JPH10123167A - 半導体加速度センサ - Google Patents

半導体加速度センサ

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JPH10123167A
JPH10123167A JP9194166A JP19416697A JPH10123167A JP H10123167 A JPH10123167 A JP H10123167A JP 9194166 A JP9194166 A JP 9194166A JP 19416697 A JP19416697 A JP 19416697A JP H10123167 A JPH10123167 A JP H10123167A
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稔 村田
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誠一郎 石王
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泰樹 下山
Tomohito Kunda
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    • H01L2224/48137Connecting between different semiconductor or solid-state bodies, i.e. chip-to-chip the bodies being arranged next to each other, e.g. on a common substrate

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用温度範囲内で基板側から受ける応力で発
生する感度変動を所定以下となるようにセンサチップを
形成する。 【解決手段】 センサチップ23は、シリコン台座22
上に接着剤27により接着固定されるもので、外周部に
フレーム24が形成され、これに4つの梁部25a〜2
5dを介して重り部26が支持される構造である。セン
サチップ23の構造で、温度変化で発生する応力による
感度変動に対して大きく変動する要素として、梁部25
a〜25dの厚さ寸法であることに着目し、これを4.
2μm以上で5.5μm以下程度(好ましくは4.5μ
m)に設定することで、感度の温度係数TCSを±80
0ppm/℃以下にすることができ、−30℃から80
℃の使用温度範囲で感度の変動度合を5〜6%以下に抑
制できる。±1G〜±2G程度の微小な加速度を精度良
く検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速度の検出範囲
を±1Gから高々±2G程度としたものであって、加速
度を受けて重り部が変位するとこの重り部を支持してい
る梁部に形成した抵抗体が歪みを受けて抵抗値が変化す
るのを電気的に検出してそのとき受けている加速度の大
きさを検出するようにした半導体センサ素子を有する半
導体加速度センサに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】半導体加速度センサと
しては、加速度を受けて変位する重り部を拡散抵抗が形
成された梁部を介して外枠により支持する形状にシリコ
ン基板をエッチング等により形成したものがある。この
ものは、加速度を受けると重り部がその加速度に比例し
た力を受けて変位するので、これを支持している梁部が
歪むようになり、その歪みによる応力で拡散抵抗がピエ
ゾ抵抗効果によって変化するようになる。拡散抵抗をブ
リッジ接続した検出回路を形成しておくことにより、そ
の抵抗値の変化を電圧信号として検出することができ、
これに基づいて受けた加速度を検出することができるの
である。
【0003】ところで、このような半導体加速度センサ
としては、従来では、例えば、自動車が衝突する場合な
どに受ける激しい衝撃を検出するためのものがあり、こ
れは、被検出部が受ける衝撃の程度を加速度の大きさと
して検出するような場合に用いるものであるので、加速
度の検出範囲は10G(Gは重力の加速度で9.8m/
sec)を超えるような大きい加速度値が対象となっ
ていた。
【0004】ところで、近年では自動車などにおいて、
上述のような衝撃の加速度よりもずっと小さい加速度と
して、通常の走行状態で発生する加速や減速の程度のレ
ベルの微小な加速度を検出して制動制御等を行うことに
より安全性の向上を図ることが要求されるようになって
いる。したがって、その検出対象となる加速度の範囲
は、±1G程度から精々±2G程度までの小さい範囲で
精度良く検出できるものが要求されている。
【0005】しかしながら、このように微小な加速度を
検出するための半導体加速度センサとしては、次のよう
な技術的課題がある。すなわち、センサチップの重り部
が加速度により受ける僅かな力を梁部の歪みとして発生
させるものであるから、センサチップ自体が固定されて
いるフレーム部分から僅かでも力を受けた状態になる
と、重り部を支持している梁部にも応力が及ぶことにな
り、拡散抵抗に応力が加わった状態となり、これによっ
て検出感度が変動して検出動作に悪影響を及ぼすことが
ある。
【0006】このような不具合に対処すべく、加速度の
検出範囲を±1Gから±2G程度の小さい検出範囲とし
た半導体加速度センサにおいては、下地の基板から受け
る応力を極力低減する構成を採用するようにしており、
例えば、図10および図11はその構成の概略を示して
いる。すなわち、シリコン製の半導体センサチップ1
は、外枠となる第1フレーム2内に、素子部3が片持梁
4によって支持された状態に形成されている。
【0007】素子部3には内枠となる「コ」の字状をな
す第2フレーム5と、この第2フレーム5から延出され
る4つの梁部6a〜6dと、これら4つの梁部6a〜6
dにより支持された重り部7とにより構成されている。
4つの梁部6a〜6dにはあらかじめ拡散抵抗が形成さ
れており、後述するように、歪みを受けるとピエゾ抵抗
効果によりその抵抗値が変化するように設けられてい
る。そして、これら拡散抵抗はブリッジ接続状態に配線
されており、抵抗値の変化を電圧信号として取り出すこ
とができるようになっている。
【0008】半導体センサチップ1は、第1フレーム2
をガラス製の台座8に陽極接合により固定されている。
台座8には、第1フレーム2と対向する部分よりも内側
に凹部8aが形成されており、重り部7が変位しても接
触しないようになっている。ガラス製の台座8はセラミ
ック製の基板9に接着固定されている。この基板9には
センサ出力の信号処理を行うICチップ10がダイボン
ディングされており、このICチップ10と半導体セン
サチップ1との間にはボンディングワイヤ11により電
気的な接続がとられている。
【0009】半導体センサチップ1が台座8を介して接
着固定された基板9は、金属製のベース12aとキャッ
プ12bからなるケース12内に配設されており、この
ケース12内部には過大な加速度が加わったときに破壊
しないようにするためのダンパ材としてオイル13が充
填されている。また、ケース12から外部には半導体セ
ンサチップ1やICチップ10と電気的に接続される図
示しないリード線が導出されており、検出信号が出力さ
