JPH10129436A - 流体圧操作逆止弁 - Google Patents

流体圧操作逆止弁

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JPH10129436A
JPH10129436A JP29367896A JP29367896A JPH10129436A JP H10129436 A JPH10129436 A JP H10129436A JP 29367896 A JP29367896 A JP 29367896A JP 29367896 A JP29367896 A JP 29367896A JP H10129436 A JPH10129436 A JP H10129436A
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JP
Japan
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valve
electromagnet
brake
fluid pressure
valve seat
Prior art date
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Pending
Application number
JP29367896A
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English (en)
Inventor
Michio Idei
道夫 出井
Shinobu Ichihara
しのぶ 市原
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J K C TORATSUKU BRAKE SYST KK
Original Assignee
J K C TORATSUKU BRAKE SYST KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ作動時の保持圧力を可変とし、電磁
石を小型化するとともに、弁ハウジングの高さを短縮
し、かつ簡単な構造に改良する。 【解決手段】 入口81a と出口81b と入口端に第1の弁
座81c とを有する弁ハウジング81と、該弁ハウジング81
内に第1の弁座81c に着座する第1の弁体84a を有する
弁操作部材84と、該弁操作部材84を駆動する電磁石83を
設け、該電磁石83のコイル83a に流す電流を変えて、該
弁操作部材84への付勢力が可変にされた流体圧操作逆止
弁80であり、前記弁操作部材84内に、第1の弁体84a の
入口側に設けられた入口81a 径より小さい開口部84d
と、弁ハウジング81内部とに連通する連通室84c を形成
し、該連通室84c の開口部84d に第2の弁座84e を形成
するとともに、ばね87によって、該第2の弁座84e に着
座する方向に付勢される第2の弁体86が設けらる。そし
て、電磁石83のコイル83a に流す電流をコントローラ54
によって制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、坂道発進補助装
置、すなわち自動車が登り勾配の坂道で発進する時に、
運転者の意に反して後退してしまうのを防止するための
ブレーキ操作装置に、使用される流体圧操作逆止弁の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】トレーラを牽引するトラック等の大型車
両に用いられるブレーキ操作装置は、図7に示すよう
に、エアタンク1a,1bの圧縮空気がそれぞれの管路
2a,2bを介してブレーキコントロール圧制御弁3及
び電磁弁4に供給される。ブレーキコントロール圧制御
弁3の吐出側は、管路5を介して流体圧操作逆止弁6に
接続され、ブレーキコントロール圧制御弁3のブレーキ
ペダル3aを踏込むと、流体圧操作逆止弁6に圧力が供
給され、また、ブレーキペダル3aを解放すると、ブレ
ーキコントロール圧制御弁3の吐出側が大気に連通す
る。
【0003】一方、電磁弁4の吐出側は、通路7を介し
て流体圧操作逆止弁6に接続され、コントローラ8から
の信号で電磁弁4がオンとされたとき、流体圧操作逆止
弁6に信号圧が供給され、また、電磁弁4がオフのと
き、電磁弁4の吐出側が大気に連通する。さらに、流体
圧操作逆止弁6の吐出側は管路9を介してブレーキアク
チュエータ10に接続され、流体圧操作逆止弁6から供
