JPH10128753A - マンドレル - Google Patents

マンドレル

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JPH10128753A
JPH10128753A JP29048196A JP29048196A JPH10128753A JP H10128753 A JPH10128753 A JP H10128753A JP 29048196 A JP29048196 A JP 29048196A JP 29048196 A JP29048196 A JP 29048196A JP H10128753 A JPH10128753 A JP H10128753A
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JP
Japan
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expansion
mandrel
axial direction
rod
suppressing
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Withdrawn
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JP29048196A
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English (en)
Inventor
Hidenori Machida
秀則 町田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸方向の膨張を抑制して法線方向の膨張を大き
くすることができるとともに、被成形体に均一に圧力を
かけることができ、さらには被成形体の位置ずれを充分
に防止することができるマンドレルを提供する。 【解決手段】棒状基体21上に膨張体22を装着してな
り、膨張体22の外周に被成形体を取り付けて筒体内周
に成形するマンドレル2に関する。膨張体22に対応す
る棒状基体21外周部分には膨張体22の軸方向の膨張
を抑制する複数の凸部21aが形成されている。この構
成では、膨張体22の膨張力が膨張体22の中央部に集
中するのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイプの内面に樹
脂や繊維強化プラスチック等を成形する場合に使用され
るマンドレルに関し、更に詳しくは、電子写真複写機、
ファクシミリ、プリンタなどの電子写真プロセスを利用
した機器に使用される定着装置の定着ローラの製造に用
いられるマンドレルに関し、特に定着ローラ内面に炭素
繊維層を形成するマンドレルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真におけるトナー画像の定
着方法としては、加熱定着方法、圧力定着方法及び溶剤
定着方法が知られている。この中で広く採用されている
加熱定着方法は、トナーを熱によって溶解させ、用紙に
圧力をかけて固定させる方法である。この加熱定着方法
として、最も一般的なのが金属ローラの内面から、ハロ
ゲンランプで加熱する方式のものである。
【0003】しかし、当該形式のものは、ハロゲンラン
プの輻射熱を利用するのでエネルギーの変換効率が悪
く、消費電力が嵩み、さらにウォームアップ時間が長い
という欠点がある。
【0004】そこで、このような欠点を解決する手段の
一つとして、金属芯金に絶縁性の中間層を介して、また
は絶縁性の芯金に直接、発熱層と離型層とを備えるよう
にした直接加熱方式の定着ローラが既に提案されてい
る。
【0005】この直接加熱方式の定着ローラには、発熱
層を芯金の外側に設けるタイプと、芯金の内側に設ける
タイプがある。発熱層を芯金の外側に設けるタイプの定
着ローラは、発熱層の真直度やうねりなどの形状を仕上
げることが難しいため、離型層を設けた後のローラ表面
も所望の真直度やうねりが得られない欠点がある。発熱
層を芯金の内側に設けるタイプの定着ローラは、芯金に
直接離型層を設けることが出来るので表面の形状は問題
ないが、内側に発熱層を形成するのが困難である。
【0006】図1は、発熱層を芯金の内側に設けるタイ
プの定着ローラの構成を示す図である。定着ローラ1
は、定着後の紙やトナーが定着ローラ1に付着するのを
防止する離型層11と、離型層11の内側のローラ芯金
