JPH10127292A - エラフィン類発現ベクターおよびこれを利用したエラフィン類の製造法 - Google Patents

エラフィン類発現ベクターおよびこれを利用したエラフィン類の製造法

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JPH10127292A
JPH10127292A JP8304233A JP30423396A JPH10127292A JP H10127292 A JPH10127292 A JP H10127292A JP 8304233 A JP8304233 A JP 8304233A JP 30423396 A JP30423396 A JP 30423396A JP H10127292 A JPH10127292 A JP H10127292A
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cys
elafin
elafins
gly
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JP8304233A
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English (en)
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Mitsue Taniyama
光恵 谷山
Takashi Yamamoto
剛史 山本
Noriyuki Okawa
則行 大川
誠 ▲図▼師
Makoto Zushi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsumura and Co
Original Assignee
Tsumura and Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価で、実質的に医薬品として利用すること
が困難なエラフィン類を経済的に、しかも簡単な手段で
製造すること。 【解決手段】 エラフィン類をコードする遺伝子とアル
コールオキシダーゼ1調節領域をコードする遺伝子を含
み、エラフィン類をコードする遺伝子の発現がアルコー
ルオキシダーゼ1調節領域をコードする遺伝子によって
制御されることを特徴とするエラフィン類発現ベクタ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然型エラフィン
またはその誘導体等のエラフィン類を有利に発現させる
ためのベクターおよびこれを利用したエラフィン類の製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】O.ウィドウ(O. Wiedow)らにより、乾
癬患者からエラスターゼに特異的な阻害活性を有する物
質として、エラフィンが単離され、そのアミノ酸配列が
報告されている[J. Biol. Chem. 265,14791(1990) 及
び J. Biol. Chem. 266,3356(1991);特開平3−148
299号]。 また、このエラフィンを化学合成したこ
とも報告されている[Biochem. Biophys. Res. Commun.
(1992) 185,967]。
【0003】しかしながら、上記の天然型エラフィンは
その構造上活性酸素により影響を受けやすく、酸化によ
り活性が著しく低下することが知られている。特にエラ
スターゼは好中球により分泌されるものであるが、過剰
なエラスターゼは組織障害を惹き起こすと考えられ、同
時に好中球から大量の活性酸素が放出されるため、エラ
スターゼ阻害剤として利用するためには、酸化に対して
安定であることが望まれる。そこで、酸化に対して安定
なエラフィン誘導体が開発された(特願平4−2340
85号公報;WO94/04697号公報)。
【0004】これらのエラフィン類は、エラスターゼに
特異的な阻害剤として優れた化合物であり臨床での応用
が検討されているが、その生産性に問題があった。 即
ち、エラフィン類のようなペプチドは現在、主に遺伝子
組換え技術によって生産されているが、例えばエラフィ
ン類を大腸菌を宿主として生産する場合、発現量は多い
ものの、薬理効果を有する活性型エラフィンは得られて
いなかった。また、酵母を宿主とした場合、従来技術で
はその発現量が極めて少ないために生産効率が悪く、実
際の治療に必要な量のエラフィン類を確保するのが困難
であり、その価格も極めて高くなるという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、現在高価
で、実質的に医薬品として利用することが困難なエラフ
ィン類を経済的に、しかも簡単な手段で製造することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エラフィ
ン類を臨床で使用するため、その発現量を飛躍的に増加
させるべく鋭意研究を行った。 そしてその結果、特定
のベクターおよび宿主微生物を利用すれば、従来極めて
わずかしか発現しなかったエラフィン類が効率よく発現
することを見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明の目的は、エラフィン類
をコードする遺伝子とアルコールオキシダーゼ1調節領
域をコードする遺伝子を含み、エラフィン類をコードす
る遺伝子の発現がアルコールオキシダーゼ1調節領域を
コードする遺伝子によって制御されることを特徴とする
エラフィン類発現ベクターを提供することである。
【0008】また、本発明の他の目的は、次の(x)〜
(z)、(x)アルコールオキシダーゼ1遺伝子のプロ
モーター領域、(y)エラフィン類をコードする遺伝
子、(z)転写終結領域をこの配列順序で含むDNA断
片を提供することである。
【0009】さらに、本発明の別の目的は、宿主微生物
を上記発現ベクターもしくはDNA断片で形質転換し、
これを培養することを特徴とするエラフィン類の製造法
を提供することである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のエラフィン類発現ベクタ
ーは、少なくとも次の(x)〜(z)、(x)アルコー
ルオキシダーゼ1遺伝子のプロモーター領域、(y)エ
ラフィン類をコードする遺伝子、(z)転写終結領域を
この配列順序で含むDNA断片を含むことが必要であ
る。
【0011】エラフィン類遺伝子は、天然型エラフィン
であっても、天然型エラフィンを利用し、その一部を改
変したり、有機合成により全く人工的に製造された天然
型エラフィンに相同性の高いペプチドをコードする遺伝
子であってもよい。
【0012】天然型エラフィンに相同性の高いペプチド
としては、例えば次の式(I)、 Ala-Gln-Glu-Pro-Val-Lys-Gly-Pro-Val-Ser-Thr-Lys-Pro-Gly-Ser- Cys-Pro-Ile-Ile-Leu-Ile-Arg-Cys-Ala-Xaa-Leu-Asn-Pro-Pro-Asn- Arg-Cys-Leu-Lys-Asp-Thr-Asp-Cys-Pro-Gly-Ile-Lys-Lys-Cys-Cys- Glu-Gly-Ser-Cys-Gly-Met-Ala-Cys-Phe-Val-Pro-Gln (I) (式中、Xaaはロイシン、イソロイシンまたはバリンを
示す)で表されるアミノ酸配列(配列番号:1)または
これと相同性を有するアミノ酸配列で表わされるエラフ
ィン誘導体を挙げることができる(WO94/0469
7号公報)。
【0013】アルコールオキシダーゼ1調節領域をコー
ドする遺伝子は、例えば、WO90/10697号公
報、特開昭63−164891号等に開示されたものを
利用できる。
【0014】エラフィン類遺伝子およびアルコールオキ
シダーゼ1調節遺伝子を含むベクターの構築は、公知の
プラスミド等を利用し、常法により遺伝子工学的手法を
用いて行うことができる。プラスミドとしては、例えば
pPIC9(インビトロゲン社製)等を利用することが
できる。
【0015】本発明ベクターは、さらに少なくとも一種
類以上の選択可能なマーカー遺伝子を含むことができ
る。これはエラフィン類遺伝子を組み込んだ微生物の分
離を容易にするためである。マーカー遺伝子は宿主微生
物が持っていない表現型(例えば、被形質転換宿主微生
物が特定アミノ酸の生合成経路に欠損を有する場合に、
その特定アミノ酸を生産する能力の回復)を宿主微生物
に与えるため、目的の微生物の分離が容易になる。
【0016】マーカー遺伝子としては、公知のマーカー
遺伝子を利用することができるが、好ましいものとして
は、例えば、HIS4、ARG4、PHO1、ゼオシン
(Zeocin)耐性遺伝子等を挙げることができる。
【0017】またさらに、エラフィン類の発現に際し、
菌体外にエラフィンを分泌するようにシグナルペプチド
遺伝子をエラフィン類遺伝子の前に付加することが、培
養物の分離精製上好ましい。
【0018】シグナルペプチドとしては、公知のものを
選択、使用できるが、例えば、MFα1を利用すること