れるようになっている。
【0010】上記構成によれば、半導体センサチップ1
が面に垂直方向の加速度を受けると、そのときの力によ
り重り部7が加速度と反対方向に変位し、これによって
梁部6a〜6dに形成されている拡散抵抗が加速度に応
じた歪みを受けるようになる。すると、拡散抵抗のピエ
ゾ抵抗効果によってブリッジ接続した回路の出力電圧が
変化するようになるので、そのとき受けている加速度を
検出することができるようになる。
【0011】また、上述の構成を採用することにより、
使用環境の温度変動が大きい場合でも、その熱膨張によ
る応力が発生して基板9やガラス製の台座8から半導体
センサチップ1に応力が作用したときに、第1フレーム
2でその応力を吸収することができ、この第1フレーム
2に片持梁4により1点で片持状態に支持された第2フ
レーム5には、その応力が及ぶのを極力防止することが
できるのである。
【0012】しかしながら、加速度の検出範囲が±1G
〜±2G程度の微小な領域であることから、半導体セン
サチップ1の構成においては、その検出感度を上げるた
めには梁部の厚さ寸法を薄く形成することが必要となる
が、単に薄く形成することが必ずしも検出感度の向上に
つながるとはいえなかった。
【0013】また、上述のような構成のものでさらに高
精度の検出能力が要求される場合例えば±1G程度まで
の加速度を高精度で検出する必要がある半導体加速度セ
ンサに適用する場合には、ダンパ材としてケース12内
部に充填しているオイル13に起因して安定な検出動作
が行えない場合が生じ、使用温度範囲が限定されたりあ
るいは検出誤差が大きくなる不具合がある。
【0014】例えば、使用温度範囲が−30℃から85
℃程度までの広い場合に、上述の構成における感度の変
動度(加速度が0Gの場合と1Gの場合との出力電圧の
差の値を感度としたときの変動度合いを%値で示したも
の)の実測結果では、最小値で−2.5%程度、最大値
で+1%程度までのばらつきがあることがわかった。し
たがって、上記のような使用温度範囲で±1G程度の加
速度を精度良く検出するために実用上で必要とされる変
動度合いは1〜2%程度までであるから、この条件を満
足できない場合が発生することになる。
【0015】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、このように重力の加速度±1G
〜±2G程度の比較的小さい加速度を精度良く検出する
構成でありながら、基板側からの応力による悪影響を極
力防止できるようにして検出レベルによっては小形化も
図れるようにした半導体加速度センサを提供することに
ある。
【0016】また、本発明の第2の目的は、さらに小さ
い加速度検出領域として、例えば、±1G程度の検出範
囲でしかも使用温度範囲が広い場合でも高精度の検出動
作が行えるようにした半導体加速度センサを提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、使
用する温度範囲内における感度の変動量が±1G〜±2
G程度の微小な加速度の検出に支障を来さないで精度良
く検出できるようにするために、半導体センサ素子の梁
部の厚さ寸法に着目し、製作時にその値の条件を満たす
ようにすることで、確実に精度の良い検出動作を行える
ようになり、全体の小形化も図れるようになる。
【0018】請求項2の発明では、感度の変動量の許容
値を5〜6%程度に設定しているので、これに対応して
半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法を設定することによ
り、±1G〜±2Gの加速度を精度良く検出できるよう
になる。
【0019】請求項3の発明では、使用温度範囲として
基準温度を中心として±60℃程度の範囲の広い範囲で
±1G〜±2G程度の加速度を精度良く検出することが
できるようになる。
【0020】請求項4の発明では、半導体センサ素子の
梁部の厚さ寸法を、1℃当たりの感度の変動率を示す感
度の温度係数値TCSが±800ppmとなるときの寸
法以上に設定しているので、広い温度範囲で精度の良い
加速度の検出動作を行うことができるようになる。
【0021】請求項5の発明では、半導体センサ素子の
梁部の厚さ寸法を4.2μm以上となるように設定して
いるので、±1G〜±2G程度の範囲で加速度の検出を
精度良く行うことができるようになる。
【0022】請求項6の発明では、半導体センサ素子の
梁部の厚さ寸法を4.5μmから5.5μmの範囲の寸
法に設定しているので、上述のものよりも、±1G〜±
2Gの範囲の加速度をより安定に且つ精度の良い検出動
作を行うことができるようになる。
【0023】請求項7の発明では、半導体センサ素子を
重り部を梁部により両持ちする構造のものに適用してい
るので、片持構造の梁部の場合に比べて他軸感度が減少
することにより、±1Gから±2G程度の検出範囲の加
速度を精度良く検出することができるようになる。そし
て、この場合に、両持ち構造の梁部を有することで、一
般的に梁部が連結される枠体から受ける歪みの影響が大
きくなるという構成であっても、台座側から受ける歪み
の悪影響を低減する構成を採用であることから、検出精
度の向上を図ることができるようになるのである。
【0024】請求項8の発明では、使用する温度範囲内
における感度の変動量が±1G程度の微小な加速度の検
出に支障を来さないで精度良く検出できるようにするた
めに、半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法に着目し、製
作時にその値の条件を満たすようにすると共に、重り部
を支持する構成を内枠部と外枠部との二重構造としてさ
らにエアダンピングを行う構成を採用している。
【0025】これにより、半導体センサ素子に作用する
加速度により受ける力で重り部が変位すると、これを内
枠部から支持している梁部が歪むことにより抵抗値が変
化して加速度を検出することができる。このとき、内枠
部は肉厚の連結部を介して外枠部により支持された状態
で台座に固定されているので、使用環境の温度変動など
により台座側から応力を受ける場合でも、内枠部に応力
が及ぶのを極力防止することができ、しかも、エアダン
ピングの構造を採用することから、オイルなどのダンピ
ング材などを介して受ける温度変動による悪影響を防止
することができるので、±1G程度の低い加速度を広い
使用温度範囲で精度良く検出することができるようにな
る。
【0026】請求項9の発明では、感度の変動量の許容
値を1〜2%程度に設定しているので、これに対応して
半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法を設定することによ
り、±1G程度の加速度を精度良く検出できるようにな
る。
【0027】請求項10の発明では、使用温度範囲とし
て基準温度を中心として±60℃程度の範囲の広い範囲
で±1G程度の加速度を精度良く検出することができる
ようになる。
【0028】請求項11の発明では、半導体センサ素子
の梁部の厚さ寸法を、1℃当たりの感度の変動率を示す
感度の温度係数値TCSが±800ppmとなるときの
寸法以上に設定しているので、広い温度範囲で精度の良
い加速度の検出動作を行うことができるようになり、こ
のとき±1Gの加速度の検出に際して変動が大きくなる
場合でも、外部の補償回路を用いることにより検出動作
