JP2002246287A - 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法

Info

Publication number
JP2002246287A
JP2002246287A JP2001039757A JP2001039757A JP2002246287A JP 2002246287 A JP2002246287 A JP 2002246287A JP 2001039757 A JP2001039757 A JP 2001039757A JP 2001039757 A JP2001039757 A JP 2001039757A JP 2002246287 A JP2002246287 A JP 2002246287A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
wafer
exposure
reticle
alignment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001039757A
Other languages
English (en)
Inventor
Naomasa Shiraishi
直正 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2001039757A priority Critical patent/JP2002246287A/ja
Publication of JP2002246287A publication Critical patent/JP2002246287A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のウエハステージと、複数のアライメン
トセンサとを用いて露光を行う場合に、露光開始前の準
備時間を短縮して、生産性を向上させる。 【解決手段】 ウエハベース18上に2台のウエハステ
ージ15a,15bを移動自在に載置して、レチクルR
のパターンを投影する投影光学系PLを挟むように2つ
のアライメントセンサ13a,13bを配置し、レチク
ルRの上方にレチクルR及び投影光学系PLを介して被
検マークを検出するレチクルアライメント顕微鏡5a,
5bを配置する。アライメントセンサ13a,13bの
位置検出誤差をレチクルアライメント顕微鏡5aを用い
て計測しておき、一方のウエハステージ15a(又は1
5b)で露光を行う際に、他方のウエハステージ15b
(又は15a)ではアライメントセンサ13b(又は1
3a)を用いてウエハのアライメントを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、又は薄膜磁
気ヘッド等の各種デバイスを製造するためのフォトリソ
グラフィ工程中で、マスクパターンを感光基板上に転写
するために使用される露光方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路、液晶ディスプレイ等の
電子デバイスの微細パターンを形成するためのフォトリ
ソグラフィ工程では、形成すべきパターンを4〜5倍程
度に比例拡大して描画したマスクとしてのレチクル(又
はフォトマスク等)のパターンを、一括露光方式又は走
査露光方式の投影露光装置を用いて被露光基板としての
ウエハ(又はガラスプレート等)上に縮小転写する方法
が用いられている。例えば半導体集積回路の製造におい
ては、ウエハ上に数十層に亘って相互に所定の位置関係
を保って微細パターンを形成する必要があるため、投影
露光装置を用いてウエハ上の2層目以降のレイヤにパタ
ーンを転写する際には、その下のレイヤに形成されてい
るパターンとこれから露光するパターンとの位置合わせ
(アライメント)を高精度に行う必要がある。
【0003】このため、投影露光装置にはウエハ上の各
ショット領域に付設されているアライメントマーク(ウ
エハマーク)の位置を正確に検出するためのウエハ用の
アライメントセンサが装備されており、投影露光装置で
はそのアライメントセンサの検出結果に基づいて、ウエ
ハ上の各ショット領域に形成されている既存パターンに
正確に重なるように、新たなレチクルのパターンを露光
転写する。超LSI等の集積度が向上するにつれて、複
数のレイヤ間の重ね合わせ誤差の許容値は益々小さくな
っており、アライメントセンサにも極めて高い検出精度
が要求されるようになっている。
【0004】アライメントセンサには各種の検出方式が
あるが、顕微鏡と同様に被検マークの拡大像を形成し、
その像の撮像信号を用いて被検マークの位置を検出する
FIA(Field Image Alignment) 方式のような撮像方式
が現在の主流となっている。FIA方式では、ウエハ上
に塗布されたフォトレジスト(感光材料)を感光させな
いために、被検マークを検出するための照明光(アライ
メント光)として波長500nm以上の比較的長波長の
光が使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く高い重ね合
わせ精度を得るために、投影露光装置には高精度のウエ
ハ用のアライメントセンサが装備されている。最近は、
重ね合わせ精度を高めるばかりではなく、半導体素子等
の低価格化に伴い、投影露光装置のスループット(処理
能力)向上に対する要求はとどまるところを知らない。
即ち、かつては、直径127mmのウエハに対するスル
ープットは1時間当たり60枚前後であったものが、現
在は、直径200〜300mmのウエハに対して、1時
間当たり100枚以上のスループットが要求されてい
る。
【0006】このような高スループットを実現するため
には、ウエハを載置するステージ(ウエハステージ)
を、互いに独立に駆動可能な状態で2台設けてダブル・
ステージ方式として、ウエハステージ上のウエハの交
換、ウエハ上のアライメントマークの位置検出、及びウ
エハヘのレチクルのパターンの露光といった一連の動作
について、2台のウエハステージ上のウエハを同時に並
列に処理することが望ましい。更に、より効率的にこれ
らの動作を並列に実行するためには、上記の2台のウエ
ハステージに対応させて、アライメントセンサも2個備
えることがより望ましい。これによって、一方のウエハ
ステージ上のウエハを、投影光学系の直下で露光してい
る間に、他方のウエハステージ上のウエハの交換、及び
アライメントマークの検出(アライメント)を行なうこ
とができ、スループットの大幅な向上が可能になる。
【0007】しかしながら、このようにダブル・ステー
ジ方式で2個のアライメントセンサを備えた場合には、
双方のアライメントセンサ間の相対的な位置検出誤差
が、重ね合わせ精度(位置合わせ精度)を劣化させるこ
とになる。従来も、アライメントセンサに起因する重ね
合わせ誤差は存在したが、例えばテスト露光を行なうこ
とでその誤差量を計測し、この計測結果に基づいて補正
することが可能であった。しかし、アライメントセンサ
が2個の場合に単にテスト露光方式を適用すると、双方
のセンサを使用してのテスト露光が必要となり、実際の
露光の開始前に必要となる準備時間が増大し、露光時の
スループットが向上しても、半導体素子等を製造するた
めの工程全体としての生産性がそれ程向上しなくなる恐
れがある。
【0008】本発明は、斯かる点に鑑み、露光対象の物
体をそれぞれ位置決めする複数の可動ステージと、これ
に対応した複数のマーク検出系(アライメントセンサ)
とを用いて露光を行う場合に、露光開始前の準備時間を
短縮でき、半導体素子等のデバイスを全体として高い生
産性で製造できる露光技術を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による露光方法
は、露光ビームによって複数の物体(W1,W2)を順
次露光する露光方法において、互いに異なる位置に配置
されてそれぞれその物体上のマークの位置を検出する複
数の第1のマーク検出系(13a,13b)と、その複
数の第1のマーク検出系とは異なる位置に配置された第
2のマーク検出系(5a)とを用意し、その第2のマー
ク検出系を用いてその複数の第1のマーク検出系の位置
検出誤差を求める第1工程と、その複数の第1のマーク
検出系を用いてその複数の物体上のマーク(33x,3
3y)の位置を検出し、この検出結果をその第1工程で
求めた位置検出誤差で補正する第2工程と、この第2工
程で得られた位置情報に基づいて順次その複数の物体の
位置合わせを行いつつ、その複数の物体を順次露光する
第3工程とを有するものである。
【0010】斯かる本発明によれば、その第2のマーク
検出系によって、例えばその複数の第1のマーク検出系
により位置検出された物体上の位置検出用のマークを検
出し、この検出結果を処理することで、その複数の第1
のマーク検出系の位置検出誤差(オフセット等)を検出
することができる。このため、その第1のマーク検出系
を複数個搭載し、これらを効率的に運用して、露光動作
と並列にアライメントを行なう場合に、露光開始前に例
えばテスト露光によってその複数の第1のマーク検出系
のそれぞれの位置検出誤差を計測する工程(準備工程)
を省略して、準備時間を短縮した上で、それらの第1の
マーク検出系自体に起因する位置検出誤差の悪影響を除
去できるため、高精度に高い生産性で露光を行うことが
できる。
【0011】この場合、その複数の物体の先頭から所定
数の物体(例えば1ロットの先頭の基板)を用いて、そ
の第1工程においてその複数の第1のマーク検出系の位
置検出誤差を求めるようにしてもよい。これによって、
更に処理を高速化できる。次に、本発明による露光装置
は、露光ビームによって複数の物体(W1,W2)を順