がベクターの構築の際に便利であり、好ましい(WO9
4/04697号公報)。
【0019】このようにして得られたエラフィン類発現
ベクターは、常法に従いこれを用いて宿主微生物を形質
転換し、形質転換された(エラフィン類遺伝子が染色体
中に組み込まれた)微生物を適当な条件下で培養するこ
とにより、エラフィン類を製造することができる。
【0020】本発明で有利に利用できる宿主微生物とし
て、例えばカンジダ(Candida)属、クロエケラ(Kloec
kera)属、サッカロミセス(Saccharomyces)属、シゾ
サッカロミセス(Schizosaccharomyces)属、ロドトル
ラ(Rhodotorula)属、ハンセヌラ(Hansenula)属、ト
ルロプシス(Torulopsis)属、ピチア(Pichia)属、ク
ルイベロミセス(Kluyveromyces)属に含まれる酵母を
挙げることができる。これらの属に含まれる酵母はそれ
らの取り扱い上の安全性、増殖条件などがすでに確立さ
れてよく知られているものである。
【0021】これらの中でも、エラフィン類の生産に好
適な酵母として、炭素栄養源としてのメタノール上で生
育し得る酵母、例えばカンジダ(Candida)属、クロエ
ケラ(Kloeckera)属、サッカロミセス(Saccharomyce
s)属、ロドトルラ(Rhodotorula)属、ハンセヌラ(Ha
nsenula)属、トルロプシス(Torulopsis)属、ピチア
(Pichia)属に属する酵母を用いることが好ましい。
【0022】また、アルコールオキシダーゼ1遺伝子の
発現は、非カタボライト抑制炭素源上での増殖ならびに
炭素源欠乏の条件により誘導されるので、例えば、グル
コース、アセテート、グリセロール、エタノール、ラク
トース、ガラクトース、フルクトース、シュークロース
等のような非メタノール基質上で生育し得る酵母も本発
明の実施において有用である。
【0023】本発明において、特に好適な宿主酵母菌株
は、例えばヒスチジンの生産能力を欠損した突然変異株
ピチア・パストリス(Pichia pastoris)GS115株
である。GS115株はヒスチジノールデヒドロゲナー
ゼコード遺伝子に影響を与えるヒスチジン合成経路の欠
損の結果として、突然変異遺伝子型his4を持つヒス
チジン栄養要求変異株である。 この宿主を、HIS4
遺伝子機能をコードする配列を含むベクターで形質転換
すると、容易に形質転換宿主を選択することができる。
【0024】本発明の実施において特に好適な他の酵母
菌株は、例えば突然変異株ピチア・パストリス(Pichia
pastoris)GS190である。この菌株はアルギニノ
コハク酸リアーゼコード遺伝子に影響を与えるアルギニ
ン合成経路が欠損した突然変異株である。 さらに別の
好適な宿主菌株は、例えば、ヒスチジンとアルギニンの
両方の合成系路が欠損した二重栄養要求変異株PPF1
である。PPF1はヒスチジノールデヒドロゲナーゼコ
ード遺伝子に影響するヒスチジン合成系路と、アルギニ
ノコハク酸リアーゼコード遺伝子に影響するアルギニン
合成系路の両方が欠損している。
【0025】好ましい形質転換方法としては、例えば、
組み込み形質転換法 (integrativetransformation)、
一時的形質転換法(trangent transformation)等を挙
げることができる。
【0026】上記の形質転換法のなかでも、特に組み込
み形質転換法を用いることが好ましい。宿主微生物への
組み込み形質転換を行う場合には、次の(a)〜
(h)、 (a)宿主微生物のゲノムDNAの一部に相同な第一の
領域、 (b)アルコールオキシダーゼ1遺伝子のプロモーター
領域、 (c)シグナルペプチドをコードする遺伝子 (d)成熟型エラフィン類が分泌可能な様設計されたリ
ンカー (e)エラフィン類をコードする遺伝子、 (f)選択マーカー遺伝子 (g)転写終結領域 (h)宿主微生物のゲノムDNAの一部に相同な第二の
領域、をこの配列順序で含む、組み込み形質転換用DN
A断片を用いることが好ましい。
【0027】この組み込み形質転換用DNA断片は、
(a)〜(h)をこの配列順序で含む部位特異的組み込
みベクターを常法により構築し、これを適当な制限酵素
を用いて消化することにより得られる。 なお、(d)
のリンカーとしては、例えば次の塩基配列で示されるリ
ンカーが挙げられる。 5’ TC GAG AAA AGA GCT CAA GAA CCA AAG G 3’ 3’ C TTT TCT CGA GTT CTT GGT TTC CCA G 5’
【0028】組み込み形質転換用DNA断片は、(b)
〜(g)からなる発現カセットが宿主微生物のゲノムD
NAの一部に相同な第一領域の3'末端と第二の領域の
5'末端の間に位置づけられるように連続して配置さ
れ、DNAの線状フラグメントを形成する。 宿主微生
物のゲノムDNAの一部に相同な第一及び第二の領域
は、それぞれ宿主微生物のゲノムDNAの一部に相同な
ヌクレオチドを有する。例えばピチア・パストリスの場
合は、第一および第二の領域は、それぞれ少なくとも約
650ヌクレオチドである。 また、 第一および第二の
領域は、それらが宿主微生物のゲノム内での方向と同じ
になるように、その連続配置された線状フラグメント内
で互いに対して方向づけられている。
【0029】組み込みDNA形質転換を行う場合は、一
般に酵母の細胞壁を酵素により処理をしてスフェロプラ
ストを形成させる。 そのスフェロプラストを、例えば
ポリエチレングリコールのようなポリアルコールの存在
下で組み込み用DNAと接触させる。その後スフェロプ
ラストの細胞壁を再生させ、そして選択マーカー遺伝子
の発現を必要とする条件にさらすことにより形質転換酵
母細胞を選択する。
【0030】形質転換体の培養は常法に従って行うこと
ができ、例えば、BMGY培地、FM21−PTM1−
グリセロール培地、5×BASAL・SALT−PTM
1−グリセロール培地等を利用することができる。
【0031】本発明における形質転換微生物によるエラ
フィン類発現の調節は、適当な誘導条件下、または非誘
導条件下で形質転換株を生育させることにより達成され
る。例えば、エラフィン類の遺伝子発現は、形質転換微
生物をメタノールを含む培地上で生育させることにより
達成される。 特に高いエラフィン類の発現を得るため
には、炭素エネルギー源としてメタノールを含む培地で
生育させることが好ましい。 具体的には、例えば、培
地1リットルあたりメタノールを、約10ml/時間
で、48時間添加することにより達成される。
【0032】エラフィン類遺伝子の発現を達成する別の
方法は、形質転換微生物を炭素飢餓にさせることであ
る。 種々のカタボライト抑制(例えばエタノール、グ
ルコース、フルクトース等)および非カタボライト抑制
炭素源上で増殖させた後の炭素源飢餓は、アルコールオ
キシダーゼ1遺伝子の調節領域の支配下にあるエラフィ
ン遺伝子の発現を誘導する。
【0033】エラフィン類遺伝子の発現を誘導するさら
に別の方法は、形質転換微生物を非カタボライト抑制、
非メタノール性炭素源(例えばグリセロール、ガラクト
ース等)を含む培地上で生育させることである。
【0034】培養により得られたエラフィン類の分離精
製は、常法に従って行うことができ、例えば、培養液を
遠心分離して上清を得、この上清を硫安分画、透析、イ
オン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィ
ー、アフィニティクロマトグラフィー等の精製手段を組
み合わせる精製方法に附すことにより、実施される。
【0035】次に、本発明発現ベクターの構築の好まし
い一例を図面に基づき説明する。図1は pPIC9/
nElafinの構築手順を示す図面である。 pAM
ELF18Rは、ADH2プロモーター の下流にMF
α1シグナルペプチド遺伝子及びその下流に天然型エラ
フィン遺伝子が組み込まれたベクターである。 このも
のを制限酵素AvaIIとEcoRIで消化してエラフィ
ン遺伝子の部分断片を精製する。
【0036】また、pPIC9 は、ピチア酵母のアル
コールオキシダーゼ1遺伝子(AOX1)の挿入可能領
域とMFα1シグナルペプチド遺伝子及び選択マーカー
としてヒスチジンの合成に影響を及ぼすHIS4遺伝子
を含むバイナリーベクターである。
【0037】pPIC9のMFα1のシグナル遺伝子部
分でクローニング可能なサイトは、SnaBI、Eco
RI、AvrII、NotIであるが、これらを利用するこ
とにより、目的となるタンパク質のN末端に余分なアミ
ノ酸が付加される。 これを防ぐために、シグナル切断
部分(Lys−Arg)より上流にあるXhoIサイト
で消化し、シグナル切断部分と成熟型エラフィン類の直
結可能なリンカーを作成し、pPIC9/nElafi
nを作成した。
【0038】図2は、pPIC9/ELF25Lの構築
手順を示す図面である。 pYELF25Lは25Lエ
ラフィン遺伝子を含むベクターであり、制限酵素Ava
IIとEcoRIで消化する。 一方、pPIC9/nEl
afin(図1)をNsiIとEcoRI で処理し、ア
