JPH1012515A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH1012515A
JPH1012515A JP8159718A JP15971896A JPH1012515A JP H1012515 A JPH1012515 A JP H1012515A JP 8159718 A JP8159718 A JP 8159718A JP 15971896 A JP15971896 A JP 15971896A JP H1012515 A JPH1012515 A JP H1012515A
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JP8159718A
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Tetsuo Taniguchi
哲夫 谷口
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Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影露光装置の結像特性補正機構を駆動した
ときの重ね合わせ誤差の発生を抑制する。 【解決手段】 レチクルR及び投影光学系PLのレンズ
エレメント7等の被駆動体の光軸AX方向の位置及び傾
斜角を変化させることにより結像特性を補正する。例え
ばレンズエレメント7を駆動して結像特性を補正した場
合、レンズエレメント7の横ずれにより、レチクルRの
パターン像の中心P1が位置P1’までずれることがあ
る。そこで、レンズエレメント7の駆動量とレチクルR
のパターン像の中心の横ずれ量との関係をテーブル化し
て記憶しておき、レンズエレメント7を駆動したときに
はその駆動量からそのパターン像の横ずれ量を求め、こ
の横ずれ量の分だけアライメントセンサ12の計測結果
を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、又は薄膜磁
気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程で
マスク上のパターンを感光性の基板上に露光するために
使用される投影露光装置に関し、特に投影光学系の結像
特性の補正機構を備えた露光装置に使用して好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子等を製造する際に、マ
スクとしてのレチクルのパターンの像を投影光学系を介
して感光基板としてのウエハ(又はガラスプレート)上
の各ショット領域に転写する投影露光装置が使用されて
いる。投影露光装置としては、従来はステッパーのよう
な一括露光方式が主に使用されていたが、最近ではレチ
クルとウエハとを投影光学系に対して同期して走査する
ことで、ウエハ上の各ショット領域への露光を行う、所
謂ステップ・アンド・スキャン方式も使用されつつあ
る。
【0003】これらの投影露光装置用の投影光学系に
は、ウエハ上にレチクルの回路パターンを精密に転写露
光するため、露光領域全面に亘り物理的限界に近い解像
力が要求されている。このため、設計段階は勿論、製造
段階においても投影光学系の各収差を高度に補正し、必
要な結像特性を満たすための対策が講じられている。し
かしながら、投影光学系は大気圧変化、周囲温度の変
化、照明光の吸収等の環境条件の変化に伴って結像特性
が変化する。従って、或る一定の環境条件下で所定の結
像特性を満足しているだけでは実用には供し得ない。こ
のため、最近の投影露光装置には環境条件の変動量を測
定し、この変動量に基づいて、結像特性の変化量を計算
するか、あるいはその結像特性の変化量を実測して、そ
の結果に基づいて投影光学系の結像特性を補正する結像
特性補正機構が備えられている。また、場合によって
は、他の投影露光装置や感光剤の特性に合わせて、意図
的に結像特性を変化させるという目的で結像特性補正機
構を使用する例も報告されている。
【0004】このような結像特性の補正機構を用いた補
正方法としては、例えば投影光学系を構成する光学素子
(レンズ等)、或いはレチクルを投影光学系の光軸方向
に駆動して、投影倍率、等方的ディストーション(樽型
ディストーション等)、球面収差、及び像面湾曲等を補
正する方法が知られている。また、投影光学系の光学素
子、或いはレチクルを投影光学系の光軸に垂直な平面に
対して傾斜させることにより、非等方的ディストーショ
ン(台形状ディストーション等)、及び像面傾斜等を補
正する方法も知られている。更には、投影光学系の一部
のレンズ間を密封してその密封空間の内部圧力を変更す
ることにより内部の気体の屈折率を変更して、投影倍
率、等方的ディストーション(樽型ディストーション
等)、球面収差、及び像面湾曲等を補正する方法も知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような結像特性
補正機構を使用して補正を実施した場合、従来の方法で
は、結像特性の補正は正しく行われる一方、意図しない
結像位置のずれが発生する場合がある。これは、例えば
投影光学系内の特定の光学素子(レンズ等)あるいはレ
チクル等の被駆動体を投影光学系の光軸方向に駆動する
場合、その被駆動体を厳密に光軸に平行に駆動できず
に、その被駆動体が斜めに移動する場合等があるためで
ある。通常、被駆動体を光軸方向へ駆動する場合、被駆
動体の光軸方向の位置に関しては位置センサ等で厳密に
管理するが、光軸に垂直な方向に関しては被駆動体の動
きを制御する必要がないのでガイド等により被駆動体の
動きを規制しているに過ぎない。しかし、そのガイド機
構の緩み(ガタ)或いは弾性変形等により、被駆動体が
光軸に垂直な方向に僅かながらも移動してしまうことが
考えられる。このとき、レチクルは勿論、光学素子の移
動によってもレチクルのパターン像の結像位置は光軸に
垂直な方向に移動してしまう。
【0006】ところで、半導体製造工程においては、ウ
エハ上に複数層の異なる回路パターンを露光する。この
ため、前回の露光で形成されたパターンに精度良く重ね
合わせて次層のパターンを露光しなければならない。従
って、投影露光装置には前回のパターン上に形成された
位置合わせ用のマークを検出して露光位置を求めるアラ
イメントセンサが備えられている。このようなアライメ
ントセンサとしては、レチクルのアライメントマーク
(レチクルマーク)とウエハのアライメントマーク(ウ
エハマーク)とを同時に観察する、所謂TTR(スルー
・ザ・レチクル)方式もある。このTTR方式は高精度
であるが、レチクルとウエハとを同時に計測するために
種々の制約がある。そのため、投影光学系の側面部に固
定されたアライメントセンサを使用してウエハマークの
み検出する、オフ・アクシス方式が採用されることが多
い。オフ・アクシス方式では、予めレチクルマーク(よ
り正確にはレチクルのパターン像の中心)とアライメン
トセンサの検出中心との位置関係(ベースライン量)を
測定して記憶しておき、ウエハマークの位置をそのアラ
イメントセンサで測定した後、そのアライメントセンサ
の測定値と上記の位置関係とから露光時のウエハの移動