次露光する露光装置において、それぞれその物体の位置
決めを行う複数の可動ステージ(15a,15b)と、
その複数の可動ステージに対応して配置されてそれぞれ
その物体上のマークの位置を検出する複数の第1のマー
ク検出系(13a,13b)と、その複数の第1のマー
ク検出系とは異なる位置に配置された第2のマーク検出
系(5a)と、その第2のマーク検出系の検出結果に基
づいてその複数の第1のマーク検出系の位置検出誤差を
求め、この位置検出誤差でその複数の第1のマーク検出
系の検出結果を補正する演算系(51)とを有するもの
である。斯かる露光装置によって本発明の露光方法を実
施できる。
【0012】この場合、その可動ステージに対してその
物体の着脱を行うローダ部(22a,22b)を、その
複数の可動ステージのそれぞれに対応して複数個設ける
ことが望ましい。これによって、その複数の可動ステー
ジ上の物体の交換を互いに独立に行うことができ、更に
処理時間を短縮できる。また、その複数の第1のマーク
検出系は、一例として波長が500nm以上の光を用い
て被検マークを検出するものである。これによって、露
光対象の物体が感光材料が塗布された基板である場合
に、その感光材料を感光させることなくアライメントを
行うことができる。
【0013】また、マスク(R)を通過した露光ビーム
を用いてその複数の可動ステージ上の物体を順次露光す
る共通の投影光学系(PL)を設け、その第2のマーク
検出系は、その投影光学系の少なくとも一部を使用する
ことが望ましい。更に、その第2のマーク検出系は、そ
のマスク上のマーク(31a)とその物体上のマークと
をその投影光学系を介して同時に検出することが望まし
い。このようにその第2のマーク検出系をTTL(Thro
ugh The Lens)方式、又はTTR(Through The Reticl
e)方式とすることで、その複数の第1のマーク検出系の
位置検出誤差を高精度に求めることができる。
【0014】また、その第2のマーク検出系は、その露
光ビームと実質的に同一波長の光を用いて被検マークを
検出することが望ましい。これによって、投影光学系P
Lの色収差による誤差の発生を防止できる。但し、別の
方式として、マスク(R)を通過した露光ビームを用い
てその複数の可動ステージ上の物体を順次露光する共通
の投影光学系(PL)を有する場合に、その第2のマー
ク検出系を、その投影光学系の近傍に配置されて、その
投影光学系を介することなく被検マークを検出する検出
系(13c)としてもよい。
【0015】次に、本発明のデバイス製造方法は、本発
明の露光方法を用いてデバイスパターンをワークピース
上に転写する工程を有するものである。本発明によっ
て、各種デバイスを高精度に、かつ高い生産性で量産す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は、ダブル・ステ
ージ方式のウエハステージ系を備えたステップ・アンド
・スキャン方式(走査露光方式)の投影露光装置を用い
て露光を行う場合に本発明を適用したものである。
【0017】図1は、本例の投影露光装置を示す概略構
成図であり、この図1において、露光光源1としては、
真空紫外域の波長193nmのArFエキシマレーザが
使用されている。それ以外に露光光源として、波長15
7nmのF2 レーザ(フッ素レーザ)、波長146nm
のKr2 レーザ(クリプトンダイマーレーザ)、波長2
48nmのKrFエキシマレーザ、YAGレーザの高調
波発生装置、又は半導体レーザの高調波発生装置等のレ
ーザ光源、又は水銀ランプ等の輝線ランプ等も使用でき
る。
【0018】露光光源1から射出された露光ビームとし
ての露光光ILは、整形光学系2、及び照明光学系3を
介してマスクとしてのレチクルRのパターン面(下面)
を照明する。照明光学系3は、オプティカル・インテグ
レータ、照明系の開口絞り(σ絞り)、リレーレンズ
系、視野絞り、及びコンデンサレンズ系等を備えてい
る。レチクルRを透過した露光光ILは、投影光学系P
Lを介して例えば1/4〜1/5倍程度の縮小倍率で、
露光対象の物体又は被露光基板としてのウエハ(wafer)
W1(又はW2)上にそのレチクルRのパターンの像を
形成する。本例の投影露光装置のウエハステージ系はダ
ブル・ステージ方式であるため(詳細後述)、投影光学
系PLの像面側には2枚のウエハW1,W2が互いに独
立に移動自在に保持されている。ウエハW1,W2は例
えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insu
lator)等の円板状の基板であり、その上にフォトレジス
ト(感光材料)が塗布されている。
【0019】また、ウエハW1,W2のアライメントを
行うために、投影光学系PLをX方向に挟むようにオフ
・アクシス方式で画像処理方式の1対のウエハ用のアラ
イメントセンサ13a及び13bが配置されている。第
1のマーク検出系としてのアライメントセンサ13a及
び13bは、例えばハロゲンランプ等からの波長500
nm以上の比較的広い波長域の照明光で被検マークを照
射して指標板上にその像を形成し、その像の撮像信号を
画像処理して指標マークを基準としてその被検マークの
位置を検出するFIA(Field Image Alignment)方式よ
りなる結像方式のセンサである。
【0020】なお、被検マークが、STI(Shallow Tr
ench Isolation)工程を経た後にCMP(Chemical & M
echanical Polishing)プロセスで平坦化され、その後可
視光を透過しない膜(例えばポリシリコン膜)が成膜さ
れているマークである場合には、マーク検出光としては
赤外域の波長を用いるようにすることが望ましい。例え
ば、FIA方式のアライメント系においては、ハロゲン
ランプと被検マークとの間の光路上に波長選択フィルタ
を配置して、マークに対して赤外光を照射するように構
成することが望ましい。なお、STI,CMP工程を経
て、且つ非可視光透過膜がその上に成膜されているマー
クを検出する場合に、赤外光を使用することは、上述し
たFIA方式のアライメント系に限られず、他のマーク
検出系でも同様である。
【0021】投影光学系PLとしては、屈折系の他に、
例えば国際公開(WO) 00/39623 号に開示されているよう
に、1本の光軸に沿って複数の屈折レンズと、それぞれ
光軸の近傍に開口を有する2つの凹面鏡とを配置して構
成される直筒型の反射屈折系、又は例えば特願2000
−59268に開示されているように、レチクルからウ
エハに向かう光軸を持つ光学系と、その光軸に対してほ
ぼ直交する光軸を持つ反射屈折系とを有する反射屈折系
などを使用することができる。以下、投影光学系PLの
光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図
1の紙面に平行にX軸を、図1の紙面に垂直にY軸を取
って説明する。露光時のレチクルR及びウエハW1,W
2の走査方向はY方向である。
【0022】先ず、レチクルRはレチクルベース8上に
Y方向に走査可能に載置されたレチクルステージ7上に
保持されている。レチクルベース8は、不図示のコラム
に支持されており、レチクルステージ7の2次元的な位
置は、レチクルステージ7上の移動鏡10(実際にはX
軸用、Y軸用の2軸分がある。)、及びこれに対応して
配置されたレーザ干渉計9によって計測され、この計測
値が装置全体の動作を統轄制御する主制御系51に供給
され、その計測値及び主制御系51からの制御情報に基
づいて不図示のレチクルステージ制御系がレチクルステ
ージ7の位置及び速度を制御する。レチクルベース8、
レチクルステージ7、及びこの駆動機構(不図示)等か
らレチクルステージ系が構成されている。レチクルステ
ージ系は、気密室としてのレチクルステージ室11内に
収納されている。
【0023】一方、ウエハW1及びW2は、それぞれ不
図示のウエハホルダを介して可動ステージ(又は基板ス
テージ)としてのウエハステージ15a及び15b上に
保持され、ウエハステージ15a及び15bはウエハベ
ース18上に互いに独立にY方向に走査可能に、かつX
方向、Y方向にステップ移動可能に載置されている。ウ
エハベース18は、床上に防振台19a,19b(実際
には3台又は4台が配置されている)を介して設置され
ている。防振台19a,19bは、一例としてエアーダ
ンパと電磁式のアクチュエータ(ボイスコイルモータ
等)とを組み合わせて構成されており、エアーダンパに
よって高周波数の振動を遮断し、アクチュエータから低
周波数の振動を相殺するための振動を発生させること
で、ウエハステージ15a,15bの走査又はステップ
移動により生じる振動が投影光学系PLやレチクルステ
ージ系に伝達することが防止される。
【0024】ウエハステージ15a,15bは不図示の
駆動機構(リニアモータ等)によってX方向、Y方向に
駆動され、ウエハステージ15a,15bにはそれぞれ
ウエハW1,W2のZ方向の位置(フォーカス位置)、
並びにX軸及びY軸の回りの傾斜角を制御するZレベリ
ング機構が組み込まれている。ここで、ウエハステージ
15a,15bの位置計測システムにつき図2を参照し
て説明する。
【0025】図2は、図1のウエハステージ15a,1
5bを示す平面図であり、この図2において、第1のウ
エハステージ15aの−X方向の側面及び+Y方向の側
面にそれぞれ移動鏡17ax及び17ayが固定され、
第2のウエハステージ15bの+X方向の側面及び+Y
方向の側面にそれぞれ移動鏡17bx及び17byが固
定されている。また、ウエハステージ15aの右上部、
及びウエハステージ15bの左上部にはそれぞれ複数の
