JPH1012405A - サーミスター用組成物 - Google Patents

サーミスター用組成物

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JPH1012405A
JPH1012405A JP16279596A JP16279596A JPH1012405A JP H1012405 A JPH1012405 A JP H1012405A JP 16279596 A JP16279596 A JP 16279596A JP 16279596 A JP16279596 A JP 16279596A JP H1012405 A JPH1012405 A JP H1012405A
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JP
Japan
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thermistor
composition
oxide crystal
type
crystal structure
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JP16279596A
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Tatsuo Fukano
達雄 深野
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】元素組成が多少変動してもサーミスター特性の
変動がほとんど生じないサーミスター用組成物とする。 【解決手段】原子番号39及び原子番号62〜71の元
素から選ばれた少なくとも一つの元素をQとし、Sc,
Cr,Mn,Fe及びCoから選ばれた少なくとも一つ
の元素をMとしたとき、少なくともQとM及びTiを含
むペロブスカイト型(ABO3 型)結晶構造を有する第
1酸化物結晶粒子と、少なくともQとM及びTiを含む
パイロクロア型(A2 2 7 型)結晶構造を有する第
2酸化物結晶粒子と、を含む。第2酸化物結晶粒子が第
1酸化物結晶粒子のサーミスター特性の変動を抑制する
緩衝材として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類金属と遷移
金属とを主金属元素とした酸化物結晶粒子よりなるサー
ミスター用組成物に関する。このサーミスター用組成物
は、温度センサなどに利用できる。
【0002】
【従来の技術】温度センサなどに用いられているサーミ
スターは、抵抗が大きな負の温度係数をもつ半導体から
形成され、このような半導体としては、Fe、Ni、M
n、Co、Cuなどの酸化物結晶粒子、炭酸塩、塩化物
を焼結したものが広く用いられている。例えばサーミス
ター温度計としては、Fe3 4 とMgCr2 4 又は
MgAl2 4 の固溶体や、NiO、Mn2 3 、Co
2 3 を混合焼結したようなものなどが用いられる。
【0003】このようなサーミスターは、その成分によ
って特性が大きく変化し、各種のサーミスター用組成物
が提案されている。例えば特開昭50−118294号
公報などには、Al2 3 とCr2 3 を主成分とする
コランダム型結晶構造を主体とするサーミスター用組成
物が開示されている。また特開昭49−63995号公
報などには、MgAl2 4 、MgCr2 4 、MgF
2 4 などからなるスピネル型結晶構造を有する化合
物を主体としたサーミスター用組成物が開示され、特開
昭51−108298号公報などには、La(Al1-x
Crx )O3 系のペロブスカイト型結晶構造を有する化
合物を主体としたサーミスター用組成物が開示されてい
る。
【0004】ところがコランダム型結晶構造を主体とす
る組成物では、添加元素の添加量が多くなると被熱によ
る抵抗値の履歴が大きくなるという問題があった。また
スピネル型結晶構造を主体とする組成物では、温度勾配
定数が大きいため広い温度域で使用できないという問題
があり、ペロブスカイト型結晶構造を主体とする組成物
では、残存する未反応のLa酸化物結晶粒子に起因する
各種の不具合がある。そこで特開平7−201528号
公報には、上記不具合を解決できる組成物として、ペロ
ブスカイト型(ABO3 型)結晶構造を有し、化学式
[(Y1-w Sm w 1-x x ](Cr1-y-z Fey Ti
z )O3 (但し0≦w≦1.0、0.01≦x≦0.3
5、0.05≦y/(1−y−z)≦0.4、0.02
5≦z≦0.35)で表されるサーミスター用組成物が
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが特開平7−2
