JPH10124823A - 磁気抵抗効果素子と、それを用いた磁気ヘッド、磁気記録再生ヘッドおよび磁気記憶装置 - Google Patents
磁気抵抗効果素子と、それを用いた磁気ヘッド、磁気記録再生ヘッドおよび磁気記憶装置Info
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- JPH10124823A JPH10124823A JP9229736A JP22973697A JPH10124823A JP H10124823 A JPH10124823 A JP H10124823A JP 9229736 A JP9229736 A JP 9229736A JP 22973697 A JP22973697 A JP 22973697A JP H10124823 A JPH10124823 A JP H10124823A
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Abstract
ウゼンノイズを抑制した上で、接触抵抗の低減、絶縁不
良の抑制、良好な線形応答性等を実現する。 【解決手段】 基板上に順に積層された反強磁性膜1
5、第1の強磁性膜16、非磁性膜17および第2の強
磁性膜18を少なくとも有する巨大磁気抵抗効果を示す
磁性多層膜からなり、少なくとも第2の強磁性膜18が
磁界検出部に応じた形状を有する磁気抵抗効果膜14を
具備する磁気抵抗効果素子である。一対のバイアス磁界
付与膜20は、磁気抵抗効果膜14の磁界検出部の両端
部外側部分で、磁性多層膜中の導電性を有する膜上にそ
れぞれ積層されている。あるいは、磁界検出部に相当す
る部分とそれより薄い膜厚を有する磁界検出部の両端部
外側部分とを有する第2の強磁性膜を用い、この第2の
強磁性膜の磁界検出部の両端部外側部分の上に一対のバ
イアス磁界付与膜を積層する。
Description
を示す磁性多層膜を有する磁気抵抗効果素子と、それを
用いた磁気ヘッド、磁気記録再生ヘッドおよび磁気記憶
装置に関する。
の向上を図るために記録トラック幅を縮小する方向に進
んでいる。この記録トラック幅の縮小に伴う再生出力の
低下を補うために、高感度な磁気抵抗効果素子(MR素
子)を適用した磁気ヘッド(MRヘッド)が必要となり
つつある。特に、信号磁界に応じて磁化回転する強磁性
膜(以下、磁化フリー層と記す)、非磁性膜、反強磁性
膜からのバイアス磁界で磁化が固着された強磁性膜(以
下、磁化固着層と記す)、および磁化固着層の磁化を固
着するための反強磁性膜を順に積層した磁性多層膜から
なる、巨大磁気抵抗効果を示すスピンバルブ膜を用いた
MRヘッドが、次世代のMRヘッドとして有望視されて
いる。
磁化フリー層の磁壁に起因するバルクハウゼンノイズ
や、再生トラックの両端部近傍での再生フリンジが実用
化の上で大きな課題となっている。このような課題を解
決するために、例えば図12の媒体対向面側より観察し
た断面図に示すように、スピンバルブ膜1の記録トラッ
ク幅から外れた両端部1a、1a外側をエッチングして
取り除き、そこに硬質磁性膜2をそれぞれ配置した、い
わゆるアバットジャンクション方式のMRヘッドが提案
されている。
板3側から、上述したように磁化フリー層4、非磁性膜
5、磁化固着層6および反強磁性膜7が順に積層されて
構成されている。また、硬質磁性膜2上にはそれぞれス
ピンバルブ膜1にセンス電流を流すための一対の電極
(再生電極)8が形成されている。
のMRヘッドでは、硬質磁性膜2からのバイアス磁界で
磁化フリー層4の磁区が消失してバルクハウゼンノイズ
が抑制される。また、記録トラック幅以外の部分は硬質
磁性膜2に置き換っているため、記録トラックからの記
録情報のみを読み取ることができる。よって、再生フリ
ンジを著しく小さくすることができる。
ットジャンクション方式を適用したMRヘッドでは、以
下に示すような問題が発生している。まず第1に、スピ
ンバルブ膜1の下側には、図示を省略したが、アルミナ
等の非磁性絶縁体からなるギャップ膜が存在している。
このため、再生電極8や硬質磁性膜2とスピンバルブ膜
1との接触が、主としてエッチング等で除去したスピン
バルブ膜1の壁面となる。従って、接触抵抗が増大した
り、あるいは不安定になりやすいという問題がある。
フリー層4をエッチングにより除去する際に、磁化フリ
ー層4が最下部に存在しているため、どうしてもギャッ
プ膜をオーバーエッチングしやい。このため、ギャップ
膜の下側に存在する磁気シールド層との間で絶縁不良が
生じやすいという問題がある。
おいては、スピンバルブ膜1の上部に比べて下部ほどテ
ーパが緩やかになりやすい。このため、テーパ部で硬質
磁性膜2と磁化フリー層4とが交換結合した領域が増大
する。このようなテーパ部領域では交換バイアス力が不
安定となるため、バルクハウゼンノイズが発生しやすく
なる。
6の壁面とが必然的に接することになるため、磁化固着
層6にも硬質磁性膜2からのバイアス磁界が加わる。こ
のため、本来スピンバルブ膜1の幅方向(信号磁界流入
方向)に固着されるべき磁化固着層6の磁化が、硬質磁
性膜2のバイアス方向(スピンバルブ膜1の長手方向)
に傾いてしまい、信号磁界に対する良好な線形応答が得
られなくなるという問題を抱えている。
ス磁界付与膜を、MR膜のエッジ部と直接積層して交換
結合させ、これによりバルクハウゼンノイズを取り除く
ようにしたMRヘッドも提案されている。しかし、磁化
フリー層上に磁化固着層等が存在する現行のスピンバル
ブ膜では、硬質磁性膜や反強磁性膜等を基板側に設ける
必要があり、これらのパターニングによりスピンバルブ
膜を形成する下地の表面性が劣化する等の問題ある。
性膜や反強磁性膜を厚くする必要があるが、これらが厚
い場合にはスピンバルブ膜の下地の表面状態を劣化させ
ないで、パターン形成することは非常に困難である。さ
らに、反強磁性膜では強い交換バイアスが得難く、硬質
磁性膜では磁化フリー層からの反作用により保磁力が低
下しやすいことから、トラック幅端部での安定した磁化
固着が難しい。よって、再生フリンジの低減やバルクハ
ウゼンノイズの抑制が不十分になりやすいという問題が
ある。
のスピンバルブ膜を用いたMRヘッドにおいて、アバッ
トジャンクション方式ではその形状に由来して、接触抵
抗の増大や不安定化、絶縁不良、硬質磁性膜と磁化フリ
ー層との交換結合の不安定化等が生じやすいという問題
がある。さらに、磁化固着層の磁化の傾きにより、信号
磁界に対する良好な線形応答が得られないというような
問題がある。
ス磁界付与膜をスピンバルブ膜と直接積層して交換結合
させたMRヘッドでは、スピンバルブ膜の下地の表面状
態が劣化したり、トラック幅端部での安定した磁化固着
が難しいことから、再生フリンジの低減やバルクハウゼ
ンノイズの抑制が不十分になるという問題がある。
モリ(MRAM)等の磁気記憶装置に適用することも検
討されており、このような場合においても十分なバイア
ス力が求められている。
なされたもので、再生フリンジやバルクハウゼンノイズ