を確実なものとすることができるようになるので、製造
上における許容範囲を広く取りながら精度の良い検出動
作を行うことができるようになる。
【0029】請求項12の発明では、半導体センサ素子
の梁部の厚さ寸法を、1℃当たりの感度の変動率を示す
感度の温度係数値TCSが±200ppmとなるときの
寸法以上に設定しているので、±1G程度の加速度を温
度補償回路を設けることなく広い温度範囲で精度の良い
加速度の検出動作を行うことができるようになる。
【0030】請求項13の発明では、半導体センサ素子
の梁部の厚さ寸法を3.2μm以上で6.0μm以下と
なるように設定しているので、±1G程度の範囲で加速
度の検出を精度良く行うことができるようになる。
【0031】請求項14の発明では、半導体センサ素子
における検出感度を示す指標のひとつである1G当たり
の電圧出力値を支配している要因のうちの梁部の形状に
起因した値について、形状要因値Kとして示される式
(K=a/(b・d))の値の範囲を、次のように
して求めると共に、その範囲内の値をとるように各形状
要素の値を設定することにより、梁部の形状要因の許容
範囲を実質的に広くすることができる。
【0032】すなわち、梁部の形状要素である厚さ寸法
d,幅寸法bおよび長さ寸法sの典型値によって得られ
る形状要因値Koを式から求めてこれを中心値とし、次
に厚さ寸法dのみを許容された寸法の範囲(d1〜d
2)内で変動させたときに得られる形状要因値の上限値
K1および下限値K2とにより決まる範囲として設定す
る。この形状要因値K1〜K2の範囲内の値が得られる
ように各形状要因値を設定すれば良い。
【0033】これにより、梁部の厚さ寸法dの値が形状
要因値K1,K2を算出する際に用いた許容された寸法
の範囲(d1〜d2)内から外れる場合でも、他の形状
要因の値である幅寸法bおよび長さ寸法sを適当に設定
することにより形状要因値K1〜K2の範囲内の値とな
るように設定することができるようになり、したがっ
て、梁部の形状要因を決める各部の寸法の設定の範囲を
実質的に広くすることができるようになる。
【0034】請求項15の発明では、形状要因値K1,
K2とにより決まる範囲を、形状要因値Ko(=0.1
697)の値を基準として下限側に35%程度、上限側
に15%程度の範囲となるように設定することにより、
±1G程度あるいは±1G〜±2G程度の範囲で加速度
の検出を精度良く行うことができるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を±1.5G(1G
は重力の加速度で、9.8m/sec)程度の範囲の
加速度を検出するようにした自動車のABS(アンチロ
ックブレーキシステム)用の半導体加速度センサに適用
した場合の第1の実施の形態について図1ないし図4を
参照しながら説明する。
【0036】図1および図2はパッケージを除いた部分
の全体構成を概略的に示しているもので、パッケージの
一部をなすセラミック製の基板21にシリコン台座22
を介して半導体センサ素子であるシリコン製のセンサチ
ップ23が接着固定されている。
【0037】センサチップ23は次のように構成されて
いる。半導体基板であるシリコン基板23aは、厚さ寸
法が300μm(ミクロン)程度で上面側には拡散抵抗
を形成するための所定膜厚のn形の不純物が導入された
エピタキシャル層23bが形成されたものである。チッ
プサイズは3.6mm×3.6mmの正方形状である。
外周部には矩形枠状の外枠であるフレーム24が形成さ
れ、このフレーム24と4つの梁部25a〜25dを介
して重り部26が連結された状態に支持するように形成
されている。
【0038】梁部25a〜25dの表面側には拡散抵抗
が形成されており、これらの拡散抵抗はブリッジ接続し
た状態に配線されて、外部に導出可能に電極が形成され
ている(図示せず)。拡散抵抗は、歪みを受けるとピエ
ゾ抵抗効果によってその抵抗値が変化するようになって
おり、これをブリッジの出力により電圧信号として検出
するようになっている。
【0039】梁部25a〜25dおよび重り部26は、
後述する電気化学エッチング法を用いた異方性エッチン
グ処理により形成されるもので、上述したシリコン基板
23aとエピタキシャル層23bとの導電形の違いを利
用して電気化学エッチング(例えば、特願平6−428
39号に示される電気化学エッチング法を参照)を行う
ことにより、シリコン基板23aのみをエッチングで除
去し、この後、通常のエッチング処理によりエピタキシ
ャル層23b部分の厚さ寸法を調整することによって所
望の厚さ寸法の梁部25a〜25dを形成するものであ
る。なお、この場合におけるエッチング処理では、KO
H(水酸化カリウム)などのアルカリ溶液を用いた異方
性エッチングを行うようにしている。
【0040】そして、梁部25a〜25dは、厚さ寸法
が4.5μm程度を中心値として4.2〜5.5μm程
度の範囲に形成され、幅寸法が160μmを中心値とし
て140〜180μm程度の範囲に形成され、長さ寸法
が550μmを中心値として530〜570μm程度の
範囲に形成されている。また、重り部24は、1.4m
g(ミリグラム)程度となるように形成されている。
【0041】上述の各寸法の設定により、全体の特性と
しての感度の温度係数TCS(ppm/℃)の値は、後
述するように、800ppm/℃以下となるように設定
されており、これによって、ABS用の半導体加速度セ
ンサとして、使用温度範囲が−30℃から80℃程度の
範囲で、感度の変動度合を5〜6%以下に抑えることが
でき、±1G〜±2G程度の範囲の微小な加速度を精度
良く検出できるようになっている。
【0042】次に、センサチップ23とセラミック基板
21との間に介在させるシリコン台座22は、厚さ寸法
Dが1.8mm程度(1mm以上)に設定されており、
それぞれとの間を接着剤27により接着固定されてい
る。
【0043】接着剤27は、ベース接着剤27aに樹脂
粒子としての樹脂ビーズ27bが配合されたものであ
る。ベース接着剤27aは、可撓性樹脂の一種であるシ
リコーン樹脂を用いており、このシリコーン樹脂の弾性
率は1MPa(メガパスカル)程度である。
【0044】なお、センサチップ23とシリコン台座2
2との間に設けられる接着剤27の樹脂ビーズ27b
は、例えば8μm程度の球状をなすポリジビニルベンゼ
ン樹脂をベース接着剤27a中に0.1wt%(重量パ
ーセント)以下となるように配合したもので、この樹脂
ビーズ27bの弾性率は4.8GPa(ギガパスカル)
程度である。また、シリコン台座22とセラミック基板
21との間に設けられる接着剤27の樹脂ビーズ27b
は、例えば28μm程度の粒径でベース接着剤27a中
に0.54wt%程度配合したものである。
【0045】なお、樹脂ビーズ27bの配合率の下限値
については、センサチップ23を実装する際にそのセン
サチップ23のフレーム24下面の接着面に3個以上の
樹脂ビーズ27bが散らばって存在することが条件であ
り、工程能力を考慮した経験的な値では0.03wt%
程度以上が必要であることがわかっている。
【0046】上記した構成を採用することにより、セン
サチップ23はシリコン台座22上に接着固定された状
態となり、これによって重り部26はシリコン台座22
との間に接着剤27の厚さ寸法(例えば、8μm〜15
