。
【0047】ここで、前記制御装置10は、第1圧力室
13内の油圧力に制御ばね15のばね力を加えた力と第
2圧力室14内の油圧力との釣合いによって、作動油の
ドレン通路12への流入量を制御する。したがって、前
記アクチュエータ1が非作動状態に移行し、チェック弁
8よりも下流側の作動油圧通路7内の作動油圧が増大す
ることによって、制御装置10が固定容量ポンプ4から
吐出された作動油をチェック弁8よりも上流側でドレン
通路12に還流し始めると、第1圧力室13内の油圧力
が急激に減少することになるから、油圧力の釣合いが崩
れることになる。このため、前記制御装置10はドレン
通路12への還流量を急激に増大させ、作動油圧通路7
の最大圧力で固定容量ポンプ4の吐出量の全量を速やか
にドレン通路12に還流させる。
【0048】これにより、前記固定容量ポンプ4から吐
出された作動油の一部または全部が、チェック弁8より
も上流側の作動油圧通路7から分岐通路20を介して直
ちにドレン通路12に還流され、固定容量ポンプ4から
アクチュエータ1へ吐出される作動油量が実質的に減じ
られることになる。
【0049】前記制御装置10の第2圧力室14内に導
かれる作動油圧通路7の圧力が所定の最大圧力に達し、
制御装置10が、チェック弁8よりも上流側で、作動油
圧通路7に吐出された作動油の全量をドレン通路12へ
還流させている状態では、固定容量ポンプ4は内燃機関
6によって継続して回転駆動されているけれども、吐出
油はチェック弁8よりも上流側、即ち固定容量ポンプ4
から吐出された直後に、実質的に通路抵抗等を受けない
状態で直ちにドレン通路12に還流されることになる。
このため、前記固定容量ポンプ4の消費エネルギは最小
限に抑制され、動力損失が有利に回避される。また、作
動油が前記固定容量ポンプ4の内部に滞留することがな
く、吸入通路16からドレン通路12に循環することに
なり、作動油の温度上昇が有利に防止される。
【0050】前記固定容量ポンプ4から吐出された作動
油の全量が還流通路11から制御装置10を介してドレ
ン通路12に還流されている状態では、この固定容量ポ
ンプ4から吐出される作動油はチェック弁8よりも下流
側の作動油圧通路7内には供給されないけれども、チェ
ック弁8よりも下流側の作動油圧通路7は、チェック弁
8によって上流側との連通が遮断されており、アキュー
ムレータ9による加圧力が与えられて所定圧力に保持さ
れている。これによって、急操舵時等においては、前記
チェック弁8よりも下流側の作動油圧通路7及びアキュ
ームレータ9に蓄圧された作動油がアクチュエータ1に
速やかに供給され、円滑な操舵助勢動作が成就される。
【0051】前記アクチュエータ1の作動によってアキ
ュームレータ9に蓄圧されたエネルギが消費され、チェ
ック弁8よりも下流側の作動油圧通路7内の圧力が低下
すると、この作動油圧通路7内の作動油が分岐通路7b
を介して導かれる制御装置10の第2圧力室14の圧力
が減じられることになる。前記制御装置10第2圧力室
14内の圧力が減じられることによって、制御装置10
は作動油圧通路7に吐出された作動油のドレン通路12
への流入量を漸減させ、遂には零とする。
【0052】ここで、前記チェック弁8よりも下流側の
作動油圧通路7内の作動油圧が低下することにより、制
御装置10が制御ばね15のばね力でドレン通路12へ
の還流量を制限し始めると、固定容量ポンプ4の吐出圧
が第1圧力室13に作用することになり、この第1圧力
室13内の油圧力が急激に上昇することになる。このた
め、前記制御装置10はドレン通路12への還流量を急
激に減少させて、速やかに零にする。
【0053】これによって、構造が簡単な固定容量ポン
プ4を使用して、アクチュエータ1に供給する作動油量
を変化させることができることにより、低廉なパワース
テアリング装置が得られる。
【0054】また、アクチュエータ1の非作動時、固定
容量ポンプ4から吐出される作動油が、アクチュエータ
1を通過することなく、チェック弁8よりも上流側の作
動油圧通路7から制御弁10を介して直ちにドレン通路
12に還流することにより、作動油の循環が生じるか
ら、作動油の温度上昇を抑制することができ、耐久性に
優れたパワーステアリング装置が得られる。
【0055】ここで、前記制御装置10は、第1圧力室
13内の油圧力に制御ばね15のばね力を加えた力と第
2圧力室14内の油圧力との釣合いによって、作動油の
ドレン通路12への流入量を制御する。このため、前記
制御装置10は、第1圧力室13の圧力が制御ばね15
のばね力に加算されるように作用するから、アキューム
レータ9の畜圧圧力が高い場合にあっても、制御ばね1
5のばね力として大きいばね力を必要とせず、制御ばね
15の寸法が大型化することがない。
【0056】また、前記制御装置10が固定容量ポンプ
