JPH10123230A - 水中音響静止標的 - Google Patents

水中音響静止標的

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JPH10123230A
JPH10123230A JP28062896A JP28062896A JPH10123230A JP H10123230 A JPH10123230 A JP H10123230A JP 28062896 A JP28062896 A JP 28062896A JP 28062896 A JP28062896 A JP 28062896A JP H10123230 A JPH10123230 A JP H10123230A
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sound wave
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echo
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Masatoshi Hiura
正俊 日浦
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は、予め設定された2倍のドップラー周
波数を持つ模擬反射エコーをも所望の模擬反射エコーに
加えて、海中に送出してしまう。 【解決手段】 帯域遮断フィルタ7は、周波数分析器6
により検出された周波数成分のみを遮断するように、フ
ィルタ係数が制御される構成とされている。帯域遮断フ
ィルタ7の出力信号701は周波数変換器3により、予
め設定してあるドップラー周波数に相当する周波数分だ
け周波数シフトされる。送波器5から海中に放射される
模擬エコーである送信音波501は、再び水中音響静止
標的自身の受波器1にて受波されるため、増幅器出力信
号201には、水中航走体の送出する送信音波と共に自
身の送出した模擬エコー音波も含まれているが、帯域遮
断フィルタ7により模擬エコー音波の周波数成分が遮断
され、水中航走体の送出した送信音波のみの受信信号7
01とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中音響静止標的に
係り、特にアクティブソーナーを搭載した水中航走体に
よるホーミング性能を、実際のソーナー目標を使用する
ことなく模擬的に試験するため、実際のソーナー目標に
よる反射エコーの如き音響信号を放射せしめる水中音響
静止標的に関する。
【0002】
【従来の技術】アクティブソーナーを水中航走体に搭載
し、海上、海底を含む海中に存在するソーナー目標を追
尾する装置は、ホーミング航走体としてよく知られてい
る。このホーミング航走体は、搭載するアクティブソー
ナーから送信する送信パルス音波がソーナー目標を捕捉
し、これが反射エコーとして再びアクティブソーナーに
よって受信されると、この受信信号の有する距離及び方
位情報に基づいて絶えずソーナー目標に正対するように
操舵系を駆動し、これを追尾するホーミング機能を有す
ることもまたよく知られている。
【0003】このようなホーミング航走体は、訓練、機
能の確認その他種類の目的によりしばしばホーミング航
走を実施するが、このためには実際のソーナー目標、例
えば水上艦船、潜水艦等を行動させ、これを対象として
ホーミング動作の訓練、機能の確認等を実施することが
望ましいことは明らかである。
【0004】しかしながら、かかる目的処理の都度、実
際のソーナー目標を稼働せしめることは所要人員、コス
トその他多くの関連理由によって極めて強く制約を受け
易い。従って、従来より実際のソーナー目標を模擬する
ものとして、ホーミング航走体の送信する送信パルス音
波を受けて、これをできるだけ実際のエコーに近い特性
のものとして送り返す水中音響標的が多用されている。
【0005】このような水中音響標的には、自走式、曳
航式及び固定式があってそれぞれソーナー、あるいはホ
ーミングの航走体の訓練、機能確認等における運用目的
に応じて選択利用されている。水中音響静止標的は、上
述した水中音響標的のうち固定式の水中音響標的であ
り、主としてホーミング航走体の標的として用いられ、
ホーミング航走体のアクティブソーナーから発する送波
パルス音波を受信してこれを所望の疑似エコーパルスと
して送出するための送、受波器及び電源を含む電子回路
等をそれぞれ所定の位置に装備した水密構造の円筒形状
のもので、海底から保留、若しくは自由浮遊状態で、い
ずれの場合も自己浮力を利用してほぼ直立した姿勢で海
上又は海中に設置される。
【0006】図5はこの従来の水中音響静止標的の一例