位置を求める。
【0007】このため、一旦レチクルマークとアライメ
ントセンサとの位置関係を測定した後、上述の結像特性
補正機構を駆動することによりレチクルのパターン像の
結像位置が変化すると、露光時のウエハの位置が本来の
位置からずれてしまい、重ね合わせ誤差が発生するとい
う不都合がある。このような重ね合わせ誤差の発生は、
光学素子(レンズ等)あるいはレチクルを投影光学系の
光軸方向に駆動する場合だけに限らない。例えば投影光
学系の一部の光学素子間を密封してその密封空間の内部
圧力を変化させる方法においても、内部圧力により、光
学素子の保持部材の弾性変形が生じ、光学素子が微妙に
光軸方向に移動することがある。このとき、光学素子が
厳密に光軸方向に移動せず、光軸に直交する方向に移動
して結像位置のずれが発生する場合もある。
【0008】また、以上のような意図しない結像位置の
ずれとは別に原理的に発生するものもある。例えば、被
駆動体を投影光学系の光軸に垂直な平面に対して傾斜さ
せる場合、非等方的ディストーションが変化すると同時
に、像全体も移動することがある。また、被駆動体を傾
斜させてディストーション等を補正した後に、等方的デ
ィストーションを補正しようとして、その被駆動体を光
軸方向に駆動すれば、被駆動体は既に傾斜しているた
め、被駆動体を正確に光軸方向に移動できたとしても、
結像位置は微妙に変化する。
【0009】このように、従来、結像特性補正機構を駆
動して結像特性の補正を行うと、駆動機構の不完全さ及
び光学的理由により結像位置が移動してしまい、重ね合
わせ誤差が発生するという不都合があった。本発明は斯
かる点に鑑み、投影光学系の結像特性を補正するための
結像特性補正機構を備え、且つその結像特性補正機構を
駆動しても重ね合わせ誤差の発生を抑制できる投影露光
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の投影
露光装置は、マスク(R)に形成された転写用のパター
ンの像を投影光学系(PL)を介して感光性の基板
(W)上に結像投影する投影露光装置において、その基
板(W)上に形成された位置合わせ用マークの位置を検
出する基板位置検出手段(12)と、その投影光学系
(PL)の結像特性を補正する結像特性補正手段(5
a,5b,9a,9b,11a,11b,20)と、こ
の結像特性補正手段の駆動により発生するその投影光学
系(PL)による投影像の結像位置のずれ量を求める結
像位置ずれ量検出手段(19)と、この結像位置ずれ量
検出手段によって求められる結像位置のずれ量に基づい
て、その基板位置検出手段の検出結果を補正する検出位
置補正手段(24)と、を有するものである。
【0011】斯かる本発明の第1の投影露光装置によれ
ば、その結像特性補正手段により投影光学系(PL)の
結像特性を補正することができる。また、その結像特性
補正手段の駆動により生じた投影光学系(PL)による
投影像の結像位置のずれを、結像位置ずれ量検出手段
(19)により検出して、検出位置補正手段(24)に
より基板位置検出手段(12)の検出結果を補正するた
め、その結像特性補正手段の駆動による結像位置のずれ
が生じても、このずれは重ね合わせ誤差とはならない。
【0012】この場合、その結像位置ずれ量検出手段
(19)は、その結像特性補正手段の駆動量とその投影
光学系(PL)による投影像の結像位置のずれ量との関
係を記憶しておき、この記憶された関係に基づいてその
投影像の結像位置のずれ量を求めるようにしてもよい。
これにより、その結像特性補正手段が駆動された場合
は、前述の記憶した関係に基づいて、結像位置のずれを
容易に且つ瞬時に求めて補正できる。この場合、記憶さ
れた関係に基づいて、自動的に結像位置のずれを補正す
る構成も可能である。
【0013】また、その結像特性補正手段の一例は、そ
の投影光学系(PL)の一部の光学素子(7,10)及
びそのマスク(R)の少なくとも一方を、その投影光学
系(PL)の光軸(AX)方向へ駆動するか、又はその
光軸に垂直な面に対して傾斜させる駆動手段(5a,5
b,9a,9b,11a,11b,20)である。ま
た、その結像特性補正手段の他の例は、その投影光学系
(PL)の一部の光学素子間の密封空間(56)内の気
体の圧力を変化させる気体圧力制御手段(57,58)
である。
【0014】次に、本発明による第2の投影露光装置
は、マスク(R)上の転写用のパターンの像を投影光学
系(PL)を介して感光性の基板(W)上に結像投影す
る投影露光装置において、その基板(W)上に形成され
た位置合わせ用マークの位置を検出する基板位置検出手
段(12)と、その投影光学系(PL)の結像特性を補
正する結像特性補正手段(5a,5b,9a,9b,1
1a,11b,20)と、その基板位置検出手段の検出
中心とその投影光学系(PL)による投影像の中心との
間隔であるベースライン量を計測するベースライン量計
測手段(1,2,12,15,19)と、このベースラ
イン量計測手段により計測されるベースライン量に基づ
いて、その基板位置検出手段(12)の検出結果を補正
する検出位置補正手段(24)と、を備え、その結像特
性補正手段を介してその投影光学系(PL)の結像特性
を補正した際に、そのベースライン量計測手段によりベ
ースライン量を再計測するものである。
【0015】斯かる本発明の第2の投影露光装置によれ
ば、その結像特性補正手段により投影光学系(PL)の
結像特性が補正される。また、その結像特性補正手段に
よりその結像特性を補正した際に生じるマスクのパター
ン像の位置ずれ量はベースライン量の変動となる。そこ
で、変動後のベースライン量をそのベースライン量計測
手段により再計測し、その再計測されたベースライン量
に基づいてその基板位置検出手段(12)の結果を補正
する。従って、その結像特性補正手段の駆動により結像
位置の横ずれが生じても、重ね合わせ誤差の発生が抑え
られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による投影露光装置
の実施の形態の第1の例につき図面を参照して説明す
る。本例は、ウエハ上の各ショット領域にそれぞれレチ
クルのパターンを一括露光するステッパー型の投影露光
装置に本発明を適用したものである。図1は、本例の投
影露光装置の概略構成を一部断面図で示し、この図1に
おいて、露光時には、光源、フライアイレンズ、及び視
野絞り等を含む不図示の照明光学系の本体部から射出さ
れた露光用の照明光ILは、コンデンサレンズCLを介
して、回路パターン等が描画されたレチクルRを均一な
照度分布で、且つ所定の照明条件にて照明する。その照
明光ILのもとで、レチクルR上の回路パターンの像が
投影光学系PLを介してフォトレジストが塗布されたウ
エハW上の各ショット領域に投影露光される。なお、照
明光ILとしては、例えば超高圧水銀ランプの紫外域の
輝線(g線、i線等)、ArFエキシマレーザ光やKr
Fエキシマレーザ光、あるいは銅蒸気レーザやYAGレ
ーザの高調波等が使用される。以下、投影光学系PLの
光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図