を抑制した上で、接触抵抗の低減、絶縁不良の抑制、良
好な線形応答性等を実現した磁気抵抗効果素子、さらに
はそのような磁気抵抗効果素子を用いることによって、
特性を向上させた磁気ヘッド、磁気記録再生ヘッドおよ
び磁気記憶装置を提供することを目的としている。
気抵抗効果素子は、請求項1に記載したように、基板
と、前記基板の主表面上に、前記基板側から順に積層さ
れた反強磁性膜、第1の強磁性膜、非磁性膜、および磁
界検出部に配置された第2の強磁性膜を少なくとも含
む、巨大磁気抵抗効果を示す磁性多層膜を有する磁気抵
抗効果膜と、前記磁界検出部の両端部に隣接され、前記
磁性多層膜中の前記反強磁性膜、第1の強磁性膜および
非磁性膜から選ばれる導電膜上にそれぞれ積層された一
対のバイアス磁界付与膜と、前記磁気抵抗効果膜に電流
を供給する一対の電極とを具備することを特徴としてい
る。
に記載したように、基板と、前記基板の主表面上に、前
記基板側から順に積層された反強磁性膜、第1の強磁性
膜、非磁性膜および第2の強磁性膜を少なくとも含む巨
大磁気抵抗効果を示す磁性多層膜を有し、かつ前記第2
の強磁性膜が磁界検出部に相当する部分および前記磁界
検出部に相当する部分より薄い膜厚を有する前記磁界検
出部の両端部外側部分を有する磁気抵抗効果膜と、前記
第2の強磁性膜の前記磁界検出部の両端部外側部分の上
にそれぞれ積層された一対のバイアス磁界付与膜と、前
記磁気抵抗効果膜に電流を供給する一対の電極とを具備
することを特徴としている。
記載したように、基板と、前記基板の主表面上に、前記
基板側から順に積層された反強磁性膜、第1の強磁性
膜、非磁性膜および第2の強磁性膜を少なくとも含む巨
大磁気抵抗効果を示す磁性多層膜を有する磁気抵抗効果
膜と、前記磁気抵抗効果膜の磁界検出部の両端部外側に
おいて、前記第2の強磁性膜上にそれぞれ積層された一
対のバイアス磁界付与膜と、前記磁気抵抗効果膜に電流
を供給する一対の電極とを具備することを特徴としてい
る。
たように、下側磁気シールド層と、前記下側磁気シール
ド層上に下側再生磁気ギャップを介して形成された、上
述した本発明の磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果
素子上に上側再生磁気ギャップを介して形成された上側
磁気シールド層とを具備することを特徴としている。本
発明の磁気記録再生ヘッドは請求項25に記載したよう
に、上記した本発明の磁気ヘッドを有する再生ヘッド
と、前記磁気ヘッドの前記下側磁気シールド層と共通化
された下側磁極と、前記下側磁極上に形成された記録磁
気ギャップと、前記記録磁気ギャップ上に設けられた上
側磁極とを有する記録ヘッドとを具備することを特徴と
している。
載したように、上述した本発明の磁気抵抗効果素子と、
前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果膜に情報を記憶す
る書き込み電極と、前記磁気抵抗効果素子の前記電極か
らなる、前記磁気抵抗効果膜に記憶された情報を再生す
る読み出し電極とを具備することを特徴としている。本
発明の第1の磁気抵抗効果素子においては、基板側に反
強磁性膜からバイアス磁界が印加されて磁化固着される
第1の強磁性膜を配置し、基板とは反対側に磁化フリー
層となる第2の強磁性膜を配置している。このため、磁
界検出部の両端部外側の第2の強磁性膜を除去して、良
好なオフトラック特性(低再生フリンジ)を得た上に、
磁性多層膜中の導電性を有する膜の一部を磁界検出部
(再生トラック)の両端部外側に残した構造が実現でき
る。これによって、安定した電気的接触を確保すること
が可能となる。
交換結合を不安定にするテーパ領域を小さくすることが
できるため、バルクハウゼンノイズを安定して抑制する
ことが可能となる。加えて、磁化固着層となる第1の強
磁性膜の端部壁面を、バイアス磁界付与膜と接触させる
ことなく、第2の強磁性膜に対してバイアス磁界を付与
することが可能となる。よって、バルクハウゼンノイズ
の発生を抑制した上で、良好な線形応答性を得ることが
できる。
ては、基板側に反強磁性膜からバイアス磁界が印加され
て磁化固着される第1の強磁性膜を配置し、基板とは反
対側に磁化フリー層となる第2の強磁性膜を配置してい
る。このため、バイアス磁界付与膜のパターニングでス
ピンバルブ膜の下地表面を乱す心配がなくなり、安定し
たスピンバルブ膜特性が実現できる。
部外側部分の膜厚を、磁界検出部よりも薄くしている。
従って、反強磁性膜からなるバイアス磁界付与膜では交
換バイアス力の増大が期待できる。一方、硬質磁性膜か
らなるバイアス磁界付与膜では保磁力の増大が期待でき
る。これらによって、第2の強磁性膜の磁界検出部の両
端部外側部分での磁化固着がより安定化され、バルクハ
ウゼンノイズを抑制した上で、良好なオフトラック特性
(低再生フリンジ)を得ることができる。さらに、磁化
固着層である第1の強磁性膜の磁化方向が乱されること
がないため、良好な線形応答性が実現可能となる。
ては、基板側に反強磁性膜からバイアス磁界が印加され
て磁化固着される第1の強磁性膜を配置し、基板とは反
対側に磁化フリー層となる第2の強磁性膜を配置してい
る。このため、バイアス磁界付与膜のパターニングでス
ピンバルブ膜の下地を乱す心配がなくなり、安定したス
ピンバルブ膜特性が実現できる。
とによって、反強磁性膜からなるバイアス磁界付与膜で
は交換バイアス力の増大が期待できる。一方、硬質磁性
膜からなるバイアス磁界付与膜では保磁力の増大が期待
できる。これらによって、磁界検出部の両端部外側部分
での第2の強磁性膜の磁化固着が安定化され、バルクハ
ウゼンノイズを抑制した上で、良好なオフトラック特性
(低再生フリンジ)を得ることができる。さらに、磁化
固着層である第1の強磁性膜の磁化方向が乱されること
がないため、良好な線形応答性が実現可能となる。
態について説明する。
抗効果素子を再生素子部に適用した録再分離型磁気ヘッ
ドの一実施形態の構造を示す図である。図1は録再分離
型磁気ヘッドを媒体対向面方向から見た断面図(x方向
が記録トラック幅方向、y方向が記録トラックの進行方
向で磁気抵抗効果素子の膜厚方向に対応)である。図2
はその要部を拡大して示す断面図ある。
この基板11としてはAl2 O3 層を有するAl2 O3
・TiC基板等が用いられる。このような基板11の主
表面上には、NiFe合金、FeSiAl合金、アモル
ファスCoZrNb合金等の軟磁性材料からなる下側磁
気シールド層12が形成されている。下側磁気シールド
層12上にはAlOx 等の非磁性絶縁材料からなる下側
再生磁気ギャップ13を介して巨大磁気抵抗効果を示す
磁気抵抗効果膜(GMR膜)14が形成されている。
2に示すように、下側再生磁気ギャップ13上に順に積
層形成された、反強磁性膜15、第1の強磁性膜16、
非磁性膜17および第2の強磁性膜18を少なくとも有
している。このGMR膜14はいわゆるスピンバルブG
MR膜である。スピンバルブGMR膜14を構成する磁
性多層膜のうち、第1の強磁性膜16はその下側に形成