01528号公報に開示された組成物は、組成の僅かな
変動によりサーミスター特性が大きく変化するという特
性を有している。そのため所望の特性を有するサーミス
ターを製造する場合には、各元素の組成割合を厳密に管
理し、しかも製造工程中の組成変化を十分に抑制する必
要があった。したがって厳密に制御された製造工程が必
要となり、結果的に製造工数が多大となるという不具合
があった。さらに、焼成により無機材料からなる支持体
上にサーミスターを形成する場合には、支持体とサーミ
スター用組成物との間に反応が生じ、サーミスター用組
成物の組成が変化するという不具合もある。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、元素組成が多少変動してもサーミスター特
性の変動がほとんど生じないサーミスター用組成物とす
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載のサーミスター用組成物の特徴は、原子番号
39及び原子番号62〜71の元素から選ばれた少なく
とも一つの元素をQとし、Sc,Cr,Mn,Fe及び
Coから選ばれた少なくとも一つの元素をMとしたと
き、少なくともQとM及びTiを含むペロブスカイト型
(ABO3 型)結晶構造を有する第1酸化物結晶粒子
と、少なくともQとM及びTiを含むパイロクロア型
(A2 2 7 型)結晶構造を有する第2酸化物結晶粒
子と、を含むことにある。
【0008】なお、請求項1に記載のサーミスター用組
成物においては、請求項3に記載のように、化学式Q
(M1-x Tix )O3 (但し0<x≦0.5)で表され
る第1酸化物結晶粒子と、化学式Q2 (My Ti1-y
2 7 (但し0<y≦0.5)で表される第2酸化物結
晶粒子と、を含むことが望ましい。また上記課題を解決
する請求項2に記載のサーミスター用組成物の特徴は、
原子番号39及び原子番号62〜71の元素から選ばれ
た少なくとも一つの元素をQとし、Sc,Cr,Mn,
Fe及びCoから選ばれた少なくとも一つの元素をMと
し、Mg,Ca,Sr及びBaから選ばれた少なくとも
一つの元素をRとしたとき、少なくともQとRとM及び
Tiを含むペロブスカイト型(ABO3 型)結晶構造を
有する第3酸化物結晶粒子と、少なくともQとRとM及
びTiを含むパイロクロア型(A2 2 7 型)結晶構
造を有する第4酸化物結晶粒子と、を含むことにある。
【0009】なお、請求項2に記載のサーミスター用組
成物においては、請求項4に記載のように、化学式(Q
1-m m )(M1-x Tix )O3 (但し0<m≦0.
3、0<x≦0.5)で表される第3酸化物結晶粒子
と、化学式(Q1-n n 2 (My Ti1-y 2
7 (但し0<n≦0.3、0<y≦0.5)で表される
第4酸化物結晶粒子と、を含むことが望ましい。
【0010】さらに上記サーミスター用組成物において
は、請求項5に記載のようにAlを含み、Alの添加量
は含まれる全金属元素に対して10原子%以下であるこ
とが望ましい。また上記サーミスター用組成物において
は、請求項6に記載のようにさらにSiを含み、Siの
添加量は含まれる全金属元素に対して20原子%以下で
あることが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】元素Qとしては、原子番号39の
Y、原子番号62〜71のSm,Eu,Gd,Tb,D
y,Ho,Er,Tm,Yb及びLuから選ばれた少な
くとも一つの元素が用いられる。元素MとしてはSc,
Cr,Mn,Fe及びCoから選ばれた少なくとも一つ
の元素が用いられる。また元素Rとしては、Mg,C
a,Sr及びBaから選ばれた少なくとも一つの元素が
用いられる。
【0012】元素QとしてはYが特に望ましく、元素M
としてはCr又はFeが特に望ましく、元素Rとしては
Caが特に望ましい。請求項1に記載のサーミスター用
組成物は、少なくともペロブスカイト型(ABO3 型)
結晶構造を有する第1酸化物結晶粒子とパイロクロア型
(A2 2 7 型)結晶構造を有する第2酸化物結晶粒
子とを含んで構成されている。そして、パイロクロア型
結晶構造を有する第2酸化物結晶粒子がペロブスカイト
型結晶構造を有する第1酸化物結晶粒子のサーミスター
特性の変動を抑制する緩衝材として機能すると考えら
れ、組成が多少変動してもサーミスター特性の変動が抑
制される。
【0013】第1酸化物結晶粒子とは、少なくともQと
M及びTiを含むペロブスカイト型結晶構造を有する酸
化物結晶粒子をいう。第1酸化物結晶粒子を構成する各
元素の組成比率としては、請求項3に記載のように、化
学式Q(M1-x Tix )O3(但し0<x≦0.5)で
表される結晶粒子として含むことが望ましい。xの値が