12と、ローラ芯金12の内側の中間層13と、中間層
13の内側の発熱層14とを備えている。中間層13は
発熱層14とローラ芯金12との間を絶縁する機能およ
び発熱層14をローラ芯金12に固定する機能を有す
る。
【0007】このような定着ローラ1の製造方法では、
ローラ芯金12の内側に絶縁性中間層13を形成し、そ
の内側に発熱層となる抵抗発熱体14を巻回した後述す
る樹脂製マンドレルを挿入し、加熱を行うことでローラ
芯金12と樹脂製マンドレルとの線膨張率の違いから抵
抗発熱体14に圧力を加え、ローラ芯金12と抵抗発熱
体14とを一体化し、温度が下がったところで樹脂製マ
ンドレルを外していた。即ち、樹脂製マンドレルとロー
ラ芯金12とで挟み込む圧力を利用して抵抗発熱体14
を成形している。(中間層は耐熱性樹脂を使用すること
で発熱層と同時に成形することも可能である。)
【0008】図7に示すように、このような定着ローラ
の製造に用いられる従来のマンドレル120は、基体1
21の外周に膨張体122を被覆したものである。しか
し、この従来の樹脂製マンドレル120の膨張体122
は等方性の高線膨張率を有し、ローラ芯金12によって
法線方向の膨張が抑制されるため、抑制されないフリー
の状態で加熱した場合より軸方向の延びは大きい。した
がって、高温になると軸方向にかなり延びてしまう。こ
のため、抵抗発熱体14が位置ずれを起こすという問題
があった。
【0009】従来、この軸方向の延びを抑制するマンド
レルとして、特開平7−71654号が知られている。
このマンドレルは、図8に示すように、樹脂マンドレル
41のマンドレル本体43の両端が芯体42の長手方向
に膨張するのを抑止する抑止部材44を芯体42に設け
たものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−71654号のマンドレルにおいては、膨張体43
の軸方向の膨張を抑制するために、膨張体43の両端に
抑止部材44を設けているので、加熱された膨張時に膨
張体43の中央部に歪が集中して膨張体43の中央部が
脹らみ、抵抗発熱体14を均一に加圧できないという問
題があった。また、抵抗発熱体14の長手方向中央部に
圧力が集中するので、抵抗発熱体14の位置ずれを生じ
る虞もあり、位置ずれ防止が充分ではなかった。
【0011】本発明は以上に鑑みてなされたものであ
り、軸方向の膨張を抑制して法線方向の膨張を大きくす
ることができるとともに、被成形体に均一に圧力をかけ
ることができ、さらには被成形体の位置ずれを充分に防
止することができるマンドレルを提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、棒状基体上に膨張体を装着してな
り、この膨張体の外周に被成形体を取り付けて筒体内周
に成形するマンドレルにおいて、前記膨張体に対応する
棒状基体外周部分には膨張体の軸方向の膨張を抑制する
複数の凸部が形成されていることを特徴とするマンドレ
ルである。
【0013】この構成では、成形時に膨張体の軸方向の
延びを小さくすることができ、これにより、被成形体の
位置ずれが抑えられるとともに、法線方向の延びを大き
くすることができ、充分な成形圧を得ることができる。
さらに、複数の凸部が膨張体に対応する棒状基体外周部
分に設けられているので、膨張体の膨張力が膨張体の中
央部に集中することがない。したがって、被成形体に均
一に圧力をかけることができる。また、法線方向(半径
方向)の延びが均一化するので、被成形体の位置ずれを
充分に防止することができる。
【0014】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のマンドレルにおいて、前記凸部は、膨張体の軸方向に
等間隔に配置された鍔状体からなることを特徴としてい
る。この構成では、軸方向と直交する鍔状体が等間隔に
配置されているので、軸方向の熱膨張を効率的に抑制す
ることができる。
【0015】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
のマンドレルにおいて、前記凸部は、膨張体に螺合する
らせん状凸部であることを特徴としている。この構成で
は、膨張体の軸方向の熱膨張を抑制できるとともに、棒
状基体と膨張体との脱着が容易である。
【0016】また、請求項4の発明は、棒状基体上に膨
張体を装着してなり、この膨張体の外周に被成形体を取
り付けて筒体内周に成形するマンドレルにおいて、前記
膨張体は、繊維を軸と平行に配した繊維強化プラスチッ