基準マークが形成された実質的に同一の基準マーク部材
14a,14bが、その表面がウエハW1,W2の表面
と同じ高さになるように固定されている。更に、ウエハ
ベース18をX方向に挟むようにX軸のレーザ干渉計1
6ax及び16bxが配置され、ウエハベース18の+
Y方向の側面の中央にY軸のレーザ干渉計16cが配置
され、このレーザ干渉計16cをX方向に挟むようにY
軸のレーザ干渉計16ay及び16byが配置されてい
る。
【0026】本例では、アライメントセンサ13a,1
3bの検出中心、及び投影光学系PLの露光中心(本例
では光軸AX)はX軸に平行な直線上に位置しており、
X軸のレーザ干渉計16ax,16bxの光軸は、アラ
イメントセンサ13a,13bの検出中心及び投影光学
系PLの光軸AXをX方向に通過している。また、Y軸
のレーザ干渉計16c、及びレーザ干渉計16ay,1
6byの光軸はそれぞれ投影光学系PLの光軸、及びア
ライメントセンサ13a,13bの検出中心をY方向に
通過している。そして、第1のウエハステージ15a上
のウエハW1を露光する際にはウエハステージ15aが
投影光学系PLの直下側に移動して、ウエハステージ1
5aの位置がレーザ干渉計16ax,16cによって計
測され、第2のウエハステージ15b上のウエハW2を
露光する際にはウエハステージ15bが投影光学系PL
の直下側に移動して、ウエハステージ15bの位置がレ
ーザ干渉計16bx,16cによって計測される。
【0027】一方、第1のウエハステージ15a上のウ
エハW1のアライメントを行う場合には、ウエハステー
ジ15aはアライメントセンサ13aの直下(視野)側
に移動して、ウエハステージ15aの位置はレーザ干渉
計16ax,16ayによって計測され、第2のウエハ
ステージ15b上のウエハW2のアライメントを行う場
合には、ウエハステージ15bはアライメントセンサ1
3bの直下側に移動して、ウエハステージ15bの位置
はレーザ干渉計16bx,16byによって計測され
る。これによって、露光時には投影光学系PLの露光中
心に対してアッベ誤差(傾き角に対する1次誤差)が生
じない状態で、そして、アライメント時にはアライメン
トセンサ13a,13bの検出中心に対してアッベ誤差
が生じない状態で、それぞれウエハステージ15a,1
5bの位置を高精度に計測することができる。それらの
レーザ干渉計16ax,16bx、及び16c,16a
y,16byの計測値は図1の主制御系51に供給され
ている。
【0028】図1に戻り、上記のレーザ干渉計の計測
値、及び主制御系51からの制御情報に基づいて、ウエ
ハステージ制御系(不図示)がウエハステージ15a,
15bのX方向、Y方向の位置及び速度を制御する。ま
た、ウエハステージ15a,15bは、それぞれ不図示
のオートフォーカスセンサ(斜入射方式で光学式のセン
サ)からのウエハW1,W2の表面の複数の計測点での
フォーカス位置(Z方向の位置)の情報に基づいて、露
光中にウエハW1,W2の表面が投影光学系PLの像面
に合焦されるように、サーボ方式でウエハW1,W2の
フォーカス位置及び傾斜角を制御する。
【0029】ウエハベース18、2台のウエハステージ
15a,15b、及びこの駆動機構(不図示)等からダ
ブル・ステージ方式のウエハステージ系12が構成さ
れ、ウエハステージ系12は、気密室としてのウエハス
テージ室20内に収納されている。例えばウエハステー
ジ15a上のウエハW1の露光時には、レチクルRのパ
ターン像を投影光学系PLを介してウエハW1上に投影
した状態で、レチクルステージ7及びウエハステージ1
5aを介してレチクルR及びウエハW1を投影倍率を速
度比としてY方向に同期して走査する動作と、ウエハW
1をステップ移動する動作とがステップ・アンド・スキ
ャン方式で繰り返されて、ウエハW1上の各ショット領
域にレチクルRのパターン像が転写される。同様に他方
のウエハステージ15b上のウエハW1に対する露光も
ステップ・アンド・スキャン方式で行われる。
【0030】本例では、一方のウエハステージ15a上
のウエハW1に対する露光時に、他方のウエハステージ
15bではウエハ交換及びウエハのアライメント等を並
行して行うことができるため、露光工程のスループット
を高めることができる。さて、このようにウエハステー
ジ15a,15b上のウエハW1,W2に対する露光を
行う際には、予めウエハW1,W2のアライメントを行
っておく必要がある。その際に、ウエハW1,W2上の
位置合わせ用のマーク、即ちアライメントマーク(以
下、「ウエハマーク」と言う。)の検出は、上記のアラ
イメントセンサ13a,13bによって行われる。アラ
イメントセンサ13a,13bの検出信号(撮像信号)
は、アライメント信号処理系52に供給される。
【0031】図3は、第1のウエハステージ15aを示
す平面図であり、この図3において、ウエハステージ1
5a上のウエハW1の表面はX方向、Y方向に所定ピッ
チで複数のショット領域32に分割され、ショット領域
32の間のストリートライン領域36に、各ショット領
域32に対応するようにX方向に沿ったライン・アンド
・スペースパターンよりなるX軸の1次元のウエハマー
ク33x、及びウエハマーク33xを90°回転した形
状のY軸の1次元のウエハマーク33yが付設されてい
る。ウエハマーク33x,33yは凹凸マーク、又は所
定の反射率分布を持つマークとして形成されているが、
1次元マークの他にボックス・イン・ボックスマークの
ような2次元マークを使用してもよく、そのウエハマー
クをショット領域32の内部に形成してもよい。
【0032】また、ウエハステージ15a上の基準マー
ク部材14a上には、アライメントセンサ13a用の2
次元の基準マーク35a(一例としてX方向及びY方向
のライン・アンド・スペースパターンの組み合わせ)を
X方向に挟むように、レチクル用の2次元の枠型の基準
マーク34a,34bが形成されている。基準マーク3
4a,34bと基準マーク35aとの位置関係は、予め
高精度に計測されて主制御系51内の記憶部に記憶され
ている。同様に、図2の第2のウエハステージ15b上
の基準マーク部材14b上には、中央の基準マーク35
bをX方向に挟むように2つのレチクル用の基準マーク
(不図示)が形成されている。
【0033】この構成で、アライメントセンサ13aを
用いてウエハW1上のウエハマーク33xを観察する
と、その中の指標板には、図4(A)に示すように、指
標マーク37xに挟まれるようにウエハマーク33xの
像33xPが形成され、これらの像が2次元撮像素子上
にリレーされる。図1のアライメント信号処理系52で
は、アライメントセンサ15aからの検出信号を処理し
て、指標マーク37xの中心(検出中心)に対するウエ
ハマーク33xのX方向への位置ずれ量を検出し、この
検出結果を主制御系51に供給する。同様に、検出中心
に対するY軸のウエハマーク33yの位置ずれ量も主制
御系51に供給される。
【0034】主制御系51では、アライメントセンサ1
3aで検出されるウエハマーク33x,33yの位置ず
れ量を、レーザ干渉計16ax,16ayで計測される
ウエハステージ15aの座標に加算することによって、
アライメントセンサ13aの検出中心を基準としたウエ
ハマーク33x,33yの配列座標、ひいてはショット
領域32の配列座標を求める。実際には、例えば特公平
4−47968号公報で開示されているように、ウエハ
上から選択された所定個数のショット領域のウエハマー
クの座標を計測し、この計測結果を統計処理して全部の
ショット領域の配列座標を求めるエンハンスト・グロー
バル・アライメント(EGA)方式でアライメントが行
われる。他方のアライメントセンサ13bについても、
同様にウエハW2上のウエハマークの位置を検出するこ
とができる。
【0035】また、図1において、レチクルステージ室
11中のレチクルRの上方には、レチクルR上の位置合
わせ用マーク、即ちレチクルのアライメントマーク(以
下、「レチクルマーク」と言う。)31a及び31bの
位置を検出するために、光路折り曲げ用のミラー6a及
び6bを介して、第2のマーク検出系としてのレチクル
アライメント顕微鏡(以下、「RA顕微鏡」と言う。)
5a及び5bが配置されている。レチクルマーク31
a,31bとレチクルRの原版パターンとの位置関係
は、予め高精度に計測されて主制御系51内の記憶部に
記憶されている。RA顕微鏡5a,5bはそれぞれ露光
光ILと同じ波長の照明光ILa,ILbで、TTR
(Through The Reticle)方式で被検マークを検出する画
像処理方式(結像方式)のセンサであり、RA顕微鏡5
a,5bには露光光源1中で分岐された露光光の一部が
それぞれ送光光学系4a及び4bを介して供給されてい
る。
【0036】レチクルRのアライメント時には、一例と
して図1のレチクルマーク31a,31bの投影光学系
PLによる像とほぼ同じ位置にそれぞれ図3の基準マー
ク34a,34bが来るように、ウエハステージ15a
の位置決めが行われる。この状態で、一方のRA顕微鏡
5aは、露光光ILと同じ波長の照明光で一方のレチク
ルマーク31aを照明すると共に、レチクルR及び投影
光学系PLを介してウエハステージ15a上の基準マー
ク34aを照明する。照明光が露光波長であるため、レ
チクルマーク31aと基準マーク34aとは投影光学系
PLに関して互いに共役な面上に配置されており、極め
て高い計測精度が得られる。その基準マーク34aで反
射された照明光、及びレチクルマーク31aで反射され
た照明光は、RA顕微鏡5a内の結像光学系を介して基
準マーク34aの像、及びレチクルマーク31aの像を
2次元撮像素子上に重ねて形成し、この像の撮像信号が