ンピシリン耐性遺伝子を含む大断片を精製する。 同様
にpPIC9/nElafinをNsiIとAvaIIで
処理し、3断片をライゲーションし、pPIC9/EL
F25Lを構築する。
【0039】図1または図2に示したベクターの増幅は
常法により、大腸菌を培養し、精製することで得られ
る。 このベクターをそれぞれ、制限酵素 BglIIで消
化することにより、本発明DNA断片を得る。
【0040】図3は、ピチア・パストリスへのエラフィ
ン類遺伝子の導入を示す。 得られたDNA断片、AO
X1 5'−Elafin−His4−AOX1 3'
(ここで、Elafinは、天然型またはエラフィン2
5L遺伝子を示す)を用いて、ザイモリエイス(Zymoly
ase)で処理しスフェロプラストの状態になったピチア
・パストリス(Pichia pastoris)GS115を形質転
換する。 染色体のAOX1遺伝子と相同な領域が組換
えを起こし、染色体上にエラフィンとHIS4遺伝子が
取り込まれる。 取り込まれたクローンはヒスチジンを
合成することができ、ヒスチジンのない培地で生育する
ことにより、選択することができる。
【0041】
【実施例】次に、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるも
のでない。
【0042】各実施例において用いた試薬及び培地組成
は以下のとおりである。 [ プラスミド構築用試薬 ] ・TBEバッファー(1リットルあたり) トリス 10.8g ほう酸 5.5g 0.5M EDTA(pH8.0) 4ml ・合成DNA溶出バッファー 酢酸アンモニウム 0.5M EDTA(pH8.0) 1mM ・TEバッファー トリス−塩酸(pH7.5) 10mM EDTA(pH8.0) 1mM ・10×ライゲーションバッファー トリス−塩酸(pH7.6) 660mM 塩化マグネシウム 66mM ジチオスレイトール(DTT) 100mM ATP 0.66mM
【0043】[ スフェロプラスト調製および形質転換
用試薬 ] ・SED SE 19ml 1M DTT 1ml ・SE(pH8.0) ソルビトール 1M EDTA 25mM ・SCE(pH5.8) ソルビトール 1M EDTA 1mM クエン酸 10mM ・CaS ソルビトール 1M トリス−塩酸(pH7.5) 10mM 塩化カルシウム 10mM ・PEG/CaT ポリエチレングリコール3350 20% トリス−塩酸(pH7.5) 10mM 塩化カルシウム 10mM ・SOS ソルビトール 1M YPD 30% 塩化カルシウム 10mM
【0044】[ 培 地 ] ・ LB(1リットルあたり) トリプトン 10g イーストエキストラクト 5g 塩化ナトリウム 5g ・YPD(1リットルあたり) イーストエキストラクト 10g ペプトン 20g D−グルコース 20g ・RD(1リットルあたり) ソルビトール 186g D−グルコース 20g イーストニトロゲンベース 13.4g ビオチン 0.4mg L−グルタミン酸 50mg L−メチオニン 50mg L−リジン 50mg L−ロイシン 50mg L−イソロイシン 50mg ・BMGY(1リットルあたり) イーストエキストラクト 10g ペプトン 20g リン酸カリウムバッファー(pH6.0) 0.1M イーストニトロゲンベース 13.4g ビオチン 0.4mg グリセロール 10ml ・ FM21(1リットルあたり) リン酸 3.5ml 硫酸銅・2水和物 0.15g 硫酸カリウム 2.38g 硫酸マグネシウム・7水和物 1.95g 硫酸鉄・7水和物 65mg 硫酸銅・5水和物 6mg 硫化亜鉛・7水和物 20mg 硫酸マンガン・1水和物 3mg 水酸化カリウム 0.65g ビオチン 82μg ・PTM1(1リットルあたり) 硫酸銅・5水和物 6g ヨウ化カリウム 80mg 硫酸マンガン・1水和物 3g モリブデン酸ナトリウム 0.2g ほう酸 20mg 塩化コバルト 500mg 塩化亜鉛 20g 硫酸鉄・7水和物 65g ビオチン 0.2g 硫酸 5ml ・YMPG(1リットルあたり) イーストエキストラクト 3g マルトエキストラクト 3g ペプトン 5g グリセロール 10g
【0045】[ エラスターゼアッセイ用試薬 ] ・トリス−NaClバッファー トリス−塩酸(pH7.5) 0.1M 塩化ナトリウム 0.5 M アジ化ナトリウム 0.01%
【0046】実 施 例 1 プラスミドの構築: (1) オリゴヌクレオチドの合成 1) パーキンエルマーアプライドシステムズ社製38
0Aを用いて以下の2種のDNAを合成した。 1. ピチア・エラフィン1(30mer):5' TC GAG A
AA AGA GCT CAA GAA CCA GTT AAA G 3' 2. ピチア・エラフィン2(29mer):5' G ACC CT
T AAC TGG TTC TTG AGC TCT TTT C 3'
【0047】2) 得られた ピチア・エラフィン1お
よび2は、共に合成後80×90×1mmの7M ウレ
ア−15% アクリルアミドゲルを用い、TBEバッフ
ァー系中、300Vで2時間電気泳動した。 目的のバ
ンドを切り出し、溶出バッファーに一晩浸漬することに
より溶出した。 その後 NAP−5 カラム(ファルマ
シア社製)を通すことにより脱塩を行い精製品とした。
【0048】3) 上記 2)にて精製した ピチア・エ
ラフィン1および2について、ポリヌクレオチドカイネ
ース(東洋紡社製)を用いて5'側をリン酸化した。 リ
ン酸化したピチア・エラフィン1および2を混合し、
65℃で10分間加熱し、徐々に室温に冷却することに
よってアニーリングを行なった。
【0049】(2) 天然型エラフィン構造遺伝子の回
収 pAMELF18R(WO94/04697号公報を参
照) 5.5μgを、AvaIIおよびEcoRI(宝酒造
社製)を用いて消化した。 消化後のサンプルを2%低
融点アガロースにて電気泳動し、目的のバンド(182
塩基対)を切り出した。 次いで、0.5%アガロース濃
度になるようにTEバッファーを加え、65℃で10分
間加熱してアガロースを融解させ、フェノール抽出、フ
ェノール・クロロホルム抽出、クロロホルム抽出を行な
ってアガロースを除去した。 その後エタノール沈殿を
行い目的のDNA断片の回収を行なった。
【0050】(3) pPIC9/nエラフィン(pP
IC9/nElafin)の構築 1) pPIC9(インビトロゲン社) 4μg分を制限
酵素EcoRIおよびXhoIにて消化し、8,000塩
基対の断片を回収した。 得られた DNA 50ngを用
い、以下のような反応系で16℃、18時間ライゲーシ
ョン反応を行なった。
【0051】 pPIC9 EcoRI−XhoI消化物 50ng分 ピチア・エラフィン1および2 0.6ng (アニーリングしたもの) エラフィン構造遺伝子 AvaII−EcoRI消化物 5ng 10×ライゲーションバッファー 1μl 10mM ATPs 1mM T4 DNAライゲース(タカラ社製) 0.5μl (計10μl)
【0052】2) ライゲーション反応液を大腸菌JM
109に形質転換し、アンピシリン50μg/mlを含
むLB寒天培地に植菌することにより形質転換体JM1
09/pPIC9/nエラフィンを得た。 JM109
/pPIC9/nエラフィンは、Taqサイクルシーケ
ンシングキット(Taq cycle sequencing kit ; アプラ
イドバイオシステムズ社)および DNA シークエンサ
ー370A(アプライドバイオシステムズ社)を用いて
塩基配列を確認した。
【0053】(4) pPIC9/エラフィン25L
(pPIC9/ELF 25L)の構築 1) pPIC9/nエラフィンをNsiIおよびEco
RIで消化し、1.5%アガロースで電気泳動して約7,
000塩基対の断片()および約800塩基対断片を
回収した。 800塩基対断片をさらにAvaIIで切断
し、1.5% アガロースで電気泳動して約500塩基対
の断片を回収した()。
【0054】2) pYELF25L(WO94/04
697号公報)をAvaIIで消化し、1.5%アガロー
スに電気泳動して2,000塩基対断片を回収した。 そ
の後、EcoRI で消化し、1.5%アガロースで電気
泳動して700塩基対断片を回収した()。
【0055】3) 得られた 、およびをT4DN
A ライゲース(宝酒造社製)にて結合し、大腸菌 HB
101に形質転換してHB101/pPIC9/ELF
25Lとした。 DNAの確認は、制限酵素にて消化
し、予想される断片が確認されるかどうかで判断した。
【0056】(5)上記(1)〜(4)の操作で得られ
た本発明エラフィン類発現ベクターpPIC9/nエラ
フィンおよびpPIC9/ELF25Lの塩基配列決定
のストラテジーは図4に示すとおりである。図中、線で
囲んだ部分は、合成DNAピチア・エラフィン1および
2を示し、アミノ酸をイタリックで表記した部分はシグ
ナル配列を示す。 また、][は、プロセッシングを受け
る部位を示す。pPIC9/nエラフィンとpPIC9
/ELF25Lとの相違は、403〜405位のみであ
