JPH10128601A - パイプ外周面スクレーパー - Google Patents
パイプ外周面スクレーパーInfo
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- JPH10128601A JPH10128601A JP30351696A JP30351696A JPH10128601A JP H10128601 A JPH10128601 A JP H10128601A JP 30351696 A JP30351696 A JP 30351696A JP 30351696 A JP30351696 A JP 30351696A JP H10128601 A JPH10128601 A JP H10128601A
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Abstract
ようにし、皮剥き作業を簡便化・効率化できるパイプ外
周面スクレーパーを提供する。 【解決手段】 スクレーパー101は、その本体1と、
本体1をパイプ103端部に回転可能に固定する手段
(外面ローラー15、29、内面ローラー42、ノブ3
4等)を備える。また、本体1に対して回転可能なメネ
ジ8と、このネジ8及び本体1を回転させる回転グリッ
プ11を備える。さらに、メネジ8の回転に応じて本体
1からパイプ軸方向に繰り出し・引き込みされる送りネ
ジシャフト27を備える。このシャフト27の先端のバ
イト21を回転させると同時に、図の左から右に送っ
て、パイプ外周面103bの皮剥き加工を行う。メネジ
8を送りネジシャフト27の軸方向に対して傾けるため
の手段(ユリアねじ12、スプリングピン46等)が備
えられており、バイト21を図1の左方向に戻すときに
は、ロックねじ8と送りネジシャフト27のオネジとの
螺合を選択的に解除して、送りネジシャフト27を直線
的にスライドさせる。
Description
プ等の端面付近の外周を皮剥き加工するためのスクレー
パーに関する。特には、皮剥きバイトの戻し送りの手間
がかからないようにするなどの改良を加え、皮剥き作業
を簡便化・効率化できるパイプ外周面スクレーパーに関
する。
プが多用されるようになってきた。ポリエチレンパイプ
は、従来のメッキ鋼管と比べて、腐食や地震に強く、配
管工事の施工性にも優れるからである。このポリエチレ
ンパイプを接続する方法として、エレクトロフュージョ
ン(電気融着)継手(EF継手)を用いて、接続するパ
イプの端部外周面と継手の内面とを融着接合させる方法
を一般的に用いている。このEF継手接合の際には、そ
の前工程として、接続するパイプの端部近傍の外周面
(端から十数cm)を皮剥き(スクレーパー)加工してい
る。融着する部分の表面変質層を除去して継手の品質
(気密性、強度等)を確保するためである。
ーを用いている。このスクレーパーは、パイプ外周面に
押し当てられる皮剥きバイト、並びに、パイプに対して
バイトを周方向及び軸方向に送る手段を有している。一
般に、パイプの周方向には、スクレーパー自体を作業者
が手で回すことによりバイトを動かす。軸方向には、螺
子機構によりスクレーパーの回転と同期してあるピッチ
で刃を送る。また、刃の送りは、パイプの反端面側から
端面側に向かって切削送りし、その逆方向にはスクレー
パーをパイプに取り付けていない無負荷状態の時に、バ
イトの送りネジを逆回ししてバイトを戻している。
パーにあっては次のような問題点があった。 バイトの戻しのために送りネジを何十回も回さなけ
ればならず、この操作に手間がかかっていた。 スクレーパーのパイプへの固定が板バネクランプ式
であったが、パイプの寸法の違い等によって固定力(締
付力)を調整することができず、スクレーパーの回転に
スムーズさを欠く場合があった。
近の外周を皮剥き加工するためのスクレーパーであっ
て、皮剥きバイトの戻し送りの手間がかからないように
するなどの改良を加え、皮剥き作業を簡便化・効率化で
きるパイプ外周面スクレーパーを提供することを目的と
する。
め、本発明の第1態様のパイプ外周面スクレーパーは、
パイプ端面近傍におけるパイプ外周面の表皮を剥き取る
スクレーパーであって; 該パイプ外周面に押し当てら