アライメント信号処理系52に供給される。
【0037】図4(B)は、RA顕微鏡5aの視野を示
し、この図4(B)において、枠状のレチクルマーク3
1aの中に小さい枠状の基準マーク34aの像34aR
が形成されている。図1のアライメント信号処理系52
は、その撮像信号を処理してレチクルマーク31aの像
の中心に対する基準マーク34aのX方向、Y方向の位
置ずれ量を求める。同様に他方のRA顕微鏡5bの撮像
信号をアライメント信号処理系52で処理することによ
って、他方のレチクルマーク31bの像の中心に対する
基準マーク34bの位置ずれ量を求め、これらの位置ず
れ量を主制御系51に供給する。主制御系51では、2
つの基準マーク34a,34bの位置ずれ量から、レチ
クルマーク31a,31bの像の中心に対する基準マー
ク34a,34bの中心のX方向、Y方向への位置ずれ
量、及び前者のマーク像の中心を結ぶ直線に対する後者
のマークの中心を結ぶ直線の傾斜角を求める。そして、
求められた位置ずれ量、及び傾斜角が所定の許容範囲内
に収まるように、主制御系51は一例としてレチクルス
テージ7を介してレチクルRの位置及び回転角を調整す
ることで、レチクルRのアライメントが行われる。同様
にして、他方のウエハステージ15b上の基準マーク部
材14bを用いることによっても、レチクルRのアライ
メントを行うことができる。
【0038】更に本例ではRA顕微鏡5a,5bは、第
2のマーク検出系として、後述のように2つのアライメ
ントセンサ13a,13bの位置検出誤差を求める場合
にも使用することができる。更に、図2に示すように、
ウエハステージ系12の上部の投影光学系PLに対して
+Y方向に近接する位置に、アライメントセンサ13
a,13bと同じくオフ・アクシス方式で結像方式の第
3のアライメントセンサ13cが配置され、アライメン
トセンサ13cの撮像信号も図1のアライメント信号処
理系52に供給されている。この第3のアライメントセ
ンサ13cは、RA顕微鏡5a,5bと同様に第2のマ
ーク検出系に対応しており、このアライメントセンサ1
3cを使用しても、後述のように2つのアライメントセ
ンサ13a,13bの位置検出誤差を求めることができ
る。
【0039】更に、本例の露光光ILは実質的に真空紫
外光であるため、露光光源1からウエハW1,W2まで
の露光光ILの光路からは、真空紫外光に対する吸収の
強い吸収性ガス(酸素、水蒸気、二酸化炭素、及び有機
ガス等)を排除し、代わりに露光光ILを透過する気
体、即ち露光光ILに対する透過率の高い気体(以下、
「パージガス」と言う。)でその光路を置換する必要が
ある。そのパージガスとしては、例えば窒素若しくは希
ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセ
ノン、ラドン)、又はこれらの混合気体が使用できる。
希ガスの中で、ヘリウムは熱伝導率が高く温度安定性に
優れ、気圧の変化に対する屈折率の変動量が小さいた
め、結像特性の安定性等を重視する場合にはパージガス
としてはヘリウムが好ましい。但し、運転コストを低く
抑えたいような用途では、パージガスとして窒素を使用
してもよい。
【0040】そこで、本例では、整形光学系2と照明光
学系3とが収納されているサブチャンバ(不図示)、レ
チクルステージ室11、投影光学系PL、及びウエハス
テージ室20よりなる各気密室の内部の気体はそのパー
ジガスによって置換されている。そのパージガスによる
置換は、一例として、各気密室の隔壁の一部に排気管及
び給気管を接続し、給気管よりそのパージガスを供給
し、排気管より内部の気体を流出させるようにしたフロ
ー制御、又はそれらの内部を一度減圧してパージガスを
再充填する方式で行なうことができる。
【0041】なお、本例のように露光光ILがArFエ
キシマレーザ(波長193nm)である場合には、吸収
性ガスによる吸収はF2 レーザ(波長157nm)など
に比べれば少ないため、ウエハ上での露光光の照度の点
からは、露光光ILの光路の全部に高純度のパージガス
を供給する必要性は必ずしもない。しかしながら、本例
のようにウエハステージ系12がダブル・ステージ方式
である場合には、レーザ干渉計16ax,16bx,1
6ay,16by,16cの光路長が増大し、この状態
で計測ビームの光路上の雰囲気気体の密度揺らぎが大き
くなると、ウエハステージ15a,15bの位置計測誤
差も増大する恐れがある。従って、露光波長が、吸収性
ガスによる吸収の比較的少ない波長(例えばKrFエキ
シマレーザ、又は本例のようにArFエキシマレーザ)
の場合でも、ウエハステージ室20を形成し、その中を
密度変化に対する屈折率変化の小さなヘリウムよりなる
パージガスで置換することで、レーザ干渉計16ax,
16bx〜16cの計測誤差を小さくして、転写パター
ンの位置精度の向上を図ることができる。
【0042】また、本例では図2に示すように、ウエハ
ステージ室20に隣接して予備室29が配置され、予備
室29内にウエハステージ系12に対してウエハの搬入
及び搬出を行うためのウエハローダ系30が配置されて
いる。即ち、ウエハステージ室20のアライメントセン
サ13a,13bの近傍に設けられた開口を覆うよう
に、予備室29内に気密室よりなるロードロック室21
a,21bが設置され、ロードロック室21a,21b
とウエハステージ室20との間には開閉自在のシャッタ
27a,27bが配置され、ロードロック室21a,2
1bと予備室29内の他の空間との間の開口を開閉する
ためのシャッタ28a,28bも配置されている。シャ
ッタ27a,27bを開ける際には、シャッタ28a,
28bが閉じられて、ロードロック室21a,21b中
にウエハステージ室20内に供給される気体と同じパー
ジガスが充填されている。なお、露光波長が比較的長
く、ウエハW1,W2の近傍の空間をパージガスで置換
する必要がない場合には、ロードロック室21a,21
b中にもパージガスを供給する必要がないことは言うま
でもない。
【0043】また、ロードロック室21a及び21b内
にそれぞれウエハステージ15a及び15bとの間でウ
エハの受け渡しを行うためのロードアーム22a及び2
2bが配置され、ロードロック室21a,21bの手前
に搬送ライン23、及びウエハを収納するウエハカセッ
ト26が設置されている。ウエハカセット26は大気環
境下に設置されている。また、搬送ライン23に沿って
X方向に移動自在に、ウエハカセット26との間でウエ
ハの受け渡しを行う搬送アーム25が配置され、搬送ラ
イン23上にはロードロック室21a,21bとの間で
ウエハの受け渡しを行うための搬送アーム24a,24
bも配置されている。これらのロードアーム22a,2
2b、搬送ライン23、搬送アーム24a,24b,2
5、及びウエハカセット26等からウエハローダ系30
が構成されている。
【0044】次に、本例の投影露光装置で1ロットのウ
エハに対して露光を行う場合の露光シーケンスの一例に
つき、図5のフローチャートを参照して説明する。先
ず、図5のステップ101において、図2に示すよう
に、その1ロット中の先頭(1枚目)のウエハ(ウエハ
W1とする)は、ウエハカセット26より搬送アーム2
5によって取り出され、搬送アーム24aに渡された
後、ロードロック室21aに搬入さる。ここで、ウエハ
周辺の気体がパージガスで置換された後、ウエハW1は
ロードアーム22aにより第1のウエハステージ15a
上にロードされる。次に2枚めのウエハ(ウエハW2と
する)は、ウエハカセット26より搬送アーム25、及
び搬送アーム24bを介してロードロック室21bに搬
入されて、その周辺の気体がパージガスで置換された
後、ロードアーム22bにより第2のウエハステージ1
5b上にロードされる。
【0045】次のステップ102において、第1のウエ
ハステージ15aを駆動してウエハW1上の所定のショ
ット領域に付設されたウエハマーク33x,33yを順
次アライメントセンサ13aの視野内に移動して、それ
らのウエハマークの位置を計測する。この動作と並行し
て、アライメントセンサ13bを用いて第2のウエハス
テージ15b上のウエハW2の所定のウエハマークの位
置を計測する。これらの計測値を用いて図1の主制御系
51では、ウエハW1上の全部のショット領域の配列座
標(アライメントセンサ13aの検出中心を基準とする
座標)、及びウエハW2上の全部のショット領域の配列
座標(アライメントセンサ13bの検出中心を基準とす
る座標)を算出し、得られた配列座標を主制御系51内
の記憶部に記憶する。
【0046】次に、ステップ103において、アライメ
ントセンサ13a,13bのベースライン量(露光中心
と検出中心との間隔)の計測の一部を行う。即ち、ウエ
ハステージ15a,15b上に設けられた基準マーク部
材14a,14bの中央の基準マーク35a,35bを
それぞれアライメントセンサ13a,13bの視野内に
移動して、アライメントセンサ13a及び13bでそれ
ぞれ基準マーク35a及び35bに対する検出中心の位
置ずれ量(ΔX1a,ΔY1a),(ΔX1b,ΔY1
b)(位置関係)を検出する。これによって、基準マー
ク部材14a,14bとウエハW1,W2上の各ショッ
ト領域(回路パターン)との位置関係が計測されたこと
になる。
【0047】次にステップ104において、図1のレチ
クルステージ7を駆動してレチクルRのレチクルマーク
31a,31bをそれぞれRA顕微鏡5a,5bの視野
の中心付近に移動してから、第1のウエハステージ15
aを駆動して、基準マーク部材14aを投影光学系PL
の直下に移動させる。この移動の途中で、ウエハステー
ジ15aのY座標を計測する干渉計が、レーザ干渉計1
6ayからレーザ干渉計16cに切り替わる。但し、両