の構成を示すブロック図である。同図において、ホーミ
ング航走体の放射する送信パルス音波は、周波数fi、
音圧レベルPiの受信パルス音波101として受波器1
に入力され、これによって電気信号に変換され、これを
受信信号102として増幅器2に送出される。増幅器2
は増幅回路であり、受信信号102を所定の電圧レベル
まで増幅して増幅器出力201として周波数変換器3に
送出する。
【0007】増幅器出力201は、周波数変換器3に送
出されてホーミング航走体とソーナー目標との相対速度
差に対応するドップラー周波数fDを加算される周波数
変換を受ける。このドップラー周波数fDは、通常予め
設定された固定値の周波数を利用している。
【0008】ホーミング航走体から放射した送信パルス
音波の周波数fiは、ソーナー目標によって反射し、こ
れが受信音波として再びホーミング航走体に戻る時、ホ
ーミング航走体とソーナー目標との速度差に対応するド
ップラー周波数fDだけシフトされる。このドップラー
周波数fDは、ホーミング航走体とソーナー目標が近接
する場合と離隔していく場合とでは異なり、近接する場
合には周波数fiが増加するようなドップラー周波数、
すなわち+fDとなり、離隔する場合には逆に周波数f
iが減少するドップラー周波数−fDとなる。
【0009】従って、ソーナー目標とホーミング航走体
の速度を予め設定することにより、受信音波101に与
えるべき周波数、fi±fDを設定することができる。
周波数変換器3は周波数シフト回路等を備え、増幅器出
力201の周波数fiに対し、予め設定したソーナー目
標速度V1とホーミング航走体速度V2との相対速度差
に対応するドップラー周波数±fDを加えたものに変換
する。ただし、この場合、ソーナー目標速度V1は通常
予め設定する最低速度域値V0以上であるとしてドップ
ラー周波数を設定するが、これはホーミング航走体によ
って捕捉するソーナー目標は、静止物体を除外して考慮
することが必要であるため、ソーナー目標の速度にもあ
る最低速度域値V0を設定することによる。
【0010】このようにして、周波数fi±fDに変換
された受信信号は、周波数変換器3から周波数変換器出
力301として電力増幅器4に送出される。電力増幅器
4は、周波数変換器出力301を電力増幅して電力増幅
器出力401とし送波器5に供給する。送波器5は周波
数fi±fD、音圧レベルPi+Tsのレスポンス送信
音波501を発生し、これを海中に放射する。上記のT
sは、ソーナー目標の構造、材質等の条件によって異な
り、ソーナーターゲットとしての反射レベルの大きさを
決定する係数、いわゆるターゲットストレングスを示す
ものである。
【0011】このようにして、受信パルス音波101を
受信する毎に、これに対応したレスポンス送信パルス音
波501を送出して、あたかも実際のソーナー目標によ
る反射エコーの如くレスポンスすることができる。な
お、この水中音響静止標的は静止しているため、自己速
度に起因するドップラーは存在しない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の従来
の水中音響静止標的は、それ自身が発する模擬反射エコ
ー音波を受信してしまい、この音波に対しても応答し、
周波数変換器3にてドップラー周波数シフトし、再び反
射エコーとして海中に送出してしまうため、予め設定さ
れた2倍のドップラー周波数を持つ模擬反射エコーをも
所望の模擬反射エコーに加えて、海中に送出してしまう
という問題がある。
【0013】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
予め設定されたドップラーシフト量のみの変換を受けた
周波数成分を持つ模擬反射エコーのみを送出する水中音
響静止標的を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、アクティブソーナーを搭載した水中航走体
が放射した送信音波を受け、これをソーナー目標による
反射エコーを模擬する予め設定した特性の音波に変換し
た模擬反射エコーとして再び海中に放射することによ
り、実際のソーナー目標を使用することなく、水中航走
体のホーミング性能を模擬的に試験し得る水中音響静止
標的において、音波を受信して得られた受信信号中から
模擬反射エコーの周波数成分を遮断するフィルタと、フ
ィルタの出力信号を予め設定したドップラー周波数分だ
け周波数シフトする周波数シフト手段と、周波数シフト
手段から取り出された信号を、音波に変換して模擬反射
エコーとして海中に放射する送波手段と、模擬反射エコ
ーの周波数成分を検出してフィルタのフィルタ係数を制
御する制御手段とを有する構成としたものである。
【0015】ここで、上記の制御手段は、周波数シフト