1の紙面に平行にX軸、図1の紙面に垂直にY軸を取っ
て説明する。
【0017】レチクルRはレチクルホルダ3上に真空吸
着により保持されている。また、レチクルホルダ3は、
3個の伸縮自在の駆動素子(図1では、2つの駆動素子
5a,5bを示す)を介してレチクルステージ4上に載
置されている。駆動素子5a,5bについては後述す
る。また、レチクルRのX方向の両端には十字マーク状
のX軸用のレチクルアライメントマーク31a,31b
が形成されている。レチクルRの上部に配置されたレチ
クルアライメント顕微鏡1,2によりこれらのレチクル
アライメントマーク31a,31bを観察することによ
り、レチクルRのパターン像の中心とアライメントセン
サ12の測定中心との位置ずれ量であるベースライン量
を計測する。詳しくは後述する。
【0018】一方、ウエハWはウエハホルダ13上に真
空吸着されており、ウエハホルダ13は、内部の駆動系
により投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)に駆動
されるZチルトステージ14上に固定されている。Zチ
ルトステージ14は、光軸AXの回りの回転、及び光軸
AXに垂直な平面に対しての傾斜も可能に構成されてい
る。Zチルトステージ14は、ウエハステージ駆動系1
8によりX方向、Y方向に移動自在なXYステージ17
上に載置されており、ウエハWはXYステージ17によ
りX方向、Y方向に移動して、所謂ステップ・アンド・
リピート方式により露光が行われる。以上のウエハホル
ダ13、Zチルトステージ14、及びXYステージ17
によりウエハステージが構成されている。
【0019】また、Zチルトステージ14(ウエハW)
のX座標、及びY座標は、Zチルトステージ14の端部
に固定された移動鏡16mと外部のレーザ干渉計16と
により正確に測定される。レーザ干渉計16の測定値は
主制御系19に供給され、主制御系19はその測定値に
基づいてウエハステージ駆動系18を介してXYステー
ジ17の位置を制御する。また、ウエハW上の各ショッ
ト領域にはそれぞれ位置合わせ用のウエハマーク(不図
示)が形成されている。なお、以上の構成はステッパー
型の投影露光装置の構成であり、レチクルRとウエハW
とを相対的に走査する走査型の投影露光装置の場合に
は、更にレチクルステージ4にも走査機構が設けられ
る。
【0020】また、Zチルトステージ14上には、ウエ
ハWの表面と同じ高さの表面を有する基準板15が設置
されている。基準板15上には、それぞれ十字マークか
らなる基準マーク40,41,42(図3参照)が形成
されている。基準マーク40〜42の位置関係は予め正
確に計測されている。レチクルRのパターン像の中心位
置(パターン中心)を検出して、ベースライン量を計測
する際は、基準板15の一部を投影光学系PLの露光フ
ィールドに移動する。
【0021】なお、不図示であるが、投影光学系PLの
両側にはウエハWのZ方向の位置を検出するための送光
光学系及び受光光学系からなる斜入射方式の焦点位置検
出系が備えられている。この焦点位置検出系からのウエ
ハWの高さ位置に関する情報は主制御系19に供給さ
れ、主制御系19はその情報に基づいてZチルトステー
ジ14の高さ位置及び傾斜角を制御する。
【0022】また、本例の投影露光装置には、投影光学
系PLの結像特性を補正するための結像特性補正機構が
備えられている。本例の結像特性機構は、レチクルRを
駆動する機構と、投影光学系PLを構成する複数のレン
ズエレメントの一部を駆動する機構とから構成されてい
る。先ず、レチクルRの駆動機構について説明する。レ
チクルRは、前述のレチクルホルダ3とレチクルステー
ジ4との間に固定された3個の伸縮自在の駆動素子(図
1では、その内の2個の駆動素子5a,5bを示す)に
より駆動される。以下、駆動素子は5a,5bは3個の
駆動素子を代表するものとする。駆動素子5a,5bは
ピエゾ素子等の電歪素子等からなり、結像特性制御系2
0の指令により同じ量だけ伸縮して、レチクルRを光軸
AX方向に駆動する。これにより、投影光学系PLとレ
チクルRとの間の光路長が変化し、投影光学系PLの投
影倍率あるいはディストーションを補正することができ
る。また、駆動素子5a,5bをそれぞれ独立に伸縮さ
せることにより、光軸AXに垂直な平面に対してレチク
ルRを傾斜させることも可能である。これにより、光軸
AXに対して非対称な成分のディストーションの補正を
行うこともできる。
【0023】次に、投影光学系PLの内部の駆動機構に
ついて説明する。投影光学系PLを構成するレンズエレ
メントのうち、レチクルRに最も近いレンズエレメント
7及びその下部のレンズエレメント10は、それぞれレ
ンズホルダ6、及びそのレンズホルダ6を3個の伸縮自
在の駆動素子(以下、その内の2個の駆動素子9a,9
bで代表する)を介して支持するレンズホルダ8により
保持されている。また、レンズホルダ8は、3個の伸縮
自在の駆動素子(以下、その内の2つの駆動素子11
a,11bで代表する)を介して投影光学系PLの鏡筒
23上に支持されている。これらの駆動素子9a,9b
及び11a,11bとしては、レチクルRの駆動素子5
a,5bと同様にピエゾ素子等の電歪素子等が使用され
る。例えば駆動素子9a,9bを並行に伸縮することに
よりレンズエレメント7を光軸AX方向に移動し、レン
ズエレメント7とレンズエレメント10との間隔を変化
させることができる。また、駆動素子9a,9bをそれ
ぞれ独立して伸縮させることによりレンズエレメント7
の光軸AX方向に垂直な平面に対する傾斜角を調整でき
る。駆動素子11a,11bについても同様に伸縮させ
ることによって、レンズエレメント10の光軸AX方向
の位置、及び傾斜角を調整できる。
【0024】図2は、駆動素子9a,11aの周辺の詳
細な構成を示し、この図2において、レンズエレメント
7を支持するレンズホルダ6、レンズエレメント10を
保持するレンズホルダ8、及び鏡筒23は、共に外側の
端部に凸部が形成されており、その凸部の上端でそれぞ
れ固定用のボルトを介してガイドとしての板ばね32に
固定されている。この構成によりレンズホルダ6とレン
ズホルダ8とは光軸AX方向には変位できるが、光軸A
Xに垂直な方向へはほとんど変位できないようになって
いる。但し、実際には例えばレンズエレメント7,10
を傾斜させる場合等に、板ばね32の弾性変形によって
レンズエレメント7,10にわずかな横ずれが生じて、
この横ずれによって投影像が横ずれすることになる。
【0025】また、駆動素子9a,11aの光軸AX方
向への駆動量を正確に制御するため、レンズホルダ6,
8の鏡筒23に対するZ方向の変位を計測するための光
学式のリニヤエンコーダからなる変位検出器35,36
が、鏡筒23に固定された支持部材37を介して、板ば
ね32の上部に設置されている。また、レンズホルダ6
の板ばね32と接する端部の近傍には、変位検出器35
に沿う形で光学スケール33が固定され、レンズホルダ
8の板ばね32と接する端部の近傍には、変位検出器3
4に沿う形で光学スケール34が固定されている。レン
ズホルダ6,8のZ方向への移動に伴う光学スケール3
3,34のZ方向の変位は変位検出器35,36でそれ