れる皮剥きバイトと、 該バイトをパイプ外周面に沿っ
て周方向及び軸方向に送る手段と、を備え; 該軸方向
送り手段に、切削時送りと、該切削時送りよりも送り速
度の早い非切削時空送りと、の切替えメカニズムが付設
されていることを特徴とする。非切削時のバイトの戻し
時には、バイトを切削開始位置にまで早く戻すことがで
きるので、従来のようなバイト戻しの手間がかからなく
なる。
クレーパーは、 パイプ端面近傍におけるパイプ外周面
の表皮を剥き取るスクレーパーであって; 本体と、こ
の本体を、パイプ端部に、回転方向に可動なように固定
する手段と、 本体をパイプ端面に沿って回転させる手
段と、 本体の回転に応じて本体からパイプ軸方向に繰
り出し・引き込みされる送りネジシャフトと、 この送
りネジシャフトの先端に取り付けられた、パイプ外周面
に押し当てられる皮剥きバイトを有するバイトホルダー
と、を備え; 上記本体をパイプ端部に固定する手段
が、 本体からパイプ外周面上に張り出したロッドと、
このロッド上に配置された複数の外面ローラーと、
パイプ内において回動可能なように、上記本体に連結さ
れたアームと、 このアームの先端に回動可能に連結さ
れたベースと、 このベースの隅に配置された複数の内
面ローラーと、 アームを回動させて内面ローラーをパ
イプ内面に押し付ける、ネジ式の押し付け部材と、 か
らなることを特徴とする。
クレーパーは、 パイプ端面近傍におけるパイプ外周面
の表皮を剥き取るスクレーパーであって; 該パイプ外
周面に押し当てられる皮剥きバイトと、 該バイトをパ
イプ外周面に沿って周方向及び軸方向に送る手段と、を
備え; 皮剥き加工終了時に上記バイトの刃送りが自動
的に停止することを特徴とする。
る。図1は、本発明の1実施例に係るパイプ外周面スク
レーパーの全体構造を示す側面図である。図2は、図1
のパイプ外周面スクレーパーの正面図である。図3は、
図1のパイプ外周面スクレーパーの平面図である。図4
は、図1のパイプ外周面スクレーパーのバイトホルダー
部分の詳細正面図である。図5は、図1のパイプ外周面
スクレーパーの本体の詳細図である。(A)は正面図で
あり、(B)は側面図である。図6は、図1のパイプ外
周面スクレーパーのメインシャフトの詳細図である。
(A)は平面図であり、(B)は側面図断面図である。
図7は、図1のパイプ外周面スクレーパーのロックねじ
の詳細及びその動作を示す図である。(A)はネジの螺
合状態を、(B)はネジの螺合の解除状態を示す。図8
は、図1のパイプ外周面スクレーパーのベースの詳細図
である。(A)は底面図であり、(B)は側面図であ
る。図9は、図1のパイプ外周面スクレーパーのアーム
の詳細図である。(A)は平面図、(B)は側面図であ
る。図10は、図1のパイプ外周面スクレーパーのスク
レイパーチップの詳細図である。(A)は側面図、
(B)は正面図である。
実施例のパイプ外周面スクレーパー(100A〜200
Aポリエチレンパイプ用)の全体構造を説明する。本実
施例のスクレーパー101は、ポリエチレンパイプ10
3の端面103aに取り付けられ、そのパイプ外周面1
03bの表皮を剥き取る器具である。スクレーパー10
1は、その本体1と、本体1をパイプ端部に回転方向を
除いて固定する手段(外面ローラー15、29、内面ロ
ーラー42、ベース41、アーム39、ノブ34等)を
備える。また、本体1に対して回転可能に設けられたメ
ネジ(ロックねじ8)と、このメネジ8及び本体1を回
転させる回転グリップ11を備える。さらに、このメネ
ジ8と螺合するオネジ27aを有し、メネジ8の回転に
応じて本体1からパイプ軸方向に繰り出し・引き込みさ
れる送りネジシャフト27を備える。この送りネジシャ
フト27の先端には、パイプ外周面103bに押し当て
られる皮剥きバイト(スクレイパーチップ21)を有す
るバイトホルダーユニット19が取り付けられている。
このバイトを回転させると同時に、図1あるいは図3の
左から右に送って、パイプ外周面103bの皮剥き加工
を行う。そして、この実施例のスクレーパー101にお
ける第1の特徴事項として、ロックねじ(メネジ)8を
送りネジシャフト27の軸方向に対して傾けるための手