方のレーザ干渉計16ay,16cが共にウエハステー
ジ15aの位置を計測できない状態(両方の干渉計から
の光路上に移動鏡17ayが無い状態)があると、その
時点で、ウエハステージ15aのY座標が分からなくな
るため、大まかに位置計測を行うためのリニアエンコー
ダ等を設けるか、又は移動鏡17ayのX方向の長さ
を、レーザ干渉計16ayとレーザ干渉計16cとの間
隔以上の長さとしておくことが好ましい。
【0048】そして、基準マーク部材14a上の基準マ
ーク34a,34b(図3参照)を上記のレチクルマー
ク31a,31bの投影光学系PLによる像の位置の近
傍に移動させてから、図1のRA顕微鏡5a,5bを用
いてレチクルマーク31a,31bの投影像に対する基
準マーク34a,34bのX方向、Y方向の位置ずれ量
(位置関係)を計測する。なお、上記のレーザ干渉計1
6ay,16cの切り替えに際しては、多少の位置誤差
が生じているが、RA顕微鏡5a,5bでの基準マーク
34a,34bの位置検出により、レチクルRのパター
ンの投影像(レチクルマークの投影像)とウエハステー
ジ15a(基準マーク部材14a)との位置関係は新た
に計測されるため、上記の位置誤差は全く問題にならな
い。
【0049】また、基準マーク部材14a上の基準マー
ク34a,34bと基準マーク35aとの位置関係は既
知であり、上記の計測値からレチクルマーク31a,3
1bの投影像の中心に対する基準マーク35の中心のX
方向、Y方向の位置ずれ量(ΔX2a,ΔY2a)を求
めることができる。更に、後者の基準マーク35aの位
置は既にアライメントセンサ13aによって計測されて
いるため、これによってレチクルRのパターンの投影像
と、ウエハW1上の各ショット領域(回路パターン)と
の位置関係が決定される。本例では、レチクルマーク3
1a,31bの投影像の中心に対する基準マーク35a
の位置ずれ量(ΔX2a,ΔY2a)に、ステップ10
3でアライメントセンサ13aによって計測された基準
マーク35aに対する検出中心の位置ずれ量(ΔX1
a,ΔY1a)を加算して得られる位置ずれ量が、アラ
イメントセンサ13aのベースライン量(BLXa,B
LYa)となる。即ち、次のようになる。
【0050】 BLXa=ΔX1a+ΔX2a …(1A) BLYa=ΔY1a+ΔY2a …(1B) そのベースライン量を用いて一例として、上記のアライ
メントセンサ13aの検出中心を基準とするウエハW1
上の各ショット領域の配列座標を、レチクルマーク31
a,31bの投影像の中心、ひいてはレチクルRのパタ
ーン像の中心(露光中心)を基準とする配列座標に変換
することで、ウエハW1のアライメントが完了する。
【0051】そして、ステップ105において、その変
換後の配列座標に基づいてウエハステージ15aを駆動
しながら、ウエハW1上の各ショット領域にレチクルR
のパターンの像を走査露光する。この際に、上記のよう
にアライメントが行われているため、ウエハW1上の各
ショット領域に既に形成されている回路パターンに対し
て、レチクルRのパターンの像はそれぞれ正確に重ね合
わせられて転写される。
【0052】次に、ステップ106において、図2の第
1のウエハステージ15aを−X方向に待避させて、Y
軸のレーザ干渉計16by,16c間の切り替えを行
い、第2のウエハステージ15bを投影光学系PLの直
下に移動させる。そして、ステップ104,105と同
様に、RA顕微鏡5a,5bによってウエハステージ1
5b上の基準マーク部材14bの所定の基準マークの位
置ずれ量を計測し、この計測結果に基づいてアライメン
トセンサ13bのベースライン量(BLXb,BLY
b)を求める。そして、このベースライン量に基づいて
ウエハW2上の各ショット領域の配列座標を露光中心を
基準とする配列座標に変換し(アライメントの完了)、
この変換後の配列座標に基づいてウエハステージ15b
を駆動して、ウエハW2の各ショット領域にレチクルR
のパターン像を重ね合わせて転写する。
【0053】このようにウエハステージ15bで露光を
行っている際に、第1のウエハステージ15aでは、ウ
エハローダ系30を用いてウエハの交換を行い、交換後
のウエハの所定のウエハマークをアライメントセンサ1
3aで計測する。そして、次のステップ107で、露光
済みのウエハステージ15bを+X方向に待避させ、ウ
エハステージ15aを投影光学系PLの直下に移動させ
て、ベースライン計測、ウエハ上の各ショット領域の配
列座標の変換、及びウエハに対する露光を行う。この間
に、ウエハステージ15bではウエハ交換、及びアライ
メントセンサ13bによる位置計測を行い、以下ウエハ
ステージ15a,15b上のウエハに対して交互に露光
を行う。これによって、高いスループットが得られる。
【0054】ところで、本例においてウエハ用のアライ
メントセンサ13a,13b自体に位置検出誤差が残存
していると、その検出誤差に起因して微小な位置合わせ
誤差(重ね合わせ誤差)が生じて、最終的に製造される
半導体デバイス等の歩留りが悪化する恐れがある。即
ち、アライメントセンサ13a,13bの光学系中のわ
ずかな収差や調整不良に伴う位置検出誤差が、ウエハ上
のウエハマークの深さや反射率の変化、あるいはウエハ
マークの凸部と凹部との線幅比等の変化に応じて変動す
ると、ウエハプロセスが変わってウエハマークが変わる
毎に、その位置検出誤差も微妙に変動して、位置合わせ
誤差が生じることになる。
【0055】特に本例のようにウエハステージ系12の
2つのウエハステージ15a,15bに対応させて2つ
のアライメントセンサ13a,13bを備えている投影
露光装置では、その位置検出誤差、ひいては相対誤差を
求めるために仮に先頭から2枚のウエハに対してテスト
露光を行うとすると、評価用のウエハの現像や計測時間
が長くなり、全体としてのスループットをあまり高めら
れない恐れがある。
【0056】そこで、本例では以下のように第2のマー
ク検出系を用いて短時間に第1のマーク検出系としての
アライメントセンサ13a,13bの位置検出誤差の補
正を行うようにしている。先ず第1の例として、上記の
RA顕微鏡5a,5bを第2のマーク検出系として使用
する。RA顕微鏡5a,5bは、上記のようにウエハス
テージ15a,15b上の基準マーク部材14a,14
bの所定の基準マークと、レチクルR上のレチクルマー
ク31a,31bとの相対位置関係を計測可能であるた
め、その基準マークの代わりに、ウエハW1,W2上の
所定のウエハマーク33x,33yを使用すれば、レチ
クルR上のレチクルマーク31a,31bとウエハW
1,W2上の各ショット領域の回路パターンとの位置関
係を計測可能となる。
【0057】具体的には、図6の位置計測誤差の計測シ
ーケンス中のステップ111において、図2の第1のア
ライメントセンサ13aを用いて第1のウエハステージ
15a上の基準マーク部材14aの基準マーク35aの
位置を検出した後、ウエハW1上の或る特定のショット
領域に付設されたウエハマーク33x,33yの位置を
アライメントセンサ13aで検出し、その基準マーク3
5aを基準としてそのウエハマーク33x,33yの位
置ξ(X成分、Y成分を含む)を求める。これと並行し
て、第2のアライメントセンサ13bを用いて第2のウ
エハステージ15b上の基準マーク部材14bの基準マ
ーク35bを基準として、ウエハW2上の特定のショッ
ト領域に付設されたX軸、Y軸のレチクルマークの位置
η(X成分、Y成分を含む)を求める。
【0058】次に、ステップ112において、一方のR
A顕微鏡5aを用いて第1のウエハステージ15a上の
基準マーク35aの位置(例えばレチクルマーク31a
に対する位置ずれ量)を計測し、この計測値、及びこの
ときのウエハステージ15aの座標を主制御系51で第
1の位置として記憶する。次に、ウエハステージ15a
を駆動して、ステップ111で計測されたウエハW1上
のウエハマークをRA顕微鏡5aの視野内に移動して、
RA顕微鏡5aでそのウエハマークの位置(例えばレチ
クルマーク31aに対する位置ずれ量)を計測し、この
計測値、及びこのときのウエハステージ15aの座標を
主制御系51で第2の位置として記憶する。主制御系5
1では、上記の第2の位置から第1の位置を差し引くこ
とによって、基準マーク35aを基準としてその特定の
ウエハマークの位置α(X成分、Y成分を含む)を求め
る。
【0059】次のステップ113において、同様にその
RA顕微鏡5aを用いて、第2のウエハステージ15b
上の基準マーク部材14bの基準マーク35b、及びウ
エハW2上のステップ111で計測された特定のウエハ
マークの位置を計測することによって、基準マーク35
bを基準としてその特定のウエハマークの位置β(X成
分、Y成分を含む)を求める。このように計測される位
置α、βは、RA顕微鏡5aによって計測される基準マ
ーク35a,35bとウエハW1,W2上の特定のウエ
ハマークとの位置関係を表している。
【0060】これらの位置関係(α、β)は、両方のウ
エハステージ15a,15bとウエハW1,W2との組
について、ステップ111でそれぞれのアライメントセ
ンサ13a,13bで計測されている位置関係(ξ、
η)に対応するが、アライメントセンサ13a,13b
で計測された位置関係は、アライメントセンサ13a,
13bに起因する位置検出誤差を含んでいる。一方、R
A顕微鏡5aで計測された位置関係は、両方のウエハス
テージ15a,15bに対して共通の顕微鏡で計測され
たものであるため、顕微鏡に起因する相対誤差は無い。
従って、アライメントセンサ13a,13bで計測され
た位置関係を、RA顕微鏡5aでの計測結果に基づいて
補正することが可能である。