4から吐出された作動油をドレン通路12に還流し始め
ると、第1圧力室13内の油圧力が急激に減少すること
になるから、制御装置10はドレン通路12への還流量
を急激に増大させる。一方、前記制御装置10がドレン
通路12への還流量を制限し始めると、固定容量ポンプ
4の吐出圧が第1圧力室13に作用し、この第1圧力室
13内の油圧力が急激に上昇することになるから、制御
装置10はドレン通路12への還流量を急激に減少させ
る。つまり、前記制御装置10による作動油のドレン通
路12への流入量の制御動作が速やかに行われるから、
固定容量ポンプ4が効率良く作動されることになる。
【0057】また、前記制御装置10による作動油のド
レン通路12への流入量を増加させる動作は、チェック
弁8よりも下流側の作動油圧通路7の油圧力が作用する
第2圧力室14内の油圧力によって開始される一方、ド
レン通路12への流入量を減少させる動作は制御ばね1
5のばね力によって開始されるから、制御動作に大きな
ヒステリシスが設定されることになる。
【0058】したがって、構造の簡単な固定容量ポンプ
4を用いてアクチュエータ1に供給する作動油量を変化
させることができると共に、固定容量ポンプ4から吐出
された吐出油をドレン通路12へ還流させる制御装置1
0の制御ばね15が小形化でき、かつ、制御装置10の
制御動作を所定のヒステリシス幅をもって迅速に行うこ
とができるパワーステアリング装置が得られる。
【0059】図2は前記制御装置10の具体的実施の形
態を示す断面図である。即ち、図2において21はハウ
ジング、22はこのハウジング21に一端が封止された
状態で形成されたスプール弁収容穴である。前記スプー
ル弁収容穴22の開口端にはシールリング23による封
止の下にプラグ24がねじ込み固定してある。
【0060】前記スプール弁収容穴22内にはチェック
弁8よりも上流側の作動油圧通路7に連通する還流通路
11及びドレン通路12が開口している。また、前記前
記スプール弁収容穴22の内周には、還流通路11の開
口端に臨んで周溝22aが形成されており、この周溝2
2aによって、後述するスプール弁25によって開閉さ
れる還流通路11の開口面積が実質的に大きなるように
してある。
【0061】前記スプール弁収容穴22内にはスプール
弁25が摺動自在に収容されており、これによって、こ
のスプール弁収容穴22の内部を第1室26とドレン通
路12が開口する第2室27に区画している。
【0062】28は前記第1室26内に収容された制御
ばねである。前記制御ばね28は、一端がプラグ24に
接し、他端がスプール弁25に接して、このスプール弁
25を第2室27側に付勢しており、これによって、こ
のスプール弁25の胴部(ランド部)29でチェック弁
8よりも上流側の作動油圧通路7に連通する還流通路1
1を閉塞するようになっている。尚、前記第1室26内
はドレン通路12に連通している。
【0063】前記スプール弁25には、一端が第1室2
6内に開口する盲穴状の第1圧力室30が軸方向に形成
されている。前記第1圧力室30は直径方の貫通孔31
を介して周溝32の底部に連通している。前記周溝32
は分岐通路7aに臨んで、この分岐通路7aに連通可能
に形成されており、これによって、第1圧力室30内に
はチェック弁8よりも上流側の作動油圧通路7内の油圧
が導かれるようになっている。
【0064】また、前記スプール弁25には、第2室2
7に臨んで、周溝33と、この周溝33の底部に開口す
る直径方向の貫通孔34と、この貫通孔34に連通して
スプール弁25の第2室27側端面に開口する軸方向の
連通孔35が形成してある。尚、前記連通孔35はスプ
ール弁25の軸中心位置からやや半径方向外側に偏倚し
た位置に形成してある。
【0065】36は前記第1圧力室30内に摺動自在に
収容された第1反力ピンである。前記第1反力ピン36
は第1圧力室30内の油圧力を受け、突出端がプラグ2
4の端面に接することが可能である。
【0066】37は前記ハウジング21に軸方向に形成
されて第2室27内に開口する第2圧力室で、この第2
圧力室37内には分岐通路7bが開口し、チェック弁8
よりも下流側の作動油圧通路7内の油圧が導かれるよう
にしてある。
【0067】38は前記第2圧力室37内に摺動自在に
収容された第2反力ピンである。前記第2反力ピン38
は、第2圧力室37内の油圧力を受け、突出端がスプー
ル弁25の第2室27側端面に接し、スプール弁25を
第1室26側に付勢することが可能である。また、前記
第2反力ピン38は、前記第1圧力室30内に収容され
た第1反力ピン36よりも大きな受圧面積をもって形成
されている。尚、前記連通孔35はスプール弁25の軸
中心位置からやや半径方向外側に偏倚した位置に形成し
てあることにより、第2反力ピン38がスプール弁25