段(ユリアねじ12、スプリングピン46、ロックバネ
10、メインシャフト5等)が備えられており、バイト
21を図1の左方向に戻すときには、ロックねじ8と送
りネジシャフト27のオネジとの螺合を選択的に解除し
て、送りネジシャフト27を直線的にスライドさせなが
ら(メネジ8を回すことなく)バイトホルダーユニット
19を戻してやることができる。
明する。なお、説明における左右・上下は図1における
左右・上下を、奥・手前は図3の上・下を基準とする。
本体1は、その詳細が図5に示されている。この本体は
アルミ合金鋳物(JIS AC4C)製である。本体1
の上部には、メインシャフト5の左端部(図1)の嵌合
する穴1aや、奥側のガイドロッド31′(図3)の嵌
合する穴1b、外面ローラー15、29を支える外周パ
イプ17(図1)の嵌合する穴1d、同穴1d及び1
d′の剛性を高めるための左側に突出するリブ1c及び
1c′(図3も参照)が形成されている。また、本体1
の下部には、カエル又状に垂下する一対の脚1e及び1
e′が形成されており、これらの脚1e及び1e′の間
の凹部1fには、アーム39やノブ34(図1、図2)
が取り付けられる。図5(B)に示す下段部の穴1g
は、アーム39の回転支点となるスプリングピン44
(JIS B2808 φ6×40AW)の嵌合する穴
である。同穴1gの下の穴hは、ノブ34の回転支点と
なるナット35のセットねじピン(図示されず、M6×
14)の嵌合する穴である。
(回転はできる)手段としては、パイプ103内外面の
ローラー(外面ローラーA15及び外面ローラーB2
9、内面ローラー42)、並びに、それらのローラーの
保持手段が設けられている。なお、外面ローラー15及
び29は本体1に対して固定されており、一方内面ロー
ラー42は、上下にスイングする(ノブ34によって調
整)。各ローラーは回転自在であり、図1及び図3に示
すグリップ11を手で持ってスクレーパー101全体を
パイプ103の円周方向に押すと、スクレーパー101
全体がパイプ103の円周回りに回転する。
17の両端部に回転自在に嵌合されている。外周パイプ
17は、図3に示すように、本体1の奥と手前に2本、
左側(パイプ軸方向)に突出するように取り付けられて
いる。外周パイプ17と本体1との嵌合部は、外周パイ
プ17が揺れないように、本体1のリブ1cにより延長
されている。また、2本の外周パイプ17、17′と2
本のガイドロッド31、31′とは、その先端(左端)
において位置決め板32及び小ねじ18、33によって
相互に固定されており、剛性を高めている。両外面ロー
ラー15、29ともに、オイルレスブッシュ16、28
を介して外周パイプ17の外側に回転自在に嵌合されて
いる。外面ローラー15、29の外面はローレット加工
が施されており、パイプ外周面103bに対するスリッ
プを防止している。外面ローラーA15はスラスト方向
には本体1の溝部に入り込んで規制されており、外面ロ
ーラーB29は、平座金30と位置決め板32によって
スラスト方向に規制されている。
6900ZZ)を用いている。内面ローラー42は、全
部で4個設けられており、ベース41(図8参照)の4
隅のローラー取り付け軸41aに、C型止め輪43によ
って取り付けられている。ベース41はアルミニウムダ
イカスト品(ADC12)であり、各部に肉盗みを行っ
て高剛性を維持しながら軽量化に務めている。
するブロック41bが形成されている。このブロック4
1bにはピン穴41cが開けられている。ベース41
は、同ピン穴41cに通したスプリングピン40でアー
ム39の先端(左端)に回動可能(角度5〜30°)に
連結されている。
上下抜けた空所のある棒状の部材である。左端部の切り
込み部39a内にベース41のブロック4bを受け入れ
る。そして同ブロック41bとの連結用のスプリングピ
ン40(JIS B2808φ6×20AW)をピン穴
39bに通している。アーム39の中央部下方にはノブ
34の先端ジョイント38との連結用リブ39cが突設
されている。リブ39cも奥と手前に2枚形成されてお
り、両者の間の空所39fにノブ34の先端ジョイント
38を受け入れる。同リブ39cにはピン穴39dが形