手段から取り出された信号の周波数成分を検出し、その
検出周波数成分のみをフィルタが遮断するように、フィ
ルタ係数を制御する周波数分析器であるか、又は、フィ
ルタに入力される受信信号の周波数成分を検出する周波
数分析器と、周波数分析器により検出された周波数成分
から水中航走体が放射した送信音波の周波数成分を識別
し、送信音波の周波数成分と予め設定したドップラー周
波数とから送波手段が放射する模擬反射エコーの周波数
成分を計算し、計算して得られた模擬反射エコーの周波
数成分のみをフィルタが遮断するように、フィルタ係数
を制御するエコー周波数計算部とからなることを特徴と
する。
【0016】本発明では、水中音響静止標的自身が送出
する模擬反射エコーの周波数成分を検出し、それに基づ
いてフィルタのフィルタ係数を制御して、音波を受信し
て得られた受信信号中から模擬反射エコーの周波数成分
をフィルタにより遮断するようにしたため、受信された
水中航走体の送出する送信音波と模擬エコー音波のう
ち、水中航走体の送出する送信音波にのみ応答し、自身
の送出する模擬エコー音波に対しては応答しないように
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1は本発明になる水中音響静
止標的の第1の実施の形態のブロック図を示す。同図に
示すように、この実施の形態は、受波器1と、受波器1
の出力信号102を増幅する増幅器2と、増幅器2の出
力信号201の中から後述する周波数分析器6により選
ばれた周波数帯域を遮断する帯域遮断フィルタ7と、帯
域遮断フィルタ7の出力信号701に対し、予め設定し
てあるドップラー周波数に相当する周波数シフトを行う
周波数変換器3と、周波数変換器3の出力信号301に
含まれる周波数成分を分析する周波数分析器6と、周波
数変換器3の出力信号301を所定のレベルまで電力増
幅する電力増幅器4と、電力増幅器4の出力信号401
を水中音響静止標的の模擬エコーとして海中に送出する
送波器5とから構成されている。
【0018】次に、この実施の形態の動作について説明
する。アクティブソーナーを搭載した水中航走体が放射
した送信パルス音波は、周波数fi、音圧レベルPiの
受信パルス音波101として受波器1に入力されて電気
信号である受信信号102に変換された後、増幅器2に
供給されて所定の電圧レベルまで増幅される。増幅器2
の出力信号201は、帯域遮断フィルタ7に供給され
る。
【0019】ここで、帯域遮断フィルタ7は、初期状態
ではすべての周波数を通過させる特性とされているが、
周波数分析器6により一旦周波数が検出された後は、周
波数分析器6により検出された周波数成分のみを遮断す
るように、周波数分析器6の出力信号601によりその
フィルタ係数が制御される構成とされている。帯域遮断
フィルタ7の出力信号701は周波数変換器3に供給さ
れ、ここで予め設定してあるドップラー周波数に相当す
る周波数分だけ周波数シフト(周波数変換)される。
【0020】周波数変換器3の出力信号301は、この
水中音響静止標的が送信する模擬エコーの周波数の信号
であり、周波数分析器6に供給される一方、電力増幅器
4に供給される。従って、周波数分析器6が検出する周
波数成分は、この水中音響静止標的が模擬エコーとして
海中に送出する周波数成分である。
【0021】電力増幅器4により電力増幅された信号4
01は、更に送波器5に供給され、ここで電気−音響変
換されてから模擬エコーとして海中に送出される。この
模擬エコーである送信音波501は、再び水中音響静止
標的自身の受波器1にて受波される。このため、前述し
たように、増幅器出力信号201には、水中航走体の送
出する送信音波と共に自身の送出した模擬エコー音波も
含まれている。そこで、周波数分析器6はこの模擬エコ
ー音波の周波数成分を検出して、この周波数成分を帯域
遮断フィルタ7が遮断するように、帯域遮断フィルタ7
のフィルタ係数を制御する。
【0022】従って、増幅器出力信号201は帯域遮断
フィルタ7により模擬エコー音波の周波数成分が遮断さ
れ、水中航走体の送出した送信音波のみの受信信号70
1とされる。この受信信号701は周波数変換器3に供
給され、従来と同様に、その周波数fiに対し、予め設
定したソーナー目標速度V1とホーミング航走体速度V
2との相対速度差に対応するドップラー周波数+fD
(又は−fD)を加えたものに変換される。
【0023】このようにして、周波数変換器3により周
波数fi±fDに変換された受信信号301は、周波数
分析器6に供給されて前記模擬エコー音波の周波数成分
が検出される一方、電力増幅器4に供給されて電力増幅
されて電力増幅器出力信号401とされた後送波器5に