【0061】いま、ウエハステージ15a上のウエハW
1について、RA顕微鏡5aで計測された基準マーク3
5aに対する特定のウエハマークの位置がαであり、ウ
エハステージ15b上のウエハW2については、RA顕
微鏡5aで計測された基準マーク35bに対する特定の
ウエハマークの位置はβである。なお、両ウエハステー
ジ15a,15bヘの両ウエハW1,W2の搭載時の位
置ずれにより、この値α,βは一致しない。
【0062】一方、ウエハステージ15a上のウエハW
1について、アライメントセンサ13aで計測された基
準マーク35aに対する特定のウエハマークの位置がξ
であり、ウエハステージ15b上のウエハW2について
は、アライメントセンサ13bで計測された基準マーク
35bに対する特定のウエハマークの位置がηである。
このとき、本来ならα=ξ,β=ηになるべきであり、
これらの等式からのずれ量が、2本のアライメントセン
サ13a,13b間の相対誤差を表わしている。
【0063】そこで、ステップ114において、主制御
系51は、次のように位置α、ξの差分を補正値ΔAS
a、位置β、ηの差分を補正値ΔASbとして求めて記
憶する。補正値ΔASa、ΔASbはそれぞれX成分、
Y成分を持っている。 ΔASa=α−ξ …(2A) ΔASb=β−η …(2B) なお、上記の計測シーケンス中のステップ111の計測
動作は、図5の露光シーケンス中のステップ102,1
03中で実行することができる。また、ステップ112
及び113の計測動作は、それぞれ図5のステップ10
4及び106中の計測工程で実行することができる。こ
の場合、ステップ105の露光開始前、及びステップ1
06中の露光開始前にそれぞれステップ114を実行
し、これによって求められる補正値ΔASa、ΔASb
を用いてウエハW1,W2上の各ショット領域の配列座
標を補正すればよい。
【0064】その後、図5の露光シーケンス中のステッ
プ107において、アライメントセンサ13a,13b
を用いてウエハステージ15a,15b上のウエハのウ
エハマークの位置を検出する際には、主制御系51は、
アライメントセンサ13aの位置検出結果に補正値ΔA
Saを加えた位置をウエハマークの実際の位置として採
用し、アライメントセンサ13bの位置検出結果に補正
値ΔASbを加えた位置をウエハマークの実際の位置と
して採用する。これによって、アライメントセンサ13
a,13b自体に起因する位置検出誤差を補正すること
ができる。
【0065】なお、ウエハW1,W2上に塗布されるフ
ォトレジストは、一般的に露光波長の光に対する吸収が
大きい。このため、露光波長の照明光を使用するRA顕
微鏡5a(又は5b)でのウエハマークの検出には、光
量積算のために比較的長い時間を必要とすることにな
る。但し、2つのアライメントセンサ13a,13b間
の相対誤差の再計測は、ウエハマークの形状が変化しな
い限りは行なう必要が無く、例えば処理するウエハのロ
ットの先頭でのみ、再計測を行なえば十分である。従っ
て、上記光量積算に要する時間はわずかであり、これに
よる処理能力の低下は問題にはならない。
【0066】また、上記の実施の形態では、同一ロット
のウエハ中では、各ウエハステージ15a,15bで露
光する2枚目以降のウエハについては、アライメントセ
ンサ13a,13bの位置検出結果に対して、それぞれ
先頭のウエハにて求めた上記の補正値ΔASa及びΔA
Sbを加算して露光するだけであるから、処理時間の増
加は全くない。
【0067】なお、通常、ウエハ上には、多数のショッ
ト領域のそれぞれに対応してウエハマークが形成されて
おり、ウエハのアライメント方式としては、そのうちの
8〜10個程度のウエハマークの位置を検出し、それを
統計処理してウエハ上の各ショット領域の配列座標を決
定し、その配列座標に基づいてウエハを位置決めして露
光を行なう上記のエンハンスト・グローバル・アライメ
ント(EGA)方式が一般的である。そこで、ステップ
111〜113におけるアライメントセンサ13a,1
3b及びRA顕微鏡5a(又は5b)による位置検出
も、そのEGA方式を採用することができる。
【0068】この場合、計測した個別のウエハマークの
それぞれの位置検出結果に上記の補正値ΔASa及びΔ
ASbを加え、得られた結果をEGA方式で処理し、こ
の結果に基づいて露光を行なうこともできる。この例で
は、補正値ΔASa及びΔASbを、計測するウエハマ
ークの数だけ主制御系51の記憶部(例えばRAM)に
記憶させておく必要がある。
【0069】或いは個別のウエハマークの検出位置につ
いては補正を行なわずにEGA方式の処理を行い、EG
A方式で処理した結果の「平均位置」のみを上記の補正
値ΔASa及びΔASbで補正する方法もある。この例
では、ロット先頭のウエハでの基準マーク35a,35
bに対するウエハマークの計測される位置α,β,ξ,
ηとして、複数のウエハマークの平均位置を採用するこ
とになり、補正値ΔASa及びΔASbを、1組だけ記
憶しておけば良い。
【0070】以上の例では、第2のマーク検出系とし
て、露光波長の照明光を使用するRA顕微鏡5a(又は
5b)を使用したが、第2のマーク検出系はこれに限定
されるものではなく、他の位置検出系を使用することも
勿論可能である。そこで、第2の例では、その第2のマ
ーク検出系として、図2の投影光学系PLの近傍のウエ
ハステージ15a,15bの移動ストローク内に設けら
れたオフ・アクシス方式の第3のアライメントセンサ1
3cを使用することができる。この場合には、照明光と
して露光波長の光を使用する必要がないため、ウエハW
1,W2上のフォトレジストを露光させる恐れなく、ア
ライメントセンサ13a,13bの位置検出誤差を計測
することができる。
【0071】また、別の例として、例えば図1のRA顕
微鏡5a,5bの光路の一部(例えばレチクルRと投影
光学系PLとの間や投影光学系PLの瞳面)に色収差補
正部材を設け、RA顕微鏡5a,5bで露光波長以外の
波長の照明光を使用して被検マークを検出するようにし
て、この非露光波長のRA顕微鏡5a,5bを第2のマ
ーク検出系として使用してもよい。
【0072】また、レチクルR上のレチクルマークを参
照することは無いものの、投影光学系PLを介してウエ
ハマーク又は基準マークの位置を検出するTTL(Thro
ughThe Lens)方式のアライメントセンサを、その第2
のマーク検出系として採用することもできる。これは例
えば、レチクルRと投影光学系PLとの間に光路折り曲
げ用のミラーを配置して、その先の露光光ILの光路外
にアライメントセンサを配置するものであり、照明光と
しては露光波長、非露光波長の双方が使用可能である。
【0073】更に、上記の実施の形態において、第1及
び第2のマーク検出系としては、撮像方式のみではな
く、回折格子のモアレ縞を利用して強度検出を行う検出
方式や、レーザ光のシートビームをスキャンして、被検
マークからの散乱光を検出する方式等を採用することも
可能である。なお、以上の実施の形態、及びその変形例
において、第2のマーク検出系(例えば第3のアライメ
ントセンサ13c)の絶対検出精度が、誤差計測対象の
第1のマーク検出系(アライメントセンサ13a,13
b)の精度より劣る場合も考えられる。このような場合
には、上記の補正値ΔASa,ΔASbとして「EGA
方式で処理した後の平均値に対する補正値」を採用する
ことが望ましい。また、この補正値の計測精度の向上の
ために、上記のロット先頭での計測については、ウエハ
上のウエハマークの計測数を通常の露光時より増やし、
その計測値の平均化効果を高めることが望ましい。
【0074】或いは、上記の実施の形態の補正方法とは
別に、以下の方法で算出した補正値に基づいてアライメ
ントセンサ13a,13b(第1のマーク検出系)の計
測値の補正を行なうことも可能である。上記の実施の形
態で計測される位置α,βは、ともにRA顕微鏡5a
(第2のマーク検出系)による基準マーク35a,35
bを基準としたウエハ上の特定のウエハマークの位置で
あるが、前述の通り、ウエハステージ15a,15bが
異なり、ウエハ装填時の微小な位置ずれもあるため、両
者α,βは一致しない。しかし、RA顕微鏡5aで計測
された両者の差(=α−β)は、相対差のない複数のア
ライメントセンサ13a,13b(第1のマーク検出
系)で計測した場合にも同様になるはずである。従っ
て、上記の実施の形態でアライメントセンサ13a,1
3bによって計測される位置ξ,ηの差(=ξ−η)
と、その位置α,βの差(=α−β)との次式で与えら
れる残差δが、複数のアライメントセンサ13a,13
bの相対差であると考えられる。
【0075】 (ξ−η)−(α−β)=δ …(3) 従って、各アライメントセンサ13a,13bの計測値
に、その残差δの半分の値を加算又は減算することによ
り、2つのアライメントセンサ13a,13bの検出結
果の相対差は補正することが可能となる。具体的には、
位置ξに相当する側のアライメントセンサ13aの検出
結果からはδ/2を減算し、位置ηに相当する側のアラ
イメントセンサ13bの検出結果にはδ/2を加算する
ことになる。このような補正処理により、絶対精度につ
いてはアライメントセンサ13a,13bの検出結果を
最大限尊重しつつ、アライメントセンサ13a,13b
の相対差のみを効果的に補正することが可能になる。な
お、この補正も、EGA方式で処理した後の「平均位
置」に対して行なう方が好ましいことは、先の場合と同
様である。
【0076】なお、以上の実施の形態では、ウエハステ
ージ15a,15b及びアライメントセンサ13a,1
3bを、ともに2個装備した投影露光装置の例を示した
が、この数は、2個に限定されるものではなく、3個或