クであることを特徴とするマンドレルである。この構成
では、膨張体に繊維を軸と平行に配したFRPを使用す
るため、軸方向の線膨張率が法線方向の線膨張率に比べ
て小さい膨張体を得ることができる。これにより、被成
形体である抵抗発熱体の位置ずれが抑えられるととも
に、法線方向の延びが大きいため、充分な成形圧を得る
ことができる。さらに、膨張体は繊維を軸と平行に配し
た繊維強化プラスチックであるので、膨張体の膨張力が
膨張体の中央部に集中することがない。
【0017】また、請求項5の発明は、請求項4に記載
のマンドレルにおいて、前記膨張体に対応する棒状基体
外周部分には、膨張体の軸方向の膨張を抑制する複数の
凸部が形成されていることを特徴としている。この構成
では、膨張体を加熱したとき、マンドレルを被成形体
(定着ローラの芯金)に出し入れするとき等に、棒状基
体と膨張体とが位置ずれするのを防止することもでき
る。
【0018】また、請求項6の発明は、請求項4に記載
のマンドレルにおいて、前記凸部は軸方向に等間隔に配
置された鍔状体からなることを特徴としている。この構
成では、効率的に軸方向の熱膨張を抑制することができ
る。
【0019】また、請求項7の発明は、請求項4に記載
のマンドレルにおいて、前記凸部は、膨張体に螺合する
らせん状であることを特徴としている。この構成では、
膨張体の軸方向の熱膨張をさらに抑制できるだけでな
く、棒状基体と膨張体との脱着が容易である。
【0020】また、請求項8の発明は、請求項1〜7の
何れかに記載のマンドレルにおいて、前記膨張体の表面
に離型層を有することを特徴としている。この構成で
は、熱可塑性樹脂シートがマンドレルに付着するのを防
止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図2は本発明の実施形態に係わる
マンドレルの斜視図である。図3は同断面図である。
【0022】マンドレル2は、マンドレル2の芯金であ
る中空円筒状の棒状基体21と、この棒状基体21上に
被覆される膨張体22と、膨張体22上に形成される離
型層23とを備えている。このように棒状基体21を中
空円筒状にした場合には、成形後の冷却を迅速かつ容易
に行うことができる。
【0023】前記棒状基体21には、耐熱性を有し、高
温時の剛性が高く線膨張率が小さい材料が用いられる。
例えば、アルミニウムや鉄等の金属、あるいはセラミッ
クスが用いられる。
【0024】この棒状基体21上に被覆される膨張体2
2は耐熱性があり、線膨張率が異方性を有する樹脂が使
用される。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(以
下、PTFEと記す)樹脂中に炭素繊維の向きを軸と平
行に揃えて配すると、軸方向には線膨張率が小さく法線
方向には線膨張率が大きな耐熱性の繊維強化プラスチッ
ク(以下、FRPと記す。)が得られ、このような材料
が膨張体に使用される。この膨張体を用いた場合には、
線膨張率が小さいFRPを軸方向に用いているので、加
熱時に軸方向の延びを抑えることができる。
【0025】このように膨張体22として、線膨張率が
異方性を有する樹脂を使用した場合には、棒状基体21
の後述する凸部21a及び膨張体22の後述する凹部2
2aを省略することができる。
【0026】また、棒状基体21の膨張体22に対応す
る棒状基体21外周部分(即ち、膨張体22で覆われた
部分)には膨張体22の軸方向の膨張を抑制する複数の
凸部21aが形成され、この凸部21aは膨張体22の
凹部22a内に挿入されている。前記凸部21aは、図
3に示すように、膨張体22の軸方向に等間隔に配置さ
れた鍔状体からなる。
【0027】このように、棒状基体21の表面に凹凸あ
るいは突起状の抑制板等の凸部21aを設け、機械的に
軸方向の延びを抑えた場合には、膨張体22として等方
性の線膨張率を有する耐熱性樹脂を使用しても成形時の
ずれは生じない。したがって、この場合には膨張体22
に使用する材料の選択の幅を広げることができる。
【0028】(実施例1)定着ローラのローラ芯金12
としてはφ30mm×370mm、肉厚0.4mmのア
ルミニウムを使用し、発熱層である抵抗発熱体14とし
ては炭素繊維を使用し、中間層13としては熱可塑性ポ
リイミドを使用した。
【0029】本実施例のマンドレルとしては、φ20の
アルミニウム製棒状基体21表面にφ28のFRP(F
RPは軸方向に繊維が配置されたPTFEを使用)を取
り付けて構成した。なお、本実施例では、棒状基体21