μm程度)だけ離間した状態に配設される。この程度の
空隙を設けることによって、重り部26が過大な加速度
を受けたときのダンパとして空気を用いたエアダンパと
することができる。上記のように構成された半導体加速
度センサは、水平方向の面内での二次元方向の加速度を
検出するために、実装基板上に立てた状態で互いに直交
する位置に配置して実装されるようになっている。
【0047】上記構成によれば、水平方向の加速度を受
けると、2個の半導体加速度センサのそれぞれに方向に
応じた成分の加速度を受けるようになる。半導体加速度
センサにおいては、センサチップ23の重り部26が加
速度に応じた力を加速度と反対方向に受けることにな
る。これにより重り部26が力を受けた方向に変位する
と、これを支持している4つの梁部25a〜25dは歪
むようになる。
【0048】このとき、例えば、重り部26がシリコン
台座22側に変位した場合には、梁部25a〜25dの
表面側の重り部26寄りの位置では圧縮応力を受け、フ
レーム24寄りの位置では引張応力を受けるようにな
り、これによって、それぞれに形成されている拡散抵抗
がピエゾ抵抗効果によって変化するようになる。する
と、ブリッジ接続された各部の抵抗値が変化することに
応じて電圧出力が得られるようになる。
【0049】また、過大な加速度を受けたときには、重
り部26はシリコン台座22との狭い空隙がエアダンパ
の効果を有することから、重り部26と梁部25a〜2
5dとが破壊されるのを防止することができる。
【0050】次に、上述の構成を採用した根拠となるデ
ータを示す。すなわち、上記したように、センサチップ
23の梁部25a〜25dの厚さ寸法を4.2μm〜
5.5μmの範囲で好ましくは4.5μmに設定したの
は、発明者らによる次のような新たな認識の結果に基づ
くものである。
【0051】発明者らは、センサチップ23の使用環境
の温度変動に対応して影響を受けるのが、梁部25a〜
25dの厚さ寸法であることを発見したことに基づき、
その厚さ寸法を種々のサイズについて形成し、それぞれ
の感度の温度係数TCS(ppm/℃)を測定した。
【0052】この結果、図4に示すように、梁部25a
〜25dの厚さ寸法が4.2μm以上に設定されている
場合には、感度の温度変動TCSが±800ppm/℃
以内となることがわかった。また、実用上の点で、上限
値としては、梁部25a〜25dの厚さ寸法が厚くなる
ほど検出感度自体が低下してくることから、±1G〜±
2G程度の加速度を検出する場合には5.5μm程度が
限界であることがわかった。
【0053】上述の場合、感度の温度係数TCS(pp
m/℃)は、次のように定義される。まず、加速度セン
サとしての出力特性を示す感度Sは、1G当たりの出力
電圧の値として示されるもので、実際には、この半導体
加速度センサ自体の測定範囲が±1.5G程度であるこ
とから、加速度のない状態である0Gのときの出力電圧
V0(V)と加速度が1Gのときの出力電圧V1(V)
との差の電圧値(V)として次式(1)のように定義し
ている。 S(V/G)=V1−V0 …(1)
【0054】そして、感度の温度係数TCS(ppm/
℃)は、使用環境の温度が変化する場合に、1℃あたり
の温度変化に対する感度変動の度合を示す値として定義
されるもので、使用温度範囲の基準温度(例えば室温な
ど)を中心として上限値である高温側HT程度を想定し
たときに、各温度における感度SRTおよびSHTから次式
(2)のように計算される。 TCS=[(SHT−SRT)/SRT]/(HT−RT)×10 …(2)
【0055】上式(2)で示される感度の温度係数TC
Sは、1℃当たりの感度の変動量を示しているから、使
用温度範囲内での感度の変動度合ΔSは、次式(3)に
示すように、基準温度としている室温RTからの温度の
変動量ΔTを掛け算した値として得ることができる。す
ると、この式(3)を変形することにより、逆に使用温
度範囲内での許容される感度の変動度合ΔSと温度の変
動量ΔTから、次式(4)に示すように、必要となる感
度の温度係数TCSを求めることができるようになる。
【0056】 ΔS=ΔT×TCS …(3) TCS=ΔS/ΔT …(4)
【0057】さて、本実施の形態における使用温度範囲
が、例えば−30℃から80℃程度の範囲を想定した場
合に、使用環境の基準温度を室温RTとして25℃する
と、温度の変動度ΔTは±55℃となり、式(3)か
ら、このときの感度の変動度合ΔSの値は、約4.4%
と計算できる。ABS用の半導体加速度センサにおいて
は、感度の変動度合ΔSの値は5〜6%程度以下であれ
ば、±1G〜±2G程度の微小な加速度の検出を精度良
く行うことができるので、この条件を満たしていること
になる。
【0058】次に、上述したセンサチップ23の重り部
26および梁部25a〜25dの形成にあたって行われ
る電気化学エッチング処理およびその後の梁部25a〜
25dの厚さ寸法を制御するエッチング方法について図
3を参照しながら説明する。すなわち、まず、シリコン
基板23aに積層されたエピタキシャル層23bにはあ
らかじめ拡散処理工程等を経て梁部25a〜25dに対
応する部分にピエゾ抵抗効果を利用する拡散抵抗が形成
される。この後、各拡散抵抗はアルミニウム配線処理を
行うことによりブリッジ接続された状態に形成され、外
部導出可能な電極部が形成される。
【0059】上述のようにして、作込みの拡散抵抗等の
各要素が形成されると、この後、シリコン基板23a側
の表面にエッチング処理におけるマスク材料としての窒
化シリコン膜28がCVDなどの方法により形成される
(図3(a)参照)。続いて、フォトリソグラフィ処理
などによりパターンを形成してエッチング領域に対応し
た開口部28aを形成する(同図(b)参照)。
【0060】次に、シリコン基板23aのエピタキシャ
ル層23b側を樹脂ワックスなどで覆った状態として保
護し、アルカリ異方性エッチング液を用いた電気化学エ
ッチング処理を行う。このエッチング処理においては、
アルカリ異方性エッチング液としてKOH(水酸化カリ
ウム)溶液を用い、このKOH溶液が満たされた容器に
浸漬すると共に、p形のシリコン基板23a側を負に、
n形のエピタキシャル層23b側を正となるように電圧
を印加した状態でエッチング処理を行う。このエッチン
グ処理は、前述したように、例えば、特願平6−428
39号に示される電気化学ストップエッチング法を利用
して行う。
【0061】この後、アルカリ異方性エッチング液を用
いた電気化学ストップエッチングが終了すると、p形の
シリコン基板23a側において窒化シリコン膜28が剥
離された部分にエッチング領域29が形成される。エッ
チング領域29の底面部29aは、シリコン基板23a
とエピタキシャル層23bとのpn接合面近傍に達する
程度までエッチングされ、エッチング領域の側面部29
bはエッチング速度が遅い(111)面が露出するた
め、傾斜面となる(同図(c)参照)。
【0062】次に、エッチング処理により形成される梁
部25a〜25dの厚さ寸法を次のようにして測定す
る。すなわち、エッチング液から取り出したシリコン基
板23aを洗浄してから、例えばFT−IR(フーリエ
変換赤外分光装置)やレーザ測定器等を用いて、非接触
状態で梁部25a〜25dの厚さ寸法を測定する。
【0063】この後、測定された結果に基づいて、ウエ
ハ状態で1枚毎に所定の厚さ寸法となるように追加エッ