った(上段:pPIC9/ELF25L、下段:pPI
C9/nエラフィン)。さらに、本発明エラフィン類発
現ベクターpPIC9/ELF25Lの全塩基配列を配
列表(配列番号:2)に示す。
【0057】実 施 例 2 ピチア・パストリスを用いた天然型エラフィンおよびエ
ラフィン25L遺伝子の発現: (1)ピチア・パストリスの形質転換(天然型エラフィ
ン) 1) JM109/pPIC9/nエラフィンを50μ
g/mlのアンピシリンを含む100ml LB培地に
て培養し、アルカリ−SDS法によりプラスミドpPI
C9/nエラフィンを回収した。 得られたpPIC9
/nエラフィンをBglIIで消化し、0.7%アガロー
スで電気泳動し、約6,000塩基対の断片を回収し
た。
【0058】2)ピチア・パストリス GS115はイ
ンビトロゲン社より入手した。 GS115を100m
l YPD 培地にて、30℃で24時間培養した。 培
養液5μlを再度100ml YPD培地に植菌し、3
0℃でO.D.600が0.2〜0.3になるまで培養し
た。 培養液を 1,500×gで10分間遠心分離し、
菌体を回収した。 菌体は 20mlの滅菌水処理、20
mlのSED処理、20mlの1M ソルビトール処理
を行なった。 各処理ごとに菌体懸濁液は1,500×g
で 10分間遠心分離を行い、1M ソルビトール処理後
の菌体に 20ml SCE 液を加え懸濁後、2.25μ
g/ml濃度になるようにザイモリエイス(インビトロ
ゲン社製)を加え、30℃で8分間静置後、750×
g、10分間遠心分離し菌体を回収した。 以後各処理
ごとの遠心分離は、750×g、10分間とした。続い
て 20mlの1M ソルビトール処理、20mlのCa
S処理を行い、最終的に1.2mlのCaSに懸濁し、
スフェロプラストとした。
【0059】3) 上記 2)のスフェロプラスト10
0μlに、 1)で得たDNA 断片10μg分を加え、
室温にて10分間放置した。 1ml PEG/CaTを
加え、さらに10分間放置後750gで10分間遠心分
離した。 上清を除去し、150μlのSOSバッファ
ーに懸濁し、室温で20分間放置後、850μlの1M
ソルビトールを加え、その200μl量を1% 寒天の
入ったRD培地と混合し、2%RD 寒天培地上に上層
した。 寒天が凝固した後、30℃で6日間の培養を行
い、形質転換体を得、PIC/nエラフィン ライブラ
リーとした。
【0060】4) 5mlのBMGY培地に、RD寒天
培地上に生育したコロニーを植菌し、30℃で48時間
培養した。 その後、最終濃度 0.5%になるようにメ
タノールを添加し、さらに48時間培養した。 培養液
各1mlをエッペンドルフチューブに移し、15,00
0rpm(15,000×g)で5分間遠心して上清を回
収し、エラスターゼ阻害活性を測定した。
【0061】(2) ピチア・パストリスの形質転換
(エラフィン 25L) 上記(1)のピチア・パストリスの形質転換(天然型エ
ラフィン)に準じて行い、形質転換体PIC/ELF2
5Lライブラリーを得た。
【0062】(3)エラスターゼ阻害活性の測定 1) 化学合成もしくはサッカロマイセスセレビジエを
用いて生合成させたヒト天然型エラフィンまたはエラフ
ィン25L(ペプチド研究所、WO 94/04697
号公報)それぞれ1mg/mlをBMGY培地、FM2
1培地またはTris−NaClバッファーを用いて1
0〜0.01μg/ml濃度に希釈した。
【0063】各サンプル10μlを96穴マイクロタイ
タープレート(コーニング社製)にいれ、0.1M トリ
ス−塩酸(pH7.5)、0.01% アジ化ナトリウム
および1% 1−メチル−2−ピロリジノンを含む 0.
2mM N−メトキシ−サクシニル−アラニン−アラニ
ン−プロリン−バリン−パラニトロアニリド溶液 10
0μlと混合した。 次いで、Tris−NaClバッ
ファーにて溶解した0.005mg/ml ヒトエラスタ
ーゼ(喀痰由来・875u/mg エラスチンプロダク
ツ社製)10μlを加え、37℃で30分間反応後、4
N酢酸溶液 50μlを加え反応を停止した。 各反応液
の405nmの吸光度を測定した。
【0064】2) 上記(1)および(2)で得られた
培養上清を、BMGY培地、FM21培地またはTri
s−NaClバッファーを用いて適当に希釈した。 各
サンプル 10μlを 1)の方法と同様に反応させて吸
光度を測定した。 1)より求めた検量線をもとに培養
上清中のエラフィン類の含量を定量した。 この結果を
表1に示す。
【0065】
【表1】 (単位:mg/l)
【0066】実 施 例 3 エラフィン類の製造: (1) 天然型エラフィンおよびエラフィン 25L 高
発現菌の培養(その1) 1) 100ml YMPG培地に、PIC/nエラフィ
ンまたは PIC/ELF25Lを植菌し、1000m
l三角フラスコ(羽付き)中で、30℃、350rp
m、48時間の条件で培養した。 培養液10mlを1
00ml YMPG培地に再度植菌し、24時間培養
後、60mlを600mlのFM21−10%グリセロ
ール−2.4ml PTM1培地に植菌し、0.01% 濃
度になるようにポリエーテルポリオール(武田薬品工業
社製)を加え1リットル ジャーファーメンター(エイ
ブル社製)にて培養した。 培養条件は 30℃、1,0
00rpm、2vvmで 20時間とし、培養中のpH
は20%水酸化アンモニウムにて4.4に調節した。 培
養終了まで温度、pH、溶存酸素量を測定した。
【0067】2)その後 98.8% メタノール−1.2
% PTM1を培養液中に添加した。 添加は、0.9m
l/hで2時間、その後90分ごとに0.6ml/hず
つ添加量を増加させてゆき、最終的に6.6ml/hと
した。 メタノール添加中のpHは、 20%水酸化アン
モニウムにて5.9に調整した。 培養はメタノールを加
えてから96時間で終了した。
【0068】(2) エラフィンおよびエラフィン25
L高発現菌の培養(その2) 50mlのBMGY 培地に、PIC/nエラフィンま
たは PIC/ELF25Lを植菌し、30℃で48時
間培養した。 6mlの培養液を600mlのBMGY
培地に植菌し、1リットル ジャーファーメンター(エ
イブル社製)で30℃、1,000rpm、2vvm で
48時間培養した。 その後、培養液中に最終濃度0.5
%になるようにメタノールを添加し、さらに96時間培
養を行なった。 培養終了まで温度、pH、溶存酸素量
を測定した。
【0069】(3) エラフィンおよびエラフィン25
L高発現菌の培養(その3) 1) 100mlのYMPG培地に、PIC/nエラフ
ィンまたは PIC/ELF25Lを植菌し、500m
l三角フラスコ中で 30℃、48時間培養した。 培養
液60mlを600mlYMPG培地に再度植菌し、2
4時間培養後、600mlを6リットルのFM21−1
0% グリセロール−2.4ml PTM1培地に植菌
し、0.01% 濃度になるようにポリエーテルポリオー
ル(武田薬品工業社製)を加え、10リットル ジャー
ファーメンター(エイブル社製)にて培養した。 培養
条件は 30℃、600rpm、2vvmで20時間と
し、培養中のpHは20% 水酸化アンモニウムにて4.
4に調節した。 培養終了まで温度、pH、溶存酸素量
を測定した。
【0070】2) その後、98.8% メタノール−1.
2% PTM1を培養液中に添加した。 添加は 9ml
/hで2時間、その後90分ごとに6ml/hずつ添加
量を増加させてゆき、最終的に 66ml/hとした。
メタノール添加中のpHは、20%水酸化アンモニウム
にてpH5.9に調整した。 培養はメタノールを加えて
から96時間で終了した。
【0071】(4) エラフィンおよびエラフィン25
L高発現菌の培養(その4) 600mlのBMGY培地にPIC/nエラフィンまた
はPIC/ELF25L を植菌し、30℃で48時間
培養した。 600ml培養液を6リットルの10% グ
リセロール添加 BMGY培地に植菌し、10リットル
ジャーファーメンター(エイブル社)で30℃、600
rpm、2vvmで48時間培養した。その後培養液中
に、98.8% メタノール−1.2% PTM1を60m
l/hで添加し、さらに 48時間培養を行なった。 培
養中のpHは、20% 水酸化アンモニウムを用いて5.
9に調整した。 培養終了まで温度、pH、溶存酸素量
を測定した。
【0072】(5)天然型エラフィンおよびエラフィン
25Lの精製(1) 上記(1)〜(4)で得られた各培養上清は0.22μ
m フィルター(ミリポア社製)により濾過を行い、残
留菌体などの除去を行なった。 上清を1.5M硫酸アン
モニウム−40mM リン酸ナトリウム(pH6.5)濃
度に調整し、200mlのフェニルセファロースHP
(Phenyl Sepharose HP ; ファルマシア社製)による疎
水性相互作用クロマトグラフィーを行なった。 カラム
は XK−50(ファルマシア社製)を利用し、流速は
5ml/min とした。 サンプルを添加後、1.5M 硫
酸アンモニウム−40mM リン酸ナトリウム(pH6.