された反強磁性膜15からのバイアス磁界で磁化が固着
された磁化固着層である。一方、第2の強磁性膜18は
信号磁界等の外部磁界に応じて磁化回転する磁化フリー
層である。なお、図中19はTaやTi等からなる保護
膜であり、必要に応じて形成される。
15により媒体対向面(紙面と平行)に対して概ね垂直
方向(紙面に対して垂直方向)に固着することが好まし
い。第2の強磁性膜18の磁化は、外部磁界が零の状態
で概ねトラック幅方向に向いていることが好ましい。す
なわち、第1の強磁性膜16の磁化方向と第2の強磁性
膜18の磁化方向は略直交させることが好ましい。な
お、第2の強磁性膜18は、後に詳述する一対の硬質磁
性膜20からのバイアス磁界で、上記したように外部磁
界が零の状態で概ねトラック幅方向に向いており、さら
にこのバイアス磁界で磁区が消失している。
oFe合金、CoFeB合金、NiFe合金、CoNi
合金、NiFeCo合金等が用いられる。例えば、抵抗
変化率の記録部形成プロセスでの耐熱性や長期信頼性を
得るためには、CoFe等のCo系合金を用いることが
好ましい。これら強磁性膜16、18の膜厚は、例えば
第1の強磁性膜16は 0.5〜10nm程度とすることが、ま
た第2の強磁性膜18は 1〜20nm程度とすることが好ま
しい。
には、Cu、Au、Ag、およびそれらの合金等からな
る非磁性膜17が介在されている。反強磁性膜15を含
む各層15、16、17、18によって、スピンバルブ
GMR膜14の基本要素が構成されている。非磁性膜1
7の膜厚は例えば 0.5〜10nm程度とすることが好まし
い。反強磁性膜15には、導電性のIrMn合金、Rh
Mn合金、RuMn合金、PdPtMn合金、CrMn
Pt合金、FeMn合金、NiMn合金、PtMn合金
等、あるいは絶縁性のNiOやCoO等が用いられる。
GMR膜14は、少なくとも第2の強磁性膜18が信号
磁界等の外部磁界を検出する磁界検出部(再生トラッ
ク)に応じた形状を有している。言い換えると、少なく
とも第2の強磁性膜18はx方向の長さが所望のトラッ
ク幅となるように、記録トラック幅から外れた両端部外
側が除去された形状とされている。その上で、再生トラ
ックの両端部外側部分の最上部に磁性多層膜中の導電性
を有する膜が存在するように、磁性多層膜の膜厚方向の
除去範囲が設定されている。再生トラックの両端部外側
部分の最上部に位置する導電膜としては、非磁性膜17
や第1の強磁性膜16が挙げられる。また、反強磁性膜
15として導電性を有するIrMn合金やFeMn合金
を用いる場合には、反強磁性膜15が最上部に位置する
導電膜であってもよい。
ラックの両端部外側部分にそれぞれ存在させるために
は、スパッタ法等で成膜した磁性多層膜に対してレジス
トマスクを用いたイオンミリング等を行って、少なくと
も第2の強磁性膜18を除去すればよい。図2は、非磁
性膜17の一部が残るように、磁性多層膜をエッチング
した状態を示している。再生トラックの両端部外側部分
の最上部には、非磁性膜17の一部が残存している。
除去され、かつ最上部に導電膜が存在する再生トラック
の両端部外側部分には、それぞれ磁性多層膜中の導電膜
上に一対の硬質磁性膜20がバイアス磁界付与膜として
積層形成されている。すなわち、導電性を有する非磁性
膜17は硬質磁性膜20と接している。一対の硬質磁性
膜20には例えばCoPt合金、CoNiCr合金等の
導電性を有する硬質磁性材料が用いられ、その厚さは10
〜80nm程度とすることが好ましい。一対の硬質磁性膜2
0上には、それぞれCu、Au、Zr、Ta等からなる
一対の電極21が形成されており、この一対の電極21
によりスピンバルブGMR膜14にセンス電流が供給さ
れる。一対の電極21の間隔は一対の硬質磁性膜20の
間隔より狭く設定してもよい。
の硬質磁性膜20および一対の電極21は、GMR再生
素子22を構成している。GMR再生素子22上には、
図1に示すように、下側再生磁気ギャップ13と同様な
非磁性絶縁材料からなる上側再生磁気ギャップ23を介
して、下側磁気シールド層12と同様な軟磁性材料から
なる上側磁気シールド層24が形成されている。これら
によって、再生ヘッドとしてのシールド型GMRヘッド
25が構成されている。
らず、例えば図3に示す第1の変形例のように、強磁性
膜26上に反強磁性膜27を積層した積層膜28を適用
することも可能である。強磁性膜26と反強磁性膜27
との積層順は逆でもよい。強磁性膜26にはNiFe合
金やCo系合金等が用いられる。反強磁性膜27にはN
iMn合金、FeMn合金、IrMn合金、PtMn合
金等が用いられる。反強磁性膜27からの強い一方向性
の交換結合バイアス磁界により強磁性膜26の磁化がし
っかりと固着されるため、積層膜28は硬質磁性膜20
と同様なバイアス磁界付与膜として機能する。
スピンバルブGMR膜中の反強磁性膜15とは、バイア
ス磁界方向を概ね直交させることが望ましい。例えば、
反強磁性膜27と反強磁性膜15とはブロッキング温度
が異なるように選定し、磁界中熱処理を施すことによ
り、バイアス磁界方向を概ね直交させることができる。
ブロッキング温度は材料、組成、成膜条件等で変えるこ
とができる。磁界中熱処理の条件の一例を以下に示す。
503KのIrMn合金(膜厚5.5nm)を用い、反強磁性膜1
5にはブロッキング温度が653KのPtMn合金を用い
る。まず、一方向磁界中(数10Oe 、方向は媒体対向面
垂直方向)にて523Kで 5時間保持し、反強磁性膜15の
磁化を媒体対向面垂直方向に固着する。次に、冷却過程
において、反強磁性膜27と反強磁性膜15のブロッキ
ング温度の中間の温度(〜513K)で、磁界方向をトラッ
ク幅方向に向けて略90°回転させる。すると、冷却過程
で反強磁性膜27のバイアス磁界により強磁性膜26の
磁化はトラック幅方向に固着される。
に示すように、記録ヘッドとして薄膜磁気ヘッド29が
形成されている。薄膜磁気ヘッド29の下側記録磁極
は、上側磁気シールド層24と同一の磁性層により構成
されている。すなわちシールド型MRヘッド25の上側
磁気シールド層24は、薄膜磁気ヘッド29の下側記録
磁極を兼ねている。この上側磁気シールド層を兼ねる下
側記録磁極24上には、AlOx 等の非磁性絶縁材料か
らなる記録磁気ギャップ30と上側記録磁極31とが順
に形成されている。図示を省略したが、媒体対向面より
後方側には下側記録磁極24と上側記録磁極31に記録
磁界を付与する記録コイルが形成されており、記録ヘッ
ドとしての薄膜磁気ヘッド29が構成されている。
ド25は、例えば以下のようにして作製される。
まで形成した基板11の主表面上に、スピンバルブGM
R膜14を構成する各膜を順次スパッタ法等で成膜す
る。次いで、フォトレジストマスクを形成してイオンミ
リング等でスピンバルブGMR膜14を所定形状にエッ
チングする。このエッチングは少なくとも第2の強磁性
膜18までを除去し、スピンバルブGMR膜14を構成
する磁性多層膜中の導電性を有するユニット膜の一部を
残す。