チング処理を行う。このエッチング処理では、エッチン
グレートが正確にわかっているエッチング液を用いて時
間でエッチング量を管理しながら所定の厚さ寸法となる
ようにエピタキシャル層23bのエッチング量を制御す
る。このときのエッチング液としては、アルカリ異方性
エッチング液であるKOH溶液および等方性エッチング
液であるフッ化水素HFを用いる。
【0064】エッチング量としては、アルカリ異方性エ
ッチング液を用いて5〜6μm程度までエッチングする
と共に、仕上げとしてフッ化水素HFなどの等方性エッ
チング液を用いて4.5μmまでエッチングする(同図
(d)参照)。
【0065】このようにして、梁部25a〜25dの厚
さ寸法を測定しながら、前述した厚さ寸法である4.5
μm程度にまでエッチングされると、エッチング処理を
終了し、この後、シリコン基板23aの表面に残ってい
る窒化シリコン膜28を剥離して完成する(同図(e)
参照)。
【0066】なお、上述のエッチング処理では、エピタ
キシャル層23bの厚さ寸法をある程度厚く設定してお
き、電気化学ストップエッチング処理でエピタキシャル
層32bまでエッチングした後は、時間管理によって梁
部25a〜25dの厚さ寸法を制御するのでエピタキシ
ャル層23bの厚さ寸法のばらつきを考慮しなくとも精
度良く厚さ寸法を制御することができ、しかも、等方性
エッチング液を用いることにより、梁部25a〜25d
の強度も向上させることができる。
【0067】上記のようなエッチング処理では、工程が
複雑になるという点においてはデメリットとなる。これ
に対して、上述の方法に代えて、エピタキシャル層23
bの厚さ寸法そのものを最終的な梁部25a〜25dの
厚さ寸法と略等しくなるように形成しておくことによ
り、電気化学ストップエッチング処理を実施するだけ
で、厚さ寸法を所定の精度で形成することができるよう
になり、これによって製作工程が簡単になる。この場合
には、梁部の厚さ寸法の精度や強度の点で前述の方法に
比べて低くなる。
【0068】このような本実施の形態によれば、±1G
〜±2G程度の微小な加速度を検出する構成において、
使用温度範囲内での感度の変動度合を所定レベル以内と
するために、センサチップ23の梁部25a〜25dの
厚さ寸法を制御することに着目し、使用温度範囲−30
℃から80℃において感度の変動度合ΔSを5〜6%に
するために、感度の温度係数TCSを800ppm/℃
となるように、梁部25a〜25dの厚さ寸法を4.2
μm以上で5.5μmの範囲で、好ましい寸法として
4.5μmに設定して構成することを見出だし、これに
よって、小形化を図りながら精度良く検出動作を行うこ
とができるようになる。
【0069】(第2の実施の形態)図5ないし図9は本
発明の第2の実施の形態を示すもので、以下これについ
て説明する。なお、この実施の形態は、加速度の検出範
囲を±1G程度に設定した自動車の旋回中の横滑り防止
装置用の半導体加速度センサに適用したものであり、こ
れは自動車の安定な走行制御を行うために、走行中の横
揺れなどの小さい加速度の値を高精度で検出する場合に
使用するものである。
【0070】図5には半導体加速度センサの要部の断面
構造を示しており、厚膜用基板であるセラミック基板3
0にシリコン台座31を介して半導体センサ素子である
シリコン製のセンサチップ32が接着固定されている。
【0071】このセンサチップ32は、図6に平面形状
を示すように、次のように構成されている。半導体基板
であるシリコン基板は、厚さ寸法が300μm程度で上
面側には拡散抵抗を形成するための所定膜厚のエピタキ
シャル層が形成されている。チップサイズは、例えば、
一辺の長さが7〜8mm程度の正方形状の大きさに設定
されている。
【0072】センサチップ32の外周部には外枠部とし
ての外フレーム33が形成され、その内側には肉厚の連
結部34を介して内枠部としての内フレーム35が形成
されている。この内フレーム35は「コ」字状をなすよ
うに形成されており、これには4つの梁部36a〜36
dを介して重り部37が両持ち状態で連結された状態に
形成されている。
【0073】梁部36a〜36dの表面側のエピタキシ
ャル層にはそれぞれ2個ずつの拡散抵抗(図7および図
8中に、R11〜R14,R21〜R24を付して示
す)が形成されている。これらの拡散抵抗は、図7にも
示すように、ブリッジ接続された状態に形成され、加速
度に応じて重り部37が変位すると、その応力で圧縮力
あるいは引張力を受け、ピエゾ抵抗効果によって抵抗値
が変化するのをそのブリッジ回路で検出するものであ
る。
【0074】具体的には、各梁部36a〜36dにおい
て、内フレーム35側と重り部37側との2箇所に拡散
抵抗R11〜R14,R21〜R24が形成されてお
り、重り部37が加速度を受けて変位すると、一方が圧
縮応力を受け他方が引張応力を受けるようになり、双方
の抵抗値が逆に変化するように形成されている。
【0075】そして、これらの拡散抵抗は、同一方向に
変形する2個ずつの直列抵抗(R11とR21,R13
とR23,R12とR22,R14とR24)を一辺と
するブリッジ回路を形成し、そのブリッジ回路の一対の
入力端子T1,T2および一対の出力端子T3,T4
は、表面に形成された配線パターンを介して4つの端子
用ボンディングパッドVcc,GND,−V,+Vのそ
れぞれに電気的に接続されている。
【0076】この場合、ボンディングパッドVccには
所定の電圧が印加されるようになっており、出力端子+
Vおよび−Vとの間には、加速度を受けて重り部37が
変位したときに電圧出力が得られるようになっている。
なお、図示はしないが、この出力端子+V,−Vからの
出力電圧は増幅回路および処理回路を経て加速度検出出
力として得られるものである。
【0077】内フレーム35,梁部36a〜36dおよ
び重り部37は、前述した電気化学エッチング法を用い
た異方性エッチング処理により形成されるもので、シリ
コン基板とエピタキシャル層との導電形の違いを利用し
て電気化学ストップエッチングおよび通常の化学エッチ
ングを併用することにより、所望の厚さ寸法の梁部36
a〜36dを形成するものである。
【0078】そして、梁部36a〜36dは、厚さ寸法
が4.7μm程度を中心値として3.2〜6.0μm程
度の範囲に形成され、幅寸法が250μmを中心値とし
て220〜280μm程度の範囲に形成され、長さ寸法
が500μmを中心値として470〜530μm程度の
範囲に形成されている。また、重り部37は、6.0m
g程度となるように形成されている。
【0079】上述の各寸法の設定により、全体の特性と
しての感度の温度係数TCS(ppm/℃)の値は、後
述するように、±800ppm/℃以下となるように設
定されており、その中心値では±200ppm/℃以下
となるように設定されている。これによって、横滑り防
止装置用の半導体加速度センサとして使用する場合に、
使用温度範囲が−30℃から80℃程度の広い範囲で、
感度の変動度合を所定の値以下に抑えることができ、こ
れを温度補償回路などを介して補償することにより、最
終的には感度の変動度合を1〜2%以下に抑えたものと
同等のものが得られるようになる。
【0080】また、感度の温度係数TCSを±200p
pm/℃以下となるように設定した場合には、そのよう
な温度補償回路を設けない構成で感度の変動度合を1〜