ぞれ計測することができる。この計測値に基づいて、駆
動素子9a,11aの駆動量を制御する。なお、この図
2に示すような構成は、レンズエレメント7,10の周
辺の3箇所に配置された3組の駆動素子のそれぞれに対
して設けられている。
【0026】以上のような投影光学系PL内部の駆動機
構を介して、レンズエレメント7,10の間隔、光軸A
X方向の位置、及び傾斜角を調節することにより投影光
学系PLの倍率、ディストーション、像面湾曲、像面傾
斜、非点収差等を補正することができる。投影光学系P
Lの内部の駆動素子9a,9b及び11a,11bは、
レチクルRの駆動素子5a,5bと同様に結像特性制御
系20により制御されている。結像特性制御系20に
は、主制御系19から、例えばレチクルRへの照明条件
(照明光の開口数、輪帯照明等の照明法)の情報、ある
いは投影光学系PLへの照明光の入射エネルギー等の情
報が供給されている。また、結像特性制御系20には、
投影光学系PLの周辺に設置された環境センサ22から
環境温度及び大気圧等の情報が供給されている。結像特
性制御系20はこれらの情報に基づいて、投影光学系P
Lの結像特性の変動量を予測し、その結像特性の変動量
を相殺するように各駆動素子の駆動量(伸縮性)を制御
する。これによって、その結像特性が所定の状態に維持
される。しかし、結像特性補正機構のレチクルRやレン
ズエレメント7,10(以下、「被駆動体」という)の
駆動によって、これら被駆動体が横ずれすることがあ
り、これによってレチクルのパターンの投影光学系PL
による像の結像位置が横ずれする。
【0027】そのため、本例では結像補正機構の各被駆
動体の駆動量と結像位置のずれ量との関係がテーブルと
して、結像特性制御系20に付属する結像特性データ記
憶部21に記憶されており、露光動作中においてその結
像特性補正機構が駆動された場合には、結像特性制御系
20は各被駆動体の駆動量(光軸AX方向の移動量、及
び傾斜角)を主制御系19に供給し、更に主制御系19
は、そのテーブルを結像特性データ記憶部21から読み
出す。主制御系19は、その供給された駆動量をそのテ
ーブルに当てはめて結像位置のX方向、Y方向へのずれ
量を計算し、そのずれ量を後述のアライメント信号処理
系24に供給する。なお、各被駆動体の駆動量がそのテ
ーブル内の駆動量の中間の値であるときには、補間を行
えばよい。また、テーブルの代わりに、各被駆動体の駆
動量の関数の形で結像位置の横ずれ量を表してもよい。
【0028】以上の説明は、投影露光装置の一般の使用
状態での動作を説明したが、装置製造時あるいは較正時
には、結像特性を計測して最適な状態に合わせ込む作業
も同様に行われる。また、本例の投影露光装置には、レ
チクルRの位置を検出するためのTTR方式のレチクル
アライメント顕微鏡1,2がそれぞれレチクルRのレチ
クルアライメントマーク31a,31bの上方に設置さ
れている。図1において、レチクルアライメント顕微鏡
1,2からは露光用の照明光と同じ波長の照明光ARが
レチクルR上のレチクルアライメントマーク31a,3
1bに照射される。
【0029】レチクルアライメント顕微鏡1,2からレ
チクルアライメントマーク31a,31bに照射された
照明光ARは、レチクルRを透過し、投影光学系PLを
介して基準板15上の基準マーク41,40(図3参
照)に照射される。基準板15からの反射光は再び元の
光路を戻ってレチクルアライメント顕微鏡1,2に戻
り、レチクルアライメント顕微鏡1,2の内部の撮像素
子上にそれぞれレチクルアライメントマーク31a,3
1b及び基準マーク41,40の像を結像する。それぞ
れのマークの結像位置のずれから、基準マーク41,4
0に対するレチクルRのパターン像の中心位置のずれ量
を検出することができる。
【0030】また、本例の投影露光装置には、ウエハW
上の各ショット領域に既に形成されているパターンに対
してレチクルRのパターンを高い重ね合わせ精度で露光
するために、ウエハW上の各ショット領域の位置を正確
に測定するためのオフ・アクシス方式で且つ画像検出方
式のアライメントセンサ12が設置されている。ウエハ
W上の各ショット領域にはウエハマークが付設されてい
る。このウエハマークの座標をアライメントセンサ12
で測定する。
【0031】アライメントセンサ12から射出されたウ
エハW上のフォトレジストに対して非感光性の波長域の
照明光CRは、直接ウエハW上の検出対象のウエハマー
クに照射される。ウエハマークからの反射光は、元の光
路を戻って再びアライメントセンサ12内に入射する。
アライメントセンサ12内には指標マークが形成されて
おり、反射光はその指標マーク上で一度ウエハマークの
像を形成する。そして、その指標マークを通過した照明
光CRが、アライメントセンサ12内に設置された2次
元CCD等の撮像素子上にウエハマークの像と指標マー
クの像とを結像する。その撮像素子の撮像信号はアライ
メント信号処理系24に供給される。また、レーザー干
渉計16により計測されるZチルトステージ14のX座
標、Y座標もアライメント信号処理系24に供給され、
アライメント信号処理系24は、指標マーク像に対する
ウエハマーク像の位置ずれ量をそのレーザ干渉計16か
ら供給される座標に加算してそのウエハマークの座標を
求める。この場合、その指標マークのウエハW上での共
役像の中心をアライメントセンサ12の計測中心とみな
すことができる。
【0032】また、アライメント信号処理系24には、
前述のように主制御系19から結像特性補正機構の駆動
量に伴う結像位置のずれ量の計算結果が供給されてい
る。アライメント信号処理系24は、上記のようにアラ
イメントセンサ12及びレーザ干渉計16の計測結果よ
り求めたウエハマークの座標を、その結像位置のずれ量
を加算することによって補正し、この補正後の座標を主
制御系19に供給する。主制御系19は一例としてその
ウエハマークの座標を予め求めてあるベースライン量で
補正した値に基づいてXYステージ17を位置決めす
る。
【0033】このようにオフ・アクシス方式のアライメ
ントセンサ12は、投影光学系PL以外の光学系を使用
するため、オフ・アクシス方式のアライメントセンサ1
2を使用した場合は、投影光学系PLに露光用の照明光
ILとは別波長の光線を通すことによる設計上の制約が
生じないという利点もある。次に、本例のベースライン
量の計測(ベースライン計測)動作及び露光動作につい
て説明する。露光に先立ち、ベースライン計測が行われ
る。即ち、本例では、レチクルRのパターン像の中心
(即ちレチクルアライメントマーク31a,31bの像
の中心)とアライメントセンサ12の測定中心とは異な
るため、レチクルRのパターン像の中心とアライメント
センサ12の測定中心との距離であるベースライン量を
正確に測定する必要がある。
【0034】図3は、ベースライン計測の方法の一例を
説明するための図を示し、この図3に示すように、図1
のXYステージ17を駆動してZチルトステージ14上
の基準板15の一部を投影光学系PLの露光フィールド
内に移動する。更に図1のレチクルアライメントマーク
31a,31bの像がそれぞれ基準板15上の基準マー
ク41,40の像と同時にレチクルアライメント顕微鏡