成されており、これにスプリングピン40′を通して、
同ジョイント38と回動可能に連結している。アーム3
9の右端部にはピン穴39eが開けられており、このピ
ン穴39eにスプリングピン44(JIS B2808
φ6×40AW)を通し、本体1の穴1gに対してア
ーム39全体を回動可能に連結している。
0)をナット35に螺合させ、その先端左端部をジョイ
ント38、小ねじ37、巻きブッシュ36、スプリング
ピン40を介してアーム39に連結されている。ここ
で、ジョイント38及びナット35ともに回動可能であ
る。このノブ34を回すことにより、ナット35の左側
のオネジ部34aの長さを変え、アーム39の本体1に
対する回動角度を調整し、最終的には、ベース41に取
り付けられている内面ローラー42のパイプ内面103
cに対する押し付け力を調整できる。
るバイトホルダーユニット19の送り機構について説明
する。バイトホルダーユニット19は、送りネジシャフ
ト27の先端(左端)に、止めねじ26(図4参照)に
よって固定されている。送りネジシャフト27は外面に
送りネジ27a(台形ネジ、左ネジ、Tr16×4)が
切られている。バイトホルダーユニット19は奥側ガイ
ドロッド31′(図3参照)にガイドされており本体1
に対するパイプ円周方向の姿勢は変らない。したがっ
て、バイトホルダーユニット19に対して固定されてい
る送りネジシャフト27は、本体1に対して相対的に回
転することはない。
りネジシャフト27は本体1に対して摺動可能である。
すなわち、送りネジシャフト27は、本体1に固定され
ているメインシャフト5内を、回転するメネジ8に駆動
されて、左右に摺動可能である。また、図1に示すよう
に、送りネジシャフト27の軸芯には穴27bが左側端
面から開けられており、この穴27bには手前側のガイ
ドロッド31(図3も参照)が摺動自在に嵌合してい
る。したがって、送りネジシャフト27はこのガイドロ
ッド31にもガイドされる。
少々複雑な形をした中空シャフトである。すなわち、左
側の部分が太くなっており、かつ上から堀り込んだ穴5
dが開いている。この穴5dにロックねじ8を揺動可能
に収容する。
ず、内部の中空孔(左側内孔5a)には、前述のように
(図1参照)送りネジシャフト27が摺動可能に嵌合し
ている。左端部外周面5bは、ブッシュ2を介して本体
1の穴1a(図5参照)に嵌合している。そして、左端
部外周面5bの右側の段部5cは、本体1に接してお
り、スラストワッシャ3、4及びフランジ6、小ネジ7
により、本体1に固定されている。
開けられており、その両側面にピン穴5fが開けられて
いる。この穴5dには、図1に示すように、ロックねじ
(メネジ)8が収容されている。ピン穴5fにはスプリ
ングピン46(JIS B2808 φ6×8AW)が
嵌合されており、このピン46回りにロックねじ8が上
下に揺動するようになっている。バネセット穴5eに
は、ロックバネ(コイルバネ)10が軸方向を上下にし
てセットされている。このバネ10は、グリップ11の
下壁11dと、ロックねじ8の下壁8g(図7も参照)
との間に押し勝手で挿入されており、ロックねじ8を右
回り(螺合方向)に付勢している。ロックねじ8の細部
構造と動きについては後述する。
6)にはグリップ11が嵌合している。このグリップ1
1は、メインシャフト5に対して動かないように固定さ
れている。メインシャフト5の右側内孔5hは、左側内
孔5aよりも一段広くなっており、送りネジシャフト2
7の外周から逃げている。右側内孔の右端部5iはポリ
栓14(図1参照)で蓋されている。
の部材である。図1及び図2に示すように、上面には握
り用の凹凸11aが形成されており握りやすくなってい
る。上面の凹凸11aの左側には凹部11bが形成され
ている。同凹部11bには、ユリアねじ12の頭が収容
されている。同凹部11bの底には、スリット11cが
開けられており、ユリアねじ12のねじ部及びその外面
に巻かれた巻きブッシュ13がこのスリット(長穴)1
1cを上下に貫通している。使用者が、ユリアねじ12
の頭を指で左側に押すと、巻きブッシュ13がスリット
11c内を左に移動する。このとき、図7に示すよう
