JPH10123306A - プラスチックレンズおよびその製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズおよびその製造方法

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JPH10123306A
JPH10123306A JP8276282A JP27628296A JPH10123306A JP H10123306 A JPH10123306 A JP H10123306A JP 8276282 A JP8276282 A JP 8276282A JP 27628296 A JP27628296 A JP 27628296A JP H10123306 A JPH10123306 A JP H10123306A
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JP
Japan
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lens
gate
plastic lens
cutting
outer diameter
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JP8276282A
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Atsushi Taguchi
淳 田口
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】射出成形時にレンズの有効径内の樹脂に応力を
与えにくく、しかも、レンズの外径とレンズの有効径と
の間隔を小さくでき、さらに、ゲートカットにより生じ
る突起がレンズ外径よりも外側に突出しないプラスチッ
クレンズの形状を提供する。 【解決手段】ゲート2をレンズの外径1a上に配置する
ことにより、有効径1cから離すとともに、ゲート2の
両脇であって、しかも、ゲートから離れた位置に一対の
切り欠き1dを射出成形時に設けておく。この一対の切
り欠き1bの内側面を切断開始点および終了点として、
レーザ切断によりレンズの縁を切断することによりゲー
ト2を切り離す。切断開始点および終了点に生じる突起
31は、切り欠き1b内に位置するため、外径1aより
突出しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形や射出圧縮成形などによって作
られるプラスチックレンズは、成形型の内部空間に隣接
して形成されたゲートから、成形型の内部空間に溶融樹
脂を注入し、成形する。成形後のプラスチックレンズに
は、ゲート部分にゲート形状の樹脂の突起が形成される
ため、この突起をプラスチックレンズから切り離すため
の作業、いわゆるゲートカットの工程が必要である。
【0003】一般的に用いられているゲートカットの方
法は、ニッパーやカッターなどの切断工具を用いて、人
手により切断する方法である。非常に簡単な方法である
が、切断面が粗くなったり、切断位置が安定しない等の
欠点がある。切断面の粗さにより生じる凸部等が、レン
ズの外径よりも外側に突出すると、レンズを鏡筒等に取
り付ける際に取り付け精度を劣化させる原因となる。そ
のため、場合によっては、後工程として、切断面を研磨
等により仕上げる必要がある。
【0004】また、特公平2−49617号公報には、
加熱した工具によってゲートカットする際に、熱によっ
て膨らんだ切断面の端部が、レンズの外径よりも外側に
突出するのを防ぐための技術が開示されている。この技
術は、レンズにツバを設け、ゲートが接続される部分の
ツバの幅を、他の部分よりも狭くするとともに、ゲート
が接続される部分のツバの厚さを他の部分よりも薄くす
るというものである。これにより、ゲートカット時の熱
によって半径方向および厚さ方向に膨らみが生じても、
レンズの外径およびレンズのツバの厚さよりも外側に突
出しないため、レンズの外径真円度やツバ厚を設計値内
におさめることができるというものである。
【0005】また、実開平2−44701号公報には、
レンズの外径よりもレンズの有効径を小さく設計してお
き、ゲートカットの際には、外径と有効径との間の部分
を、ゲートの中央部を中心として山形や円弧型に切り欠
く方法が記載されている。この方法は、ゲート幅が大き
くても、レンズの外径とレンズの有効径との差を小さく
できるため、レンズをコンパクト化することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の特公平2−
49617号公報記載の技術は、上述のように、ゲート
カットによる切断部の端部の膨らみがレンズの外径より
も外側に突出するのを防ぐために、ゲートが接続される
部分のツバの幅を、他の部分よりも狭くするものであ
る。このため、ゲートとレンズとの接続部、言い換える
と樹脂の注入口を、レンズの外径よりもレンズの中心寄