の第2室27側端面に接したとき、この第2反力ピン3
8によって連通孔35が閉塞されないようになってい
る。
【0068】尚、39は前記プラグ24を固定するナッ
トである。
【0069】斯かる構成にあっては、前記固定容量ポン
プ4から吐出された作動油の全量がアクチュエータ1に
よって消費されている状態では、スプール弁25は制御
ばね28によって付勢されて第2室27の側面に接し、
その胴部(ランド部)29で還流通路11を閉塞してい
る。
【0070】ここで、前記スプール弁25に作用する力
の釣合いは、チェック弁8よりも上流側の作動油圧通路
7内の油圧力をPp 、チェック弁8よりも下流側の作動
油圧通路7内の油圧力をPa 、制御ばね28のセット荷
重をF、制御ばね28のばね定数をk、スプール弁25
の変位をx、第1反力ピン36の受圧面積をA1 、第2
反力ピン38の受圧面積をA2 としたとき、次の式
(1)で表される。
【0071】Pa A2 =Pp A1 +kx+F (1) したがって、前記スプール弁25が制御ばね28によっ
て付勢されて第2室27の側面に接している状態では、
x=0、Pa =Pp であるから、次の式(2)及び式
(3)で表される状態となっている。
【0072】Pa A2 ≦Pp A1 +F (2) Pa (A2 −A1 )≦F (3) この状態から前記アクチュエータ1が非作動状態に移行
すると、アクチュエータ1で消費される作動油量は漸減
し、アキュームレータ9に畜圧され始めることになる。
この過程で、前記スプール弁25は前記式(3)の左辺
と右辺が等しい状態で釣合っているのであるが、アキュ
ームレータ9の圧力が僅かに上昇することで釣合いが崩
れ、次の式(4)で表されるようになる。
【0073】Pa (A2 −A1 )≧F (4) そうすると、前記スプール弁25は制御ばね28のばね
力に抗して、チェック弁8よりも下流側の作動油圧通路
7内の油圧力Pa によって第1室26側に僅かに移動し
て還流通路11を徐々に開き、この還流通路11とドレ
ン通路12とが第2室27を介して連通し始める。この
場合の前記スプール弁25に作用する力の釣合いは次の
式(5)で表される。
【0074】Pa A2 ≧Pp A1 +kx+F (5) 前記還流通路11とドレン通路12とが連通し始めるこ
とによって、チェック弁8よりも上流側の作動油圧通路
7内の作動油圧Pp は急激に低下し、スプール弁25は
急激に第1室26側に更に移動して、還流通路11を更
に開く。前記還流通路11がドレン通路12と連通して
Pp =0となり、式(6)で示される状態でスプール弁
25は移動を停止することになる。
【0075】Pa A2 =kx+F (6) 次に、前記アキュームレータ9に畜圧されたエネルギが
消費され、チェック弁8よりも下流側の作動油圧通路7
内の油圧力Pa が低下すると、式(6)で表される関係
が崩れ、次の式(7)で示されるようになる。
【0076】Pa A2 ≦kx+F (7) そうすると、前記スプール弁25は制御ばね28のばね
力によって第2室27側に移動し、還流通路11を閉じ
始め、この還流通路11とドレン通路12との連通を阻
止し始める。この場合の前記スプール弁25に作用する
力の釣合いは次の式(8)で表される。
【0077】Pa A2 ≦Pp A1 +kx+F (8) 前記還流通路11とドレン通路12との連通が阻止し始
めることによって、チェック弁8よりも上流側の作動油
圧通路7内の作動油圧Pp は急激に上昇し、スプール弁
25は急激に第2室27側に更に移動して、還流通路1
1を更に閉じる。前記還流通路11が閉じられてPa =
Pp となり、式(2)で示される状態でスプール弁25
は移動を停止することになる。
【0078】斯かる構成によれば、第1圧力室30内の
油圧力を第1反力ピン36で受け、第2圧力室37内の
油圧力を第2反力ピン38で受けるようにしたことによ
り、制御圧力に影響を与えることなくスプール弁25の
直径寸法を大きくすることができるから、加工が容易に
なると共に、スプール弁収容穴22に開口する還流通路
11及びドレン通路12の開口面積を大きくすることが
できるから、チェック弁8よりも上流側の作動油圧通路
7内の作動油をドレン通路12に還流させる際の圧力損
失を小さくすることができる。
【0079】以上、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明したが、具体的構成はこの実施の形態に限られる
ものではなく、発明に要旨を逸脱しない範囲で変更可能
である。例えば、前記チェック弁8よりも下流側の作動
油圧通路7内の作動油を第2圧力室14(37)に導く
分岐通路7bに、所定絞りのオリフィスを設けることが
可能で、この場合には、このオリフィスが分岐通路7b
を介して導かれる作動油の圧力変動を減衰させる。