の凸部21a及び膨張体22の凹部22aを設けるのを
省略したが、棒状基体21の凸部21a及び膨張体22
の凹部22aを設けてもよい。
【0030】以下の手順で定着ローラの内面に発熱層を
成形した。先ず、このマンドレル2表面に炭素繊維プリ
プレグシートを巻き回し、さらにその上に熱可塑性ポリ
イミドシートを巻き回した。
【0031】これらのシートが巻回されたマンドレル2
を、図4及び図5に示すように、ローラ芯金12内に挿
入し、330℃で1時間加熱し、マンドレル2を膨張さ
せて熱と圧力を加えることで炭素繊維プリプレグシート
と熱可塑性ポリイミドシートとをローラ芯金12の内面
に成形した。本実施例のマンドレル2で製造した定着ロ
ーラ1は炭素繊維プリプレグシートの貼り付けの位置ず
れがほとんど起こらなかった。
【0032】しかし、初期的には離型性が良かったマン
ドレル2も繰り返し使用するとマンドレル2が劣化した
り汚れるため、熱可塑性ポリイミド樹脂などが付着して
定着ローラ1からマンドレル2が抜けにくくなる。特
に、膨張体22としてPTFE単体を用いた場合の離型
性と比べて、炭素繊維を配しているFRPを膨張体に使
用した場合の離型性の方が悪い。これを防ぐため、膨張
体22の表面に離型層を設けた例を次の実施例2に示
す。
【0033】(実施例2)実施例1のマンドレル2表面
に離型層23としてPFA(パーフルオロアルコキシ)
樹脂を設けた。このマンドレル2を用いて、実施例1と
同様の方法で定着ローラ1のローラ芯金12内面に発熱
層14と中間層13を形成した。
【0034】この実施例2では、PFAの離型層23を
被覆したマンドレル2で製作した場合も炭素繊維貼り付
けの位置ずれがほとんど起こらなかった。更に、マンド
レル2表面に離型層23を形成してあるので、繰り返し
使用してもマンドレル2に付着物は付かず、マンドレル
2と定着ローラ1との離型性は良かった。
【0035】(実施例3)図3に示すように、棒状基体
21表面に鍔状の凸部22aを多数設けて、これに対向
する膨張体22内面にこの凸部21aが係合する凹部2
2aを設けたマンドレル2を作製した。膨張体22は等
方性の膨張率を有するPTFEを用いた。このマンドレ
ル2を用いて、実施例1と同様の手順で、炭素繊維プリ
プレグシートと熱可塑性ポリイミドシートとをローラ芯
金12の内面に成形した。この実施例3では、炭素繊維
貼り付けの位置ずれはほとんど起こらなかった。
【0036】(実施例4)図6に示すように、棒状基体
21表面にらせん状に凸部21aを設けて、これに対向
する膨張体22内面にこの凸部21aが係合する凹部2
2aを設けたマンドレル2を作製した。膨張体22は等
方性の膨張率を有するPTFEを用いた。このマンドレ
ル2を用いて、実施例1と同様の手順で炭素繊維プリプ
レグシートと熱可塑性ポリイミドシートとをローラ芯金
12の内面に成形した。この実施例4では、炭素繊維貼
り付けの位置ずれはほとんど起こらなかった。このマン
ドレル2は棒状基体21と膨張体22とがネジ状になっ
て螺合されているので脱着が可能である。
【0037】(比較例1)図7に示したような従来のマ
ンドレル120を使用して、実施例1と同様の手順で炭
素繊維プリプレグシートと熱可塑性ポリイミドシートと
を定着ローラ芯金の内面に成形した。基体121上の膨
張体122は等方性の膨張率を有するPTFEを用い
た。ローラ内の炭素繊維は狙い位置より26mmずれ
た。
【0038】以上において、請求項1の実施形態に係わ
る定着ローラの発熱層成形用マンドレルによれば、膨張
体に対応する棒状基体外周部分には膨張体の軸方向の膨
張を抑制する複数の凸部が形成されているので、成形時
に膨張体の軸方向の延びを小さくすることができる。こ
れにより、被成形体である抵抗発熱体の位置ずれが抑え
られるとともに、法線方向の延びが大きいため、充分な
成形圧を得ることができる。さらに、複数の凸部が膨張
体に対応する棒状基体外周部分に設けられているので、
膨張体の膨張力が膨張体の中央部に集中することがな
い。したがって、被成形体である抵抗発熱体に均一に圧
力をかけることができ、また、法線方向(半径方向)の
延びが均一化するので、抵抗発熱体の位置ずれを充分に
防止することができる。
【0039】さらに、凹凸部が膨張体に対応する棒状基
体外周部分に設けられているので、膨張体を加熱したと
き、マンドレルを被成形体(定着ローラの芯金)に出し
入れするとき等に、棒状基体と膨張体とが位置ずれする
のを防止することもできる。また、軸方向の膨張を凹凸