供給され、これより周波数fi±fD、音圧レベルPi
+Tsのレスポンス送信音波501を発生させ、これを
海中に放射させる。なお、ドップラー周波数fDは予め
設定した周波数であるが、周波数fiは水中航走体の速
度に応じて変化するため、周波数分析器6で検出される
周波数も変化し、これにより帯域遮断フィルタ7のフィ
ルタ係数も変化せしめられる。なお、水中航走体の送信
音波の周波数が変化するようにプログラムしてある場合
も同様である。
【0024】このように、この実施の形態では、この水
中音響静止標的が模擬エコーとして海中に送出する周波
数成分を検出して帯域遮断フィルタ7のフィルタ係数を
可変制御することにより、前記模擬エコー音波の周波数
成分を帯域遮断フィルタ7で遮断するようにしたため、
周波数変換器3、電力増幅器4、送波器5の各出力信号
は水中航走体の送出した音波に応答した所望エコーのみ
となり、自身の送出した模擬エコー音波に応答して二重
に周波数変換を受けたエコーを送出することを防止でき
る。
【0025】図2は本発明になる水中音響静止標的の第
2の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同
一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図2に示すように、この実施の形態は、第1の実施の形
態の周波数分析器6を、増幅器出力信号201を入力信
号として受けるように接続を変更し、その周波数検出信
号602をエコー周波数計算部8に供給し、エコー周波
数計算部8の出力信号801で帯域遮断フィルタ7のフ
ィルタ係数を制御する構成としたものである。
【0026】エコー周波数計算部8は入力された周波数
分析信号602と、予め設定してあるドップラー周波数
からこの水中音響静止標的がエコーとして海中に送出す
る模擬エコーの周波数成分を計算する。
【0027】この第2の実施の形態では、周波数分析器
6が増幅器出力信号201に含まれている水中航走体が
送信した音波の受信信号の周波数成分を検出し、その受
信周波数検出信号602をエコー周波数計算部8に供給
する。エコー周波数計算部8は、この受信周波数検出信
号602と予め設定されたドップラーシフト量とから、
水中音響静止標的自身の送出する送信パルス音波の周波
数成分を計算する。
【0028】このエコー周波数計算部8の計算結果に応
じた出力信号801は帯域遮断フィルタ7に供給され、
エコー周波数計算部8にて計算された周波数成分を遮断
する特性とするように、帯域遮断フィルタ7のフィルタ
係数の値を制御する。従って、この実施の形態では、帯
域遮断フィルタ7のフィルタ係数は、この水中音響静止
標的が受信した音波の信号周波数に応じて制御される。
【0029】ここで、水中音響静止標的が模擬エコーと
して送波器5から海中に送出した送信音波501は、そ
の水中音響静止標的の受波器1により再び受信されるの
で、増幅器出力信号201には水中航走体の送信音波と
水中音響静止標的自身の模擬エコーの2つの受信信号が
混在する。従って、周波数分析器6ではこれら2つの受
信信号の周波数成分の検出信号をエコー周波数計算部8
に入力する。
【0030】しかし、エコー周波数計算部8は、予め設
定してあるドップラー周波数が+fD(水中航走体が接
近する場合)か、−fD(水中航走体が離隔する場合)
かが予め分かっているので、2つの検出周波数成分のう
ちどちらが水中航走体の送信音波の周波数成分かを識別
できる(例えば、+fDのときは周波数の低い方が水中
航走体の送信音波の周波数成分である。)。
【0031】そして、エコー周波数計算部8は、識別し
た水中航走体の送信音波の周波数成分に、予め設定して
あるドップラー周波数を加算することにより、水中音響
静止標的自身の模擬エコーの周波数成分を計算して、帯
域遮断フィルタ7がこの水中音響静止標的自身の模擬エ
コーの周波数成分を遮断するように制御するので、増幅
器出力信号201に水中航走体の送信音波と水中音響静
止標的自身の模擬エコーの2つの受信信号が混在してい
ても、帯域遮断フィルタ7からは水中航走体の送信音波
のみの受信信号702が取り出されて周波数変換器3に
供給される。
【0032】周波数変換器3は、水中航走体の送信音波
のみの受信信号702を入力信号として受け、これを予
め設定してあるドップラー周波数に相当する周波数分だ
け周波数シフト(周波数変換)する。この周波数変換器
3によりシフトする周波数は、エコー周波数計算部8に
おいて周波数分析信号602に加算する、予め設定され
たドップラーシフト量に相当する周波数である。
【0033】これにより、周波数変換器3、電力増幅器
4、送波器5の各出力信号は水中航走体の送出した音波