ングに使用したフォトレジストを利用して、スピンバル
ブGMR膜14の再生トラックの両端部外側部分に一対
の硬質磁性膜20および電極21等をスパッタ法等によ
り成膜する。フォトレジストはアセトン等の溶剤を用い
て除去する。
形状に応じたフォトレジストマスクを形成し、これらを
用いてイオンミリングする。これによって、例えば図4
に示すようなパターンを形成する。硬質磁性膜20およ
び電極21の下側には、スピンバルブGMR膜14を構
成する磁性多層膜中の導電膜が存在する。この後、上側
再生磁気ギャップ23および上側磁気シールド層24を
形成することにより、シールド型GMRヘッド25が完
成する。
記録ヘッドとしての薄膜磁気ヘッド29を形成した後、
スライダー形状への機械加工、ヘッドジンバルアッセン
ブリを行うことによって、録再分離型磁気ヘッドが完成
する。
いては、基板11とは反対側の上側に磁化フリー層、す
なわち第2の強磁性膜18を存在させている。このた
め、第1に良好なオフトラック特性(低再生フリンジ)
を得る上で必要とされる、再生トラックから外れた両端
部外側部分の磁化フリー層の除去を、スピンバルブGM
R膜14を全面的に削除することなく実施できる。その
上で、導電膜の一部を両端部外側部分に残した構造が実
現できる。その結果、残存させた導電膜を介して安定し
た電気的接触が確保され、安定して小さな接触抵抗が実
現可能となる。よって、GMR再生素子22全体の抵抗
が低減でき、再生感度をアップするために大きなセンス
電流を投入しても、サーマルノイズの影響を受けにくく
なる。
2の強磁性膜18のみをエッチングすればよいため、エ
ッチング量を少なくでき、エッチングの精度向上が期待
できる。第3に、エッチングが進行する下部では、スピ
ンバルブGMR膜14のテーパが緩やかになりやすいの
に比べて、エッチング進行の初期に当たる第2の強磁性
膜18ではテーパが急俊になる。従って、バルクハウゼ
ンノイズの発生要因となるテーパ領域を小さくすること
ができる。その結果として、バルクハウゼンノイズを安
定して抑制することが可能となる。
16の端部壁面を硬質磁性膜20と接触させることな
く、第2の強磁性膜18に対して硬質磁性膜20からバ
イアス磁界を付与することができる。従って、バルクハ
ウゼンノイズの発生を抑制した上で、硬質磁性膜20か
ら磁化固着層に加わる漏洩磁界を抑制することができ
る。これにより、第1の強磁性膜16の磁化が硬質磁性
膜20の漏洩磁界方向に傾いてしまうという問題が回避
できる。第1の強磁性膜16の磁化方向はスピンバルブ
GMR膜14の幅方向(信号磁界の流入方向)に安定し
て固着され、良好な線形応答性が得られる。
トラック特性が良好で再生フリンジが小さい、バルクハ
ウゼンノイズやサーマルノイズが少ない、線形応答性が
良好である、等の特徴を有することから、S/N比の良
好な再生特性を実現することができる。
R膜14を反強磁性膜15、第1の強磁性膜16、非磁
性膜17および第2の強磁性膜18からなる基本的な磁
性多層膜で構成した場合について説明した。スピンバル
ブGMR膜14を構成する磁性多層膜には、各層の構成
材料等に応じて、さらに他の層を追加することができ
る。
着層および反強磁性膜を順に積層形成した従来のスピン
バルブ構造に比べて、積層構造を逆転させた本発明のス
ピンバルブ構成では、IrMn合金やFeMn合金等の
金属系の反強磁性膜15を単に用いると、第1の強磁性
膜16への反強磁性膜15からのバイアス磁界が弱まる
おそれがある。そこで、例えば図5に示すように、反強
磁性膜15の fcc相の安定性や (111)結晶配向性、さら
に強磁性膜16の fcc相の安定性を高めるために、反強
磁性膜15の下地膜32を設けることが好ましい。下地
膜32としては、Ta、Zr、Nb、Hf等を用いても
よいが、特に fcc相を有するNiFe合金、NiFeX
合金(X:Cr、Nb、Ta、Zr、Hf、W、Mo、
V、Ti、Rh、Ir、Cu、Au、Ag、Mn、R
e、Ruから選ばれる少なくとも 1種の元素)、CuN
i合金等が望ましい。この下地膜32の膜厚は 1〜20nm
程度とすることが好ましい。
た、Irを 5〜40重量% の範囲で含有するIrMn合金
からなる反強磁性膜15は、バイアス磁界が消失するブ
ロッキング温度TB が473K以上と耐熱性に優れると共
に、高いバイアス磁界が得られることから望ましい。I
rMn合金からなる反強磁性膜15の膜厚は 3〜30nm程
度とすることが好ましい。これ以上薄いと十分なバイア
ス磁界が得られず、またこれ以上厚いと反強磁性膜15
へのセンス電流の分流が増大して、抵抗変化率が低下す
るおそれが大きい。
合金等の導電材料を用いる場合には図5に示す第2の変
形例のように、スピンバルブGMR膜14の再生トラッ
クの両端部外側部分を反強磁性膜15の少なくとも一部
が残る状態までエッチング除去し、硬質磁性膜20を導
電性を有する反強磁性膜15上に積層してもよい。反強
磁性膜15にまで達するエッチングを施しても、導電膜
が消失するおそれがないため、安定して導電膜を残すこ
とができる。従って、硬質磁性膜20を含む電極21と
スピンバルブGMR膜14との接触抵抗を再現性よく低
減することができる。
を用いる場合には、図1に示したように、硬質磁性膜2
0の下側にスピンバルブGMR膜14中の導電膜とし
て、第1の強磁性膜16および非磁性膜17の両方、あ
るいは第1の強磁性膜16のみを存在させればよい。こ
れによって、従来の壁面による電気的接触に比べて、硬
質磁性膜20を含む電極21とスピンバルブGMR膜1
4とを良好に電気的に接触させることができる。
t合金等からなる硬質磁性膜20の下側には、そのc軸
を膜面内方向になるべく傾けて高保磁力化を図るため
に、厚さ 1〜20nm程度のCr、V、CrV合金、FeC
o合金等からなる下地膜33を設けることが望ましい。
強磁性膜16との界面には、反強磁性膜15から第1の
強磁性膜16への交換バイアス磁界を増大させるため
に、これらの中間の格子定数を有する磁性膜を挿入して
もよい。このような磁性膜としては、例えば反強磁性膜
15がFeMn合金で、第1の強磁性膜16がCoFe
合金である場合にはCoFePd合金等が挙げられる。
第1の強磁性膜16や第2の強磁性膜18にCoFe合
金やCoFeB合金等のCo系合金を用いる場合には、
反強磁性膜15との間に例えば 0.5〜 3nm程度の厚さの
NiFe系の極薄層を挿入してもよい。NiFe系の極
薄層はCo系合金の fcc相を安定化させ、Co系合金の
保磁力を低下させる。従って、バルクハウゼンノイズの
ない高感度な再生出力が得やすくなる。
ように、反強磁性膜15と第1の強磁性膜16との間に
NiやNi系合金等からなる厚さ 0.5〜 5nm程度の磁性
層34を挿入して、第1の強磁性膜16と磁性層34と
の間に拡散バリヤ層35を設けてもよい。拡散バリヤ層
35は第1の強磁性膜16や非磁性膜17の膜成長を緻
密化させる。これによって、大きな抵抗変化率を得るた
めに不可欠な第1の強磁性膜16と非磁性膜17との間