1,2により観察できるように、XYステージ17を移
動する。次に、レチクルアライメント顕微鏡1,2によ
り観察しながら、基準マーク41,40に対して、レチ
クルアライメントマーク31a,31bの像が振り分け
の位置に来るように、即ち基準マーク41,40の中心
がレチクルアライメントマーク31a,31bの像の中
心と合致するようにXYステージ17を位置決めする。
これにより、基準板15上の基準マーク40,41の中
心とレチクルRのパターン像の中心P1とが一致したこ
とになる。次に、この状態でアライメントセンサ12に
より基準板15上の基準マーク42を観察する。設計
上、基準マーク40,41の中心がレチクルRのパター
ン像の中心にあるとき、基準マーク42の中心はアライ
メントセンサ12の測定中心P2に来るように基準板1
5は形成されていると共に、基準マーク40,41の中
心と基準マーク42の中心との間隔L0 は高精度に計測
されている。そして、アライメントセンサ12内の撮像
素子上の基準マーク42の像と指標マークの像との位置
ずれ量を測定することにより、測定中心P2の設計位置
(基準マーク42の中心)からのずれ量ΔBを正確に測
定できる。
【0035】その後、例えば間隔L0 にずれ量ΔBを加
算することによって、レチクルRのパターン像の中心P
1とアライメントセンサ12の測定中心P2との距離、
即ちベースライン量Lが正確に求められる。従って、こ
の求められたベースライン量Lに基づいて、アライメン
トセンサ12及びアライメント信号処理系24で測定し
たウエハマークの位置を補正し、この補正後の座標に基
づいてウエハWを移動することで、ウエハ上の各ショッ
ト領域内の回路パターンに対してレチクルのパターン像
を正確に重ね合わせして露光できる。このベースライン
量は装置の微妙な温度変化等で微小に変化することがあ
るため、例えばロット毎又は所定時間経過毎等に測定を
行って、それに基づいて補正を行えば、重ね合わせ誤差
の発生を防ぐことができる。
【0036】次に、結像特性補正機構の駆動により結像
位置がずれた場合の対応について説明する。先に説明し
たベースライン計測の後、露光動作を行っているとき、
投影光学系PLの照明光吸収による結像特性の変化ある
いはウエハWの歪みに対応するため、レンズエレメント
7を駆動して倍率変化を補正するか、または倍率を意図
的に変化させる場合を例にとり説明する。このとき、レ
ンズエレメント7を正確に光軸AX方向に駆動しなけれ
ばならないが、例えば図2の板ばね32の微小な弾性変
形等によりレンズエレメント7は、光軸AX方向だけで
はなく、僅かに横方向に、即ち斜めにシフトする場合も
ある。
【0037】図4(a)は、レンズエレメント7が斜め
にシフトした場合の結像位置の変化を示し、この図4
(a)において、レンズエレメント7が実線の状態から
2点鎖線で示す位置43Aまで斜め上方にシフトしたこ
とにより、レチクルRのパターン像の中心P1を通る主
光線25は、点線の光路44Aに示すようにウエハW上
で、それまでのパターン像の中心P1から位置P1’ま
でシフトして、結像位置のずれが発生する。結像位置の
ずれに伴って、アライメントセンサ12の測定中心P2
と新たなパターン像の中心P1’との距離であるベース
ライン量はLから(L+ΔL)となり、ΔLだけ変化し
ている。従って、結像位置のずれ量はベースライン量の
変化としても計測することができる。このように、予め
測定したベースライン量が変化しているため、重ね合わ
せ誤差が生じる。
【0038】勿論、図1のレチクルRを光軸AX方向に
駆動して結像特性を補正する場合にも、レチクルRが横
ずれするときにはレチクルRそのものが動くのでその分
結像位置が横ずれする。また、例えばウエハWの各ショ
ット領域がそれまでのプロセス等の影響で台形状に歪ん
だ場合、重ね合わせ精度を維持するため、投影光学系P
L内部の例えばレンズエレメント7を光軸AXに垂直な
面に対して傾斜させて、台形状の像歪を発生させること
が行われる。この場合は上述のように設計上は発生しな
いはずの結像位置のシフトではなく、原理的に結像位置
のシフトが発生する。
【0039】図4(b)は、レンズエレメント7を光軸
AXに垂直な面に対して傾斜させた場合の結像位置のず
れを示し、この図4(b)において、レンズエレメント
7は実線で示す光軸AXに垂直な状態から、2点鎖線で
示す位置43Bまで右側に傾斜している。そのため、光
軸AXを通る主光線25は点線の光路44Bに示すよう
に左側にずれ、それに伴って結像位置は左側に僅かなが
らずれてしまう。
【0040】また、上述のような結像特性機構の露光動
作中の駆動ではなく、投影光学系PLの初期調整時にお
いて、結像特性をベストの調整状態にするための調整が
行われるが、このとき、レチクルRあるいはレンズエレ
メント7,10が光軸AXに対して傾斜した状態で調整
される場合がある。図4(c)は、レンズエレメント7
が傾斜したままの状態で、光軸AXに対称な結像特性を
補正しようとしてレンズエレメント7が駆動される例を
示し、この図4(c)において、レンズエレメント7は
実線で示す右に傾斜した状態から、レンズエレメント7
の光軸方向に駆動されて、2点鎖線の位置43Cまで移
動する。この場合、レンズエレメント7の光軸が斜めに
なっているため、レンズエレメント7は斜めに移動す
る。従って、点線の光路44Cに示すように、結像位置
は左側にシフトしてしまう。
【0041】更に、図4(d)は、レチクルRのパター
ン中心と投影光学系PLの光軸AXとが一致していない
場合に、投影倍率を調整した際の結像位置のずれを示
し、この図4(d)において、レンズエレメント7の光
軸は投影光学系PLの光軸AXに一致している。それに
対して、レチクルRのパターン中心を通る主光線25は
光軸AXから右側にずれている。この状態からレンズエ
レメント7を2点鎖線の位置43Dまで、光軸AX方向
に移動して、投影倍率を調整するものとする。このよう
に、投影倍率を変更してウエハWの歪みに合わせようと
すると、レチクルRのパターン中心からずれた点を中心
に投影倍率が変化するため、結像位置は点線の光路44
Dに示すように、左側に僅かながらシフトしてしまう。
【0042】以上のように、装置の性能上の不備による
原因や原理的に発生するものを含めて結像特性を補正し
ようとすると、結像位置がシフトして何らかの対策を施
さないと重ね合わせ誤差が発生することがある。これを
防ぐため、例えば頻繁にベースライン計測を行う方法も
考えられるが、それでは露光工程のスループットが大き
く低下してしまう。そのため、本例では以下の方法によ
り、結像特性補正機構により生じた結像位置のずれを補
正する。本例では、先ず装置調整時に予め結像特性補正
機構を駆動し、そのときの結像位置のシフト量(以下、
「像シフト量」という)を測定し、そのシフト特性をテ
ーブルに記憶しておき、実露光動作時にそのシフト特性
に応じて結像位置の補正を行う。
【0043】先ず、像シフト量の測定法の説明を行う。
像シフト量の測定に際しては、結像特性補正機構の被駆
動体であるレチクルR及びレンズエレメント7,10を
それぞれ1つずつ独立して駆動し、それぞれの被駆動体