給される圧力によってブレーキアクチュエータ10が駆
動されると、ホイルシリンダ11に油圧が供給されてブ
レーキシュー12が回動してブレーキ作動する。
【0004】図8は前記ブレーキ操作装置の電磁弁4及
び流体圧操作逆止弁6を示す縦断面図である。電磁弁4
は、ソレノイド14とプランジャ15とを有し、プラン
ジャ15には垂直方向下方に延びたロッド16が連結さ
れている。ロッド16の下方には連通路17にて相互に
連通する上下一対の弁室18a,18bが形成され、こ
れら一対の弁室18a,18b内に弁体19a,19b
がそれぞれ配設されている。この一対の弁体19a,1
9bは、ロッド20の端にて相互に連結され、切換弁を
形成している。
【0005】そして、ソレノイド14の駆動により、プ
ランジャ15が上下動すると、連通路17の上下両端部
に形成された一対の弁座孔22a,22bが一対の弁体
19a,19bによって開閉される。弁体19a,19
bはばね23にて常時上方へ付勢されている。
【0006】電磁弁4の弁室18bは圧力導入口26と
連通しており、この圧力導入口26は管路2bを介して
エアタンク1bに接続されている。従って、弁室18b
内には常時圧縮エアが導入されている。連通路17の中
間部は信号圧口29を介して流体圧操作逆止弁6の信号
圧室37に連通している。弁室18aは、通路31の途
中から分岐した通路30に通じる環状空間及びこれに図
示しない箇所で接続したパイプを介して外部と連通さ
れ、また通路31を介して流体圧操作逆止弁6の大気圧
室38に連通している。
【0007】流体圧操作逆止弁6は、シリンダ33内に
配設されたピストン34と、このピストン34の前端部
にピン35にて取付けられた弁体36とを備えている。
ピストン34の両側には信号圧室37、大気圧室38及
び出力圧室39がそれぞれ形成され、ピストン34は出
力圧室39内の戻しばね40によって入口42側の弁座
32から離れる方向へ付勢されている。また、弁体36
は、ばね41によって入口42側の弁座32に接近する
方向へ付勢されていて、ピン35がピストン34に対し
て遊嵌的に挿入されているので、ピストン34に対し図
において左右に多少移動可能である。
【0008】流体圧操作逆止弁6の入口42は管路5に
てブレーキコントロール圧制御弁3に接続され、また、
出力圧室39に連通した出口44は管路9にてブレーキ
アクチュエータ10に接続されている。
【0009】コントローラ8は、ブレーキ、アクセル及
びクラッチ等の操作状態や車速に関する情報が入力さ
れ、車両走行時及び発進時には電磁弁4をオフとし、停
止時にはオンにする。
【0010】前記従来の流体圧操作逆止弁6を用いたブ
レーキ操作装置では、エアタンク1b側の管路2bに常
時圧縮エアを入れ、そのエア圧力を電磁弁4のオン・オ
フにより流体圧操作逆止弁6の信号圧室37へ導入し、
ピストン34が作動し保持される圧力が常に一定のた
め、積載状態で傾斜路上でも停車できるブレーキ保持力
を確保できるようになっている。(特公平6−4533
4号公報)
【0011】しかし、空車時平坦路上での停車はホイル
シリンダ11に余計な負荷がかかり、ホイルシリンダ1
1の寿命を縮めるという問題点があった。また、エアタ
ンク1aとは別に信号圧用のエアタンク1b及びこれに
伴う余分な管路2b等が必要なため、レイアウト上の制
約を受けるのみならず、加えて電磁弁4の弁室18a,
18b、弁体19a,19b、ロッド20等を必要とす
るので、構造が複雑になりコストが高くなるという問題
点があった。
【0012】そこで、本発明者らは前記問題点を解消す
るため、ピストンの保持圧力を可変にし、空車時平坦路
上でホイルシリンダ11に余計な負荷がかからず、ホイ
ルシリンダ11の寿命を縮めることがなく、信号圧用の
エアタンク1b及びこれに伴う管路2bを不要にし、レ
イアウト上の自由度を向上させ、コストを低減できる改
良された流体圧操作逆止弁を既に提供している。(特願
平7−289504号)
【0013】図9は、この改良された流体圧操作逆止弁
を用いたブレーキ操作装置の概略構成図であって、図7
と同一部分には同一の符号を付けてあり、図10は、該
流体圧操作逆止弁を示す縦断面図である。
【0014】このブレーキ操作装置は、流体圧操作逆止
弁50の入口51aにブレーキコントロール圧制御弁3
を、出口51bにブレーキアクチュエータ10をそれぞ
れ接続し、該ブレーキコントロール圧制御弁3にはエア
タンク1aが接続されて該エアタンク1aから圧縮エア