に、ロックねじ8はピン46回りに、図1の反時計回り
に傾く(ロックバネ10が圧縮される)。グリップ11
の軸回りの回転は、スリット11c、巻きブッシュ1
3、ユリアねじ12を介してロックねじ8に伝達され
(グリップ11を回すと一緒にロックねじ8も回る)、
グリップ11を回すことにより、ロックねじ8と螺合し
ている送りネジシャフト27を左右に送る(繰り出し・
引き込みする)ことができる。グリップ11の下壁11
dは、上述のようにロックバネ10の下面を押さえてい
る。
図7を参照しつつ説明する。図7において、ロックねじ
8が実線で示されており、ユリアねじ12及び送りネジ
シャフト27は一点鎖線で示されている。このロックね
じ8には、そのネジ軸とある角度をなすとともにメネジ
中央部で変わる軸を有する空洞部8c、8eが形成され
ており、螺合解除手段(ユリアねじ12、ピン46等)
が該メネジ8を上記二つの軸の交差点(ピン46)の回
りに回動させ、該空洞部8c、8e内に送りネジシャフ
ト27を収容することにより螺合を解除するものであ
る。符号8bはユリアねじのセットされるネジ穴であ
り、8hは、ロックねじ回動用のスプリングピン46の
セットされる貫通孔である。
部メネジ8d、左下部メネジ8fの部分にのみメネジが
存在する。そして、同メネジの軸(図7(A)の水平一
点鎖線)と15°時計回りに傾いた軸(同じく一点鎖
線)を有する空洞がロックねじ8の左上から右下に向け
て貫通している。符号8cはこの空洞の左上面であり、
符号8eは右下面である。言葉を代えて言えば、ロック
ねじ8の内孔の左上部と右下部が大きく抉り取られてい
る。そしてこの空洞部8c、8eの径D(17mm)はメ
ネジと螺合する送りネジシャフトの外径14mmよりも相
当大きい。
じ8が水平の姿勢のときは(通常はバネ10の付勢によ
りこの姿勢)送りネジシャフト27はメネジ8d、8f
と螺合しているが、ユリアねじ12の頭を左に押してロ
ックねじ8がピン穴8h回りに反時計回りに回動して、
送りネジシャフト27が空洞部を通るようになると、メ
ネジ8d、8fと送りネジシャフト27外面のオネジと
の螺合が解除される。そうなると、送りネジシャフト2
7はメインシャフト5内で自由に左右に摺動できるよう
になり、送りネジシャフト27の左端に取り付けられて
いるバイトホルダーユニット19を、自由に左右にスラ
イドさせることができる。これは、グリップ11をいち
いち回さなくても、ワンタッチスライド式にバイトの左
右位置を変えられることを意味し、特に、皮剥き作業
(バイトを左から右に送る)終了後に次の作業に移る際
のバイトの戻し(右から左に空で(無切削で)戻す)時
に、わざわざグリップ11を回さなくても、ワンタッチ
スライド式にバイトを戻せるので作業がきわめて楽にな
る。
図4に示されているように、バイト(スクレイパーチッ
プ21)は、ホルダー20の下端に小ねじ47によって
固定されている。ホルダー20は、ユニット19内の上
下に延びる穴の中に収められており、バネ22によって
下向きに付勢されている。ホルダー20はユニットの穴
内の段部に当接して下降限が定まる。バネ22は、Gリ
ング23を介してフタ24で押えられている。フタ24
は小ねじ25でユニット19に固定されている。符号3
1′は、ユニット19を左右に案内するガイドロッドで
あり、符号27はユニット19を左右に駆動する送りネ
ジシャフト27の先端部であり、符号26は、ユニット
19を送りネジシャフト27に固定する止めネジであ
る。
パーチップ21は、超硬合金製の取替式の切削チップで
ある。図10(B)の正面から見た状態で、チップ21
の左側21bの下縁には切り刃が設けられておらず、右
側21cの下縁にのみ切り刃21eが設けられている。
すなわち、右側21cの下端面の前縁は、すくい角(図
のθ)47°、逃げ角(刃21eの下面と水平面との
角)10°のシャープな切り刃となっている。一方、左
側21bの下端面は、平らな面21dとその両側の斜面
(傾きα=30°、β=20°)となっており、この面
21dでパイプ外周面をこするようになっている。そし
て、面21dと切り刃21eとの間には、0.1mmだけ
切り刃21eが低くなる段差が設けられている。