に熱的に安定な界面が実現できる。拡散バリヤ層35は
磁性層34をスパッタ法等で成膜した後、例えばスパッ
タ雰囲気中に一旦僅かな酸素(1〜10SCCM程度)を導入(1
〜 300秒程度)して、磁性層34の表面を交換結合が働
く 3nm以下の厚さで酸化処理することにより形成するこ
とができる。拡散バリヤ層35を形成するための処理
は、窒化処理、フッ化処理、炭化処理等であってもよ
い。あるいは、磁性層34を成膜した後に一旦大気開放
し、その後成膜してもよい。
膜18にNiFe合金等のNiを多く含む合金を用い、
かつ非磁性膜17にCuを用いる場合には、非磁性膜1
7と接する界面に例えば 1.5nm以下程度の極薄いCoま
たはCo系合金膜を挿入することが好ましい。これによ
り、NiとCuとの間の拡散を防ぐことができ、抵抗変
化率や耐熱性を確保することができる。
ように、必要に応じて軟磁性アシスト膜36が形成され
る。磁化フリー層である第2の強磁性膜18に軟磁性の
良好なNiを多く含む合金を用いる場合には、軟磁性ア
シスト層36は必ずしも必要ではない。CoFe合金等
のCo系合金を用いる場合には、NiFe合金、NiF
eX(X:Cr、Nb、Ta、Zr、Hf、W、Mo、
V、Ti、Rh、Ir、Cu、Au、Ag、Mn、R
e、Ruから選ばれる少なくとも 1種の元素)合金等の
結晶質磁性合金、CoZrNb系、CoFeRe系、C
oFeAlO系等のアモルファス磁性合金、FeZr
N、CoFeTaN等の窒化微結晶合金、CoNbC、
FeTaV等の炭化微結晶合金、あるいはこれらの積層
膜等からなる軟磁性アシスト膜36を形成することが望
ましい。
る第2の強磁性膜18の軟磁性の向上に効果を発揮す
る。軟磁性アシスト膜36の膜厚は 1〜15nm程度とする
ことが好ましい。軟磁性アシスト膜36には、センス電
流の分流を抑制して高い抵抗変化率を維持する上で、高
抵抗の磁性膜を用いることが望ましい。具体的には50μ
Ωcm以上の磁性膜を用いることが好ましい。
て、例えば以下に示すような場合には一対の硬質磁性膜
20の間隔と一対の電極21の間隔はおおよそ一致す
る。これは、スピンバルブGMR膜14のパターニング
に使用したレジストマスクをそのまま利用して、硬質磁
性膜20および電極21を連続して成膜し、このレジス
トマスクを除去した(いわゆるリフトオフ)後、電極形
状に合せたレジストマスクを形成してイオンミリング等
によりエッチングした場合である。この際、上記した間
隔がほぼ再生トラック幅となる。
電極21の間隔を広くして、スピンバルブGMR膜14
近傍では硬質磁性膜20を電極の一部として利用するこ
ともできる。例えば、硬質磁性膜20と電極21の形成
を分離して行うことによって、図7に示すように、一対
の電極21の間隔を一対の硬質磁性膜20の間隔よりも
広くして、一対の電極21を媒体対向面から後退させて
もよい。
対向面から後退した箇所に形成されているため、スピン
バルブGMR膜14を媒体対向面に露出させる機械加工
工程に直接電極21が晒されることがない。CuやAu
等の柔らかい低抵抗材料を電極21に用いていも、研磨
により電極21の媒体対向面(ABS)側の形状が広が
って、磁気シールド層12、24との絶縁不良を引き起
こす等の電極劣化を回避することができる。この場合、
スピンバルブGMR膜14近傍では硬質磁性膜20が電
極も兼ねるので、硬質磁性膜20の抵抗を極力下げるた
め、その膜厚を増大することが好ましい。硬質磁性膜2
0の膜厚は40〜 100nm程度が望ましい。次に、本発明の
第2の磁気抵抗効果素子を適用したGMRヘッドの実施
形態について、図8を参照して説明する。図8はこの実
施形態のGMRヘッドの要部を示す断面図である。な
お、GMRヘッド25の全体構造は図1に示した通りで
ある。さらに、本発明の第2の磁気抵抗効果素子を再生
素子部に適用して録再分離型磁気ヘッドを構成する場
合、その全体構造は図1と同様となる。
スピンバルブGMR膜14は前述と同様に、基板側から
順に積層された下地膜32、反強磁性膜15、第1の強
磁性膜16、非磁性膜17、第2の強磁性膜18、軟磁
性アシスト膜36および保護膜19を有する磁性多層膜
により構成されている。なおこれらのうち、下地膜3
2、軟磁性アシスト膜36、保護膜19等は必要に応じ
て形成される。さらに、前述した実施形態と同様に、こ
れら以外の層を介在させることも可能である。
2の強磁性膜18は磁界検出部(再生トラック)に相当
する部分の膜厚t1 に比べて、再生トラックの両端部外
側部分の膜厚t2 が薄く設定されている。バイアス磁界
付与膜37は、第2の強磁性膜18の膜厚t2 の部分、
すなわち膜厚t2 を有する再生トラックの両端部外側部
分の上に積層形成されている。言い換えると、第2の強
磁性膜18は磁界検出部に相当する部分の膜厚t1 に比
べて、バイアス磁界付与膜37の下側にあたる部分の膜
厚t2 が薄く設定されている。電極21はバイアス磁界
付与膜37上に積層形成されている。
性アシスト膜36との積層膜で構成する場合には、この
積層膜の厚さをバイアス磁界付与膜37の下側にあたる
再生トラックの両端部外側部分が磁界検出部に相当する
部分に比べて薄くなるようにしてもよい。なお、スピン
バルブGMR膜14以外の構成については、前述した実
施形態と同一構成とされている。
ラックの両端部外側部分を磁化フリー層である第2の強
磁性膜18の一部までしかエッチングしないため、エッ
チング量が僅かとなる。従って、エッチングにはイオン
ミリングに限らず、より簡単な逆スパッタエッチを適用
してもよい。
Mn合金、FeMn合金、IrMn合金、PdPtMn
合金、RhMn合金、RuMn合金、PtMn合金、C
rMnPt合金等の導電性を有する反強磁性膜、あるい
はCoPt合金等の導電性を有する硬質磁性膜が用いら
れる。さらに、図3に示した構造と同様に、強磁性膜2
6と反強磁性膜27との積層膜28を、バイアス磁界付
与膜37に適用することも可能である。
用する場合、その膜厚は 3〜70nmとすることが好まし
い。より具体的にはNiMn合金の場合には25nm以上と
することが、FeMn合金の場合には 5nm以上、IrM
n合金の場合には 3nm以上、PdPtMn合金の場合に
は 5nm以上とすることが、安定した交換バイアスを得る
上で望ましい。
て、反強磁性膜で交換バイアスを付与する磁性膜の厚さ
と交換バイアスとの関係を示す。図9から、磁性膜の厚
さが減少すると、急激に交換バイアスが向上することが
分かる。他の反強磁性膜も同様である。従って、バイア
ス磁界付与膜37としての反強磁性膜の下側に存在する
磁化フリー層、すなわち第2の強磁性膜18あるいは第
2の強磁性膜18と軟磁性アシスト膜36との積層膜の
膜厚を、再生トラックの両端部外側部分において薄くす
ることによって、交換バイアスを増大させることができ
る。
ての反強磁性膜の下側の磁化フリー層の厚さは 2〜 5nm
程度とすることが好ましい。その結果、媒体からの信号
磁界による反強磁性膜(37)直下の磁化変化を概ね零