を供給し、ブレーキアクチュエータ10にはホイルシリ
ンダ11が接続されている。
【0015】そして、このブレーキ操作装置に用いる流
体圧操作逆止弁50は、車両停止時のブレーキ作動状態
において、電磁石53によってピストン58に出力圧室
62が縮小する方向の付勢力を付与し、積載状態や路面
の傾斜角度等の情報をセンサによって取り込んだコント
ローラ54で該電磁石53のコイル75に流す電流量を
変えるように制御して、該電磁石53の付勢力を可変と
し、最適の制動力を付与し保持できるようになってい
る。
【0016】該流体圧操作逆止弁50は、シリンダ51
に下向きの入口51aと横向きの出口51bとを有し、
該シリンダ51内に環状のシール部材57でシールされ
摺動自在なピストン58を備え、該ピストン58にはピ
ン59をもって弁体52を連結してあり、ピストン58
によって大気圧室61と出力圧室62とが画成されてい
る。
【0017】シリンダ51は、入口51aの奥で出力圧
室62に臨む位置に弁座65を形成しており、大気圧室
61が縮小する方向にピストン58を付勢する圧縮ばね
66を出力圧室62内に収容している。また、シリンダ
51は、上端に外向きフランジ67を一体に備え、この
フランジ67に電磁石53を収容するシェル71の外向
きフランジ72を重ね合わせ、複数のボルト68及びナ
ット69を用いて電磁石53が組付けられている。シェ
ル71には大気開放孔71aが開けられ、この大気開放
孔71aにホース70が接続されている。
【0018】弁体52は、ピン59がピストン58に対
して遊嵌的に挿入されていて、ピストン58に対し図1
0において、上下に若干移動可能であり、ばね64によ
って弁座65の方向へ付勢されており、通常時該弁座6
5から一定の距離を保って該弁座65に対向配置してあ
る。
【0019】電磁石53は、シェル71内に固着した保
持案内部材73と、図10において、保持案内部材73
の上方のプランジャ74とを設けて、保持案内部材73
のフランジ73aでコイル75を保持し、保持案内部材
73に案内され上下動自在な押圧部材76を備えてい
る。この押圧部材76は、保持案内部材73を摺動自在
に貫通するロッド76aと、押圧部76bとからなって
いる。
【0020】そして、電磁石53は、励磁された時に図
10においてプランジャ74に下向きの付勢力を付与
し、この付勢力によってロッド76aを押圧し、圧縮ば
ね66の付勢力に抗して押圧部76bでピストン58を
押し下げ、弁体52を弁座65に着座させ、入口51a
を閉じて逆止弁機構を構成し、ブレーキ力を保持させる
ためのものである。
【0021】コントローラ54は、車両走行時及び発進
時には電磁石53をオフとし、停止時にはオンにするほ
か、図示しない種々のセンサによって検知した積載状
態、路面の傾斜角度等の入力情報を受け、該入力情報に
基づき電磁石53に流す電流を自動的に変化させて、車
両の状態に対応して電磁石53によってプランジャ74
及び押圧部材76を介してピストン58に付与する付勢
力の大きさを自動的に制御する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の流体圧操作逆止弁50にあっては、シリンダ51内
を摺動するピストン58を付勢するための電磁石53
は、該ピストンの摺動摩擦とこれに伴う圧縮ばね66の
付勢力とに抗して押圧するため、大型になり、該電磁石
53の小型化に制限があるとともに、該シリンダ51が
ピストン58の摺動方向に長くなるという問題点があっ
た。また、構造的にコストを低減できないという問題点
があった。
【0023】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
そのひとつの目的は前記問題点を解消し、前記電磁石を
小型化するとともに、ハウジング(前記シリンダ)の高
さが短縮され、かつ簡単な構造の流体圧操作逆止弁を提
供することにある。
【0024】本発明の他の目的はブレーキ保持圧力を可
変とし、空車時平坦路上でホイルシリンダに余計な負荷
がかからず、ホイルシリンダの寿命を縮めることがな
く、信号圧用のエアタンク及びこれに伴う管路を不要に
し、レイアウト上の自由度を向上させ、コストを低減で
きる流体圧操作逆止弁を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の構成は、 (1) (a)ブレーキコントロール圧制御弁に接続さ