5)を2,000ml流し、未吸着のタンパク質を除去
した。 その後、2,000mlの1.125M 硫酸アン
モニウム−40mM リン酸ナトリウム(pH6.5)を
流し溶出を行なった。
【0073】この溶出液に500gの硫酸アンモニウム
を加え(最終濃度2.8M)、4℃にて18時間撹拌
後、遠心(22,200g, 4℃, 120min)により
沈澱を回収した。 沈澱は800mlの50mM 酢酸ナ
トリウム(pH4.4)に懸濁し、陰イオン交換クロマ
トグラフィーによりさらに精製を行なった。 担体は1
00mlのSセファロースFF(S Sepharose FF; ファ
ルマシア社製)とし、XK−50 カラム(ファルマシ
ア社製)を用いた。 流速は 10ml/min に設定し
た。 サンプルアプライ後、1,000mlの50mM
酢酸ナトリウム溶液(pH4.4)にてカラムを洗浄
し、0〜0.5M 塩化ナトリウム濃度までリニアグラデ
ィエントをかけた。 活性の認められた部分(ピーク部
分)を回収し、YM1限外濾過膜(アミコン社製)を用
いて濃縮し、ハイロード16/60スーパーデックス
(HiLoad 16/60 Superdex ; ファルマシア社製)75p
gにてゲル濾過を行ないピーク部分を回収した。
【0074】(6) 天然型エラフィンおよびエラフィ
ン25Lの精製(2) 上記(1)〜(4)で得られた培養液に、1/100量
の5M 酢酸ナトリウム(pH4.0)を加えた。 攪拌
後、培養液を直接ストリームライン50HP(STREAMLI
NE50 HP;ファルマシア製)に上昇方向に4000ml
/hでアプライし、50mM 酢酸ナトリウム(pH4.
0)で洗浄後(4000ml/h)、50mM酢酸ナト
リウム(pH4.0)−0.3M 塩化ナトリウムを用い
て下降方向に溶出した。 得られた溶出液に、1.5Mの
硫酸アンモニウムを加え、150mlのポロスHP2
(POROOS HP2;パーセプティブ社製)による疎水性相互
作用クロマトグラフィーを行った。 カラムはXK−5
0(ファルマシア社製)を用い、流速は30ml/mi
nとした。
【0075】サンプル添加後、1.5M 硫酸アンモニウ
ム−50mM 酢酸ナトリウム(pH4.0)を1500
ml流し、未吸着のタンパク質を除去した。 その後、
500mlの0.45M 硫酸アンモニウム−50mM
酢酸ナトリウムを流し、溶出を行った。 得られた溶出
液をYM3限外濾過膜(アミコン社製)を用いて濃縮
し、ハイロード26/60スーパーデックス(Hi-Load
26/60 Superdex;ファルマシア社製)30pgを用いて
ゲル濾過を行ない、ピーク部分を回収した。
【0076】試 験 例 1 供給サンプルの規格検定:実施例3で得られた、精製し
た天然型エラフィンおよびエラフィン25Lは以下のよ
うな方法で規格検定を行なった。 1) 阻害活性の測定 エラスターゼ阻害活性の測定(その2)に準じた。 2) タンパク質の定量および純度検定 a)精製溶液50μlに等量のSDS−PAGE用ロー
ディングバッファーを混合し、100℃で3分間処理し
熱変性を行なった。 その後20、10、5、2.5、1
μlづつ低分子量用ゲル(パジェル:アトー社製)にて
電気泳動を行いCBB法にて染色した。 b)1)および 2)a)の方法よりタンパク質濃度を
予測し、約 2μg分を50μlの精製水に混合した。
溶液を C18カラム(ファルマシア社製)にアプライ
し、0.08% トリフルオロ酢酸−アセトニトリル溶液
20〜40% の条件で溶出を行なった。 溶出ピーク
の存在比を計算すると共にピーク面積よりタンパク質濃
度を求めた。
【0077】[ 結 果 ]以下の表2に、精製方法
(1)で得られた天然型および25Lエラフィンの濃度
および純度を調べた結果を示す。
【0078】
【表2】 *:合成エラフィン(ペプチド研究所)
【0079】精製方法(1)での回収率は、全体の6
4.8%であった。 これに対し、精製方法(2)は精製
方法(1)に比較し回収率が低い(約60%)という結
果が得られたが、pH4.0にすることにより単位時間
当たりの処理量を増加させることができた。
【0080】 H I C : エラフィン25L の回収率は88.4%
であった。 硫安沈澱 : 沈澱には約88%(全体の77.8%)の
エラフィン25Lが回収された。 S : 0.1M 塩化ナトリウム濃度付近で溶出があ
った。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、従来 2〜3mg/リ
ットル あるいはこれと同等の程度しか、活性型として
発現が得られなかった天然型エラフィンが、25〜10
0 倍以上発現せしめることが可能になった。 特に、本
発明者が先に開発した天然型エラフィンと高い相同性を
有するペプチド(WO94/04697号公報)をコー
ドする遺伝子をエラフィン構造遺伝子として利用すると
100mg/リットルの高濃度で発現することが可能で
あった。従って、本発明はエラフィン類を工業的に有利
に製造し、臨床に使用する道を開くものであり、極めて
有用なものである。
【0082】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:57 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴 特徴を表す記号:Modified-site 存在位置:25 特徴を決定した方法:E 他の情報:Xaa =ロイシン、イソロイシンまたはバリン
【0083】配列番号:2 配列の長さ:8598 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:環状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:949..1374 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:949..1203 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:cleavage-site 存在位置:1203 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:1204..1374 特徴を決定した方法:E 配列 AGATCTAACA TCCAAAGACG AAAGGTTGAA TGAAACCTTT TTGCCATCCG 50 ACATCCACAG GTCCATTCTC ACACATAAGT GCCAAACGCA ACAGGAGGGG 100 ATACACTAGC AGCAGACCGT TGCAAACGCA GGACCTCCAC TCCTCTTCTC 150 CTCAACACCC ACTTTTGCCA TCGAAAAACC AGCCCAGTTA TTGGGCTTGA 200 TTGGAGCTCG CTCATTCCAA TTCCTTCTAT TAGGCTACTA ACACCATGAC 250 TTTATTAGCC TGTCTATCCT GGCCCCCCTG GCGAGGTTCA TGTTTGTTTA 300 TTTCCGAATG CAACAAGCTC CGCATTACAC CCGAACATCA CTCCAGATGA 350 GGGCTTTCTG AGTGTGGGGT CAAATAGTTT CATGTTCCCC AAATGGCCCA 400 AAACTGACAG TTTAAACGCT GTCTTGGAAC CTAATATGAC AAAAGCGTGA 450 TCTCATCCAA GATGAACTAA GTTTGGTTCG TTGAAATGCT AACGGCCAGT 500 TGGTCAAAAA GAAACTTCCA AAAGTCGCCA TACCGTTTGT CTTGTTTGGT 550 ATTGATTGAC GAATGCTCAA AAATAATCTC ATTAATGCTT AGCGCAGTCT 600 CTCTATCGCT TCTGAACCCC GGTGCACCTG TGCCGAAACG CAAATGGGGA 650 AACACCCGCT TTTTGGATGA TTATGCATTG TCTCCACATT GTATGCTTCC 700 AAGATTCTGG TGGGAATACT GCTGATAGCC TAACGTTCAT GATCAAAATT 750 TAACTGTTCT AACCCCTACT TGACAGCAAT ATATAAACAG AAGGAAGCTG 800 CCCTGTCTTA AACCTTTTTT TTTATCATCA TTATTAGCTT ACTTTCATAA 850 TTGCGACTGG TTCCAATTGA CAAGCTTTTG ATTTTAACGA CTTTTAACGA 900 CAACTTGAGA AGATCAAAAA ACAACTAATT ATTCGAAGGA TCCAAACG 948 ATG AGA TTT CCT TCA ATT TTT ACT GCA GTT 978 Met Arg Phe Pro Ser Ile Phe Thr Ala Val -85 -80 TTA TTC GCA GCA TCC TCC GCA TTA GCT GCT 1008 Leu Phe Ala Ala Ser Ser Ala Leu Ala Ala -75 -70 CCA GTC AAC ACT ACA ACA GAA GAT GAA ACG 1038 Pro Val Asn Thr Thr Thr Glu Asp Glu Thr -65 -60 GCA CAA ATT CCG GCT GAA GCT GTC ATC GGT 1068 Ala Gln Ile Pro Ala Glu Ala Val Ile Gly -55 -50 TAC TCA GAT TTA GAA GGG GAT TTC GAT GTT 