0.5を超えると、相分離してサーミスター特性に悪影
響を与える場合があるため好ましくない。
【0014】第2酸化物結晶粒子とは、少なくともQと
M及びTiを含むパイロクロア型結晶構造を有する酸化
物結晶粒子をいう。第2酸化物結晶粒子を構成する各元
素の組成比率としては、請求項3に記載のように、化学
式Q2 (My Ti1-y 2 7 (但し0<y≦0.5)
で表される結晶粒子として含むことが望ましい。yの値
が0.5を超えると、相分離してサーミスター特性に悪
影響を与える場合があるため好ましくない。
【0015】また請求項2に記載のサーミスター用組成
物は、少なくともペロブスカイト型結晶構造を有する第
3酸化物結晶粒子とパイロクロア型結晶構造を有する第
4酸化物結晶粒子と、を含んで構成されている。そし
て、パイロクロア型結晶構造を有する第4酸化物結晶粒
子がペロブスカイト型結晶構造を有する第3酸化物結晶
粒子のサーミスター特性の変動を抑制する緩衝材として
機能すると考えられ、組成が多少変動してもサーミスタ
ー特性の変動が抑制される。
【0016】第3酸化物結晶粒子とは、少なくともQと
RとM及びTiを含むペロブスカイト型結晶構造を有す
る酸化物結晶粒子をいう。第3酸化物結晶粒子を構成す
る各元素の組成比率としては、請求項4に記載のよう
に、化学式(Q1-m m )(M 1-x Tix )O3 (但し
0<m≦0.3、0<x≦0.5)で表される結晶粒子
として含むことが望ましい。mの値が0.3を超えた
り、あるいはxの値が0.5を超えると相分離してサー
ミスター特性に悪影響を与える場合があるため好ましく
ない。
【0017】また第4酸化物結晶粒子とは、少なくとも
QとRとM及びTiを含むパイロクロア型結晶構造を有
する酸化物結晶粒子をいう。第4酸化物結晶粒子を構成
する各元素の組成比率としては、請求項4に記載のよう
に、化学式(Q1-n n 2(My Ti1-y 2
7 (但し0<n≦0.3、0<y≦0.5)で表される
結晶粒子として含むことが望ましい。nの値が0.3を
超えたり、あるいはyの値が0.5を超えると相分離し
てサーミスター特性に悪影響を与える場合があるため好
ましくない。
【0018】さらに、含まれる全金属元素に対して10
原子%以下のAlを含むことにより、サーミスター特性
の微調整が可能となり、また含まれる全金属元素に対し
て20原子%以下のSiを含むことにより、焼結性の向
上をはかることができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1〜4)市販の原料Y2 3 ,CaCO3 ,T
iO2 及びCr2 3 を表1に示す組成となるように各
々秤量した。これを各々ボールミルにて湿式で粉砕・混
合し、乾燥して平均粒径0.4μmの混合粉末を得た。
得られた粉末を所要量用いて各々直径40mm、厚さ8
mmの円板に加圧成形し、空気中にて1600℃で2時
間焼成して各焼結体を調製した。
【0020】各々の焼結体を粉末X線回折法にて分析し
たところ、表1に示すようにペロブスカイト型結晶構造
を有する酸化物結晶粒子(表1中PEROとして示す)
と、パイロクロア型結晶構造を有する酸化物結晶粒子
(表1中PYROとして示す)との、2種類の酸化物結
晶粒子の存在が確認された。
【0021】
【表1】 次に実施例1と実施例3の焼結体を2mm×2mm×2
0mmの直方体に切断加工し、イオンコータにより電極
を形成した後、各々温度を変化させながら抵抗値を測定
した。結果を図1に示す。
【0022】図1より、実施例1及び実施例3のサーミ
スター用組成物から得られた焼結体では、広い温度領域
において温度(絶対温度)の逆数と抵抗率の対数との関
係が直線となり、良好なサーミスター特性を示している
ことがわかる。なお、実施例2及び実施例4のサーミス
ター用組成物も、同様の直線関係が観察された。次に、
300〜500℃(以下、中温域という)と500〜9
00℃(以下、高温域という)の温度域において、各々
の焼結体のサーミスター定数(B値)を上記測定結果か
ら求めた。Caの組成比とB値との関係を図2に示す。
【0023】(比較例)特開平7−201528号公報
に記載された実施例を、そのまま比較例として用いる。
つまり、化学式(Y1-x Srx )(Cr1-Y-Z Fey
Z )O3 で表したとき、x,y及びzが表2の値とな
るようにY2 3 ,SrCO3 ,Cr23 及びTiO
2 を混合し、上記実施例と同様にして湿式で粉砕・混合
し、乾燥して各々の混合粉末を調製した。
【0024】得られた混合粉末を磁器製ルツボに入れ、
1400℃で2時間仮焼した後、平均粒径0.6μmの
シリカを1重量%加えて湿式により粉砕、混合する。こ
の粉砕された粉末のスラリーを200メッシュの篩を通