れる入口と、ブレーキアクチュエータに接続される出口
を有し、かつ前記入口の内部開口端に第1の弁座が形成
される弁ハウジングと、(b)前記弁ハウジング内に前
記第1の弁座に対向配置され、第1の弁体を先端に有す
るとともに、戻しばねによって該第1の弁体を前記第1
の弁座から離座する方向に付勢される弁操作部材と、
(c)前記第1の弁体を前記第1の弁座に着座させる方
向に付勢するため、前記弁操作部材を駆動する電磁石を
設け、該電磁石のコイルに流す電流を変えて、該弁操作
部材に付与する付勢力が可変にされた流体圧操作逆止弁
において、次のとおりである。
【0026】(d)前記弁操作部材内で、前記第1の弁
体の前記入口側に、該入口より小さく開口する開口部を
設け、該開口部に連通するとともに、前記バルブハウジ
ング内に連通する連通室を形成し、(e)前記連通室の
前記開口部の内部開口端に第2の弁座を形成するととも
に、ばねによって、該第2の弁座に着座する方向に付勢
される第2の弁体が設けられ、(f)前記第1及び第2
の弁体を前記それぞれの第1及び第2の弁座に着座させ
て、逆止弁機構を構成することを特徴とする。
【0027】前記(1)において、前記電磁石に流す電
流が、車両の積載量、路面の傾斜角度などのそれぞれの
検知手段からの信号に基づいて演算されるコントローラ
により制御されることを特徴とする。
【0028】本発明は以上のように構成されているの
で、弁ハウジング内を前記電磁石によって直接駆動され
る前記弁操作部材は、従来のシリンダ内を摺動するピス
トンのような摺動摩擦とこれに伴う圧縮ばねの付勢力と
に抗する大きな押圧力を必要としないため、該電磁石を
小型のものにすることができる。同時に、該電磁石のコ
イルに流す電流を変えて、該弁操作部材に付与する付勢
力を可変にした逆止弁機構を形成している。また、前記
弁操作部材内に形成された連通室に、第2の弁座と第2
の弁体とを設けたので、前記弁ハウジングの該弁操作部
材の駆動方向の高さを短縮することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の好
適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。図1は、本
発明の流体圧操作逆止弁を用いたブレーキ操作装置の概
略構成図であって、図9と同一部分には同一の符号を付
けてあり、図2(a)、図2(b)及び図3は、該流体
圧操作逆止弁を示す縦断面図で、図2(a)及び図2
(b)は非動作時、図3は動作時を示す。なお、図2
(b)は図2(a)のA部の拡大図である。
【0030】このブレーキ操作装置は、流体圧操作逆止
弁80の入口81aにブレーキコントロール圧制御弁3
を、出口81bにブレーキアクチュエータ10をそれぞ
れ接続し、該ブレーキコントロール圧制御弁3にはエア
タンク1aが接続されて該エアタンク1aから圧縮エア
を供給し、ブレーキアクチュエータ10にはホイルシリ
ンダ11が接続されている。
【0031】そして、このブレーキ操作装置に用いる流
体圧操作逆止弁80は、車両停止時のブレーキ作動状態
において、電磁石83によって弁操作部材84が、図3
に示すように下方に駆動する方向の付勢力を付与し、積
載状態や路面の傾斜角度等の情報をセンサによって取り
込んだコントローラ54で該電磁石83のコイル83a
に流す電流を制御し変えることによって該電磁石83の
付勢力を可変とし、最適の制動力を付与し保持できるよ
うになっている。
【0032】該流体圧操作逆止弁80は、弁ハウジング
81に下向きの入口81aと横向きの出口81bとを有
し、該弁ハウジング81内の出力圧室82に、電磁石8
3のコイル83aの励磁によって下方向に駆動される弁
操作部材84が配設されている。該弁操作部材84の先
端部には第1の弁体84aが形成されており、前記弁ハ
ウジング81の入口81aの内部開口端に形成された第
1の弁座81cに対向配置されている。そして、該弁ハ
ウジング81内に配設された戻しばね85によって、前
記第1の弁体84aを第1の弁座81cから離座する方
向、すなわち上方向に前記弁操作部材84を付勢してい
る。
【0033】前記電磁石83は、前記弁ハウジング81
の上部に、図10に示す電磁石53と同様な方法で組み
付けられており、該電磁石83のプランジャ83bは、
前記弁操作部材84の他端部に形成されているロッド8
4bにより、該弁操作部材84に連結されるとともに、
該ロッド84bは、電磁石83のフランジ83cに環状