1098 Tyr Ser Asp Leu Glu Gly Asp Phe Asp Val -45 -40 GCT GTT TTG CCA TTT TCC AAC AGC ACA AAT 1128 Ala Val Leu Pro Phe Ser Asn Ser Thr Asn -35 -30 AAC GGG TTA TTG TTT ATA AAT ACT ACT ATT 1158 Asn Gly Leu Leu Phe Ile Asn Thr Thr Ile -25 -20 GCC AGC ATT GCT GCT AAA GAA GAA GGG GTA 1188 Ala Ser Ile Ala Ala Lys Glu Glu Gly Val -15 -10 TCT CTC GAG AAA AGA GCT CAA GAA CCA GTT 1218 Ser Leu Glu Lys Arg Ala Gln Glu Pro Val -5 1 5 AAG GGT CCG GTG TCG ACC AAA CCG GGC TCT 1248 Lys Gly Pro Val Ser Thr Lys Pro Gly Ser 10 15 TGC CCG ATT ATC CTG ATC CGC TGC GCT TTG 1278 Cys Pro Ile Ile Leu Ile Arg Cys Ala Leu 20 25 CTG AAC CCG CCG AAC CGT TGT CTG AAA GAC 1308 Leu Asn Pro Pro Asn Arg Cys Leu Lys Asp 30 35 ACT GAC TGC CCG GGT ATC AAA AAA TGC TGC 1338 Thr Asp Cys Pro Gly Ile Lys Lys Cys Cys 40 45 GAA GGT TCT TGC GGT ATG GCA TGC TTC GTT 1368 Glu Gly Ser Cys Gly Met Ala Cys Phe Val 50 55 CCG CAG TAG TGA 1380 Pro Gln ... ... 56 57 AGCTCCTCGA GGCCCAGCTT GGCTGCAGGT CGGAAGAAGA CCCATCTGCC 1430 TAATGAGTAA TATCTGATAA GGAACGCTTT TATTTAGCTT TTTAACTACA 1480 TAGACGAATA TAATATACGA TCGGGATACA TTAGCATATT CAGCTCTTTT 1530 ACCTCTCAAT TTGCTCAAGA TTAGTATCGT GACCAATTTT AGATCATTTC 1580 GGTCAGAACA GCCACATTTT CGCGTAATTT AAAAGTTCAA TTATTGTATG 1630 CGTGACACAC TATATTAGCG TCAACTGTTA ATAAGGAAGT AGTGGATAAT 1680 AACGGTTCAG GTTGCTTCAC AATGCTTATT TCAAAATCTA AGATGTTTAA 1730 AACATTTTGG ATACTAACCA GCATAGTTCT CCTGGCATCT GCCACCGTTG 1780 ATATTAGTAA ACTACAAGAA TTCCCTAGGG CGGCCGCGAA TTAATTCGCC 1830 TTAGACATGA CTGTTCCTCA GTTCAAGTTG GGCACTTACG AGAAGACCGG 1880 TCTTGCTAGA TTCTAATCAA GAGGATGTCA GAATGCCATT TGCCTGAGAG 1930 ATGCAGGCTT CATTTTTGAT ACTTTTTTAT TTGTAACCTA TATAGTATAG 1980 GATTTTTTTT GTCATTTTGT TTCTTCTCGT ACGAGCTTGC TCCTGATCAG 2030 CCTATCTCGC AGCTGATGAA TATCTTGTGG TAGGGGTTTG GGAAAATCAT 2080 TCGAGTTTGA TGTTTTTCTT GGTATTTCCC ACTCCTCTTC AGAGTACAGA 2130 AGATTAAGTG AGAAGTTCGT TTGTGCAAGC TTATCGATAA GCTTTAATGC 2180 GGTAGTTTAT CACAGTTAAA TTGCTAACGC AGTCAGGCAC CGTGTATGAA 2230 ATCTAACAAT GCGCTCATCG TCATCCTCGG CACCGTCACC CTGGATGCTG 2280 TAGGCATAGG CTTGGTTATG CCGGTACTGC CGGGCCTCTT GCGGGATATC 2330 GTCCATTCCG ACAGCATCGC CAGTCACTAT GGCGTGCTGC TAGCGCTATA 2380 TGCGTTGATG CAATTTCTAT GCGCACCCGT TCTCGGAGCA CTGTCCGACC 2430 GCTTTGGCCG CCGCCCAGTC CTGCTCGCTT CGCTACTTGG AGCCACTATC 2480 GACTACGCGA TCATGGCGAC CACACCCGTC CTGTGGATCT ATCGAATCTA 2530 AATGTAAGTT AAAATCTCTA AATAATTAAA TAAGTCCCAG TTTCTCCATA 2580 CGAACCTTAA CAGCATTGCG GTGAGCATCT AGACCTTCAA CAGCAGCCAG 2630 ATCCATCACT GCTTGGCCAA TATGTTTCAG TCCCTCAGGA GTTACGTCTT 2680 GTGAAGTGAT GAACTTCTGG AAGGTTGCAG TGTTAACTCC GCTGTATTGA 2730 CGGGCATATC CGTACGTTGG CAAAGTGTGG TTGGTACCGG AGGAGTAATC 2780 TCCACAACTC TCTGGAGAGT AGGCACCAAC AAACACAGAT CCAGCGTGTT 2830 GTACTTGATC AACATAAGAA GAAGCATTCT CGATTTGCAG GATCAAGTGT 2880 TCAGGAGCGT ACTGATTGGA CATTTCCAAA GCCTGCTCGT AGGTTGCAAC 2930 CGATAGGGTT GTAGAGTGTG CAATACACTT GCGTACAATT TCAACCCTTG 2980 GCAACTGCAC AGCTTGGTTG TGAACAGCAT CTTCAATTCT GGCAAGCTCC 3030 TTGTCTGTCA TATCGACAGC CAACAGAATC ACCTGGGAAT CAATACCATG 3080 TTCAGCTTGA GCAGAAGGTC TGAGGCAACG AAATCTGGAT CAGCGTATTT 3130 ATCAGCAATA ACTAGAACTT CAGAAGGCCC AGCAGGCATG TCAATACTAC 3180 ACAGGGCTGA TGTGTCATTT TGAACCATCA TCTTGGCAGC AGTAACGAAC 3230 TGGTTTCCTG GACCAAATAT TTTGTCACAC TTAGGAACAG TTTCTGTTCC 3280 GTAAGCCATA GCAGCTACTG CCTGGGCGCC TCCTGCTAGC ACGATACACT 3330 TAGCACCAAC CTTGTGGGCA ACGTAGATGA CTTCTGGGGT AAGGGTACCA 3380 TCCTTCTTAG GTGGAGATGC AAAAACAATT TCTTTGCAAC CAGCAACTTT 3430 GGCAGGAACA CCCAGCATCA GGGAAGTGGA AGGCAGAATT GCGGTTCCAC 3480 CAGGAATATA GAGGCCAACT TTCTCAATAG GTCTTGCAAA ACGAGAGCAG 3530 ACTACACCAG GGCAAGTCTC AACTTGCAAC GTCTCCGTTA GTTGAGCTTC 3580 ATGGAATTTC CTGACGTTAT CTATAGAGAG ATCAATGGCT CTCTTAACGT 3630 TATCTGGCAA TTGCATAAGT TCCTCTGGGA AAGGAGCTTC TAACACAGGT 3680 GTCTTCAAAG CGACTCCATC AAACTTGGCA GTTAGTTCTA AAAGGGCTTT 3730 GTCACCATTT TGACGAACAT TGTCGACAAT TGGTTTGACT AATTCCATAA 3780 TCTGTTCCGT TTTCTGGATA GGACGACGAA GGGCATCTTC AATTTCTTGT 3830 GAGGAGGCCT TAGAAACGTC AATTTTGCAC AATTCAATAC GACCTTCAGA 3880 AGGGACTTCT TTAGGTTTGG ATTCTTCTTT AGGTTGTTCC TTGGTGTATC 3930 CTGGCTTGGC ATCTCCTTTC CTTCTAGTGA CCTTTAGGGA CTTCATATCC 3980 AGGTTTCTCT CCACCTCGTC CAACGTCACA CCGTACTTGG CACATCTAAC 4030 TAATGCAAAA TAAAATAAGT CAGCACATTC CCAGGCTATA TCTTCCTTGG 4080 ATTTAGCTTC TGCAAGTTCA TCAGCTTCCT CCCTAATTTT AGCGTTCAAA 4130 CAAAACTTCG TCGTCAAATA ACCGTTTGGT ATAAGAACCT TCTGGAGCAT 4180 TGCTCTTACG ATCCCACAAG GTGCTTCCAT