してから乾燥する。乾燥後PVBが15重量部、DBP
が10重量部、MEKが50重量部及びトルエンが25
重量部よりなるバオンダーを添加して、プレス成形用粉
末を形成した。
【0025】この粉末を、直径0.4mmの白金線を金
型中心から各0.6mm空けた、即ち、1.2mmの間
隙を空けて2本平行に配置した金型に充填して1000
kg/cm2 の圧力でプレスして、直径3mm、厚さ2
mmで2本のリード線を有する円板を成形した。別途、
アルミナ磁器製の厚さ3mm、縦横の外寸50mm、深
さ40mmの有底角筒状容器と、厚さ3mm、一辺50
mmの角板を作成し、該容器に焼成されるサーミスター
用磁器組成物とほぼ同一組成の粉末、又はその粉末をプ
レス成形した成形品を約0.2gないし10g入れ、該
容器に該角板を被せてサーミスター用磁器組成物の焼成
温度と同程度の温度に曝すことにより、該組成中の気化
し易い成分を容器内面及び角板の内側に付着ないしは浸
透させておく。
【0026】そして該容器内に前記成形済みの未焼成サ
ーミスターを入れその上に前記角板を被せて、1550
℃の大気中で焼成してサーミスターを製造した。このサ
ーミスターについて、中温域と高温域の温度域におい
て、各々の焼結体のサーミスター定数(B値)を前記実
施例と同様に測定した。結果を表2に示し、Srの組成
比とB値との関係を図2及び図4に示す。
【0027】
【表2】 図2より、比較例ではSrの組成変動によってB値が大
きく変動しているのに対し、実施例1〜4のサーミスタ
ーでは、Caの組成変化に対するB値の変動が小さく、
300〜900℃の広い温度領域で使用可能で優れた特
性を有していることがわかる。すなわちペロブスカイト
型結晶構造を有する酸化物結晶粒子と、パイロクロア型
結晶構造を有する酸化物結晶粒子との2種類の酸化物結
晶粒子の存在により、組成の変動によるサーミスター特
性の変動が抑制できることが明らかである。
【0028】(実施例5〜8)市販の原料Y2 3 ,C
aCO3 ,TiO2 及びFe2 3 を表3に示す組成と
なるように各々秤量した。これを各々ボールミルにて湿
式で粉砕・混合し、乾燥して平均粒径0.3μmの混合
粉末を得た。得られた粉末を所要量用いて々直径40m
m、厚さ8mmの円板に加圧成形し、空気中にて160
0℃で2時間焼成して各焼結体を調製した。
【0029】各々の焼結体を粉末X線回折法にて分析し
たところ、表3に示すようにペロブスカイト型結晶構造
を有する酸化物結晶粒子と、パイロクロア型結晶構造を
有する酸化物結晶粒子との、2種類の酸化物結晶粒子の
存在が確認された。
【0030】
【表3】 次に実施例5と実施例7の焼結体を2mm×2mm×2
0mmの直方体に切断加工し、イオンコータにより電極
を形成した後、各々温度を変化させながら抵抗値を測定
した。結果を図3に示す。
【0031】図3より、実施例5及び実施例7のサーミ
スター用組成物から得られた焼結体では、広い温度領域
において温度(絶対温度)の逆数と抵抗率の対数との関
係が直線となり、良好なサーミスター特性を示している
ことがわかる。なお、実施例6及び実施例8のサーミス
ター用組成物も、同様の直線関係が観察された。次に、
中温域と高温域の温度域において、各々の焼結体のサー
ミスター定数(B値)を上記測定結果から求めた。Ca
の組成比とB値との関係を図4に示す。
【0032】図4より、比較例ではSrの組成変動によ
ってB値が大きく変動しているのに対し、実施例5〜8
の焼結体では、Caの組成変化に対するB値の変動が小
さく、300〜900℃の広い温度領域で使用可能で優
れた特性を有していることがわかる。すなわちペロブス
カイト型結晶構造を有する酸化物結晶粒子と、パイロク
ロア型結晶構造を有する酸化物結晶粒子との2種類の酸
化物結晶粒子の存在により、組成の変動によるサーミス
ター特性の変動が抑制できることが明らかである。
【0033】なお、本発明のサーミスター用組成物を構
成する元素は、本実施例に例示したものに限られるもの
ではない。例えばサーミスター特性の調整のために、Y
の代わりに原子番号62〜71の元素を用いたり、Ca
の代わりにMg、Sr、Baから選ばれる少なくとも一
つの元素を用いたり、Cr又はFeの代わりにSc、M
n、Coから選ばれる少なくとも一つの元素を用いるこ
ともできる。
【0034】さらに、Alを添加することでサーミスタ
ー特性を調整することは従来行われているので、10重
量%以下の範囲内でAlを併用することもできる。また
焼結性の向上を図るために、20重量%以下の範囲内で
Siを添加することもできる。
【0035】
【発明の効果】すなわち本発明のサーミスター用組成物
によれば、製造工程中に起きる拡散などによる組成変動