りに配置する必要がある。よって、樹脂の注入口が、レ
ンズの有効径に近いため、射出成形時にゲートに加えら
れる圧力により、ゲートに近いレンズ有効径内の樹脂に
応力が加わり、レンズ表面が乱れたり、レンズに応力に
よる歪みが生じやすくなるという問題がある。レンズの
有効径内に表面の乱れや歪みが生じると、レンズの光学
的特性が劣化してしまう。これを避けるためには、ツバ
の幅を広げて、ゲートとレンズとの接続部をレンズ有効
径から離さなければならないが、このようにすると、レ
ンズをコンパクト化するのに支障がある。
【0007】また、実開平2−44701号公報の方法
を用いてゲートカットによる切断部の端部の膨らみがレ
ンズの外径よりも外側に突出するのを防ぐためには、こ
の公報の図面に記載されているように、ゲートとレンズ
との接続部、すなわち、樹脂の注入口を、レンズの外径
よりもレンズの中心寄りに配置する必要がある。したが
って、特公平2−49617号公報記載の技術と同様
に、射出成形時にゲートに加えられる圧力により、ゲー
トに近いレンズ有効径内の樹脂に応力が加わり、レンズ
表面が乱れたり、レンズに応力による歪みが生じやすく
なるという問題がある。
【0008】本発明は、射出成形時にレンズの有効径内
の樹脂に応力を与えにくく、しかも、レンズの外径とレ
ンズの有効径との間隔を小さくでき、さらに、ゲートカ
ットにより生じる突起がレンズ外径よりも外側に突出し
ないプラスチックレンズの形状を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、射出成形によって形成されたプラ
スチックレンズであって、外周面上に射出成形時に形成
された一対の切り欠きと、前記一対の切り欠きの間をつ
ないで前記プラスチックレンズの縁部を切断した切断面
とを有し、前記一対の切り欠きは、射出成形時に樹脂を
成形型に注入するためのゲートを挟んだ位置であって、
前記ゲートと間隔を開けた位置に配置されていることを
特徴とするプラスチックレンズが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について、
図面を用いて説明する。
【0011】本発明の第1の実施の形態のプラスチック
レンズ1について、図1(a),(b)、図2、図3を
用いて説明する。
【0012】第1の実施の形態のプラスチックレンズ1
は、図2のように、レンズ外径1aの内側に、レンズ有
効径1cが設定されている。
【0013】プラスチックレンズ1の成形型には、レン
ズ外径1a上にゲートを接続するゲート口、および、ゲ
ート口を挟んだ両側のレンズ外径1a上に、半円状の切
り欠き1bを形成する形状が設けられている。このた
め、射出成形直後のプラスチックレンズ1には、図2の
ように、レンズ外径1a上にゲート形状の突起2(以
下、ゲート2と称する)および半円状の切り欠き1b
が、射出成形によって形成されている。
【0014】ゲート2は、一対の切り欠き1b間を、有
効径1cと同心円の円弧を描くようにレーザ加工により
切断されている。これにより、プラスチックレンズ1の
ゲートカット面1dが形成されている(図3)。
【0015】つぎに、図2のプラスチックレンズ1の製
造方法について図1を用いて説明する。
【0016】図1(a)、(b)は、射出成形終了後に
金型より取り出された状態のプラスチックレンズであ
る。ゲート2より先の部分の図示を省略しているが、通
常は、ゲート2を介して複数個のプラスチックレンズ1
が連なっている。上述したように、ゲート2は、プラス
チックレンズ1の外径1a上に形成されている。このゲ
ート2の両側のレンズ外径1a上であって、ゲート2か
ら離れている位置に、切り欠き1bが射出形成により形
成されている。
【0017】このように、ゲート2をレンズ外径1aに
設けているのは、ゲート2をレンズ有効径1cからでき
るだけ遠ざけるためである。これにより、射出形成の樹
脂を注入する際にゲートに加えられる圧力によりレンズ
有効径1c内の樹脂に応力がかかり、レンズ表面が乱れ
たり、レンズ有効径1c内の樹脂に歪みが生じるのを防
止している。
【0018】また、切り欠き1bを、ゲート2から離し
て配置しているのは、切り欠き1bをゲート口に隣接さ
せて配置すると、切り欠き1bがゲート口から注入され
た樹脂の広がりを狭め、実質的なゲート口が切り欠き1
bの先端になるためである。これにより、実質的なゲー
ト口が、レンズ有効径1cに近くなるため、樹脂の注入
時に実質的なゲート口に加わる圧力により、レンズ有効
径1c内の樹脂の光学特性に歪み等の影響を与えやす
い。また、切り欠き1bがゲート口を狭めると、ゲート
口の両外側のレンズ外径1a部分に樹脂を注入するため
には、樹脂を切り欠き1bの先端から外径側に逆流させ
て回り込ませる必要があるため、切り欠き1bの先端部
分で樹脂に応力が加わりやすく、歪みが生じやすい。
【0019】そこで、本実施の形態では、図1(a),
(b)のように切り欠き1bをゲート2から離して配置