GGCTCTAAGA CCCTTTGATT 4230 GGCCAAAACA GGAAGTGCGT TCCAAGTGAC AGAAACCAAC ACCTGTTTGT 4280 TCAACCACAA ATTTCAAGCA GTCTCCATCA CAATCCAATT CGATACCCAG 4330 CAACTTTTGA GTTCGTCCAG ATGTAGCACC TTTATACCAC AAACCGTGAC 4380 GACGAGATTG GTAGACTCCA GTTTGTGTCC TTATAGCCTC CGGAATAGAC 4430 TTTTTGGACG AGTACACCAG GCCCAACGAG TAATTAGAAG AGTCAGCCAC 4480 CAAAGTAGTG AATAGACCAT CGGGGCGGTC AGTAGTCAAA GACGCCAACA 4530 AAATTTCACT GACAGGGAAC TTTTTGACAT CTTCAGAAAG TTCGTATTCA 4580 GTAGTCAATT GCCGAGCATC AATAATGGGG ATTATACCAG AAGCAACAGT 4630 GGAAGTCACA TCTACCAACT TTGCGGTCTC AGAAAAAGCA TAAACAGTTC 4680 TACTACCGCC ATTAGTGAAA CTTTTCAAAT CGCCCAGTGG AGAAGAAAAA 4730 GGCACAGCGA TACTAGCATT AGCGGGCAAG GATGCAACTT TATCAACCAG 4780 GGTCCTATAG ATAACCCTAG CGCCTGGGAT CATCCTTTGG ACAACTCTTT 4830 CTGCCAAATC TAGGTCCAAA ATCACTTCAT TGATACCATT ATTGTACAAC 4880 TTGAGCAAGT TGTCGATCAG CTCCTCAAAT TGGTCCTCTG TAACGGATGA 4930 CTCAACTTGC ACATTAACTT GAAGCTCAGT CGATTGAGTG AACTTGATCA 4980 GGTTGTGCAG CTGGTCAGCA GCATAGGGAA ACACGGCTTT TCCTACCAAA 5030 CTCAAGGAAT TATCAAACTC TGCAACACTT GCGTATGCAG GTAGCAAGGG 5080 AAATGTCATA CTTGAAGTCG GACAGTGAGT GTAGTCTTGA GAAATTCTGA 5130 AGCCGTATTT TTATTATCAG TGAGTCAGTC ATCAGGAGAT CCTCTACGCC 5180 GGACGCATCG TGGCCGGCAT CACCGGCGCC ACAGGTGCGG TTGCTGGCGC 5230 CTATATCGCC GACATCACCG ATGGGGAAGA TCGGGCTCGC CACTTCGGGC 5280 TCATGAGCGC TTGTTTCGGC GTGGGTATGG TGGCAGGCCC CGTGGCCGGG 5330 GGACTGTTGG GCGCCATCTC CTTGCATGCA CCATTCCTTG CGGCGGCGGT 5380 GCTCAACGGC CTCAACCTAC TACTGGGCTG CTTCCTAATG CAGGAGTCGC 5430 ATAAGGGAGA GCGTCGAGTA TCTATGATTG GAAGTATGGG AATGGTGATA 5480 CCCGCATTCT TCAGTGTCTT GAGGTCTCCT ATCAGATTAT GCCCAACTAA 5530 AGCAACCGGA GGAGGAGATT TCATGGTAAA TTTCTCTGAC TTTTGGTCAT 5580 CAGTAGACTC GAACTGTGAG ACTATCTCGG TTATGACAGC AGAAATGTCC 5630 TTCTTGGAGA CAGTAAATGA AGTCCCACCA ATAAAGAAAT CCTTGTTATC 5680 AGGAACAAAC TTCTTGTTTC GAACTTTTTC GGTGCCTTGA ACTATAAAAT 5730 GTAGAGTGGA TATGTCGGGT AGGAATGGAG CGGGCAAATG CTTACCTTCT 5780 GGACCTTCAA GAGGTATGTA GGGTTTGTAG ATACTGATGC CAACTTCAGT 5830 GACAACGTTG CTATTTCGTT CAAACCATTC CGAATCCAGA GAAATCAAAG 5880 TTGTTTGTCT ACTATTGATC CAAGCCAGTG CGGTCTTGAA ACTGACAATA 5930 GTGTGCTCGT GTTTTGAGGT CATCTTTGTA TGAATAAATC TAGTCTTTGA 5980 TCTAAATAAT CTTGACGAGC CAAGGCGATA AATACCCAAA TCTAAAACTC 6030 TTTTAAAACG TTAAAAGGAC AAGTATGTCT GCCTGTATTA AACCCCAAAT 6080 CAGCTCGTAG TCTGATCCTC ATCAACTTGA GGGGCACTAT CTTGTTTTAG 6130 AGAAATTTGC GGAGATGCGA TATCGAGAAA AAGGTACGCT GATTTTAAAC 6180 GTGAAATTTA TCTCAAGATC TCTGCCTCGC GCGTTTCGGT GATGACGGTG 6230 AAAACCTCTG ACACATGCAG CTCCCGGAGA CGGTCACAGC TTGTCTGTAA 6280 GCGGATGCCG GGAGCAGACA AGCCCGTCAG GGCGCGTCAG CGGGTGTTGG 6330 CGGGTGTCGG GGCGCAGCCA TGACCCAGTC ACGTAGCGAT AGCGGAGTGT 6380 ATACTGGCTT AACTATGCGG CATCAGAGCA GATTGTACTG AGAGTGCACC 6430 ATATGCGGTG TGAAATACCG CACAGATGCG TAAGGAGAAA ATACCGCATC 6480 AGGCGCTCTT CCGCTTCCTC GCTCACTGAC TCGCTGCGCT CGGTCGTTCG 6530 GCTGCGGCGA GCGGTATCAG CTCACTCAAA GGCGGTAATA CGGTTATCCA 6580 CAGAATCAGG GGATAACGCA GGAAAGAACA TGTGAGCAAA AGGCCAGCAA 6630 AAGGCCAGGA ACCGTAAAAA GGCCGCGTTG CTGGCGTTTT TCCATAGGCT 6680 CCGCCCCCCT GACGAGCATC ACAAAAATCG ACGCTCAAGT CAGAGGTGGC 6730 GAAACCCGAC AGGACTATAA AGATACCAGG CGTTTCCCCC TGGAAGCTCC 6780 CTCGTGCGCT CTCCTGTTCC GACCCTGCCG CTTACCGGAT ACCTGTCCGC 6830 CTTTCTCCCT TCGGGAAGCG TGGCGCTTTC TCAATGCTCA CGCTGTAGGT 6880 ATCTCAGTTC GGTGTAGGTC GTTCGCTCCA AGCTGGGCTG TGTGCACGAA 6930 CCCCCCGTTC AGCCCGACCG CTGCGCCTTA TCCGGTAACT ATCGTCTTGA 6980 GTCCAACCCG GTAAGACACG ACTTATCGCC ACTGGCAGCA GCCACTGGTA 7030 ACAGGATTAG CAGAGCGAGG TATGTAGGCG GTGCTACAGA GTTCTTGAAG 7080 TGGTGGCCTA ACTACGGCTA CACTAGAAGG ACAGTATTTG GTATCTGCGC 7130 TCTGCTGAAG CCAGTTACCT TCGGAAAAAG AGTTGGTAGC TCTTGATCCG 7180 GCAAACAAAC CACCGCTGGT AGCGGTGGTT TTTTTGTTTG CAAGCAGCAG 7230 ATTACGCGCA GAAAAAAAGG ATCTCAAGAA GATCCTTTGA TCTTTTCTAC 7280 GGGGTCTGAC GCTCAGTGGA ACGAAAACTC ACGTTAAGGG ATTTTGGTCA 7330 TGAGATTATC AAAAAGGATC TTCACCTAGA TCCTTTTAAA TTAAAAATGA 7380 AGTTTTAAAT CAATCTAAAG TATATATGAG TAAACTTGGT CTGACAGTTA 7430 CCAATGCTTA ATCAGTGAGG CACCTATCTC AGCGATCTGT CTATTTCGTT 7480 CATCCATAGT TGCCTGACTC CCCGTCGTGT AGATAACTAC GATACGGGAG 7530 GGCTTACCAT CTGGCCCCAG TGCTGCAATG ATACCGCGAG ACCCACGCTC 7580 ACCGGCTCCA GATTTATCAG CAATAAACCA GCCAGCCGGA AGGGCCGAGC 7630 GCAGAAGTGG TCCTGCAACT TTATCCGCCT CCATCCAGTC TATTAATTGT 7680 TGCCGGGAAG CTAGAGTAAG TAGTTCGCCA GTTAATAGTT TGCGCAACGT 7730 TGTTGCCATT GCTGCAGGCA TCGTGGTGTC ACGCTCGTCG TTTGGTATGG 7780 CTTCATTCAG CTCCGGTTCC CAACGATCAA