2%以下に抑えることができる。なお、このように感度
の温度係数TCSを±200ppm/℃以下に設定すれ
ば、上述のように理想的な特性のものが得られるが、実
用上では、製造ばらつきを考慮すると歩留の点で±20
0ppm/℃以下に設定することが困難な場合が生ずる
ので、上述したように、±800ppm/℃以下まで許
容することでも対応することができることを根拠として
製作するものである。
【0081】センサチップ32とセラミック基板30と
の間に介在させるシリコン台座31は、厚さ寸法Dが
1.8mm程度(1mm以上)に設定されており、それ
ぞれとの間を接着剤38により接着固定されている。こ
の場合、センサチップ32は、外フレーム33の部分で
シリコン台座31に接着されている。
【0082】接着剤38は、ベース接着剤38aにスペ
ーサとしての複数個の樹脂ビーズ38bが配合されたも
のである。ベース接着剤38aは、可撓性樹脂の一種で
あるシリコーン樹脂を用いており、このシリコーン樹脂
の弾性率は1MPa(メガパスカル)程度である。
【0083】なお、センサチップ32とシリコン台座3
1との間に設けられる接着剤38には所定粒径の樹脂ビ
ーズ38bを配合することにより、その接着状態ではセ
ンサチップ32の重り部37と台座31との間のエアギ
ャップ寸法を10〜22μm程度に設定するようになっ
ており、これによってエアダンピングを行う構成とされ
ている。
【0084】上述の場合において、ベース接着剤38a
の可撓性樹脂としては、弾性率が500MPa以下であ
ることが望ましく、上記したシリコーン樹脂の他には、
例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂あるいは可撓性エポキシ樹脂等のも
のが利用できる。
【0085】また、一般に、樹脂ビーズは弾性率が低い
ものであるが、本実施例で使用する樹脂ビーズ38b
は、弾性率が10GPa以下のものを使用することが好
ましい。このような要求を満たすためには、ポリジビニ
ルベンゼン樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリイミド樹脂、可撓性エポキシ樹脂あるいは
ビニル樹脂などを利用することができる。
【0086】上記構成によれば、水平方向の加速度を受
けると、2個の半導体加速度センサのそれぞれに方向に
応じた成分の加速度を受けるようになる。半導体加速度
センサにおいては、センサチップ32の重り部37が加
速度に応じた力を加速度と反対方向に受けることにな
る。これにより重り部37が力を受けた方向に変位する
と、これを支持している4つの梁部36a〜36dは歪
むようになる。
【0087】このとき、例えば、重り部37がシリコン
台座31側に変位した場合には、梁部36a〜36dの
表面側の重り部37寄りの位置では圧縮応力を受け、内
フレーム35寄りの位置では引張応力を受けるようにな
り、これによって、それぞれに形成されている拡散抵抗
がピエゾ抵抗効果によって変化するようになる。する
と、ブリッジ接続された各部の抵抗値が変化することに
応じて出力端子+V,−V間に電圧出力が得られるよう
になる。
【0088】また、過大な加速度を受けたときには、重
り部37はシリコン台座31との狭い空隙がエアダンパ
の効果を有することから、重り部37と梁部36a〜3
6dとが破壊されるのを防止することができる。
【0089】次に、上述の構成を採用した根拠となるデ
ータを示す。すなわち、上記したように、センサチップ
32の梁部35a〜35dの厚さ寸法を3.2μm〜
6.0μmの範囲に設定したのは、第1の実施の形態と
同様にして、発明者らによる次のような新たな認識の結
果に基づくものである。
【0090】すなわち、発明者らは、センサチップ32
の使用環境の温度変動に対応して影響を受けるのが、梁
部36a〜36dの厚さ寸法であることを発見したこと
に基づき、その厚さ寸法を種々のサイズについて形成
し、それぞれの感度の温度係数TCS(ppm/℃)を
測定した。
【0091】この結果、図9に示すように、梁部36a
〜36dの厚さ寸法が3.2μm以上に設定されている
場合には、感度の温度係数TCSが±800ppm/℃
以内となることがわかった。また、実用上の点で、上限
値としては、梁部36a〜36dの厚さ寸法が厚くなる
ほど検出感度自体が低下してくることから、±1G程度
の加速度を検出する場合には6.0μm程度が限界であ
ることがわかった。
【0092】なお、上述のように感度の温度係数TCS
が±800ppm/℃以内となるように設定する場合に
は、最大の変動度が1〜2%程度以下とならない場合が
あるが、この程度の変動度の場合には、出力段に温度補
償回路などを設けることにより検出対象の温度範囲内で
の温度変動に対する誤差を補償することができるように
なる。
【0093】そして、感度の温度係数TCSを±200
ppm/℃以下となるように梁部36a〜36dの厚さ
寸法を設定した場合(図9では、4.2〜5.2μm程
度の範囲)には、上述のように温度補償回路を設けるこ
となく精度の良い検出動作を行わせることができるよう
になる。なお、この場合には、式(3)に示した感度の
変動度合ΔSの値は、約1.1%と計算され、横滑り防
止装置用の半導体加速度センサにおいては、感度の変動
度合ΔSの値は1〜2%程度以下であれば±1G程度の
微小な加速度の検出を精度良く行うことができるので、
この条件を満たすものであることがわかる。
【0094】このような第2の実施の形態によれば、セ
ンサチップ32の構成を、シリコン台座31に接着する
外フレーム33に対して重り部37を支持する内フレー
ム35と肉厚の連結部34を介して保持すると共に、重
り部37をシリコン台座31と近接位置に配置してエア
ダンピングを行うようにしたので、±1G程度の小さい
加速度を広い動作温度範囲に渡って精度良く検出できる
ようになる。
【0095】(第3の実施の形態)次に、第3の実施形
態について説明する。なお、この実施形態においては、
半導体加速度センサの構造としては第1の実施形態で説
明したものと同じであり、ここではその説明を省略す
る。上記した各実施形態においては、半導体センサ素子
の感度特性に寄与する要素のひとつとして梁部25の厚
さ寸法dを規定することにより特性を所定範囲内となる
ようにしたが、この第3の実施形態においては、その梁
部25の厚さ寸法dの許容範囲を、他の要因も考慮する
ことにより実質的に広げようとするものである。
【0096】すなわち、第1の実施形態においては、梁
部25の厚さ寸法dとして、4.2μm〜5.5μmの
範囲が許容されるとしていたが、このときの許容値を決
めた根拠は、他の形状要因として挙げられている幅寸法
b,長さ寸法aのそれぞれが、幅寸法bは160μmを
中心として140μm〜180μmの範囲に、長さ寸法
は550μmを中心として530μm〜570μmの範
囲に設定したときに、感度の温度変動TCSが±800
ppm/℃以内となるようにすると共に、加速度の検出
範囲を±1G〜±2G程度の範囲とするという条件を満
たすための厚さ寸法の値として決まる値であった。
【0097】ところで、上述の感度特性の値を決定する
要素としては、上述の結果からもわかるように、梁部2
5の形状要因として決まる値により受ける影響が大き
い。この梁部25の形状要因については、主として梁部