にすることができ、再生フリンジの低減を実現すること
が可能となる。また、磁化フリー層としての第2の強磁
性膜18には、適度なバイアス磁界が付与されて、バル
クハウゼンノイズを安定して抑制することができる。
を用いる場合、この反強磁性膜と第2の強磁性膜18あ
るいは軟磁性アシスト膜36との間には、格子定数がこ
れらの中間の強磁性膜または反強磁性膜を挿入すること
が、交換バイアスの強度を増大させる上で望ましい。例
えば、第2の強磁性膜18にCoFe合金を用い、かつ
バイアス磁界付与膜37としての反強磁性膜にFeMn
合金を用いる場合には、CoFeにPd等の添加元素を
加えて格子定数をFeMn合金に近付けた中間強磁性膜
を介挿することが望ましい。
膜を適用する場合には、硬質磁性膜とその下側に存在す
る磁化フリー層(第2の強磁性膜18、あるいは第2の
強磁性膜18と軟磁性アシスト膜36との積層膜)とを
合せた磁気的膜厚(残留磁化Mrと膜厚tの積(Mr×
t))が、硬質磁性膜の下側に存在する磁化フリー層の
磁気的膜厚の 2倍以上であることが好ましい。これは磁
化フリー層の磁気的膜厚が相対的に増大すると、磁化フ
リー層からの反作用により硬質磁性膜の磁化が不安定化
(具体的には保磁力の低下)し、硬質磁性膜との交換結
合による磁化フリー層の磁化の安定化が不十分となるた
めである。言い換えると、バイアス磁界付与膜37とし
ての硬質磁性膜の下側に存在する磁化フリー層の膜厚を
薄くすることによって、その部分での磁化フリー層の磁
化が十分に安定化され、再生フリンジを低減することが
できる。バイアス磁界付与膜37が強磁性膜26と反強
磁性膜27との積層膜28である場合も同様である。
oPt合金(Mr=1T)を用い、かつ第2の強磁性膜1
8としてCoFe合金(Mr=1.8T)を用いた場合を例
にとると、CoPt合金膜の膜厚が18nm、CoFe合金
膜の膜厚が10nmの場合にはMr×tの値が両者ほぼ同一
となる。CoPt単層膜での保磁力1500Oe がCoFe
合金膜と積層することにより 700Oe と約 1/2にまで低
下するが、CoFe合金膜の膜厚をMr×t=2となる 4
nmとすると(CoPt厚は同様)、CoFe合金膜と積
層した場合の保磁力は1050Oe であり、保磁力の低下は
それ程顕著ではない。バイアス磁界付与膜37として
は、図3に示したように、反強磁性膜と強磁性膜との積
層膜を用いてもよい。
を用いる場合、第2の強磁性膜18からのエピタキシャ
ル的な結晶成長によりCo系硬質磁性膜のc軸が膜面垂
直方向に配向してしまい、硬質磁性膜の保磁力が低下す
るおそれがある。この場合、第2の強磁性膜18とバイ
アス磁界付与膜37としての硬質磁性膜との中間に膜厚
が 1〜10nm程度のアモルファス的な層を挿入して、硬質
磁性膜の保磁力の低下を抑制することが好ましい。この
層は例えば膜厚 5nm程度のCr膜である。このCr膜の
うち、厚さ 2nm程度の初期層はアモルファスであり、そ
の上の 3nm程度は結晶層となる。
おいては、磁化フリー層が基板側に存在する従来のスピ
ンバルブ膜で問題となっていたバイアス磁界付与膜のパ
ターニングに基くスピンバルブ膜の下地表面の乱れを防
ぐことができる。よって、安定したスピンバルブ膜特性
が実現できる。
ける交換結合領域の磁化フリー層の膜厚を磁界検出部よ
りも薄くすることによって、反強磁性膜からなるバイア
ス磁化付与膜では交換バイアス力の増大が、硬質磁性膜
からなるバイアス磁化付与膜では保磁力の増大が期待で
きる。従って、目的とするトラック端部での磁化フリー
層の磁化固着がより安定化され、バルクハウゼンノイズ
の抑制が容易となる。さらに、硬質磁性膜によるバイア
ス磁界の付与においても、磁化固着層との直接的な壁面
での接触がないために、硬質磁性膜からの漏洩磁界によ
り磁化固着層の磁化方向が乱されるといった悪影響が少
なくなる。その結果、バルクハウゼンノイズがなく、線
形応答性に優れた再生が実現できる。
適用したGMRヘッドの実施形態について、図10を参
照して説明する。図10はこの実施形態のGMRヘッド
の要部を示す断面図である。なお、GMRヘッド25の
全体構造は図1に示した通りである。さらに、本発明の
第3の磁気抵抗効果素子を再生素子部に適用して録再分
離型磁気ヘッドを構成する場合、その全体構造は図1と
同様となる。
て、スピンバルブGMR膜14は前述した実施形態と同
様に、基板側から順に積層された反強磁性膜15、第1
の強磁性膜16、非磁性膜17、第2の強磁性膜18お
よび保護膜19を有する磁性多層膜により構成されてい
る。なお、前述した実施形態と同様に、これら以外の層
を介在させることも可能である。
(再生トラック)から外れた両外側部分において、第2
の強磁性膜18上には一対のバイアス磁界付与膜37と
して反強磁性膜が設けられている。バイアス磁界付与膜
37には、反強磁性膜15とはブロッキング温度が異な
る反強磁性膜を用いる。バイアス磁界付与膜37が積層
形成される部分は、前述した第2の実施形態と同様に、
再生トラックの両端部外側部分を第2の強磁性膜18の
一部までエッチングし、この膜厚が減少した分をバイア
ス磁界付与膜37の下地膜として第2の強磁性膜18と
同一の強磁性膜を形成してもよい。
2の実施形態と同様に、バイアス磁界付与膜37からの
交換バイアスを増大させることができるような厚さに設
定することが好ましい。具体的には、第2の強磁性膜1
8の膜厚は 2〜10nm程度とすることが好ましい。また、
バイアス磁界付与膜37としての反強磁性膜の膜厚につ
いても、第2の実施形態と同様とすることが好ましい。
磁界付与膜37上には、Ti等からなる高抵抗保護膜3
8が形成されている、高抵抗保護膜38上には、一対の
電極21が形成されている。一対の電極21の間隔は、
一対のバイアス磁界付与膜37の間隔より狭くなるよう
にパターニングされている。この電極21のイオンミリ
ングやRIE等によるパターニングにおいて、高抵抗保
護膜38はエッチングストッパとして機能する。これに
より、スピンバルブGMR膜14のオーバーエッチを防
ぐことができる。
界付与膜37の間隔より狭くした場合、一対の電極21
の間隔でトラック幅が規定される。このような構造にお
いては、バイアス磁界付与膜37近傍の低感度領域が除
かれるため、狭トラック幅で高感度な再生出力を得るこ
とができる。なお、バイアス磁界付与膜37の成膜と同
時に電極21を成膜し、これらをリフトオフパターニン
グしてもよい。この場合、一対のバイアス磁界付与膜3
7と一対の電極21の間隔はほぼ等しくなる。上述した
第3の実施形態のGMRヘッドにおいては、磁化フリー
層が基板側に存在する従来のスピンバルブ膜で問題とな
っていたバイアス磁界付与膜のパターニングに基くスピ
ンバルブ膜の下地の乱れを防ぐことができる。さらに、
電極21をパターニングする際のスピンバルブGMR膜
14のオーバーエッチ等は、高抵抗保護膜38により防
ぐことができる。よって、安定したスピンバルブ膜特性
が実現できる。
18の膜厚を薄くすることによって、反強磁性膜からな