が生じてもサーミスタ特性の変動がきわめて小さい。し
たがって工程管理が容易となり、再現性良くサーミスタ
ーを製造することができる。また本発明のサーミスター
用組成物によれば、無機材料の支持体上にサーミスター
を形成する場合、焼成時に支持体とサーミスター用組成
物が反応して組成が変動しても、安定したサーミスター
特性を得ることができる。
【0036】また本発明のサーミスタ用組成物は、広い
温度範囲で安定したサーミスター特性を示すので、広い
温度範囲での使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のサーミスター用組成物から得られた焼
結体の温度と抵抗率の関係を示すグラフである。
【図2】Ca又はSrとB値との関係を示すグラフであ
る。
【図3】実施例のサーミスター用組成物から得られた焼
結体の温度と抵抗率の関係を示すグラフである。
【図4】Ca又はSrとB値との関係を示すグラフであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子番号39及び原子番号62〜71の
    元素から選ばれた少なくとも一つの元素をQとし、S
    c,Cr,Mn,Fe及びCoから選ばれた少なくとも
    一つの元素をMとしたとき、 少なくとも該Qと該M及びTiを含むペロブスカイト型
    (ABO3 型)結晶構造を有する第1酸化物結晶粒子
    と、 少なくとも該Qと該M及びTiを含むパイロクロア型
    (A2 2 7 型)結晶構造を有する第2酸化物結晶粒
    子と、を含むことを特徴とするサーミスター用組成物。
  2. 【請求項2】 原子番号39及び原子番号62〜71の
    元素から選ばれた少なくとも一つの元素をQとし、S
    c,Cr,Mn,Fe及びCoから選ばれた少なくとも
    一つの元素をMとし、Mg,Ca,Sr及びBaから選
    ばれた少なくとも一つの元素をRとしたとき、 少なくとも該Qと該Rと該M及びTiを含むペロブスカ
    イト型(ABO3 型)結晶構造を有する第3酸化物結晶
    粒子と、 少なくとも該Qと該Rと該M及びTiを含むパイロクロ
    ア型(A2 2 7 型)結晶構造を有する第4酸化物結
    晶粒子と、を含むことを特徴とするサーミスター用組成
    物。
  3. 【請求項3】 化学式Q(M1-x Tix )O3 (但し0
    <x≦0.5)で表される第1酸化物結晶粒子と、 化学式Q2 (My Ti1-y 2 7 (但し0<y≦0.
    5)で表される第2酸化物結晶粒子と、を含むことを特
    徴とする請求項1記載のサーミスター用組成物。
  4. 【請求項4】 化学式(Q1-m m )(M1-x Tix
    3 (但し0<m≦0.3、0<x≦0.5)で表され
    る第3酸化物結晶粒子と、 化学式(Q1-n n 2 (My Ti1-y 2 7 (但し
    0<n≦0.3、0<y≦0.5)で表される第4酸化
    物結晶粒子と、を含むことを特徴とする請求項2記載の
    サーミスター用組成物。
  5. 【請求項5】 さらにAlを含み、該Alの添加量は含
    まれる全金属元素に対して10原子%以下であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサーミスタ
    ー用組成物。
  6. 【請求項6】 さらにSiを含み、該Siの添加量は含
    まれる全金属元素に対して20原子%以下であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサーミスタ
    ー用組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001016966A1 (fr) * 1999-08-30 2001-03-08 Denso Corporation Dispositif a thermistance
WO2003042124A1 (fr) * 2001-11-16 2003-05-22 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Produit fritte pour element de thermistance et son procede d'elaboration, et detecteur de temperatures
KR100562421B1 (ko) * 2001-03-28 2006-03-22 주식회사 디오텍 전자 잉크 방식을 이용한 잉크 에디터 시스템의 잉크 데이터 처리 방법

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