部により機械的に抑制しているので、膨張体として等方
性の膨張率を有する材料であってもよく、材料選択の幅
が広い。
【0040】請求項2の実施形態に係わる定着ローラの
発熱層成形用マンドレルによれば、凸部は、膨張体の軸
方向に等間隔に配置された鍔状体からなるので、請求項
1の実施形態の作用効果に加えて、軸方向の熱膨張を効
率的に抑制することができる。
【0041】請求項3の実施形態に係わる定着ローラの
発熱層成形用マンドレルによれば、棒状基体の凹凸部
は、膨張体に螺合するらせん状凸部であるので、請求項
1の実施形態の作用効果に加えて、膨張体の軸方向の熱
膨張を抑制できるだけでなく、棒状基体と膨張体との脱
着が容易である。したがって、マンドレルを早く冷却す
ることができ、発熱層形成後の定着ローラをマンドレル
から早く抜くことができるので作業効率が高い。また、
棒状基体と膨張体とが容易に脱着可能なため、膨張体が
劣化した場合に棒状基体を再利用することができる。
【0042】請求項4の実施形態に係わる定着ローラの
発熱層成形用マンドレルによれば、膨張体に繊維を軸と
平行に配したFRPを使用するため、軸方向の線膨張率
が法線方向の線膨張率に比べて小さい膨張体を得ること
ができる。これにより、被成形体である抵抗発熱体の位
置ずれが抑えられるとともに、法線方向の延びが大きい
ため、充分な成形圧を得ることができる。さらに、膨張
体は繊維を軸と平行に配した繊維強化プラスチックであ
るので、膨張体の膨張力が膨張体の中央部に集中するこ
とがない。したがって、被成形体である抵抗発熱体に均
一に圧力をかけることができ、また、法線方向(半径方
向)の延びが均一化するので、抵抗発熱体の位置ずれを
充分に防止することができる。
【0043】請求項5の実施形態に係わる定着ローラの
発熱層成形用マンドレルによれば、凹凸部が膨張体に対
応する棒状基体外周部分に設けられているので、請求項
4の実施形態の作用効果に加えて、膨張体を加熱したと
き、マンドレルを被成形体(定着ローラの芯金)に出し
入れするとき等に、棒状基体と膨張体とが位置ずれする
のを防止することもできる。
【0044】請求項6の実施形態に係わる定着ローラの
発熱層成形用マンドレルによれば、凹凸部は膨張体の軸
方向に等間隔に配置された鍔状体からなるので、請求項
4の実施形態の作用効果に加えて、効率的に軸方向の熱
膨張を抑制することができる。
【0045】請求項7の実施形態に係わる定着ローラの
発熱層成形用マンドレルによれば、棒状基体の凹凸部
は、膨張体に螺合するらせん状凸部であるので、請求項
4の実施形態の作用効果に加えて、膨張体の軸方向の熱
膨張をさらに抑制できるだけでなく、棒状基体と膨張体
との脱着が容易である。
【0046】請求項8の実施形態に係わる定着ローラの
発熱層成形用マンドレルによれば、膨張体の表面に離型
層を形成しているため、請求項1〜7の実施形態の作用
効果に加えて、熱可塑性樹脂シートがマンドレルに付着
しないので、繰り返し使用に強く優れた耐久性を有す
る。
【0047】なお、定着ローラの内面に発熱層として抵
抗発熱体を成形する上記技術は繊維補強熱可塑性パイプ
を製造する方法として一般的に行われている技術の一応
用例である。パイプを製造する場合には、定着ローラ芯
金の代わりに成形用の金型を用い、成形加工後マンドレ
ルと金型を取り外せば繊維補強熱可塑性パイプが得られ
る。上記実施例では定着ローラの製造に用いるマンドレ
ルについて説明したが、一般的にパイプ内面に成形する
マンドレルとして使用することもできる。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように請求項1の発明の
マンドレルによれば、軸方向の膨張を抑制して法線方向
の膨張を大きくすることができるとともに、法線方向の
膨張を均一化することにより、被成形体に均一に圧力を
かけることができ、さらには被成形体の位置ずれを充分
に防止することができるマンドレルを提供することがで
きる。
【0049】また、請求項2の発明のマンドレルによれ
ば、請求項1の効果に加えて、軸方向の熱膨張を効率的
に抑制することができる。
【0050】また、請求項3の発明のマンドレルによれ
ば、請求項1の効果に加えて、棒状基体と膨張体との脱
着が容易なので、マンドレルを早く冷却することがで
き、これにより被成形体をマンドレルから早く抜くこと
ができるので作業効率が高い。さらに、膨張体が劣化し
た場合に、膨張体の交換が容易であるとともに、棒状基
体の再利用が可能である。