いは4個のウエハステージ及びアライメントセンサを装
備することも可能である。また、基準マーク35a,3
5bは、以上の実施の形態のように、それぞれ各ウエハ
ステージ15a,15b上に1個ずつ配置するのではな
く、多数個配置してその計測結果についても平均化する
ことで、計測精度の一層の向上が可能である。その場合
の多数の基準マークは、例えばウエハステージ15a,
15bの四隅の各位置に配置すると良い。
【0077】なお、上記の実施の形態の投影露光装置を
用いてウエハ上に半導体デバイスを製造する場合、この
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うス
テップ、このステップに基づいたレチクルを製造するス
テップ、シリコン材料からウエハを制作するステップ、
上記の実施の形態の投影露光装置によりアライメントを
行ってレチクルのパターンをウエハに露光するステッ
プ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボン
ディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ
等を経て製造される。
【0078】また、本発明の露光装置の用途としては半
導体デバイス製造用の露光装置に限定されることなく、
例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素
子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装
置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマ
シーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デ
バイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。
更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成
されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリ
ソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光
装置)にも適用することができる。
【0079】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得ることは勿論である。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、処理能力(スループッ
ト)向上のために、可動ステージ及びマーク検出系(ア
ライメントセンサ)を複数個備えた場合に、複数のマー
ク検出系のそれぞれについてテスト露光を行うことな
く、その複数のマーク検出系間に存在する相対的位置検
出誤差を補正できる。従って、従来のマーク検出系を1
個しか装備しない露光装置でテスト露光を行う場合と同
等の扱い易さを実現できる。更に、可動ステージ及びマ
ーク検出系を複数個備え、それらの並列動作が可能であ
るので、処理能力の大幅な向上が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例の投影露光装置を
示す一部を切り欠いた構成図である。
【図2】 図1の投影露光装置のウエハステージ系12
及びウエハローダ系30を示す一部を切り欠いた構成図
である。
【図3】 図1のウエハステージ15a上のウエハW1
のウエハマーク、及び基準マーク部材14aの基準マー
クを示す平面図である。
【図4】 (A)はウエハマークの位置を計測する際の
視野を一例を示す拡大図、(B)は基準マークの位置を
計測する際の視野の一例を示す拡大図である。
【図5】 その実施の形態の露光シーケンスの一例を示
すフローチャートである。
【図6】 その実施の形態においてアライメントセンサ
13a,13bの位置計測誤差を計測するシーケンスの
一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
R…レチクル、PL…投影光学系、W1,W2…ウエ
ハ、5a,5b…RA顕微鏡(レチクルアライメント顕
微鏡)、7…レチクルステージ、12…ウエハステージ
系、13a,13b…アライメントセンサ、14a,1
4b…基準マーク部材、15a,15b…ウエハステー
ジ、30…ウエハローダ系、31a,31b…レチクル
マーク、33x,33y…ウエハマーク、34a,34
b…基準マーク、35a,35b…基準マーク、51…
主制御系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F031 CA01 CA02 CA05 CA07 CA09 FA01 FA07 GA02 HA53 HA55 HA57 JA01 JA02 JA04 JA06 JA07 JA14 JA17 JA22 JA27 JA32 JA38 JA51 KA06 KA07 LA08 MA13 MA27 NA01 NA07 5F046 FC04 FC05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ビームによって複数の物体を順次露
    光する露光方法において、 互いに異なる位置に配置されてそれぞれ前記物体上のマ
    ークの位置を検出する複数の第1のマーク検出系と、 前記複数の第1のマーク検出系とは異なる位置に配置さ
    れた第2のマーク検出系とを用意し、 前記第2のマーク検出系を用いて前記複数の第1のマー
    ク検出系の位置検出誤差を求める第1工程と、 前記複数の第1のマーク検出系を用いて前記複数の物体
    上のマークの位置を検出し、該検出結果を前記第1工程
    で求めた位置検出誤差で補正する第2工程と、 該第2工程で得られた位置情報に基づいて順次前記複数
    の物体の位置合わせを行いつつ、前記複数の物体を順次
    露光する第3工程とを有することを特徴とする露光方
    法。
  2. 【請求項2】 前記複数の物体の先頭から所定数の物体
    を用いて、前記第1工程において前記複数の第1のマー
    ク検出系の位置検出誤差を求めることを特徴とする請求
    項1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 露光ビームによって複数の物体を順次露
    光する露光装置において、 それぞれ前記物体の位置決めを行う複数の可動ステージ
    と、 前記複数の可動ステージに対応して配置されてそれぞれ
    前記物体上のマークの位置を検出する複数の第1のマー
    ク検出系と、 前記複数の第1のマーク検出系とは異なる位置に配置さ
    れた第2のマーク検出系と、 前記第2のマーク検出系の検出結果に基づいて前記複数
    の第1のマーク検出系の位置検出誤差を求め、該位置検
    出誤差で前記複数の第1のマーク検出系の検出結果を補
    正する演算系とを有することを特徴とする露光装置。
  4. 【請求項4】 前記可動ステージに対して前記物体の着
    脱を行うローダ部を、前記複数の可動ステージのそれぞ
    れに対応して複数個設けたことを特徴とする請求項3に
    記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の第1のマーク検出系は、波長
    が500nm以上の光を用いて被検マークを検出するこ
    とを特徴とする請求項3又は4に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 マスクを通過した露光ビームを用いて前
    記複数の可動ステージ上の物体を順次露光する共通の投
    影光学系を有し、 前記第2のマーク検出系は、前記投影光学系の少なくと
    も一部を使用することを特徴とする請求項3、4、又は
    5に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のマーク検出系は、前記マスク
    上のマークと前記物体上のマークとを前記投影光学系を
    介して同時に検出することを特徴とする請求項6に記載
    の露光装置。
  8. 【請求項8】 前記第2のマーク検出系は、前記露光ビ
    ームと実質的に同一波長の光を用いて被検マークを検出
    することを特徴とする請求項6又は7に記載の露光装
    置。
  9. 【請求項9】 マスクを通過した露光ビームを用いて前
    記複数の可動ステージ上の物体を順次露光する共通の投
    影光学系を有し、 前記第2のマーク検出系は、前記投影光学系の近傍に配
    置されて、前記投影光学系を介することなく被検マーク
    を検出することを特徴とする請求項3、4、又は5に記
    載の露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項1又は2に記載の露光方法を用
    いてデバイスパターンをワークピース上に転写する工程
    を有するデバイス製造方法。
JP2001039757A 2001-02-16 2001-02-16 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 Withdrawn JP2002246287A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001039757A JP2002246287A (ja) 2001-02-16 2001-02-16 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001039757A JP2002246287A (ja) 2001-02-16 2001-02-16 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002246287A true JP2002246287A (ja) 2002-08-30