り、チップ21の左側底面21dがパイプ外周面を滑り
ながら、右側の刃先21eが少々パイプ外周面に切り込
んでパイプ外周面を少しずつ皮剥きしていく作用を発揮
する。例えば200Aのパイプで、刃の送り長さ128
mmである。なお、チップ21左右(21b、21c)の
幅はいずれも5mmであり、この値はバイトの左右送りの
ピッチ(スクレーパーの1回転別に進む長さ)4mmより
も少々長くなっている。なお、符号21aは小ねじ47
の通る穴である。
まとめて説明する。 (1)グリップ11を手で握り、ユリアねじ12を指で
左に押してロックねじ8を反時計回りに傾け、ロックね
じ8と送りネジシャフト27との螺合を外す。
ルダーユニット19をつまみ、送りネジシャフト27を
スライドさせながらバイトホルダーユニット19の左右
位置(切削開始位置)に合わせる。なお、ガイドロッド
31には、マーク31a、31bが印されており、パイ
プ呼び径に合わせて、ユニット19の左端面をマーク3
1a、31b、あるいは位置決め板32の面に合わせれ
ば切削開始位置となる。通常は、前回の皮剥き作業でユ
ニット19は最右端に来ているので、このユニット19
を左に移動する操作を刃戻しという。
03の外面に、内面ローラー42をパイプ103の内面
に添わせるように、スクレーパー101をパイプ103
の端部に差し込む。このとき、パイプ103の端面10
3aがスクレーパー本体1の左側当接面1i(図1)に
当接するまで差し込む。この際、内外ローラーの間隔が
狭いようであればノブ34を回して内面ローラー43を
下げる。
ス41を上に上げ、内面ローラー42をパイプ内面10
3cに押し付ける。これにより、スクレーパー101を
パイプ103に固定する。このとき、バイト21はバイ
ト付勢バネ22(図4)により適当な力でパイプ外周面
103bに押し当てられる。
(図2で反時計方向)にスクレーパー101全体をパイ
プ103の円周に沿って回す。これにより、バイト21
がパイプ外周面103bを回転しながら皮剥きする。そ
れと同時に、グリップ11も、スクレーパー101全体
が1回転する間に、スクレーパー本体1に対してグリッ
プ11自身も1回転(自転)することとなるので、ロッ
クねじ8が送りネジシャフト27に対して1回転し、送
りネジシャフト27は右方向に1ピッチ(4mm)送られ
る。これを続けることにより、バイト21がスパイラル
にパイプ外周面103bを切削して同面を皮剥きする。
ット19が本体1の左側面に当たるまで来ると、送りネ
ジシャフト27を左方向に引っ張る力が生じ、ロックね
じ8はバネ10の付勢力に抗して自然と傾き、送りネジ
シャフト27とロックねじ8との螺合が外れる。したが
って、それ以上バイトホルダーユニット19を右に送れ
なくなり、続けてスクレーパー101を回してもバイト
21は切削せず空回りする。なお、この際チップ21の
巾がユニット19よりせまい場合にはパイプエンドに削
り残しができる場合もあるが、管端部であるので融着に
支障はなく、問題はない。この空回りにより切削完了を
作業者が認識できる。 (7)ノブ34をゆるめてスクレーパー101をパイプ
103から取り外す。
も考えられる。あるいは、以下のようなオプションを加
えることもできる。 パイプとの接触安定を得るためローラの数を増や
す。 アーム39にバネ部材(板バネ)を一部使用しパイ
プへの固定力を均一にする(パイプ肉厚変化に対応)。
は、以下の効果を発揮する。 皮剥きバイトの戻しを、送りネジを回すことなくス
ライド式に行えるようにすれば、ネジを回す手間がかか
らない。なお、従来のスクレーパーでは、バイトの送り
ピッチが狭く(1.5mm)刃戻し時にグリップを数十回
以上回す必要があり、刃戻しに約2分かかるとともに作
業者が疲れていた。刃戻しは、パイプ切削位置替の度に
行わなければならないのでその労力は膨大となってい
た。
式とすれば、固定力をパイプ呼び径等毎に調整できる。
特に従来のスクレーパーは板バネ力でクランプしていた
ので、バネのへたり等が問題であったが、ネジ式とすれ
ばへたりの問題はない。 切削終了時に刃送りが自動的に停止されるようにす
れば、停止位置を気にせず作業ができるとともに切削完