に応答した所望エコーのみとなり、自身の送出した模擬
エコー音波に応答して二重に周波数変換を受けたエコー
を送出することを防止できる。
【0034】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。図
3は図1の第1の実施の形態に対応した第1の実施例の
ブロック図を示す。図3中、図1と同一構成部分には同
一符号を付し、その説明を省略する。図3に示す第1の
実施例は、前記帯域遮断フィルタ7としてノッチフィル
タ70を、周波数変換器3として変調回路30を、周波
数分析器6として高速フーリエ変換(FFT)処理部6
0をそれぞれ用いた点に特徴を有する。すなわち、ノッ
チフィルタ70は、入力信号中から不要な周波数成分の
みを遮断するフィルタである。変調回路30は、予め設
定してあるドップラー周波数分だけ入力信号7001の
周波数を可変する変調を行う。また、FFT処理部60
は変調回路30の出力信号3001の周波数分析を行
い、その周波数分析の結果からノッチフィルタ70のフ
ィルタ係数を選定し、ノッチフィルタ70の遮断周波数
を制御する。FFTを用いた周波数分析自体は公知であ
る。
【0035】次に、この実施例の動作について説明す
る。水中航走体から受ける受信パルス音波101は受波
器1により電気信号に変換されて受信信号102とさ
れ、この受信信号102が増幅器2により所定レベルに
増幅されて増幅器出力信号201としてノッチフィルタ
70に供給される。ノッチフィルタ70は、後述するF
FT処理部60により分析された結果をフィードバック
され、この水中音響静止標的自身の送出する送信音波の
周波数成分のみが遮断されるようにフィルタ係数が選定
される。
【0036】ノッチフィルタ70により増幅器出力信号
201に含まれる水中音響静止標的自身の送出する送信
音波の周波数成分のみが遮断された信号7001は、変
調回路30に供給され、ここで予め設定されているドッ
プラー周波数分の周波数シフトされる。この変調回路3
0の出力信号3001は、FFT処理部60に入力さ
れ、ここで水中音響静止標的自身の送出する送信音波の
周波数成分が検出され、その検出結果に応じた信号60
01を発生させ、ノッチフィルタ70のフィルタ係数を
選定させる。
【0037】このようにして、ノッチフィルタ70、変
調回路30及びFFT処理部60からなるフィードバッ
クループにより、増幅器出力信号201中に含まれる水
中音響静止標的自身の送出する送信音波の周波数成分の
みが遮断された信号3001が得られ、これが電力増幅
器4及び送波器5を介して海中に模擬エコーとして放射
される。
【0038】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図4は図2の第2の実施の形態に対応した第2の
実施例のブロック図を示す。図4中、図2と同一構成部
分には同一符号を付し、その説明を省略する。図4に示
す第2の実施例は、前記帯域遮断フィルタ7としてノッ
チフィルタ70を、周波数変換器3として変調回路30
を、周波数分析器6として高速フーリエ変換(FFT)
処理部60をそれぞれ用いた点に特徴を有する。
【0039】この第2の実施例では、増幅器出力信号2
01は、ノッチフィルタ70に供給される一方、FFT
処理部60に供給され、ここでソーナー目標をホーミン
グする水中航走体の送信音波を受信して得られた周波数
成分が検出される。エコー周波数計算部8は、FFT処
理部60の検出信号6002から得られた水中航走体の
送信音波を受信して得られた周波数成分と、予め設定し
てあるドップラー周波数の和を計算し、水中音響静止標
的自身の送出する模擬エコーの送信パルス音波の周波数
成分を得る。このエコー周波数計算部8の出力信号80
1により、ノッチフィルタ70は水中音響静止標的の送
出する模擬エコーの送信パルス音波の周波数成分の信号
を遮断するような特性となるようにフィルタ係数の値が
可変される。
【0040】ここで、上記の増幅器出力信号201に
は、水中航走体の周波数成分のみならず、この水中音響
静止標的自身の送出した模擬エコーの周波数成分も含ま
れているが、上記のノッチフィルタ70を通されること
により、不要な周波数成分、つまり水中音響静止標的自
身の送出した模擬エコーの周波数成分の信号が除去さ
れ、水中航走体の周波数成分が出力信号701として取
り出され、変調回路30に入力される。これにより、変
調回路30により予め設定してあるドップラー周波数分
の周波数シフトされた信号3002は、所望の水中航走
体の送信パルス音波に予め設定されたドップラー周波数
シフトされたものだけとなる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