Family

ID=18902477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001039757A Withdrawn JP2002246287A (ja) 2001-02-16 2001-02-16 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002246287A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003010802A1 (fr) * 2001-07-26 2003-02-06 Nikon Corporation Appareil a etage, systeme et procede d'exposition et procede de production de dispositif
JP2004343069A (ja) * 2003-03-11 2004-12-02 Asml Netherlands Bv 機械部品を整備する方法および装置
JP2010114463A (ja) * 2005-03-03 2010-05-20 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置の専用計量ステージ
US7878755B2 (en) 2003-03-11 2011-02-01 Asml Netherlands B.V. Load lock and method for transferring objects
US8547522B2 (en) 2005-03-03 2013-10-01 Asml Netherlands B.V. Dedicated metrology stage for lithography applications
JP2016072508A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 キヤノン株式会社 パターン形成方法、および物品の製造方法
CN112053985A (zh) * 2020-07-03 2020-12-08 北京华卓精科科技股份有限公司 一种晶圆对准装置及其对准方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003010802A1 (fr) * 2001-07-26 2003-02-06 Nikon Corporation Appareil a etage, systeme et procede d'exposition et procede de production de dispositif
JP2004343069A (ja) * 2003-03-11 2004-12-02 Asml Netherlands Bv 機械部品を整備する方法および装置
US7576831B2 (en) 2003-03-11 2009-08-18 Asml Netherlands B.V. Method and apparatus for maintaining a machine part
US7878755B2 (en) 2003-03-11 2011-02-01 Asml Netherlands B.V. Load lock and method for transferring objects
JP2010135816A (ja) * 2005-03-03 2010-06-17 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置の専用計量ステージ
JP2010135815A (ja) * 2005-03-03 2010-06-17 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置の専用計量ステージ
JP2010135817A (ja) * 2005-03-03 2010-06-17 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置の専用計量ステージ
JP2010135814A (ja) * 2005-03-03 2010-06-17 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置の専用計量ステージ
JP2010114463A (ja) * 2005-03-03 2010-05-20 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置の専用計量ステージ
US8547522B2 (en) 2005-03-03 2013-10-01 Asml Netherlands B.V. Dedicated metrology stage for lithography applications
JP2016072508A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 キヤノン株式会社 パターン形成方法、および物品の製造方法
US10303069B2 (en) 2014-09-30 2019-05-28 Canon Kabushiki Kaisha Pattern forming method and method of manufacturing article
CN112053985A (zh) * 2020-07-03 2020-12-08 北京华卓精科科技股份有限公司 一种晶圆对准装置及其对准方法
CN112053985B (zh) * 2020-07-03 2024-02-02 北京华卓精科科技股份有限公司 一种晶圆对准装置及其对准方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5804302B2 (ja) 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JP5971809B2 (ja) 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP4345098B2 (ja) 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JP5423863B2 (ja) 移動体駆動方法及び移動体駆動システム、パターン形成方法及び装置、露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP5382151B2 (ja) 処理装置及び方法、パターン形成装置、並びにデバイス製造方法
JP5333640B2 (ja) 移動体駆動方法、パターン形成方法、露光方法、デバイス製造方法、並びに計測方法
US8125613B2 (en) Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method
JP5334004B2 (ja) 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
US20010055117A1 (en) Alignment method, exposure method, exposure apparatus and device manufacturing method
JP2014053631A (ja) 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2005175400A (ja) 露光装置
KR101070202B1 (ko) 계측방법, 전사특성 계측방법, 노광장치의 조정방법 및디바이스 제조방법
US6483571B1 (en) Exposure apparatus and method for transferring a pattern from a plurality of masks onto at least one substrate
JP2008021748A (ja) 露光装置
KR100577476B1 (ko) 노광 장치 및 이 장치를 이용한 반도체 장치의 제조 방법
JP2002246287A (ja) 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP5057235B2 (ja) 較正方法、露光方法及びデバイス製造方法、並びに露光装置
JP2004241666A (ja) 計測方法及び露光方法
JP2010192744A (ja) 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JPWO2002047132A1 (ja) X線投影露光装置およびx線投影露光方法および半導体デバイス
JP2006228890A (ja) 位置合わせ方法及び露光装置
JPH1064808A (ja) マスクの位置合わせ方法及び投影露光方法
JP2012089769A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP2004273860A (ja) 露光方法
JP2012033925A (ja) 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513