25にかかる応力に関係する値であり、この応力が感度
特性に影響を与えるのである。そして、そのうちの厚さ
寸法dが最も大きな要因として寄与すると共に、幅寸法
bや長さ寸法aについては値そのものが大きい値である
と共に、製作ばらつきを考えると、大きな変動要因とし
ては関与して来ないからであった。
【0098】ここで、梁部25の形状要因の感度特性に
及ぼす影響度を考えると、理論的な考察をすると、感度
特性つまり1Gあたりの出力電圧の大きさを示す値は、
梁部25の厚さ寸法dの2乗の値に反比例し、幅寸法b
に反比例し、さらに、長さ寸法aに比例する。したがっ
て、これらの要因を総合すると、形状的要因から決まる
定数として次式(1)に示すような定数Kを考えること
ができる。 K=a/(b・d2 ) …(5)
【0099】そこで、上述した典型的な値として上述の
定数Kの値を計算すると、厚さ寸法dが4.5μm,幅
寸法bが160μm,長さ寸法が550μmとして、定
数Koの値は0.1697となる。また、厚さ寸法dの
上限値d1(ここでは5.5μm)および下限値d2
(ここでは4.2μm)を代入して求めると、下限値K
1の値は0.1136、上限値K2の値は0.1949
となる。これにより得られた下限値K1から上限値K2
の範囲が梁部25の形状要因であり、実際にはこれを満
たすように各部の寸法が設定されていれば良い。
【0100】第1の実施形態では、梁部25の厚さ寸法
dのみについて変化させたときの許容範囲として、上述
した範囲4.2μm〜5.5μmを規定していたが、こ
の範囲を外れる場合でも、他の要因である幅寸法bや長
さ寸法aを適当に設定することにより、形状要因の定数
Kの値を上述の下限値K1から上限値K2までの範囲内
の値に設定することができるようになり、実質的に梁部
25の厚さ寸法dの設定範囲が広がることになる。
【0101】また、上述の範囲(K1〜K2の範囲)を
満たすような各部の値の設定を可能としたことで、梁部
25の全体の大きさについても変更することが可能とな
り、加工技術の進歩に伴うスケールの変更が可能とな
り、センサ素子そのものの小形化も図れるようになる。
【0102】さて、上述のように計算された定数Kの下
限値K1および上限値K2は、典型値Ko(=0.16
97)の値を中心とした場合に、下限値K1は−33.
1%,上限値K2は+14.8%変化している。許容誤
差を考慮すると、中心値Koから下限側に約35%で上
限側に約15%の範囲で、好ましくは中心値Koから下
限側に33.1%で上限側に14.8%の範囲で、厚さ
寸法d,幅寸法bおよび長さ寸法aを設定することがで
きるようになる。
【0103】このような第3の実施形態によれば、梁部
25の厚さ寸法dの値の設定可能な許容範囲を、定数K
について求めた許容範囲K1〜K2の範囲で満たすよう
に各部の寸法を設定することにより、第1の実施形態で
述べた許容範囲よりもさらに広げても感度特性の条件を
満たすように製作することができるので、製作上での自
由度が高くなると共に、素子の小形化への可能性も高く
なる。
【0104】(その他)本発明は、上記実施例にのみ限
定されるものではなく、次のように変形また拡張でき
る。梁部25a〜25d,35a〜35dを形成するた
めのエッチング処理は、電気化学ストップエッチングに
限らず、通常のエッチング処理によっても良いし、アル
カリ異方性エッチングについても、これに代えて、等方
性エッチング処理による形成を行うこともできる。
【0105】接着剤27に配合する樹脂ビーズの粒径は
8μmの他に、8〜15μm程度の範囲のものを使用す
ることができる。また、樹脂ビーズの材質としては、ボ
リジビニルベンゼン樹脂の他に、シリコーン樹脂など弾
性率が4〜6GPa程度の範囲にある樹脂ビーズを用い
ることができる。
【0106】接着剤27のベース接着剤27aは、シリ
コーン樹脂以外に、可撓性エポキシ樹脂などを用いるこ
ともできる。梁部は重り部を4箇所から支持する両持ち
形のもの以外に、3箇所以下で支持する構成でも良く、
また5箇所以上で支持するものでも良い。さらには、片
持ちのものにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す縦断側面図
【図2】外観斜視図
【図3】センサチップのエッチング処理過程を示す作用
説明図
【図4】センサチップの梁部の厚さ寸法と感度の温度係
数との関係を示す測定結果図
【図5】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図6】センサチップの平面図
【図7】センサチップの拡散抵抗の模式的な配置構成図
【図8】拡散抵抗の等価回路図
【図9】梁部の厚さ寸法と感度の温度係数との相関関係
【図10】従来例を示すセンサチップの平面図
【図11】実装状態で示す縦断側面図
【符号の説明】
21は基板、22はシリコン台座、23は半導体センサ
素子、23aはシリコン基板、23bはエピタキシャル
層、24はフレーム、25a〜25dは梁部、26は重
り部、27は接着剤、28は窒化シリコン膜、29はエ
ッチング領域、30はセラミック基板、31はシリコン
台座、32はセンサチップ、33は外フレーム(外枠
部)、34は連結部、35は内フレーム(内枠部)、3
6a〜36dは梁部、37は重り部、38は接着剤であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下山 泰樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 薫田 智仁 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度の検出範囲を±1G〜±2G(1
    Gは重力の加速度)程度としたものであって、梁部を介
    して重り部が支持される構成で、加速度を受けて重り部
    が変位すると梁部に形成した抵抗体が歪みを受けて抵抗
    値が変化し、これを電気的に検出してそのとき受けてい
    る加速度の大きさを検出するようにした半導体センサ素
    子を有する半導体加速度センサにおいて、 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法を、使用温度範
    囲内での感度の変動量が所定の許容値となるときの寸法
    以上に設定したことを特徴とする半導体加速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記感度の変動量の許容値は5〜6%程
    度であることを特徴とする請求項1記載の半導体加速度
    センサ。
  3. 【請求項3】 前記使用温度範囲は、平均的な環境温度
    を基準温度として±60℃程度に設定されていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の半導体加速度セン
    サ。
  4. 【請求項4】 加速度の検出範囲を±1G〜±2G程度
    としたものであって、梁部を介して重り部が支持される
    構成で、加速度を受けて重り部が変位すると梁部に形成
    した抵抗体が歪みを受けて抵抗値が変化し、これを電気
    的に検出してそのとき受けている加速度の大きさを検出
    するようにした半導体センサ素子を有する半導体加速度