の駆動量と像シフト量との関係を求める。この像シフト
量の測定方法としては種々の方法が考えられるが、上述
のベースライン計測により像シフト量を求めることがで
きる。即ち、上述のようにベースライン計測はレチクル
Rのパターン像の中心とアライメントセンサ12の計測
中心との間の距離を求めるものであり、像シフト量はレ
チクルRのパターン像の中心のシフト量と等価である。
以下、ベースライン測定により像シフトを求める方法に
ついて説明する。
【0044】そのため、図1の結像特性制御系20を介
して、主制御系19の指令により、レチクルR、及びレ
ンズエレメント7,10を1つずつ駆動する。例えば、
レチクルRを所定量ずつ光軸AX方向に駆動して、その
ときのベースライン量の変化量を記録する。この場合、
ベースライン量は環境温度等の影響で変化することがあ
るので、この影響を受けないように十分繰り返しデータ
を取り平均化する。また、レチクルRを傾斜させること
により結像特性を補正する制御方法を、初期調整時だけ
でなく、露光動作中にも行う場合は、レチクルRの傾斜
角の駆動量とベースライン量の変化量との関係を示すデ
ータを取る必要がある。以上の測定をレンズエレメント
7,10に対しても行う。これにより、レチクルR及び
レンズエレメント7,10の各駆動量と像シフト量との
関係が明らかになる。但し、像シフト量の測定法は上記
の方法に限定されず、例えば実際にウエハWに重ね合わ
せ露光を行い、そのときのウエハW上におけるパターン
像のずれ量を実測する方法でもよい。また、Zチルトス
テージ14上に光電センサを設置して、レチクルR上の
適当なマーク像を観察するようにしてもよい。
【0045】以上のようにして求められたレチクルRや
レンズエレメント7,10の各駆動量と像シフト量との
関係をテーブル化して、図1の結像特性データ記憶部2
1に記憶する。また、上述のように像シフト量をその駆
動量の関数として表してもよい。即ち、像シフト量とそ
の駆動量との関係が直線的であれば、その係数のみを記
憶すればよい。また、特性補正機構の板ばね32の弾性
変形等で像シフト量と対応する被駆動体の駆動量との関
係が直線的に変化しないときは、その関係を曲線近似し
て、その近似曲線の各次数の係数を記憶する方法、その
関係をテーブルとして記憶しておき直線補間する方法等
が考えられる。以上の動作を露光に先立ち実施しておく
ことにより、実露光時に結像特性補正手段を駆動した際
には、像シフト量が自動的に求まる。実際には複数の被
駆動体を同時に駆動する場合が多いので、各被駆動体に
より発生する像シフト量のベクトル和から全体の像シフ
ト量を求める。
【0046】前述のように、本例ではロットの先頭ある
いは定期的にベースライン計測を行うため、その際計測
された像シフト量をオフセットとして結像位置のずれを
調整すれば、その後の変化量が重ね合わせ誤差となるの
で、そのベースライン計測後は計算によって求めた像シ
フト量で補正すればよい。この場合、図1のアライメン
ト信号処理系24で像シフト量をそのままウエハマーク
の計測された座標に加えれば、ベースライン計測後、X
Yステージ17が実露光位置に移動するときに、自動的
に像シフト分が加算された所へ移動するため、正確に露
光される。また、このようにベースライン量を初期状態
にセットした状態で、その後の像シフト量の変化は、X
Yステージ17ではなく、レチクルRを駆動して補正し
てもよい。また、その計算された像シフト量でそのベー
スライン量自体を補正してもよい。また、結像特性の補
正は結像特性が変化する毎に常時行うことが望ましい
が、露光中の被駆動体の駆動が好ましくないと考えられ
る場合は、1つのショット領域毎に補正を行ってもよ
い。この場合、像シフト量の補正も結像特性の補正毎に
行うのが望ましい。特に、ステップ・アンド・スキャン
方式等の走査露光型の投影露光装置では、走査動作中に
余分な動作が入るのは好ましくなく、1ショット中の結
像特性の変化量も微小で無視しうるので、上記の方式が
望ましい。
【0047】なお、上記の方法により測定された結像特
性補正機構の各被駆動体の駆動量と像シフト量との関係
を示すテーブル(又は関数)、即ち像シフト特性は短時
間では通常変化しないと考えられるが、装置の各部の位
置関係の長期的変動等で変化することも考えられるの
で、定期的なメンテナンス時等に再測定して更新するの
が望ましい。更に、近年の投影露光装置はレチクルRの
照明条件が可変であり、レチクルRを照明する照明光の
入射角が照明条件により変化するので、像シフト量にも
影響が出ると考えられる。このため、像シフト特性(テ
ーブル等)を照明条件毎に求め、そのデータを記憶して
おくのが望ましい。
【0048】なお、上記の例では、結像特性補正機構の
各被駆動体の駆動量と像シフト量との関係に基づいて結
像位置のずれを補正したが、直接結像特性補正機構の各
被駆動体の光軸AXに垂直な方向への変位を測定して補
正する方法も考えられる。この方法では、変位センサが
必要となるが、結像特性補正機構に予想外の変動が生
じ、例えば、結像特性補正機構の駆動量とレンズエレメ
ント7,10の横シフト量との対応関係が著しく変化し
て、予め記憶されたテーブルに基づく調整では誤差が発
生するような場合でも、この方法によれば、誤差が発生
しないという利点がある。
【0049】具体的には、例えば図2に示すように、投
影光学系PLのレンズホルダ8の端部の凸部の内面及び
鏡筒23の端部の凸部の内面に、例えば静電容量式のギ
ャップセンサ38,39をそれぞれ設置する。ギャップ
センサ38は、対向するレンズホルダ6の端部の凸部と
の間隔を測定する。これにより、レンズホルダ6とレン
ズホルダ8との相対的な横方向の変位量(横ずれ量)が
計測される。また、ギャップセンサ39は、対向するレ
ンズホルダ8の端部の凸部との間隔を測定する。これに
より、レンズホルダ8と鏡筒23との相対的な横ずれ量
が計測される。また、レンズホルダ6の鏡筒23に対す
る横ずれ量は上記2つの横ずれ量を合計したものとな
る。レンズエレメント7,10はそれぞれレンズホルダ
6,8に固定されているため、レンズホルダ6,8の横
ずれ量はそのまま、レンズエレメント7,10の横ずれ
量として求められる。
【0050】この場合、レンズホルダ6,8の水平方向
の移動だけでなく、図2の紙面に垂直な軸の周りでの回
転方向への変位も生ずることがある。従って、この回転
方向の変位が生じた場合の、即ちレンズエレメント7,
10の傾斜時における測定精度を上げるために、傾斜の
ピボット位置(旋回中心位置)にギャップセンサ38,
39を配置して回転方向の変位による影響を除去する
か、又は別の位置でも理論的に回転によって発生する変
位に対してのずれを計測することにより、レンズエレメ
ント7,10が傾斜時に横ずれした分も正確に測定でき
る。
【0051】この方法でも、一例として結像特性補正機
構を駆動して、そのときのギャップセンサ38,39の
出力と像シフト量との関係を求める。この場合、像シフ
ト量は上述の例と同様にベースライン測定により求め
る。そして、この求められた関係を前述の方法と同様
に、テーブル又は関数等で記憶する。この方法により、
例えばギャップセンサ38,39の出力がレンズホルダ