のシール部材を介してシールしながら、摺動自在に貫通
されている。なお、83dは前記プランジャ83aを下
方に付勢するばねである。
【0034】前記弁操作部材84内部で、その弁体84
a側に連通室84cを形成し、該連通室84cに連通し
て、該弁体84aの前記入口81aに面し、該入口81
aの径より小さく開口する開口部84dを設けるととも
に、該連通室84cを前記弁ハウジング81の前記出力
圧室82に連通させている。そして、該連通室84cに
開口する前記開口部84d端に形成された第2の弁座8
4eに対向して、第2の弁体86を配設するとともに、
該連通室84c内に配設されたばね87によって、常時
前記第2の弁体86を該弁座84eに着座させる方向に
前記第2の弁体86を付勢している。
【0035】前記電磁石83は、コントローラ54によ
って励磁されたとき、図2(a)、(b)においてプラ
ンジャ83bに下向きの付勢力を付与し、この付勢力に
よって戻しばね85の付勢力に抗して前記弁操作部材8
4を押し下げ、図3のように第1の弁体84aを第1の
弁座81cに着座させて入口81aを閉じ、逆止弁機構
としてブレーキ力を保持させている。
【0036】コントローラ54は、図示しない種々のセ
ンサによって検知した積載状態、路面の傾斜角度等の入
力情報を受け、該入力情報に基づき電磁石83に流す電
流量を自動的に変化させて、車両の状態に対応して電磁
石83によってプランジャ83bを介して弁操作部材8
4に付与する付勢力の大きさを自動的に制御している。
【0037】本発明の実施の形態に係るブレーキ操作装
置は、前述の如く構成されており、車両走行時において
は電磁石83がオフの状態にあって、弁操作部材84及
び第1の弁体84aが戻しばね85の付勢力によって図
2(a)及び(b)に示すように押し上げられ、入口8
1aが開放されている。このとき第2の弁体86は、ば
ね87により第2の弁座84eに着座して閉弁されてい
る。
【0038】この状態でブレーキペダル3aを踏込むと
エアタンク1aの圧縮エアが流体圧操作逆止弁80の入
口81aから弁ハウジング81の出力室82内に供給さ
れ、第1の弁体84aと弁座81cとの間を通って出口
81bに到り、さらに出口81bからブレーキアクチュ
エータ10に供給されてブレーキシュー12がブレーキ
作動する。 ブレーキペダル3aを解放すると、ブレー
キアクチュエータ10内の圧縮エアがブレーキコントロ
ール圧制御弁3の図示しない排気口から外部に排出され
てブレーキシュー12がブレーキ解除作動する。
【0039】次に、車両が停止すると、この停止状態に
関する情報がコントローラ54に入力され、コントロー
ラ54からの信号で、例えば1秒後に電磁石83がオン
とされる。電磁石83がオンになると、プランジャ83
bが戻しばね85の付勢力に抗して弁操作部材84を図
3に示すように下方に駆動させ、第1の弁体84aが第
1の弁座81cに当接して、入口81aが閉塞されブレ
ーキ力が保持される。(このとき第2の弁体86は、ば
ね87により第2の弁座84eに着座して閉弁されてい
る。)従って、ブレーキアクチュエータ10の内部の圧
縮エアはそのまま保持され、ブレーキシュー12はブレ
ーキ作動を持続する。このため、坂道等において一時的
に停車してブレーキペダル3aを解放しても、車両が自
然に動き出すおそれがなく、サイドブレーキをいちいち
引く煩わしさがなくなる。
【0040】この停車状態においてブレーキペダル3a
を再度少し強く踏み込むと、入口81a内の圧力によっ
て第2の弁体86のみが図3において上方へ移動、開弁
して入口81aが前記弁操作部材84の開口部84dの
面積だけ開放され、ブレーキアクチュエータ10に圧縮
エアが補充される。ブレーキペダル3aをさらに再度強
く踏み込むと、入口81a内の圧力によって前記電磁石
53の付勢力に抗して、第1の弁体84aも図3におい
て上方へ移動して入口81aが開放され、ブレーキアク
チュエータ10に圧縮エアが補充される。その後、出力
圧が入力圧にほぼ等しくなると、第2の弁体86は、ば
ね87により第2の弁座84eに着座して閉弁され、次
いで第1の弁体84aは、電磁石83により第1の弁座
81cに着座して閉弁される。従って、坂道等の傾斜角
度に応じて適合したブレーキ力が容易に得られ、管路9
等に無理な圧力が作用することがなく、装置の耐久性を
向上させることができる。
【0041】次に、アクセルやクラッチ等を操作して車
両の発進準備を整えると、これがコントローラ54に入