することにより、ゲート口が狭められるのを回避して、
ゲート口をレンズ有効径1cから遠ざけ、レンズ有効径
1c内の樹脂に歪みを生じにくい構造にしている。
【0020】つぎに、図1(a),(b)のような形状
の射出形成後のプラスチックレンズから、レーザ切断に
よりゲート2を切り離す。レーザ切断する経路は、図
2、図3のゲートカット面1dのように、2つの切り欠
き1bを結ぶ経路である。レーザとしては、炭酸ガスレ
ーザ、エキシマレーザなどを用いるのが望ましい。図2
では、ゲートカット面1dをレンズ有効径1cと同心円
の円弧にしている。
【0021】このレーザ切断によるゲートカットによ
り、プラスチックレンズの製造が完了する。
【0022】通常、レーザ切断の際に、切断開始部分と
切断終了部分には、熱変形による樹脂のだれにより突起
が形成される。例えば、比較例として、図10のよう
に、切り欠き1bを設けていない場合には、レーザ光に
より、ゲート2をゲートカット面101でゲートカット
する際に、レーザ光によって樹脂が熱変形した突起13
1が外径1aの外側に生じる。この突起が、鏡筒に取り
付ける際の取り付け精度を劣化させてしまう。
【0023】これに対し、本実施の形態では、切り欠き
1bを射出成形により予め設けてあるため、切り欠き1
bの内側の面を切断開始部分と切断終了部分にすること
ができる。よって、突起31は切り欠き1bの内側に生
じる。これにより、本実施の形態のプラスチックレンズ
では、レンズ外径1aよりも外側に突起31が突出しな
いため、レンズ外径1aの予め定めた設計値以内に収め
ることができる。よって、プラスチックレンズを鏡筒等
に取り付ける際に、がたつきや光軸ずれが生じず、高精
度に鏡筒等に取り付けることができる。
【0024】また、ゲート口がレンズ外径1a上にある
ため、従来のゲート口がレンズ外径1aよりもレンズの
有効径1c寄りある形態と比較して、レンズの有効径1
cとレンズ外径1aとの間隔を小さくすることができ
る。したがって、レンズをコンパクトにすることができ
る。
【0025】また、レーザ光により、ゲートカットを行
っているため、切断幅を微小にすることができるととも
に、切断位置を位置決めしやすい。しかも、円弧等の曲
線経路で容易に切断することができる。これにより、レ
ンズ外径1aとレンズ有効径1cとの間隔が狭くとも、
精度良く切断することができ、レンズのコンパクト化を
はかることができる。
【0026】また、レーザ切断による切断面は、面粗さ
が小さいため、研磨加工等の後加工も必要ない。
【0027】このように、本実施の形態のプラスチック
レンズは、ゲート口をレンズの外径上に設け、ゲートの
両外側に一対の切り欠きを射出成形により形成しておく
ことにより、ゲートカットにより生じる突起をレンズ外
径よりも外側に突出させず、かつ、射出成形時にレンズ
の有効径内の樹脂に応力を与えず、さらに、レンズの外
径とレンズの有効径との間隔を小さくできるという効果
が得られる。
【0028】なお、図2では、ゲートカット面1dをレ
ンズ有効径1cと同心円の円弧にしているが、必ずしも
円弧でなくともよい。例えば、直線や山形の経路で2つ
の切り欠き1bを結ぶように切断することもできる。
【0029】また、レーザカットによるゲートカット面
の形状は、直線や円弧ばかりでなく、自由な曲線に行う
ことができるので、図2のような円形のプラスチックレ
ンズばかりでなく、眼鏡レンズのような茄子型のプラス
チックレンズに用いることも可能である。
【0030】また、切り欠き1bの形状も半円形に限ら
ず、矩形や三角形にすることも可能である。
【0031】また、図4(a),(b)のように、ふち
1eがあるレンズの場合には、ふち1e内に切り欠き1
bを設け、ふち1e内にゲートカット面1dを形成する
ことにより、第1の実施の形態と同様に本発明を適用す
ることができる。これにより、図4(a)、(b)のよ
うなふち1eのあるプラスチックレンズの場合も、ゲー
トカットによる突起をレンズ外径よりも外側に突出させ
ず、かつ、射出成形時にレンズの有効径内の樹脂に応力
を与えず、さらに、レンズふち1eを狭くすることによ
り、レンズをコンパクトにできるという効果が得られ
る。
【0032】つぎに、本発明の第2の実施の形態のプラ
スチックレンズについて、図5(a),(b)、図6
(a),(b)、図7(a),(b)を用いて説明す
る。
【0033】第2の実施の形態のプラスチックレンズ
は、ふち1eがあるレンズに切り欠き1bを設ける点で
は、図4(a),(b)と同じであるが、切り欠き1b
部分に段差51を設けることにより、切り欠き1b部分
の厚さd2を、他の部分のふち1eの厚さd1よりも薄
くしたことに特徴がある。
【0034】レーザ切断によって切断面の端部に熱変形
により生じる突起の形状は、レーザを照射する方向や、
レーザの出力等の条件により異なり、条件によっては、
図7(a),(b)のようにプラスチックレンズの厚み
方向の突起71が、長さ方向の突起31に加えて生じ
る。