了が認識できる。さらに、ユニット+送りねじシャフト
連結部等の破損を防止することもできる。
パーの全体構造を示す側面図である。
る。
る。
ダー部分の詳細正面図である。
図である。(A)は正面図であり、(B)は側面図であ
る。
フトの詳細図である。(A)は平面図であり、(B)は
側面図断面図である。
の詳細及びその動作を示す図である。(A)はネジの螺
合状態を、(B)はネジの螺合の解除状態を示す。
細図である。(A)は底面図であり、(B)は側面図で
ある。
細図である。(A)は平面図、(B)は側面図である。
パーチップの詳細図である。(A)は側面図、(B)は
正面図である。
ブッシュ 3、4 スラストワッシャ 5 メインシャフ
ト 6 フランジ 7 十字穴付き皿
小ねじ 8 ロックねじ 9 十字穴付きな
べタッピンねじ 10 ロック用バネ 11 グリップ 12 ユリアねじ 13 巻きブッシ
ュ 14 ポリ栓 15 外面ローラ
ーA 16 ドライメットブッシュ 17 外周パイプ 18 十字穴付きなべ小ねじ 19 バイトホル
ダーユニット 20 ホルダー 21 スクレイパ
ーチップ 22 バイト用バネ 23 Gリング 24 フタ 25 十字穴付き
なべ小ねじ 26 六角穴付き止めねじ 27 送りねじシ
ャフト 28 ドライメットブッシュ 29 外面ローラ
ーB 30 平座金 31 ガイドロッ
ド 32 位置決め板 33 十字穴付き
なべ小ねじ 34 ノブ 35 ナット 36 巻きブッシュ 37 十字穴付き
なべ小ねじ 38 ジョイント 39 アーム 40 スプリングピン 41 ベース 42 内面ローラー(ベアリング) 43 C型止め輪 44、46 スプリングピン 47 十字穴付き
なべ小ねじ
Claims (9)
- 【請求項1】 パイプ端面近傍におけるパイプ外周面の
表皮を剥き取るスクレーパーであって;該パイプ外周面
に押し当てられる皮剥きバイトと、 該バイトをパイプ外周面に沿って周方向及び軸方向に送
る手段と、を備え;該軸方向送り手段に、切削時送り
と、該切削時送りよりも送り速度の早い非切削時空送り
と、の切替えメカニズムが付設されていることを特徴と
するパイプ外周面スクレーパー。 - 【請求項2】 パイプ端面近傍におけるパイプ外周面の
表皮を剥き取るスクレーパーであって;本体と、 本体を、パイプ端部に、回転方向に可動なように固定す
る手段と、 本体に対して回転可能に設けられたメネジと、 メネジ及び本体を回転させる回転グリップと、 このメネジと螺合するオネジを有し、上記メネジの回転
に応じて本体からパイプ軸方向に繰り出し・引き込みさ
れる送りネジシャフトと、 この送りネジシャフトの先端に取り付けられた、パイプ
外周面に押し当てられる皮剥きバイトを有するバイトホ
ルダーと、を備え;上記メネジとオネジとの螺合を選択
的に解除する手段をさらに備えることを特徴とするパイ
プ外周面スクレーパー。 - 【請求項3】 上記メネジに、そのネジ軸とある角度を
なして該メネジ中央部で交わる軸を有する貫通空洞部が
形成されており、 上記螺合解除手段が、上記二つの軸の交差点回りに上記
メネジを回動させて、上記空洞部内に上記オネジを収容
することによりメネジとオネジの螺合を解除するもので
ある請求項2記載のパイプ外周面スクレーパー。 - 【請求項4】 上記本体をパイプ端部に固定する手段
が、 本体からパイプ外周面上に張り出したロッドと、 このロッド上に配置された複数の外面ローラーと、 パイプ内において回動可能なように、上記本体に連結さ
れたアームと、 このアームの先端に回動可能に連結されたベースと、 このベースの隅に配置された複数の内面ローラーと、 アームを回動させて内面ローラーをパイプ内面に押し付
ける、ネジ式の押し付け部材と、 からなる請求項2又は3記載のパイプ外周面スクレーパ
ー。 - 【請求項5】 上記バイトホルダーにバイトをパイプ外
周面に押し付けるバネが設けられている請求項1記載の
パイプ外周面スクレーパー。 - 【請求項6】 上記バイトがパイプ軸方向にある幅を有
し、 該幅の反パイプ端面寄りの先端部にのみ切刃が設けられ
ており、 該幅のパイプ端面寄りの先端部には、上記切刃よりも切
り込み寸法だけ引っ込んでいる案内摺動面が設けられて