6,8の測定面の傾きを含んでいたとしても、実際の像
シフト量の測定値と関係付けられているので、この関係
に基づいて像シフト量を正確に算出できる。なお、レン
ズエレメント7,10の横ずれ量より理論的に結像位置
の横ずれ量を求めるようにしてもよい。
【0052】また、結像特性補正機構としてレチクルR
を駆動する場合、回転方向へ駆動する場合もある。この
際には、像シフトの回転成分も同様に補正を行うことが
考えられる。この場合、レチクルRとウエハWとの相対
回転角のずれは、何れか一方を回転して補正すればよ
い。また、前述の図4(d)に示すレチクルRのパター
ン中心と投影光学系PLの投影像の中心とのずれにより
発生する像シフト成分は、投影倍率を積極的に変化させ
たときのみ発生し、投影倍率が一定の状態での補正では
発生しないので、区別して補正する必要がある。
【0053】次に、本発明の実施の形態の第2の例につ
いて説明する。本例は、ベースライン計測後、結像特性
補正機構の各被駆動体の駆動量が所定値を超えたとき、
ベースライン計測を再び行うものである。装置構成は第
1の例と同様である。本例でも、予め結像特性補正機構
の各被駆動体の駆動量と像シフト量との関係を求める。
次に、この結果に基づいて像シフト量の許容範囲を決定
し、この許容範囲に基づいて、結像特性補正機構の各被
駆動体のそれぞれの1回の補正での限界駆動量を定め
る。なお、関係する投影露光装置が複数ある場合、以上
の像シフト量の許容範囲及び結像特性機構の各被駆動体
の限界駆動量は、投影露光装置1台毎に求めてもよい
し、装置間差が小さければ各投影露光装置に共通の値で
もよい。また、結像特性補正機構が複数の補正機構(被
駆動体等)により構成される場合は、それら複数の補正
機構の駆動による像シフト量の合計値で判定しなければ
ならない。その場合、単純な合計値でもよいし、また、
像シフトへの効きを考慮して重み付けを行う方法でもよ
い。また、この方法はスループットと関係するので、露
光を行うパターンの種類により、像シフト量の許容範囲
を変更することも有効である。例えば高いスループット
をそれほど要求されないプロセスにおいてはこの許容範
囲を狭くしてベースライン計測の回数を増やすようにす
ればよい。そして、本例ではその像シフト量が許容範囲
を超えると予測される毎に、図1のレチクルアライメン
ト顕微鏡1,2及びアライメントセンサ12を用いてベ
ースライン量Lを再計測し、この再計測されたベースラ
イン量Lを用いてXYステージ17の位置合わせを行う
ものとする。なお、像シフト量が許容範囲を超えた場
合、自動的にベースライン計測を行う代わりに、警告を
発するようにしてもよい。
【0054】また、本例では像シフト量の許容範囲から
ベースライン計測のタイミングを設定したが、結像特性
の変化量に許容範囲を設定して、その許容範囲を超える
までは結像特性の補正を行わず、許容範囲を超えた所で
結像特性の補正とベースライン計測とを行うようにして
もよい。これらの方法は、結像特性と像シフト量の許容
範囲とを勘案して、精度及びスループットの面で有利な
方を選択すればよい。また、本例では、結像特性補正機
構の駆動量を基準にして像シフト量を求め、この像シフ
ト量よりベースライン計測のタイミングを決定したが、
図2のレンズエレメント7,10の駆動時にギャップセ
ンサ38,39により計測される横方向の変位量に基づ
いてベースライン計測の要否を判定するようにしてもよ
い。
【0055】本例ではベースラインの測定を実際に行う
ため、第1の例のように、装置状態が変化して各被駆動
体の駆動量と像シフト量との関係が変化しても重ね合わ
せ誤差が発生しない。また、構成が単純で誤差要因が少
なく、調整作業も少ないという利点がある。なお、第1
及び第2の例を組み合わせた方法により像シフトを補正
するようにしてもよい。上述のように、第1の例は実際
の露光時における結像特性補正機構の駆動に伴って発生
する像シフトを、予め求められた結像特性補正機構の駆
動量と像シフト量との関係式又は両者の関係を示すテー
ブル等に基づいて補正するものである。従って、結像特
性補正機構の駆動量が少しでも変化すれば、それに対応
して像シフトが補正される。しかし、像シフトの補正量
が大きくなるとその分補正誤差も大きくなる。一方、第
2の例では、結像特性補正機構の駆動量が所定の限界値
(限界駆動値)の範囲内では像シフトが補正されない。
そこで、第1及び第2の例を組み合わせることにより、
両者の利点を効果的に利用できる。即ち、結像特性補正
機構の各被駆動体の駆動量の或る範囲内においては、第
1の例と同様に予め求められた結像特性補正機構の駆動
量と像シフト量との関係式又は両者の関係を示すテーブ
ル等に基づいて像シフトを補正し、それ以上の範囲にお
いては第2の例と同様にベースライン計測を行って像シ
フト量を求めるようにする。この方法は、両者の利点が
組み合わされ、スループットの低下は殆どなく、直接計
測によらない補正による誤差の発生も抑えることができ
る。この方法では、必要補正量あるいは前回の測定から
の時間等に基づいて、ベースライン計測を実施する基準
を設定すればよい。
【0056】なお、投影光学系の結像特性補正機構とし
て、上述のように被駆動体を駆動する機構の代わりに、
投影光学系の内部の一部のレンズ間に密封された気体の
圧力を調整する機構を用いてもよい。図5は、そのよう
な気体の圧力調整機構を備えた投影光学系の一例の部分
断面図を示し、この図5において、投影光学系51の鏡
筒62に収納されたレンズホルダ53A,53B及び5
3B,53Cの間にそれぞれレンズエレメント54,5
5が固定され、レンズエレメント54,55と、レンズ
ホルダ53Bとの間に密閉空間56が形成されている。
この密閉空間56には、外部の気体供給源58から、レ
ンズホルダ53B及び鏡筒62を貫通する配管57を介
して圧力調整された気体が供給されている。その密閉空
間56の内部圧力を変更して内部の気体の屈折率を変化
させて、投影倍率、等方的ディストーション(樽型ディ
ストーション等)、球面収差、及び像面湾曲等を補正す
ることができる。
【0057】そして、図5に示すように投影光学系51
内部の空気圧力を変化させて結像特性を補正する機構で
も結像位置の横ずれが発生することがある。即ち、図5
において、密閉空間56の隔壁となるレンズエレメント
55が内部圧力の変化に伴って、矢印59で示すように
微妙に光軸AXB方向に移動すると共に、横方向へシフ
トする場合があり、この場合も同様に結像位置が横ずれ
する。この場合、例えば密閉空間56内の圧力と像シフ
ト量との関係をテーブル化しておくことで、その圧力に
応じて像シフト量を補正すればよい。
【0058】なお、上述の例ではオフ・アクシス方式の
アライメントセンサを使用しているが、本発明は例えば
露光光と異なる波長の照明光を使用し、レチクルR及び
投影光学系PLを介してウエハマークの位置を検出する
TTR方式のアライメントセンサを使用する場合にも同
様に適用できる。このTTR方式のアライメントセンサ
では、例えば投影光学系による投影像の像シフト量が波
長により異なる場合、何らかの補正を行わないとやはり
重ね合わせ誤差を生じるため、本発明の方法は有効であ
る。また、レチクルRを介さずに投影光学系を介してウ