【0035】そこで、第2の実施の形態のプラスチック
レンズでは、切り欠き1b部分の厚さd2を一段薄くし
ておくことにより、厚み方向に突起71が生じた場合
に、突起71がレンズのふち1eの上面および下面に突
出するのを防止する。
【0036】切り欠き1b部分の段差51は、射出成形
により切り欠き1bと同時に形成する。他の製造工程
は、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略す
る。
【0037】つぎに、第3の実施の形態のプラスチック
レンズを図8を用いて説明する。
【0038】第3の実施の形態のプラスチックレンズ
は、切り欠き1bの部分のみならず、切り欠き1bの間
の領域部分に段差81を設けることにより、これらの部
分のレンズの厚さd2を、他の部分のふち1eの厚さd
1よりも薄くしている。
【0039】レーザ切断時の条件によっては、熱変形に
よるレンズの厚さ方向の突起が、切断開始時および終了
時のみならず、ゲートカットの経路の途中にも生じるこ
とがある。そこで、図8のように切り欠き1bの部分の
みならず、切り欠き1bの間の領域部分の厚さを薄くし
ておくことにより、ゲートカット面1の縁全体に突起が
生じた場合にも、突起がレンズのふち1eの上面および
下面から突出するのを防止することができる。
【0040】段差81は、射出成形時に切り欠き1bと
同時に成形する。他の製造工程は第1の実施の形態と同
様であるので説明を省略する。
【0041】なお、第2、第3の実施の形態では、ふち
1eのあるプラスチックレンズの例であるが、ふちのな
いプラスチックレンズの場合にも適用することができ
る。
【0042】つぎに、本発明の第4の実施の形態のプラ
スチックレンズについて、図9を用いて説明する。
【0043】第4の実施の形態のプラスチックレンズ
は、ふちのないレンズにおいて、切り欠き1b部分の下
面側のみに切り欠き91を設け、レンズの厚さを一段薄
くした構成である。
【0044】この構成は、レーザ切断時の条件で、切断
開始点と終了点のレンズの下側のみに突起が生じる場合
に適している。例えば、レーザ光をレンズの上面側から
照射して切断した場合に、レンズの下側のみに突起がで
きることがある。
【0045】このような場合には、第4の実施の形態の
ようにレンズの下側にのみ段差91を設けて置くことに
より、突起がレンズの下面から突出するのを防止でき
る。
【0046】また、段差91がレンズの下側にのみ設け
られる構成であるため、このような形状を射出成形する
ための成形型が、上面と下面に段差を設ける場合の成形
型よりも簡単な形状になると言う利点がある。
【0047】なお、第4の実施の形態では、ふちのない
プラスチックレンズの例であるが、ふちのあるプラスチ
ックレンズにも同様に適用することができる。
【0048】このように、第2、第3、第4の実施の形
態では、レーザ切断時に熱変形による突起ができる部分
の厚さを射出成形時に予め一段薄くしておくプラスチッ
クレンズについて説明したが、段差を上面側に設けるか
下面側に設けるか、または、両面に設けるか、さらに、
切断開始・終了点のみに設けるか、切断経路全体に設け
るかは、レンズの仕様およびレーザ切断条件に合わせて
選択することが望ましい。例えば、上面および下面に突
起が生じてはならないレンズを、レーザ切断の経路全体
に突起ができるような条件でゲートカットしなければな
らない場合には、第3の実施の形態の図8の形状をとる
必要がある。しかし、上面側の突起が許容できる場合に
は、図8のレンズの下面側にのみ段差81を設ける形状
にすることができる。
【0049】
【実施例】本発明の具体的な実施例について説明する。
【0050】ここでは、図2の形状のプラスチックレン
ズについて製造した。レンズの材質はアクリル樹脂とし
た。レンズ外径1aは、40mm、レンズ有効径1c
は、38mm、切り欠き1bは、半径0.6mmの半円
とした。ゲートカットは、炭酸ガスレーザを用いて、出
力200W、送り速度1m/分で行った。
【0051】まず、射出成形により図1(a)、(b)
の形状のプラスチックレンズを形成した。そして、切断
部をCCDカメラによりモニターすることのできるレー
ザ加工機を用いてゲートカットを行った。ます、レーザ
加工機の加工ヘッドをモニターを観察しながら、プラス
チックレンズの二つの切り欠き1bの半円の予め定めた
切断開始および終了点の座標を検出し、この二つの座標
を、予め設定した半径の円弧でつなぐように、円弧補間
によりゲートカット経路を定め、レーザ光をプラスチッ
クレンズに対し相対的に移動させてゲートカットを行っ
た。
【0052】ゲートカット面1dは、滑らかで、後加工
は不必要であった。また、レーザ切断の開始点および終
了点には、突起31が生じたが、切り欠き1bの内側で
あったため、外径には突出しなかった。そのめ、本実施
例のプラスチックレンズを鏡筒にそのまま高精度に取り
付けることができた。
【0053】また、レンズ外径とレンズ有効径との差