GGCGAGTTAC ATGATCCCCC 7830 ATGTTGTGCA AAAAAGCGGT TAGCTCCTTC GGTCCTCCGA TCGTTGTCAG 7880 AAGTAAGTTG GCCGCAGTGT TATCACTCAT GGTTATGGCA GCACTGCATA 7930 ATTCTCTTAC TGTCATGCCA TCCGTAAGAT GCTTTTCTGT GACTGGTGAG 7980 TACTCAACCA AGTCATTCTG AGAATAGTGT ATGCGGCGAC CGAGTTGCTC 8030 TTGCCCGGCG TCAACACGGG ATAATACCGC GCCACATAGC AGAACTTTAA 8080 AAGTGCTCAT CATTGGAAAA CGTTCTTCGG GGCGAAAACT CTCAAGGATC 8130 TTACCGCTGT TGAGATCCAG TTCGATGTAA CCCACTCGTG CACCCAACTG 8180 ATCTTCAGCA TCTTTTACTT TCACCAGCGT TTCTGGGTGA GCAAAAACAG 8230 GAAGGCAAAA TGCCGCAAAA AAGGGAATAA GGGCGACACG GAAATGTTGA 8280 ATACTCATAC TCTTCCTTTT TCAATATTAT TGAAGCATTT ATCAGGGTTA 8330 TTGTCTCATG AGCGGATACA TATTTGAATG TATTTAGAAA AATAAACAAA 8380 TAGGGGTTCC GCGCACATTT CCCCGAAAAG TGCCACCTGA CGTCTAAGAA 8430 ACCATTATTA TCATGACATT AACCTATAAA AATAGGCGTA TCACGAGGCC 8480 CTTTCGTCTT CAAGAATTAA TTCTCATGTT TGACAGCTTA TCATCGATAA 8530 GCTGACTCAT GTTGGTATTG TGAAATAGAC GCAGATCGGG AACACTGAAA 8580 AATAACAGTT ATTATTCG 8598
【図面の簡単な説明】
【図1】 pPIC9/nエラフィンの構築手順を示す
図面。 図中、記号Sはシグナルペプチドを示す。
【図2】 pPIC9/ELF25Lの構築手順を示す
図面。 図中、記号Sはシグナルペプチドを示す。
【図3】 ピチア・パストリスへのエラフィン類遺伝子
の導入を示す図面。
【図4】 pPIC9/nエラフィンおよびpPIC9
/ELF25Lの塩基配列決定のストラテジー及び配列
を示す図面。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 1/19 C12R 1:84) (C12P 21/02 C12R 1:84) (72)発明者 ▲図▼師 誠 東京都千代田区二番町12番地7 株式会社 ツムラ内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エラフィン類をコードする遺伝子とアル
    コールオキシダーゼ1調節領域をコードする遺伝子を含
    み、エラフィン類をコードする遺伝子の発現がアルコー
    ルオキシダーゼ1調節領域をコードする遺伝子によって
    制御されることを特徴とするエラフィン類発現ベクタ
    ー。
  2. 【請求項2】 さらに選択マーカー遺伝子を含む請求項
    1記載の発現ベクター。
  3. 【請求項3】 エラフィン類をコードする遺伝子の上流
    に、さらに、シグナルペプチドをコードする遺伝子を含
    む請求項1記載の発現ベクター。
  4. 【請求項4】 エラフィン類が天然型エラフィンまたは
    次の式(I)、 Ala-Gln-Glu-Pro-Val-Lys-Gly-Pro-Val-Ser-Thr-Lys-Pro-Gly-Ser- Cys-Pro-Ile-Ile-Leu-Ile-Arg-Cys-Ala-Xaa-Leu-Asn-Pro-Pro-Asn- Arg-Cys-Leu-Lys-Asp-Thr-Asp-Cys-Pro-Gly-Ile-Lys-Lys-Cys-Cys- Glu-Gly-Ser-Cys-Gly-Met-Ala-Cys-Phe-Val-Pro-Gln (I) (式中、Xaaはロイシン、イソロイシンまたはバリンを
    示す)で表されるアミノ酸配列若しくはこれと相同性を
    有するアミノ酸配列で表されるエラフィン誘導体である
    請求項1記載のエラフィン類の発現ベクター。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の発現ベクターで形質転換
    された微生物。
  6. 【請求項6】 次の(x)〜(z)、 (x)アルコールオキシダーゼ1遺伝子のプロモーター
    領域、 (y)エラフィン類をコードする遺伝子、 (z)転写終結領域をこの配列順序で含むDNA断片。
  7. 【請求項7】 次の(a)〜(h)、 (a)宿主微生物のゲノムDNAの一部に相同な第一の
    領域、 (b)アルコールオキシダーゼ1遺伝子のプロモーター
    領域、 (c)シグナルペプチドをコードする遺伝子 (d)成熟型エラフィン類が分泌可能な様設計されたリ
    ンカー (e)エラフィン類をコードする遺伝子、 (f)選択マーカー遺伝子 (g)転写終結領域 (h)宿主微生物のゲノムDNAの一部に相同な第二の
    領域、をこの配列順序で含む組み込み形質転換用DNA
    断片。
  8. 【請求項8】 エラフィン類が天然型エラフィンまたは
    次の式(I)、 Ala-Gln-Glu-Pro-Val-Lys-Gly-Pro-Val-Ser-Thr-Lys-Pro-Gly-Ser- Cys-Pro-Ile-Ile-Leu-Ile-Arg-Cys-Ala-Xaa-Leu-Asn-Pro-Pro-Asn- Arg-Cys-Leu-Lys-Asp-Thr-Asp-Cys-Pro-Gly-Ile-Lys-Lys-Cys-Cys- Glu-Gly-Ser-Cys-Gly-Met-Ala-Cys-Phe-Val-Pro-Gln (I) (式中、Xaaはロイシン、イソロイシンまたはバリンを
    示す)で表されるアミノ酸配列若しくはこれと相同性を
    有するアミノ酸配列で表されるエラフィン誘導体である
    請求項7記載の組み込み形質転換用DNA断片。
  9. 【請求項9】 宿主微生物が、ピチア・パストリス(Pi
    chia pastoris)であり、第一および第二の領域がそれ
    ぞれ少なくとも約650ヌクレオチドである請求項7記
    載の組み込み形質転換用DNA断片。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の組み込み形質転換用D
    NA断片で形質転換された微生物。
  11. 【請求項11】 メタノール資化性酵母である請求項5
    または10記載の微生物。
  12. 【請求項12】 ピチア・パストリス(Pichia pastori
    s)である請求項11記載の微生物。
  13. 【請求項13】 請求項5または10記載の微生物を培
    養することを特徴とするエラフィン類の製造法。
  14. 【請求項14】 培養をメタノールの存在下で実施する
    請求項13記載のエラフィン類の製造法。
  15. 【請求項15】 微生物がメタノール資化性酵母である
    請求項14記載のエラフィン類の製造法。
  16. 【請求項16】 微生物がピチア・パストリス(Pichia
    pastoris)である請求項15記載のエラフィン類の製
    造法。
  17. 【請求項17】 エラフィン類が天然型エラフィンまた
    は次の式(I)、 Ala-Gln-Glu-Pro-Val-Lys-Gly-Pro-Val-Ser-Thr-Lys-Pro-Gly-Ser- Cys-Pro-Ile-Ile-Leu-Ile-Arg-Cys-Ala-Xaa-Leu-Asn-Pro-Pro-Asn- Arg-Cys-Leu-Lys-Asp-Thr-Asp-Cys-Pro-Gly-Ile-Lys-Lys-Cys-Cys- Glu-Gly-Ser-Cys-Gly-Met-Ala-Cys-Phe-Val-Pro-Gln (I) (式中、Xaaはロイシン、イソロイシンまたはバリンを
    示す)で表されるアミノ酸配列若しくはこれと相同性を
    有するアミノ酸配列で表されるエラフィン誘導体である
    請求項13記載のエラフィン類の製造法。
JP8304233A 1996-10-31 1996-10-31 エラフィン類発現ベクターおよびこれを利用したエラフィン類の製造法 Pending JPH10127292A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013517256A (ja) * 2010-01-14 2013-05-16 インセルム(インスティチュート ナショナル デ ラ サンテ エ デ ラ リシェルシェ メディカル) 炎症性腸疾患(ibd)及び過敏性腸症候群(ibs)の予防及び治療のための組換体プロバイオティック細菌

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JP2013517256A (ja) * 2010-01-14 2013-05-16 インセルム(インスティチュート ナショナル デ ラ サンテ エ デ ラ リシェルシェ メディカル) 炎症性腸疾患(ibd)及び過敏性腸症候群(ibs)の予防及び治療のための組換体プロバイオティック細菌

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