エハマークを観察するTTL方式のアライメントセンサ
は、レチクルRのシフトがそのまま重ね合わせ誤差を招
くので、本発明を同様に適用できる。即ち、本発明は露
光波長でレチクルのアライメントマークとウエハのアラ
イメントマークとを同時に観察しない方式のアライメン
トセンサを使用する場合に有効なものである。
【0059】また、本発明はステッパー方式の投影露光
装置に限らず、ステップ・アンド・スキャン方式等走査
露光型の投影露光装置にも同様に適用できる。このよう
に、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0060】
【発明の効果】本発明の第1の投影露光装置によれば、
先ず投影光学系の投影像の結像特性が結像特性補正手段
により補正される。そして、その結像特性補正手段を駆
動したときに発生する投影光学系の投影像の結像位置の
ずれを検出し、基板位置を検出する基板位置検出手段に
より検出された基板位置をその結像位置のずれに基づい
て補正するので、結像特性補正手段の駆動に伴う重ね合
わせ誤差の発生が抑えられ、高い結像特性及び高い重ね
合わせ精度が得られる利点がある。
【0061】また、結像位置ずれ量検出手段が、結像特
性補正手段の駆動量と投影光学系による投影像の結像位
置のずれ量との関係を記憶しておき、この記憶された関
係に基づいて投影像の結像位置のずれ量を求める場合に
は、結像特性補正手段が駆動された場合は、その記憶さ
れた関係に基づいて、その結像位置のずれを瞬時に容易
に求めることができる利点がある。
【0062】また、結像特性補正手段が投影光学系の一
部の光学素子及びマスクの少なくとも一方を、投影光学
系の光軸方向へ駆動するか、又は光軸に垂直な面に対し
て傾斜させる駆動手段である場合には、特に光学素子を
傾斜させるようなときに結像位置の横ずれが発生し易い
ため、本発明が有効である。また、結像特性補正手段が
投影光学系の一部の光学素子間の密封空間内の気体の圧
力を変化させる気体圧力制御手段である場合にも、気体
の圧力調節で光学素子が斜めに移動するようなときには
本発明が有効である。
【0063】また、本発明による第2の投影露光装置に
よれば、本発明の第1の投影露光装置と同様に投影光学
系の結像特性を補正できる。また、結像特性補正手段に
より投影光学系の結像特性を補正した際に生じる結像位
置の横ずれ量を含めて、ベースライン量をベースライン
量計測手段により再計測し、その再計測されたベースラ
イン量に基づいて基板位置検出手段の結果を補正する。
従って、結像特性補正手段の駆動により結像位置のずれ
が生じても重ね合わせ誤差の発生が抑えられる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の実施の形態の一例
を示す一部を切り欠いた概略構成図である。
【図2】図1の投影光学系PLの内部の結像特性補正機
構の一部を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の実施の形態において、ベースライン計
測の方法を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態において、結像特性補正機
構の駆動により生じる結像位置のずれの説明に供する図
である。
【図5】本発明の実施の形態における、結像特性補正機
構の別の例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
R レチクルR PL,51 投影光学系 AX 光軸 W ウエハ 1,2 レチクルアライメント顕微鏡 5a,5b 駆動素子(レチクル用) 6,8 レンズホルダ 7,10,54,55 レンズエレメント 9a,9b,11a,11b 駆動素子(レンズエレメ
ント用) 12 アライメントセンサ 13 ウエハホルダ 14 Zチルトステージ 15 基準板 16 レーザ干渉計 17 XYステージ 19 主制御系 20 結像特性制御系 21 結像特性データ記憶部 22 環境センサ 31a,31b レチクルアライメントマーク 40,41,42 基準マーク 56 密閉空間 57 配管 58 気体供給源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成された転写用のパターンの
    像を投影光学系を介して感光性の基板上に結像投影する
    投影露光装置において、 前記基板上に形成された位置合わせ用マークの位置を検
    出する基板位置検出手段と、 前記投影光学系の結像特性を補正する結像特性補正手段
    と、 該結像特性補正手段の駆動により発生する前記投影光学
    系による投影像の結像位置のずれ量を求める結像位置ず
    れ量検出手段と、 該結像位置ずれ量検出手段によって求められる結像位置
    のずれ量に基づいて、前記基板位置検出手段の検出結果
    を補正する検出位置補正手段と、 を有することを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の投影露光装置であって、 前記結像位置ずれ量検出手段は、前記結像特性補正手段
    の駆動量と前記投影光学系による投影像の結像位置のず
    れ量との関係を記憶しておき、該記憶された関係に基づ
    いて前記投影像の結像位置のずれ量を求めることを特徴
    とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の投影露光装置であ
    って、 前記結像特性補正手段は、前記投影光学系の一部の光学
    素子及び前記マスクの少なくとも一方を、前記投影光学
    系の光軸方向へ駆動するか、又は該光軸に垂直な面に対
    して傾斜させる駆動手段であることを特徴とする投影露
    光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の投影露光装置であ
    って、 前記結像特性補正手段は、前記投影光学系の一部の光学
    素子間の密封空間内の気体の圧力を変化させる気体圧力
    制御手段であることを特徴とする投影露光装置。
  5. 【請求項5】 マスク上の転写用のパターンの像を投影
    光学系を介して感光性の基板上に結像投影する投影露光
    装置において、 前記基板上に形成された位置合わせ用マークの位置を検
    出する基板位置検出手段と、 前記投影光学系の結像特性を補正する結像特性補正手段
    と、 前記基板位置検出手段の検出中心と前記投影光学系によ
    る投影像の中心との間隔であるベースライン量を計測す
    るベースライン量計測手段と、 該ベースライン量計測手段により計測されるベースライ
    ン量に基づいて、前記基板位置検出手段の検出結果を補
    正する検出位置補正手段と、を備え、 前記結像特性補正手段を介して前記投影光学系の結像特
    性を補正した際に、前記ベースライン量計測手段により
    ベースライン量を再計測することを特徴とする投影露光
    装置。
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