力され、コントローラ54からの信号で電磁石83がオ
フとなる。電磁石83がオフになると、流体圧操作逆止
弁80が再び図2(a)に示す状態になり、このときブ
レーキペダル3aを解放していれば、ブレーキアクチュ
エータ10内の圧縮エアはブレーキコントロール圧制御
弁3の排気口から外部に排出されてブレーキシュー12
がブレーキ解除作動し、発進が可能となる。従って、特
に登坂路における発進時にはサイドブレーキを緩めつつ
アクセルやクラッチを操作するといった熟練した操作が
不要になり、エンストや車両後退等を生ずることなく円
滑な発進が可能である。
【0042】図4は本発明の上記実施の形態に係るブレ
ーキ操作装置について、停車時ブレーキ作動状態での入
力圧力PIと出力圧力POとの関係における保持圧範囲
を説明するための図で、図中のI,II及びIII は電磁石8
3のコイル83aに流す電流をそれぞれ増加させた(I<
II<III)ときのブレーキ保持圧力を示す。図5及び図6
は、図10及び図8にそれぞれ示す従来のブレーキ操作
装置について、同様の場合の保持圧範囲を説明するため
の図である。
【0043】本発明に係る流体圧操作逆止弁80を用い
たブレーキ操作装置は、コントローラ54により電磁石
83のコイル83aに流す電流量を変化させることによ
り、弁操作部材84に付与する付勢力を決め、第1の弁
体84aを第1の弁座81cに着座させて入口81aを
閉じるので、図4に示すように、ブレーキ作動状態にお
ける保持圧力P1 は、エアタンク1aの圧力を8kg/
cm2 とすると、0〜8kg/cm2 の広い範囲で最適
の大きさに、きめ細かく自由に変えることができるとい
う利点がある。
【0044】これに対し、図5は、ブレーキ作動状態に
おける保持圧力P1 は、エアタンク1aの圧力を8kg
/cm2 とすると、0〜8kg/cm2 の広い範囲で最
適の大きさに自由に変えられるに過ぎず、また、図6の
従来の流体圧操作逆止弁6を用いたブレーキ操作装置
は、ブレーキ作動状態における信号圧室37に常にエア
タンク1bの圧力である8kg/cm2 が導入されてお
り、ピストン34の出力圧室39側の受圧面積SAと、
ピストン34の信号圧室37側の受圧面積SBとの比が
約4:1になっていて、図6に示すように、ブレーキ力
の保持圧力が2kg/cm2 以上に一旦上昇しても、平
坦路で過度の圧力になるのを回避するために、保持圧力
2 が2kg/cm2 に戻ってしまうようになってい
て、高い保持圧力を維持できない。
【0045】なお、本発明の技術は前記実施の形態にお
ける技術に限定されるものではなく、同様な機能を果た
す他の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は
前記構成の範囲内において種々の変更、付加が可能であ
る。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
流体圧操作逆止弁によれば、弁操作部材内で、前記第1
の弁体の前記入口側に、該入口より小さく開口する開口
部を設け、該開口部に連通するとともに、前記バルブハ
ウジング内に連通する連通室を形成し、前記連通室の前
記開口部の内部開口端に第2の弁座を形成するととも
に、ばねによって、該第2の弁座に着座する方向に付勢
される第2の弁体が設けられ、前記第1及び第2の弁体
を前記それぞれの第1及び第2の弁座に着座させて、逆
止弁機構を構成するので、前記電磁石を小型化できると
ともに、前記ハウジングの高さが短縮され、かつ簡単な
構造にすることができる。
【0047】また、本発明は、ブレーキ保持圧力を可変
にし、空車時平坦路上でホイルシリンダに余計な負荷が
かからず、ホイルシリンダの寿命を縮めることがなく、
信号圧用のエアタンク及びこれに伴う管路を不要にし、
レイアウト上の自由度を向上させることができ、同時に
コストを低減できる。すなわち、前記電磁石のコイルに
流す電流量を変えて該電磁石が弁操作部材に付与する付
勢力を可変としたことにより、電磁石のコイルに流す電
流量を変えて、第1の弁体を着座させ入口と出口との間
を閉じておく保持圧力を広い範囲で調整することがで
き、ブレーキ作動時における保持圧力を車両の状態に応
じて変えることが可能となる。また、信号圧用のエアタ
ンク及びそのための配管等が不要になり、全体の構造を
単純化して取付けの自由度を増すことができ、必要部品
の点数を大幅に削減してコストダウンを図ることができ
るという効果を奏する。