水中音響静止標的自身が送出する模擬反射エコーの周波
数成分を検出し、それに基づいてフィルタのフィルタ係
数を制御して、音波を受信して得られた受信信号中から
模擬反射エコーの周波数成分をフィルタにより遮断する
ことにより、受信された水中航走体の送出する送信音波
と模擬エコー音波のうち、水中航走体の送出する送信音
波にのみ応答し、自身の送出する模擬エコー音波に対し
ては応答しないようにできるため、水中音響静止標的が
自身が送出した模擬エコー音波に応答して二重に模擬エ
コーを送出することを防止でき、所望の一つの周波数の
みの模擬エコーを送波でき、水中航走体のホーミング性
能の試験精度を従来に比し向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施の形態のブロック図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施例のブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施例のブロック図である。
【図5】従来の一例のブロック図である。
【符号の説明】
1 受波器 2 増幅器 3 周波数変換器 4 電力増幅器 5 送波器 6 周波数分析器 7 帯域遮断フィルタ 8 エコー周波数計算部 30 変調回路 60 高速フーリエ変換(FFT)処理部 70 ノッチフィルタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクティブソーナーを搭載した水中航走
    体が放射した送信音波を受け、これをソーナー目標によ
    る反射エコーを模擬する予め設定した特性の音波に変換
    した模擬反射エコーとして再び海中に放射することによ
    り、実際のソーナー目標を使用することなく、前記水中
    航走体のホーミング性能を模擬的に試験し得る水中音響
    静止標的において、 音波を受信して得られた受信信号中から前記模擬反射エ
    コーの周波数成分を遮断するフィルタと、 前記フィルタの出力信号を予め設定したドップラー周波
    数分だけ周波数シフトする周波数シフト手段と、 前記周波数シフト手段から取り出された信号を、音波に
    変換して前記模擬反射エコーとして海中に放射する送波
    手段と、 前記模擬反射エコーの周波数成分を検出して前記フィル
    タのフィルタ係数を制御する制御手段とを有することを
    特徴とする水中音響静止標的。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記周波数シフト手段
    から取り出された信号の周波数成分を検出し、その検出
    周波数成分のみを前記フィルタが遮断するように、前記
    フィルタ係数を制御する周波数分析器であることを特徴
    とする請求項1記載の水中音響静止標的。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記フィルタに入力さ
    れる前記受信信号の周波数成分を検出する周波数分析器
    と、該周波数分析器により検出された周波数成分から前
    記水中航走体が放射した送信音波の周波数成分を識別
    し、該送信音波の周波数成分と前記予め設定したドップ
    ラー周波数とから前記送波手段が放射する模擬反射エコ
    ーの周波数成分を計算し、該計算して得られた模擬反射
    エコーの周波数成分のみを前記フィルタが遮断するよう
    に、前記フィルタ係数を制御するエコー周波数計算部と
    からなることを特徴とする請求項1記載の水中音響静止
    標的。
JP28062896A 1996-10-23 1996-10-23 水中音響静止標的 Pending JPH10123230A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0738275A (ja) * 1993-07-22 1995-02-07 Tdk Corp 小型無線機器の性能評価用測定室
JP2014231929A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 日本電気株式会社 音響標的
JP2014240768A (ja) * 2013-06-11 2014-12-25 Necネットワーク・センサ株式会社 移動体を模擬する周波数シフト方法
JP2016075631A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 信号処理装置

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