いる請求項1〜6いずれか1項記載のパイプ外周面スク
レーパー。 - 【請求項7】 皮剥き加工終了時に上記バイトホルダー
が上記本体に当接して、上記メネジとオネジの螺合が自
動的に解除され刃送りが停止する請求項2記載のパイプ
外周面スクレーパー。 - 【請求項8】 パイプ端面近傍におけるパイプ外周面の
表皮を剥き取るスクレーパーであって;本体と、 この本体を、パイプ端部に、回転方向に可動なように固
定する手段と、 本体をパイプ端面に沿って回転させる手段と、 本体の回転に応じて本体からパイプ軸方向に繰り出し・
引き込みされる送りネジシャフトと、 この送りネジシャフトの先端に取り付けられた、パイプ
外周面に押し当てられる皮剥きバイトを有するバイトホ
ルダーと、を備え;上記本体をパイプ端部に固定する手
段が、 本体からパイプ外周面上に張り出したロッドと、 このロッド上に配置された複数の外面ローラーと、 パイプ内において回動可能なように、上記本体に連結さ
れたアームと、 このアームの先端に回動可能に連結されたベースと、 このベースの隅に配置された複数の内面ローラーと、 アームを回動させて内面ローラーをパイプ内面に押し付
ける、ネジ式の押し付け部材と、 からなることを特徴とするパイプ外周面スクレーパー。 - 【請求項9】 パイプ端面近傍におけるパイプ外周面の
表皮を剥き取るスクレーパーであって;該パイプ外周面
に押し当てられる皮剥きバイトと、 該バイトをパイプ外周面に沿って周方向及び軸方向に送
る手段と、を備え;皮剥き加工終了時に上記バイトの刃
送りが自動的に停止することを特徴とするパイプ外周面
スクレーパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30351696A JP3165382B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | パイプ外周面スクレーパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30351696A JP3165382B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | パイプ外周面スクレーパー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10128601A true JPH10128601A (ja) | 1998-05-19 |
JP3165382B2 JP3165382B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=17921930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30351696A Expired - Fee Related JP3165382B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | パイプ外周面スクレーパー |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3165382B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010221346A (ja) * | 2009-03-24 | 2010-10-07 | Mcc Corp | 樹脂管用スクレーパ |
CN107598292A (zh) * | 2017-09-26 | 2018-01-19 | 安徽省中阳管业有限公司 | 一种聚乙烯缠绕结构壁管氧化皮刮削器 |
-
1996
- 1996-10-30 JP JP30351696A patent/JP3165382B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN107598292A (zh) * | 2017-09-26 | 2018-01-19 | 安徽省中阳管业有限公司 | 一种聚乙烯缠绕结构壁管氧化皮刮削器 |
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