が、小さいため、レンズをコンパクトにすることができ
た。
【0054】さらに、レンズ外径とレンズ有効径との差
が、小さいにもかかわらず、レンズ有効径内の樹脂には
歪み等がなく、光学特性の優れたプラスチックレンズを
得ることができた。
【0055】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
射出成形時にレンズの有効径内の樹脂に応力を与えにく
く、しかも、レンズの外径とレンズの有効径との間隔を
小さくでき、さらに、ゲートカットにより生じる突起が
レンズ外径よりも外側に突出しないプラスチックレンズ
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のプラスチックレン
ズのゲートカット前の形状を示す(a)側面図、(b)
上面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のプラスチックレン
ズの形状を示す上面図。
【図3】図2のプラスチックレンズのゲート部分の拡大
図。
【図4】第1の実施の形態の形状をふちのあるプラスチ
ックレンズに適用した場合の(a)側面図、(b)上面
図。
【図5】本発明の第2の実施の形態のプラスチックレン
ズのゲートカット前の形状を示す(a)側面図、(b)
上面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態のプラスチックレン
ズの形状を示す上面図。
【図7】図6のプラスチックレンズのゲート部分を拡大
した(a)側面図、(b)上面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態のプラスチックレン
ズのゲートカット前の形状を示す(a)側面図、(b)
上面図。
【図9】本発明の第4の実施の形態のプラスチックレン
ズのゲートカット前の形状を示す(a)側面図、(b)
下面図。
【図10】比較例のゲートカット後のプラスチックレン
ズの形状を示す拡大上面図。
【符号の説明】
1・・・プラスチックレンズ、1a・・・レンズ外径、
1d・・・切り欠き、1c・・・レンズ有効径、1d・
・・ゲートカット面、1e・・・ふち、2・・・ゲー
ト、31・・・突起、51・・・段差、71・・・突
起、81・・・段差、91・・・段差、101・・・ゲ
ートカット面、131・・・突起。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出成形によって形成されたプラスチック
    レンズであって、 外周面上に射出成形時に形成された一対の切り欠きと、
    前記一対の切り欠きの間をつないで前記プラスチックレ
    ンズの縁部を切断した切断面とを有し、 前記一対の切り欠きは、射出成形時に樹脂を成形型に注
    入するためのゲートを挟んだ位置であって、前記ゲート
    と間隔を開けた位置に配置されていることを特徴とする
    プラスチックレンズ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記切り欠き部分に
    は、前記切り欠き部分のレンズの厚さを他の部分よりも
    薄くするために、レンズの上面および下面の少なくとも
    一方に段差が設けられていることを特徴とするプラスチ
    ックレンズ。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記段差は、前記切断
    面の部分のレンズの厚さを薄くするために、前記切り欠
    きと切り欠きとの間の領域にも設けられていることを特
    徴とするプラスチックレンズ。
  4. 【請求項4】請求項2または3において、前記段差は、
    前記レンズの上面および下面の両側に設けられているこ
    とを特徴とするプラスチックレンズ。
  5. 【請求項5】レンズ外径上に配置されたゲート口と、前
    記ゲート口の両脇のレンズ外径上であって、前記ゲート
    から離れた位置にそれぞれ切り欠きを形成するための形
    状を有する成形型を用いて射出成形した後、前記成形型
    からプラスチックレンズを取り出す工程と、 前記プラスチックレンズの外径上の前記一対の切り欠き
    のうち、一方の切り欠きの内側面を切断開始点とし、他
    方の切り欠きの内側面を切断終了点として、前記切り欠
    きと切り欠きとを結ぶ経路をレーザ加工により切断する
    ことにより、前記外径部のゲート口部分を切断する工程
    とを有することを特徴とするプラスチックレンズの製造
    方法。
  6. 【請求項6】レンズ外径上に配置されたゲート口と、前
    記ゲート口の両脇のレンズ外径上であって、前記ゲート
    から離れた位置にそれぞれ切り欠きを形成するための形
    状を有するプラスチックレンズの成形型。
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