るバイアス磁化付与膜37からの交換バイアス力を増大
させることができる。従って、磁化フリー層の磁化が安
定化され、バルクハウゼンノイズが抑制される。その結
果、バルクハウゼンノイズがなく、線形応答性に優れた
再生が実現できる。
気抵抗効果素子を録再分離型磁気ヘッドの再生素子部に
適用する場合について説明したが、本発明の磁気抵抗効
果素子はこれに限られるものではない。例えば、一対の
磁気ヨークを記録ヘッドと再生ヘッドで共有する録再一
体型磁気ヘッド等の他のヘッド構造についても、本発明
の磁気抵抗効果素子は適用可能である。
抗効果メモリ(MRAM)等の磁気記憶装置に適用した
実施形態、すなわち本発明の磁気記憶装置の実施形態に
ついて説明する。
用したMRAMの一実施形態の構成を示す図である。同
図に示すMRAM40は、ガラス基板やSi基板等の基
板41上に形成されたスピンバルブGMR膜42を有し
ている。スピンバルブGMR膜42は、前述した各実施
形態のGMRヘッドと同様に反転積層構造を有し、その
再生トラックの両端部外側部分の上に形成された一対の
バイアス磁界付与膜43を有している。スピンバルブG
MR膜42とバイアス磁界付与膜43との積層構造等
は、図2、図3、図5、図6、図8、図9等に示した構
造と同様とされている。
縁層44を介して書き込み電極45が設けられている。
また、スピンバルブGMR膜42の両端部には、一対の
読み出し電極46が設けられており、この一対の読み出
し電極46からスピンバルブGMR膜42にセンス電流
が供給される。なお、図中47は読み出し補助電極であ
る。
込みおよび読み出しは、例えば以下のようにして行われ
る。まず、情報の書き込みは、書き込み電極45に電流
を流して外部磁界を印加し、磁化固着層の磁化方向を
“1”または“0”に対応する方向とすることにより行
われる。
からセンス電流を流した状態で、書き込み電極45に正
負のパルス電流を流し、その電流磁界により磁化フリー
層の磁化方向を反転させる。書き込み電極45の正負に
対して、磁化フリー層の磁化方向は磁化固着層の
“1”、“0”にかかわらず一定である。一方、“1”
または“0”として記憶された磁化固着層50の磁化方
向によって、書き込み電極45のパルス電流が正のとき
にスピンバルブGMR膜42の上下強磁性層の磁化方向
が平行で負のときに反平行か、もしくは書き込み電極4
5のパルス電流が負のときに磁化方向が平行で正のとき
に反平行かが決まる。従って、書き込み電極45に例え
ば正→負のパルス電流を流したとき、センス電流の抵抗
が大→小か、小→大かによって、磁化固着層の“1”ま
たは“0”が判別される。
43は、書き込み電極45に正負のパルス電流を流した
ときの磁化フリー層の磁化反転が生じる磁界の大きさを
制御したり、また磁区が形成された状態での不規則な磁
化反転に伴うノイズを抑制するものである。ここで、バ
イアス磁化付与膜については、高集積化に対応してより
薄い膜で、微小セルサイズに伴う反磁界の増大を抑制す
るのに十分なバイアス力を得ることが重要である。前述
した各実施形態で詳細に述べたように、本発明によるバ
イアス磁界付与膜によれば十分なバイアス力が得られる
ため、MRAM40は高集積化を実現可能とするもので
ある。
効果素子によれば、再生フリンジやバルクハウゼンノイ
ズを抑制した上で、接触抵抗の低減、絶縁不良の抑制、
良好な線形応答性等が実現可能となる。従って、そのよ
うな磁気抵抗効果素子を用いた本発明の磁気ヘッド、磁
気記録再生ヘッドおよび磁気記憶装置によれば、良好な
動作特性等を得ることができる。
部に適用した録再分離型磁気ヘッドの一実施形態の構造
を示す断面図である。
る磁気抵抗効果素子部を拡大して示す断面図である。
を示す断面図である。
る磁気抵抗効果素子の平面図である。
を示す断面図である。
を示す断面図である。
を示す平面図である。
磁気抵抗効果ヘッドの一実施形態の要部構造を示す断面
図である。
の厚さと交換バイアスとの関係の一例を示す図である。
た磁気抵抗効果ヘッドの一実施形態の要部構造を示す断
面図である。
記憶装置の一実施形態の要部構造を示す断面図である。
す断面図である。
Claims (26)
- 【請求項1】 基板と、 前記基板の主表面上に、前記基板側から順に積層された
反強磁性膜、第1の強磁性膜、非磁性膜、および磁界検
出部に配置された第2の強磁性膜を少なくとも含む、巨
大磁気抵抗効果を示す磁性多層膜を有する磁気抵抗効果
膜と、 前記磁界検出部の両端部に隣接され、前記磁性多層膜中
の前記反強磁性膜、第1の強磁性膜および非磁性膜から
選ばれる導電膜上にそれぞれ積層された一対のバイアス
磁界付与膜と、 前記磁気抵抗効果膜に電流を供給する一対の電極とを具
備することを特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項2】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記バイアス磁界付与膜は、硬質磁性膜および強磁性膜
と反強磁性膜との積層膜から選ばれる 1種であることを
特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項3】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記反強磁性膜は、IrMn合金、RhMn合金、Ru
Mn合金、PdPtMn合金、CrMnPt合金、Fe
Mn合金、NiMn合金およびPtMn合金から選ばれ
る少なくとも 1種の金属系反強磁性材料からなることを
特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項4】 請求項3記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記反強磁性膜の下側に、 fcc相を有する金属膜が下地
膜として形成されていることを特徴とする磁気抵抗効果
素子。 - 【請求項5】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記第1の強磁性膜および前記第2の強磁性膜の少なく
とも一方は、CoFe合金からなることを特徴とする磁
気抵抗効果素子。 - 【請求項6】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記反強磁性膜と第1の強磁性膜との間には、前記反強
磁性膜と第1の強磁性膜の中間の格子定数を有する磁性
膜が挿入されていることを特徴とする磁気抵抗効果素
子。 - 【請求項7】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記反強磁性膜と第1の強磁性膜との間には磁性膜が挿
入されており、かつ前記第1の強磁性膜と前記磁性膜と
の間に拡散バリヤ層が設けられていることを特徴とする
磁気抵抗効果素子。 - 【請求項8】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記第2の強磁性膜上には軟磁性アシスト膜が形成され
ていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項9】 請求項1記載の磁気抵抗効果素子におい
て、 前記一対の電極の間隔は、前記一対のバイアス磁界付与
膜の間隔より狭く設定されていることを特徴とする磁気
抵抗効果素子。 - 【請求項10】 基板と、 前記基板の主表面上に、前記基板側から順に積層された
反強磁性膜、第1の強磁性膜、非磁性膜および第2の強
磁性膜を少なくとも含む巨大磁気抵抗効果を示す磁性多
層膜を有し、かつ前記第2の強磁性膜が磁界検出部に相
当する部分および前記磁界検出部に相当する部分より薄
い膜厚を有する前記磁界検出部の両端部外側部分を有す
る磁気抵抗効果膜と、 前記第2の強磁性膜の前記磁界検出部の両端部外側部分
の上にそれぞれ積層された一対のバイアス磁界付与膜
と、 前記磁気抵抗効果膜に電流を供給する一対の電極とを具
備することを特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項11】 請求項10記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記バイアス磁界付与膜は、反強磁性膜、硬質磁性膜お
よび強磁性膜と反強磁性膜との積層膜から選ばれる 1種
であることを特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項12】 請求項11記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記バイアス磁界付与膜は反強磁性膜であり、かつ前記
第2の強磁性膜の前記磁界検出部の両端部外側部分の膜
厚は 2〜 5nmの範囲であることを特徴とする磁気抵抗効
果素子。 - 【請求項13】 請求項11記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記バイアス磁界付与膜は、前記硬質磁性膜または前記
強磁性膜と反強磁性膜との積層膜であり、かつ前記バイ
アス磁界付与膜と前記第2の強磁性膜の前記磁界検出部
の両端部外側部分とを合せた磁気的膜厚が前記第2の強
磁性膜の前記磁界検出部の両端部外側部分の磁気的膜厚
の 2倍以上であることを特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項14】 請求項10記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記反強磁性膜は、IrMn合金、RhMn合金、Ru
Mn合金、PdPtMn合金、CrMnPt合金、Fe
Mn合金、NiMn合金およびPtMn合金から選ばれ
る少なくとも 1種の金属系反強磁性材料からなることを
特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項15】 請求項14記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記反強磁性膜の下側に、 fcc相を有する金属膜が下地
膜として形成されていることを特徴とする磁気抵抗効果
素子。 - 【請求項16】 請求項10記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記第1の強磁性膜および前記第2の強磁性膜の少なく
とも一方は、CoFe合金からなることを特徴とする磁
気抵抗効果素子。 - 【請求項17】 請求項10記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記反強磁性膜と第1の強磁性膜との間には磁性膜が挿
入されており、かつ前記第1の強磁性膜と前記磁性膜と
の間に拡散バリヤ層が設けられていることを特徴とする
磁気抵抗効果素子。 - 【請求項18】 請求項10記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記一対の電極の間隔は、前記一対のバイアス磁界付与
膜の間隔より狭く設定されていることを特徴とする磁気
抵抗効果素子。 - 【請求項19】 基板と、 前記基板の主表面上に、前記基板側から順に積層された
反強磁性膜、第1の強磁性膜、非磁性膜および第2の強
磁性膜を少なくとも含む巨大磁気抵抗効果を示す磁性多
層膜を有する磁気抵抗効果膜と、 前記磁気抵抗効果膜の磁界検出部の両端部外側におい
て、前記第2の強磁性膜上にそれぞれ積層された一対の
バイアス磁界付与膜と、 前記磁気抵抗効果膜に電流を供給する一対の電極とを具
備することを特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項20】 請求項19記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 第2の強磁性膜は 2〜10nmの範囲の膜厚を有することを
特徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項21】 請求項19記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記磁気抵抗効果膜および前記バイアス磁界付与膜上に
は高抵抗保護膜が形成されていることを特徴とする磁気
抵抗効果素子。 - 【請求項22】 請求項19記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記一対の電極の間隔は、前記一対のバイアス磁界付与
膜の間隔より狭く設定されていることを特徴とする磁気
抵抗効果素子。 - 【請求項23】 請求項19記載の磁気抵抗効果素子に
おいて、 前記バイアス磁界付与膜は反強磁性膜からなることを特
徴とする磁気抵抗効果素子。 - 【請求項24】 下側磁気シールド層と、 前記下側磁気シールド層上に下側再生磁気ギャップを介
して形成された、請求項1、請求項10または請求項1
9記載の磁気抵抗効果素子と、 前記磁気抵抗効果素子上に上側再生磁気ギャップを介し
て形成された上側磁気シールド層とを具備することを特
徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項25】 請求項24記載の磁気ヘッドを有する
再生ヘッドと、 前記磁気ヘッドの前記下側磁気シールド層と共通化され
た下側磁極と、前記下側磁極上に形成された記録磁気ギ
ャップと、前記記録磁気ギャップ上に設けられた上側磁
極とを有する記録ヘッドとを具備することを特徴とする
磁気記録再生ヘッド。 - 【請求項26】 請求項1、請求項10または請求項1
9記載の磁気抵抗効果素子と、 前記磁気抵抗効果素子の磁気抵抗効果膜に情報を記憶す
る書き込み電極と、 前記磁気抵抗効果素子の前記電極からなる、前記磁気抵
抗効果膜に記憶された情報を再生する読み出し電極とを
具備することを特徴とする磁気記憶装置。
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