    センサにおいて、 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法を、1℃当たり
    の感度の変動率を示す感度の温度係数値TCSが±80
    0ppmとなるときの寸法以上に設定したことを特徴と
    する半導体加速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法
    は、4.2μm以上に設定されていることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体加速度セン
    サ。
  6. 【請求項6】 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法
    は、4.5μm以上で5.5μm以下の寸法に設定され
    ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の半導体加速度センサ。
  7. 【請求項7】 前記半導体センサ素子は、前記重り部を
    支持する梁部が両持ち構造に構成されていることを特徴
    とする請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体加速
    度センサ。
  8. 【請求項8】 加速度の検出範囲を±1G程度としたも
    のであって、梁部を介して重り部が支持される構成で、
    加速度を受けて重り部が変位すると梁部に形成した抵抗
    体が歪みを受けて抵抗値が変化し、これを電気的に検出
    してそのとき受けている加速度の大きさを検出するよう
    にした半導体センサ素子を有する半導体加速度センサに
    おいて、 前記半導体センサ素子と同等の熱膨張係数を有する材料
    により形成され前記重り部が近接配置されてエアダンピ
    ングを行うように該半導体センサ素子を支持する台座
    と、 前記半導体センサ素子に設けられ前記重り部を前記梁部
    を介して支持する内枠部と、 前記半導体センサ素子に設けられ前記内枠部を肉厚の連
    結部を介して支持すると共に前記台座に固定される外枠
    部とを設け、 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法を、使用温度範
    囲内での感度の変動量が所定の許容値となるときの寸法
    以上に設定したことを特徴とする半導体加速度センサ。
  9. 【請求項9】 前記感度の変動量の許容値は1〜2%程
    度であることを特徴とする請求項8記載の半導体加速度
    センサ。
  10. 【請求項10】 前記使用温度範囲は、平均的な環境温
    度を基準温度として±60℃程度に設定されていること
    を特徴とする請求項8または9に記載の半導体加速度セ
    ンサ。
  11. 【請求項11】 加速度の検出範囲を±1G程度とした
    ものであって、梁部を介して重り部が支持される構成
    で、加速度を受けて重り部が変位すると梁部に形成した
    抵抗体が歪みを受けて抵抗値が変化し、これを電気的に
    検出してそのとき受けている加速度の大きさを検出する
    ようにした半導体センサ素子を有する半導体加速度セン
    サにおいて、 前記半導体センサ素子と同等の熱膨張係数を有する材料
    により形成され前記重り部が近接配置されてエアダンピ
    ングを行うように該半導体センサ素子を支持する台座
    と、 前記半導体センサ素子に設けられ前記重り部を前記梁部
    を介して支持する内枠部と、 前記半導体センサ素子に設けられ前記内枠部を肉厚の連
    結部を介して支持すると共に前記台座に固定される外枠
    部とを設け、 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法を、1℃当たり
    の感度の変動率を示す感度の温度係数値TCSが±80
    0ppmとなるときの寸法以上に設定したことを特徴と
    する半導体加速度センサ。
  12. 【請求項12】 加速度の検出範囲を±1G程度とした
    ものであって、梁部を介して重り部が支持される構成
    で、加速度を受けて重り部が変位すると梁部に形成した
    抵抗体が歪みを受けて抵抗値が変化し、これを電気的に
    検出してそのとき受けている加速度の大きさを検出する
    ようにした半導体センサ素子を有する半導体加速度セン
    サにおいて、 前記半導体センサ素子と同等の熱膨張係数を有する材料
    により形成され前記重り部が近接配置されてエアダンピ
    ングを行うように該半導体センサ素子を支持する台座
    と、 前記半導体センサ素子に設けられ前記重り部を前記梁部
    を介して支持する内枠部と、 前記半導体センサ素子に設けられ前記内枠部を肉厚の連
    結部を介して支持すると共に前記台座に固定される外枠
    部とを設け、 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸法を、1℃当たり
    の感度の変動率を示す感度の温度係数値TCSが±20
    0ppmとなるときの寸法以上に設定したことを特徴と
    する半導体加速度センサ。
  13. 【請求項13】 前記半導体センサ素子の梁部の厚さ寸
    法は、3.2μm以上で6.0μm以下の寸法に設定さ
    れていることを特徴とする請求項8ないし12のいずれ
    かに記載の半導体加速度センサ。
  14. 【請求項14】 加速度の検出範囲を±1G程度あるい
    は±1G〜±2G程度としたものであって、梁部を介し
    て重り部が支持される構成で、加速度を受けて重り部が
    変位すると梁部に形成した抵抗体が歪みを受けて抵抗値
    が変化し、これを電気的に検出してそのとき受けている
    加速度の大きさを検出するようにした半導体センサ素子
    を有する半導体加速度センサにおいて、 前記半導体センサ素子の検出感度を示す指標のひとつで
    ある1G当たりの電圧出力の値を決めている要素のうち
    の前記梁部の形状に起因した値として次式で示される形
    状要因値Kの値の範囲を、その梁部の形状要素である厚
    さ寸法d,幅寸法bおよび長さ寸法aの典型値によって
    得られる形状要因値Koの値を中心として厚さ寸法dの
    みを許容された寸法の範囲内で変動させたときに得られ
    る上限および下限の形状要因値K1,K2とにより決ま
    る範囲として設定し、 前記梁部の形状要素である厚さ寸法d,幅寸法bおよび
    長さ寸法aの値は、それらの値から決定される前記形状
    要因値Kの値が前記設定された形状要因値K1およびK
    2により決まる範囲内の値となるように設定されている
    ことを特徴とする半導体加速度センサ。 K=a/(b・d
  15. 【請求項15】 前記形状要因値K1,K2とにより決
    まる範囲は、前記形状要因値Ko(=0.1697)の
    値を基準として下限側に35%程度、上限側に15%程
    度の範囲となるように設定されることを特徴とする請求
    項14に記載の半導体加速度センサ。
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