【0048】さらに、本発明では、コントローラで流体
圧操作逆止弁を制御することにより、車両の積載状態や
停車路面の傾斜角度に適合した最適の保持圧力でブレー
キ作動状態を自動的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体圧操作逆止弁を用いたブレーキ操
作装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】図2(a)は本発明の実施の形態に係る流体圧
操作逆止弁の非作動状態を示した縦断面図、図2(b)
は図2(a)のA部の拡大図である。
【図3】図2の流体圧操作逆止弁の作動状態を示した縦
断面図である。
【図4】本実施の形態に係る流体圧操作逆止弁を用いた
ブレーキ操作装置の場合の停車時ブレーキ作動状態での
入力圧力と出力圧力との関係における保持圧範囲を説明
するための図である。
【図5】図10に示す従来の流体圧操作逆止弁を用いた
ブレーキ操作装置の場合の停車時ブレーキ作動状態での
入力圧力と出力圧力との関係における保持圧範囲を説明
するためのグラフである。
【図6】図8に示す従来の流体圧操作逆止弁を用いたブ
レーキ操作装置の場合の停車時ブレーキ作動状態での入
力圧力と出力圧力との関係における保持圧範囲を説明す
るための図である。
【図7】従来の流体圧操作逆止弁を用いたブレーキ操作
装置の概略構成図である。
【図8】従来の電磁弁及び流体圧操作逆止弁の非作動状
態を示した縦断面図である。
【図9】従来の他の流体圧操作逆止弁を用いたブレーキ
操作装置の概略構成図である。
【図10】従来の他の流体圧操作逆止弁の非作動状態を
示した縦断面図である。
【符号の説明】
1a エアタンク 3 ブレーキコントロール圧制御弁 10 ブレーキアクチュエータ 54 コントローラ 80 流体圧操作逆止弁 81 弁ハウジング 81a 入口 81b 出口 81c 第1の弁座 82 出力圧室 83 電磁石 83a コイル 84 弁操作部材 84a 第1の弁体 84c 連通室 84d 開口部 84e 第2の弁座 85 戻しばね 86 第2の弁体 87 ばね

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ブレーキコントロール圧制御弁に
    接続される入口と、ブレーキアクチュエータに接続され
    る出口を有し、かつ前記入口の内部開口端に第1の弁座
    が形成される弁ハウジングと、 (b)前記弁ハウジング内に前記第1の弁座に対向配置
    され、第1の弁体を先端に有するとともに、戻しばねに
    よって該第1の弁体を前記第1の弁座から離座する方向
    に付勢される弁操作部材と、 (c)前記第1の弁体を前記第1の弁座に着座させる方
    向に付勢するため、前記弁操作部材を駆動する電磁石を
    設け、該電磁石のコイルに流す電流を変えて、該弁操作
    部材に付与する付勢力が可変にされた流体圧操作逆止弁
    において、 (d)前記弁操作部材内で、前記第1の弁体の前記入口
    側に、該入口より小さく開口する開口部を設け、該開口
    部に連通するとともに、前記バルブハウジング内に連通
    する連通室を形成し、 (e)前記連通室の前記開口部の内部開口端に第2の弁
    座を形成するとともに、ばねによって、該第2の弁座に
    着座する方向に付勢される第2の弁体が設けられ、 (f)前記第1及び第2の弁体を前記それぞれの第1及
    び第2の弁座に着座させて、逆止弁機構を構成すること
    を特徴とする流体圧操作逆止弁。
  2. 【請求項2】 前記電磁石に流す電流が、車両の積載
    量、路面の傾斜角度などのそれぞれの検知手段からの信
    号に基づいて演算されるコントローラにより制御される
    ことを特徴とする請求項1に記載の流体圧操作逆止弁。
JP29367896A 1996-11-06 1996-11-06 流体圧操作逆止弁 Pending JPH10129436A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101219332B1 (ko) * 2006-06-23 2013-01-08 현대자동차주식회사 오일펌프용 릴리프 밸브

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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