【0080】また、前記制御装置10の具体的実施の形
態として、第1反力ピン36及び第2反力ピン38に変
えて、小径部と大径部を備えたスプール弁を用いて受圧
面積の異なる第1圧力室及び第2圧力室を形成する構成
としてもよい。
【0081】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、構造の簡単な固定容量ポンプを用いてアクチュエ
ータに供給する作動油量を変化させることができると共
に、固定容量ポンプから吐出された吐出油をドレン通路
へ還流させる制御装置の制御ばねが小形化でき、かつ、
制御装置の制御動作を所定のヒステリシス幅をもって迅
速に行うことができるパワーステアリング装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すパワーステアリング
装置の説明図である。
【図2】図1に示す制御装置の具体的実施の形態を示す
断面図である。
【図3】従来のパワーステアリング装置の説明図であ
る。
【符号の説明】 1 アクチュエータ 4 固定容量ポンプ 6 内燃機関(駆動手段) 7 作動油圧通路 8 チェック弁 9 アキュームレータ 10 制御装置 13 第1圧力室 14 第2圧力室 15 制御ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上本 誠 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 相原 俊徳 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵機構のアクチュエータに作動油を給
    排して操舵助勢力を得るパワーステアリング装置におい
    て、駆動手段によって常時回転駆動される固定容量ポン
    プと、この固定容量ポンプから吐出される作動油をアク
    チュエータに導く作動油圧通路と、この作動油圧通路の
    途中に設けられ、前記固定容量ポンプからアクチュエー
    タへの作動油の流通を許容し、逆方向の流通を阻止する
    チェック弁と、このチェック弁よりも下流側の作動油圧
    通路に接続され、この作動油圧通路内の圧力を所定圧力
    に保持可能なアキュームレータと、前記作動油圧通路内
    の圧力が所定圧力に達したとき、前記チェック弁よりも
    上流側で、作動油圧通路に吐出された作動油のドレン通
    路への流入量を制御する制御装置とを備え、前記制御装
    置が、チェック弁よりも上流側の作動油圧通路の作動油
    が導かれる第1圧力室と、この第1圧力室よりも大きな
    受圧面積を有し、チェック弁よりも下流側の作動油圧通
    路の作動油が導かれる第2圧力室と、作動油のドレン通
    路への流入量を減少させるようにばね力が作用する制御
    ばねとを備えてなり、第1圧力室内の油圧力に制御ばね
    のばね力を加えた力と第2圧力室内の油圧力との釣合い
    によって制御されることを特徴とするパワーステアリン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、ハウジングと、このハ
    ウジングに形成され、チェック弁よりも上流側の作動油
    圧通路に連通する通路及びドレン通路が開口するスプー
    ル弁収容穴と、このスプール弁収容穴内に摺動自在に収
    容され、スプール弁収容穴内を第1室とドレン通路が開
    口する第2室とに区画するスプール弁と、前記第1室内
    に収容されてスプール弁を第2室側に付勢し、このスプ
    ール弁の胴部でチェック弁よりも上流側の作動油圧通路
    に連通する通路を閉塞可能な制御ばねと、前記スプール
    弁に軸方向に形成され、前記第1室内に開口すると共
    に、チェック弁よりも上流側の作動油圧通路の油圧が導
    かれる第1圧力室と、この第1圧力室内に摺動自在に収
    容され、第1圧力室内の油圧反力を受ける第1反力ピン
    と、前記ハウジングに軸方向に形成され、前記第2室内
    に開口すると共に、チェック弁よりも下流側の作動油圧
    通路の油圧が導かれる第2圧力室と、この第2圧力室内
    に摺動自在に収容され、第2圧力室内の油圧力でスプー
    ル弁を第1室側に付勢する第2反力ピンとを備え、前記
    第2反力ピンの有効受圧面積が第1反力ピンの有効受圧
    面積よりも大きく形成されてなることを特徴とする、請
    求項1記載のパワーステアリング装置。
JP8300864A 1996-10-28 1996-10-28 パワーステアリング装置 Pending JPH10129513A (ja)

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