【0051】また、請求項4の発明のマンドレルによれ
ば、軸方向の膨張を抑制して法線方向の膨張を大きくす
ることができるとともに、法線方向の膨張を均一化する
ことにより、被成形体に均一に圧力をかけることがで
き、さらには被成形体の位置ずれを充分に防止すること
ができるマンドレルを提供することができる。
【0052】また、請求項5の発明のマンドレルによれ
ば、請求項4の効果に加えて、膨張体を加熱したとき、
マンドレルを被成形体に出し入れするとき等に、棒状基
体と膨張体とが位置ずれするのを防止することもでき
る。
【0053】また、請求項6の発明のマンドレルによれ
ば、請求項4の効果に加えて、効率的に軸方向の熱膨張
を抑制することができる。
【0054】また、請求項7の発明のマンドレルによれ
ば、請求項4の効果に加えて、膨張体の軸方向の熱膨張
をさらに抑制できるだけでなく、棒状基体と膨張体との
脱着が容易である。
【0055】また、請求項8の発明のマンドレルによれ
ば、請求項1〜7の効果に加えて、熱可塑性樹脂シート
がマンドレルに付着するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発熱層を芯金の内側に設けるタイプの定着ロー
ラの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係わるマンドレルの斜視図
である。
【図3】同断面図である。
【図4】定着ローラの成形前を示す側面図であり、
(a)は成形前の定着ローラ、(b)はこの定着ローラ
に挿入するマンドレルを示す。
【図5】成形中の定着ローラ及びマンドレルを示す側面
図である。
【図6】本発明の変形例であるらせんを形成した棒状基
体を示す図である。
【図7】従来のマンドレルを示す断面図である。
【図8】他の従来のマンドレルを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 2 マンドレル 11 定着ローラの離型層 12 芯金 13 中間層 14 発熱層 21 棒状基体 22 膨張体 23 マンドレルの離型層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状基体上に膨張体を装着してなり、こ
    の膨張体の外周に被成形体を取り付けて筒体内周に成形
    するマンドレルにおいて、 前記膨張体に対応する棒状基体外周部分には膨張体の軸
    方向の膨張を抑制する複数の凸部が形成されていること
    を特徴とするマンドレル。
  2. 【請求項2】 前記凸部は、膨張体の軸方向に等間隔に
    配置された鍔状体からなることを特徴とする請求項1に
    記載のマンドレル。
  3. 【請求項3】 前記凸部は、膨張体に螺合するらせん状
    凸部であることを特徴とする請求項1に記載のマンドレ
    ル。
  4. 【請求項4】 棒状基体上に膨張体を装着してなり、こ
    の膨張体の外周に被成形体を取り付けて筒体内周に成形
    するマンドレルにおいて、 前記膨張体は、繊維を軸と平行に配した繊維強化プラス
    チックであることを特徴とするマンドレル。
  5. 【請求項5】 前記膨張体に対応する棒状基体外周部分
    には、膨張体の軸方向の膨張を抑制する複数の凸部が形
    成されていることを特徴とする請求項4に記載のマンド
    レル。
  6. 【請求項6】 前記凸部は軸方向に等間隔に配置された
    鍔状体からなることを特徴とする請求項4に記載のマン
    ドレル。
  7. 【請求項7】前記凸部は、膨張体に螺合するらせん状で
    あることを特徴とする請求項4に記載のマンドレル。
  8. 【請求項8】 前記膨張体の表面に離型層を有すること
    を特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のマンドレ
    ル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009269348A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Kurashiki Kako Co Ltd 成形用中子
KR20140068914A (ko) * 2011-08-05 2014-06-09 컴포지츠 호리즌스, 엘엘씨 슬라이딩 외부 돌기를 구비하는 맨드릴

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